JP3508944B2 - 反転画像形成方法 - Google Patents

反転画像形成方法

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JP3508944B2 JP02747394A JP2747394A JP3508944B2 JP 3508944 B2 JP3508944 B2 JP 3508944B2 JP 02747394 A JP02747394 A JP 02747394A JP 2747394 A JP2747394 A JP 2747394A JP 3508944 B2 JP3508944 B2 JP 3508944B2
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジアゾ化合物を利用し
た画像形成方法に関し、特に、最初に記録した画像とは
反転した画像を形成する方法に関する。
【0002】
【従来技術】同一の支持体上にジアゾ化合物とカプラー
を含有する記録層を設けたジアゾ記録材料は周知であ
る。このような記録材料としては、塩基性物質の存在下
のみでカップリング反応して発色するジアゾ化合物とカ
プラーを組み合わせた感光記録材料の他にも、加熱によ
ってカップリング反応を行わせる感光感熱記録材料も知
られている。
【0003】何れにしても、これらのジアゾ化合物の画
像は、ジアゾ化合物とカプラーのカップリング反応によ
って生じた発色色素によって形成されるが、これらの画
像の耐候性は悪く、耐候性を改善するための開発が多数
なされている。しかしながら、未だ十分な耐候性を実現
することができないのが現状である。本発明者等は、斯
る従来からの課題を解決すべく鋭意検討するうち、記録
画像とは異り、ジアゾ記録材料中に残存するカプラーの
耐候性が良好であること、及び、画像色素が退色した後
の記録材料表面にジアゾ化合物を含有する液を塗布する
ことにより、元の記録とポジ・ネガ反転した画像を形成
させることができることを見い出し、本発明に到達し
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第1の
目的は、感光性ジアゾ記録材料の最初の記録画像とポジ
・ネガ反転させた画像を形成させるための方法を提供す
ることにある。本発明の第2の目的は、感光感熱記録材
料を用いて、熱記録画像とポジ・ネガ反転させたOHP
として好適な画像を形成させるための簡便な方法を提供
することにある。更に、本発明の第3の目的は、画像露
光に使用する画像フィルムの第2原図を容易に製造する
に適した、画像形成方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、支持体上に、少くともジアゾ化合物とカプラーを含
有する感光記録層を有する記録材料に、光を照射し又は
加熱することにより潜像又は可視像を形成させた後現像
又は光定着する第1の画像形成工程と、該工程によって
得られた発色色素を、光及び / 又は熱を加えて消色せし
めた後、少くともジアゾ化合物を含有する溶液を塗布・
乾燥する第2の画像形成工程からなることを特徴とす
る、反転画像形成方法によって達成された。
【0006】本発明で使用するジアゾ化合物とは、後述
するカプラーと呼ばれる顕色剤と反応して所望の色相に
発色するものであって、反応前に特定の波長の光を受け
ると分解し、もはやカプラーが作用しても発色能力を持
たなくなる光分解性ジアゾ化合物である。この発色系に
おける色相は、ジアゾ化合物とカプラーが反応して生成
したジアゾ色素により主に決定される。従って、良く知
られているように、ジアゾ化合物の化学構造を変える
か、カプラーの化学構造を変えれば容易に発色色相を変
えることができ、組み合わせ次第で略任意の発色色相を
得ることができる。
【0007】本発明における光分解性ジアゾ化合物とは
主に芳香族ジアゾ化合物を指し、更に具体的には、芳香
族ジアゾニウム塩、ジアゾスルホネート化合物、ジアゾ
アミノ化合物等の化合物を指す。ジアゾニウム塩は、一
般式ArN2 + - で示される化合物である(式中、A
rは置換された、或いは無置換の芳香族部分を表し、N
2 + はジアゾニウム基を表し、X- は酸アニオンを表わ
す。)。
【0008】普通、ジアゾニウム塩の光分解波長はその
吸収極大波長であるといわれている。又、ジアゾニウム
塩の吸収極大波長は、その化学構造に応じて200nm
位から700nm位迄変化することが知られている
(「感光性ジアゾニウム塩の光分解と化学構造」角田隆
弘、山岡亜夫著 日本写真学会誌29(4)197〜2
05頁(1965))。即ち、ジアゾニウム塩を光分解
性化合物として用いると、その化学構造に応じた特定の
波長の光で分解し、又、ジアゾニウム塩の化学構造を変
えれば、同じカプラーとカップリング反応した時の色素
の色相も変化する。
【0009】本発明で用いることのできるジアゾスルホ
ネート化合物は多数のものが知られており、各々のジア
ゾニウム塩を亜硫酸塩で処理することにより得られる。
又、本発明で用いることのできるジアゾアミノ化合物
は、ジアゾ基をジシアンジアミド、サルコシン、メチル
タウリン、N−エチルアントラニックアシッド−5−ス
ルホニックアシッド、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、グアニジン等でカップリングさせた化合物
である。これらのジアゾ化合物の詳細は、例えば特開平
2−136286号に記載されている。
【0010】ジアゾ化合物の光分解用の光源としては、
希望する波長の光を発する種々の光源を用いることがで
き、例えば種々の螢光灯、キセノンランプ、キセノンフ
ラッシュランプ、各種圧力の水銀灯、写真用フラッシ
ュ、ストロボ等種々の光源を用いることができる。又、
光定着ゾーンをコンパクトにするため、光源部と露光部
とを光ファイバーを用いて分離してもよい。
【0011】本発明に用いられるジアゾ化合物とカップ
リングして色素を形成するカプラーは、例えば、2−ヒ
ドロキシ−3−ナフトエ酸アニリドの他、レゾルシンを
初めとし特開昭62−146678号に記載されている
ものを挙げることができるが、特に、耐候性の良い、ナ
フトール誘導体、ベンゾイルアセトアニリド誘導体、ピ
バリルアニリド誘導体及びピラゾロン誘導体が好まし
い。
【0012】本発明においては、これらのカプラーを2
種以上併用することによって任意の色調の画像を得るこ
とができる。従って、本発明は単色の感光(感熱)記録
材料に限定されるものではない。ジアゾ化合物とカプラ
ーの組合せを、加熱によって発色するように選択した場
合には、記録材料は感光(感熱)記録材料となり、加熱
によっては発色せず、他に現像工程を必要とする組合せ
とした場合には光記録材料となる。
【0013】これらのジアゾ化合物とカプラーとのカッ
プリング反応は塩基性雰囲気下で起こり易い為、記録層
内に塩基性物質を添加してもよい。塩基性物質として
は、水難溶性又は水不溶性の塩基性物質や、加熱により
アルカリを発生する物質が用いられる。
【0014】これらの塩基性物質としては、無機及び有
機アンモニウム塩、有機アミン、アミド、尿素やチオ尿
素及びそれらの誘導体、チアゾール類、ピロール類、ピ
リミジン類、ピペラジン類、グアニジン類、インドール
類、イミダゾール類、イミダゾリン類、トリアゾール
類、モルホリン類、ピペリジン類、アミジン類、フォル
ムアジン類、ピリジン類等の含窒素化合物が挙げられ
る。これらの具体例は、例えば、特開昭61−2911
83号公報に記載されている。塩基性物質は2種以上併
用してもよい。
【0015】本発明において使用するジアゾ化合物は、
常温で発色成分の接触を防止するといった生保存性の観
点(カブリ防止)、及び希望のエネルギーで発色させる
というような発色感度の制御の観点等から、マイクロカ
プセルに内包せしめて用いることが好ましい。本発明で
使用するマイクロカプセルの製造には界面重合法、内部
重合法、外部重合法の何れの方法をも採用することがで
きるが、特に、発色成分を含有した芯物質を水溶性高分
子を溶解した水溶液中で乳化した後、その油滴の周囲に
高分子物質の壁を形成させる方法を採用することが好ま
しい。
【0016】高分子物質を形成するリアクタントは、油
滴の内部及び/又は油滴の外部に添加される。高分子物
質の具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホル
ムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチ
レンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート
共重合体等が挙げられる。
【0017】好ましい高分子物質はポリウレタン、ポリ
ウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート
であり、特に好ましくはポリウレタン及びポリウレアで
ある。高分子物質は2種以上併用することもできる。前
記水溶性高分子の具体例としては、ゼラチン、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0018】例えばポリウレアをカプセル壁材として用
いる場合には、ジイソシアナート、トリイソシアナー
ト、テトライソシアナート、ポリイソシアナートプレポ
リマー等のポリイソシアナートと、ジアミン、トリアミ
ン、テトラアミン等のポリアミン、アミノ基を2個以上
含むプレポリマー、ピペラジン若しくはその誘導体又は
ポリオール等とを、水系溶媒中で界面重合法によって反
応させることにより容易にマイクロカプセル壁を形成さ
せることができる。
【0019】又、例えばポリウレアとポリアミドからな
る複合壁若しくはポリウレタンとポリアミドからなる複
合壁は、例えばポリイソシアナートと酸クロライド若し
くはポリアミンとポリオールを用い、反応液となる乳化
媒体のpHを調整した後加温することにより調製するこ
とができる。これらのポリウレアとポリアミドとからな
る複合壁の製造方法の詳細については、特開昭58─6
6948号公報に記載されている。
【0020】又、本発明で使用するマイクロカプセルの
芯物質にメロシアニン染料等のを赤外線吸収色素を含有
させることができるが、これらの赤外線吸収色素は、勿
論マイクロカプセル外部に或いはマイクロカプセル壁中
に含有せしめても良く、又同時に2以上の箇所に含有さ
せても良い。このように赤外線吸収色素を含有せしめた
場合には、第1の画像形成工程を赤外レーザー光によっ
て行うこともできる。
【0021】更に、加熱発色時にマイクロカプセル壁を
膨潤させるために、増感剤を添加して熱感度を増大させ
ることもできる。増感剤は、マイクロカプセル壁として
用いるポリマーの可塑剤と言われるものの中から、融点
が50℃以上好ましくは120℃以下で、常温では固体
であるものを選択して用いることができる。例えば、壁
材がポリウレア、ポリウレタンから成る場合には、ヒド
ロキシ化合物、カルバミン酸エステル化合物、芳香族ア
ルコキシ化合物、有機スルホンアミド化合物、脂肪族ア
ミド化合物、アリールアミド化合物等が好適に用いられ
る。
【0022】本発明では、発色助剤を用いることも可能
である。本発明で用いることのできる発色助剤とは、加
熱記録時の発色濃度を高くする、若しくは最低発色温度
を低くする物質であり、発色成分や塩基性物質等の融解
点を下げたり、カプセル壁の軟化点を低下せしめる作用
により、ジアゾ化合物とカプラーとが反応し易い状況を
作るためのものである。
【0023】発色助剤としては、フェノール化合物、ア
ルコール性化合物、アミド化合物、スルホンアミド化合
物等があり、具体例としては、p−tert−オクチルフェ
ノール、p−ベンジルオキシフェノール、p−オキシ安
息香酸フェニル、カルバニル酸ベンジル、カルバニル酸
フェネチル、ハイドロキノンジヒドロキシエチルエーテ
ル、キシリレンジオール、N−ヒドロキシエチル−メタ
ンスルホン酸アミド、N−フェニル−メタンスルホン酸
アミド等の化合物を挙げることができる。これらは、芯
物質中に含有させても良いし、乳化分散物としてマイク
ロカプセル外に添加してもよい。
【0024】本発明においては、カプラーは、固体分散
させて使用することもできるが、水に難溶性又は不溶性
の有機溶剤に溶解せしめた後、これを界面活性剤を含有
すると共に水溶性高分子を保護コロイドとして有する水
相と混合し、乳化分散した分散物の形で使用することも
できる。後者の場合には、記録層を透明にすることがで
きる。
【0025】上記乳化分散物を調製する際に使用される
有機溶剤は、高沸点オイルの中から適宜選択することが
できる。中でも好ましいオイルとしては、エステル類の
他、ジメチルナフタレン、ジエチルナフタレン、ジイソ
プロピルナフタレン、ジメチルビフェニル、ジエチルビ
フェニル、ジイソプロピルビフェニル、ジイソブチルビ
フェニル、1−メチル−1−ジメチルフェニル−1−フ
ェニルメタン、1−エチル−1−ジメチルフェニル−1
−フェニルメタン、1−プロピル−1−ジメチルフェニ
ル−1−フェニルメタン、トリアリルメタン(例えば、
トリトルイルメタン、トルイルジフェニルメタン)、タ
ーフェニル化合物、アルキル化合物、アルキル化ジフェ
ニルエーテル(例えば、プロピルジフェニルエーテ
ル)、水添ターフェニル(例えば、ヘキサヒドロターフ
ェニル)、ジフェニルエーテル等が挙げられる。
【0026】これらの中でも特にエステル類を使用する
ことが乳化分散物の乳化安定性の観点から好ましい。エ
ステル類としては、燐酸エステル類(例えば、燐酸トリ
フェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ブチル、燐酸オクチ
ル、燐酸クレジルジフェニル)、フタル酸エステル(フ
タル酸ジブチル、フタル酸―2―エチルヘキシル、フタ
ル酸エチル、フタル酸オクチル、フタル酸ブチルベンジ
ル)、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、安息香酸エス
テル(安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブ
チル、安息香酸イソペンチル、安息香酸ベンジル)、ア
ビエチン酸エステル(アビエチン酸エチル、アビエチン
酸ベンジル)、アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデ
シル、アゼライン酸ジオクチル、シュウ酸エステル(シ
ュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル)、マロン酸ジエ
チル、マレイン酸エステル(マレイン酸ジメチル、マレ
イン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル)、クエン酸トリ
ブチル、ソルビン酸エステル(ソルビン酸メチル、ソル
ビン酸エチル、ソルビン酸ブチル)、セバシン酸エステ
ル(セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチル)、エ
チレングリコールエステル類(ギ酸モノエステル及びジ
エステル、酪酸モノエステル及びジエステル、ラウリン
酸モノエステル及びジエステル、パルミチン酸モノエス
テル及びジエステル、ステアリン酸モノエステル及びジ
エステル、オレイン酸モノエステル及びジエステル)、
トリアセチン、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、炭酸エ
チレン、炭酸プロピレン、ホウ酸エステル(ホウ酸トリ
ブチル、ホウ酸トリペンチル)等が挙げられる。これら
の中でも、燐酸トリクレジルを単独又は混合して使用し
た場合には顕色剤の乳化分散安定性が特に良好であり好
ましい。上記のオイル同志、又は他のオイルとの併用も
可能である。
【0027】本発明においては、上記の有機溶剤に、更
に低沸点の溶解助剤として補助溶剤を加えることもでき
る。このような補助溶剤として、例えば酢酸エチル、酢
酸イソプロピル、酢酸ブチル及びメチレンクロライド等
を特に好ましいものとして挙げることができる。これ等
の成分を含有する油相と混合する水相に、保護コロイド
として含有せしめる水溶性高分子は、公知のアニオン性
高分子、ノニオン性高分子及び両性高分子の中から適宜
選択することができるが、ポリビニルアルコール、ゼラ
チン、セルロース誘導体等が好ましい。
【0028】又水相に含有せしめる界面活性剤は、アニ
オン性又はノニオン性の界面活性剤の中から、上記保護
コロイドと作用して沈澱や凝集を起こさないものを適宜
選択して使用することができる。好ましい界面活性剤と
しては、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキル
硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム
塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテル)等を挙げることができ
る。
【0029】本発明における乳化分散物は、上記成分を
含有した油相と保護コロイド及び界面活性剤を含有する
水相を、高速撹拌、超音波分散等、通常の微粒子乳化に
用いられる手段を使用して混合分散せしめ容易に得るこ
とができる。又、油相の水相に対する比(油相重量/水
相重量)は、0.02〜0.6であることが好ましく、
特に0.1〜0.4であることが好ましい。0.02以
下では水相が多すぎて希薄となり、十分な発色性が得ら
れない。また、0.6以上では逆に液の粘度が高くな
り、取り扱いの不便さや塗液安定性の低下をもたらす。
【0030】記録層には、必要に応じて、顔料、ワック
ス、硬膜剤等を添加しても良い。上記のようにして調製
した記録層液を支持体上に塗布するに際しては、ブレー
ド塗布法、エアナイフ塗布法、グラビア塗布法、ロール
コーティング塗布法、スプレー塗布法、デイップ塗布
法、バー塗布法等の公知の水系又は有機溶剤系の塗液を
用いる塗布手段が用いられる。
【0031】この場合、記録層液を安全且つ均一に塗布
すると共に塗膜の強度を保持するために、本発明におい
ては、バインダーとして、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デ
ンプン類、ゼラチン、ポリビニルアルコール、カルボキ
シ変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポ
リスチレン及びその共重合体、ポリエステル及びその共
重合体、ポリエチレン及びその共重合体、エポキシ樹
脂、アクリレート及びメタアクリレート系樹脂及びその
共重合体、ポリウレタン樹脂並びにポリアミド樹脂等を
マイクロカプセルと共に併用して塗工することもでき
る。記録層は、厚みが1〜20μmとなるように塗布さ
れることが望ましい。
【0032】本発明で用いる支持体は透明であっても不
透明であっても良い。支持体は、10μm〜200μm
の厚みのものが用いられる。透明な支持体としては例え
ば、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフ
タレート等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロース
フィルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレン
フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィ
ルム等のポリオレフィンフィルム、ポリイミドフィル
ム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィ
ルム、ポリアクリルフィルム、ポリカーボネートフィル
ム等が挙げられ、これらを単独或いは貼り合わせて用い
ることができる。
【0033】一方、記録材料の不透明な支持体としては
紙、合成紙、アルミ蒸着ベース、前記透明な支持体に顔
料等をコートしたもの等が挙げられる。この場合には、
記録層側からレーザービームが照射されて効率良く記録
層に吸収されるようにする為に、記録材料の不透明な支
持体として、レーザービームの反射性が高いものを使用
することが好ましい。
【0034】支持体として高分子フィルムを使用する場
合には、支持体から記録層全体が剥がれることを防ぐ目
的で、マイクロカプセルなどを含有する記録層液を塗布
する前に、支持体上に下塗り層を設けることが望まし
い。下塗り層としては、アクリル酸エステル共重合体、
ポリ塩化ビニリデン、SBR、水性ポリエステル等を用
いることができ、膜厚としては、0.1〜0.5μmが
望ましい。
【0035】これらの組成物からなる下塗層は、前記記
録層液の塗布手段と同様の塗布方法により塗布される。
塗布量は0.1〜10g/m2 とすることが好ましく、
特に0.2〜2g/m2 とすることが好ましい。本発明
で使用する記録材料は記録層の上に通常の感熱記録材料
に使用される公知の保護層を設けても良い。
【0036】次に、本発明における第1の画像形成方法
工程として、ネガ・又はポジフィルムを介した光記録工
程を採用した場合について説明する。先ず、ジアゾ感光
(感熱)記録材料に、ネガ又はポジフィルムを介して露
光し、現像して第1の画像を形成する。単なる感光材料
の場合には、現像はアンモニアガス等を用いた乾式現像
か、アミン等を用いる湿式現像が行われ、感光感熱記録
材料を用いた場合には、熱現像が行われる。
【0037】このようして画像が形成された箇所ではカ
プラーは発色反応に消費されるので残存しない。これに
対し、非画像部のカプラーは、消費されることなく残存
している。次に、画像に光や熱を加えて退色させた後、
ジアゾ化合物と必要に応じて塩基等の現像剤を含有する
液を塗布し、乾燥する。必要に応じて、乾燥時に加熱し
て良い。
【0038】これによって、残存していたカプラーと塗
布したジアゾ化合物が反応して発色し、第1の画像とネ
ガ・ポジの反転した画像が得られる。従って、記録材料
の支持体として透明支持体を使用すれば、第1画像形成
のために使用したネガ又はポジフィルムの第2原図を得
ることができる。また、当初に感光感熱記録材料を用い
て、サーマルヘッドやレーザービームによって熱記録し
た後、全面露光して光定着した場合には、その後、記録
画像を退色させ、少くともジアゾ化合物を含有する液を
塗布・乾燥することにより、第1工程で形成させた画像
とネガ・ポジ反転した画像を得ることができる。
【0039】従って、感光感熱記録材料の支持体として
透明支持体を用いた場合には、サーマルヘッド等で通常
の記録をし、最終的に、着色した地肌に白抜きの画像を
有する、OHP用として好適な画像を得ることができ
る。又、本発明の方法を、通常の方法で形成させたジア
ゾ発色画像が、経時によって識別不可能な程退色したと
きに、その画像を再確認するための手段として応用する
こともできる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、第
2原図を容易に作製することも、ディジタル記録によっ
て、着色地肌に白抜きのOHP用原図を容易に作製する
こともできるのみならず、故意に第1の画像を退色させ
たまま機密書類として保存し、必要な時に記録された内
容を確認することもできるし、不可抗力によって退色・
消失した記録内容を再確認することもできるので、本発
明は、ジアゾ感光(感熱)記録材料の用途を大巾に拡大
することができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
尚、添加量を表す「部」は「重量部」を表す。
【0042】実施例1.感光感熱記録材料の調製 下記化1で表されるジアゾ化合物3.45部及びキシリ
レンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの
(3:1)付加物18部をリン酸トリクレジル24部と
酢酸エチル5部の混合溶媒に添加し、溶解した。このジ
アゾ化合物の溶液を、ポリビニルアルコール5.2部が
水58部に溶解されている水溶液に混合し、20℃で乳
化分散し、平均粒径2.5μmの乳化液を得た。得られ
た乳化液に水100部を加え、攪拌しながら60℃に加
温し、2時間後にジアゾ化合物に芯物質を含有したカプ
セル液を得た。
【化1】
【0043】次に、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸ア
ニリド10部とトリフェニルグアニジン10部を5%ポ
リビニルアルコール水溶液100部に加えてサンドミル
で約24時間分散し、平均粒径3μmの、カプラーとト
リフェニルグアニジンの分散物を得た。更に、α−(4
−エトキシフェノキシ)アセトアミド20部を、4%ポ
リビニルアルコール水溶液100部及び水100部を加
えたペイントシェーカーで2時間分散し、平均粒径3μ
mの分散液を得た。
【0044】以上のようにして得られたジアゾ化合物の
カプセル液50部に、カプラーとトリフェニルグアニジ
ンの分散物24部及びα−(4−エトキシフェノキシ)
アセトアミドの分散物28部を加えて塗布液Aとした。
80μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、
塗布液Aを乾燥重量10g/m2 になるように塗布し2
5℃30分間乾燥し、次いでこの上から以下に示す保護
層塗布液を塗布乾燥し、乾燥重量2g/m2 の保護層を
形成して感光感熱記録材料を得た。
【0045】保護層塗布液の調製 シリカ変性ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製のPVA R2105(商 品名)) 1部(固形分) コロイダルシリカ(日産化学株式会社製のスノーテックス30(商品名)) 1.5部(固形分) ステアリン酸亜鉛(中京油脂株式会社製のハイドリンZ−7(商品名)) 0.02部(固形分) パラフィンワックス(中京油脂株式会社製のハイドリンP−7(商品名)) 0.02部(固形分)
【0046】以上のようにして得られた感熱記録材料に
サーマルヘッドを用いて印字し、初期濃度1.22(マ
クベス社RD−918型濃度系測定値)の黒色の記録画
像を得た後、アトラス社のキセノンウェザーオーメータ
ーCi−65型(6,500Wキセノンランプ)にて8
00時間光照射を行った。光照射後の画像は殆ど消失し
判読は不可能であった。
【0047】画像が消失した上記記録材料に、上記化1
で示されるジアゾ化合物の10%(重量%)酢酸エチル
溶液を塗布したところ、ジアゾ化合物が未発色部分に残
存するカプラー成分と反応して、青色の反転画像が得ら
れた。画像の濃度は0.50(マクベス社RD−918
型濃度系測定値)で、もとの画像に対して反転している
ものの、内容の判読が可能であった。
【0048】実施例2.化1で示されるジアゾ化合物
を、酢酸エチルとトリクレジルホスフェートの混合溶液
(重量比で80:20)に10%濃度(重量%)で溶解
した溶液を塗布した他は、実施例1と全く同様の方法で
青色の反転画像を得た。この画像濃度は0.52(マク
ベス社RD−918型濃度系測定値)で、もとの画像に
対して反転しているものの内容の判読が可能であった。
【0049】実施例3.実施例1と全く同様にして画像
を光退色させた記録材料を得た。画像が消失した上記記
録材料に、下記化2で示されるジアゾ化合物の15%
(重量%)酢酸エチル溶液を記録面に塗布した所、濃度
0.30の赤色の画像を得た。この画像はもとの画像に
対して反転しているものの内容の判読が可能であった。
【化2】
【0050】実施例4.リコー株式会社製の湿式ジアゾ
コピー機(SDF)にて記録画像(濃度:1.00)を
得た後、実施例1と同様の方法で光照射を行ったところ
画像が消失し、判読は不可能であった。画像が消失した
上記記録材料の発色層上に、前記化1で示されるジアゾ
化合物10重量部及びトリフェニルグアニジン20重量
部を酢酸エチル150重量部に溶解した溶液を塗布した
所、青色の反転画像が得られた。
【0051】画像の濃度は0.41(マクベス社RD−
918型濃度系測定値)で、もとの画像に対して反転し
ているものの内容の判読が可能であった。以上の実施例
により、長時間光に晒されて退色し判読が不可能になっ
た記録画像が、本発明により判読可能となる事が明らか
になった。また、これらの実施例から、記録材料の支持
体として透明支持体を使用することにより、容易に第2
原図やOHP用の画像を得ることができることも実証さ
れた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 5/18 502 G03C 1/52

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少くともジアゾ化合物とカ
    プラーを含有する感光記録層を有する記録材料に、光を
    照射し又は加熱することにより潜像又は可視像を形成さ
    せた後現像又は光定着する第1の画像形成工程と、該工
    程によって得られた発色色素を、光及び / 又は熱を加え
    消色せしめた後、少くともジアゾ化合物を含有する溶
    液を塗布・乾燥する第2の画像形成工程からなることを
    特徴とする、反転画像形成方法。
  2. 【請求項2】 第1の画像形成が、光照射によるジアゾ
    化合物の分解と加熱現像工程によってなされる、請求項
    1に記載の反転画像形成方法。
  3. 【請求項3】 第1の画像形成が、サーマルヘッドによ
    る加熱及びそれに続く光定着工程によってなされる、請
    求項1に記載の反転画像形成方法。
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