JP2006021916A - 振分けコンベヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一列に連続して搬送されてきた被搬送物を、コンベヤ幅方向に並設された複数の搬送路に振分けたり、逆に並設された複数の搬送路の被搬送物を一列に合流させる振分けコンベヤであって、そのコンベヤはコンベヤフレームに丸ベルトを複数本平行に巻装して構成され、コンベヤフレームの機長方向の一端を支点として他端を水平方向に揺動した時、前記コンベヤフレームが平面視平行四辺形状に変形して、機長方向両端の丸ベルトを支持するローラ軸芯が平行を維持し、振分けコンベヤの前後に配置されるコンベヤの端縁と平行状態を維持する。
【選択図】 図1
Description
その振分けコンベヤとして平ベルト式のものもあり、そのものはベルトコンベヤのフレームを架台に対して水平回動可能に支持したものである。しかし、この振分けコンベヤは平面矩形状のコンベヤがそのまま水平回動するため、該振分けコンベヤは前後に配置される被搬送物の受け渡しコンベヤの搬送面と上下方向に段差を付けて重なり合うように配置される。従って、被搬送物はコンベヤからコンベヤに乗り移るたびに搬送レベルが変わり、被搬送物には落下の衝撃が作用することになり、衝撃が作用することで破損するような被搬送物には使用できないという問題点を有する。
その為に、上記振分けコンベヤは製作コストが多少高くなるため、同様の機能を備えながら製作コストを低減できるコンベヤの開発を更に行った。
その結果、被搬送物によっては平ベルトでなくとも、複数本の丸ベルトを平行に巻回してなる搬送路でも十分に搬送できることを見出し、丸ベルト式の振分けコンベヤを開発した。
尚、丸ベルト式の振分けコンベヤに関する先行技術文献の存在は不知である。
コンベヤを水平揺動させる揺動手段としては、揺動範囲内においてコンベヤを多段に停止保持し得る手段であれば、既存のどんな方法でもよい。例えば、エアーシリンダを使用し、該エアーシリンダの一端を架台に、他端をコンベヤフレームに連結した構成、或いは、モータとカム機構の組み合わせで構成してもよいものである。
叉、本コンベヤで使用する丸ベルトは、伸縮自在な輪ゴム様のベルト、或いは非伸縮性の紐様のベルト(丸紐)のいずれでもよい。
上記手段によれば、コンベヤを水平揺動することでコンベヤフレームが平行四辺形状に変形し、該フレームの機長方向両端の丸ベルトを支持するローラ軸芯も平行を維持する。それにより、振分けコンベヤの前後に配置されるコンベヤ相互の被搬送物の乗り移りをスムーズに行うことが出来る。
上記構成により、平行に巻回された丸ベルトはコンベヤフレームの平行四辺形状への変形により溝付きテールローラの軸芯に対して所定角度傾斜して平行状態を維持し、安定した走行状態を維持する。
上記構成とした場合は、溝付き駆動プーリの外周面に対する丸ベルトの巻き付け範囲(角度)を広くでき、それにより溝付き駆動プーリの回転が丸ベルトに確実に伝達され、確実なベルト走行を確保できる。
コンベヤフレームが平面矩形から平面平行四辺形に変形した場合、それに伴いベルトの周長も変化する。即ち、振分けコンベヤが基準位置にある時は平面矩形状を呈し、振分けコンベヤを左右に揺動した時は平行四辺形に変形し、ベルトの周長は矩形状時の周長より長くなる。従って、ベルトの周長は予め短い方に設定し、コンベヤフレームの変形による周長の変化に自動的に対応するようにする。尚、「ベルトの周長」とは、ベルトが巻装される軌跡の長さ、即ち、ベルト走行路の長さを意味する。
従って、搬送路を構成する丸ベルトが輪ゴム様の伸縮自在なものである場合は、コンベヤフレームの変形に伴うベルトの周長の変化に対して丸ベルト自体が伸縮して対応する為、左右一対のスナップローラは溝付き駆動プーリの外周面に対する巻き付け量の増大に貢献する。従って、固定式叉は可動式の何れでもよいが、特に可動式とした場合は、丸ベルトの着脱を容易に行うことができ、丸ベルトの交換作業に有利である。尚、丸ベルトが伸縮する輪ゴム様のものである場合はそれ自体が使用に伴って伸縮するため、定期的にスナップローラの位置を移動調整するとよい。
その可動式のスナップローラは、溝付き駆動プーリの外周面に対する丸ベルトの巻き付け量を調整するもので、その具体的構成としては、丸ベルトの復路側を溝付き駆動プーリの両側より外周面側に押し付ける左・右スナップローラ(ピンチローラ)と、その左・右スナップローラ(ピンチローラ)を丸ベルトの周長変化に追従して前記溝付き駆動プーリの外周面に対して接近/離反させるトーションバネを備え、周長の変化に関係なく丸ベルトに適正な張力を付与する機構、所謂オートテンション機構が挙げられる。
リンクプレートをコンベヤフレームに連結する場合、前記揺動板はコンベヤフレームの揺動支点の位置より機長方向に沿った前方位置、例えば、コンベヤフレームの左右側部、或いはコンベヤフレームの下方に配置する。叉、コンベヤフレームに対するリンクプレートの連結は、コンベヤフレームに取り付けた固定部材でも、コンベヤフレーム自体の何れでもよい。
よって、被搬送物の搬送、受け渡しをスムーズに、且つ被搬送物に衝撃を与えずに行うことが出来る振分けコンベヤを提供できる。
又、端縁同士が平行で、しかも搬送面の高さが同じである為、振分けコンベヤを所定角度範囲内を連続して往復揺動することで、一列に連続して投入されてくる被搬送物を、丸ベルトの並設方向に連続して離隔搬送することができる。
叉、左右一対のスナップローラを請求項5の如く可動式とした場合は、丸ベルトとして殆ど伸び縮みしない非伸縮性の紐様ベルトを使用しても、コンベヤフレームの変形に伴うベルトの周長の変化に追従させることができ、確実なベルト走行を確保できる。
更にまた、請求項6記載の構成とした場合は、前記した効果に加えて、装置全体をコンパクト化できると共に、揺動手段の部品点数を少なくでき、コストダウンを計ることができる。
振分けコンベヤは、図1及び図2に示すように、直方体形状に構成したコンベヤフレーム1の機長方向外周面に沿って丸ベルト2が並列して巻装されたコンベヤ本体Aが、架台B上にコンベヤフレームの機長方向の一方端を支点として水平揺動自在に取り付けられて構成されている。
そして、そのコンベヤフレーム1は、左・右フレーム1a,1bが溝付きテールローラ3a,3bで屈曲可能に連結されているため、該フレームに外力が作用することで直方体形状は平行四辺形に変形自在となる。
溝4の形状は、断面略円形の丸ベルト2がコンベヤフレーム1の平行四辺形への変形に追従して該フレームと平行に傾いた場合でも並列の間隔を維持できるように円弧鼓形状に形成されている。そして、前記溝4は軸方向に沿って所定数が連続して形成されている(図5参照)。
叉、ガイドローラ7,7’は前記した駆動プーリ8と同様、外周面に丸ベルト2の直径と略同径の半円形状の溝12’が形成されている。
左・右フレーム1a,1bに対する軸杆14a,14bの連設は、左・右フレーム1a,1bの下端面に支持板29a,29bを固着し、その支持板29a,29bの下面に軸杆14a,14bを直角に固着して形成されている。叉、支持板29a,29bに対する軸杆14a,14bの取付位置は、溝付きテールローラ3aを左・右フレーム1a,1bに軸支するピン6の軸芯線上とする。
上記構成により、コンベヤ本体Aは軸杆14a,14bを支点として水平揺動自在となる。
モータ18で回動される揺動板19に対するリンクプレート20の一方端20aの取付位置は、該揺動板19の回転中心(出力軸18a)より径方向外側の位置、即ち揺動板19の外周縁寄りとし、リンクプレート20の他方端20bはコンベヤ本体Aにおける左フレーム1aの外側面に固着した取付アングル21に対してピン22で揺動可能に連結する。 上記モータ18としては、ステッピングモータ或いはインダクションモータ等を使用することができる。
尚、揺動手段Dは、駆動手段Cのモータ9を取り付けた右フレーム1bと反対側の左フレーム1aの側方に配置しているが、同揺動手段Dは駆動手段Cのモータ9が取り付けられた右フレーム1bの側方に配置し、該右フレーム1bを揺動手段Dで起動するようにしてもよい。その場合は、丸ベルト2の着脱交換等を容易に行なうことができる。
図6は、搬入側コンベヤ24に3種類の被搬送物「A」,「B」,「C」が連続して搬送されてきた場合、それら3種類の被搬送物を種類毎に搬出側コンベヤ25〜27に振分ける。例えば、被搬送物「A」は真ん中の搬出側コンベヤ25に、被搬送物「B」は右側の搬出側コンベヤ26に、被搬送物「C」は左側の搬出側コンベヤ27に、それぞれ振分け搬送する場合、被搬送物「A」を認識した場合コンベヤ本体Aは基準位置に保持されて該コンベヤ本体Aの揺動側端部(溝付きテールローラ3b)は搬出側コンベヤ25の始端側と平行に対峙し、被搬送物「A」は振分けコンベヤから搬出側コンベヤ25にスムーズに乗り移り搬送される。この時、振分けコンベヤにおけるコンベヤ本体Aの並列巻回された丸ベルト2は、一直線上に平行に並んだ搬入側の溝付きテールローラ3aから搬出側の溝付きテールローラ3b及びガイドローラ7,7’、駆動プーリ8の各溝の中心線上に保持され、無端回動される(図7参照)。
この時、コンベヤ本体Aにおける溝付きテールローラ3a,3bは、コンベヤ本体Aが平行四辺形に変形して搬入側コンベヤ24と搬出側コンベヤ26の端部と平行を維持するが、ガイドローラ7,7’と駆動プーリ8は右フレーム1bへの片持ち支持により、該コンベヤフレームに対して直角に交差配置される。従って、丸ベルト2は、駆動プーリ8及びガイドローラ7,7’に対しては直角に交差し、それらの溝中心に位置するが、溝付きテールローラ3a,3bに対しては直角以外の角度に交差する。しかし、溝付きテールローラ3a,3bの溝4は所定幅の円弧溝である為、上記の如く傾いた場合でも、溝付きテールローラ3a,3bの溝内では対角線状に位置し、各丸ベルト2は溝4内に保持され、当初の並列巻回状態を維持して無端回動する(図9参照)。
この時、コンベヤ本体Aにおける溝付きテールローラ3a,3bは、コンベヤ本体Aが平行四辺形に変形して搬入側コンベヤ24と搬出側コンベヤ27の端部と平行を維持するが、ガイドローラ7,7’と駆動プーリ8は右フレーム1bへの片持ち支持により、該コンベヤフレームに対して直角に交差配置される。従って、丸ベルト2は、駆動プーリ8及びガイドローラ7,7’に対しては直角に交差し、それらの溝中心に位置するが、溝付きテールローラ3a,3bに対しては直角以外の角度に交差する。しかし、溝付きテールローラ3a,3bの溝4は所定幅の円弧溝である為、上記の如く傾いた場合でも、溝付きテールローラ3a,3bの溝内では対角線状に位置し、各丸ベルト2は溝4内に保持され、当初の並列巻回状態を維持して無端回動する(図11参照)。
叉、振分けコンベヤに被搬送物が一列に連続して搬送されてくる場合、該振分けコンベヤを、所定の揺動振れ角度の範囲を、一定の速度で往復運動させることで、振分けコンベヤの搬出側に配置されたコンベヤに一列を多列に変換して排出することもできる。
よって、被搬送物の乗り移りを、段差を付けずにスムーズに行なうことができる。
尚、上記した実施例は、振分け数が3箇所であるが、振分け数は3箇所に限定されず、揺動手段の選択により多列振分けが可能である。
その張力調整手段Eは、駆動プーリ8の外周面に丸ベルト2’の復路側を巻き付け、その巻き付け状態を保持するスナップローラ28a,28bを該駆動プーリ8の両側に配置し、且つそのスナップローラ28a,28bはトーションバネによってベルト周長の変化に対し前記駆動プーリ8の外周面に接近/離反し、丸ベルト2’の張力を適正状態に保持する。尚、ベルトの張力調整手段Eの具体的な構成は本件出願人が既に提案する特開2003−285916号公報を参照のこと。
叉、上記張力調整手段Eにおける左右一対のスナップローラ28a,28bは可動式であるが、この左右一対のスナップローラを固定式として前示実施例(図1の振分けコンベヤ)における駆動プーリの左右に配置してもよいものである。
C…駆動手段 D…揺動手段
E…張力調整手段 W…被搬送物
1…コンベヤフレーム 1a…左フレーム
1b…右フレーム 2、2’…丸ベルト
3a,3b…溝付きテールローラ 4…溝
7,7’…ガイドローラ 8…駆動プーリ
28a,28b…スナップローラ(ピンチローラ)
A,B,C…被搬送物
Claims (6)
- 一列に連続して搬送されてきた被搬送物を、コンベヤ幅方向に並設された複数の搬送路に振分けたり、逆に並設された複数の搬送路の被搬送物を一列に合流させる振分けコンベヤであって、
そのコンベヤはコンベヤフレームに丸ベルトを複数本平行に巻装して構成され、コンベヤフレームの機長方向の一端を支点として他端を水平方向に揺動した時、前記コンベヤフレームが平面視平行四辺形状に変形して、機長方向両端の丸ベルトを支持するローラ軸芯が平行を維持し、振分けコンベヤの前後に配置されるコンベヤの端縁と平行状態を維持することを特徴とする振分けコンベヤ。 - 前記コンベヤフレームは、矩形状に形成した左・右フレームの機長方向の少なくとも上端部をそれぞれ溝付きテールローラを介して形状変形可能に連結構成し、更に前記左・右フレームの間にはモータで駆動する溝付き駆動プーリを配置し、その溝付き駆動プーリ及び前記溝付きテールローラに亘って丸ベルトを巻装し、コンベヤフレームを架台上に機長方向の一方端を回動可能に軸支して他端側を水平揺動可能に支持し、揺動手段によるコンベヤフレームの平行四辺形への変形に追従して前記複数本の丸ベルトも間隔を維持して平行に揺動し、丸ベルトの安定走行を可能とすることを特徴とする請求項1記載の振分けコンベヤ。
- 前記溝付き駆動プーリの上・下流側に、該溝付き駆動プーリの外周面に対して丸ベルトを密着させる左右一対のスナップローラを配置し、その溝付き駆動プーリ及び前記溝付きテールローラ、スナップローラに亘って丸ベルトを巻装したことを特徴とする請求項2記載の振分けコンベヤ。
- 前記左右一対のスナップローラは、溝付き駆動プーリとの対応位置が固定されていることを特徴とする請求項3記載の振分けコンベヤ。
- 前記左右一対のスナップローラは、溝付き駆動プーリとの対応位置が丸ベルトの伸縮に連繋して可動することを特徴とする請求項3記載の振分けコンベヤ。
- 前記揺動手段は、前記コンベヤフレームの側部にモータで所定角度水平揺動する揺動板を配置し、その揺動板の回転中心より径方向外側の位置とコンベヤフレームの側部とをリンクシャフトで連結したことを特徴とする請求項2乃至5の何れか1項記載の振分けコンベヤ。
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