JP2006289888A - プロピレン系フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ダイのリップ口を囲むリップ部に付着する異物(いわゆる、メヤニと呼ばれる異物等)の発生を抑制するプロピレン系フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】 Tダイを通して、プロピレン系樹脂を押し出すプロピレン系フィルムの製造方法であって、ダイのリップ口のエッジ部にセラミックス材料が溶射されてなるセラミックス溶射部を有するTダイを用いるプロピレン系フィルムの製造方法。
また、上記のセラミックス材料がタングステンカーバイドを含む材料であるプロピレン系フィルムの製造方法。
そして、上記のセラミックス溶射部の厚みが、50〜300μmであるプロピレン系フィルムの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プロピレン系フィルムの製造方法に関するものである。さらに詳細には、ダイのリップ口を囲むリップ部に付着する異物(いわゆる、メヤニと呼ばれる異物等)の発生を抑制するプロピレン系フィルムの製造方法に関するものである。
溶融された樹脂をダイのリップ口から押し出してフィルムやシートを成形する成形装置を用いて、フィルムやシートを成形しているときに、リップ口から押し出される樹脂やそれに含まれる添加剤が、ダイのリップ口の周囲のリップ部に付着し、異物(いわゆる、メヤニと呼ばれる異物等)となり、その異物が、リップ口から押し出される樹脂に接触したり、混入したりすることがあった。
その異物の発生を抑制する方法として、例えば、特開平6−166104号公報には、高速成形において安定でかつ肌荒れのない成形を行うために、インフレーション成形ダイスリップ部に冷媒を通じる冷却装置を設け、樹脂接触部をセラミック化したインフレーション成形用ダイスを用いることが記載されている。
また、特開平8−336883号公報には、成形時にダイラインの原因であるメヤニと称する焼けこげの発生を抑制する方法として、所定の形状に設計されたスリット状ダイを用いて押出成形する熱可塑性樹脂のフィルムの製造法が記載されている。
特開平6−166104号公報 特開平8−336883号公報
しかし、上記の公報等に記載されているフィルムの製造方法においても、ダイのリップ口を囲むリップ部に付着する異物(いわゆる、メヤニと呼ばれる異物等)の発生を抑制することについては、必ずしも充分ではないこともあり、さらなる改良が求められていた。
かかる状況の下、本発明の目的は、ダイのリップ口を囲むリップ部に付着する異物(いわゆる、メヤニと呼ばれる異物等)の発生を抑制するプロピレン系フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討の結果、本発明が、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
Tダイを通して、プロピレン系樹脂を押し出すプロピレン系フィルムの製造方法であって、ダイのリップ口のエッジ部にセラミックス材料が溶射されてなるセラミックス溶射部を有するTダイを用いるプロピレン系フィルムの製造方法に係るものである。
本発明の方法によれば、ダイのリップ口を囲むリップ部に付着する異物(いわゆる、メヤニと呼ばれる異物等)が接触、混入していないプロピレン系フィルムを得ることができる。
本発明のプロピレン系フィルムの製造方法に用いられるTダイは、ダイのリップ口のエッジ部にセラミックス材料が溶射されてなるセラミックス溶射部を有するTダイである。
セラミックス材料としては、ジルコニア、炭化チタン、クロムカーバイド、タングステンカーバイド等を含む材料が挙げられる。好ましくは、異物(メヤニ)の発生を抑制する効果や、リップ清掃時の耐キズ付き性の観点から、プロピレン系樹脂との親和性が小さく、剛性と靭性に優れるタングステンカーバイドである。
本発明で用いられるTダイが有するセラミックス溶射部は、ダイの母材であるステンレス鋼材や炭素鋼鋼材、クロムモリブデン鋼鋼材等の金属にセラミックス材料が溶射されてなり、前記ダイの母材にセラミックス材料がコーティングされてなるものである。
上記セラミックス溶射部の作成方法は、セラミックス材料を溶射する方法であって、加熱・溶融したセラミックス材料を微粒子状にして加速し、ダイの母材金属へ衝突させてコーティングする方法である。
巾広Tダイへセラミックス材料をコーティングするという観点から、上記セラミックス材料の溶射方法が、好ましい。
セラミックス材料の溶射方法として、特に好ましくは、セラミックス材料とダイの母材との接着性を向上させるという観点から、アセチレンと酸素の混合ガスの爆発によって生じる高温、高速のガス流を利用する爆発溶射法である。
上記セラミックス溶射部の厚みは、エッジ部の先端の欠けを防止するという観点や、ピンホールの発生を抑えるという観点から、好ましくは、50〜300μmである。
また、上記セラミックス溶射部の範囲として、好ましくは、ダイの長手方向全幅で、かつ、樹脂流路面およびダイ出口面ともにリップ口のエッジ部から5〜30mmである。
本発明で用いられるTダイのダイリップ先端のRとして、好ましくは、異物(メヤニ)を抑制するという観点から、1〜100μmであり、より好ましくは1〜30μmである。
また、セラミックス溶射部の溶射面の表面は、ダイラインを防止するのために、好ましくは、研磨されている表面であり、より好ましくは、表面粗さRaが0.005〜0.20μmである。
本発明で用いられるプロピレン系樹脂は、プロピレン単独重合体、エチレンおよび炭素原子数4〜12のα−オレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種のオレフィンとプロピレンとの共重合体、または、これらの重合体から選ばれる少なくとも2種の重合体の混合物である。
炭素原子数4〜12のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられ、好ましくは、1−ブテンである。
共重合体に含有されるエチレンおよび炭素原子数4〜12のα−オレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種のオレフィンの含有量としては、通常、共重合体が結晶性を失わない程度の含有量であり、好ましくは、共重合体の柔軟性や耐衝撃性の観点から、エチレンの場合は10重量%以下、炭素原子数4〜12のα−オレフィンの場合は30重量%以下である。
本発明で用いられるプロピレン系樹脂として、好ましくは、プロピレンの単独重合体、エチレンの含有量が10重量%以下であるプロピレンとエチレンとのランダム共重合体、炭素原子数4〜12のα−オレフィンの含有量が30重量%以下であるプロピレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンとのランダム共重合体、エチレンの含有量が10重量%以下で炭素原子数4〜12のα−オレフィンの含有量が30重量%以下であるプロピレンとエチレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンとの3元ランダム共重合体、または、プロピレンとエチレンとのブロック共重合体である。
本発明で用いられるプロピレン系樹脂の製造方法は、公知の重合方法が挙げられ、例えば、気相重合法、溶媒重合法等が挙げられ、好ましくは気相重合法である。
重合に用いられる触媒としては、公知の触媒が挙げられ、好ましくはチタン原子、マグネシウム原子およびハロゲン原子を含有する固体触媒成分を用いて得られるマルチサイト触媒、または、メタロセン錯体等を用いて得られるシングルサイト触媒である。
本発明で用いられるプロピレン系樹脂の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn))は、透明性、ブロッキング防止性、低温ヒートシール特性の観点から、好ましくは1.5〜5であり、より好ましくは2〜4である。
本発明で用いられるプロピレン系樹脂には、さらに物性を向上させるために、必要に応じて、フェノール系安定剤、ホファイト系安定剤、滑剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、ポリエチレン系樹脂等を添加しても良い。
フェノール系安定剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(IRGANOX 1010)、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート(IRGANOX 1076)等が挙げられる。
ホファイト系安定剤としては、例えば、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等が挙げられる。
滑剤としては、例えば、高級脂肪酸アミドや高級脂肪酸エステルが挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、炭素原子数8〜22の脂肪酸のグリセリンエステル、ソルビタン酸エステル、ポリエチレングリコールエステル等が挙げられる。
ブロッキング防止剤としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、エチレン−α−オレフィン共重合体、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられる。
必要に応じて添加される安定剤、滑剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤等は、あらかじめ本発明で用いられるプロピレン系樹脂と溶融混練した後、フィルム加工のときに添加しても良く、個々にドライブレンドした後、フィルム加工のときに添加しても良く、または、少なくとも一種のマスターバッチにしてドライブレンドした後、フィルム加工のときに添加しても良い。
本発明のプロピレン系フィルムの製造方法で用いられるフィルム加工装置は、公知のTダイフィルム加工装置であって、例えば、押出機、Tダイ、エアーチャンバー、チルロール、複数の引取ロールおよび巻取機を備えるTダイフィルム加工装置が挙げられる。
通常、プロピレン系フィルムは、押出機によって溶融混練した樹脂をTダイから押し出し、チルロールにてフィルム状に伸張・冷却固化して、製造する。
上記エアーチャンバーの役割は、フィルムをチルロールへ密着させることにあり、エアーチャンバー以外にバキュームチャンバーやエアーナイフ、または、それらを組合せた装置等が使用できる。
本発明で用いられるTダイフィルム加工装置は、単層仕様でもよく、多層仕様でもよい。多層仕様の場合は、複数の押出機および溶融膜を積層するフィードブロックまたはマルチマニホールドダイを備えているTダイフィルム加工装置が用いられる。
本発明で用いられるTダイフィルム加工装置で、フィルムを製膜するときの製膜条件は、通常の製膜条件であれば良く、例えば、押出機のダイの設定温度は190〜300℃であり、チルロール冷却水温は10〜70℃であり、フィルム引取速度は0.5〜500m/分であり、フィルムの厚みは10〜200μmであり、リップ間隙は0.5〜2.5mmであり、エアーチャンバー内の気圧は5〜70mmAqである。
以下、実施例および比較例によって本発明をより具体的に説明する。
なお、本明細書および実施例に記載されている測定値の測定方法、および、Tダイの構造を、以下のとおり、説明する。
(1)プロピレン系共重合体中のA成分、B成分の含有量(単位:重量%)
A成分およびB成分の重合時の物質収支から、A成分の含有量(PA)、およびB成分の含有量(PB)を求めた。
(2)プロピレン系共重合体中の極限粘度([η]、単位:dl/g)
ウベローデ型粘度計を用いて135℃テトラリン中で測定を行った。A成分、B成分の極限粘度([η]A、[η]B
第1工程のA成分の重合終了後に測定した極限粘度[η]Aと、第2工程の重合終了後に測定した極限粘度([η]AB)および、A成分の含有量(PA)、B成分の含有量(PB)から、次式によりB成分の極限粘度([η]B)を決定した。
[η]A×(PA/100)+[η]B×(PB/100)=[η]AB
(3)プロピレン系共重合体中のエチレン含有量(単位:重量%)
プロピレン系共重合体の全体のIRスペクトル測定を行い、高分子ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行)の616頁に記載されている(ii)ブロック共重合体に関する方法に従って求め、下式(1)によりB成分中のエチレン含有量を求めた。
EB=(ET−EA×PA)/PB 式(1)
(但し、ET、EAおよびEBは、それぞれプロピレン系共重合体の全体、A成分およびB成分におけるエチレン含有量を表し、PAおよびPBはA成分およびB成分の含有量を示す。)
(4)プロピレン系ランダム共重合体中のエチレン含有量(単位:重量%)
エチレン含有量はIRスペクトル測定を行い、高分子ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行)の616頁に記載されている(i)ランダム共重合体に関する方法に従って求めた。
(5)プロピレン系ランダム共重合体中の1−ブテン含有量(単位:重量%)
1−ブテン含有量はIRスペクトル測定を行い、高分子ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行)の619頁に記載の方法に従って求めた。
(6)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K7210に従い、温度230℃、荷重21.18Nで測定した。
(7)分子量および分子量分布
G.P.C.(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により、下記条件で測定した。なお分子量分布は重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で評価した。
機種:150CV型(ミリポアウォーターズ社製)
カラム:Shodex M/S 80
測定温度:145℃
溶媒:オルトジクロロベンゼン
サンプル濃度:5mg/8mL
検量線は標準ポリスチレンを用いて作成した。
(8)メヤニ評価
田辺プラスチックス機械製40mm押出機にモデルTダイ(セラミックス溶射ダイ、硬質クロムメッキダイ)を設置し、設定温度240℃、押出量20kg/hrで2時間連続運転した後のダイリップ口の状態を目視観察し、以下の基準に従って評価した。
5点:ダイリップ口に全くメヤニ付着が見られなかった。
4点:ダイリップ口の一部に僅かなメヤニ付着が認められた。
3点:ダイリップ口の一部にメヤニ付着が認められた。
2点:ダイリップ口の全面にメヤニ付着が認められた。
1点:ダイリップ口の全面に酷いメヤニ付着が認められた。
(9)セラミックス溶射ダイ
図1に用いたセラミックス溶射ダイを示した。
母材:SUS304
樹脂流路:硬質クロムメッキのメッキ厚みは30μm、最大粗さRaは0.05μmであった。タングステンカーバード溶射は、プラクスエア工学(株)の爆発溶射法にて実施し、タングステンカーバイド溶射部のリップエッジ部のRは11μm、最大粗さRaは0.05μm、溶射厚みは0.1mmであった。
溶射範囲:流路面は6mm×94mm、ダイ出口面は4mm×94mmであった。
ダイ形状:ダイ巾は94mm、流路巾は38mm、ランド長さは10mm、ダイリップ間隙は1.5mmであった。
(10)硬質クロムメッキダイ
図2に用いた硬質クロムメッキダイを示した。
母材:SUS304
樹脂流路:硬質クロムメッキのメッキ厚みは30μm、最大粗さRaは0.05μm、リップエッジ部のRは0.07mmであった。
ダイ形状:ダイ巾は94mm、流路巾は8mm、ランド長さは10mm、ダイリップ間隙は1.5mmであった。
実施例および比較例で用いたポリマーは以下のとおりであった。
(1)プロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体
住友化学社製 住友ノーブレンTW140XG(プロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体、エチレン含有量:2.2重量%、1−ブテン含有量:4.5重量%)100重量部に、チバスペシャリティーケミカルズ社製Irg1010を0.125重量部を加えてヘンシェルミキサーで混合した後、溶融押出を行ってペレット化した。この際、ペレットの分子量分布Mw/Mnは3であった。
(2)高密度ポリエチレン
日産丸善社製の商品名G2502なる高密度ポリエチレンを用いた。
(3)アンチブロッキング剤MB
住友化学社製 住友ノーブレンRW140XG(プロピレン−エチレンランダム共重合体、エチレン含有量:4重量%)100重量部に対し、富士シリシア化学(株)社製シリカ、商品名サイリシア420を2.3重量部、チバスペシャリティーケミカルズ社製Irg1010を0.15重量部、チバスペシャリティーケミカルズ社製Irg168を0.1重量部、加えてヘンシェルミキサーで混合した後、溶融押出を行ってペレット化した。
(4)ポリプロピレンブロック共重合体
住友化学社製 AD640G(プロピレン系共重合体、プロピレン単独重合体部分(A成分)の極限粘度[η]A=3.0dl/g、プロピレンとエチレンとの共重合体部分(B成分)の極限粘度[η]B=3.3dl/g、A成分の含有量79重量%、B成分の含有量21重量%、B成分中のエチレン含有量が43重量%であった。
このブロック共重合体粉末100重量部に対し、水酸化カルシウム粉末0.01重量部、チバスペシャリティーケミカルズ社製Irg1010を0.2重量部、チバスペシャリティーケミカルズ社製Irg168を0.05重量部、チバスペシャリティーケミカルズ社製Irg3114を0.075重量部およびメルトフローレート調整剤として2,5−ジメチル−2,5ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサンを適量加えヘンシェルミキサーで混合した後、溶融押出を行ってペレット化した。この際、230℃で測定したペレットのメルトフローレートは2g/10minであった。
(5)ステアリン酸カルシウムMB
住友化学社製 住友ノーブレンRW140XG(プロピレン−エチレンランダム共重合体、エチレン含有量:4重量%)100重量部に対し、ステアリン酸カルシウムを5重量部、住友化学社製スミライザーGPを5重量部を加えてヘンシェルミキサーで混合した後、溶融押出を行ってペレット化した。
[実施例1]
プロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体91.7重量部、高密度ポリエチレン1.5重量部、アンチブロッキング剤MB6.8重量部からなるプロピレン系樹脂組成物について、セラミック溶射ダイを用いたメヤニ評価を行った。
[比較例1]
プロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体91.7重量部、高密度ポリエチレン1.5重量部、アンチブロッキング剤MB6.8重量部からなるプロピレン系樹脂組成物について、硬質クロムメッキダイを用いたメヤニ評価を行った。
[実施例2]
ポリプロピレンブロック共重合体98.5重量部、ステアリン酸カルシウムMB1.5重量部からなるプロピレン系樹脂組成物について、セラミック溶射ダイを用いたメヤニ評価を行った。
[比較例2]
ポリプロピレンブロック共重合体98.5重量部、ステアリン酸カルシウムMB1.5重量部からなるプロピレン系樹脂組成物について、硬質クロムメッキダイを用いたメヤニ評価を行った。
Figure 2006289888
本発明の要件を満足するセラミック溶射ダイを用いた実施例1および2の製造方法は、ダイのリップ口を囲むリップ部に付着する異物(いわゆる、メヤニと呼ばれる異物等)の発生が抑制されていることが分かる。
これに対して、本発明の要件を満足しない硬質クロムメッキダイを用いた比較例1および2は、ダイのリップ口を囲むリップ部に付着する異物(いわゆる、メヤニと呼ばれる異物等)の発生が抑制されていないことが分かる。
セラミックス溶射ダイの図 硬質クロムメッキダイの図

Claims (3)

  1. Tダイを通して、プロピレン系樹脂を押し出すプロピレン系フィルムの製造方法であって、ダイのリップ口のエッジ部にセラミックス材料が溶射されてなるセラミックス溶射部を有するTダイを用いるプロピレン系フィルムの製造方法。
  2. セラミックス材料がタングステンカーバイドを含む材料である請求項1記載のプロピレン系フィルムの製造方法。
  3. セラミックス溶射部の厚みが、50〜300μmである請求項1記載のプロピレン系フィルムの製造方法。
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