JP3741831B2 - 記録材料 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
本発明は記録材料に関し、特に支持体の酸素透過性が低く、地肌カブリを少ない画像を長期的に保存することができる感熱記録材料、感光性材料等の記録材料に関する。
【0001】
【従来の技術】
記録材料においては、太陽光に長時間曝されたり、室内に長期にわたり掲示されたりした時に、光により地肌部が着色したり、画像部が変色或いは褪色したりする欠点を有しており、多色感熱記録材料等の感熱記録材料等においては、その傾向が大きい。
この地肌部の着色や、画像部の変色や褪色を改良するために種々の方法が提案されてきたが、必ずしも充分な効果が得られていない。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記欠点を解消するためのものであり、支持体の酸素透過性を低減させ、地肌カブリの少ない画像を長期的に保存することができる記録材料を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、支持体上に記録層を設けた記録材料であって、該支持体が原紙の片面または両面にフッ素化雲母を含むオレフィン系樹脂層を設けたことを特徴とする記録材料によって達成される。
フッ素化雲母を含むオレフィン系樹脂層上に、更に一層以上の熱可塑性樹脂層を設けたこともできる。フッ素化雲母を含むオレフィン系樹脂層中、特に、膨潤性合成雲母からなりアスペクスト比が20以上であるものが望ましく、オレフィン系樹脂層中の膨潤性合成雲母の充填量が1〜80重量%であることが望ましく、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂層は溶融ラミネートで形成されていることが望ましい。
記録層は感熱記録層でもよく、また、ハロゲン化銀感光層でもよい。
【0004】
【発明の実施の形態】
本発明の記録材料の支持体に使用される原紙は、一般的に用いられる材料から選ばれる。即ち、針葉樹、広葉樹から選ばれる天然パルプを主原料に、必要に応じて、クレー、タルク、TiO2、CaCO3 、尿素樹脂微粒子等の填料ロジン、アルキルケテンダイマー、高級脂肪酸、エポキシ化脂肪酸アミド、パラフィンワックス、アルケニルコハク酸等のサイズ剤、ポリアクリルアミド、デンプン、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン等の紙力増強剤、硫酸バンド、カチオン性ポリマー等の定着剤等を添加したものが用いられる。また、エポキシ化脂肪酸アミド、界面活性剤等の柔軟化剤を添加してもよい。更に、上記の天然パルプに代えて合成パルプを使用したものでも良く、天然パルプと合成パルプを任意の比率に混合したものでも良い。
【0005】
原紙基体の種類及び厚さは特に限定されるものではないが、坪量としては、40g/m2 〜200g/m2 が望ましく、記録材料として出来るだけ高い平面性が望まれることから表面の平滑性及び平面性の優れるものが望ましいので、そのためマシンカレンダー、ソフトカレンダー及びスーパーカレンダー等で熱及び圧力を加えて表面処理することが好ましい。
【0006】
本発明の記録材料の支持体は、原紙の両面に表面サイズ剤が塗布されたものが望ましく、表面サイズ液としては、ポリビニルアルコール及び/又はその変性物の水溶液であり、その他デンプン、CMC、HEC、アルギン酸ソーダ、ゼラチン等の高分子化合物、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等の金属塩、更にグリセリン、ポリエチレングリコール等の吸湿性物質、染料、蛍光増白剤等の着色、増白物質、苛性ソーダ、アンモニア水、塩酸、硫酸、炭酸ナトリウム等のpHコントロール剤を添加しても良い。また、エポキシ化脂肪酸アミド、界面活性剤等の柔軟化剤を添加しても良い。更に、必要に応じて顔料等も添加することが出来る。原紙に含浸する方法としては、サイズプレス、タブサイズ或いはゲートロールコーター等により含浸、塗布すると良い。
【0007】
本発明の記録材料の支持体は、原紙の両面、又は原紙の片面(原紙の少なくとも記録層が形成される側の面)にオレフィン系樹脂層が形成されたものである。このような支持体の例としては、例えば、(1)原紙にオレフィン系樹脂を溶融押し出し塗工されたもの、(2)原紙にプラスチックフィルムを接着せしめた面上に溶融押し出し法によりオレフィン系樹脂層を設けたもの、又は(3)原紙にオレフィン系樹脂を溶融押し出し塗工された後、該プラスチックフィルムを接着せしめたもの、等がある。
【0008】
原紙に溶融押出し塗工されるオレフィン系樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のα−オレフィンの単独重合体及びこれらの各種の重合体の混合物、或いは、エチレンとビニルアルコールのランダム共重合体が好ましい。ポリエチレンとしては、例えば、LDPE(低密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、L−LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)を各々単独、又は混合して用いることができる。オレフィン系樹脂の場合、加工前のメルトフローレートは、JIS 7201の表1の条件4で測定された値で1.2g/10分〜12g/10分のものが望ましい。原紙に溶融押出し塗工されるオレフィン系樹脂の厚さについては特に制限はないが、通常10〜60μmが好適である。
【0010】
本発明においては、原紙に形成されるオレフィン系樹脂層に少なくともフッ素化雲母が含有される。フッ素化雲母は10〜15オングストロームの厚さの単位結晶格子層からなる積層構造を有し、格子内金属原子置換が他の粘土鉱物よりも著しく大きい。その結果、格子層は正荷電不足を生じ、それを補償するために層間にNa+ 、Ca2+、Mg2+等の陽イオンを吸着している。これらの層間に介在している陽イオンは交換性陽イオンと呼ばれ、いろいろな陽イオンと交換する。特に層間の陽イオンががLi+ 、Na+ 等の場合、イオン半径が小さいため、層状結晶格子間の結合が弱く、水により大きく膨潤する。その状態でシェアーをかけると容易に劈開し、水中で安定したゾルを形成する。フッ素化雲母はその傾向が強く本発明の目的には好ましい。
【0011】
本発明に用いるフッ素化雲母としては、特に膨潤性合成雲母が好ましい。
フッ素化雲母は、タルクを出発材料として用い、これにアルカリイオンをインターカレートさせて得られたものである。合成方法は、タルクにアルカリ珪フッ化物、(K,Na,Li)2 SiO4 あるいは((K,Na,Li)F)を混合し磁性ルツボに入れ、800〜900℃で短時間加熱処理する。この処理によりタルクの層間へアルカリイオンがインターカレートし、フッ素化雲母が生成する。
【0012】
膨潤性合成雲母としては、例えば、
NaテトラシックマイカNaMg2.5(Si410)F2
Na又はLiテニオライト(NaLi)Mg2(Si410)F2
Na又はLiヘクトライト(NaLi)/3Mg2/3Li1/3Si410)F
2等が挙げられる。
【0013】
本発明において好ましく用いられる膨潤性合成雲母のサイズは厚さが1〜50nm、平均粒径(平面サイズ)が1〜20μm、より好ましくは1〜10μmである。拡散制御のためには、厚さは薄ければ薄いほど良く、平面サイズは塗布面の平滑性及び透明性を悪化しない範囲で大きいほど良い。平面サイズが1μmよりも小さいと、酸素遮断性が不十分であり、10μmよりも大きいと膨潤性合成雲母が含有されるオレフィン系樹脂層の平滑性が劣る。また、膨潤性合成雲母のアスペクト比は20以上、好ましくは100以上、好ましくは200以上、特に好ましくは500以上である。膨潤性合成雲母のアスペクト比が20よりも小さいと、酸素遮断性が不十分である。
【0014】
オレフィン系樹脂に対する膨潤性合成雲母の充填量は、1〜80重量%が望ましい。充填量が1重量%よりも少ないと、酸素遮断性が不十分となり、記録部の保存性が高める効果が期待できず、一方、充填量が80重量%よりも多いと、オレフィン系樹脂層の成膜が困難となりラミネートができなくなる。
【0015】
これらの膨潤性合成雲母を含有するオレフィン系樹脂層の実施の形態としては、例えば、図1に示す態様が挙げられる。
図1(A)においては、原紙の両面にオレフィン系樹脂層が設けられており、原紙10のウラ面(記録層が形成されない面)にポリエチレン等のオレフィン系樹脂層12を設け、原紙10のオモテ面に(記録層が形成される面)に膨潤性合成雲母と白色顔料を含有するポリエチレン等のオレフィン系樹脂層14が設けられている。
【0016】
図1(B)においては、原紙の両面にオレフィン系樹脂層が設けられており、原紙10のウラ面(記録層が形成されない面)にポリエチレン等のオレフィン系樹脂層12を設け、原紙10のオモテ面に(記録層が形成される面)に膨潤性合成雲母を含有するポリエチレン等のオレフィン系樹脂層16が設けられ、このオレフィン系樹脂層16上に、更に白色顔料を含むポリエチレン等のオレフィン系樹脂層18が設けられている。
【0017】
図1(C)において、原紙の両面にオレフィン系樹脂層が設けられており、原紙10のウラ面(記録層が形成されない面)に膨潤性合成雲母を含有するポリエチレン等のオレフィン系樹脂層20を設け、原紙10のオモテ面に(記録層が形成される面)に膨潤性合成雲母を含有するポリエチレン等のオレフィン系樹脂層16が設けられ、このオレフィン系樹脂層16上に、更に白色顔料を含むポリエチレン等のオレフィン系樹脂層18を設けられている。
【0018】
図1(A)に示す記録材料においては、オレフィン系樹脂層14に膨潤性合成雲母が含有されているので、支持体の酸素透過性が低減されると共に、白色顔料も含有されているので、支持体の白色低下を防止することができる。
図1(B)に示す記録材料においては、オレフィン系樹脂層16に膨潤性合成雲母が含有されているので、酸素透過性が低減され、更にオレフィン系樹脂層18に白色顔料が添加されているため、膨潤性合成雲充填による白色低下を図1(A)よりも更に防止することができる。
図1(C)に示す記録材料においては、原紙10の両面が膨潤性合成雲母を含有するオレフィン系樹脂16およびオレフィン系樹脂20により挟持されているので図1(B)に示す記録材料よりも支持体の酸素透過性がより低減される。
【0019】
オレフィン系樹脂に充填される白色顔料としては、例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、リトポン、アルミナ白、酸化亜鉛、シリカ三酸化アンチモン、燐酸チタン等があげられる。これらは単独或いは混合して用いることができる。これらの内、特に二酸化チタンと酸化亜鉛が、白色度、分散性及び安定性の観点から好ましい。オレフィン系樹脂中への白色顔料の充填量は、白色顔料の種類やオレフィン系樹脂の種類やオレフィン系樹脂層の厚みによっても変わるが、通常5〜20重量%の間になるように選ばれる。
【0020】
二酸化チタンはルチル系であっても、アナターゼ型でも良く、それらを単独又は混合して使用しても良い。また硫酸法で製造されたものでも、塩素法で製造されたものでも良い。二酸化チタンとしては、含水アルミナ処理、含水二酸化ケイ素系処理又は酸化亜鉛処理等の無機物質による表面被覆処理したもの、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、2、4−ジヒドロキシ−2−メチルペンタン等の有機物質による表面被覆処理したもの、あるいはポリジメチルシロキサン等のシロキサン処理したものを適宜用いることができる。更に、オレフィン系樹脂層中には螢光増白剤、酸化防止剤等の公知の添加剤を添加することも可能である。充填する白色顔料としては、
【0021】
また、オレフィン系樹脂層を原紙に押し出しコーティンクする前に、原紙とオレフィン系樹脂被覆層との接着を強固にするために原紙に前処理を施しておくことが好ましい。原紙の前処理としては、硫酸クロム酸混液による酸エッチング処理、ガス炎による火炎処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理、グロー放電処理、アルキルチタネート等のアンカーコート処理等があり、自由に選択できる。特に簡便さの点からは、コロナ処理が好都合である。コロナ処理の場合、水との接触角が70°以下になるように処理する必要がある。
【0022】
アンカーコート剤としては、有機チタン系、イソシアネート系(ウレタン系)ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系などが知られている。具体的には有機チタン系としては、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラステアリルチタネート等のアルキルチタネート、ブトキシチタニウムステアレート等のチタンアシレート、チタニウムアセチルアセトネート等のチタンキレートなどが知られている。また、イソシアネート系(ウレタン系)としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等が知られている。
【0023】
なお、このポリオレフィン樹脂層とその上に塗設される記録層との接着性を向上するために、オレフィン系樹脂層の表面をコロナ放電処理等の表面処理を施してもよいし、或いは、オレフィン系樹脂層の表面をコロナ放電処理後にゼラチンを主体とする下塗層を設けてもよい。
【0024】
また、原紙の記録層が形成される面と反対側の面、すなわち、裏面側のポリエチレン等のオレフィン系樹脂層は通常マット面である。これらの裏面のポリエチレン等のオレフィン系樹脂層の上に、重合性カルボン酸のアルカリ金属塩等のイオン性有機帯電防止剤や、コロイダルシリカ等を含む帯電防止層を設ける事は必要に応じて可能である。
【0025】
以上のようにして得られた支持体上に、後述するように記録層を塗布して、画像均一性に優れた記録材料を得ることができる。次に本発明の記録材料における記録層としての感熱記録層について説明する。
【0026】
図2は、シート状基体21の片面に透明なシアン感熱層22、中間層23、透明なイエロー感熱層24、中間層25及び透明なマゼンタ感熱層26を順次積層し、その上に透明な保護層27を設けた場合の多色感熱記録材料である。この場合、少なくともマゼンタ感熱層及びイエロー感熱層の発色系はジアゾ系であり、シアン感熱層はジアゾ系であってもジアゾ系でなくてもよい。この場合のジアゾ化合物は、その分解波長域が外側の感熱層に使用するもの程、長波長となるように選択する。
【0027】
記録は、まず低熱エネルギーで最外層の感熱層をマゼンタ発色させた後、最外層の感熱層に含有されるジアゾ化合物を、その分解波長域の光を上面から照射することにより分解して最外側感熱層の記録画像を定着する。
【0028】
次に、上記熱記録時よりも大きな熱エネルギーを加えて第2層の感熱層をイエロー発色させ、第2層に含有されるジアゾ化合物の分解波長域の光を照射して第2層の記録画像を定着する。更に、第2層に加えた熱エネルギーより高い熱エネルギーを加えて最内層の感熱層をシアン発色させる。最内層の感熱層にもジアゾ発色系を採用している場合には、その分解波長域の光を照射して、最内層の記録画像をも定着しておくことが経時による地汚れ発生を防止することができるので好ましい。
【0029】
以上の如く、シアン、マゼンタ、イエローを各々独立に発色させることができる結果、従来感熱記録で困難視されていたシアン、マゼンタ、イエロー、シアン+マゼンタ(ブルー)、マゼンタ+イエロー(レッド)、シアン+イエロー(グリーン)、シアン+マゼンタ+イエロー(ブラック)の計7色の基本発色が色分離良く実現される。この場合、最内層の感熱層は不透明であっても色再現に悪い影響を与えないことは当業者であれば容易に理解することができる。
【0030】
また、最外層の感熱層の耐傷性、耐スティッキング性が十分であれば、上記透明保護層を設けなくてもよいことは当然である。又、印加熱エネルギーを適度に加減して各ユニットの発色をコントロールすることにより、混色により実現できる色の数を相乗的に増すことができることは、当業者であれば容易に理解することができる。
【0031】
前記の如く、最内側の感熱層の発色系はジアゾ系でなくても良い。この場合のジアゾ系以外の発色系としては、熱感度や発色濃度の観点から電子供与性染料前駆体と顕色剤の組み合わせ(ロイコ系)を使用することが好ましい。
【0032】
次に、多色感熱記録材料に使用する各種成分について詳述する。
電子供与性染料とは、エレクトロンを供与して或いは酸等のプロトンを受容して発色する性質を有するものであり、特に限定されるものではないが、通常略無色で、ラクトン、ラクタム、サルトン、スピロピラン、エステル、アミド等の部分骨格を有し、顕色剤と接触してこれらの部分骨格が開環もしくは開裂する化合物が用いられる。具体的にはクリスタルバイオレットラクトン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、マラカイトグリーンラクトン、ローダミンBラクタム、1,3,3−トリメチル−6’−エチル−8’−ブトキシインドリノベンゾスピロピラン等がある。
【0033】
これらの発色剤に対する顕色剤は、公知のものの中から適宜選択して使用することができる。例えば、ロイコ染料に対する顕色剤としてはフェノール化合物、含硫フェノール系化合物、カルボン酸系化合物、スルホン系化合物、尿素系又はチオ尿素系化合物等が挙げられ、その詳細は、例えば、紙パルプ技術タイムス(1985年)49〜54頁及び65〜70頁に記載されている。これらの中でも、特に融点が50℃〜250℃のものが好ましく、中でも60℃〜200℃の、水に難溶性のフェノール及び有機酸が望ましい。顕色剤を2種以上併用した場合には溶解性が増加するので好ましい。
顕色剤のうち特に好ましいものは、下記一般式(1)〜(4)で表される。
【0034】
一般式(1)
【化1】
Figure 0003741831
m=0〜2、n=2〜11
【0035】
一般式(2)
【化2】
Figure 0003741831
7 はアルキル基、アリール基、アリールオキシアルキル基又はアラルキル基であり、特にメチル基及びブチル基が好ましい。
【0036】
一般式(3)
【化3】
Figure 0003741831
8 はアルキル基であり、特にブチル基、ペンチル基、ヘプチル基及びオクチル基が好ましい。R9 は水素原子又はメチル基であり、nは0〜2である。
【0037】
一般式(4)
【化4】
Figure 0003741831
10はアルキル基、アラルキル基又はアリールオキシアルキル基である。
【0038】
電子供与性染料前駆体1重量部に対しては、顕色剤を0.3〜160重量部、好ましくは0.3〜80重量部使用することが好ましい。
【0039】
多色感熱記録材料に係る発色素材のもう一方のジアゾ化合物とは、後述するカプラーと呼ばれる顕色剤と反応して所望の色相に発色するものであり、且つ、反応前に特定の波長の光を受けると分解しその後はもはやカプラーが作用しても発色能力を持たなくなるのである。
【0040】
この発色系における色相は、ジアゾ化合物とカプラーが反応して生成したジアゾ色素により主に決定される。従って良く知られているように、ジアゾ化合物の化学構造を変更するか、カプラーの化学構造を変更すれば容易に発色色相を変えることができ、組み合わせ次第で略任意の発色色相を得ることができる。
【0041】
光分解性のジアゾ化合物は主に芳香族ジアゾ化合物を指し、更に具体的には、芳香族ジアゾニウム塩、ジアゾスルホネート化合物、ジアゾアミノ化合物等の化合物を指す。以下、例として主にジアゾニウム塩を挙げて説明する。
【0042】
普通、ジアゾニウム塩の光分解波長はその吸収極大波長であるといわれている。また、ジアゾニウム塩の吸収極大波長はその化学構造に応じて、200nm位から700nm位迄変化することが知られている(「感光性ジアゾニウム塩の光分解と化学構造」角田隆弘、山岡亜夫著 日本写真学会誌29(4)197〜205頁(1965))。また、ジアゾニウム塩の化学構造を変えることにより、同じカプラーとカップリング反応した場合であっても、カップリング反応によって生じる色素の色相を変化せしめることができる。
【0043】
ジアゾニウム塩は一般式ArN2 + - で示される化合物である。式中、Arは置換された、或いは無置換の芳香族部分を表し、N2 + はジアゾニウム基を表し、X- は酸アニオンを表す。
【0044】
このうち、400nm付近に光分解波長を有する化合物としては、4−ジアゾ−1−ジメチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジエチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジプロピルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−メチルベンジルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジベンジルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−エチルヒドロキシエチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジエチルアミノ−3−メトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−ジメチルアミノ−2−メチルベンゼン、4−ジアゾ−1−ベンゾイルアミノ−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−アニリノベンゼン、4−ジアゾ−1−トルイルメルカプト−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1,4−メトキシベンゾイルアミノ−2,5−ジエトキシベンゼン等を挙げることができる。
【0045】
300〜370nmに光分解波長を有する化合物としては、1−ジアゾ−4−(N,N−ジオクチルカルバモイル)ベンゼン、1−ジアゾ−2−オクタデシルオキシベンゼン、1−ジアゾ−4−(4−tert−オクチルフェノキシ)ベンゼン、1−ジアゾ−4−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ)ベンゼン、1−ジアゾ−2−(4−tert−オクチルフェノキシ)ベンゼン、1−ジアゾ−5−クロロ−2−(4−tert−オクチルフェノキシ)ベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ビス−オクタデシルオキシベンゼン、1−ジアゾ−2,4−ビス−オクタデシルオキシベンゼン、1−ジアゾ−4−(N−オクチルテウロイルアミノ)ベンゼン等を挙げることができる。以上挙げた例に代表される芳香族ジアゾニウム化合物は、その置換基を任意に変えることにより広くその光分解波長を変えることができる。
【0046】
酸アニオンの具体例としては、Cn 2n+1COO- (nは3〜9を表わす)、Cm 2m+1SO3 - (mは2〜8を表わす)、(ClF2i+1SO22 CH-
(i は1〜18を表わす)、
【0047】
【化5】
Figure 0003741831
【0048】
ジアゾ化合物(ジアゾニウム塩)の具体例としては、例えば下記の例が挙げられる。
【0049】
【化6】
Figure 0003741831
【0050】
【化7】
Figure 0003741831
【0051】
本発明で用いることのできるジアゾスルホネート化合物は、一般式
【化8】
Figure 0003741831
【0052】
で表される化合物である。式中、R1 はアルカリ金属又はアンモニウム化合物、R2 、R3 、R5 及びR6 は水素、ハロゲン、アルキル基、又はアルコキシ基であり、R4 は水素、ハロゲン、アルキル基、アミノ基、ベンゾイルアミド基、モルホリノ基、トリメルカプト基、又はピロリジノ基である。
【0053】
このようなジアゾスルホネートは多数のものが知られており、各々のジアゾニウム塩を亜硫酸塩で処理することにより得られる。
【0054】
これらの化合物の中で好ましい化合物としては、2−メトキシ、2−フェノキシ、2−メトキシ−4−フェノキシ、2,4−ジメトキシ、2−メチル−4−メトキシ、2,4−ジメチル、2,4,6−トリメチル、4−フェニル、4−フェノキシ、4−アセトアミド等の置換基を有するベンゼンジアゾスルホン酸塩、或いは又、4−(N−エチル,N−ベンジルアミノ)、4−(N,N−ジメチルアミノ)、4−(N,N−ジエチルアミノ)、4−(N,N−ジエチルアミノ)−3−クロル、4−ピロジニノ−3−クロル、4−モルホリノ−2−メトキシ、4−(4’−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジブトキシ、4−(4’−トリメルカプト)−2,5−ジメトキシ等の置換基を有するベンゼンジアゾスルホン酸塩である。これらジアゾスルホネート化合物を用いる時は、印字の前にジアゾスルホネートを活性化するための光照射を行うことが望ましい。
【0055】
また、本発明で用いることのできる他のジアゾ化合物として、ジアゾアミノ化合物を挙げることができる。ジアゾアミノ化合物としてはジアゾ基をジシアンジアミド、サルコシン、メチルタウリン、N−エチルアントラニックアシッド−5−スルホニックアシッド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、グアニジン等でカップリングさせた化合物である。
【0056】
本発明に用いられるカプラーは、ジアゾ化合物(ジアゾニウム塩)とカップリングして色素を形成するものであり、具体例としてはレゾルシン、フロログルシン、2,3−ヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシ−6−スルファニルナフタレン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−2’−メチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸エタノールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−N−ドデシル−オキシ−プロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸テトラドデシルアミド、アセトアニリド、アセトアセトアリニド、ベンゾイルアセトアニリド、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、2,4−ビス(ベンゾイルアセトアミノ)トルエン、1,3−ビス(ビバロイルアセトアミノメチル)ベンゼン、1−(2’,4’,6’−トリクロロフェニル)−3−ベンズアミド−5−ピラゾロン、1−(2’,4’,6’−トリクロロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、1−フェニル−3−フェニルアセトアミド−5−ピラゾロン等が挙げられる。
【0057】
更にこれらのカプラーを2種以上併用することによって任意の色調の画像を得ることができる。これらのジアゾ化合物とカプラーとのカップリング反応は塩基性雰囲気下で起こり易いため、層内に塩基性物質を添加してもよい。
【0058】
塩基性物質としては、水難溶性ないしは水不溶性の塩基性物質や、加熱によりアルカリを発生する物質が用いられる。それらの例としては無機及び有機アンモニウム塩、有機アミン、アミド、尿素やチオ尿素およびその誘導体、チアゾール類、ピロール類、ピリミジン類、ピペラジン類、グアニジン類、インドール類、イミダゾール類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モルホリン類、ピペリジン類、アミジン類、フォルムアジン類、ピリジン類等の含窒素化合物が挙げられる。
【0059】
これらの具体例は、例えば、特願昭60−132990号に記載されている。塩基性物質は2種以上併用してもよい。ジアゾ化合物1重量部に対してカプラーは0.1〜10重量部、塩基性物質は0.1〜20重量部の割合で使用することが好ましい。
【0060】
以上の発色反応を生ずる素材は、感熱層の透明性向上の観点、常温で発色剤と顕色剤の接触を防止するといった生保存性の観点(カブリ防止)、及び希望の印加熱エネルギーで発色させるような発色感度の制御の観点等から発色に必須な成分の一部をカプセル化して用いることが好ましい。
【0061】
この場合に使用するマイクロカプセルの種類は、特に限定されるものではないが、特に本発明において好ましいマイクロカプセルは、常温ではマイクロカプセル壁の物質隔離作用によりカプセル内外の物質の接触を妨げ、ある温度以上に加熱されている間にのみ物質の透過性が上がるものであり、カプセル壁材、カプセル芯物質、添加剤を適宜選ぶことにより、その透過開始温度を自由にコントロールすることができるものである。この場合の透過開始温度は、カプセル壁のガラス転移温度に相当するものである(例:特開昭59−91438号,特願昭59−190886号、特願昭59−99490号等)。
【0062】
カプセル壁固有のガラス転移点を制御するには、カプセル壁形成剤の種類を替えることが必要である。マイクロカプセルの壁材料としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共重合体、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。本発明においてはこれらの高分子物質を2種以上併用することもできる。本発明においては、上記の高分子物質のうちポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート等が好ましく、特にポリウレタン及びポリウレアが好ましい。
【0063】
マイクロカプセルは、発色剤等の反応性物質を含有した芯物質を乳化した後、その油滴の周囲に高分子物質の壁を形成してマイクロカプセル化することが好ましく、この場合高分子物質を形成するリアクタントを油滴の内部及び/又は油滴の外部に添加する。マイクロカプセルの好ましい製造方法等、本発明で好ましく使用することのできるマイクロカプセルの詳細は、例えば特開昭59−222716号に記載されている。
【0064】
ここで、油滴を形成するための有機溶剤としては、一般に高沸点オイルの中から適宜選択することができるが、特に、後述の顕色剤又はカプラーを溶解するに適した有機溶剤を使用した場合には、発色剤に対する溶解性が優れ、熱印字の際の発色濃度と発色速度を増大せしめ、又は、カブリも少なくすることができるので好ましい。マイクロカプセルを作る時、マイクロカプセル化すべき成分を0.2重量%以上含有した乳化液から作ることができる。
【0065】
上記の如く製造される好ましいマイクロカプセルは、従来の記録材料に用いられているような熱や圧力によって破壊するものではなく、マイクロカプセルの芯及び外に含有されている反応性物質はマイクロカプセル壁を透過して反応することができる。
【0066】
感熱発色層には、発色助剤を用いることも可能である。ここで、発色助剤とは、加熱印字時の発色濃度を高くするか若しくは最低発色温度を低くする物質であり、カプラー、塩基性物質、発色剤、顕色剤若しくはジアゾ化合物等の融解点を下げたり、カプセル壁の軟化点を低下せしめる作用により、ジアゾ、塩基性物質、カプラー、発色剤、顕色剤等が反応しやすい状況を作るためのものである。
【0067】
発色助剤としては、フェノール化合物、アルコール性化合物、アミド化合物、スルホンアミド化合物等があり、具体例としては、p−tert−オクチルフェノール、p−ベンジルオキシフェノール、p−オキシ安息香酸フェニル、カルバニル酸ベンジル、カルバニル酸フェネチル、ハイドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、キシリレンジオール、N−ヒドロキシエチル−メタンスルホン酸アミド、N−フェニル−メタンスルホン酸アミド等の化合物を挙げることができる。これらは、芯物質中に含有させてもよいし、乳化分散物としてマイクロカプセル外に添加してもよい。
【0068】
また、実質的に透明な感熱発色層を得るために、電子供与性染料前駆体に対する顕色剤又はジアゾ化合物に対するカプラーを水に難溶性又は不溶性の有機溶剤に溶解せしめた後、これを界面活性剤を含有し水溶性高分子を保護コロイドとして有する水相と混合し、乳化分散した分散物の形で使用する。
【0069】
顕色剤又はカプラーを溶解する有機溶剤は高沸点オイルの中から適宜選択することができるが、特にエステル類及び感圧用オイルとして知られる、ベンゼン環を2個以上有し且つヘテロ原子の数が規定数以下のオイルが好ましい。このようなオイルは下記一般式(5)〜(7)で表される化合物及びトリアリルメタン(例えば、トリトルイルメタン、トルイルジフェニルメタン)、ターフェニル化合物、アルキル化合物(例えば、ターフェニル)、アルキル化ジフェニルエーテル(例えば、プロピルジフェニルエーテル)、水添ターフェニル(例えば、ヘキサヒドロターフェル)、ジフェニルエーテルである。中でも、エステル類を使用することが顕色剤又はカプラーの乳化分散物の乳化安定性の観点から好ましい。
【0070】
一般式(5)
【化9】
Figure 0003741831
式中、R1 は水素又は炭素数1〜18のアルキル基、R2 は炭素数1〜18のアルキル基を表わす。p1 、q1 は1〜4の整数を表し、且つ、アルキル基の総和は4個以内とする。尚、R1 、R2 のアルキル基は炭素数1〜8のアルキル基が好ましい。
【0071】
一般式(6)
【化10】
Figure 0003741831
式中、R3 は水素又は炭素数1〜12のアルキル基、R4 は炭素数1〜12のアルキル基を表わす。nは1又は2を表わす。p2 、q2 は1〜4の整数を表わす。n=1の場合には、アルキル基の総和は4個以内であり、n=2のときアルキル基の総和は6個以内である。
【0072】
一般式(7)
【化11】
Figure 0003741831
式中、R5 、R6 は水素原子又は炭素数1〜18の同種もしくは異種のアルキル基を表わす。mは1〜13の整数を表わす。p3 、q3 は1〜3の整数を表し、且つ、アルキル基の総和は3個以内である。尚、R5 、R6 のアルキル基は炭素数2〜4のアルキル基が特に好ましい。
【0073】
式(5)で表される化合物としては、ジメチルナフタレン、ジエチルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン等が挙げられる。
【0074】
式(6)で表される化合物としては、ジメチルビフェニル、ジエチルビフェニル、ジイソプロピルビフェニル、ジイソブチルビフェニルが挙げられる。
【0075】
式(7)で表される化合物例としては、1−メチル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1−エチル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1−プロピル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタンが挙げられる。
【0076】
エステル類としては、燐酸エステル類(例えば、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ブチル、燐酸オクチル、燐酸クレジルジフェニル)、フタル酸エステル(フタル酸ジブチル、フタル酸−2−エチルヘキシル、フタル酸エチル、フタル酸オクチル、フタル酸ブチルベンジル)、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、安息香酸エステル(安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソぺンチル、安息香酸ベンジル)、アビエチン酸エステル(アビエチン酸エチル、アビエチン酸ベンジル)、アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、アゼライン酸ジオクチル、シュウ酸エステル(シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル)、マロン酸ジエチル、マレイン酸エステル(マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル)、クエン酸トリブチル、ソルビン酸エステル(ソルビン酸メチル、ソルビン酸エチル、ソルビン酸ブチル)、セバシン酸エステル(セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチル)、エチレングリコールエステル類(ギ酸モノエステル及びジエステル、酪酸モノエステル及びジエステル、ラウリン酸モノエステル及びジエステル、パルミチン酸モノエステル及びジエステル、ステアリン酸モノアステル及びジエステル、オレイン酸モノエステル及びジエステル)、トリアセチン、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ホウ酸エステル(ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル)等が挙げられる。
上記のオイル同士、又は他のオイルとの併用も可能である。
【0077】
さらに、上記の有機溶剤に、更に低沸点の溶解助剤として補助溶剤を加えることもできる。このような補助溶剤として、例えば酢酸エチル、酢酸イソブロピル、酢酸ブチル及びメチレンクロライド等を特に好ましいものとして挙げることができる。
【0078】
顕色剤又はカプラーを溶解した油相と混合する水相に、保護コロイドとして含有せしめる水溶性高分子は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分子の中から適宜選択することができるが、ポリビニルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等が好ましい。
【0079】
また、水相に含有せしめる界面活性剤としては、アニオン性又はノニオン性の界面活性剤の中から、上記保護コロイドと作用して沈殿や凝集を起こさないものを適宜選択して使用することができる。好ましい界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)等を挙げることができる。
【0080】
顕色剤又はカプラーの乳化分散物は、顕色剤又はカプラーを含有する油相と保護コロイド及び界面活性剤を含有する水相を、高速撹拌、超音波分散等、通常の微粒子乳化に用いられる手段を使用して混合分散させて容易に得ることができる。
【0081】
このとき、乳化分散物の油滴サイズ(直径)は、ヘイズが60%以下の透明な感熱相を得るために7μ以下であることが好ましい。更に好ましくは0.1〜5μの範囲内である。
【0082】
または油相の水相に対する比(油相重量/水相重量)は、0.02〜0.6が好ましく、更に好ましくは0.1〜0.4である。0.02以下では水相が多すぎて希薄となり十分な発色性が得られず、0.6以上では逆に液の粘度が高くなり、取り扱いの不便さや透明度の低下をもたらす。
【0083】
以上の素材の他に酸安定剤としてクエン酸、酒石酸、シュウ酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸等を添加することができる。
【0084】
記録材料は適当なバインダーを用いて塗工することができる。
バインダーとしてはポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アラビヤゴム、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、カゼイン、スチレン−ブタジエンラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の各種エマルジョンを用いることができる。使用量は固形分に換算して0.5〜5g/m2 である。
【0085】
また、記録層の塗布量は3g/m2 〜20g/m2 、特に5g/m2 〜15g/m2 の間にあることが好ましい。3g/m2 以下では十分な感度が得られず、20g/m2 以上塗布しても品質の向上は見られないのでコスト的に不利になる。感熱記録材料の場合においては、感熱層と感熱層との間に中間層を設けることが感熱記録材料の生保存性、記録画像保存性及び色分離向上の観点から好ましく、この中間層として、特に水溶性ポリアニオンポリマーを多価カチオンでゲル化した層を用いることが好ましい。
【0086】
水溶性ポリアニオンポリマーとして好ましいものはカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基を有するポリマーであり、特にカルボキシル基を有する水溶性ポリアニオンポリマーが好ましい。好ましい水溶性ポリアニオンポリマーの例としては、天然又は合成の多糖類ガム類(その例として、アルギン酸アルカリ金属塩、グアゴム、アラビアゴム、カラジーナン、ペクチン、トラガカントゴム、キサンテンゴム等)、アクリル酸又はメタクリル酸の重合体及びその共重合体、マレイン酸又はフタル酸の重合体及びその共重合体、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン、寒天等が挙げられ、中でもアルギン酸アルカリ金属塩が好ましい。水溶性ポリアニオンポリマーの分子量は、5,000〜10,000が好ましく、特に本発明において目的とするバリアー性及び製造適性の観点から10,000〜40,000が好ましい。多価カチオンとしては、アルカリ土類金属その他多価金属の塩類(例えば、CaCl2 、BaCl2 、Al2 (SO43 、ZnSO4 等)、ポリアミン類(例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、ポリイミン類が好ましい。
【0087】
中間層の他の好ましい例としては、水溶性ポリアニオンポリマーと水溶性ポリカチオンポリマーのイオンコンプレックスを挙げることができる。この場合、水溶性ポリアニオンポリマーとしては前述の各種の水溶性ポリアニオンポリマーを用いることができる。
【0088】
水溶性ポリカチオンポリマーとしては、複数の反応性チッ素含有カチオン基を有する蛋白質類、ポリリシン等のポリペプチド類、ポリビニルアミン類、ポリエチレンアミン類、ポリエチレンイミン類等が好ましい。
【0089】
これらの材料を用いて中間層を作製するに際しては、塗布中の急速なゲル化を防ぐため水溶性ポリアニオンポリマー又は多価カチオンのうちいずれか一方の材料を互いに隣接する感熱層のいずれか一方の感熱層に含有させて塗布することが好ましいが、更に温度もpHを調節したり、前記一方の材料を隣接する他方の感熱層に含ませることも可能である。
中間層の好ましい塗設量は0.05g/m2 〜5g/m2 であり、さらに好ましくは0.1g/m2 〜2g/m2 である。
【0090】
感熱層においては、色分離性向上のために少なくとも最外側及び第2層の感熱層が実質的に透明であることが必要である。ここでいう実質的に透明とは、ヘイズ(%)(日本精密工業(株)製、積分球法HTRメーターで測定)で表わせば60%以下でなくてはならない。好ましくは40%以下であり、更に好ましくは30%以下である。但し、現実の感熱層試験サンプルの透明度には感熱層表面の微細な凹凸に基づく光散乱が大きな影響を与える。従って、問題とすべき感熱層固有の透明性、即ち、感熱層内部の透明性をヘイズメーターで測る場合には、簡便な方法として感熱層の上に透明接着テープを貼り付けて、表面散乱をほぼ除いて測定した値をもって評価する。
上記の如き透明性は、顕色剤又はカプラーを前記乳化分散物の形で使用することにより容易に達成することができる。
【0091】
感熱記録材料の最外側感熱層の上には、耐傷性向上やスティッキング防止のために実質的に保護層を設けることが好ましい。保護層は2層以上積層されても良い。本発明において使用できる透明保護層は、少なくともケイ素変成ポリビニルアルコール及びコロイダルシリカからなる。
【0092】
上記ケイ素変成ポリビニルアルコールは、分子内にケイ素原子を含有するものであれば特に限定されるもではないが、通常分子内に含有されるケイ素原子がエルコキシル基、アシロキシル基あるいは加水分解等により得られる水酸基又はそのアルカリ金属塩等の反応性置換基を有しているものを使用することが好ましい。このような、分子内にケイ素原子を含む変成ポリビニルアルコールの製造法の詳細は特開昭58−193189号公報に記載されている。
【0093】
コロイダルシリカは、水を分散媒とし無水珪酸の超微粒子を水中に分散せしめたコロイド溶液として使用される。コロイダルシリカの粒子の大きさは10mμ〜100mμ、比重1.1〜1.3のものが好ましい。この場合のコロイド溶液のpH値は約4〜約10のものが好ましく使用される。
【0094】
上記保護層を感熱記録材料の表面に設けた場合には、前記透明接着テープを施した場合と同様に表面散乱現象が抑制され、更に驚くべきことに保護層の透明性は極めて良好である。また、感熱層表面の機械的強度が向上するので、ひいては感熱材料全体の透明性をより一層著しく改善することができる。
【0095】
ケイ素変成ポリビニルアルコールとコロイダルシリカとの適当な配合比率は、ケイ素変成ポリビニルアルコール1重量部に対してコロイダルシリカ0.5〜3重量部であり、更に好ましくは1〜2重量部である。コロイダルシリカの使用量が0.5重量部より少ないと透明性向上の効果が少なく、3重量部以上使用すると保護層の膜にヒビ割れを生じ、かえって透明性が低下する。
【0096】
透明保護層には更に1種以上のポリマーを併用してもよい。併用し得るポリマーの具体例としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、澱粉類、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン、スチレン−無水マレイン酸共重合体加水分解物、スチレン−無水マレイン酸共重合体ハーフエステル加水分解物、ポリビニルアルコール、カルボキシ変成ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等の水溶性高分子及びスチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、アクリル酸メチル−ブタジエンゴムラテックス、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等の水不溶性ポリマー等が挙げられる。併用する量としては、ケイ素変成ポリビニルアルコール1重量部に対して0.01〜0.5重量部が好ましい。
【0097】
保護層中には熱印字時のサーマルヘッドとのマッチング性の向上、保護層の耐水性の向上等の目的で、顔料、金属石鹸、ワックス、架橋剤等が添加される。
【0098】
顔料は屈折率1.4〜1.55、粒径1μ以下の顔料が好ましい。具体的には炭酸カルシウム、タルク、蝋石、カオリン、水酸化アルミニウム、非晶質シリカ等があり、それらの添加量はポリマーの総重量の0.05〜0.5倍、特に好ましくは0.1〜0.3倍の量である。0.05倍以下の量ではヘッドとのマッチング性の向上に無効であり、0.5倍以上の量では感熱記録材料の透明度及び感度低下が著しくその商品価値を損ねる。
【0099】
金属石鹸にはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム等の高級脂肪酸金属塩のエマルジョン等があり、保護層全重量の0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%の量で添加される。
【0100】
ワックスにはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、メチルロールステアロアミド、ポリエチレンワックス、シリコン等のエマルジョンがあり、保護層全重量の0.5〜40重量%、好ましくは1〜20重量%の割合の量で添加される。
【0101】
また、感熱層上に均一に保護層を形成させるために、保護層形成用塗布液には界面活性剤が添加される。界面活性剤にはスルホコハク酸系のアルカリ金属塩、フッ素含有界面活性剤等があり、具体的には、ジ−(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸、ジ−(n−ヘキシル)スルホコハク酸等のナトリウム塩又はアンモニウム塩等がある。また、保護層中には、感熱記録材料の帯電を防止するための界面活性剤、高分子電解質等を添加しても良い。
【0102】
保護層の固形分塗布量は通常0.2〜5g/m2 が好ましく、更に好ましくは1〜3g/m2 である。
【0103】
また、支持体と感熱層の接着を高めるために両層の間に下塗層を設けることができる。下塗層の素材としては、ゼラチンや合成高分子ラテックス、ニトロセルロース等が用いられる。下塗層の塗布量は0.1g/m2 〜2.0g/m2 の範囲にあることが好ましく、特に0.2g/m2 〜1.0g/m2 の範囲が好ましい。0.1g/m2 より少ないと支持体と感熱層との接着が十分でなく、また、2.0g/m2 以上にふやしても支持体と感熱層との接着力は飽和に達しているのでコスト的に不利となる。
【0104】
下塗層は、感熱層がその上に塗布された時に、塗布液注に含まれる水により下塗層が膨潤する場合には感熱層に記録される画質が悪化することがあるので、硬膜剤を用いて硬化させることが望ましい。硬膜剤としては、下記のものを挙げることができる。
【0105】
(1)ジビニスルホン−N,N’−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、1,3−ビス(ビニルスルホニル)−2−プロパノール、メチレンビスマレイミド、5−アセチル−1,3−ジアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、1,3,5−トリビニルスルホニル−ヘキサヒドロ−s−トリアジンの如き活性ビニル系化合物。
【0106】
(2)2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン・ナトリウム塩、2,4−ジクロロ−6−メトキシ−s−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−(4−スルホアニリノ)−s−トリアジン・ナトリウム塩、2,4−ジクロロ−6−(2−スルホエチルアミノ)−s−トリアジン、N−N’−ビス(2−クロロエチルカルバミル)ピペラジンの如き活性ハロゲン系化合物。
【0107】
(3)ビス(2,3−エポキシプロピル)メチルプロピルアンモニウム・p−トルエンスルホン酸塩、1,4−ビス(2’,3’−エポキシプロピルオキシ)ブタン、1,3,5−トリグリシジルイソシアヌレート、1,3−ジグリシジル−5−(γ−アセトキシ−β−オキシプロピル)イソシアヌレートの如きエポキシ系化合物。
【0108】
(4)2,4,6−トリエチレン−s−トリアジン、1,6−ヘキサメチレン−N−N’−ビスエチレン尿素、ビス−β−エチレンイミノエチルチオエーテルの如きエチレンイミノ系化合物。
【0109】
(5)1,2−ジ(メタンスルホンオキシ)エタン、1,4−ジ(メタンスルホンオキシ)ブタン、1,5−ジ(メタンスルホンオキシ)ペンタンの如きメタンスルホン酸エステル系化合物。
【0110】
(6)ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−シクロヘキシル−3−(3−トリメチルアミノプロピル)カルボジイミド−p−トルエンスルホン酸塩、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩の如きカルボジイミド系化合物。
【0111】
(7)2,5−ジメチルイソオキサゾール・過塩素酸塩、2−エチル−5−フェニルイソオキサゾール−3’−スルホネート、5,5’−(パラフェニレン)ビスイソオキサゾールの如きイソオキサゾール系化合物。
【0112】
(8)クロム明ばん、酢酸クロムの如き無機系化合物。
(9)N−カルボエトキシ−2−イソプロポキシ−1,2−ジヒドロキノリン、N−(1−モルホリノカルボキシ)−4−メチルピリジニウムクロリドの如き脱水縮合型ペプチド試薬;N,N’−アジポイルジオキシジサクシンイミド、N,N’−テレフタロイルジオキシジサクシンイミドの如き活性エステル系化合物。
【0113】
(10)トルエン−2,4−ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートの如きイソシアネート類。
(11)グルタルアルデヒド、グリオキザール、ジメトキシ尿素、2,3−ヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジアルデヒド類。
これらのうち、特にグルタルアルデヒド、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジアルデヒド類及びホウ酸が好ましい。
【0114】
これらの硬膜剤の添加量は、下塗素材の重量に対して、0.20重量%から3.0重量%の範囲で、塗布方法や希望の硬化度に合わせて適切な添加量を選ぶことができる。添加量が0.20重量%より少ないといくら経時させても硬化度が不足し、感熱層の塗布時に下塗層が膨潤する欠点を有する。また、逆に、3.0重量%よりも多いと硬化度が進みすぎて下塗層と支持体との接着がかえって悪化し、下塗層が膜状になって支持体より剥離する欠点を有する。用いる硬化剤によっては、必要ならば、更に苛性ソーダ等を加えて、液のpHをアルカリ側にする事も、或いはクエン酸等により液のpHを酸性側にすることもできる。
【0115】
また、塗布時に発生する泡を消すために消泡剤を添加する事も、或いは液のレベリングを良くして塗布筋の発生を防止するために活性剤を添加する事も可能である。また、必要に応じて帯電防止剤を添加することも可能である。更に、下塗層に白色顔料を添加して不透明化することもできる。
【0116】
下塗層を塗布する前には、支持体の表面を公知の方法により活性化処理する事が望ましい。活性化処理の方法としては、酸によるエッチング処理、ガスバーナーによる火焔処理、或いはコロナ放電処理、グロー放電処理等が用いられるが、コストの面或いは簡便さの点から、米国特許第2,715,075号、同第2,846,727号、同第3,549,406号、同第3,590,107号等に記載されたコロナ放電処理が最も好んで用いられる。
【0117】
塗布液は、一般によく知られた塗布方法、例えばディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ドクターコート法、ワイヤーバーコート法、スライドコート法、グラビアコート法、或いは米国特許第2,681,294号明細書に記載のホッパーを使用するエクストル−ジョンコート法等により塗布することが出来る。必要に応じて、米国特許第2,761,791号、同第3,508,947号、同第2,941,898号、及び同第3、526、528号明細書、原崎勇次著「コーティング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)等に記載された方法等により2層以上に分けて、同時に塗布することも可能であり、塗布量、塗布速度等に応じて適切な方法を選ぶことができる。
【0118】
塗液に、顔料分散剤、増粘剤、流動変性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、着色剤を必要に応じて適宜配合することは、特性を損なわぬ限り何らさしつかえない。
【0119】
本発明の記録材料としての多色感熱記録材料では、高速記録の要求されるファクシミリや電子計算機のプリンター用多色シートとして用いることができる。この場合、発色成分としてジアゾ化合物を用いる本発明の場合には特に光分解用の露光ゾーンを持たせることが、画像の保存性及び多色化に有利である。
【0120】
印字ヘッドと露光ゾーンの配列には、大別して2種の方法がある。一つは一度印字した後、光分解用の光照射を行い、この光照射に前後して、記録材料の送り機構により、一度印字した所にもう一度印字できるように記録材料が印字待機の状態に戻り、次にまた印字し、記録材料がもとに戻る動作をくり返す、いわゆる1ヘッド多スキャン方式である。もう一つの方法は、記録したい色の数だけ記録ヘッドを持っており、その間に光照射ゾーンを有しているいわゆる多ヘッド1スキャン方式であり、必要に応じて両方式を組み合わせてもよい。また、光分解用の光源としては、希望する波長の光を発する種々の光源を用いることができ、例えば種々の蛍光灯、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ、各種圧力の水銀灯、写真用フラッシュ、ストロボ等種々の光源を用いることができる。また、光定着ゾーンをコンパクトにするため、光源部と露光部とを光ファイバーを用いて分離してもよい。
【0121】
多色感熱記録材料には、各感熱層にY(イエロー)、M(マゼンタ)及びC(シアン)の内の何れかの発色色相を発現せしめる事により、全体としてフルカラー画像を再現することができるが、支持体側からC,Y,M又はC,M,Yの順とすることが色再現性の観点から好ましい。
【0122】
上記の記録材料では、特に多色感熱記録材料に関しては説明したが、本発明の記録材料は、多色感熱記録層を有する記録材料以外の記録材料にも適用することができ、更にハロゲン化銀感光層の有する記録材料にも適用することができる。。このような記録材料においても、支持体を透過して記録層又はハロゲン化銀感光層に到達する酸素が大幅に低減され、記録層又はハロゲン化銀感光層に含有される成分が酸化されにくくなり、地肌部の着色や画像部の変色或いは褪色が減少する。
【0123】
【実施例】
以上、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に規定のない限り、「部」は『重量部』を意味する。
〔実施例1〕
LBKP100部からなる木材パルプをダブルディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300ccまで叩解し、エポキシ化ベヘン酸アミド0.5部、アニオンポリアクリルアミド1.0部、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.1部、カチオンポリアクリルアミド0.5部をいずれもパルプに対する絶乾重量比で添加し、長網抄紙機により坪量100g/m2 の原紙を抄造、ポリビニルアルコールを1.0g/m2 絶乾重量で表面サイズし、キャレンダー処理によって密度1.0に調整した。
【0124】
上記原紙のワイヤー面(裏面)側にコロナ放電処理を行った後、溶融押出機を用いて高密度ポリエチレンを樹脂厚36μmとなるようにコーティングしマット面からなる樹脂層を形成した(この面を裏面と呼ぶ)。この裏面のポリエチレン被覆面にコロナ放電処理した後、帯電防止剤として酸化アルミニウム(日産化学工業(株)製アルミナゾル100)/二酸化珪素(日産化学工業(株)製スノーテックスO)=1/2(重量比)を水に分散させて乾燥後の重量で0.2g/m2 塗布した。(これを裏PEラミ品と呼ぶ)
【0125】
また、原紙のフェルト面(表面)側にコロナ放電処理を行った後、アスペクト比40、平均粒径(平面サイズ)4μmの膨潤性合成雲母10重量%およびアナターゼ型二酸化チタン10重量%および微量の群青を含有したMFR(メルトフローレート)が3.8の低密度ポリエチレンを熱溶融押し出し機を用いて50μmとなるようにコーティングし、光沢面からなる熱可塑性樹脂層を形成した。(この面を表面と呼ぶ)
表面のポリエチレン樹脂被覆層にコロナ放電処理した後、ゼラチン下塗り塗り層を乾燥後重量で0.1g/m2 となるように塗布した。
【0126】
〔実施例2〕
実施例1と同様な方法で裏PEラミ品を作製し、原紙の表面にコロナ放電処理を行った後、表面の原紙の近い側にアスペクト比40、平均粒径(平面サイズ)4μmの膨潤性合成雲母1.5重量%を含有したMFRが3.8の低密度ポリエチレン樹脂層(この層を下層とする)を5μm、更にこの下層の上にアナターゼ型二酸化チタン10重量%および微量の群青を含有したMFRが3.8の低密度ポリエチレン樹脂層(この層を上層とする)45μmをマルチホールド方式の多層押し出しダイを用い310℃でコーティングし、光沢面から熱可塑性樹脂層を設けた。さらに上面のポリエチレン樹脂層表面にコロナ放電処理をした後、ゼラチン下塗り層を乾燥後重量で0.1g/m2 となるように塗布した。
【0127】
〔実施例3〕
実施例2の下層の膨潤性合成雲母の充填量を20重量%とした以外は実施例2と同様にして記録材料を作製した。
【0128】
〔実施例4〕
実施例2の下層の膨潤性合成雲母の充填量を70重量%とした以外は実施例2と同様にして記録材料を作製した。
【0129】
〔実施例5〕
裏PEラミ品の高密度ポリエチレン中に平均粒径(平面サイズ)が4μm、アスペクト比が40の膨潤性合成雲母を30重量%含有させた以外は実施例3と同様に記録材料を作製した。
【0130】
〔実施例6〕
実施例2の表面下層樹脂層中の膨潤性合成雲母の平均粒径(平面サイズ)が4μm、アスペクト比が10で、充填量が20重量%である以外は実施例2と同様に記録材料を作製した。
【0131】
〔実施例7〕
実施例2の表面下層樹脂層中の膨潤性合成雲母の平均粒径(平面サイズ)が4μm、アスペクト比が100で、充填量が0.5重量%である以外は実施例2と同様に記録材料を作製した。
【0132】
〔比較例1〕
実施例1の表面樹脂層に膨潤性合成雲母を含有しない以外は実施例1と同様にして記録材料を作製した。
【0133】
〔比較例2〕
実施例2の下層の熱可塑性樹脂層に膨潤性合成雲母を含有しない以外は実施例2と同様にして記録材料を作製した。
【0134】
実施例1〜実施例7および比較例1および比較例2の支持第にコロナ放電処理を行った後、感熱記録材料のフルカラー感熱記録層を設けた。
以下に、フルカラーの感熱記録材料の作製例を示す。
【0135】
(1)シアン感熱記録層液の調製
(電子供与性染料前駆体を含有するカプセル液の調製)
1.A液
3−(o−メチル−p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1’−エチル−2’−メチルインドール−3−イル)フタリド(電子供与性染料前駆体)を酢酸エチル20部に溶解させた後これにアルキルナフタレン(高沸点溶媒)20部を添加し、加熱して均一に混合した。
【0136】
得られた溶液に、キシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパンの1/3付加物20部を添加して均一に撹拌し、A液を調製した。
【0137】
2.B液
フタル化ゼラチン6重量%水溶液54部にドデシルスルホン酸ナトリウム2重量%水溶液2部を添加してB液を調製した。
【0138】
B液にA液を加え、ホモジナイザーを用いて乳化分散し、乳化分散液を得た。得られた乳化分散液に水68部を加え、混合して均一にした後、該混合液を撹拌しながら50℃に加熱し、マイクロカプセルの平均粒子径が1.2μmとなるようにカプセル化反応を3時間行わせてカプセル液を得た。
【0139】
(顕色剤乳化分散液の調製)
1,1−(p−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン(顕色剤)5部、トリクレジルホスフェート0.3部及びマレイン酸ジエチル0.1部を酢酸エチル10部中に溶解させた。得られた溶液を、ゼラチンの6重量%水溶液50g及び2重量%のドデシルスルホン酸ナトリウム水溶液2gを混合した溶液に投入し、ホモジナイザーを使用して10分間乳化し、乳化分散液を得た。
【0140】
(塗布液の調製)
電子供与性染料前駆体を含有するカプセル液/顕色剤乳化分散液を重量比で1/4となるように混合して塗布液を得た。
【0141】
(2)マゼンタ感熱記録層液の調製
(ジアゾ化合物を含有するカプセル液の調製)
4−N−(2−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ)ブチリル)ピペラジノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート(ジアゾ化合物:365nmの波長の光で分解)2.0部を酢酸エチル20部に溶解した後更にアルキルナフタレン20部を添加し、加熱して均一に混合した。得られた溶液にキシリレジンイソシアナート/トリメチロールプロパン1/3の付加物(カプセル壁剤)15部を添加し、均一に混合してジアゾ化合物の溶液を得た。
【0142】
得られたジアゾ化合物の溶液を、フタル化ゼラチンの6重量%水溶液54部とドデシルスルホン酸ナトリウムの2重量%水溶液2部を混合した溶液に添加し、ホモジナイザーを使用して乳化分散した。
【0143】
得られた乳化分散液に水68部を加えて均一に混合し、撹拌しながら40℃に加熱し、カプセルの平均粒子径が1.2μmとなるように3時間カプセル化反応を行わせてカプセル溶液を得た。
【0144】
(カプラー乳化分散液の調製)
1−(2’−オクチルフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロン(カプラー)2部、1,2,3−トリフェニルグアニジン2部、トリクレジルホスフェート0.3部及びマレイン酸ジエチル0.1部を酢酸エチル10部中に溶解した。得られた溶液を、ゼラチンの6重量%水溶液50gとドデシルスルホン酸ナトリウム2重量%の水溶液2gを混合した水溶液中に投入した後、ホモジナイザーを用いて10分間乳化し、乳化分散液を得た。
【0145】
(塗布液の調製)
ジアゾ化合物を含有するカプセル液/カプラー乳化液を重量比で2/3となるように混合して、塗布液を得た。
【0146】
(3)イエロー感熱記録層液の調製
(ジアゾ化合物を含有するカプセル液の調製)
2,5−ジブトキシ−4−トリルチオベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート(ジアゾ化合物:420nmの波長の光で分解)3.0部を酢酸エチル20部に溶解した後、これに高沸点溶媒としてアルキルナフタレン20部を添加し、加熱して均一に混合した。
【0147】
得られた溶液に、カプセル壁剤としてキシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパンの1/3付加物を15部添加し、均一に混合してジアゾ化合物の溶液を得た。
【0148】
得られたジアゾ化合物の溶液を、フタル化ゼラチンの6重量%水溶液54部とドデシルスルホン酸ナトリウム水溶液2部を混合した溶液に添加し、ホモジナイザーを使用して乳化分散した。
【0149】
得られた乳化分散液に水68部を加え、均一に混合した溶液を更に撹拌しながら40℃に加熱し、カプセルの平均粒子径1.3μmとなるように3時間カプセル化反応を行わせカプセル溶液を得た。
【0150】
(カプラー乳化分散液の調製)
2−クロロ−5−(3−(2,4−ジ−tert−ペンチル)フェノキシプロピルアミノ)アセトアセトアニリド2部、1,2,3−トリフェニルグアニジン1部、トリクレジルホスフェート0.3部及びマレイン酸ジエチル0.1部を酢酸エチル10部中に溶解し、ゼラチンの6重量%水溶液50gとドデシルスルホン酸ナトリウムの2重量%水溶液2gを混合した水溶液中に投入し、ホモジナイザーを使用して10分間乳化し、乳化分散液を得た。
【0151】
(塗布液の調製)
ジアゾ化合物を含有するカプセル液/カプラー乳化分散液を重量比で2/3となるように混合して、塗布液を得た。
【0152】
(4)中間層液の調製
ゼラチン(#750:新田ゼラチン株式会社製の商品名)15重量%水溶液10部にポリアクリル酸(商品名ジュリマーAC−10L:日本純薬株式会社製)の15重量%水溶液3重量部を加えて均一に混合し、中間層液を得た。
【0153】
(5)保護層液の調製
イタコン酸変性ポリビニルアルコール(KL−318:クラレ株式会社製の商品名)の6重量%水溶液100gとエポキシ変性ポリアミド(FL−71:東邦化学株式会社製の商品名)の30重量%分散液10gとを混合した液に、ステアリン酸亜鉛40重量%分散液(ハイドリンZ:中京油脂株式会社製の商品名)15gを添加して保護層液を得た。
【0154】
(6)感熱記録材料の作製
実施例1〜7、比較例1〜2の各支持体における熱可塑性樹脂層上に、スライドタイプホッパー式ビード塗布装置を使用して、スライド上で、支持体から順にシアン感熱記録層液、中間層液、マゼンタ感熱記録層液、中間層液、イエロー感熱記録層液及び保護層液となるように多層重層塗布し、乾燥して多色感熱記録材料をそれぞれ得た。
【0155】
塗布量は、乾燥後の固形分換算で、支持体側から順次シアン感熱記録層が6.1g/m2 、中間層が1.0g/m2 、マゼンタ感熱記録層が7.8g/m2 、中間層が1.0g/m2 、イエロー感熱記録層が7.2g/m2 及び保護層が2.0g/m2 となるように各塗布液を塗布した。
【0156】
実施例1〜実施例7及び比較例1〜比較例2の各々の多色感熱記録材料について熱記録を行い、その後、酸素透過性、地肌かぶりを評価した。
熱記録は以下の様に行った。
京セラ製サーマルヘッドKST型を用い、(1)単位面積あたりの記録エネルギーが35mJ/mm2 となるようにサーマルヘッドに対する印加電力、パルス幅を決め、感熱記録材料を印字して、イエローの画像を記録した。(2)その記録材料を発光中心波長420nm、出力40Wの紫外線ランプ下に10秒照射し、(3)再度単位面積あたりの記録エネルギーが66mJ/mm2 となるようにサーマルヘッドに対する印加電力、パルス幅を決め、印字して、マゼンタの画像を記録した。さらに(4)発光中心波長365nm、出力40Wの紫外線ランプ下に15秒照射し、(5)再度単位面積あたりの記録エネルギーが90mJ/mm2 となるようにサーマルヘッドに対する印加電力、パルス幅を決め、印字して、シアンの画像を記録した。この結果、イエロー、マゼンタ、シアンの各発色画像の他に、イエローとマゼンタの記録が重複した記録部分は赤色に、マゼンタとシアンが重複した部分は青色に、イエローとシアンが重複した部分は緑色に、及びイエロー、マゼンタ、シアンの記録が重複した部分は黒色に発色した。未記録部は白色であった。
【0157】
〔評価方法〕
(1)酸素透過性
酸素透過性の評価は、JIS K−7156のB法で測定した値を示し、この値を小さい方が酸素透過性が小さいことを意味する。
(2)地肌かぶり
地肌かぶりは、Weatherometer C1 65 (Atlas Electric Devices co. 製)により、0.9W/m2 で48時間照射したサンプルの非印字部の反射濃度(イエロー成分)で評価した。反射濃度は、マクベス社製「反射濃度計 RD918」を用いて測定した。
評価結果を表1に示す。
【0158】
【表1】
Figure 0003741831
【0159】
表1から、実施例1〜実施例7の感熱記録材料は、比較例1およ比較例2の感熱記録材料に比較していずれも支持体の酸素透過度が小さく、かつ地肌かぶりも少ないことを示しており、特に実施例1〜実施例5は酸素透過度が50cc/m2 /day以下であり、かつ地肌かぶりもより少ないことを示している。
【0160】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、記録材料の支持体の酸素透過性が低く、画像の長期保存性に優れ、かつ、地肌かぶりも少ない画像が得られる記録材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録材料における支持体の実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明の記録材料の好ましい一実施の形態を示す多色感熱記録材料の断面図である。
【符号の説明】
10 原紙
12 オレフィン系樹脂層
14 膨潤性合成雲母と白色顔料を含有するオレフィン系樹脂層
16 膨潤性合成雲母を含有するオレフィン系樹脂層
18 白色顔料を含有するオレフィン系樹脂層
20 膨潤性合成雲母を含有するオレフィン系樹脂層
21 シート状基体
22 透明なシアン発色層
23 中間層
24 透明なイエロー発色層
25 中間層
26 透明なマゼンタ発色層
27 透明保護層

Claims (12)

  1. 支持体上に記録層を設けた記録材料であって、該支持体が原紙の片面または両面にフッ素化雲母を含むオレフィン系樹脂層を設けたことを特徴とする記録材料。
  2. 前記フッ素化雲母を含むオレフィン系樹脂層上に、更に一層以上の熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の記録材料。
  3. 前記フッ素化雲母が、膨潤性合成雲母からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録材料。
  4. 前記膨潤性合成雲母は、アスペクスト比が20以上であることを特徴とする請求項3に記載の記録材料。
  5. 前記フッ素化雲母を含むオレフィン系樹脂層中の膨潤性合成雲母の充填量が1〜80重量%であることを特徴とする請求項3又は請求項4の記載の記録材料。
  6. 前記オレフィン系樹脂層が溶融押し出しラミネートで形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の記録材料。
  7. 前記記録層が、各々イエロー、マゼンタ、シアンに発色する記録層を積層したものであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録材料。
  8. 前記記録層が、ハロゲン化銀感光層であることを特徴とする請求項7に記載の記録材料。
  9. 前記記録層が、感熱記録層であることを特徴とする請求項7に記載の記録材料。
  10. 前記感熱記録層が、ジアゾニウム塩化合物と該ジアゾニウム塩化合物と反応し呈色するカプラーとを含むことを特徴とする請求項9に記載の記録材料。
  11. 前記感熱記録層が電子供与性無色染料と電子受容性化合物とを含有することを特徴とする請求項9に記載の記録材料。
  12. 前記感熱記録層が、ジアゾニウム塩化合物と該ジアゾニウム塩化合物と反応し呈色するカプラーとを含む感熱記録層と、電子供与性無色染料と電子受容性化合物とを含む感熱記録層と、を積層したものであることを特徴とする請求項10に記載の記録材料。
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