JPH0741297Y2 - 育苗箱用回転ブラシの高さ調節装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、育苗箱用回転ブラシの高さ調節装置に係るも
のである。

（従来技術） 従来公知の、特開昭63-301710号公報には、育苗箱を横
送する移送台に左右一対の傾斜アームの下端を軸により
夫々軸着し、該左右傾斜アームの上端間に回転ブラシを
取付け、その近傍位置の前記移送台には左右一対の縦杆
の下端を夫々固定し、左右の縦杆の上部には上端屈曲部
を横設し、上端屈曲部に螺合した微動調節ねじの下端を
左右傾斜アームに夫々係合させた構造について記載され
ている。

また、従来公知の、実開昭63-196914号公報には、播種
装置の高さ調節装置に関し、横窓の下側に前後方向に高
さの異なる複数の係合段部を形成し、前記播種装置を前
記複数の係合段部に選択的に係合させた調節装置につい
て記載されている。

（考案が解決しようとする課題） 前記公知のうち、前者は、左右傾斜アームを上端屈曲部
に螺合した微動調節ねじだけで行なうから、調節に時間
が掛る。育苗箱は、メーカーによって、高さが極端に相
違するから、微動調節ねじだけの調節では間にあわな
い。その点、後者は、横窓の下側に前後方向に高さの異
なる複数の係合段部を形成し、係合段部の選択的係合で
調節するから、調節は迅速にできるが、係合段部の選択
的係合による調節は、調節が荒く、細かい調節はできな
い。

理想は、両方の装置を、ともに有する構造にするとよ
い。

（課題を解決するための手段） よって、本考案は、育苗箱１を横送する移送台２に左右
一対の傾斜アーム６の下端を軸５により夫々軸着し、該
左右傾斜アーム６の上端間に回転ブラシ４を取付け、そ
の近傍位置の前記移送台２上には左右一対の縦杆７の下
端を夫々固定し、左右の縦杆７の上部は内側に屈曲させ
て上端屈曲部12を設けるとともに横窓８を夫々形成し、
該横窓８の内側には前後方向に高さの異なる複数の係合
段部15を形成した調節体９を夫々配置し、該調節体９は
前記上端屈曲部12に螺合した微動調節ねじ11の下端に夫
々係合させて上下微動調節自在とし、前記左右の傾斜ア
ーム６の長さ方向中間部分にはロッド16の下端を夫々軸
止17し、該ロッド16の上端は横杆18により連結するとと
もに該横杆18を前記複数の係合段部15に選択的に係合さ
せた育苗箱用回転ブラシの高さ調節装置としたものであ
る。

（実施例） 本考案の急激調節とは微調節の両方ができるもので、図
面により説明すると、１は育苗箱、２は育苗箱１を横送
する移送台、３は移送台２に設けた複数の移送ローラー
で、モーターにより回転する。４は回転ブラシで、下端
を移送台２に軸５により軸止した左右一対の傾斜アーム
６の上端に軸止される。

傾斜アーム６は左右一対設けられ、一方の傾斜アーム６
は伝動ケースを兼ね回転ブラシ４に回転を伝達する。７
は移送台２に下端が固定される直立した縦杆で、左右側
に設けられる。

縦杆７の上部側面には横窓８が設けられ、横窓８の内側
には調節体９が夫々設けられる。調節体９はかぎ型で、
調節体９の上端屈曲部10には微動調節ねじ11の下端を回
動のみ自由に係止する。微動調節ねじ11は縦杆７の上端
屈曲部12に螺合して上方に突き出ている。調節体９の垂
直部13には傾斜横窓14を形成し、傾斜横窓14の下縁には
前後方向に複数の係合段部15を形成する。

前記傾斜アーム６の長手方向中間位置にはロッド16の下
端を軸止17し、ロッド16の上端は前記横窓８の外側に臨
ませ、横杆18で連結する。横杆18は横窓８と傾斜横窓14
とを通してある。

前記左右の上端屈曲部12と上端屈曲部12との間は上部横
杆19で結合する。20は育苗箱１内の床土、21は回転ブラ
シ４を下方に牽引するバネである。

（作用） 次に作用を述べる。

移送台２に床土供給機構が設けられているときは該供給
機構により、設けられていないときは別途の供給装置に
より育苗箱１内に床土20を供給する。

育苗箱１はメーカーにより相当に高さが異なり、また育
苗箱１内の床土20の高さも、目的に応じて或いは浅く或
いは深く形成されるが、そのときの平坦作用は、回転ブ
ラシ４を上下調節して行なう。即ち、横杆18を引上げて
前後にずらすと、前記回転ブラシ４はすばやく上下し
て、大体の調節ができるから、その後は、微動調節ねじ
11を回転させると、その育苗箱１に合う高さに調節され
る。

（効果） 本考案は、育苗箱１を横送する移送台２に左右一対の傾
斜アーム６の下端を軸５により夫々軸着し、該左右傾斜
アーム６の上端間に回転ブラシ４を取付け、その近傍位
置の前記移送台２上には左右一対の縦杆７の下端を夫々
固定し、左右の縦杆７の上部は内側に屈曲させて上端屈
曲部12を設けるとともに横窓８を夫々形成し、該横窓８
の内側には前後方向に高さの異なる複数の係合段部15を
形成した調節体９を夫々配置し、該調節体９は前記上端
屈曲部12に螺合した微動調節ねじ11の下端に夫々係合さ
せて上下微動調節自在とし、前記左右の傾斜アーム６の
長さ方向中間部分にはロッド16の下端を夫々軸止17し、
該ロッド16の上端は横杆18により連結するとともに該横
杆18を前記複数の係合段部15に選択的に係合させた育苗
箱用回転ブラシの高さ調節装置としたから、横杆18を複
数の係合段部15に選択的に係合させることにより、大体
の高さに迅速に調節でき、その後は、微動調節ねじ11を
回転させることにより、その育苗箱１に合う高さに正確
に調節できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は要部側面図、第２図は調節部分の側面図、第３
図は調節板の側面図、第４図はブラシの作用図、第５図
は要部斜視図である。 符号の説明 １……育苗箱、２……移送台、３……移送ローラー、４
……回転ブラシ、５……軸、６……傾斜アーム、７……
縦杆、８……横窓、９……調節体、10……上端屈曲部、
11……微動調節ねじ、12……上端屈曲部、13……垂直
部、14……傾斜横窓、15……係合段部、16……ロッド、
17……軸止、18……横杆、19……上部横杆、20……床
土、21……バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】育苗箱１を横送する移送台２に左右一対の
   傾斜アーム６の下端を軸５により夫々軸着し、該左右傾
   斜アーム６の上端間に回転ブラシ４を取付け、その近傍
   位置の前記移送台２上には左右一対の縦杆７の下端を夫
   々固定し、左右の縦杆７の上部は内側に屈曲させて上端
   屈曲部12を設けるとともに横窓８を夫々形成し、該横窓
   ８の内側には前後方向に高さの異なる複数の係合段部15
   を形成した調節体９を夫々配置し、該調節体９は前記上
   端屈曲部12に螺合した微動調節ねじ11の下端に夫々係合
   させて上下微動調節自在とし、前記左右の傾斜アーム６
   の長さ方向中間部分にはロッド16の下端を夫々軸止17
   し、該ロッド16の上端は横杆18により連結するとともに
   該横杆18を前記複数の係合段部15に選択的に係合させた
   育苗箱用回転ブラシの高さ調節装置。