JPH0740418A - 熱可塑性樹脂押出発泡体用金型 - Google Patents

熱可塑性樹脂押出発泡体用金型

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JPH0740418A
JPH0740418A JP5185045A JP18504593A JPH0740418A JP H0740418 A JPH0740418 A JP H0740418A JP 5185045 A JP5185045 A JP 5185045A JP 18504593 A JP18504593 A JP 18504593A JP H0740418 A JPH0740418 A JP H0740418A
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thermoplastic resin
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extruded foam
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JP5185045A
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Shizuka Horino
静 堀野
Tadayasu Tsubone
匡泰 坪根
Yoshinori Kajimoto
吉則 梶本
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱可塑性樹脂押出発泡体用金型に関し、金型表
面の材質の特定を規定して適正なスベリ性を維持するこ
とができる熱可塑性樹脂押出発泡体用金型を提供するこ
とにある 【構成】溶融樹脂と接触する金型流路面で少なくとも金
型出口から手前5mmまでの間は溶融樹脂との接触角が
45〜65°である表面材質の金型で、樹脂流路の表面
粗さが6.3S以下であり、かつ、金型内流路の絞り込
み比が3〜40である熱可塑性樹脂押出発泡体用金型で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂押出発泡
体用金型に関し、特に押出発泡体用金型内の流路におけ
る溶融樹脂とこれに接する金型表面の材質に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂押出発泡体用金型の材質と
しては、鉄を主成分としたS45CやS55Cさらにク
ロムを少量合金にしたSCM−4やSCM−3等が使わ
れている。そして、金型内の溶融樹脂と接する金型表面
の表面処理材質としてはクロムメッキ、テフロンコ−テ
ィング、無電解ニッケルメッキ等がある。しかし、これ
らの表面処理材質では下記のような問題点がある。 (1)クロムメッキ、無電解ニッケルメッキの場合には
溶融樹脂とのスベリ性が良くないため金型出口先端部で
発熱を起こし、品質低下の原因となる。また、金型出口
先端部で添加剤がビルドアップして先端部に付着し、製
品表面にラインが発生する。 (2)テフロンコ−ティングの場合には溶融樹脂とのス
ベリ性は良くても、耐摩耗性が良くないため、長期間使
用すると表面処理剤が剥がれ、製品表面にラインが発生
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、かかる問
題点を改善するため種々検討した結果、熱可塑性樹脂押
出発泡体用金型の表面材質と溶融樹脂との接触角、及
び、樹脂流路の表面粗さ及び金型内流路の絞り込み比を
特定の範囲に選択することによって上記の問題点を解決
し、品質の向上した発泡体を得ることを見出し本発明を
完成したもので、本発明の目的は、適正なスベリ性を維
持することができる熱可塑性樹脂押出発泡体用金型を提
供することにある。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明の要旨は溶融樹
脂と接触する金型流路面で少なくとも金型出口から手前
5mmまでの間は溶融樹脂との接触角が45〜65°で
ある表面材質の金型で、樹脂流路の表面粗さが6.3S
以下でありかつ、金型内流路の絞り込み比が3〜40で
ある熱可塑性樹脂押出発泡体用金型、及び、熱可塑性樹
脂がポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプ
ロピレン系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、及び
ポリエステル系樹脂或いはこれらの樹脂の共重合体また
は混合樹脂であることを特徴とする前記の熱可塑性樹脂
押出発泡体用金型である。
【0005】本発明において、溶融樹脂との接触角測定
法は次の方法によって行う。 使用測定器:エルマ社製 接触角測定器(ゴニオメ−タ
−式) 金属片3mm×20mm×50mmにポリスチレン1粒
子(約0.014g)を載せ、160℃ 15HR(ポ
リスチレンの場合)加熱ギヤオ−ブンにて加熱後、接触
角測定器にて金属と溶融樹脂の接触角を測定する。ま
た、本発明における金型流路の絞り込み比とは次に式に
よって表される値である。
【0006】
【数1】
【0007】次に本発明について詳細に述べる。本発明
における熱可塑性樹脂押出発泡体とは、熱可塑性樹脂と
発泡剤とを押出機内で溶融混練した後、大気中に押し出
して得られたもので、熱可塑性樹脂としては、ポリスチ
レン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹
脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂及びポリエステル系
樹脂或いはこれらの樹脂の共重合体または混合樹脂等で
ある。発泡剤としては従来よりこの種の押出発泡体の発
泡剤として使用されているものであれば何れでも良く、
例えばノルマルブタン、イソブタン或いは両者の混合
物、プロパン等、或いは炭化水素のフルオロクロル置換
体、若しくはハロゲン化炭化水素等である。更に発泡を
コントロ−ルするためタルク等の核剤、その他必要に応
じて適宜の配合剤を添加しても良い。
【0008】押出機については特に制限されるものでは
なく、発泡剤を含有する溶融熱可塑性樹脂組成物は押出
機の先端にある金型より大気中に押し出されると同時に
発泡する。本願発明においては、溶融樹脂と接触する押
出機の金型表面材質の接触角が45〜65°にあること
が必要で、この条件を満足することによって熱可塑性樹
脂押出発泡体の適正なスベリ性を維持できることが確認
出来た。この範囲を外れた時、接触角が45°未満の場
合スベリ性が良くないため、ヘッド圧力が上がる傾向と
なり、金型出口近くで発熱が起こり、外観が粗くなっ
た。また、接触角が65°を越える時は、スベリ性が良
過ぎて金型先端部での圧力保持が出来ず、偏肉が発生し
やすくなる傾向となった。又、この材質のものは耐久性
が無いため、長期連続運転ができなかった。なお、ここ
で接触角について、本願発明では金型出口から手前5m
mまでの間と規定するが、この金型出口から手前5mm
までとは金型出口先端部から溶融樹脂の流路面に沿って
5mmの位置までの間をいい、本願発明で接触角を金型
出口から手前5mmと規定した理由は、これ以下の長さ
の金型出口のものは製作上困難であり、また、加工精度
をあげることが出来ないからである。適性発泡領域を得
るための絞り込み比の範囲についてであるが、3未満の
場合は金型出口先端部で内部発泡を起こし品質が低下す
る。また、40を越えると吐出量が高い場合に表面ムラ
が発生する。
【0009】ところで、従来使用されている金型の表面
材質の接触角について測定した結果を示すと次の通りで
ある。 接触角測定方法:エルマ社製の接触角測定器(ゴニオメ
−タ−式)を使用し、表面処理を施した3mm×20m
m×50mmの金属片上に熱可塑性樹脂1粒子を載せ、
加熱ギヤオ−ブンにて加熱後、接触角測定器にて金属と
溶融樹脂の接触角を測定する。加熱条件としては、ポリ
スチレンの場合は160℃で15HR、LDPEの場合
は120℃で15HRであった。接触角測定結果の結果
は表1の通りである。
【0010】
【表1】
【0011】本発明においては、樹脂流路の表面粗さが
6.3S以下であり、かつ、金型内流路の絞り込み比が
3〜40を必須要件とする。流路表面粗さを6.3S以
下としたのは6.3Sを超えると材質のスベリ性が良く
ても表面が粗すぎて抵抗が大きくなり、外観を悪くする
結果となった。また、金型流路の絞り込み比は、先に示
した式(1)で規定されるもので、絞り込み比が40を
越えると、吐出量が高い場合に表面ムラが発生し、3未
満では金型出口先端部で内部発泡を起こし製品の品質が
低下する。本発明における金型のスリットの形状は、特
に制限されるものではなく、環状や板状等何れでも良
い。
【0012】本発明を図をもって説明すると、図1は本
願発明にかかる金型の説明図であり、図2は本願発明に
かかる他の金型の説明図である。図1において、金型1
は溶融樹脂の流路2を有し、溶融樹脂は流路2を通過し
て金型出口3より環状に発泡押し出される。本願発明に
おいて規定した特性を有する部分は斜線を施した部分で
ある。図2は板状に押出し発泡に使用する金型の説明図
であり、本願発明において規定した特性を有する部分は
斜線を施した部分である。
【0013】
【実施例】次に実施例をもって本発明を説明する。 実施例1〜3、比較例1〜5 本発明の条件を具備した押出金型を使用して得られた発
泡体と本発明の条件を欠いた押出金型を使用して得られ
た発泡体を対比すると、表2及び表3の通りである。
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、熱可塑性
樹脂押出発泡体用金型の金型流路内における溶融樹脂と
接触する金型流路面で少なくとも金型出口から手前5m
mまでの間は溶融樹脂との接触角が45〜65°で、樹
脂流路の表面粗さが6.3S以下であり、かつ、金型内
流路の絞り込み比が3〜40と規定したことによって、 1)金型先端部の発熱が少ない。 2)ダイスエルが小さい。 3)製品表面にラインの発生が少ない。 等の効果が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる金型形状の断面図
【図2】本発明にかかる他の金型形状の断面斜視図
【符号の説明】
1 押出機 2 流路 3 金型出口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融樹脂と接触する金型流路面で少なく
    とも金型出口から手前5mmまでの間は溶融樹脂との接
    触角が45〜65°である表面材質の金型で、樹脂流路
    の表面粗さが6.3S以下であり、かつ、金型内流路の
    絞り込み比が3〜40である熱可塑性樹脂押出発泡体用
    金型。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリスチレン系樹脂、ポ
    リエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリフェニ
    レンオキシド系樹脂及びポリエステル系樹脂或いはこれ
    らの樹脂の共重合体または混合樹脂であることを特徴と
    する請求項1記載の熱可塑性樹脂押出発泡体用金型。
JP5185045A 1993-07-27 1993-07-27 熱可塑性樹脂押出発泡体用金型 Expired - Lifetime JP2896832B2 (ja)

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