JPH026330B2 - - Google Patents

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JPH026330B2
JPH026330B2 JP13559781A JP13559781A JPH026330B2 JP H026330 B2 JPH026330 B2 JP H026330B2 JP 13559781 A JP13559781 A JP 13559781A JP 13559781 A JP13559781 A JP 13559781A JP H026330 B2 JPH026330 B2 JP H026330B2
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JP
Japan
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anticancer
butanediol
group
diisethionate
reaction
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Expired
Application number
JP13559781A
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English (en)
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JPS5838214A (ja
Inventor
Yutaka Kawazoe
Shinya Tamura
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はイセチオン酸エステルを有効成分とす
る制癌剤に関するものである。 従来、アルキル化官能基を示する化合物は、そ
のアルキル化能を1つの主たる生物活性発現のた
めの機能原子団として、制癌剤、抗ウイルス剤、
抗菌剤などの生物活性を発現することが知られて
いる。医薬品を含む生理活性化合物として使用さ
れているか、あるいは使用が期待されているもの
に含まれるアルキル化官能基は主として下記の原
子団である。
【式】
【式】 但しR1、R2はそれぞれHまたは置換もしくは
無置換のアルキル基またはアルアルキル基であ
る。これらのアルキル化原子団は一般に疎水性で
あり、これらの官能基が分子に導入されると親化
合物よりもより疎水性となるのが一般であり、生
物活性物質としての使用に際して少なからぬ障害
となつている。 本発明者らは制癌効果に優れ、しかも水溶性の
制癌剤を提供するために鋭意研究を重ねた結果、
ある種のイセチオン酸エステルがこの目的に適合
することを見出し本発明を完成した。 即ち本発明は次の一般式で示されるイセチオン
酸エステルを有効成分とする制癌剤である。 (HO CH2CH2SO2−O−)2・R 但しRは炭素数1〜7のアルキレン基である。
前記一般式においてRが炭素数7を越えたアルキ
レン基であると、そのイセチオン酸エステルは親
水性を失ない、制癌効果が乏しいものである。 本発明のイセチオン酸エステルは例えばイセチ
オン酸銀とハロゲン化アルキルを有機溶媒中で反
応させることにより製造することができる。この
反応において、イセチオン酸銀1モルに対するハ
ロゲン化アルキルの理論反応量は、1/2モルであ
り、実際の反応に際してもこれらの理論量で反応
させることを好適とするが、必ずしもこれに制限
されるものではなく、幾分の過不足量であり得
る。 ハロゲン化アルキルはその反応性の強さがヨウ
化物、臭化物、塩化物、フツ化物の順に減少し、
またヨウ素は毒性が強いので通常臭化アルキル、
塩化アルキルが望ましく使用されるが、塩化アル
キルがその反応性および安価な点で工業的に好適
である。ハロゲン化アルキルとして例えば1,2
−ジクロルエタン、1,2−ジクロルプロパン、
1,4−ジクロルブタン等のジクロルアルキルま
たは1,2−ジブロムエタン、1,2−ジブロム
プロパン、1,4−ジブロムブタン等のジブロム
アルキル等で代表されるジハロゲン化アルキルが
使用される。 反応は一般に有機溶媒中例えばメタノール、エ
タノール等のアルコール類あるいはアセトニトリ
ル等を用いて行なわれるが、触媒は格別必要とし
ない。溶媒の使用量は有機酸の銀塩とハロゲン化
アルキルとの脱ハロゲン化銀反応で行なわれる常
法に従えばよいが、ハロゲン化アルキルに対し数
十倍量程度である。 反応温度は室温ないし加温のいずれでもよい
が、反応速度の点で加温する方が好ましい。高温
に過ぎると収率が低下するので60℃以下が適当で
ある。所要反応時間は反応原料の種類や反応温度
により幾分変わるが、常温では24〜48時間程度で
あり、また例えば45〜60℃では10時間程度であ
る。 反応後析出したハロゲン化銀を過等の手段に
よつて除去し、液を例えば蒸留に付して溶媒を
留去することによつて目的物を得ることができ
る。また分離手段として、シリカゲル等を充填し
たカラムを利用して行なうことも好ましい。 本発明に係る制癌剤は、水溶性であるので注射
液として使用した場合特に有用であるが、従来の
制癌剤と同様に静脈内注射薬、皮下注射薬、経口
投与薬或いは座薬等として適用することができ
る。 投与量および投与スケジユールは癌の種類、進
行度などを勘案して適宜選択される。一般的には
1回の投与量を0.2〜2000mg/Kg一体重とし、投
与回数は1日1回〜6回程度が好ましい。 本発明の制癌剤は4種類以上の実験系を用いた
動物検定によつて優れた制癌効果が示され、既に
実用に供されている1,4−ブタンジオールジメ
タンスルホン酸エステルと比較しても、より優れ
た制癌性が実証されたことから人の治療薬として
使用しうることが明らかとなつた。また水溶性で
あるので注射液として使用することができ好適で
ある。 次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明のイセチオン酸エステルが示す
制癌効果は各実施例から明らかである。各例は動
物をモデルとして本発明の制癌効果を示すもので
はあるが、これらの動物における効果が人を含む
他の温血動物においても比例することは周知であ
る。 なお各例において赤外線吸収スペクトル分析は
クロロホルム溶液をNaClセルで測定した。 また各例の制癌効果における判定は次の基準に
従つた。なお、T/C(%)は以下のようにして
求めた。 Γ固形癌の場合 固形癌を摘出しその重量を測定し下式により
計算した。 T/C(%)=処理群の腫瘍重量/未処理群の腫瘍重
量×100 Γ腹水癌の場合 全腹水をとりだし、3000r.p.w×10分の遠心
分離を行ない沈澱物の容積を測定し下式により
計算した。 T/C(%)=処理群の容積/未処理群の容積×100
〔抗ザルコーマ180活性の実験法〕
ザルコーマ180は雌のICRマウスの腹腔内に
継代接種し、維持したものを用い、雌のICRマ
ウス(5週令)の腹腔内に約6×106個の細胞
を接種した。 1,4−ブタンジオールジイセチン酸エステ
ルは生理食塩水に溶かし一方1,4−ブタンジ
オールジメタンスルホン酸エステルは0.5%カ
ルボキシメチルセルロース500の水溶液に懸濁
させた。治療は腫瘍移植後24時間後より毎日5
日間腹腔内注射した。 実験は1群6匹で行つた。 抗腫瘍活性はtotal packed cell volume法
により評価した。 上記方法により得られた結果を表−1に示
す。
〔抗アデノカルシノーマ755活性の実験法〕
AC755は実験の14日前に雌のBDF1マウスの
皮下に移植し、これを2倍量の生理食塩水でゆ
るやかにホモジナイズした後、雌BDF1マウス
(6週令)の右鼠径部皮下に0.1ml注射した。 1,4−ブタンジオールジイセチオン酸エス
テルは生理食塩水に溶かし、一方1,4−ブタ
ンジオールジメタンスルホン酸エステルは0.5
%カルボキシメチルセルロース500の水溶液に
懸濁させた。治療は腫瘍を移植後24時間後より
開始し、毎日5日間腹腔内注射した。 実験は1群6匹で行つた。 制癌性は腫瘍の重量よりT/C%を算出し、
評価した。 上記方法により得られた結果を表−2に示
す。
〔抗Leukemia L1210活性の実験法〕
L1210は雌のDBA/2マウスの腹腔内に継
代接種し、維持したものを用い、雌のBDF1
ウス(6週令)の腹腔内に約105個、細胞を接
種した。 1,4−ブタンジオールジイセチオン酸エス
テルは生理食塩水に溶かし、一方1,4−ブタ
ンジオールジメタンスルホン酸エステルは0.5
%カルボキシメチルセルロース500の水溶液に
懸濁させた。治療は腫瘍移植後24時間後より毎
日5日間腹腔内注射した。 実験は1群6匹で行つた。 制癌性はコントロール群と比較した延命によ
り評価した。 上記方法により得られた結果を表−3に示
す。
〔抗Leukemia P388活性の実験法〕
P388は雌のDBA/2マウスの腹腔内に継代
接種し維持したものを用い、雌のBDF1マウス
(6週令)の腹腔内に約106個の細胞を接種し
た。 1,4−ブタンジオールジイセチオン酸エス
テルは生理食塩水に溶かし、一方1,4−ブタ
ンジオールジメタンスルホン酸エステルは0.5
%カルボキシメチルセルロース500の水溶液に
懸濁させた。治療は腫瘍の移植後24時間後より
開始し、毎日5日間腹腔内注射した。 実験は1群6匹で行つた。 制癌性はコントロール群と比較した延命によ
り評価した。 上記方法により得られた結果を表−4に示
す。
【表】 マウスICRに1,4−ブタンジオールジイセチ
オン酸エステルを5日間連続で腹腔内に投与した
ところ300mg/Kg/dayでも全動物生存しており、
この化合物のLD50は300mg/Kg/day以上である。 一方、1,4−ブタンジオールジメタンスルホ
ン酸エステルのLD50は100mg/Kg/dayであつた。 又、径口で投与を1回行つたところ、1,4−
ブタンジオールジイセチオン酸エステルは400
mg/Kgを投与しても全動物生存しており、LD50
は400mg/Kg以上であつた。1,4−ブタンジオ
ールジメタンスルホン酸エステルは300mg/Kgで
あつた。 実施例 2 (R;1,5−ペンタメチレン基) まず1,5−ペンタジオールジイセチオン酸エ
ステルを次のようにして製造した。 イセチオン酸銀2.8g、1,5−ジヨードペン
タン1.8gをアセトニトリル40mlに溶かし、37℃
で18時間加温した。 析出したヨウ化銀を過し、液を濃縮した。
残る液体から目的物をシリカゲル100gをつめた
カラムで5%メタノールクロロホルムにて溶離し
分離精製して無色の液体である1,5−ペンタン
ジオールジイセチオン酸エステルを得た。収率は
75%であつた。これについてNMR分析、IR分析
および元素分析を行なつた。 NMR(第3図参照);1.70ppm(6H・多重線) 3.38ppm(4H・三重線、J=6H2) 3.63ppm(2H・一重線) 4.04ppm(4H・三重線、J=6H2) 4.30ppm(4H・三重線、J=6H2) IR(第4図参照);943CM−1(S−O−C伸縮) 1159CM−1(S(=O)2対称伸縮) 1350CM−1(S(=O)2非対称伸縮) 3550CM−1(O−H伸縮) 元素分析;推定値H6.29%、C33.74%
(C9H26C8S2)測定値H6.45%、C33.64%得られ
た1,5−ペンタンジオールジイセチオン酸エ
ステルを用いて、 (a) 実験癌ザルコーマ180に対する制癌効果 (b) 実験癌アデノカルシノーマ755に対する制癌
効果 について試験を行なつた。 なお比較例として、1,4−ブタンジオールジ
メタンスルホン酸エステルについて同様の試験を
行なつた。 (a) ザルコーマ180に対する制癌効果 実験法は実施例1の(a)と同じである。 得られた結果を表−5に示す。
【表】 (b) アデノカルシノーマ755に対する制癌効果 実験法は実施例1の(b)と同じである。 得られた結果を表−6に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた1,4−ブタンジ
オールジイセチオン酸エステルの核磁気共鳴スペ
クトル図、第2図はその赤外線吸収スペクトル
図、第3図は実施例2で得られた1,5−ペンタ
ジオールジイセチオン酸エステルの核磁気共鳴ス
ペクトル図、第4図はその赤外線吸収スペクトル
図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の一般式で示されるイセチオン酸エステル
    を有効成分とする制癌剤。 (HOCH2CH2SO2−O−)2・R 但しRは炭素数1〜7のアレキレン基である。
JP13559781A 1981-08-31 1981-08-31 制癌剤 Granted JPS5838214A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13559781A JPS5838214A (ja) 1981-08-31 1981-08-31 制癌剤

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JP13559781A JPS5838214A (ja) 1981-08-31 1981-08-31 制癌剤

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Publication Number Publication Date
JPS5838214A JPS5838214A (ja) 1983-03-05
JPH026330B2 true JPH026330B2 (ja) 1990-02-08

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ID=15155534

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JP13559781A Granted JPS5838214A (ja) 1981-08-31 1981-08-31 制癌剤

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JPS5838214A (ja) 1983-03-05

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