JPH0744539Y2 - キャブフロントリッドのヒンジ取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はキャブフロントリッドのヒンジ取付構造の改
良に関する。

（従来の技術） キャブフロントボディにあっては、フロントアウタパネ
ルとフロントインナパネルとの空間内に例えばワイパや
ウインドウォッシャの駆動部品などが配設される関係か
ら、これらの部品の点検整備の容易化を図るため、フロ
ントアウタパネルを開閉式のフロントリッドに構成した
ものが知られている。

その場合、フロントリッドは上辺部品にて左右に配設し
たヒンジを介してフロントウインドの下部に取り付けら
れる。ヒンジはフロントリッド裏面のネジ穴に螺合する
取付ボルトを介して締め付けられ、ボルトを緩めるとボ
ルト通し穴の範囲で相対的に変位可能、つまりフロント
リッドの建付け調整が行えるようになっている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、このようなヒンジ取付構造にあっては、
フロントリッドの裏側から取付ボルトによりヒンジを締
め付けるようになっているため、フロントリッドの建付
け調整が必要な場合、リッドを開いて支えながら位置ず
れを調整し、リッドを閉じて建付け状態を確認するとい
う非常に面倒で困難な作業が要求されるという問題点が
あった。

（課題を解決するための手段） この考案はこのような問題点を解決するため、キャブフ
ロントボディに設けられる開閉式フロントリッドのヒン
ジ取付構造において、フロントリッドの上辺部で所定の
左右位置にそれぞれフロントリッド正面からボルト通し
穴に挿入した取付ボルトによりフロントリッド裏面にヒ
ンジを結合すると共に、フロントリッド正面で左右のヒ
ンジ取付部分を一体にカバーする化粧板をクリップを介
して取り付ける。

（作用） フロントリッドの建付け調整の際には、化粧板を外し
て、フロントリッドの正面から取付ボルトを締めれば良
く、これによりフロントリッドを開くことなく、リッド
の位置ずれ調整とその確認を容易に行うことができる。

なお、化粧板の取り付けにより、ヒンジのボルトなど取
付部分が外から見えないように隠れるため、外観上の見
栄えも良くなる。

（実施例） 第１〜４図において、１はキャブフロントリッドで、そ
の上辺部分にはヒンジ金具２を左右に１個ずつ取り付け
るためのフランジ３が形成される。ヒンジ金具２はアー
ム状の一端にヒンジピン（図示せず）の軸穴４を形成し
たもので、他端には取付ボルト５を螺合する２個のネジ
穴６を備える脚部７が形成される。

フランジ３の左右にはそれぞれヒンジ金具２の取付位置
に２個ずつ円形に窪む座面８が設けられ、これらの座面
８中央に取付ボルト５の通し穴９が形成される。

フランジ３の正面には後述する化粧板10としてのエンブ
レムを取り付けるための差込穴11と係止金具12がそれぞ
れ中央と左右に配設される。

そして、ヒンジ金具２は脚部７をフランジ３裏面に当て
２本の取付ボルト５をそれぞれフロントリッド１の正面
からボルト通し穴８に挿入し、ネジ穴６に螺合すること
により取り付けられる。

化粧板10はフランジ３正面をカバーするもので、その裏
面には先端をクサビ状に形成した突起13と、上下１対の
挟持片を備えるクリップ14がそれぞれ中央と左右に配設
される。

そして、化粧板10は中央の突起13を差込穴11に、左右の
クリップ14を係止金具12に係合することにより取り付け
られる。

このような構成により、フロントリッド１の建付け調整
の際には化粧板10を外し、フロントリッド１の正面から
各取付ボルト５を緩めれば良く、これによりフロントリ
ッド１を開くことなく、リッド１の位置ずれ調整とその
確認を容易に行うことができる。

また、通常時には化粧板10の取り付けにより、ヒンジ金
具２の取付ボルトなどが外から見えないように隠れるた
め、外観上の見栄えも良くなる。

なお、係止金具12に代えて、第５図及び第６図で示すよ
うに差込穴15を持つ例えば樹脂部品16をフランジ３の取
付穴17に嵌め付け、化粧板10に形成した突起18の球状先
端を係合するようにしてもよい。

（考案の効果） 以上要するにこの考案によれば、キャブフロントボディ
に設けられる開閉式フロントリッドのヒンジ取付構造に
おいて、フロントリッドの上辺部で所定の左右位置にそ
れぞれフロントリッド正面からボルト通し穴に挿入した
取付ボルトによりフロントリッド裏面にヒンジを結合す
ると共に、フロントリッド正面で左右のヒンジ取付部分
を一体にカバーする化粧板をクリップを介して取り付け
たので、フロントリッドを閉じたままで容易に建付け調
整を行うことができ、また化粧板により外観上の見栄え
が良くなるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す分解状態の一部斜視
図、第２図は同じく取付状態の断面図、第３図はそのＡ
−Ａ断面図、第４図は同じくＢ−Ｂ断面図、第５図は他
の実施例を示す分解状態の一部斜視図、第６図は同じく
取付状態の断面図である。 １……フロントリッド、２……ヒンジ金具、５……取付
ボルト、６……ネジ穴、９……ボルト通し穴、10……化
粧板、12……係止金具、14……クリップ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】キャブフロントボディに設けられる開閉式
   フロントリッドのヒンジ取付構造において、フロントリ
   ッドの上辺部で所定の左右位置にそれぞれフロントリッ
   ド正面からボルト通し穴に挿入した取付ボルトによりフ
   ロントリッド裏面にヒンジを結合すると共に、フロント
   リッド正面で左右のヒンジ取付部分を一体にカバーする
   化粧板をクリップを介して取り付けたことを特徴とする
   キャブフロントリッドのヒンジ取付構造。