JPH0742287B2 - 2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリプテイシニウム誘導体のクロライドの塩酸塩及びそれを含む医薬 - Google Patents

2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリプテイシニウム誘導体のクロライドの塩酸塩及びそれを含む医薬

Info

Publication number
JPH0742287B2
JPH0742287B2 JP61158624A JP15862486A JPH0742287B2 JP H0742287 B2 JPH0742287 B2 JP H0742287B2 JP 61158624 A JP61158624 A JP 61158624A JP 15862486 A JP15862486 A JP 15862486A JP H0742287 B2 JPH0742287 B2 JP H0742287B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
chloride
alk
hydrochloride
hydroxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61158624A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6210084A (ja
Inventor
グロス ピエール
クリザフリ エミリオ
マズー ギー
Original Assignee
エルフ サノフィ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エルフ サノフィ filed Critical エルフ サノフィ
Publication of JPS6210084A publication Critical patent/JPS6210084A/ja
Publication of JPH0742287B2 publication Critical patent/JPH0742287B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Hydrogenated Pyridines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリプ
テイシニウム誘導体のクロライドの塩酸塩、その製造法
及びそれを有効成分として含有する医薬組成物に関す
る。
従来の技術及びその問題点 一般式 〔式中、R1は水素原子又はアルキル基を示し、R2は水素
原子、アルキル基又はアシル基を示し、Rは置換されて
いてもよいアルキル基を示し、X(-)は第四級化アニオン
を示す。〕 で表わされる9−ヒドロキシエリプテイシン類(9−hy
droxyellipticines)の水溶性第四級塩が、米国特許第4
310667号に記載されている。
上記一般式(I)の水溶性第四級塩は、対応する9−ヒ
ドロキシエリプテイシンを、一般式R−X1〔式中、X1
ハロゲン原子である。〕で表わされるハライドで処理
し、こうして得られた水不溶性のエリプテイシニウム・
ハライド(ellipticinium halide)を、イオン交換樹脂
を用いて対応する水溶性に変換することにより製造され
る。
上記米国特許第4310667号において、その中間体第四級
ハライドに関する実施例は全てブロマイド又はアイオダ
イドに関するものである。
また、上記特許の水溶性第四級塩としては、酢酸塩が好
ましいものとして示されており、一般式(I)の化合物
中、R1及びR2が水素原子であり、Rがメチル基であり、
X(-)が酢酸アニオンを示す化合物が、人の腫瘍の治療に
使用されている。この化合物は、“エリプテイニウム・
アセテート(elliptinium acetate)”なるインターナ
シヨナル・ノンプロプライエタリー・ネーム(Internat
ional Nonproprietary Name)を与えられており、現
在、エリプテイニウム・アセテート60.65mgを含有する
凍結乾燥物の形態で市販されている。該凍結乾燥物は、
水10mlに溶解させて注射用組成物に調製するようにした
ものである。
エリプテイニウム・アセテートよりも活性が高く且つ水
溶性の高い他の化合物が上記特許に記載されている。即
ち、一般式(I)の化合物中、X(-)が酢酸アニオンを示
し、R1及びR2が水素原子を示し、Rがジエチルアミノ基
又はピペリジノ基で置換されているエチル基を示す化合
物である。しかし、これら2−アミノアルキル−9−ヒ
ドロキシエリプテイシニウム・アセテート及びその製造
法には以下のように不都合があり、実際上医薬として実
用的ではない。
例えば、問題の2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエ
リプテイシニウム・アセテート類は、エリプテイニウム
・アセテートに比べて、特に溶液中ではるかに不安定で
あり、そのため、凍結乾燥操作及び製剤化が実際上極め
て困難である。しかも、上記米国特許に記載の9−ヒド
ロキシエリプテイシニウム・アセテート類の製造法は、
アニオン交換樹脂上を通過させる工程を必要とする。
しかし、この方法には、ある種の不都合がある。
例えば、上記米国特許に記載のエリプテイニウム・アセ
テートの製法には、エリプテイシニウム誘導体の準安定
溶液への一時的な変換工程が記載されている。この溶液
は、引続く操作に大至急用いなければならない。しか
も、該アセテート誘導体を得るためのこの方法は、しば
しば、副生物を生成し、該副生物は、引き続き製剤化の
操作が行なわれる場合に特に好ましくないものである。
アニオン交換操作後生成するアセテート、特に2−アミ
ノアルキル−9−ヒドロキシエリプテイシニウム誘導体
のアセテート、例えば、2−(2−ジエチルアミノエチ
ル−9−ヒドロキシエリプテイシニウム・アセテート
は、ポリマー類又はオリゴマー類等の不純物により汚染
されていることが見出された。これら不純物は除去され
ねばならず、そのために精製工程を要し、結果として目
的生成物の収量のロスとなる。
発明の構成及び効果 驚くべきことに、2−アミノアルキル−9−ヒドロキシ
エリプテイシニウム誘導体のクロライドの塩酸塩が、上
記アセテート誘導体、特にエリプテイニウム・アセテー
トに比し優れた利点を有することが見出された。
即ち、2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリプテイ
シニウム誘導体のクロライドの塩酸塩は、極めて高い水
溶性を有すると共に固体状態でも溶液状態でも非常に良
好な安定性を示す。例えば、2−(2−ジエチルアミノ
エチル)−9−ヒドロキシエリプテイシニウム・クロラ
イド・塩酸塩の水溶性は、50mg/ml以上である。
しかも、上記2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリ
プテイシニウム誘導体のクロライドの塩酸塩、特に2−
(2−ジエチルアミノエチル)−9−ヒドロキシエリプ
テイシニウム・クロライド・塩酸塩を含有する薬理組成
物の製造は極めて容易である。
従って、専売医薬製品中に含有させるべき活性成分を製
造するには、例えば、2−(2−ジエチルアミノエチ
ル)−9−ヒドロキシエリプテイシニウム・クロライド
・塩酸塩100mgを水2mlに溶解させて凍結乾燥することが
でき、こうして得られた凍結乾燥物100mgは、次いで、
水5又は10mlに溶解させて注射用製剤とすることができ
る。
これに対し、エリプテイニウム・アセテートの場合、そ
の60mgを凍結乾燥すべく、水4mlに溶解させることがで
きる。しかし、生成物の溶解度の上限は、凍結乾燥物60
mgが水10mlに溶解するに過ぎない。より高い濃度では、
エリプテイニウム・アセテートの水中での溶解速度は、
臨床上の要件を考慮すると、非常に遅いものである。
本発明では、2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリ
プテイシニウムのクロライドの塩酸塩溶液、特に2−
(2−ジエチルアミノエチル)−9−ヒドロキシエリプ
テイシニウム・クロライド・塩酸塩の溶液を、エリプテ
イニウム・アセテート溶液よりも高い濃度で調製するこ
とができ、その毒性が低いことと相俟って、患者の治療
計画を改善することができる。
しかも、前記米国特許第4310667号の製品と比べて、本
発明のクロライドの塩酸塩は、その製造過程においてア
ニオン交換操作を必要としないという利点がある。本発
明では、単に塩酸で塩形成すればよく、工業的レベルで
の製法の簡素化が達成され、また、純度の点においても
好ましくない副生物の問題がない。
また、上記2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリプ
テイシニウム誘導体のクロライドの塩酸塩は、エリプテ
イニウム・アセテートよりも活性が強く、対応するアセ
テートアニオンを有する化合物と同等以上である。
また、上記2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリプ
テイシニウム誘導体のクロライドの塩酸塩は、エリプテ
イニウム・アセテートに比し、毒性が低く、副作用が少
ないことも見出された。
本発明は、一般式 〔式中、Zは水素原子又は低級アルキル基を示し、Alk
は低級アルキレン基を示し、Amはジ(低級アルキル)ア
ミノ基、ピロリジノ基又はピペリジノ基を示す。〕 で表わされる2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリ
プテイシニウム誘導体のクロライドの塩酸塩を提供する
ものである。
本明細書において、「低級アルキル」基は、1価の炭素
数4以下の飽和脂肪族炭化水素基、例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロビル基、n−ブチル基
等を示す。
また、本明細書において、「低級アルキレン」基は、非
ジエム型(non-geminal)の2価の炭素数2〜4の飽和
脂肪族炭化水素基、例えば、1,2−エチレン、1,2−プロ
ピレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン基等を示す。
Amで示されるジ(低級アルキル)アミノ基は、ジメチル
アミノ、ジエチルアミノ又はジイソプロピルアミノ基の
如く対称型のものであってもよく、また、メチルエチル
アミノ、メチルプロピルアミノ又はエチルプロピルアミ
ノ基の如く非対称型のものであってもよい。
一般式(II)の2−アミノアルキルエリプテイシニウム
誘導体のうちでも、−Alk−Amがジエチルアミノエチル
基又はピペリジノエチル基である化合物が好ましい。
殊に、2−(2−ピペリジノエチル)−9−ヒドロキシ
エリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩、及び2−
(2−ジエチルアミノエチル)−9−ヒドロキシエリプ
テイシニウム・クロライド・塩酸塩が好ましい。
また、本発明は、上記一般式(II)の化合物の製造法を
も提供するものである。該製造法は、一般式 〔式中、Zは水素原子又は低級アルキル基を示す。〕 で表わされる9−ヒドロキシエリプテイシンを、一般式 Cl−Alk−Am (IV) 〔式中、Alkは低級アルキレン基を示し、Amはジ(低級
アルキル)アミノ基、ピロリジノ基又はピペリジノ基を
示す。〕 で表わされるクロロアルキルアミンで、不活性有機溶媒
中、室温〜140℃の温度にて処理し、こうして得られる
一般式 〔式中、Z、Alk及びAmは、上記に同じ。〕 で表わされる第四級クロライドを塩酸で処理してその塩
酸塩に変換することを特徴とする製造法である。
上記化合物(III)と化合物(IV)との反応は、第四級
アンモニウム化合物を製造するための公知方法に従い行
なうことができる。
使用する溶媒は、極性非プロトン性溶媒、例えば、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルス
ルホキシド等が好ましいが、反応条件下で不活性な他の
溶媒も使用できる。
反応時間は、温度に依存し、一般に90〜130℃の温度で
は、反応は2〜4時間の加熱で終了する。こうして得ら
れた生成物(V)は、慣用的な操作、例えばジエチルエ
ーテル等の適当な溶媒で沈澱させる等の方法で単離され
る。
上記一般式(V)の化合物は、新規である。
化合物(V)から本発明の塩酸塩への変換は、周知の塩
形成法に従い行なわれる。
化合物(V)の塩形成は、塩酸の水性アルコール溶液を
用いて行なうのが好ましく、得られる塩酸塩は、慣用的
な方法により単離される。
上記一般式(II)の化合物は、エリプテイニウム・アセ
テートに比し、活性が高く且つ低毒性であり、また、以
下に示す如く、その抗腫瘍活性は、おこなった全ての抗
腫瘍活性試験において、対応するアセテートの活性と同
等以上のものであることが見出された。
本発明化合物の抗腫瘍活性を、マウスの白血病L1210に
関し試験した。即ち、CDF1種雄性マウスを一群10匹の群
に分け、LEA03B06種の1×105L1210白血病細胞を含有す
る蒸留水0.1mlの腫瘍性接種物を、各マウスに腹腔内投
与した。
24時間後、供試化合物を半数のマウス群に腹腔内投与
し、同量の溶媒を残り半数のマウス群に投与した。後者
の半数のマウス群は、対照群である。接種から60日目
に、生存しているマウスの数を記録し、対照群と比較し
て、処置マウスの生存期間の増加を求めることにより、
活性を測定した。
この活性は、次式で表わされる。
上記式において、処置群マウスの平均生存期間(mean s
urvival)は、試験終了時(60日目)に生存しているマ
ウスを考慮したものである。
この試験において、実施例1の化合物(SR95156B)は、
10mg/kgにて若干の活性(60日目に動物の1/10が生存)
を示し、20mg/kgにて良好な活性(3/10が生存)を示
し、50mg/kgでは5/10が生存した。
本発明の他の代表的化合物SR95157B(実施例2)は、20
mg/kgにて2/10が生存し、50mg/kgで5/10が生存するとい
う活性を示した。
50mg/kgの投与量では、相対生存(relative survival)
T/Cは、SR95156Bで375%、SR95157Bで386%であった。
同じ試験において、対照動物及びエリプテイニウム・ア
セテート50mg/kg又は5−フルオロ−ウラシル200mg/kg
の投与で処置された動物は生存しなかった。
10mg/kgの投与量で投与した場合、エリプテイニウム・
アセテートは、相対生存T/C154%を発揮し、生存動物は
なかった。
薬理組成物の形態(100mgの凍結乾燥物を注射用の水10m
lに溶解させたもの)にあるSR95156Bについて更に試験
を行なったところ、上記結果が確認された。
50mg/kgの投与量で、相対生存T/Cは439%で生存マウス
は5匹であった。
しかも、毒性試験において、本発明のクロライド・塩酸
塩は、対応するクロライドに比し、低い急性毒性及び低
い腎毒性を有することが見出された。
即ち、2−(2−ジエチルアミノエチル)−9−ヒドロ
キシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩(SR9515
6B)をマウスに腹腔内投与した場合、急性毒性LD50は75
mg/kgであったが、これに対しエリプテイニウム・アセ
テートは同一条件下でLD50は10.2mg/kgであった〔リー
セント・リザルツ・イン・キヤンサー・リサーチ(Rece
nt Results in Cancer Research)、74、pp.107-123(1
980)〕。
同様に、下記第1表に示す如く、2−(2−ジエチルア
ミノエチル)−9−ヒドロキシエリプテイシニウム・ク
ロライド・塩酸塩(SR95156B)とアセテート誘導体(エ
リプテイニウム・アセテート)とを比較して行なった腎
毒性試験に於て、本発明化合物の公知化合物に対する優
位性が示された。
本発明化合物は、エリプテイシン誘導体に感受性を有す
る各種の型の腫瘍の治療に使用することができる。
従って、本発明は、本発明のクロライド・塩酸塩の少な
くとも1種の有効量を、治療を必要とする患者に投与す
ることを特徴とするエリプテイシン誘導体に感受性を有
する各種腫瘍の治療方法をも提供するものである。
この目的には、例えば、治療コース当り、一般に繰返さ
れる3日間の治療当り、50〜500mg/m2の投与量が使用さ
れる。
また、本発明は、上記一般式(II)の化合物の少なくと
も1種を有効成分とする薬理組成物を提供するものであ
る。
本発明の薬理組成物は、人又は動物の治療用の各種投与
形態を取ることができ、好ましくは、非経口投与用の投
与単位形態とすることができる。
活性成分の総量は、投与単位当り50〜500mg程度とする
ことができ、該活性成分は、薬理担体、特に蒸留水と組
合される。
一般に、本発明の薬理組成物は、本発明の活性成分を水
に溶解させ、得られる溶液を凍結乾燥し、凍結乾燥物を
注射用の水又は生理食塩水に溶解させることにより製造
される。得られる溶液は、ボトルに入れ、例えば、グル
コース溶液を含有する静脈内灌流用組成物とすることも
できる。
好ましい投与形態は、アンプルに収容された注射用水又
は生理食塩水5〜20mlに溶解させるように意図された本
発明活性成分50〜500mgのボトルから成るものである。
実施例 以下、実施例を掲げて本発明を詳しく説明する。
実施例1 2−(2−ジエチルアミノエチル)−9−ヒドロキシエ
リプテイシニウム・クロライド・塩酸塩 (a)2−(2−ジエチルアミノエチル)−9−ヒドロ
キシエリプテイシニウム・クロライド 9−ヒドロキシエリプテイシン(その臭化水素酸塩23.3
ミリモルを中和することにより得たもの)のジメチルホ
ルムアミド100ml溶液を100℃に加熱した。次いで、1−
クロロ−2−ジエチルアミノエタン(その塩酸塩58ミリ
モルを中和することにより得たもの)のジエチルエーテ
ル20ml溶液を撹拌下、徐々に添加した。この間、該添加
と共にエーテルは蒸発する。100℃にて3時間撹拌する
と、反応生成物の沈澱が始まった。反応混合物を冷却
し、沈澱を過し、ジメチルホルムアミド10mlで洗浄
し、次いでジエチルエーテル25mlで2回洗浄し、減圧下
40℃にて乾燥した。
こうして、オレンジ色の粗2−(2−ジエチルアミノエ
チル)−9−ヒドロキシエリプテイシニウム・クロライ
ド6.9gを単離した。
(b)2−(2−ジエチルアミノエチル)−9−ヒドロ
キシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩 12N塩酸2.45ml、水26ml及びエタノール180mlを含有する
溶液を還流させ、これに、2−(2−ジエチルアミノエ
チル)−9−ヒドロキシエリプテイシニウム・クロライ
ド6.9gを溶解させた。
次いで、活性炭0.25gを添加し、溶液を熱時過した。
混合物を冷却後、沈澱を過し、無水エタノール20mlで
洗浄し、次いでアセトン30mlで2回洗浄し、50℃にて12
時間乾燥した。
こうして、レンガ赤色の純粋な2−(2−ジエチルアミ
ノエチル)−9−ヒドロキシエリプテイシニウム・クロ
ライド・塩酸塩(SR95156B)5.64gを得た。高速液体ク
ロマトグラフイー(HPLC)による純度は99.8%であり、
赤外吸収スペクトル(IR)及びプロトンNMRスペクトル
により生成物の構造を確認した。総収率は、9−ヒドロ
キシエリプテイシン・臭化水素酸塩に対し、56%であっ
た。
実施例2 2−(2−ピペリジノエチル)−9−ヒドロキシエリプ
テイシニウム・クロライド・塩酸塩 実施例1(a)の方法に従い、9−ヒドロキシエリプテ
イシン(その臭化水素酸塩44ミリモルを中和することに
より得たもの)のジメチルホルムアミド480ml溶液を、
1−クロロ−2−ピペリジノエタン(その塩酸塩110ミ
リモルを中和することにより得たもの)の溶液で、110
〜130℃にて、5時間処理した。得られたオレンジ色の
2−(2−ピペリジノエチル)−9−ヒドロキシエリプ
テイシニウム・クロライドの一部(15g)を、12N塩酸5.
1ml、水260ml及びエタノール240mlを含有する溶液で、
実施例1(b)と同様にして塩形成した。
こうして、オレンジ色の純粋な2−(2−ピペリジノエ
チル)−9−ヒドロキシエリプテイシニウム・クロライ
ド・塩酸塩(SR95157B)12.3gを得た。
元素分析(脱水生成物) C H N 計算値(%) 64.57 6.55 9.41 測定値(%) 64.68 6.55 9.71 クロライド:16.56% HPLCによる純度:99.4% 生成物の構造は、IR及びHNMRスペクトルにより確認し
た。総収率は、9−ヒドロキシエリプテイシン・臭化水
素酸塩に対し、84%であった。
実施例3 2−(2−ジエチルアミノエチル)−9−ヒドロキシエ
リプテイシニウム・クロライド・塩酸塩 その臭化水素酸塩300gを中和することにより得た9−ヒ
ドロキシエリプテイシンを用い、実施例1と同様にし
て、実施例1のSR95156Bと同一物を得た。
9−ヒドロキシエリプテイシン・臭化水素酸塩に対する
総収率は68%であった。
実施例4〜9 実施例1の方法に従い、9−ヒドロキシエリプテイシン
を、1−クロロ−2−ジイソプロピルアミノエタン、1
−クロロ−2−(エチルメチルアミノ)−エタン及び1
−クロロ−2−ピロリジノエタンで夫々処理することに
より、下記化合物を得た。
2−(2−ジイソプロピルアミノエチル)−9−ヒド
ロキシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩(実施
例4) 2−〔2−(エチルメチルアミノ)エチル〕−9−ヒ
ドロキシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩(実
施例5) 2−(2−(ピロリジノエチル)−9−ヒドロキシエ
リプテイシニウム・クロライド・塩酸塩(実施例6) 9−ヒドロキシエリプテイシンに代えて6−メチル−9
−ヒドロキシエリプテイシンを用い、上記と同様にし
て、下記化合物を得た。
2−(2−ジイソプロピルアミノエチル)−6−メチ
ル−9−ヒドロキシエリプテイシニウム・クロライド・
塩酸塩(実施例7) 2−〔2−(エチルメチルアミノ)エチル〕−6−メ
チル−9−ヒドロキシエリプテイシニウム・クロライド
・塩酸塩(実施例8) 2−(2−ピロリジノエチル)−6−メチル−9−ヒ
ドロキシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩(実
施例9) 実施例10〜13 1−クロロ−2−ジエチルアミノエタンに、6−メチル
−9−ヒドロキシエリプテイシン及び6−エチル−9−
ヒドロキシエリプテイシンを夫々実施例1と同様に反応
させ、下記化合物を得た。
2−(2−ジエチルアミノエチル)−6−メチル−9
−ヒドロキシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩
(実施例10) 2−(2−ジエチルアミノエチル)−6−エチル−9
−ヒドロキシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩
(実施例11) 1−クロロ−2−ジエチルアミノエタンに代え、1−ク
ロロ−2−ピペリジノエタンを用い、上記と同様にして
下記化合物を得た。
2−(2−ピペリジノエチル)−6−メチル−9−ヒ
ドロキシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩(実
施例12) 2−(2−ピペリジノエチル)−6−エチル−9−ヒ
ドロキシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩(実
施例13) 実施例14 実施例1又は2の化合物100mgを水2mlに溶解させ、得ら
れる溶液を凍結乾燥し、凍結乾燥物を注射用水10mlに再
溶解することにより、注射用薬理組成物を得た。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、Zは水素原子又は低級アルキル基を示し、Alk
    は低級アルキレン基を示し、Amはジ(低級アルキル)ア
    ミノ基、ピロリジノ基又はピペリジノ基を示す。〕 で表わされる2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリ
    プテイシニウム・クロライド・塩酸塩。
  2. 【請求項2】Alkがエチレン基であり、Amがジエチルア
    ミノ基又はピペリジノ基である特許請求の範囲第1項に
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】2−(2−ジエチルアミノエチル)−9−
    ヒドロキシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩で
    ある特許請求の範囲第1項に記載の化合物。
  4. 【請求項4】2−(2−ピペリジノエチル)−9−ヒド
    ロキシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩である
    特許請求の範囲第1項に記載の化合物。
  5. 【請求項5】一般式 〔式中、Zは水素原子又は低級アルキル基を示す。〕 で表わされる9−ヒドロキシエリプテイシンを、一般式 Cl−Alk−Am 〔式中、Alkは低級アルキレン基を示し、Amはジ(低級
    アルキル)アミノ基、ピロリジノ基又はピペリジノ基を
    示す。〕 で表わされるクロロアルキルアミンで、不活性有機溶媒
    中、室温〜140℃の温度にて処理し、こうして得られる
    一般式 〔式中、Z、Alk及びAmは、上記に同じ。〕 で表わされる第四級クロライドを塩酸で処理してその塩
    酸塩に変換することを特徴とする一般式 〔式中、Z、Alk及びAmは上記に同じ。〕 で表わされる2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリ
    プテイシニウム・クロライド・塩酸塩の製造法。
  6. 【請求項6】一般式 〔式中、Zは水素原子又は低級アルキル基を示し、AlK
    は低級アルキレン基を示し、Amはジ(低級アルキル)ア
    ミノ基、ピロリジノ基又はピペリジノ基を示す。〕 で表わされる2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリ
    プテイシニウム・クロライド・塩酸塩を有効成分とする
    抗腫瘍剤。
  7. 【請求項7】Alkがエチレン基であり、Amがジエチルア
    ミノ基又はピペリジノ基である特許請求の範囲第6項に
    記載の抗腫瘍剤。
  8. 【請求項8】2−(2−ジエチルアミノエチル−9−ヒ
    ドロキシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩を有
    効成分とする特許請求の範囲第6項に記載の抗腫瘍剤。
  9. 【請求項9】2−(2−ピペリジノエチル)−9−ヒド
    ロキシエリプテイシニウム・クロライド・塩酸塩を有効
    成分とする特許請求の範囲第6項に記載の抗腫瘍剤。
  10. 【請求項10】非経口投与用の投与形態にある特許請求
    の範囲第6項乃至第9項のいずれかに記載の抗腫瘍剤。
JP61158624A 1985-07-04 1986-07-04 2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリプテイシニウム誘導体のクロライドの塩酸塩及びそれを含む医薬 Expired - Lifetime JPH0742287B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR8510257A FR2584409B1 (fr) 1985-07-04 1985-07-04 Chlorhydrates de chlorures de derives d'aminoalkyl-2 hydroxy-9 ellipticinium et compositions pharmaceutiques en contenant
FR8510257 1985-07-04

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6210084A JPS6210084A (ja) 1987-01-19
JPH0742287B2 true JPH0742287B2 (ja) 1995-05-10

Family

ID=9320978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61158624A Expired - Lifetime JPH0742287B2 (ja) 1985-07-04 1986-07-04 2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリプテイシニウム誘導体のクロライドの塩酸塩及びそれを含む医薬

Country Status (6)

Country Link
US (1) US4897398A (ja)
EP (1) EP0209511B1 (ja)
JP (1) JPH0742287B2 (ja)
AT (1) ATE48426T1 (ja)
DE (1) DE3667285D1 (ja)
FR (1) FR2584409B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009537626A (ja) * 2006-05-22 2009-10-29 ビオアリアンス ファルマ 9−ヒドロキシエリプチシン誘導体による悪性表現型の復帰変異

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5424315A (en) * 1993-08-02 1995-06-13 Sri International Benzothiophen analogs as antiviral agents
US6231894B1 (en) 1999-10-21 2001-05-15 Duke University Treatments based on discovery that nitric oxide synthase is a paraquat diaphorase
FR2942476B1 (fr) 2009-02-20 2013-03-15 Commissariat Energie Atomique Composes de type pyridocarbazole et leurs applications

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4310667A (en) * 1976-04-22 1982-01-12 Agence Nationale De Valorisation De La Recherche (Anvar) 2-N Quaternary ammonium salt derivatives of 9-hydroxy ellipticine
FR2485015A1 (fr) * 1980-06-18 1981-12-24 Anvar Derives de l'olivacine et leur application therapeutique
US4816462A (en) * 1982-05-18 1989-03-28 Nowicky Wassili Method for diagnosing and for the therapeutic treatment of tumors and/or infectious diseases of different types with alkaloid-compounds

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009537626A (ja) * 2006-05-22 2009-10-29 ビオアリアンス ファルマ 9−ヒドロキシエリプチシン誘導体による悪性表現型の復帰変異

Also Published As

Publication number Publication date
US4897398A (en) 1990-01-30
FR2584409B1 (fr) 1987-11-20
EP0209511B1 (fr) 1989-12-06
DE3667285D1 (de) 1990-01-11
EP0209511A1 (fr) 1987-01-21
ATE48426T1 (de) 1989-12-15
JPS6210084A (ja) 1987-01-19
FR2584409A1 (fr) 1987-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0643425B2 (ja) ビンポセチンのくえん酸塩及びそれを含む薬剤
FI81358B (fi) Foerfarande foer framstaellning av ferriceniumtrikloracetat-mono(trikloraettiksyra).
EP0537575A1 (en) Hydrobromide of DC-89 derivative having antitumor activity
KR900003499B1 (ko) 퀴놀린계 화합물, 그의 제조방법 및 그 화합물을 약효성분으로 함유하는 항암제
US4663348A (en) Furosemide salts and pharmaceutical preparations thereof
JPH05163148A (ja) 抗腫瘍剤
JPH0742287B2 (ja) 2−アミノアルキル−9−ヒドロキシエリプテイシニウム誘導体のクロライドの塩酸塩及びそれを含む医薬
CA1069125A (en) 4-imino-1,3-diazabicyclo-(3.1.0) hexan-2-one
EP0409125B1 (de) Salze von N5, N10 - Methylen-5,6,7,8-tetrahydrofolsäure
JPH0471067B2 (ja)
JP4130700B2 (ja) 抗腫瘍剤含有組成物
US4075328A (en) Naphthacene derivatives
DE60001949T2 (de) Nitrate von bis-platinum komplexen mit polyamin
US3825528A (en) Crystalline kanamycin tetrahydrochloride
KR100344099B1 (ko) 신규한비페닐디카르복실산유도체와이의제조방법
SU1213726A1 (ru) 3-Диметиламинопропиламид бензтиазино[2,3-в]фенотиазин-6-карбоновой кислоты, обладающий противоопухолевой активностью
FI69630C (fi) Foerfarande foer framstaellning av kvaternaera salter av n,n3-di(beta-brompropionyl)-n1-dispirotripiperazinium vilka salter aer anvaendbara laekemedel mot leukos och tumoerer
RU2032660C1 (ru) Способ получения комплексов на основе ациклических аминов, обладающих радиопротекторными свойствами
PT86621B (pt) Processo para a preparacao de sais derivados de rifamicina e de composicoes farmaceuticas que os contem
US2753340A (en) Maleate salts of protoveratrine a and protoveratrine b
JPS645597B2 (ja)
JPS63238079A (ja) キノリン系化合物、その製造法及びその化合物を有効成分とする抗癌剤
EP0365176A1 (en) Ellipticine glycoside derivatives
EP0880966A1 (en) Thiamine disulfides and medicines containing the same as the active ingredient
JPH026330B2 (ja)