JPH0740619U - パイプコンベア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パイプコンベアのベルト１の偏りを防止し
て中心に保持する。 【構成】 エンドレスのベルト１と、このベルトの走
行方向に所定間隔で配置されベルト１をパイプ状に保持
する複数の保形ローラセット２とを備えたパイプコンベ
アにおいて、保形ローラセット２を、ベルトの左右に設
けた一対のプレート５Ｌ、５Ｒと、このプレート５Ｌ、
５Ｒのベルト１側に取付けた左右のガイドローラ７Ｌ、
７Ｒと、ベルト１の中心部の上下に設けたガイドローラ
７Ｔ、７Ｂとで構成し、上部のガイドローラ７Ｔを、ベ
ルト１の走行方向と平行に延設され相対前後移動可能に
リンク１０で連接された一対の支持部材８Ｌ、８Ｒに取
付け、支持部材８Ｌ、８Ｒを相対前後移動させることに
より、ガイドローラ７Ｔのベルト走行方向に対する角度
を調整してベルト１の偏りを修正する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パイプコンベヤのパイプ状に丸められたベルトの偏りを防止するた めの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

エンドレスのベルトをパイプ状に丸め、その内部に被搬送物を包持して搬送す るパイプコンベヤは、被搬送物の落下、飛散を防止できるため、近年広く用いら れている。 このようなパイプコンベヤでは、図３に示すように、ベルト１をパイプ状に丸 めて保持する保形ローラセット２が、ベルトの走行方向に所定間隔で配置されて いる。

【０００３】 保形ローラセットは、一般に、図４に示すように、コンベヤフレーム３に、円 孔４を設けたプレート５を固定し、このプレート５にブラケット６を円孔４の周 囲に沿って配設し、このブラケット６に取付けられる複数のガイドローラ７を円 孔４に臨ませ、ベルト１をパイプ状に保持するようになっている。（実開平４− １２１９１３号参照）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来のパイプコンベアは、コンベヤのほぼ全長に亘り同一構造の保形 ローラセットを配置しているため、機長の長いコンベヤでは、ベルトに偏りを生 ずる場合がある。特に、搬送経路に左右への屈曲があると、屈曲した部分ではベ ルトに偏りを生じやすくベルトのオーバーラップ端部がコンベヤの中心から外れ て左右に移動し、オーバーラップ端部を上部のガイドローラで適切に押さえるこ とができず、被搬送物が漏出するおそれがある。

【０００５】 本考案は、パイプコンベアにおけるかかる問題を解決するものであって、ベル トの偏りを防止して中心に保持することのできるパイプコンベアを提供すること を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、エンドレスのベルトと、このベルトの走行方向に所定間隔で配置さ れベルトをパイプ状に保持する複数の保形ローラセットと、を備えたパイプコン ベアにおいて、保形ローラセットを、ベルトの左右に設けた一対のプレートと、 このプレートのベルト側に取付けた左右のガイドローラと、ベルトの中心部の上 下に設けたガイドローラとで構成し、上下のガイドローラの少なくとも何れか一 方を、ベルトの走行方向と平行に延設され相対前後移動可能にリンクで連接され た一対の支持部材に取付けることにより、上記課題を解決している。

【０００７】

【作用】

パイプコンベヤは、保形ローラセットでベルトをパイプ状に丸めて保持し、そ の内部に被搬送物を包持して搬送する。上下のガイドローラの少なくとも何れか 一方は、ベルトの走行方向と平行に延設された一対の支持部材に取付けれており 、この一対の支持部材を相対前後移動させることにより、ガイドローラのベルト 走行方向に対する角度を変えることができる。従って、ベルトの偏りを生ずる個 所では、ガイドローラのベルト走行方向に対する角度を調整してベルトの偏りを 修正し中心に保持する。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案の一実施例であるパイプコンベヤの説明図である。 ここで、パイプコンベヤは、図３に示す従来のコンペヤと同様に、エンドレス のベルト１と、このベルトの走行方向に所定間隔で配置されベルト１をパイプ状 に保持する複数の保形ローラセット２とを備えている。ベルト１は、図示しない ヘッドプーリ、テールプーリ間にエンドレスに張設されており、テール側で被搬 送物を供給されたベルト１は、保形ローラセット２で丸められ、内部に被搬送物 を包持して走行し、ヘッドプーリにおいて被搬送物を放出した後、リターン側を テールプーリまで戻る。

【０００９】 保形ローラセット２は、コンベヤフレーム３に取付けた左右一対のプレート５ Ｌ、５Ｒと、このプレート５Ｌ、５Ｒのベルト１側に設けたブラケット６Ｌ、６ Ｒに取付けたガイドローラ７Ｌ、７Ｒと、ベルト１の中心部の上下に設けたガイ ドローラ７Ｔ、７Ｂとで構成されている。下部のガイドローラ７Ｂは、直接コン ベヤフレーム３にブラケット６Ｂを取付けている。

【００１０】 ベルト１の上方のプレート５Ｌ、５Ｒの間には、一対の支持部材８Ｌ、８Ｒが ベルト１の走行方向と平行に延設されている。この支持部材８Ｌ、８Ｒは、コン ベヤフレーム３に支軸９で取付けられるリンク１０にピン１１で枢着されており 、相対前後移動可能になっている。上部のガイドローラ７Ｔはこの支持部材８Ｌ 、８Ｒに取付けられている。

【００１１】 パイプコンベヤの搬送経路に配置される各保形ローラセット２は、それぞれの 設置場所の条件に従って、一対の支持部材８Ｌ、８Ｒを相対前後移動させた後、 支軸９でリンク１０を固定することにより、上部のガイドローラ７Ｔのベルト走 行方向に対し所定の角度を設定しベルトの偏りを修正する。例えば、ベルト１が 左への偏りを生ずる個所では、左の支持部材８Ｌを前進させ、右の支持部材８Ｒ を後退させて、ガイドローラ７Ｔをベルト走行方向に対して右向きに角度を調整 しベルト１を右側へ戻す様に修正して中心に保持する。上部のガイドローラ７Ｔ は、支持部材８Ｌ、８Ｒに任意の間隔で複数個配設することにより、より大きな 修正効果が得られる。

【００１２】 図２は、本考案の他の実施例の説明図である。この実施例では、上部のガイド ローラ７Ｔは、コンベヤフレーム３にブラケット６Ｔを取付けており、下部のガ イドローラ７Ｂをベルト１の下方のプレート５Ｌ、５Ｒの間に設けた一対の支持 部材８Ｌ、８Ｒに取付けている。その他の構造は、図１のものと同様である。 上下のガイドローラ７Ｔ、７Ｂを共に支持部材８Ｌ、８Ｒに取付けるようにす ることもできる。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のパイプコンベヤは、一対の支持部材を相対前後 移動させるだけで、ガイドローラのベルト走行方向に対する角度を変えることが でき、容易にベルトの偏りを防止して中心に保持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例であるパイプコンベヤの説明
図である。

【図２】本考案の他の実施例であるパイプコンベヤの説
明図である。

【図３】従来のパイプコンベヤの説明図である。

【図４】従来のパイプコンベヤの保形ローラセットの説
明図である。

【符号の説明】

１ ベルトコンベヤ ２ 保形ローラセット ３ コンベヤフレーム ５Ｌ プレート ５Ｒ プレート ６Ｌ ブラケット ６Ｒ ブラケット ６Ｔ ブラケット ６Ｂ ブラケット ７Ｌ ガイドローラ ７Ｒ ガイドローラ ７Ｔ ガイドローラ ７Ｂ ガイドローラ ８Ｌ 支持部材 ８Ｒ 支持部材 ９ 支軸 １０ リンク １１ ピン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エンドレスのベルトと、該ベルトの走行
   方向に所定間隔で配置されベルトをパイプ状に保持する
   複数の保形ローラセットと、を備えたパイプコンベアで
   あって、 保形ローラセットが、ベルトの左右に設けた一対のプレ
   ートと、該プレートのベルト側に取付けた左右のガイド
   ローラと、ベルトの中心部の上下に設けたガイドローラ
   とからなり、上下のガイドローラの少なくとも何れか一
   方が、ベルトの走行方向と平行に延設され相対前後移動
   可能にリンクで連接された一対の支持部材に取付けられ
   ているパイプコンベア。