JP2933936B2 - 多色感熱記録材料 - Google Patents

多色感熱記録材料

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/52Compositions containing diazo compounds as photosensitive substances

Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は感熱記録材料に関し、特に、フルカラーを再
現することのできる多色感熱記録材料に関するものであ
る。
《従来の技術》 感熱記録方法は、(1)現像が不要である、(2)支
持体が紙の場合は紙質が一般紙に近い、(3)取り扱い
が容易である、(4)発色濃度が高い、(5)記録装置
が簡単であり安価である、(6)記録時の騒音がない等
の利点があるため、白黒のファクシミリやプリンターの
分野で近年急速に普及している。これらの感熱記録材料
は、紙、合成紙等の支持体上に発色剤、顕色剤を塗布し
たもので、原稿に対応した電気信号に基づき、サーマル
ヘッドを用いて加熱するプロセスにより記録される。
このような記録分野においても、情報産業の急激な発
展に伴い、計算機、ファクシミリをはじめとする情報機
器の端末機から簡便にカラーハードコピーを得たいとい
う要求が強まってきている。この方法としてインクジェ
ット方式や感熱転写方式が検討されている。しかしなが
ら、このインクジェット方式は細いノズルから色剤入り
のインクを飛ばす方式であるため、色剤や他の内容物が
ノズルに詰まり易く、記録の信頼性に欠けるという大き
な欠点を有する。又、感熱転写方式は、インクシート上
のインクを画像状に加熱溶解し、紙に転写する方式であ
るため、例えば4色のカラー画像を得るためには4枚の
インクシートを使用する必要があり、多量のインクシー
トを用いることとなって不経済である。更に、インクジ
ェット方式の場合には、使用者は常にインク液が不足し
ないよう心掛ける必要があり、感熱転写方式の場合に
は、インクシートが不足しないよう心掛ける必要があ
る。即ち、両方式とも使用者に繁雑な管理を強いる方式
である。
これに対し感熱記録方式は上記の繁雑な管理が不要で
記録の信頼性が高いために、この方式で多色記録材料が
実現すれば、従来の各方式の欠点が無く使い易いものと
なる。しかしながら、多色化を行うためには発色色数に
応じた数の発色機構を同一支持体上に組み込み、各発色
機構を制御して作用させる必要があるために、従来多く
の努力がなされてきたにもかかわらず、発色の色相、色
分離の点で十分なものではなかった。
例えば、従来方法の一つとして、特公昭51−19989
号、同52−11231号、特開昭54−88135号、同55−133991
号、同55−133992号に記載の如く、複数の発色単位が印
加熱エネルギーが増すにつれて単に順次追加され混色し
て色相が濁りながら変化していく方式がある。他の方法
としては、例えば特公昭50−17868号、同51−5791号、
同57−14318号、同57−14319号、特開昭55−161688号に
示される如く、熱応答温度のより高い発色単位が発色す
るとき同時に消色剤が作用して、低温で発色する発色単
位を消色するという消色機構を取り入れたものがある。
しかしながら、これらはいずれも実現できる発色色相
の数が少ないのみならず、にじみや混色による濁りの為
に、カラーハードコピーとしては十分な機能を持つもの
とは言い難い。特にカラーハードコピーとしては、原理
的に発色色相の数が少ないことが致命的な欠点であっ
た。従来この欠点を克服することができなかった大きな
理由の一つとして次の点をあげることができる。即ち、
例えば発色色相の数をより多くしようとする場合、単純
には印加熱エネルギーの分画数を増やし、且つその各々
のエネルギー差を広く設けることによって、それに対応
する感熱発色層を同一支持体上に複数個有する感熱記録
材料を設計すればよいのであるが、現実的には印加熱エ
ネルギーを従来より低い領域にまで広げると、記録材料
自体の生保存性(所謂カブリ)等の点において問題が生
ずる一方、印加熱エネルギーを高い領域にまで広げる
と、画像の焦げ付き、融着による印字走行性不良(例え
ばスティッキング)、サーマルヘッドの寿命の短縮化等
の点において重大な問題が新たに生ずる。従って従来
は、印加熱エネルギーの分画数は、色分離性を満たそう
とすると、現実的には2分画ぐらいが許容できる最大限
度であった。
一方、感熱記録材料の支持体としては、通常、紙或い
は合成紙等の不透明支持体が用いられている。これは単
に発色画像を片面からの反射画像として読み取るといっ
た用途によるものである。
これに対し、従来感熱記録材料を実質的に透明な支持
体上に設けた例としては、特公昭40−20151号、特願昭6
0−68875号及び特願昭60−184483号があるが、これらは
熱記録された記録像を透明支持体側から視ることによっ
て、高コントラスト画像若しくは光沢に優れた高級画質
を得ようとする目的でなされたものであり、前述した多
色記録材料に関する欠点に対して、特別の寄与をするも
のではなかった。
更に、透明支持体の両面に、各々発色色相の異なる感
熱記録層を設け、二色又は複数の発色画像を得るという
発明が、特開昭49−114431号、特開昭50−3640号、特開
昭60−4092号に提案されている。しかしながら、これら
は感熱発色層が発色成分及び顕色成分を、単に各々固体
状態で分散させたものであるため、光の散乱により実質
的には発色層自身が不透明層となってしまい、目的とす
る鮮明に色分画された多色画像を得ることはできない。
又、前記特開昭60−4092号では、感熱発色層の透明性向
上のために、各成分を溶解し同一層に塗布する内容の記
述もあるが、この場合には、各成分の発色が印字前から
容易におこってしまうため、所謂カブリを生ずる。従っ
て、以上の公知の技術はいずれの場合も可能な色分画数
が少なく、多色記録材料としては本質的に不十分なもの
であった。
《発明が解決しようとする課題》 本発明者等は従来の係る欠点を解決すべく鋭意検討
し、実質的に透明で相異なる色相に発色し得る感熱層を
開発し、この透明な感熱層を積層することにより従来に
なく良好な多色の感熱発色画像を得ることができること
を見出し、既に提案した(特願昭62−75409号)。しか
しながら、このようにして得られる画像も、すべての感
熱層を夫々独立に発色させることが困難であるためにそ
の鮮明性の点において更に改善する余地のあるものであ
った。本発明者らは、上記改善をなすべく鋭意検討した
結果、ジアゾ化合物とカプラーの組み合わせを発色系と
する感熱層の透明化に成功し、この透明感熱層を組み合
わせることにより、三層に積層した感熱層を夫々独立に
発色させ得ることを見い出し本発明に到達した。
従って本発明の第1の目的は、発色色相の色分離を十
分に制御し、3色の鮮明な画像を夫々独立に得ることの
できる感熱記録材料を提供することにある。
本発明の第2の目的は、感熱記録材料を用いてフルカ
ラー画像を再現するための方法を提供することにある。
《課題を解決するための手段》 本発明の上記の諸目的は、支持体の片側に順次積層さ
れた3層の感熱層から成る多色感熱記録材料であって、
前記3層が、それぞれ独立に発色し得るシアン、マゼン
タ、イエローの発色層であり、これら3層の感熱層のう
ち、最内側の感熱層の発色系が電子供与性染料前駆体と
顕色剤の組み合わせからなり、少なくとも最外側及び第
2層目の感熱層が実質的に透明な感熱層であると共に、
それら2つの感熱層の発色系が、各層で化学構造の異な
る光分解性ジアゾ化合物とカプラーの組み合わせから成
り、且つ、それぞれのジアゾ化合物の光分解波長域が、
外側の感熱層に使用するものほど長波長であることを特
徴とする多色感熱記録材料により達成された。
次に本発明の多色感熱記録材料を使用して、鮮明な多
色画像を得るための方法を図に従って説明する。
第1図は、不透明支持体の片面に透明なシアン感熱
層、透明なイエロー感熱層、及び透明なマゼンタ感熱層
を順次積層し、その上に透明な保護層を設けた場合の本
発明の多色感熱記録材料である。この場合、マゼンタ感
熱層及びイエロー感熱層の発色系はジアゾ系であり、シ
アン感熱層は塩基性染料前駆体と顕色剤との組み合わせ
の系、即ちロイコ系である。
この場合のジアゾ化合物は、その分解波長域が外側の
感熱層に使用するもの程長波長となるように選択する。
記録は、先ず低熱エネルギーで最外層の感熱層をマゼ
ンタ発色させた後、最外層の感熱層に含有されるジアゾ
化合物を、その分解波長域の光を上面から照射すること
により分解して最外側感熱層の記録画像を定着する。
次に上記熱記録時よりも大きな熱エネルギーを加えて
第2層の感熱層をイエロー発色させ、第2層に含有され
るジアゾ化合物の分解波長域の光を照射して第2層の記
録画像を定着する。更に、第2層に加えた熱エネルギー
より高い熱エネルギーを加えて最内層の感熱層をシアン
発色させる。以上の如く、シアン、マゼンタ、イエロー
を各々独立に発色させることができる結果、従来感熱記
録で困難視されていたシアン、マゼンタ、イエロー、シ
アン+マゼンタ(ブルー)、マゼンタ+イエロー(レッ
ド)、シアン+イエロー(グリーン)、シアン+マゼン
タ+イエロー(ブラック)の計7色の基本発色が色分離
良く実現される。この場合、最内層の感熱層は不透明で
あっても色再現に悪い影響を与えない事は当業者であれ
ば容易に理解することができる。
又、最外層の感熱層の耐傷性、耐スティッキング性が
十分であれば、上記透明保護層を設けなくても良いこと
は当然である。又、印加熱エネルギーを適度に加減して
各ユニットの発色をコントロールすることにより、混色
により実現できる色の数を相乗的に増すことができるこ
とは、当業者であれば容易に理解することができる。
更に、全ての感熱層を透明な感熱層とし、支持体とし
て透明支持体を採用した場合には、OHP等に使用するこ
とのできる多色の透過画像を得ることもできる。透過画
像を得る場合には、光定着は透明支持体から光照射して
行うこともできる。
前記の如く、本発明においては最内側の感熱層の発色
系としては、電子供与性染料前駆体と顕色剤の組み合わ
せ(ロイコ系)を使用する。
次に、本発明の多色感熱記録材料に使用する素材につ
いて詳述する。
本発明における電子供与性染料前駆体とは、エレクト
ロンを供与して或いは酸等のプロトンを受容して発色す
る性質を有するものであり特に限定されるものではない
が通常略無色で、ラクトン、ラクタム、サルトン、スピ
ロピラン、エステル、アミド等の部分骨格を有し、顕色
剤と接触してこれらの部分骨格が開環若しくは開裂する
化合物が用いられる。具体的にはクリスタルバイオレッ
トラクトン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、マラカ
イトグリーンラクトン、ローダミンBラクタム、1,3,3
−トリメチル−6′−エチル−8′−ブトキシインドリ
ノベンゾスピロピラン等がある。
これらの発色剤に対する顕色剤は、公知のものの中か
ら適宜選択して使用することができる。例えば、ロイコ
染料に対する顕色剤としては、フェノール化合物、含硫
フェノール系化合物、カルボン酸系化合物、スルホン系
化合物、尿素系又はチオ尿素系化合物等が挙げられ、そ
の詳細は、例えば、紙パルプ技術タイムス(1985年)49
−54頁及び65−70頁に記載されている。これらの中で
も、特に融点が50℃〜250℃の物が好ましく、中でも60
℃〜200℃の、水に難溶性のフェノール及び有機酸が望
ましい。顕色剤を2種以上併用した場合には溶解性が増
加するので好ましい。
本発明で使用する顕色剤のうち特に好ましいものは、
下記一般式〔I〕〜〔IV〕で表される。
R7はアルキル基、アリール基、アリールオキシアルキ
ル基又はアラルキル基であり特にメチル基及びブチル基
が好ましい。
R8はアルキル基であり、特にブチル基、ペンチル基、
ヘプチル基及びオクチル基が好ましい。
R9は水素原子又はメチル基であり、nは0〜2であ
る。
R10はアルキル基、アラルキル基又はアリールオキシ
アルキル基である。
本発明においては、電子供与性染料前駆体1重量部に
対しては、顕色剤を0.3〜160重量部、好ましくは0.3〜8
0重量部使用することが好ましい。
本発明の多色感熱記録材料に係る発色素材のもう一方
のジアゾ化合物とは、後述するカプラーと呼ばれる顕色
剤と反応して所望の色相に発色するものであり、且つ、
反応前に特定の波長の光を受けると分解しその後はもは
やカプラーが作用しても発色能力を持たなくなるもので
ある。この発色系における色相は、ジアゾ化合物とカプ
ラーが反応して生成したアゾ色素により主に決定され
る。従って良く知られているように、ジアゾ化合物の化
学構造を変更するかカプラーの化学構造を変更すれば容
易に発色色相を変えることができ、組み合わせ次第で略
任意の発色色相を得ることができる。
本発明で言う光分解性のジアゾ化合物は主に芳香族ジ
アゾ化合物を指し、更に具体的には、芳香族ジアゾニウ
ム塩、ジアゾスルホネート化合物、ジアゾアミノ化合物
等の化合物を指す。
以下、例として主にジアゾニウム塩を挙げて説明す
る。
普通、ジアゾニウム塩の光分解波長はその吸収極大波
長であるといわれている。又ジアゾニウム塩の吸収極大
波長はその化学構造に応じて、200nm位から700nm位迄変
化することが知られている。(「感光性ジアゾニウム塩
の光分解と化学構造」角田隆弘、山岡亜夫著 日本写真
学会誌29(4) 197〜205頁(1965))又、ジアゾニウ
ム塩の化学構造を変えることにより、同じカプラーとカ
ップリング反応した場合であっても、カップリング反応
によって生じる色素の色相を変化せしめることができ
る。
ジアゾニウム塩は一般式ArN2 +X-で示される化合物で
ある。式中、Arは置換された、或いは無置換の芳香族部
分を表し、N2 +はジアゾニウム基を表し、X-は酸アニオ
ンを表す。
このうち、400nm付近に光分解波長を有する化合物と
しては、4−ジアゾ−1−ジメチルアミノベンゼン、4
−ジアゾ−1−ジエチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−
1−ジプロピルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−メチ
ルベンジルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジベンジ
ルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−エチルヒドロキシ
エチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジエチルアミ
ノ−3−メトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−ジメチル
アミノ−2−メチルベンゼン、4−ジアゾ−1−ベンゾ
イルアミノ−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−
1−モルホリノベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノ
−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホ
リノ−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−ア
ニリノベンゼン、4−ジアゾ−1−トルイルメルカプト
−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1,4−メトキ
シベンゾイルアミノ−2,5−ジエトキシベンゼン等を挙
げることができる。300〜370nmに光分解波長を有する化
合物としては、1−ジアゾ−4−(N,N−ジオクチルカ
ルバモイル)ベンゼン、1−ジアゾ−2−オクタデシル
オキシベンゼン、1−ジアゾ−4−(4−tert−オクチ
ルフェノキシ)ベンゼン、1−ジアゾ−4−(2,4−ジ
−tert−アミルフェノキシ)ベンゼン、1−ジアゾ−2
−(4−tert−オクチルフェノキシ)ベンゼン、1−ジ
アゾ−5−クロロ−2−(4−tert−オクチルフェノキ
シ)ベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ビス−オクタデシル
オキシベンゼン、1−ジアゾ−2,4−ビス−オクタデシ
ルオキシベンゼン、1−ジアゾ−4−(N−オクチルテ
ウロイルアミノ)ベンゼン等を挙げることができる。以
上挙げた例に代表される芳香族ジアゾニウム化合物は、
その置換基を任意に変えることにより広くその光分解波
長を変えることができる。
酸アニオンの具体例としては、CnF2n+1COO-(nは3
〜9を表わす)、CmF2m+11SO3 -(mは2〜8を表わ
す)、(ClF2l+1SO22CH-は1〜18を表わす)、 BF4 -, 及びPF6 -等が挙げられる。
ジアゾ化合物(ジアゾニウム塩)の具体例としては、
例えば下記の例が挙げられる。
本発明で用いることのできるジアゾスルホネート化合
物は、一般式 で表される化合物である。式中、R1はアルカリ金属又は
アンモニウム化合物、R2、R3、R5及びR6は水素、ハロゲ
ン、アルキル基、又はアルコキシ基でありR4は水素、ハ
ロゲン、アルキル基、アミノ基、ベンゾイルアミド基、
モルホリノ基、トリメルカプト基、又はピロリジノ基で
ある。
このようなジアゾスルホネートは多数のものが知られ
ており、各々のジアゾニウム塩を亜硫酸塩で処理するこ
とにより得られる。
これらの化合物の中で好ましい化合物としては、2−
メトキシ、2−フェノキシ、2−メトキシ−4−フェノ
キシ、2,4−ジメトキシ、2−メチル−4−メトキシ、
2,4−ジメチル、2,4,6−トリメチル、4−フェニル、4
−フェノキシ、4−アセトアミド等の置換基を有するベ
ンゼンジアゾスルホン酸塩、或いは又、4−(N−エチ
ル、N−ベンジルアミノ)、4−(N,N−ジメチルアミ
ノ)、4−(N,N−ジエチルアミノ)、4−(N,N−ジエ
チルアミノ)−3−クロル、4−ピロジニノ−3−クロ
ル、4−モルホリノ−2−メトキシ、4−(4′−メト
キシベンゾイルアミノ)−2,5−ジブトキシ、4−
(4′−トリメルカプト)−2,5−ジメトキシ等の置換
基を有するベンゼンジアゾスルホン酸塩である。これら
ジアゾスルホネート化合物を用いる時は、印字の前にジ
アゾスルホネートを活性化するための光照射を行うこと
が望ましい。
又、本発明で用いることのできる他のジアゾ化合物と
して、ジアゾアミノ化合物を挙げることができる。ジア
ゾアミノ化合物としてはジアゾ基をジシアンジアミド、
サルコシン、メチルタウリン、N−エチルアントラニッ
クアシッド−5−スルホニックアシッド、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、グアニジン等でカップ
リングさせた化合物である。
本発明に用いられるカプラーは、ジアゾ化合物(ジア
ゾニウム塩)とカップリングして色素を形成するもので
あり、具体例としてはレゾルシン、フロログルシン、2,
3−ヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウ
ム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピ
ルアミド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒド
ロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシ−6−スルファ
ニルナフタレン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モル
ホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ
酸−2′−メチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフト
エ酸エタノールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ
酸オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−
N−ドデシル−オキシ−プロピルアミド、2−ヒドロキ
シ−3−ナフトエ酸テトラドデシルアミド、アセトアニ
リド、アセトアセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリ
ド、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、2,4
−ビス(ベンゾイルアセトアミノ)トルエン、1,3−ビ
ス(ピバロイルアセトアミノメチル)ベンゼン、1−
(2′,4′,6′,−トリクロロフェニル)−3−ベンズ
アミド−5−ピラゾロン、1−(2′,4′,6′−トリク
ロロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、1−
フェニル−3−フェニルアセトアミド−5−ピラゾロン
等が挙げられる。
更にこれらのカプラーを2種以上併用することによっ
て任意の色調の画像を得ることができる。これらのジア
ゾ化合物とカプラーとのカップリング反応は、塩基性雰
囲気下で起こり易い為、層内に塩基性物質を添加しても
よい。
塩基性物質としては、水難溶性ないしは水不溶性の塩
基性物質や、加熱によりアルカリを発生する物質が用い
られる。それらの例としては無機及び有機アンモニウム
塩、有機アミン、アミド、尿素やチオ尿素及びその誘導
体、チアゾール類、ピロール類、ピリミジン類、ピペラ
ジン類、グアニジン類、インドール類、イミダゾール
類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モルホリン類、
ピペリジン類、アミジン類、フォルムアジン類、ピリジ
ン類等の含窒素化合物が挙げられる。これらの具体例
は、例えば、特願昭60−132990号に記載されている。
塩基性物質は2種以上併用してもよい。
ジアゾ化合物1重量部に対してカプラーは0.1〜10重
量部、塩基性物質は0.1〜20重量部の割合で使用するこ
とが好ましい。
以上の発色反応を生ずる素材は、感熱層の透明性向上
の観点、常温で発色剤と顕色剤の接触を防止するといっ
た生保存性の観点(カブリ防止)、及び希望の印加熱エ
ネルギーで発色させるような発色感度の制御の観点等か
ら発色に必須な成分の一部をカプセル化して用いること
が好ましい。
この場合に使用するマイクロカプセルの種類は、特に
限定されるものではないが、特に本発明において好まし
いマイクロカプセルは、常温ではマイクロカプセル壁の
物質隔離作用によりカプセル内外の物質の接触を妨げ、
ある温度以上に加熱されている間にのみ物質の透過性が
上がるものであり、カプセル壁材、カプセル芯物質、添
加剤を適宜選ぶことにより、その透過開始温度を自由に
コントロールすることができるものである。この場合の
透過開始温度は、カプセル壁のガラス転移温度に相当す
るものである(例;特開昭59−91438号、特願昭59−190
886号、特願昭59−99490号等)。
カプセル壁固有のガラス転移点を制御するには、カプ
セル壁形成剤の種類を替えることが必要である。マイク
ロカプセルの壁材料としては、ポリウレタン、ポリウレ
ア、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレン
メタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共重
合体、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
ルコール等が挙げられる。本発明においてはこれらの高
分子物質を2種以上併用することもできる。
本発明においては、上記の高分子物質のうちポリウレ
タン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカ
ーボネート等が好ましく、特にポリウレタン及びポリウ
レアが好ましい。
本発明で使用するマイクロカプセルは、発色剤の反応
性物質を含有した芯物質を乳化した後、その油滴の周囲
に高分子物質の壁を形成してマイクロカプセル化するこ
とが好ましく、この場合高分子物質を形成するリアクタ
ントを油滴の内部及び/又は油滴の外部に添加する。マ
イクロカプセルの好ましい製造方法等、本発明で好まし
く使用することのできるマイクロカプセルについての詳
細は、例えば特開昭59−222716号に記載されている。
ここで、油滴を形成するための有機溶剤としては、一
般に高沸点オイルの中から適宜選択することができる
が、特に、後述の顕色剤又はカプラーを溶解するに適し
た有機溶剤を使用した場合には、発色剤に対する溶解性
が優れ、熱印字の際の発色濃度と発色速度を増大せし
め、又、カブリも少なくすることができるので好まし
い。
マイクロカプセルを作る時、マイクロカプセル化すべ
き成分を0.2重量%以上含有した乳化液から作ることが
できる。
上記の如く製造される好ましいマイクロカプセルは、
従来の記録材料に用いられているような熱や圧力によっ
て破壊するものではなく、マイクロカプセルの芯及び外
に含有されている反応性物質はマイクロカプセル壁を透
過して反応することができる。
本発明では、発色助剤を用いることも可能である。
本発明で用いることのできる発色助剤とは、加熱印字
時の発色濃度を高くするか若しくは最低発色温度を低く
する物質であり、カプラー、塩基性物質、発色剤、顕色
剤若しくはジアゾ化合物等の融解点を下げたり、カプセ
ル壁の軟化点を低下せしめる作用により、ジアゾ、塩基
性物質、カプラー、発色剤、顕色剤等が反応し易い状況
を作るためのものである。
発色助剤としては、フェノール化合物、アルコール性
化合物、アミド化合物、スルホンアミド化合物等があ
り、具体例としては、p−tert−オクチルフェノール、
p−ベンジルオキシフェノール、p−オキシ安息香酸フ
ェニル、カルバニル酸ベンジル、カルバニル酸フェネチ
ル、ハイドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、キシ
リレンジオール、N−ヒドロキシエチル−メタンスルホ
ン酸アミド、N−フェニル−メタンスルホン酸アミド等
の化合物を挙げることができる。これらは、芯物質中に
含有させてもよいし、乳化分散物としてマイクロカプセ
ル外に添加してもよい。
本発明においては、実質的に透明な感熱発色層を得る
ために、電子供与性染料前駆体に対する顕色剤又はジア
ゾ化合物に対するカプラーを水に難溶性又は不溶性の有
機溶剤に溶解せしめた後これを界面活性剤を含有し水溶
性高分子を保護コロイドとして有する水相と混合し、乳
化分散した分散物の形で使用する。
顕色剤又はカプラーを溶解する有機溶剤は高沸点オイ
ルの中から適宜選択することができるが、特にエステル
類及び感圧用オイルとして知られる、ベンゼン環を2個
以上有し且つヘテロ原子の数が規定数以下のオイルが好
ましい。このようなオイルは下記一般式(V)〜(VI
I)で表される化合物及びトリアリルメタン(例えば、
トリトルイルメタン、トルイルジフェニルメタン)、タ
ーフェニル化合物、アルキル化合物(例えば、ターフェ
ニル)、アルキル化ジフェニルエーテル(例えば、プロ
ピルジフェニルエーテル)、水添ターフェニル(例え
ば、ヘキサヒドロターフェニル)、ジフェニルエーテル
である。中でも、エステル類を使用することが顕色剤又
はカプラーの乳化分散物の乳化安定性の観点から好まし
い。
式中、R1は水素又は炭素数1〜18のアルキル基、R2
炭素数1〜18のアルキル基を表わす。p1、q1は1〜4の
整数を表し、且つ、アルキル基の総和は4個以内とす
る。
尚、R1、R2のアルキル基は炭素数1〜8のアルキル基
が好ましい。
式中、R3は水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を
表わす。nは1又は2を表わす。
p2、q2は1〜4の整数を表わす。n=1の場合には、
アルキル基、の総和は4個以内であり、n=2のときア
ルキル基の総和は6個以内である。
式中、R5、R6は水素原子又は、炭素数1〜18の同種も
しくは異種のアルキル基を表わす。mは1〜13の整数を
表わす。p3、q3は1〜3の整数を表し、かつアルキル基
の総和は3個以内である。
なお、R5、R6のアルキル基は炭素数2〜4のアルキル
基が特に好ましい。
式(V)で表される化合物例としては、ジメチルナフ
タレン、ジエチルナフタレン、ジイソプロピルナフタレ
ン等が挙げられる。
式(VI)で表される化合物例としては、ジメチルビフ
ェニル、ジエチルビフェニル、ジイソプロピルビフェニ
ル、ジイソブチルビフェニルが挙げられる。
式(VII)で表される化合物例としては、1−メチル
−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1−エ
チル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1
−プロピル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタ
ンが挙げられる。
エステル類としては、燐酸エステル類(例えば、燐酸
トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ブチル、燐酸オ
クチル、燐酸クレジルジフェニル)、フタル酸エステル
(フタル酸ジブチル、フタル酸−2−エチルヘキシル、
フタル酸エチル、フタル酸オクチル、フタル酸ブチルベ
ンジル)、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、安息香酸
エステル(安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香
酸ブチル、安息香酸イソペンチル、安息香酸ベンジ
ル)、アビエチン酸エステル(アビエチン酸エチル、ア
ビエチン酸ベンジル)、アジピン酸ジオクチル、コハク
酸イソデシル、アゼライン酸ジオクチル、シュウ酸エス
テル(シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル)、マロ
ン酸ジエチル、マレイン酸エステル(マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル)、クエ
ン酸トリブチル、ソルビン酸エステル(ソルビン酸メチ
ル、ソルビン酸エチル、ソルビン酸ブチル)、セバシン
酸エステル(セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチ
ル)、エチレングリコールエステル類(ギ酸モノエステ
ル及びジエステル、酪酸モノエステル及びジエステル、
ラウリン酸モノエステル及びジエステル、パルミチン酸
モノエステル及びジエステル、ステアリン酸モノエステ
ル及びジエステル、オレイン酸モノエステル及びジエス
テル)、トリアセチン、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニ
ル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ホウ酸エステル
(ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル)等が挙げら
れる。
上記のオイル同士、又は他のオイルとの併用も可能で
ある。
本発明においては、上記の有機溶剤に、更に低沸点の
溶解助剤として補助溶剤を加えることもできる。このよ
うな補助溶剤として、例えば酢酸エチル、酢酸イソプロ
ピル、酢酸ブチル及びメチレンクロライド等を特に好ま
しいものとして挙げることができる。
顕色剤又はカプラーを溶解した油相と混合する水相
に、保護コロイドとして含有せしめる水溶性高分子は、
公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分
子の中から適宜選択することができるが、ポリビニルア
ルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等が好ましい。
又、水相に含有せしめる界面活性剤としては、アニオ
ン性又はノニオン性の界面活性剤の中から、上記保護コ
ロイドと作用して沈澱や凝集を起こさないものを適宜選
択して使用することができる。好ましい界面活性剤とし
ては、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ(例えば、ラ
ウリル硫酸ナトリウム)、スルホコハク酸ジオクチルナ
トリウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル)等を挙げるこ
とができる。
本発明における顕色剤又はカプラーの乳化分散物は、
顕色剤又はカプラーを含有する油相と保護コロイド及び
界面活性剤を含有する水相を、高速撹拌、超音波分散
等、通常の微粒子乳化に用いられる手段を使用して混合
分散せしめ容易に得ることができる。
この時、乳化分散物の油滴サイズ(直径)は、ヘイズ
が60%以下の透明な感熱層を得るために7μ以下である
ことが好ましい。更に好ましくは0.1〜5μの範囲内で
ある。
又、油相の水相に対する比(油相重量/水相重量)
は、0.02〜0.6が好ましく、更に好ましくは0.1〜0.4で
ある。0.02以下では水相が多すぎて希薄となり十分な発
色性が得られず、0.6以上では逆に液の粘度が高くな
り、取り扱の不便さや透明度の低下をもたらす。
本発明では、以上の素材の他に酸安定剤としてクエン
酸、酒石酸、シュウ酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸等
を添加することができる。
本発明の感熱材料は適当なバインダーを用いて塗工す
ることができる。
バインダーとしてはポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、アラビヤゴム、ゼラチン、ポリビニ
ルピロリドン、カゼイン、スチレン−ブタジエンラテッ
クス、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス、、ポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等の各種エマルジョンを用いることが
できる。使用量は固形分に換算して0.5〜5g/m2である。
又、感熱層の塗布量は3g/m2〜20g/m2、特に5g/m2〜15
g/m2の間にあることが好ましい。3g/m2以下では十分な
感度が得られず、20g/m2以上塗布しても品質の向上は見
られないのでコスト的に不利になる。
本発明においては、感熱層と感熱層との間に中間層を
設ける事が感熱記録材料の生保存性、記録画像保存性及
び色分離向上の観点から好ましく、この中間層として、
特に水溶性ポリアニオンポリマーを多価カチオンでゲル
化した層を用いる事が好ましい。
水溶性ポリアニオンポリマーとして好ましいものはカ
ルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基を有するポリマ
ーであり、特にカルボキシル基を有する水溶性ポリアニ
オンポリマーが好ましい。好ましい水溶性ポリアニオン
ポリマーの例としては、天然又は合成の多糖類ガム類
(その例として、アルギン酸アルカリ金属塩、グアゴ
ム、アラビアゴム、カラジーナン、ペクチン、トラガカ
ントゴム、キサンテンゴム等)、アクリル酸又はメタク
リル酸の重合体及びその共重合体、マレイン酸又はフタ
ル酸の重合体及びその共重合体、カルボキシメチルセル
ロース等のセルロース誘導体、ゼラチン、寒天等が挙げ
られ、中でもアルギン酸アルカリ金属塩が好ましい。水
溶性ポリアニオンポリマーの分子量は、5,000〜10,000
が好ましく、特に本発明において目的とするバリアー性
及び製造適性の観点から10,000〜40,000が好ましい。多
価カチオンとしては、アルカリ土類金属その他多価金属
の塩類(例えばCaCl2、BaCl2、Al2(SO4、ZnSO
4等)、ポリアミン類(例えばエチレンジアミン、ジエ
チレントリアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、ポリ
イミン類が好ましい。
本発明における他の好ましい中間層の例としては、水
溶性ポリアニオンポリマーと水溶性ポリカチオンポリマ
ーのイオンコンプレックスを挙げることができる。この
場合、水溶性ポリアニオンポリマーとしては前述の各種
の水溶性ポリアニオンポリマーを用いることができる。
水溶性ポリカチオンポリマーとしては、複数の反応性
チッ素含有カチオン基を有するたん白質類、ポリリシン
等のポリペプチド類、ポリビニルアミン類、ポリエチレ
ンアミン類、ポリエチレンイミン類等が好ましい。
これらの材料を用いて中間層を作製するに際しては、
塗布中の急速なゲル化を防ぐ為水溶性ポリアニオンポリ
マー又は多価カチオンの内何れか一方の材料を互いに隣
接する感熱層の何れか一方の感熱層に含有させて塗布す
ることが好ましいが、更に温度やPHを調節したり、前記
一方の材料を一方の感熱層へ含有せしめると共に他方の
材料を隣接する他方の感熱層に含ませる事も可能であ
る。
中間層の好ましい塗設量は0.05g/m2〜5g/m2であり、
さらに好ましくは0.1g/m2〜2g/m2である。
本発明における感熱層は色分離性向上のために少なく
とも最外側及び第2層の感熱層が実質的に透明であるこ
とが必要である。ここでいう実質的に透明とは、ヘイズ
(%)(日本精密工業(株)製、積分球法HTRメーター
で測定)で表わせば60%以下でなくてはならない。好ま
しくは40%以下であり、更に好ましくは30%以下であ
る。但し、現実の感熱層試験サンプルの透明度には感熱
層表面の微細な凹凸に基づく光散乱が大きな影響を与
る。従って、本発明で問題とすべき感熱層固有の透明
性、即ち、感熱層内部の透明性をヘイズメーターで測る
場合には、簡便な方法として感熱層の上に透明接着テー
プをはりつけて、表面散乱をほぼ除いて測定した値をも
って評価する。
上記の如き透明性は、顕色剤又はカプラーを前記乳化
分散物の形で使用することにより容易に達成することが
できる。
本発明の感熱記録材料の最外側感熱層の上には、耐傷
性向上や、スティッキング防止のために保護層を設ける
ことが好ましい。この保護層を実質的に透明な保護層と
し、全感熱層を実質的に透明なものとすれば、OHPに投
影することのできる透過画像を得ることができる。
保護層は2層以上積層されても良い。
本発明において使用できる透明保護層は、少なくとも
ケイ素変性ポリビニルアルコール及びコロイダルシリカ
からなる。
上記ケイ素変性ポリビニルアルコールは、分子内にケ
イ素原子を含有するものであれば特に限定されるもので
はないが通常分子内に含有されるケイ素原子がアルコキ
シル基、アシロキシル基あるいは加水分解等により得ら
れる水酸基又はそのアルカリ金属塩等の反応性置換基を
有しているものを使用することが好ましい。
このような、分子内にケイ素原子を含む変性ポリビニ
ルアルコールの製造法の詳細は特開昭58−193189号広報
に記載されている。
本発明で使用するコロイダルシリカは、水を分散媒と
し無水珪酸の超微粒子を水中に分散せしめたコロイド溶
液として使用される。コロイダルシリカの粒子の大きさ
は10mμ〜100mμ、比重1.1〜1.3のものが好ましい。こ
の場合のコロイド溶液のpH値は約4〜約10のものが好ま
しく使用される。
上記保護層を感熱記録材料の表面に設けた場合には、
前記透明接着テープを施した場合と同様に表面散乱現象
が抑制され、更に驚くべきことに保護層の透明性は極め
て良好である。又、感熱層表面の機械的強度が向上する
ので、ひいては感熱材料全体の透明性をより一層著しく
改善することができる。
本発明におけるケイ素変性ポリビニルアルコールとコ
ロイダルシリカとの適当な配合比率は、ケイ素変性ポリ
ビニルアルコール1重量部に対してコロイダルシリカ0.
5〜3重量部であり、更に好ましくは1〜2重量部であ
る。コロイダルシリカの使用量が0.5重量部より少ない
と透明性向上の効果が少なく、3重量部以上使用すると
保護層の膜にヒビ割れを生じ、かえって透明性が低下す
る。
透明保護層には更に1種以上のポリマーを併用しても
よい。併用し得るポリマーの具体例としては、メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメ
チルセルロース、澱粉類、ゼラチン、アラビアゴム、カ
ゼイン、スチレン−無水マレイン酸共重合体加水分解
物、スチレン−無水マレイン酸共重合体ハーフエステル
加水分解物、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポ
リビニルアルコール、ポリアクリルアミド誘導体、ポリ
ビニルピロリドン、ポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム、アルギン酸ナトリウム等の水溶性高分子及びスチレ
ン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリル−ブ
ラジエンゴムラテックス、アクリル酸メチル−ブタジエ
ンゴムラテックス、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等の水
不溶性ポリマー等が挙げられる。併用する量としては、
ケイ素変性ポリビニルアルコール1重量部に対して0.01
〜0.5重量部が好ましい。
保護層中には熱印字時のサーマルヘッドとのマッチン
グ性の向上、保護層の耐水性の向上等の目的で、顔料、
金属石鹸、ワックス、架橋剤等が添加される。
顔料は屈折率1.4〜1.55、粒径1μ以下の顔料が好ま
しい。具体的には、炭酸カルシウム、タルク、蝋石、カ
オリン、水酸化アルミニウム、非晶質シリカ等があり、
それらの添加量はポリマーの総重量の0.05〜0.5倍、特
に好ましくは0.1〜0.3倍の量である。0.05倍以下の量で
はヘッドとのマッチング性の向上に無効であり、0.5倍
以上の量では感熱記録材料の透明度及び感度低下が著し
くその商品価値を損ねる。
金属石鹸にはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸アルミニウム等の高級脂肪酸金属塩
のエマルジョン等があり、保護層全重量の0.5〜20重量
%、好ましくは1〜10重量%の割合の量で添加される。
ワックスにはパラフィンワックス、マイクロクリスタ
リンワックス、カルナバワックス、メチルロールステア
ロアミド、ポリエチレンワックス、シリコン等のエマル
ジョンがあり、保護層全重量の0.5〜40重量%、好まし
くは1〜20重量%の割合の量で添加される。
又、感熱層上に均一に保護層を形成させるために、保
護層形成用塗布液には界面活性剤が添加される。界面活
性剤にはスルホコハク酸系のアルカリ金属塩、弗素含有
界面活性剤等があり、具体的にはジ−(2−エチルヘキ
シル)スルホコハク酸、ジ−(n−ヘキシル)スルホコ
ハク酸等のナトリウム塩又はアンモニウム塩等がある。
保護層中には、感熱記録材料の帯電を防止するための
界面活性剤、高分子電解質等を添加しても良い。
保護層の固形分塗布量は通常0.2〜5g/m2が好ましく、
更に好ましくは1g〜3g/m2である。
本発明の感熱記録材料の支持体には、目的、用途に応
じ、透明支持体、紙等の不透明支持体の双方が用いられ
る。
支持体に用いられる紙としてはアルキルケテンダイマ
ー等の中性サイズ剤によりサイジングされた熱抽出pH6
〜9の中性紙(特開昭55−14281号記載のもの)を用い
ると、経時保存性の点で有利である。
紙への塗液の浸透を防ぎ、熱記録ヘッドと感熱記録層
との接触を良くするためには、特開昭57−116687号に記
載の、 且つ、ベック平滑度90秒以上の紙が有利である。
又、特開昭58−136492号に記載の光学的表面粗さが8
μ以下、且つ厚みが40〜75μの紙、特開昭58−69097号
記載の密度0.9g/cm3以下で且つ光学的接触率が15%以上
の紙、特開昭58−69097号に記載のカナダ標準濾水度(J
IS P8121)で400cc以上に叩解処理したパルプより抄造
し、塗布液のしみ込みを防止した紙、特開昭58−65695
号に記載の、ヤンキーマシンにより抄造された原紙の光
沢面を塗布面とし発色濃度及び解像力を改良するもの、
特開昭59−35985号に記載されている、原紙にコロナ放
電処理を施して塗布適正を改良した紙等も本発明に用い
られ、良好な結果を与える。これらの他通常の感熱記録
紙の分野で用いられる支持体はいずれも本発明の支持体
として使用することができる。
本発明で使用することのできる透明支持体とは、ポリ
エチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート
等のポリエステルのフィルム、三酢酸セルロースフィル
ム等のセルロース誘導体のフィルム、ポリスチレンフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン等のポリ
オレフィンのフィルム等があり、これらを単体で或いは
貼り合わせて用いることができる。
透明支持体の厚みとしては20〜200μのものが用いら
れ、特に50〜100μのものが好ましい。
本発明においては、透明支持体と感熱層の接着を高め
るために両層の間に下塗層を設けることができる。下塗
層の素材としては、ゼラチンや合成高分子ラテックス、
ニトロセルロース等が用いられる。下塗層の塗布量は0.
1g/m2〜2.0g/m2の範囲にあることが好ましく、特に0.2g
/m2〜1.0g/m2の範囲が好ましい。
0.1g/m2より少ないと支持体と感熱層との接着が十分
でなく、又2.0m/g2以上にふやしても支持体と感熱層と
の接着力は飽和に達しているのでコスト的に不利とな
る。
下塗層は、感熱層がその上に塗布された時に、塗布液
中に含まれる水により下塗層が膨潤する場合には感熱層
に記録される画質が悪化することがあるので、硬膜剤を
用いて硬化させることが望ましい。
本発明に用いることができる硬膜剤としては、下記の
ものを挙げることができる。
ジビニルスルホンN,N′−エチレンビス(ビニルスル
ホニルアセタミド)、1,3−ビス(ビニルスルホニル)
−2−プロパノール、メチレンビスマレイミド、5−ア
セチル−1,3−ジアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−ト
リアジン、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−
s−トリアジン、1,3,5−トリビニルスルホニル−ヘキ
サヒドロ−s−トリアジン、の如き活性ビニル系化合
物。
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン・
ナトリウム塩、2,4−ジクロロ−6−メトキシ−s−ト
リアジン、2,4−ジクロロ−6−(4−スルホアニリ
ノ)−s−トリアジン・ナトリウム塩、2,4−ジクロロ
−6−(2−スルホエチルアミノ)−s−トリアジン、
N−N′−ビス(2−クロロエチルカルバミル)ピペラ
ジンの如き活性ハロゲン系化合物。
ビス(2,3−エポキシプロピル)メチルプロピルアン
モニウム・p−トルエンスルホン酸塩、1,4−ビス
(2′,3′−エポキシプロピルオキシ)ブタン、1,3,5
−トリグリシジルイソシアヌレート、1,3−ジグリシジ
ル−5−(γ−アセトキシ−β−オキシプロピル)イソ
シアヌレートの如きエポキシ系化合物。
2,4,6−トリエチレン−s−トリアジン、1,6−ヘキサ
メチレン−N,N′−ビスエチレン尿素、ビス−β−エチ
レンイミノエチルチオエーテルの如きエチレンイミノ系
化合物。
1,2−ジ(メタンスルホンオキシ)エタン、1,4−ジ
(メタンスルホンオキシ)ブタン、1,5−ジ(メタンス
ルホンオキシ)ペンタンの如きメタンスルホン酸エステ
ル系化合物。
ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−シクロヘキシ
ル−3−(3−トリメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド−p−トリエンスルホン酸塩、1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
の如きカルボジイミド系化合物。
2,5−ジメチルイソオキサゾール・過塩素酸塩、2−
エチル−5−フェニルイソオキサゾール−3′−スルホ
ネート、5,5′−(パラフェニレン)ビスイソオキサゾ
ールの如きイソオキサゾール系化合物。
クロム明ばん、酢酸クロムの如き無機系化合物。
N−カルボエトキシ−2−イソプロポキシ−1,2−ジ
ヒドロキノリン、N−(1−モルホリノカルボキシ)−
4−メチルピリジニウムクロリドの如き脱水縮合型ペプ
チド試薬;N,N′−アジポイルジオキシジサクシンイミ
ド、N,N′−テレフタロイルジオキシジサクシンイミド
の如き活性エステル系化合物。
トルエン−2,4−ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチ
レンジイソシアネートの如きイソシアネート類。
グルタルアルデヒド、グリオキザール、ジメトキシ尿
素、2,3−ヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジアルデヒ
ド類。
これらのうち、特に、グルタルアルデヒド、2,3−ジ
ヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジアルデヒド類及び
ホウ酸が好ましい。
これらの硬膜剤の添加量は、下塗素材の重量に対し
て、0.20重量%から3.0重量%の範囲で、塗布方法や希
望の硬化度に合わせて適切な添加量を選ぶことができ
る。
添加量が0.20重量%より少ないといくら経時させても
硬化度が不足し、感熱層の塗布時に下塗層が膨潤する欠
点を有する。又逆に、3.0重量%よりも多いと硬化度が
進みすぎて下塗層と支持体との接着がかえって悪化し、
下塗層が膜状になって支持体より剥離する欠点を有す
る。
用いる硬化剤によっては、必要ならば、更に苛性ソー
ダ等を加えて、液のpHをアルカリ側にする事も、或いは
クエン酸等により液のpHを酸性側にする事もできる。
又、塗布時に発生する泡を消すために消泡剤を添加す
る事も、或いは液のレベリングを良くして塗布筋の発生
を防止するために活性剤を添加する事も可能である。
又、必要に応じて帯電防止剤を添加することも可能で
ある。
更に、下塗層に白色顔料を添加して不透明化すること
もできる。
下塗層を塗布する前には、支持体の表面を公知の方法
により活性化処理する事が望ましい。活性化処理の方法
としては、酸によるエッチング処理、ガスバーナーによ
る火焔処理、或いはコロナ放電処理、グロー放電処理等
が用いられるが、コストの面或いは簡便さの点から、米
国特許第2,715,075号、同第2,846,727号、同3,549,406
号、同第3,590,107号等に記載されたコロナ放電処理が
最も好んで用いられる。
本発明に係る塗布液は、一般によく知られた塗布方
法、例えばディップコート法、エアーナイフコート法、
カーテンコート法、ローラーコート法、ドクターコート
法、ワイヤーバーコート法、スライドコート法、グラビ
アコート法、或いは米国特許第2,681,294号明細書に記
載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法等
により塗布することが出来る。必要に応じて、米国特許
第2,761,791号、同第3,508,947号、同第2,941,898号、
及び同第3,526,528号明細書、原崎勇次著「コーティン
グ工学」253頁(1973年朝倉書店発行)等に記載された
方法等により2層以上に分けて、同時に塗布することも
可能であり、塗布量、塗布速度等に応じて適切な方法を
選ぶことができる。
本発明に用いる塗液に、顔料分散剤、増粘剤、流動変
性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、着色剤を必要に応じて
適宜配合することは、特性を損なわぬ限り何らさしつか
えない。
本発明の多色感熱記録材料は、高速記録の要求される
ファクシミリや電子計算機のプリンター用多色シートと
して用いることができる。この場合、発色成分としてジ
アゾ化合物を用いる本発明の場合には特に光分解用の露
光ゾーンを持たせることが、画像の保存性及び多色化に
有利である。
印字ヘッドと露光ゾーンの配列には、大別して2種の
方法がある。一つは一度印字した後、光分解用の光照射
を行ない、この光照射に前後して、記録材料の送り機構
により、一度印字した所にもう一度印字できるように記
録材料が印字待機の状態に戻り、次に又、印字し、記録
材料がもとに戻る動作をくり返す、いわゆる1ヘッド多
スキャン方式である。もう一つの方法は、記録したい色
の数だけ記録ヘッドを持っており、その間に光照射ゾー
ンを有しているいわゆる多ヘッド1スキャン方式であ
り、必要に応じて両方式を組合わせてもよい。又、光分
解用の光源としては、希望する波長の光を発する種々の
光源を用いることができ、例えば種々の螢光灯、キセノ
ンランプ、キセノンフラッシュランプ、各種圧力の水銀
灯、写真用フラッシュ、ストロボ等種々の光源を用いる
ことができる。又、光定着ゾーンをコンパクトにするた
め、光源部と露光部とを光ファイバーを用いて分離して
もよい。
本発明の多色感熱記録材料には、各感熱層にY(イエ
ロー)、M(シアン)及びC(シアン)の内の何れかの
発色色相を発現せしめる事により、全体としてフルカラ
ー画像を再することができるが、支持体として不透明支
持体を使用する等の方法により反射画像を見る場合に
は、支持体側からC.Y.M又はC.M.Yの順とすることが色再
現性の観点から好ましい。
《発明の効果》 以上詳述した如く、本発明によれば、感熱記録方式に
よっては従来得ることのできなかった優れた色相、優れ
た色分離性そして優れた画像保存性をも実現したフルカ
ラー画像を得ることができる。
《実施例》 以下に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発
明はこれによって限定されるものではない。
尚添加量を示す「部」は「重量部」を表わす。
を混合し、この混合物をポリビニルアルコール(クラ
レPVA−217E)8重量%水溶液63部と蒸留水100部からな
る水溶液の中に添加した後20℃で乳化分散し平均粒径2
μの乳化液とし、得られた乳化液を40℃にて3時間撹拌
しつづけた。
この液を20℃に冷却した後、アンバーライトIR−120B
(ロームアンドハース社製(商品名))を100cc添加
し、1時間撹拌した後濾過してカプセル液Aを得た。
を混合し、ポリビニルアルコール(PVA−217E:クラレ
(株)製)8重量%水溶液63部と蒸留水100部からなる
水溶液の中に添加した後20℃で乳化分散し平均粒径2μ
の乳化液とした。得られた乳化液を40℃にて3時間撹拌
しつづけた。
この液を20℃に冷却した後、アンバーライトIR−120B
(ロームアンドハース社製(商品名))を100cc添加
し、1時間撹拌した後濾過してカプセル液Bを得た。
上記組成物の溶液を、ポリビニルアルコール(PVA20
5:クラレ(株)製)4重量%水溶液170部に加えて混合
し、20℃で乳化して平均粒径1.5μmの乳化分散液を得
た。
上記組成物の溶液を、ポリビニルアルコール(PVA20
5:クラレ(株)製)4重量%水溶液170部に加えて混合
し、20℃で乳化して平均粒径1.5μmの乳化分散液を得
た。
を混合し、ポリビニルアルコール8重量%水溶液100部
と蒸留水40部からなる水溶液の中に添加した後、20℃で
乳化分散し、平均粒径1μの乳化分散液を得た。次に、
得られた乳化液を40℃にて3時間撹拌し続け、カプセル
液Cを得た。
顕色剤分散液Aの調製(乳化分散物) 下記構造式で表される顕色剤(a)8部、(b)4部
及び(c)3部を1−フェニル−1−キシリルエタン8
部と酢酸エチル30部に溶解した。得られた顕色剤の溶液
を、ポリビニルアルコール8重量%水溶液100部と水150
部、及びドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5部の水
溶液に混合して乳化分散し、粒子サイズ0.5μの乳化分
散物を得た。
保護層液Aの作製(不透明保護層) シリカ変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA
R2105)10重量%水溶液 15部 コロイダルシリカ(日産化学(株)製スノーテックス3
0)30重量%水溶液 5部 ステアリン酸亜鉛(中京油脂(株)製ハイドリンZ−
7)30重量%水溶液 0.42部 パラフィンワックス(中京油脂(株)製ハイドリンP−
7)30重量%水溶液 0.42部 を混合し保護層液Aを得た。
記録シートの作製 坪量50g/m2の上質紙にカプセル液C5.0部、顕色剤分散
液A10.0部の混合液を、乾燥塗布量が6g/m2となる様に塗
布した。
次いで、中間層としてアルギン酸ソーダ(スノーアル
ギンSH:富士化学(株)製)1%水溶液を乾燥塗布量が
0.5g/m2となる様に塗布した。
次いでカプセル液B6部とカプラー/塩基分散液B5.5
部、塩化カルシウム20重量%水溶液0.5部の混合液を乾
燥塗布量が6g/m2となる様に塗布した後、中間層として
アルギン酸ソーダ1重量%水溶液を乾燥塗布量が0.5g/m
2となる様に塗布した。
次いで、カプセル液A6部、カプラー/塩基分散液A5.5
部、塩化カルシウム20重量%水溶液0.5部の混合液を乾
燥塗布量が6g/m2となる様に塗布した後、保護層液Aを
乾燥塗布量が2g/m2となる様に塗布し記録シートを得
た。塗布はワイヤーバーを用いて行った後50℃のオーブ
ンで乾燥した。
得られた記録シートを低エネルギー(サーマルヘッド
電圧12V、印字時間0〜2.5msec)で熱印字した後、波長
400nmのフラッシュライトで光照射しマゼンタ色の発色
像を得た。
次いで、高エネルギー(サーマルヘッド電圧15V、印
字時間0〜2.5msec)で熱印字した後、波長360nmのフラ
ッシュライトで光照射し、黄色の発色像を得た。
次いで、更に高エネルギー(サーマルヘッド電圧17
V、印字時間0〜2.5msec)で熱印字してシアン色の発色
像を得た。
得られた画像を観察すると鮮明なフルカラーの画像で
あった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る感熱記録材料の断面構成図の例
である。 1……不透明支持体 2……透明なシアン発色層 3……中間層 4……透明なイエロー発色層 5……中間層 6……透明なマゼンタ発色層 7……透明な保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/28 - 5/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の片側に順次積層された3層の感熱
    層から成る多色感熱記録材料であって、前記3層が、そ
    れぞれ独立に発色し得るシアン、マゼンタ、イエローの
    発色層であり、これら3層の感熱層のうち、最内側の感
    熱層の発色系が電子供与性染料前駆体と顕色剤の組み合
    わせからなり、少なくとも最外側及び第2層目の感熱層
    が実質的に透明な感熱層であると共に、それら2つの感
    熱層の発色系が、各層で化学構造の異なる光分解性ジア
    ゾ化合物とカプラーの組み合わせから成り、且つ、それ
    ぞれのジアゾ化合物の光分解波長域が、外側の感熱層に
    使用するものほど長波長であることを特徴とする多色感
    熱記録材料。
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