JP2854992B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2854992B2
JP2854992B2 JP3062683A JP6268391A JP2854992B2 JP 2854992 B2 JP2854992 B2 JP 2854992B2 JP 3062683 A JP3062683 A JP 3062683A JP 6268391 A JP6268391 A JP 6268391A JP 2854992 B2 JP2854992 B2 JP 2854992B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録材料に関し、特
に赤外レーザービームを利用して記録する非接触の感熱
記録材料に関する。
【0002】
【従来技術】支持体上に感熱発色層を設けた感熱記録材
料の表面にサーマルヘッドを密着走査させ、熱エネルギ
ーを感熱発色層に直接若しくは保護層を通して伝えるこ
とによって発色画像を記録する感熱記録方式は広範囲に
知られており、ファクシミリやプリンターなどに適用さ
れている。
【0003】しかしながら、このような感熱記録方法に
おいては、サーマルヘッドを感熱記録材料に密着させて
走査させるために、サーマルヘッドが摩耗したり、サー
マルヘッド表面へ感熱記録材料の成分がカスとなって付
着することにより記録画像が正しく得られない場合が生
じ、又、サーマルヘッドが破壊されるという問題が生じ
やすい。
【0004】又、このようなサーマルヘッドを用いた感
熱記録方式には、サーマルヘッドの構造上の特質から発
熱素子の加熱冷却の高速制御や発熱素子密度を大きくす
る上で限界があるために、高速記録や高密度、高画質記
録には限度があるという欠点があった。
【0005】サーマルヘッドを用いる感熱記録方式の上
記の如き問題点を解決するために、レーザービームを用
い、感熱記録材料に対して非接触でかつ高速、高密度で
熱記録を行うことが提案されている(例えば、特開昭5
0−23617号、特開昭54−121140号、特開
昭57−11090号、特開昭58−56890号、特
開昭58−94494号、特開昭58−134791
号、特開昭58−145493号、特開昭59−891
92号、特開昭60−205182号、特開昭62−5
6195号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなレーザービームを用いた記録方式においては、感熱
発色層は、一般に、可視及び近赤外領域の光を吸収しに
くいためにレーザーの出力を相当大きくしないと発色に
必要な熱エネルギーが得られず、小型で安価な装置をつ
くることが極めて困難であるという欠点があった。
【0007】又、感熱発色層に効率良くレーザーを吸収
させるための提案も多くされており、一般的には感熱発
色層の中にレーザービームの波長に合った光吸収物質を
添加することが行われている。この場合、添加する光吸
収物質が白色でないと、記録材料の地肌が着色してコン
トラストが低く、品位のない記録となってしまい好まし
くない。
【0008】一般に白色の光吸収物質は、無機化合物に
多いが、その殆どのものは光吸収効率が低いため、光吸
収効率の良い有機化合物で着色の少ない化合物を開発す
ることが望まれていた。
【0009】又、近年における半導体レーザーの進歩は
著しく、小型で安価なものの入手が可能となったが、一
般にこれらの半導体レーザーの発振波長は近赤外部にあ
るので、近赤外部の光を吸収して熱記録することのでき
る感熱記録材料の開発が望まれていた。
【0010】一方、特公昭50−774号にはインクを
封入したマイクロカプセルを原紙に塗布し、強力な光を
照射してカプセル中のインクを噴出させて原紙に記録す
る方法が提案されているが、感度が非常に低く未だ実現
されるに至っていない。
【0011】しかしながら、一般的に可視光領域の光を
吸収する有機化合物は着色しているため光吸収物質とし
て記録層に添加することは前述のように困難であるが、
可視光領域の波長の光を吸収せず且つ可視光領域以外の
波長のレーザービームを吸収する有機化合物は着色して
いないため記録層に添加することにより記録材料の地肌
を白色とすることが可能である。
【0012】そこで、本発明者等は、上記欠点を解決す
るためには、赤外レーザーを用いて記録することが好ま
しいということを見出し本発明に到達した。従って、本
発明の第1の目的は、地肌の着色が少なく品位の良い記
録が可能な赤外線レーザー用感熱記録材料を提供するこ
とにある。本発明の第2の目的は、画像の保存安定性に
優れた赤外レーザー用感熱記録材料を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
支持体上に、少なくともマイクロカプセルに内包された
ジアゾ化合物及びカップリング成分並びに赤外線吸収色
素を含有する記録層を設けてなる感熱記録材料であっ
て、前記記録層が、カップリング成分及び赤外線吸収色
素の混合物を水に難溶又は不溶の有機溶剤に溶解した後
乳化分散させた乳化分散物と共に、他の成分を含有する
塗布液を塗布・乾燥することによって形成されてなるこ
とを特徴とする赤外レーザー用感熱記録材料によって達
成された。
【0014】本発明で使用するジアゾ化合物とは、後述
するカップリング成分と呼ばれる顕色剤と反応して所望
の色相に発色するものであって、反応前に特定の波長の
光を受けると分解し、もはやカップリング成分が作用し
ても発色能力を持たなくなる光分解性ジアゾ化合物であ
る。この発色系における色相は、ジアゾ化合物とカップ
リング成分が反応して生成したジアゾ色素により主に決
定される。
【0015】従って、良く知られているように、ジアゾ
化合物の化学構造を変えるか、カップリング成分の化学
構造を変えれば容易に発色色相を変えることができ、組
み合わせ次第で略任意の発色色相を得ることができる。
このため、一つの層の中に種々のジアゾ化合物を含有さ
せると共に、1種類のカップリング成分及びその他の添
加剤を同じ層中に組み入れても良く、この場合には、各
単位発色グループは異なるジアゾ化合物と、他と共通の
カップリング成分及び他の添加剤によって構成される。
【0016】又、いくつかの層中に別々のカップリング
成分を含有させておき、ジアゾ及びその他の添加剤とし
て同じものを各層に組み入れる組み合わせがある。この
場合の各単位発色グループは、異なるカップリング成分
と、他と共通のジアゾ化合物及び添加剤によって構成さ
れる。何れにしても、各単位発色グループは、発色色相
が異なるように組み合わされた1ケ以上のジアゾ化合物
及び1ケ以上のカップリング成分並びに他の添加剤によ
り構成される。
【0017】本発明における光分解性のジアゾ化合物と
は主に芳香族ジアゾ化合物を指し、更に具体的には、芳
香族ジアゾニウム塩、ジアゾスルホネート化合物、ジア
ゾアミノ化合物等の化合物を指す。以下、代表として主
にジアゾニウム塩を例に挙げて説明する。
【0018】ジアゾニウム塩は、一般式ArN2 + -
で示される化合物である(式中、Arは置換された、或
いは無置換の芳香族部分を表し、N2 + はジアゾニウム
基を表し、X- は酸アニオンを表わす。)。
【0019】普通、ジアゾニウム塩の光分解波長はその
吸収極大波長であるといわれている。又ジアゾニウム塩
の吸収極大波長は、その化学構造に応じて200nm位
から700nm位迄変化することが知られている(「感
光性ジアゾニウム塩の光分解と化学構造」角田隆弘、山
岡亜夫著 日本写真学会誌29(4) 197〜205
頁(1965))即ち、ジアゾニウム塩を光分解性化合
物として用いると、その化学構造に応じた特定の波長の
光で分解し、又、ジアゾニウム塩の化学構造を変えれ
ば、同じカップリング成分とカップリング反応した時の
色素の色相も変化する。
【0020】光分解用の光源としては、希望する波長の
光を発する種々の光源を用いることができ、例えば種々
の螢光灯、キセノンランプ、キセノンフラッシュラン
プ、各種圧力の水銀灯、写真用フラッシュ、ストロボ等
種々の光源を用いることができる。又、光定着ゾーンを
コンパクトにするため、光源部と露光部とを光ファイバ
ーを用いて分離してもよい。
【0021】400nm付近に光分解波長を有するジア
ゾニウム化合物としては、4−ジアゾ−1−ジメチルア
ミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジエチルアミノベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−ジプロピルアミノベンゼン、4−
ジアゾ−1−メチルベンジルアミノベンゼン、4−ジア
ゾ−1−ジベンジルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−
エチルヒドロキシエチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−
1−ジエチルアミノ−3−メトキシベンゼン、4−ジア
ゾ−1−ジメチルアミノ−2−メチルベンゼン、4−ジ
アゾ−1−ベンゾイルアミノ−2,5−ジエトキシベン
ゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノベンゼン、4−ジア
ゾ−1−モルホリノ−2,5−ジエトキシベンゼン、4
−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジブトキシベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−アニリノベンゼン、4−ジアゾ−
1−トルイルメルカプト−2,5−ジエトキシベンゼ
ン、4−ジアゾ−1,4−メトキシベンゾイルアミノ−
2,5−ジエトキシベンゼン等を挙げることができ、3
00〜370nmに光分解波長を有する化合物として
は、1−ジアゾ−4−(N,N−ジオクチルカルバモイ
ル)ベンゼン、1−ジアゾ−2−オクタデシルオキシベ
ンゼン、1−ジアゾ−4−(4−tert−オクチルフェノ
キシ)ベンゼン、1−ジアゾ−4−(2,4−ジ−tert
−アミルフェノキシ)ベンゼン、1−ジアゾ−2−(4
−tert−オクチルフェノキシ)ベンゼン、1−ジアゾ−
5−クロロ−2−(4−tert−オクチルフェノキシ)ベ
ンゼン、1−ジアゾ−2,5−ビス−オクタデシルオキ
シベンゼン、1−ジアゾ−2,4−ビス−オクタデシル
オキシベンゼン、1−ジアゾ−4−(N−オクチルテウ
ロイルアミノ)ベンゼン等を挙げることができる。以上
挙げた例に代表される芳香族ジアゾニウム化合物は、そ
の置換基を任意にかえることにより広くその光分解波長
をかえことができる。
【0022】酸アニオンの具体例としては、Cn
2 n + 1 COO- (nは3〜9を表わす)、Cm
2 m +1 SO3 - (mは2〜8を表わす)等が挙げられ
る。本発明で用いることのできるジアゾスルホネートは
多数のものが知られており、各々のジアゾニウム塩を亜
硫酸塩で処理することにより得られる。
【0023】これらの化合物の中で好ましい化合物とし
ては、2−メトキシ、2−フェノキシ、2−メトキシ−
4−フェノキシ、2,4−ジメトキシ、2−メチル−4
−メトキシ、2,4−ジメチル、2,4,6−トリメチ
ル、4−フェニル、4−フェノキシ、4−アセトアミド
等の置換基を有するベンゼンジアゾスルホン酸塩、或い
は又、4−(N−エチル、N−ベンジルアミノ)、4−
(N,N−ジメチルアミノ)、4−(N,N−ジエチル
アミノ)、4−(N,N−ジエチルアミノ)−3−クロ
ル、4−ピロジニノ−3−クロル、4−モルホリノ−2
−メトキシ、4−(4’−メトキシベンゾイルアミノ)
−2,5−ジブトキシ、4−(4’−トリメルカプト)
−2,5−ジメトキシ等の置換基を有するベンゼンジア
ゾスルホン酸塩である。
【0024】又、本発明で用いることのできる他のジア
ゾ化合物として、ジアゾアミノ化合物を挙げることがで
きる。ジアゾアミノ化合物としてはジアゾ基をジシアン
ジアミド、サルコシン、メチルタウリン、N−エチルア
ントラニックアシッド−5−スルホニックアシッド、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、グアニジン
等でカップリングさせた化合物である。
【0025】本発明に用いられるジアゾ化合物(ジアゾ
ニウム塩)とカップリングして色素を形成するカップリ
ング成分は、例えば、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸
アニリドの他、レゾルシンを初めとし特開昭62−14
6678号に記載されているものを挙げることができ
る。
【0026】更にこれらのカップリング成分を2種以上
併用することによって任意の色調の画像を得ることがで
きる。これらのジアゾ化合物とカップリング成分とのカ
ップリング反応は、塩基性雰囲気下で起こり易い為、層
内に塩基性物質を添加してもよい。
【0027】塩基性物質としては、水難溶性又は水不溶
性の塩基性物質や、加熱によりアルカリを発生する物質
が用いられる。それらの例としては無機及び有機アンモ
ニウム塩、有機アミン、アミド、尿素やチオ尿素及びそ
の誘導体、チアゾール類、ピロール類、ピリミジン類、
ピペラジン類、グアニジン類、、インドール類、イミダ
ゾール類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モルホリ
ン類、ピペリジン類、アミジン類、フォルムアジン類、
ピリジン類等の含窒素化合物が挙げられる。これらの具
体例は、例えば、特開昭61−291183号に記載さ
れている。塩基性物質は2種以上併用してもよい。
【0028】本発明において使用する赤外線吸収色素と
しては、可視光領域の波長の光の吸収は少ないが赤外線
領域の光の波長の吸収が特に高い色素が好ましい。上記
色素としては、シアニン系色素、フタロシアニン系色
素、ピリリウム系又はチオピリリウム系色素、アズレニ
ウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni、Cr等の金
属錯塩系色素、ナフトキノン系又はアントラキノン系色
素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色素、
トリフェニルメタン系色素、トリアリルメタン系色素、
アミニウム系又はジインモニウム系色素、ニトロソ化合
物等を挙げることができる。これらの中でも、近赤外光
を発振する半導体レーザーが実用化されている観点か
ら、特に700nm〜900nmの波長の近赤外領域の
光の吸収効率の高いものが好ましい。これらの具体例と
しては下記の式で表される色素を挙げることができる。
【0029】(1)シアニン系色素: (CH3 2 N−(CH=CH)5 −CH=+ N(CH
3 2 ClO4 -
【化1】 (ただし、nは2又は3である)、
【0030】
【化2】 (ただし、Rは水素原子又はN(CH3 2 である)、 A─(CH=CH)n ─CH=B (ただし、Aは下記の式で表される基であり、
【0031】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】 又、Bは下記の式で表される基であり、
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【0032】(Rはアルキル基、Xは対イオンであり、
場合によって、ベンゼン環又はナフタリン環には塩素原
子、アルキル基、アルコキシ基又はアリール基が存在し
ていてもよく、nは0〜3の整数である)、
【0033】
【化15】 (ただし、Rはアルキル基であり、Xはハロゲン原子で
ある)、
【0034】
【化16】 (ただし、Rは置換又は未置換のアルキル基、アルコキ
シ基、アルケニル基、Xは水素原子又はハロゲン原子、
Yはハロゲン、パークロレート、置換又は未置換のベン
ゼンスルホネート、パラトルエンスルホネート、メチル
スルフェート、エチルスルフェート、ベンゼンカルボキ
シレート、メチルカルボキシレート又はトリフルオロメ
チルカルボキシレートであり、nは0〜3の整数であ
る)、
【0035】
【化17】 (ただし、R1 、R2 及びR3 はそれぞれ置換又は未置
換のアルキル基であって、互いに同じであっても異なっ
ていてもよく、X- は過ハロゲン酸イオン、トルエンス
ルホン酸イオン又はアルキル硫酸イオンである。nは0
〜3の整数であり、インドレニン環の4位、5位、6位
及び7位のうち少なくとも一つにハロゲン原子が存在す
ると共に、場合によっては他の位置に更にハロゲン原子
が存在しても良い。又、場合により、ベンゼン環はアル
キル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アリル基又はア
ルカリカルボニル基で置換されていてもよい)、
【0036】
【化18】 (ただし、A1 及びA2 はそれぞれ水素原子又は置換基
であり、Zは五員複素環を形成するのに必要な原子団、
1 〜R4 はそれぞれ水素原子又は置換基であり、R5
は置換基であっても、Zと共に六員の複素環を形成して
も良い。X- は陰イオンであり、nは0〜2の整数であ
る)、
【0037】
【化19】
【化20】 化学式 Φ−L=Ψ (X- m (ただし、Φ及びΨはそれぞれ芳香族環が縮合していて
もよいインドール環残基、チアゾール環残基、オキサゾ
ール環残基、セレナゾール環残基、イミダゾール環残基
又はピリジン環残基であり、Lはモノカルボシアニン、
ジカルボシアニン、トリカルボシアニン又はテトラカル
ボシアニンを形成するための連結基であり、mは0又は
1である)、
【0038】(2)スクワリウム系色素:
【化21】
【化22】
【0039】(3)アズレニウム系色素:
【化23】 (ただし、R1 とR2 、R2 とR3 、R3 とR4 、R4
とR5 、R5 とR6 及びR6 とR7 の組み合わせのうち
少なくとも一つの組み合わせで置換若しくは未置換の複
素環又は脂肪族環による環を形成し、該環を形成しない
ときのR1 、R2、R3 、R4 、R5 、R6 及びR7
それぞれ水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機残基で
あり、或いはR1 とR2 、R2 とR3 、R3 とR4 、R
4 とR5 、R5 とR6 及びR6 とR7 の組み合わせのう
ちの少なくとも一つの組み合わせによって、置換若しく
は未置換の芳香族環を形成してもよい、Aは二重結合に
よって結合した二価の有機残基であり、Z- はアニオン
残基である。尚、アズレン環を構成する少なくとも一つ
の炭素原子が窒素原子で置き換えられてアザアズレン環
となってもよい)。
【0040】(4)インドフェノール系色素:
【化24】 (ただし、X及びYはそれぞれ水素原子、アルキル基、
アシルアミノ基、アルコキシ基又はハロゲン原子であ
り、R1 、R2 及びR3 はそれぞれ水素原子、C1〜C
20の置換又は未置換のアルキル基、アリール基、複素環
又はシクロヘキシル基であり、Aは−NHCO−又は−
CONH−である)。
【0041】(5)金属錯塩系色素:
【化25】 (ただし、R1 〜R4 はそれぞれアルキル基又はアリー
ル基であり、Mは二価の遷移金属原子である)、
【0042】
【化26】 (ただし、R1 及びR2 はそれぞれアルキル基又はハロ
ゲン原子であり、Mは二価の遷移金属原子である)、
【0043】
【化27】 (ただし、R1 及びR2 はそれぞれ置換又は未置換のア
ルキル基又はアリール基であり、R3 はアルキル基、ハ
ロゲン原子又は−N(R4 )−R5 基(ここで、R4
びR5 はそれぞれ置換又は未置換のアルキル基又はアリ
ール基である)であり、Mは遷移金属原子であり、nは
0〜3の整数である)、
【0044】
【化28】 (ただし、[Cat]は錯塩を中性ならしめるために必
要な陽イオンであり、MはNi、Cu、Co、Pd又は
Ptであり、nは1又は2である)、
【0045】
【化29】 (ただし、[Cat]は錯塩を中性ならしめるために必
要な陽イオンであり、MはNi、Cu、Co、Pd又は
Ptであり、nは1又は2である)、
【0046】
【化30】 (ただし、Xは水素原子、臭素原子又はメチル基であ
り、nは1〜4の整数であり、Aは第四級アンモニウム
基である)、
【0047】
【化31】 (ただし、X1 及びX2 はそれぞれニトロ基及び/又は
ハロゲン原子であり、n1 及びn2 はそれぞれ1〜3の
整数、R1 及びR2 はそれぞれアミノ基、モノアルキル
アミノ基、ジアルキルアミノ基、アセチルアミノ基、ベ
ンゾイルアミノ基(置換ベンゾイルアミノ基を含む)で
あり、X1 とX2 、n1 とn2 及びR1 とR2 はそれぞ
れ互いに同じであっても異なっていてもよく、MはCr
又はCo原子であり、Yは水素、ナトリウム、カリウ
ム、アンモニウム、脂肪族アンモニウム(置換脂肪族ア
ンモニウムを含む)又は脂環族アンモニウムである)。
【0048】(6)ナフトキノン系、アントラキノン系
色素:
【化32】 (ただし、Rは水素原子、アルキル基、アリル基、アミ
ノ基又は置換アミノ基である)、
【0049】
【化33】 (ただし、Rは水素原子、アルキル基、アリル基、アミ
ノ基又は置換アミノ基である)、
【0050】
【化34】 (ただし、Rは水素原子、アルキル基、アリル基又は置
換アミノ基である)、
【化35】 (ただし、Xはハロゲン原子であり、nは0〜10の整
数である)、
【化36】 (ただし、Xはハロゲン原子である)、
【0051】
【化37】 これらの色素のうちで、本発明の感熱記録材料に特に好
ましく使用できるのはシアニン系色素である。尚、これ
らの色素は単独で用いても二種以上を併用してもよい。
本発明においては、上記の色素を、カップラーと共に乳
化分散してマイクロカプセル外に使用するが、更に、
イクロカプセル内、マイクロカプセル壁中に存在させ
も良い。
【0052】本発明において使用するジアゾ化合物は、
記録層の透明性向上の観点、常温で発色剤と顕色剤の接
触を防止するといった生保存性の観点(カブリ防止)、
及び希望のレーザーエネルギーで発色させるような発色
感度の制御の観点等からジアゾ化合物をカプセル化して
用いる。
【0053】本発明で使用するマイクロカプセルの製造
には界面重合法、内部重合法、外部重合法の何れの方法
をも採用することができるが、特に、ジアゾ化合物等を
含有した芯物質を水溶性高分子を溶解した水溶液中で乳
化した後、その油滴の周囲に高分子物質の壁を形成させ
る乳化重合法を採用することが好ましい。高分子物質を
形成するリアクタントは油滴の内部及び/又は油滴の外
部に添加される。高分子物質の具体例としては、ポリウ
レタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
カーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン
樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合
体、スチレン−アクリレート共重合体等が挙げられる。
好ましい高分子物質はポリウレタン、ポリウレア、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリカーボネートであり、特に
好ましくはポリウレタン及びポリウレアである。高分子
物質は2種以上併用することもできる。
【0054】前記水溶性高分子の具体例としては、ゼラ
チン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等
が挙げられる。例えばポリウレアをカプセル壁材として
用いる場合には、ジイソシアナート、トリイソシアナー
ト、テトライソシアナート、ポリイソシアナートプレポ
リマー等のポリイソシアナートと、ジアミン、トリアミ
ン、テトラアミン等のポリアミン、アミノ基を2個以上
含むプレポリマー、ピペラジン若しくはその誘導体又は
ポリオール等とを、水系溶媒中で界面重合法によって反
応させることにより容易にマイクロカプセル壁を形成さ
せることができる。
【0055】又、例えばポリウレアとポリアミドからな
る複合壁若しくはポリウレタンとポリアミドからなる複
合壁は、例えばポリイソシアナートと酸クロライド若し
くはポリアミンとポリオールを用い、反応液となる乳化
媒体のpHを調整した後加温することにより調製するこ
とができる。これらのポリウレアとポリアミドとからな
る複合壁の製造方法の詳細については、特開昭58─6
6948号公報に記載されている。
【0056】本発明においては、レーザービーム加熱時
にマイクロカプセル壁を膨潤させるために固体増感剤を
添加することもできる。固体増感剤はマイクロカプセル
壁として用いるポリマーの可塑剤と言われるものの中か
ら、融点が50℃以上、好ましくは120℃以下で常温
では固体であるものを選択して用いることができる。例
えば、壁材がポリウレア、ポリウレタンから成る場合に
は、ヒドロキシ化合物、カルバミン酸エステル化合物、
芳香族アルコキシ化合物、有機スルホンアミド化合物、
脂肪族アミド化合物、アリールアミド化合物等が好適に
用いられる。
【0057】本発明では、発色助剤を用いることも可能
である。本発明で用いることのできる発色助剤とは、レ
ーザー加熱印字時の発色濃度を高くする、もしくは最低
発色温度を低くする物質であり、カップリング成分もし
くはジアゾ化合物等の融解点を下げたり、カプセル壁の
軟化点を低下せしめる作用により、ジアゾ化合物とカッ
プリング成分が反応し易い状況を作るためのものであ
る。
【0058】発色助剤としては、フェノール化合物、ア
ルコール性化合物、アミド化合物、スルホンアミド化合
物等があり、具体例としては、p−tert−オクチルフェ
ノール、p−ベンジルオキシフェノール、p−オキシ安
息香酸フェニル、カルバニル酸ベンジル、カルバニル酸
フェネチル、ハイドロキノンジヒドロキシエチルエーテ
ル、キシリレンジオール、N−ヒドロキシエチル−メタ
ンスルホン酸アミド、N−フェニル−メタンスルホン酸
アミド等の化合物を挙げることができる。これらは、芯
物質中に含有させても良いし、乳化分散物としてマイク
ロカプセル外に添加してもよい。
【0059】本発明においては、発色剤であるジアゾ化
合物に対する顕色剤であるカップリング成分及び赤外線
吸収色素の混合物を水に難溶性又は不溶性の有機溶剤に
溶解せしめた後、これを界面活性剤を含有し水溶性高分
子を保護コロイドとして有する水相を混合し、乳化分散
した乳化物の形で使用することが必要である
【0060】この場合に使用される有機溶剤は、高沸点
オイルの中から適宜選択することができる。中でも好ま
しいオイルとしては、エステル類の他、ジメチルナフタ
レン、ジエチルナフタレン、ジイソプロピルナフタレ
ン、ジメチルビフェニル、ジエチルビフェニル、ジイソ
プロピルビフェニル、ジイソブチルビフェニル、1−メ
チル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1
−エチル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタ
ン、1−プロピル−1−ジメチルフェニル−1−フェニ
ルメタン、トリアリルメタン(例えば、トリトルイルメ
タン、トルイルジフェニルメタン)、ターフェニル化合
物(例えば、ターフェニル)、アルキル化合物(例え
ば、ターフェニル)、アルキル化ジフェニルエーテル
(例えば、プロピルジフェニルエーテル)、水添ターフ
ェニル(例えば、ヘキサヒドロターフェニル)、ジフェ
ニルエーテル等が挙げられる。
【0061】これらの中でも特にエステル類を使用する
ことが、乳化分散物の乳化安定性の観点から好ましい。
エステル類としては、燐酸エステル類(例えば、燐酸ト
リフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ブチル、燐酸オク
チル、燐酸クレジルジフェニル)、フタル酸エステル
(フタル酸ジブチル、フタル酸―2―エチルヘキシル、
フタル酸エチル、フタル酸オクチル、フタル酸ブチルベ
ンジル)、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、安息香酸
エステル(安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香
酸ブチル、安息香酸イソペンチル、安息香酸ベンジ
ル)、アビエチン酸エステル(アビエチン酸エチル、ア
ビエチン酸ベンジル)、アジピン酸ジオクチル、コハク
酸イソデシル、アゼライン酸ジオクチル、シュウ酸エス
テル(シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル)、マロ
ン酸ジエチル、マレイン酸エステル(マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル)、クエ
ン酸トリブチル、ソルビン酸エステル(ソルビン酸メチ
ル、ソルビン酸エチル、ソルビン酸ブチル)、セバシン
酸エステル(セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチ
ル)、エチレングリコールエステル類(ギ酸モノエステ
ル及びジエステル、酪酸モノエステル及びジエステル、
ラウリン酸モノエステル及びジエステル、パルミチン酸
モノエステル及びジエステル、ステアリン酸モノエステ
ル及びジエステル、オレイン酸モノエステル及びジエス
テル)、トリアセチン、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニ
ル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ホウ酸エステル
(ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル)等が挙げら
れる。これらの中でも、燐酸トリクレジルを単独又は混
合して使用した場合には顕色剤の乳化分散安定性が特に
良好であり好ましい。
【0062】上記のオイル同志、又は他のオイルとの併
用も可能である。本発明においては、上記の有機溶剤
に、更に低沸点の溶解助剤として補助溶剤を加えること
もできる。このような補助溶剤として、例えば酢酸エチ
ル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル及びメチレンクロラ
イド等を特に好ましいものとして挙げることができる。
【0063】これらの成分を含有する油相と混合する水
相に、保護コロイドとして含有せしめる水溶性高分子
は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性
高分子の中から適宜選択することができるが、ポリビニ
ルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等が好まし
い。
【0064】又、水相に含有せしめる界面活性剤は、ア
ニオン性又はノニオン性の界面活性剤の中から、上記保
護コロイドと作用して沈澱や凝集を起こさないものを適
宜選択して使用することができる。好ましい界面活性剤
としては、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキ
ル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウ
ム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル)等を挙げることがで
きる。
【0065】本発明における乳化分散物は、上記成分を
含有した油相と保護コロイド及び界面活性剤を含有する
水相を、高速撹拌、超音波分散等、通常の微粒子乳化に
用いられる手段を使用して混合分散せしめ容易に得るこ
とができる。
【0066】又、油相の水相に対する比の値(油相重量
/水相重量)は、0.02〜0.6が好ましく、特に
0.1〜0.4であることが好ましい。0.02以下で
は水相が多すぎて希薄となり十分な発色性が得られず、
0.6以上では逆に液の粘度が高くなり、取り扱いの不
便さや塗液安定性の低下をもたらす。
【0067】上記のようにして調製した記録層液を支持
体上に塗布するに際しては、公知の水系又は有機溶剤系
の塗液を用いる塗布手段が用いられる。この場合、記録
層液を安全且つ均一に塗布すると共に塗膜の強度を保持
するために、本発明においては、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、デンプン類、ゼラチン、ポリビニアルコール、カル
ボキシ変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミ
ド、ポリスチレン及びその共重合体、ポリエステル及び
その共重合体、ポリエチレン及びその共重合体、エポキ
シ樹脂、アクリレート及びメタアクリレート系樹脂及び
その共重合体、ポリウレタン樹脂並びにポリアミド樹脂
等をマイクロカプセルと共に併用することもできる。
【0068】本発明で用いる支持体は透明であっても不
透明であっても良い。透明な支持体は、透明性が高く且
つ照射するレーザービームの波長域に吸収を示さないこ
と、レーザー照射時の発熱に対しても変形せず寸度安定
性を有することが好ましい。支持体の厚みとしては、1
0μm〜200μmのものが用いられる。
【0069】このような透明な支持体としては例えば、
ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレ
ート等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロースフィ
ルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレンフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム
等のポリオレフィンフィルム、ポリイミドフィルム、ポ
リ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、
ポリアクリルフィルム、ポリカーボネートフィルム等が
挙げられ、これらを単独或いは貼り合わせて用いること
ができる。
【0070】一方、記録材料の不透明な支持体としては
紙、合成紙、アルミ蒸着ベース、前記透明な支持体に顔
料等をコートしたもの等が挙げられる。記録層側からレ
ーザービームが照射されて効率良く記録層に吸収される
ようにする為に、記録材料の不透明な支持体として、レ
ーザービームの反射性が高いものを使用することが好ま
しい。
【0071】本発明に用いる支持体には、特にポリエス
テルフィルムに耐熱処理、帯電防止処理を施したものが
好ましい。本発明においては、支持体から記録層全体が
剥がれることを防ぐ目的でマイクロカプセルなどを含有
する記録層を支持体上に塗布する前に、支持体上に下塗
り層を設けることが望ましい。
【0072】下塗り層としては、アクリル酸エステル共
重合体、ポリ塩化ビニリデン、SBR、水性ポリエステ
ル等を用いることができ、膜厚としては、0.1〜0.
5μmが望ましい。
【0073】これらの組成物からなる下塗層は、公知の
塗布方法、すなわち、ブレード塗布法、エアナイフ塗布
法、グラビア塗布法、ロールコーテイング塗布法、スプ
レー塗布法、デイップ塗布法、バー塗布法等により塗布
され、塗布量は1〜20g/m2 が好ましく、特に3〜
10g/m2 とすることが好ましい。
【0074】又、記録層には、必要に応じて顔料、ワッ
クス、硬膜剤等を添加しても良い。記録層はジアゾ化合
物、カップリング成分及び赤外線吸収色素が0.1〜1
0gになるように塗布されること、及び該層の厚みが、
1〜10μmとなるように塗布されることが望ましい。
【0075】更に、記録層との接着により物理的に染料
が転写するのを防ぐ為にワックス等のすべり剤を塗工す
る事もできる。又、同様の目的で保護層を設けることも
できる。
【0076】本発明で用いられるレーザービームは、赤
外領域にその波長領域をもつものが使用される。その具
体例としては、ヘリウム−ネオンレーザー、アルゴンレ
ーザー、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、半導体レ
ーザー等が挙げられる。
【0077】本発明の記録材料の記録層に含有されてい
る赤外線吸収色素は可視光領域の光吸収は少なく赤外線
を特に良く吸収する色素であるため、記録材料の地肌の
着色は少ない。
【0078】又該色素は赤外線レーザーの吸収効率が高
いため、レーザー照射された記録層部分ではレーザーが
効率良く吸収されるため、熱によりマイクロカプセル壁
の透過性が向上し、記録層に含有されているマイクロカ
プセルに内包されているジアゾ化合物とマイクロカプセ
ル外のカップリング成分とが反応して画像を形成する。
次いで、ジアゾ化合物の光分解波長の光を用いて記録層
の全面に光照射することにより、レーザーを照射されな
かった記録層部分は光定着されるためもはや画像を形成
することは出来なくなる。
【0079】
【発明の効果】本発明の記録材料は赤外線吸収色素を含
有しているため地肌の着色が少なく、白色に近い記録材
料とすることができるためコントラストに優れた品位の
良い記録ができると共に、ジアゾ化合物とカップリング
成分の発色反応を利用しているので、赤外線レーザービ
ームによって非接触で感熱記録を行うことができる上印
字後の保存性にも優れた感熱記録材料である。
【0080】
【実施例】以下本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
尚、添加量を示す「部」は「重量部」を示す。
【0081】(実施例1)カプセル液の調製 下記化学式
【化38】
【0082】の化合物50部に、メチレンクロライド1
50g、トリクレジルホスフェート50部、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート150部、m−キシリ
レンジイソシアナートのトリメチロールプロパン3:1
付加物の75重量%酢酸エチル溶液(タケネートD11
0N:武田薬品工業株式会社製 商品名)200部を均
一に混合して油相溶液とした。
【0083】一方、7重量%のポリビニールアルコール
(PVA217E:ケンカ度88〜89%、重合度1,
700:クラレ株式会社製 商品名)600部を調製し
て水溶性高分子水溶液とした。
【0084】次いで、温浴の付いた5リットルのステン
レス製ポットにデイ ゾルバーを取りつけ、前記高分子水
溶液を添加した後デイゾルバーを攪拌しながら前記油相
溶液を添加して、顕微鏡観察を行いながら乳化物の平均
粒径が約1.5μmになるように乳化分散を行った。分
散終了後攪拌を緩めて温浴に42℃の温水を通じ、前記
ポット内の温度を40℃に保って3時間でカプセル化反
応を終了させた。得られた液にイオン交換樹脂MB−3
(オルガノ株式会社製 商品名)25mlを添加して攪
拌した後、濾過してカプセル液を得た。
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
【0093】乳化分散液の調製 溶液1: ポリビニルアルコール4重量%水溶液 140部
【0094】
【表4】 ──────────────────────────────────── 溶液2: 下記化学式のカプラー 1.4部
【化44】 下記化学式のカプラー 1.4部
【化45】 トリフェニルグアニジン(塩基) 6部 下記化学式の発色性向上剤 14部
【化46】 下記化学式の赤外線吸収色素 0.5部
【化47】 トリクレジルフォスフェート 10部 酢酸エチル 20部 ────────────────────────────────────
【0095】上記表4の各成分を混合して溶液2を調製
した。溶液1の中に溶液2を添加混合した後20℃で乳
化粒子の平均粒径が3μmになように乳化分散して乳化
分散液を得た。
【0096】感熱記録材料の作製 前記カプセル液4.9部、上記乳化分散液3.7部、
ハイドロキノン5重量%水溶液0.2部を撹拌・混合
し、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)の透明支持体上に固形分が15g/m2なるように
塗布し乾燥して記録層を設けた。更に、該記録層の上に
下記表5に示す組成の混合物を厚さ2μmになるように
塗布して保護層を設け本発明の透明の感熱記録材料(以
下記録材料という)を作製した。
【0097】
【表5】 ──────────────────────────────────── 保護層の組成 シリカ変性ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製 PVA R2105 ) 固形分で1部 コロイダルシリカ(日産化学株式会社製 スノーテックス30) 固形分で1.5部 ステアリン酸亜鉛(中京油脂株式会社製 ハイドリンZ−7) 固形分で0.02部 パラフィンワックス(中京油脂株式会社製 ハイドリンP−7) 固形分で0.02部 ────────────────────────────────────
【0098】得られた記録材料に、波長780nmの半
導体赤外レーザー光(GaAs接合レーザー)を記録層
側から画像様に照射して黒色の画像を得た。レーザー光
の出力は記録材料の記録層の表面において1ミリ秒で4
0mJ/mm2 のエネルギーとなるように調節した。
【0099】次いで、リコピースーパードライ100
(リコー株式会社製)を使用して上記記録材料を全面露
光して光定着した。得られた記録画像のビジュアル濃度
の透過濃度をマクベス透過濃度計によって測定したとこ
ろ1.22であった。又、得られた記録画像をオーバー
ヘッドプロジェクターで投影したところ、地肌に汚れの
ない鮮明な黒色画像が投影された。
【0100】
【比較例1】赤外吸収色素を使用しない他は実施例1と
全く同様にして記録材料を作製し、全く同様の方法で画
像を記録したところ画像を全く記録することが出来なか
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/28 - 5/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくともマイクロカプセ
    ルに内包されたジアゾ化合物及びカップリング成分並び
    に赤外線吸収色素を含有する記録層を設けてなる感熱記
    録材料であって、前記記録層が、カップリング成分及び
    赤外線吸収色素の混合物を水に難溶又は不溶の有機溶剤
    に溶解した後乳化分散させた乳化分散物と共に、他の成
    分を含有する塗布液を塗布・乾燥することによって形成
    されてなることを特徴とする赤外レーザー用感熱記録材
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JPS62288077A (ja) * 1986-06-09 1987-12-14 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 定着型感熱記録光カ−ド
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