JPH08112857A - セラミックコーティングスパイラルダイ - Google Patents

セラミックコーティングスパイラルダイ

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JPH08112857A
JPH08112857A JP6277042A JP27704294A JPH08112857A JP H08112857 A JPH08112857 A JP H08112857A JP 6277042 A JP6277042 A JP 6277042A JP 27704294 A JP27704294 A JP 27704294A JP H08112857 A JPH08112857 A JP H08112857A
Authority
JP
Japan
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spiral
passage
die
resin
nozzle
Prior art date
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Pending
Application number
JP6277042A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenobu Nakayama
秀伸 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Placo Co Ltd
Original Assignee
Placo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Placo Co Ltd filed Critical Placo Co Ltd
Priority to JP6277042A priority Critical patent/JPH08112857A/ja
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スパイラルダイにおいて、螺旋状通路を含む
溶融樹脂の通路における流動性を改善する。 【構成】 スパイラルダイ3は、溶融樹脂の押出方向軸
回りに螺旋状に形成された螺旋状通路36と、この螺旋
状通路36の押出方向先方に繋がる環状通路37とを有
する。そして、少なくともこれら螺旋状通路36および
環状通路37の内面を、セラミック材料によってコーテ
ィングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インフレーション成形
法により管状樹脂フィルムを押出成形する場合に用いら
れるダイに関し、さらに詳しくは、溶融樹脂が通る螺旋
状通路を有したスパイラルダイに関する。
【0002】
【従来の技術】インフレーション成形法により熱可塑性
管状樹脂フィルムを成形する場合は、溶融させた樹脂
を、適当に加熱されたダイの環状通路を通して連続的に
押出して樹脂バブルを形成し、さらにこのバブル内にエ
アーを吹き込んで適宜膨張させることによって所望の内
径を有した管状フィルムとする。成形された管状フィル
ムは、適当な長さに切断されるとともに底部が溶着され
て、ショッピングバッグ等として用いられる。
【0003】ここで、上記ダイには、樹脂バブルの吐出
口となる環状通路の他に、押出機から溶融樹脂の供給を
受ける空間と、この空間から環状通路内の各部に溶融樹
脂を分配する分配路とが形成されるが、この分配路の一
部として、押出方向軸回りに螺旋状に形成された螺旋状
通路(通常は複数本ある)が設けられる場合がある。そ
して、このような螺旋状通路を有したスパイラルダイに
おいては、溶融樹脂が螺旋状通路から環状通路に入ると
きに、円周方向の流量分布が均一化され、均質な樹脂バ
ブルを成形することができる。
【0004】ところで、樹脂通路内における溶融樹脂の
流動性が十分確保されていないと、一部溶融樹脂の滞留
が発生して、これが通路内にて焦げ付くことがある。ま
た、溶融樹脂の流れが偏って、吐出された樹脂バブル
(フィルム)にウェルドラインが残ったりフィルムの肉
厚が不均一になったりすることもある。さらに、環状通
路の出口付近に、劣化物(樹脂への添加剤が劣化したも
の)が付着堆積し、フィルムの表面が粗くなることもあ
る。このため、例えば、特開平6−166104号公報
においては、ダイ内にセラミック管を樹脂通路として埋
め込んだり、ダイ全体をセラミック材料により作ったり
することによって、ダイ内を流れる溶融樹脂の流動抵抗
を減らすことが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダイ内
にセラミック管を埋め込んだりダイ全体をセラミック材
料により作ったりする方法は、螺旋状通路のように形状
が複雑な通路を有するダイに適用することは困難である
という問題がある。
【0006】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、螺旋状通路を含む溶融樹脂の通路におけ
る流動性を改善できるようにしたセラミックコーティン
グスパイラルダイを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、スパイラルダイにおける少なくとも
螺旋状通路および環状通路の内面をセラミック材料によ
りコーティングしている。
【0008】
【作用】このようなスパイラルダイでは、機械的な加工
ではなく、セラミック材料をコーティングすることによ
って、環状通路だけでなく、形状が複雑な螺旋状通路の
内面にもセラミック層を形成することができる。これに
より、螺旋状通路および環状通路を通る溶融樹脂の流動
性が改善され、通路内での樹脂の滞留の発生等も防止さ
れる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について図面
を参照しながら説明する。まず図1には、本発明に係る
セラミックコーティングスパイラルダイを用いる管状樹
脂フィルムのインフレーション成形装置を示している。
この装置は、インフレーション成形されるための樹脂材
料(例えば、ポリオレフィン系樹脂)が投入されるホッ
パ1と、このホッパ1に繋がり樹脂材料を溶融混練して
上記スパイラルダイ3に押し出すスクリュー2aを備え
た押出機2とを有する。
【0010】ここで、スパイラルダイ3の構成について
図2および図3を用いて詳しく説明する。このスパイラ
ルダイ3は、スパイラルノズル31と、ダイ本体32
と、上部ノズル33と、偏肉調整リング34と、センタ
ノズル35とから構成される。スパイラルノズル31
は、ほぼ円柱状に形成された本体部31aと、この本体
部31aよりも径方向に張り出したフランジ部31bと
から構成される。本体部31aの外周面31cは、上方
に行くほど径が小さくなるよう軸方向に対して若干傾斜
しており、ここには、本体部31aの軸回りに螺旋状に
延びる溝(以下、螺旋溝という)31dが複数本形成さ
れている。これら螺旋溝31dは、図3(B)に詳しく
示すように、本体部31aの下部における周方向複数箇
所(図では、10箇所)から始まって本体部31aの上
部まで延びている。各螺旋溝31dはU字状の断面形状
を有しており、その深さは、本体部31aの上部に行く
ほど浅くなっている。
【0011】また、本体部31aの下端には、下向きに
開口する円筒状のノズル収容空間31eが形成されてお
り、本体部31aの下部には、径方向に延びて、ノズル
収容空間31eの上部中央に形成された開口と各螺旋溝
31dの始点部分とを繋ぐ分配路31fが形成されてい
る。さらに、本体部31aには、上面中央と下面におけ
るノズル収容空間31eの側方とにおいて開口する第1
エア通路31gが形成されている。
【0012】ダイ本体32は、所要の肉厚(壁厚)を有
した円筒状に形成されており、スパイラルノズル31の
本体部31aの外周に取り付けられ(フランジ部31b
の上面に載置され)、図示しないボルトによって固定さ
れる。ダイ本体32の内周面32aとこれに対向するス
パイラルノズル31の外周面31cとの間には、螺旋状
通路36が形成される。なお、前述のようにスパイラル
ノズル31の外周面31cが傾斜しているため、この外
周面31cの下部は内周面32aと密着し、はっきりと
した螺旋状の通路を形成するが、上部に行くほど外周面
31cは内周面32aから離れ、ほぼ円筒状の通路にな
る。
【0013】上部ノズル33は、スパイラルノズル31
の本体部31aの上端外径に等しい外径を有する円盤状
の部材であり、本体部31aの上面に載置されるととも
にボルト(図示せず)によって固定される。この上部ノ
ズル33の外周面33aは、上部が下部よりも若干外方
に迫り出した形状に形成されている。また、上部ノズル
33の径方向中央には、上下面において開口する第2エ
ア通路33bが形成されている。
【0014】偏肉調整リング34は、ダイ本体32の内
径に等しい内径を有したリング状の部材であり、ダイ本
体32の上面に載置され、図示しないボルトによって固
定される。これにより、偏肉調整リング34の内周面3
4aとスパイラルノズル31の上面に載置された上部ノ
ズル33の外周面33aとが対向し、これらの間に環状
通路37が形成される(図3(A)参照)。なお、前述
した上部ノズル33の外周面33aの形状により、環状
通路37の上部は下部に対して幅が狭くなる。また、偏
肉調整リング34の上部ノズル33に対する水平方向の
固定位置を調節することにより、環状通路37の円周方
向各部の幅を調整することができる。
【0015】センタノズル35は、雌ネジが形成された
第1内周面35aを有する円筒状の部材であり、スパイ
ラルノズル31のノズル収容空間31e内に収容され
る。この雌ネジには、図1に示すように、押出機2の出
口に取り付けられたダイジョイント2bの上部の雄ネジ
部(図示せず)が螺合可能である。また、センタノズル
35の上部中央には、第1内周面35aよりも内径が小
さな第2内周面35bを有した連通口35cが形成され
ている。この連通口35cは、スパイラルノズル31の
各分配路31fに連通する。
【0016】このように組み立てられたスパイラルダイ
3内の溶融樹脂の通路のうち、螺旋状通路36および環
状通路37の各内面、即ち、スパイラルノズル31の外
周面31c(螺旋溝31d内を含む),ダイ本体32の
内周面32a,上部ノズル33の外周面33aおよび偏
肉調整リング34の内周面34aには、図4に詳しく示
すように、セラミックコーティングによってセラミック
層4が形成されている。なお、センタノズル35の第2
内周面35bおよび分配路31fの内周面にも、同様に
してセラミック層を形成してもよい。
【0017】ここで、セラミックコーティングに用いら
れるセラミック材料としては、タングステンカーバイド
(WC)が望ましく、その他アルミニュウム(Al),
チタン(Ti),クロム(Cr),バナジウム(V)等
の窒化物や炭化物や酸化物も使用することができる。ま
た、セラミック層4の厚さは、タングステンカーバイド
の場合は100μm程度であり、他の材料の場合は、材
料によって1〜100μm程度である。
【0018】このように構成されたスパイラルダイ3を
用いて管状フィルムを作るときは、スパイラルダイ3の
ダイ本体32と偏肉調整リング34に、図示しないヒー
ターが取り付けられ、所要の温度に加熱される。そし
て、押出機2のダイジョイント2bからセンタノズル3
5の内側空間に供給された溶融樹脂は、分配路31fお
よび各螺旋状通路36を通って環状通路37に供給され
る。各螺旋状通路36から環状通路37に入る際に、溶
融樹脂の円周方向の流量分布が均一化され、溶融樹脂が
均質化される。
【0019】そして、環状通路37からチューブ状の樹
脂バブル50が上方に連続して吐出されるのであるが、
各樹脂通路の内面にはセラミック層4が形成されている
ため、各通路内における溶融樹脂の流動性が良くなり、
各通路内での樹脂の滞留はほとんど発生しない。したが
って、滞留樹脂が通路内で焦げ付いたり、溶融樹脂の流
れが偏ったりせず、吐出された樹脂バブル(フィルム)
にウエルドラインが形成されたり、樹脂バブルの肉厚が
不均一になったりすることがない。また、環状通路37
の出口付近に、劣化物(樹脂中に含まれる添加剤等の劣
化物)が堆積しにくく、樹脂バブルの表面が平滑に仕上
がる。
【0020】吐出された樹脂バブル50内には、スパイ
ラルダイ3に形成された第1および第2エア通路31
g,33bを通じてエアが吹き込まれる。これにより、
樹脂バブル50は、図1に示すように、径方向に膨張変
形し、膨張後のバブル50は上方に進むに従って冷却さ
れ、管状フィルム50′となる。
【0021】管状フィルム50′は、左右に対向すると
ともに上部ほど間隔が狭まるようハ字状に配設された一
対の安定板8,8により挟まれてシート状に畳まれなが
ら、これら安定板8,8の上方に位置する引取用ピンチ
ロール5により上方に引き上げられる。そして、ピンチ
ロール5により引き上げられた管状フィルム(シート)
50′は複数のガイドロール6a〜6dによって案内さ
れながら巻取装置7の巻取軸7a上にロール状に巻き取
られる。
【0022】このように構成されたインフレーション成
形装置は長時間連続運転されることが多いが、その場合
でも、前述のようにスパイラルダイ3の環状通路の出口
付近には劣化物が付着堆積しにくいため、従来のように
ダイを清掃するために運転を中断させる必要がなくな
り、生産性を向上させることができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のセラミッ
クコーティングスパイラルダイによれば、セラミック材
料のコーティングによって、環状通路の内面のみなら
ず、複雑な形状を有する螺旋状通路の内面にもセラミッ
ク層を形成することができる。これにより、これら通路
内を流れる溶融樹脂の流動性を良くすることができ、溶
融樹脂の滞留の発生等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミックコーティングスパイラ
ルダイを用いたインフレーション成形装置の全体図であ
る。
【図2】上記スパイラルダイの側面断面図である。
【図3】上記スパイラルダイの平面図および底面図であ
る。
【図4】上記スパイラルダイの部分拡大図である。
【符号の説明】
3 セラミックコーティングスパイラルダイ 36 螺旋状通路 37 環状通路 4 セラミック層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インフレーション成形法に用いられる樹
    脂フィルム押出用ダイであって、押出方向軸回りに螺旋
    状に形成され、内部を溶融樹脂が通る螺旋状通路と、こ
    の螺旋状通路の押出方向先方に繋がって樹脂バブルを吐
    出する環状通路とを有したスパイラルダイにおいて、 少なくとも前記螺旋状通路および前記環状通路の内面を
    セラミック材料によりコーティングしたことを特徴とす
    るセラミックコーティングスパイラルダイ。
JP6277042A 1994-10-17 1994-10-17 セラミックコーティングスパイラルダイ Pending JPH08112857A (ja)

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JP6277042A JPH08112857A (ja) 1994-10-17 1994-10-17 セラミックコーティングスパイラルダイ

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JP6277042A JPH08112857A (ja) 1994-10-17 1994-10-17 セラミックコーティングスパイラルダイ

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JP (1) JPH08112857A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006289888A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Sumitomo Chemical Co Ltd プロピレン系フィルムの製造方法
JP2017080949A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 キヤノン株式会社 環状ダイスおよびチューブ状物の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006289888A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Sumitomo Chemical Co Ltd プロピレン系フィルムの製造方法
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