JP2003276073A - 熱可塑性樹脂シートの製造方法および熱可塑性樹脂シート - Google Patents
熱可塑性樹脂シートの製造方法および熱可塑性樹脂シートInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面に良好な凹凸模様を有する熱可塑性シー
トを低コストで製造する方法および該製造方法により得
られる熱可塑性樹脂シートを提供すること。 【解決手段】 ダイから押し出した溶融熱可塑性樹脂シ
ートを冷却固化させる熱可塑性樹脂シートの製造方法に
おいて、下記要件(A)を充足する樹脂組成物(Z)か
ら溶融熱可塑性樹脂シートの少なくとも一方の表面を形
成し、溶融熱可塑性樹脂シートをダイから押し出してか
ら冷却固化させるまでの間、樹脂組成物(Z)から形成
した表面の少なくとも一方に気体または液体を接触させ
る熱可塑性樹脂シートの製造方法。 (A)熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)を含有
し、熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)が、下記
要件(1)および(2)を充足すること。 (1)熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)は非相
溶であること。 (2)せん断粘度比が0.3〜1.0であること。
トを低コストで製造する方法および該製造方法により得
られる熱可塑性樹脂シートを提供すること。 【解決手段】 ダイから押し出した溶融熱可塑性樹脂シ
ートを冷却固化させる熱可塑性樹脂シートの製造方法に
おいて、下記要件(A)を充足する樹脂組成物(Z)か
ら溶融熱可塑性樹脂シートの少なくとも一方の表面を形
成し、溶融熱可塑性樹脂シートをダイから押し出してか
ら冷却固化させるまでの間、樹脂組成物(Z)から形成
した表面の少なくとも一方に気体または液体を接触させ
る熱可塑性樹脂シートの製造方法。 (A)熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)を含有
し、熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)が、下記
要件(1)および(2)を充足すること。 (1)熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)は非相
溶であること。 (2)せん断粘度比が0.3〜1.0であること。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂シー
トの製造方法および熱可塑性樹脂シートに関するもので
ある。更に詳しくは、本発明は、表面に良好な凹凸模様
を有する熱可塑性シートを低コストで製造する方法およ
び該製造方法により得られる熱可塑性樹脂シートに関す
るものである。
トの製造方法および熱可塑性樹脂シートに関するもので
ある。更に詳しくは、本発明は、表面に良好な凹凸模様
を有する熱可塑性シートを低コストで製造する方法およ
び該製造方法により得られる熱可塑性樹脂シートに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂か
らなるシートは、軽量であり、加工性に優れるため、建
材、雑貨、食品容器等の分野で広く用いられている。こ
のような熱可塑性樹脂シートにおいては、製品の意匠性
や滑り性、耐傷付き性などを高めるために、シート表面
に凹凸模様加工を施すことが多く、該加工方法として
は、例えば、Tダイ成形機によりシートを成形した後、
エンボス加工装置を用いて、エンボスロール表面の凹凸
模様を該シート表面に転写する方法が用いられている。
(例えば、特開平10−286876号公報)しかしな
がら、該方法では、複雑なエンボス加工装置が必要であ
ると共に、エンボス加工工程が増えることによりシート
の製造が煩雑かつ高コストとなり、また、該方法では充
分満足のいく凹凸模様が得られないことがあった。
らなるシートは、軽量であり、加工性に優れるため、建
材、雑貨、食品容器等の分野で広く用いられている。こ
のような熱可塑性樹脂シートにおいては、製品の意匠性
や滑り性、耐傷付き性などを高めるために、シート表面
に凹凸模様加工を施すことが多く、該加工方法として
は、例えば、Tダイ成形機によりシートを成形した後、
エンボス加工装置を用いて、エンボスロール表面の凹凸
模様を該シート表面に転写する方法が用いられている。
(例えば、特開平10−286876号公報)しかしな
がら、該方法では、複雑なエンボス加工装置が必要であ
ると共に、エンボス加工工程が増えることによりシート
の製造が煩雑かつ高コストとなり、また、該方法では充
分満足のいく凹凸模様が得られないことがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況のもと、本
発明が解決しようとする課題は、表面に良好な凹凸模様
を有する熱可塑性シートを低コストで製造する方法およ
び該製造方法により得られる熱可塑性樹脂シートを提供
することある。
発明が解決しようとする課題は、表面に良好な凹凸模様
を有する熱可塑性シートを低コストで製造する方法およ
び該製造方法により得られる熱可塑性樹脂シートを提供
することある。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の第一
は、ダイから押し出した溶融熱可塑性樹脂シートを冷却
固化させる熱可塑性樹脂シートの製造方法において、下
記要件(A)を充足する樹脂組成物(Z)から溶融熱可
塑性樹脂シートの少なくとも一方の表面を形成し、溶融
熱可塑性樹脂シートをダイから押し出してから冷却固化
させるまでの間、樹脂組成物(Z)から形成した表面の
少なくとも一方に気体または液体を接触させる熱可塑性
樹脂シートの製造方法にかかるものである。 (A):熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)を含
有し、熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)の合計
量を100重量%として、熱可塑性樹脂(X)の含有量
が97〜60重量%であり、熱可塑性樹脂(Y)の含有
量が3〜40重量%であり、熱可塑性樹脂(X)と熱可
塑性樹脂(Y)が、下記要件(1)および(2)を充足
すること。 (1):熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)は非
相溶であること。 (2):下記式(イ)により求められるせん断粘度比が
0.3〜1.0であること。 せん断粘度比 = log{η(Y)/η(X)} (イ) η(X):温度220℃、せん断速度12.16sec
-1における熱可塑性樹脂(X)のせん断粘度(Pa・
S) η(Y):温度220℃、せん断速度12.16sec
-1における熱可塑性樹脂(Y)のせん断粘度(Pa・
S) また、本発明の第二は、上記熱可塑性樹脂シートの製造
方法により得られる熱可塑性樹脂シートにかかるもので
ある。
は、ダイから押し出した溶融熱可塑性樹脂シートを冷却
固化させる熱可塑性樹脂シートの製造方法において、下
記要件(A)を充足する樹脂組成物(Z)から溶融熱可
塑性樹脂シートの少なくとも一方の表面を形成し、溶融
熱可塑性樹脂シートをダイから押し出してから冷却固化
させるまでの間、樹脂組成物(Z)から形成した表面の
少なくとも一方に気体または液体を接触させる熱可塑性
樹脂シートの製造方法にかかるものである。 (A):熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)を含
有し、熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)の合計
量を100重量%として、熱可塑性樹脂(X)の含有量
が97〜60重量%であり、熱可塑性樹脂(Y)の含有
量が3〜40重量%であり、熱可塑性樹脂(X)と熱可
塑性樹脂(Y)が、下記要件(1)および(2)を充足
すること。 (1):熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)は非
相溶であること。 (2):下記式(イ)により求められるせん断粘度比が
0.3〜1.0であること。 せん断粘度比 = log{η(Y)/η(X)} (イ) η(X):温度220℃、せん断速度12.16sec
-1における熱可塑性樹脂(X)のせん断粘度(Pa・
S) η(Y):温度220℃、せん断速度12.16sec
-1における熱可塑性樹脂(Y)のせん断粘度(Pa・
S) また、本発明の第二は、上記熱可塑性樹脂シートの製造
方法により得られる熱可塑性樹脂シートにかかるもので
ある。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる樹脂組成物
(Z)は、熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)を
含有する樹脂組成物であり、熱可塑性樹脂(X)と熱可
塑性樹脂(Y)は非相溶である。ここで熱可塑性樹脂
(X)と熱可塑性樹脂(Y)は非相溶であるとは、熱可
塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)の混合物のガラス
転移温度が一つではないことであり、熱可塑性樹脂
(X)と熱可塑性樹脂(Y)は、該混合物中で相分離す
るものである。
(Z)は、熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)を
含有する樹脂組成物であり、熱可塑性樹脂(X)と熱可
塑性樹脂(Y)は非相溶である。ここで熱可塑性樹脂
(X)と熱可塑性樹脂(Y)は非相溶であるとは、熱可
塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)の混合物のガラス
転移温度が一つではないことであり、熱可塑性樹脂
(X)と熱可塑性樹脂(Y)は、該混合物中で相分離す
るものである。
【0006】熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)
の組み合わせとしては、たとえば、オレフィン系樹脂−
オレフィン系樹脂、オレフィン系樹脂−メタクリル系樹
脂、オレフィン系樹脂−ポリエステル系樹脂、オレフィ
ン系樹脂−ポリアミド系樹脂があげられる。これらの中
では、経済性、入手容易性の観点から、熱可塑性樹脂
(X)がオレフィン系樹脂であることが好ましく、熱可
塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)の両方がオレフィ
ン系樹脂であることがより好ましい。オレフィン系樹脂
とは、炭素原子数2〜10のオレフィンから誘導される
繰り返し単位を50重量%以上含有する熱可塑性の重合
体であり、オレフィンとしては、たとえば、エチレン、
プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、
1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンをあげること
ができる。オレフィン系樹脂はオレフィン以外の単量体
から誘導される繰り返し単位を含有していてもよく、オ
レフィン以外の単量体としては、たとえば、アクリル
酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸;アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボ
ン酸エステル;酢酸ビニルなどのビニルエステル化合
物;1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジ
エン(イソプレン)などの共役ジエン;ジシクロペンタ
ジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共
役ジエンをあげることができる。また、オレフィン系樹
脂としては、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、ブテ
ン系樹脂、4−メチル−1−ペンテン系樹脂などをあげ
ることができる。
の組み合わせとしては、たとえば、オレフィン系樹脂−
オレフィン系樹脂、オレフィン系樹脂−メタクリル系樹
脂、オレフィン系樹脂−ポリエステル系樹脂、オレフィ
ン系樹脂−ポリアミド系樹脂があげられる。これらの中
では、経済性、入手容易性の観点から、熱可塑性樹脂
(X)がオレフィン系樹脂であることが好ましく、熱可
塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)の両方がオレフィ
ン系樹脂であることがより好ましい。オレフィン系樹脂
とは、炭素原子数2〜10のオレフィンから誘導される
繰り返し単位を50重量%以上含有する熱可塑性の重合
体であり、オレフィンとしては、たとえば、エチレン、
プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、
1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンをあげること
ができる。オレフィン系樹脂はオレフィン以外の単量体
から誘導される繰り返し単位を含有していてもよく、オ
レフィン以外の単量体としては、たとえば、アクリル
酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸;アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボ
ン酸エステル;酢酸ビニルなどのビニルエステル化合
物;1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジ
エン(イソプレン)などの共役ジエン;ジシクロペンタ
ジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共
役ジエンをあげることができる。また、オレフィン系樹
脂としては、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、ブテ
ン系樹脂、4−メチル−1−ペンテン系樹脂などをあげ
ることができる。
【0007】熱可塑性樹脂(X)としては、経済性、リ
サイクル性の観点から、プロピレン系樹脂であることが
好ましい。プロピレン系樹脂とは、プロピレンから誘導
される繰り返し単位を50重量%以上含有する熱可塑性
の重合体であり、たとえば、プロピレン単独重合体、プ
ロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン
共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピ
レン−1−オクテン共重合体、プロピレン−エチレン−
1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキ
セン共重合体、プロピレン−エチレン−1−オクテン共
重合体があげられ、これらプロピレン系樹脂は1種また
は2種以上組み合わせて用いられる。これらは公知の方
法で製造することができる。また、プロピレン系樹脂は
ランダム共重合体やブロック共重合体であってもよい
が、透明性の観点から、ランダム共重合体が好ましい。
サイクル性の観点から、プロピレン系樹脂であることが
好ましい。プロピレン系樹脂とは、プロピレンから誘導
される繰り返し単位を50重量%以上含有する熱可塑性
の重合体であり、たとえば、プロピレン単独重合体、プ
ロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン
共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピ
レン−1−オクテン共重合体、プロピレン−エチレン−
1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキ
セン共重合体、プロピレン−エチレン−1−オクテン共
重合体があげられ、これらプロピレン系樹脂は1種また
は2種以上組み合わせて用いられる。これらは公知の方
法で製造することができる。また、プロピレン系樹脂は
ランダム共重合体やブロック共重合体であってもよい
が、透明性の観点から、ランダム共重合体が好ましい。
【0008】熱可塑性樹脂(Y)としては、経済性、リ
サイクル性の観点から、エチレン系樹脂であることが好
ましい。エチレン系樹脂とは、エチレンから誘導される
繰り返し単位を50重量%以上含有する熱可塑性の重合
体であり、たとえば、エチレン単独重合体、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、
エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オク
テン共重合体、エチレン−1−デセン共重合体、エチレ
ン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−
ブテン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチ
レン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体があげられ、これらエチレン系樹脂
は1種または2種以上組み合わせて用いられる。これら
は公知の方法で製造することができる。これらエチレン
系樹脂の中では、高圧ラジカル重合法により製造される
高圧法低密度ポリエチレンが好ましい。
サイクル性の観点から、エチレン系樹脂であることが好
ましい。エチレン系樹脂とは、エチレンから誘導される
繰り返し単位を50重量%以上含有する熱可塑性の重合
体であり、たとえば、エチレン単独重合体、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、
エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オク
テン共重合体、エチレン−1−デセン共重合体、エチレ
ン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−
ブテン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチ
レン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体があげられ、これらエチレン系樹脂
は1種または2種以上組み合わせて用いられる。これら
は公知の方法で製造することができる。これらエチレン
系樹脂の中では、高圧ラジカル重合法により製造される
高圧法低密度ポリエチレンが好ましい。
【0009】熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)
のせん断粘度は、下記式(イ)により求められるせん断
粘度比が0.3〜1.0となるせん断粘度であり、好ま
しくは該せん断粘度比が0.4〜0.8となるせん断粘
度である。該せん断粘度比が小さすぎると、良好な凹凸
模様が得られないことがあり、該せん断粘度比が大きす
ぎると、シートに粒状異物が発生することがあり、シー
ト外観が低下することがある。 せん断粘度比 = log{η(Y)/η(X)} (イ) η(X):温度220℃、せん断速度12.16sec
-1における熱可塑性樹脂(X)のせん断粘度(Pa・
S) η(Y):温度220℃、せん断速度12.16sec
-1における熱可塑性樹脂(Y)のせん断粘度(Pa・
S)
のせん断粘度は、下記式(イ)により求められるせん断
粘度比が0.3〜1.0となるせん断粘度であり、好ま
しくは該せん断粘度比が0.4〜0.8となるせん断粘
度である。該せん断粘度比が小さすぎると、良好な凹凸
模様が得られないことがあり、該せん断粘度比が大きす
ぎると、シートに粒状異物が発生することがあり、シー
ト外観が低下することがある。 せん断粘度比 = log{η(Y)/η(X)} (イ) η(X):温度220℃、せん断速度12.16sec
-1における熱可塑性樹脂(X)のせん断粘度(Pa・
S) η(Y):温度220℃、せん断速度12.16sec
-1における熱可塑性樹脂(Y)のせん断粘度(Pa・
S)
【0010】樹脂組成物(Z)における熱可塑性樹脂
(X)と熱可塑性樹脂(Y)の含有量としては、熱可塑
性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)の合計量を100重
量%として、熱可塑性樹脂(X)の含有量は97〜60
重量%であり、好ましくは95〜70重量%であり、よ
り好ましくは92〜80重量%であり、熱可塑性樹脂
(Y)の含有量は3〜40重量%であり、好ましくは5
〜30重量%である、より好ましくは8〜20重量%で
ある。熱可塑性樹脂(X)の含有量が多すぎる(熱可塑
性樹脂(Y)の含有量が少なすぎる)と、良好な凹凸模
様が得られないことがあり、熱可塑性樹脂(X)の含有
量が少なすぎる(熱可塑性樹脂(Y)の含有量が多すぎ
る)と、シートの透明性が低下することがあり好ましく
ない。
(X)と熱可塑性樹脂(Y)の含有量としては、熱可塑
性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)の合計量を100重
量%として、熱可塑性樹脂(X)の含有量は97〜60
重量%であり、好ましくは95〜70重量%であり、よ
り好ましくは92〜80重量%であり、熱可塑性樹脂
(Y)の含有量は3〜40重量%であり、好ましくは5
〜30重量%である、より好ましくは8〜20重量%で
ある。熱可塑性樹脂(X)の含有量が多すぎる(熱可塑
性樹脂(Y)の含有量が少なすぎる)と、良好な凹凸模
様が得られないことがあり、熱可塑性樹脂(X)の含有
量が少なすぎる(熱可塑性樹脂(Y)の含有量が多すぎ
る)と、シートの透明性が低下することがあり好ましく
ない。
【0011】樹脂組成物(Z)には、酸化防止剤、耐候
安定剤、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、金属石鹸、ワッ
クス、防かび剤、抗菌剤、造核剤、難燃剤などの添加剤
を配合してもよい。
安定剤、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、金属石鹸、ワッ
クス、防かび剤、抗菌剤、造核剤、難燃剤などの添加剤
を配合してもよい。
【0012】本発明の製造方法においては、少なくとも
一方の表面が樹脂組成物(Z)から形成される溶融熱可
塑性樹脂シートをダイから押し出すことにより、樹脂組
成物(Z)から形成される表面に良好な凹凸模様を形成
することができる。溶融熱可塑性樹脂シートをダイから
押し出す方法としては、公知の方法を用いることがで
き、たとえば、熱可塑性樹脂を一軸押出機や二軸押出機
を用いて溶融させ、Tダイ(フィードブロック方式、マ
ルチマニホールド方式など)や丸ダイなどのダイから押
し出す方法があげられる。これらの中では、生産性の観
点から、Tダイ成形機が好ましい。また、溶融熱可塑性
樹脂シートをダイから押し出す速度は、より良好な凹凸
模様を得る観点から、好ましくは1〜1000sec-1
であり、より好ましくは2〜100sec-1である。こ
こで、溶融熱可塑性樹脂シートをダイから押し出す速度
とは、ダイリップでの溶融熱可塑性樹脂シートのせん断
速度である。
一方の表面が樹脂組成物(Z)から形成される溶融熱可
塑性樹脂シートをダイから押し出すことにより、樹脂組
成物(Z)から形成される表面に良好な凹凸模様を形成
することができる。溶融熱可塑性樹脂シートをダイから
押し出す方法としては、公知の方法を用いることがで
き、たとえば、熱可塑性樹脂を一軸押出機や二軸押出機
を用いて溶融させ、Tダイ(フィードブロック方式、マ
ルチマニホールド方式など)や丸ダイなどのダイから押
し出す方法があげられる。これらの中では、生産性の観
点から、Tダイ成形機が好ましい。また、溶融熱可塑性
樹脂シートをダイから押し出す速度は、より良好な凹凸
模様を得る観点から、好ましくは1〜1000sec-1
であり、より好ましくは2〜100sec-1である。こ
こで、溶融熱可塑性樹脂シートをダイから押し出す速度
とは、ダイリップでの溶融熱可塑性樹脂シートのせん断
速度である。
【0013】本発明の製造方法においては、溶融熱可塑
性樹脂シートをダイから押し出してから冷却固化させる
までの間、上記の溶融熱可塑性樹脂シートの樹脂組成物
(Z)から形成される表面に、気体または液体を接触さ
せることにより、該表面に形成した凹凸模様を固定す
る。気体または液体としては、代表的には空気や水をあ
げることができる。溶融熱可塑性樹脂シートを冷却固化
させる前にロールなどの固体を該表面に接触させると、
良好な凹凸模様が得られないことがある。
性樹脂シートをダイから押し出してから冷却固化させる
までの間、上記の溶融熱可塑性樹脂シートの樹脂組成物
(Z)から形成される表面に、気体または液体を接触さ
せることにより、該表面に形成した凹凸模様を固定す
る。気体または液体としては、代表的には空気や水をあ
げることができる。溶融熱可塑性樹脂シートを冷却固化
させる前にロールなどの固体を該表面に接触させると、
良好な凹凸模様が得られないことがある。
【0014】ダイから押し出した溶融熱可塑性樹脂シー
トの冷却固化方法としては、溶融熱可塑性樹脂シートの
樹脂組成物(Z)から形成される表面の少なくとも一方
が、気体または液体と接触した状態で行う方法であれば
よく、溶融熱可塑性樹脂シートに空気や水を吹き付ける
方法(エアチャンバー法、エアナイフ法、水スプレー法
など)、溶融熱可塑性樹脂シートを水中に導入する方
法、樹脂組成物(Z)から形成される表面の少なくとも
一方の表面とは反対側の表面に冷却ロールを接触させる
方法、これらの方法組み合わせた方法などをあげること
ができる。これらの中では、生産性の観点から、冷却ロ
ールとエアチャンバーまたはエアナイフとを組み合わせ
て用いる方法が好ましい。
トの冷却固化方法としては、溶融熱可塑性樹脂シートの
樹脂組成物(Z)から形成される表面の少なくとも一方
が、気体または液体と接触した状態で行う方法であれば
よく、溶融熱可塑性樹脂シートに空気や水を吹き付ける
方法(エアチャンバー法、エアナイフ法、水スプレー法
など)、溶融熱可塑性樹脂シートを水中に導入する方
法、樹脂組成物(Z)から形成される表面の少なくとも
一方の表面とは反対側の表面に冷却ロールを接触させる
方法、これらの方法組み合わせた方法などをあげること
ができる。これらの中では、生産性の観点から、冷却ロ
ールとエアチャンバーまたはエアナイフとを組み合わせ
て用いる方法が好ましい。
【0015】本発明の熱可塑性樹脂シートは、少なくと
も一方の表面が樹脂組成物(Z)から形成されたシート
であればよく、樹脂組成物(Z)からなる層(a)以外
に樹脂組成物(Z)以外からなる層を有する多層シート
でもよい。多層シートでは凹凸模様を形成する面に樹脂
組成物(Z)からなる層(a)を配置すればよく、多層
シートの構成としては、たとえば、層(a)/層
(d)、層(a)/層(d)/層(a)、層(a)/層
(d)/層(e)などをあげることができる。ただし、
樹脂組成物(Z)以外からなる層を層(d)、層(e)
とする。
も一方の表面が樹脂組成物(Z)から形成されたシート
であればよく、樹脂組成物(Z)からなる層(a)以外
に樹脂組成物(Z)以外からなる層を有する多層シート
でもよい。多層シートでは凹凸模様を形成する面に樹脂
組成物(Z)からなる層(a)を配置すればよく、多層
シートの構成としては、たとえば、層(a)/層
(d)、層(a)/層(d)/層(a)、層(a)/層
(d)/層(e)などをあげることができる。ただし、
樹脂組成物(Z)以外からなる層を層(d)、層(e)
とする。
【0016】熱可塑性樹脂シートとしては、柔軟性、耐
熱性、耐傷付き性の観点から、樹脂組成物(Z)からな
る層(a)に加え、エチレン系樹脂を含有する層(b)
とプロピレン系樹脂を含有する層(c)を有し、層構成
が層(a)/層(b)/層(c)である多層シートが好
ましく、該エチレン系樹脂としては、融点が60〜10
0℃であるエチレン系樹脂がより好ましく、該プロピレ
ン系樹脂としては、融点が120〜160℃であるプロ
ピレン系樹脂がより好ましい。また、該エチレン系樹脂
としては、高周波シール性、透明性の観点から、エチレ
ン−ビニルエステル共重合体、エチレン−不飽和カルボ
ン酸エステル共重合体であることがより好ましい。
熱性、耐傷付き性の観点から、樹脂組成物(Z)からな
る層(a)に加え、エチレン系樹脂を含有する層(b)
とプロピレン系樹脂を含有する層(c)を有し、層構成
が層(a)/層(b)/層(c)である多層シートが好
ましく、該エチレン系樹脂としては、融点が60〜10
0℃であるエチレン系樹脂がより好ましく、該プロピレ
ン系樹脂としては、融点が120〜160℃であるプロ
ピレン系樹脂がより好ましい。また、該エチレン系樹脂
としては、高周波シール性、透明性の観点から、エチレ
ン−ビニルエステル共重合体、エチレン−不飽和カルボ
ン酸エステル共重合体であることがより好ましい。
【0017】各層厚みとしては、シート総厚みに対し、
層(a)の厚みは5〜50%であり、層(b)の厚みは
50〜95%であることが好ましく、層(a)の厚みは
5〜35%であり、層(b)の厚みは60〜90%であ
り、層(c)の厚みは5〜35%であることがより好ま
しい。
層(a)の厚みは5〜50%であり、層(b)の厚みは
50〜95%であることが好ましく、層(a)の厚みは
5〜35%であり、層(b)の厚みは60〜90%であ
り、層(c)の厚みは5〜35%であることがより好ま
しい。
【0018】本発明の熱可塑性樹脂シートの厚みは、通
常150〜500μm、好ましくは200〜400μm
である。
常150〜500μm、好ましくは200〜400μm
である。
【0019】本発明の製造方法により得られる熱可塑性
シートは、表面に良好な凹凸模様を有するため、種々の
用途に用いられるが、特に、書類ケース、筆入れ、小物
入れなどの文具ケースに好適に用いられる。
シートは、表面に良好な凹凸模様を有するため、種々の
用途に用いられるが、特に、書類ケース、筆入れ、小物
入れなどの文具ケースに好適に用いられる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例における物性値は以下の方法で求めた。 (1)せん断粘度 キャピラリー直径1mm、キャピラリー長さ40mmの
オリフィスを有するキャピラリー式溶融粘度測定装置
(東洋精機株式会社製のCAPIROGRAPH−1
B)を用いて、JIS K7199に従い、220℃で
測定した。 (2)メルトフローレート(MFR) プロピレン系樹脂は、JIS K7210に従い、温度
230℃、荷重21.18Nの条件で測定した。エチレ
ン系樹脂は、JIS K7210に従い、温度190
℃、荷重21.18Nの条件で測定した。 (3)表面粗度 JIS B0601に従い、接触式表面粗さ測定機(東
洋精機製 サーフコム554A)を用いて、シート表面
のMD方向(流れ方向)の十点平均粗さを測定した。 (4)融点 JIS K 7121に従い、昇温速度10℃/分の条
件で測定を行った。高さが最大のピークのピーク温度を
融点とした。
実施例における物性値は以下の方法で求めた。 (1)せん断粘度 キャピラリー直径1mm、キャピラリー長さ40mmの
オリフィスを有するキャピラリー式溶融粘度測定装置
(東洋精機株式会社製のCAPIROGRAPH−1
B)を用いて、JIS K7199に従い、220℃で
測定した。 (2)メルトフローレート(MFR) プロピレン系樹脂は、JIS K7210に従い、温度
230℃、荷重21.18Nの条件で測定した。エチレ
ン系樹脂は、JIS K7210に従い、温度190
℃、荷重21.18Nの条件で測定した。 (3)表面粗度 JIS B0601に従い、接触式表面粗さ測定機(東
洋精機製 サーフコム554A)を用いて、シート表面
のMD方向(流れ方向)の十点平均粗さを測定した。 (4)融点 JIS K 7121に従い、昇温速度10℃/分の条
件で測定を行った。高さが最大のピークのピーク温度を
融点とした。
【0021】[実施例1]層(a)用樹脂として、高圧
法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製商品名
スミカセンF101−1、MFR(190℃)=0.3
g/10分、せん断粘度(220℃、12.16sec
-1)=3500Pa・S)10重量部、プロピレン−エ
チレン−ブテン共重合体(住友化学工業(株)製 商品
名:ノーブレンW171、MFR(230℃)=7g/
10分、せん断粘度(220℃、12.16sec-1)
=1350Pa・S、融点=130℃)90重量部から
なる樹脂組成物を用い、層(b)用の樹脂として、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(住友化学工業(株)製 エ
バテートCV2166)を用い、層(c)用の樹脂とし
て、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体(住友化学
工業(株)製 商品名:ノーブレンW171)を用い
た。
法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製商品名
スミカセンF101−1、MFR(190℃)=0.3
g/10分、せん断粘度(220℃、12.16sec
-1)=3500Pa・S)10重量部、プロピレン−エ
チレン−ブテン共重合体(住友化学工業(株)製 商品
名:ノーブレンW171、MFR(230℃)=7g/
10分、せん断粘度(220℃、12.16sec-1)
=1350Pa・S、融点=130℃)90重量部から
なる樹脂組成物を用い、層(b)用の樹脂として、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(住友化学工業(株)製 エ
バテートCV2166)を用い、層(c)用の樹脂とし
て、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体(住友化学
工業(株)製 商品名:ノーブレンW171)を用い
た。
【0022】上記樹脂を用い、SHIモダンマシナリー
(株)社製の3種3層共押出Tダイ成形機により、下記
製造条件で、層(a)/層(b)/層(c)の3種3層
シートを製造した。得られたシートの物性を表1に示
す。 押出機:層(a)用:径=40mm、L/D=32(L
は押出機のシリンダーの長さ、Dは押出機のシリンダー
の直径) 層(b)用:径=50mm、L/D=32 層(c)用:径=40mm、L/D=32 ダイ:フィードブロック型Tダイ ダイ幅 600mm リップギャップ 1mm 温度:押出機220℃、ダイ220℃、チルロール30
℃ 反チルロール面:層(a) チルロール面:層(c) ライン速度:3m/分 層構成比:層(a)/層(b)/層(c)=1/10/
1 シート厚み:300μm 総押出量:30kg/hr
(株)社製の3種3層共押出Tダイ成形機により、下記
製造条件で、層(a)/層(b)/層(c)の3種3層
シートを製造した。得られたシートの物性を表1に示
す。 押出機:層(a)用:径=40mm、L/D=32(L
は押出機のシリンダーの長さ、Dは押出機のシリンダー
の直径) 層(b)用:径=50mm、L/D=32 層(c)用:径=40mm、L/D=32 ダイ:フィードブロック型Tダイ ダイ幅 600mm リップギャップ 1mm 温度:押出機220℃、ダイ220℃、チルロール30
℃ 反チルロール面:層(a) チルロール面:層(c) ライン速度:3m/分 層構成比:層(a)/層(b)/層(c)=1/10/
1 シート厚み:300μm 総押出量:30kg/hr
【0023】[実施例2]層(a)用樹脂として、高圧
法低密度ポリエチレン20重量部、プロピレン−エチ
レン−ブテン共重合体80重量部からなる樹脂組成物を
用いる以外は、実施例1と同様に行った。得られたシー
トの物性を表1に示す。
法低密度ポリエチレン20重量部、プロピレン−エチ
レン−ブテン共重合体80重量部からなる樹脂組成物を
用いる以外は、実施例1と同様に行った。得られたシー
トの物性を表1に示す。
【0024】[比較例1]層(a)用樹脂として、プロ
ピレン−エチレン−ブテン共重合体100重量部を用い
る以外は、実施例1と同様に行った。得られたシートの
物性を表1に示す。
ピレン−エチレン−ブテン共重合体100重量部を用い
る以外は、実施例1と同様に行った。得られたシートの
物性を表1に示す。
【0025】[比較例2]層(a)用樹脂として、高圧
法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製商品名
スミカセンF411−0、MFR(190℃)=5g/
10分、せん断粘度(220℃、12.16sec-1)
=750Pa・S)20重量部、プロピレン−エチレン
−ブテン共重合体80重量部からなる樹脂組成物を用い
る以外は、実施例1と同様に行った。得られたシートの
物性を表1に示す。
法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製商品名
スミカセンF411−0、MFR(190℃)=5g/
10分、せん断粘度(220℃、12.16sec-1)
=750Pa・S)20重量部、プロピレン−エチレン
−ブテン共重合体80重量部からなる樹脂組成物を用い
る以外は、実施例1と同様に行った。得られたシートの
物性を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、表
面に良好な凹凸模様を有する熱可塑性シートを低コスト
で製造する方法および該製造方法により得られる熱可塑
性樹脂シートを提供することができた。本発明の熱可塑
性樹脂シートは、表面に良好な凹凸模様を有するため、
種々の用途に用いられるが、特に、書類ケース、筆入
れ、小物入れなどの文具ケースに好適に用いられる。
面に良好な凹凸模様を有する熱可塑性シートを低コスト
で製造する方法および該製造方法により得られる熱可塑
性樹脂シートを提供することができた。本発明の熱可塑
性樹脂シートは、表面に良好な凹凸模様を有するため、
種々の用途に用いられるが、特に、書類ケース、筆入
れ、小物入れなどの文具ケースに好適に用いられる。
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
B29L 9:00 B29L 9:00
C08L 23:00 C08L 23:00
Fターム(参考) 4F071 AA02 AA14 AA33 AA43 AG25
AH19 BB06 BC01 BC08
4F100 AK03A AK04A AK04B AK06A
AK07A AK07C AL05A BA03
BA07 BA10A BA10C BA16
GB90 HB21 JA06A YY00A
YY00B
4F207 AA03 AA04 AA07 AA11 AG01
AG03 AH81 KA01 KA17 KB26
KK55 KK56
Claims (10)
- 【請求項1】 ダイから押し出した溶融熱可塑性樹脂シ
ートを冷却固化させる熱可塑性樹脂シートの製造方法に
おいて、下記要件(A)を充足する樹脂組成物(Z)か
ら溶融熱可塑性樹脂シートの少なくとも一方の表面を形
成し、溶融熱可塑性樹脂シートをダイから押し出してか
ら冷却固化させるまでの間、樹脂組成物(Z)から形成
した表面の少なくとも一方に気体または液体を接触させ
る熱可塑性樹脂シートの製造方法。 (A):熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)を含
有し、熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)の合計
量を100重量%として、熱可塑性樹脂(X)の含有量
が97〜60重量%であり、熱可塑性樹脂(Y)の含有
量が3〜40重量%であり、熱可塑性樹脂(X)と熱可
塑性樹脂(Y)が、下記要件(1)および(2)を充足
すること。 (1):熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)は非
相溶であること。 (2):下記式(イ)により求められるせん断粘度比が
0.3〜1.0であること。 せん断粘度比 = log{η(Y)/η(X)} (イ) η(X):温度220℃、せん断速度12.16sec
-1における熱可塑性樹脂(X)のせん断粘度(Pa・
S) η(Y):温度220℃、せん断速度12.16sec
-1における熱可塑性樹脂(Y)のせん断粘度(Pa・
S) - 【請求項2】 溶融熱可塑性樹脂シートをダイから押し
出す速度が1〜1000sec-1である請求項1記載の
熱可塑性樹脂シートの製造方法。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂(X)がオレフィン系樹脂
である請求項1または2記載の熱可塑性樹脂シートの製
造方法。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂(X)がプロピレン系樹脂
である請求項1または2記載の熱可塑性樹脂シートの製
造方法。 - 【請求項5】 熱可塑性樹脂(Y)がエチレン系樹脂で
ある請求項1〜4いずれかに記載の熱可塑性樹脂シート
の製造方法。 - 【請求項6】 熱可塑性樹脂(Y)が高圧法低密度ポリ
エチレンである請求項1〜4いずれかに記載の熱可塑性
樹脂シートの製造方法。 - 【請求項7】 熱可塑性樹脂シートが、樹脂組成物
(Z)からなる層(a)に加え、エチレン系樹脂を含有
する層(b)とプロピレン系樹脂を含有する層(c)を
有し、層構成が層(a)/層(b)/層(c)である請
求項1〜6いずれかに記載の熱可塑性樹脂シート製造方
法。 - 【請求項8】 総厚みに対し、層(a)の厚みが5〜5
0%であり、層(b)の厚みが50〜95%である請求
項1〜7記載の熱可塑性樹脂シート製造方法。 - 【請求項9】 請求項1〜8いずれかに記載の製造方法
により得られる熱可塑性樹脂シート。 - 【請求項10】 請求項1〜8いずれかに記載の製造方
法により得られる文具ケース用熱可塑性樹脂シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002086175A JP2003276073A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 熱可塑性樹脂シートの製造方法および熱可塑性樹脂シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002086175A JP2003276073A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 熱可塑性樹脂シートの製造方法および熱可塑性樹脂シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003276073A true JP2003276073A (ja) | 2003-09-30 |
Family
ID=29207247
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002086175A Pending JP2003276073A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 熱可塑性樹脂シートの製造方法および熱可塑性樹脂シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003276073A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011255654A (ja) * | 2010-06-11 | 2011-12-22 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 積層微多孔性フィルム及びその製造方法、並びに電池用セパレータ |
JP2014034633A (ja) * | 2012-08-08 | 2014-02-24 | Kaneka Corp | 有機部材の製造方法および当該製造方法により得られた有機部材 |
US20160052191A1 (en) * | 2014-08-20 | 2016-02-25 | Tredegar Film Products Corporation | Formed Films, Methods And Apparatus For Manufacturing Same, And Articles Comprising Same |
-
2002
- 2002-03-26 JP JP2002086175A patent/JP2003276073A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011255654A (ja) * | 2010-06-11 | 2011-12-22 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 積層微多孔性フィルム及びその製造方法、並びに電池用セパレータ |
JP2014034633A (ja) * | 2012-08-08 | 2014-02-24 | Kaneka Corp | 有機部材の製造方法および当該製造方法により得られた有機部材 |
US20160052191A1 (en) * | 2014-08-20 | 2016-02-25 | Tredegar Film Products Corporation | Formed Films, Methods And Apparatus For Manufacturing Same, And Articles Comprising Same |
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