JP3871557B2 - ポリオレフィン系樹脂発泡積層シート及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィン系樹脂発泡積層シート及びその製造方法に関し、特に高発泡倍率、軽量かつ表面平滑性が良好なポリプロピレン系樹脂発泡積層シート及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリプロピレンは、軽量であり、機械的性質、耐薬品性に優れ、また経済性とのバランスが良好なため、各種成形体、例えばシート、フィルム、射出成形体などとして、様々な分野において広く用いられている。さらに、近年は、シートの分野においては、ポリプロピレン系樹脂の発泡シートが軽量、断熱、緩衝性付与を目的として用いられてきており、高発泡倍率シートが用いられるようになってきている。ポリプロピレン系樹脂の発泡シートの発泡倍率を高めるための技術としては、環状ダイによる方法、種々のサイジングダイを使用する方法(特開平11−235746公報等)や、ダイスの出口で特殊な冷却をする方法等が提案されている。しかしながら、これらの方法は特別な装置を必要としたり表面平滑性が悪化する等の問題があった。
また表面平滑性が問題にならない程度にまで発泡倍率を落とすと、結局のところ大した高発泡倍率化にはなっていなかった。また食品容器等の熱成形が要求される分野では、上記の方法により得られた発泡体は、容器成型時の予備加熱において、過加熱によるシートの穴あき、加熱不足による金型転写性の悪化が生じやすく成形可能条件が著しく狭くなるため生産性に問題があった。又、均一な肉厚の付与や、深絞り成型が極めて難しいため用途に制限があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであり、特殊な装置を用いることなく高発泡倍率化を達成し、軽量、かつ表面平滑性が良好で、耐衝撃性、断熱特性に優れ、さらに二次加工性も良好なポリオレフィン系樹脂発泡積層シートを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、α−オレフィンを含まない又はα−オレフィンの含量が少ない特定のMFRを有するポリプロピレンとα−オレフィンの含量が多い高分子量ポリプロピレン系共重合体との組成物であって、特定のMFR、溶融張力(MT)とMFRの関係、最長緩和時間(τd)を有するポリプロピレン系樹脂組成物を発泡層とすることにより、高発泡倍率、表面平滑性、耐衝撃性、断熱性に優れ、さらに二次加工性も良好なポリオレフィン系樹脂発泡積層シートが得られることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、少なくとも下記の成分(a−1)と成分(a−2)からなり、特性(A−1)〜特性(A−3)の物性を有する多段重合法で得られるポリプロピレン系樹脂組成物(A)からなる発泡層と該発泡層に接する非発泡層とから構成されることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡積層シートが提供される。
成分(a−1):MFRが10〜1000g/10分のプロピレン単独重合体またはプロピレン以外のα−オレフィン含量が1重量%未満のプロピレン・α−オレフィン共重合体 50〜90重量%
成分(a−2):重量平均分子量が50万〜1000万、プロピレン以外のα−オレフィンの含量が1〜15重量%のプロピレン・α−オレフィン共重合体 10〜50重量%
特性(A−1):MFRが0.1〜20g/10分
特性(A−2):溶融張力(MT)とMFRが以下の関係を満たす。
logMT>−0.97×logMFR+1.23
特性(A−3):最長緩和時間(τd)が100秒以上
【0006】
また、本発明の第2の発明によれば、前記非発泡層が、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、充填剤10〜400重量部を配合してなる非発泡層樹脂材料(B)から構成されることを特徴とする第1の発明に記載のポリオレフィン系樹脂発泡積層シートが提供される。
【0007】
また、本発明の第3の発明によれば、前記非発泡層を構成するポリオレフィン系樹脂が、前記ポリプロピレン系樹脂組成物(A)であることを特徴とする第2の発明に記載のポリオレフィン系樹脂発泡積層シートが提供される。
【0008】
また、本発明の第4の発明によれば、発泡層と該発泡層に接する非発泡層とを有する第1〜3のいずれかの発明のポリオレフィン系樹脂発泡積層シートを製造する方法であって、前記ポリプロピレン系樹脂組成物(A)と発泡剤との混合物と、前記非発泡層樹脂材料(B)とをダイスよりシート状に溶融共押出して、前記発泡層と該発泡層に接する非発泡層とを形成させる工程を含むことを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡積層シートの製造方法が提供される。
【0009】
また、本発明の第5の発明によれば、発泡層と該発泡層に接する非発泡層とを有する第1〜3のいずれかの発明のポリオレフィン系樹脂発泡積層シートを製造する方法であって、前記ポリプロピレン系樹脂組成物(A)と発泡剤との混合物と、前記非発泡層樹脂材料(B)とをダイス内部で合流した後、環状ダイスより押出して、発泡層の両面に非発泡層を積層した筒状の積層体を形成し、次いで筒状積層体の内面側を円柱状冷却ドラム周面に接触させて引取りながら冷却し、切り開いてシート状とすることを特徴とするポリオレフィン系樹脂積層発泡シートの製造方法が提供される。
【0010】
また、本発明の第6の発明によれば、前記非発泡層樹脂材料(B)を構成するポリオレフィン系樹脂が、前記ポリプロピレン系樹脂組成物(A)であることを特徴とする第4又は5の発明に記載のポリオレフィン系樹脂発泡積層シートの製造方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
I.発泡層
1.ポリプロピレン系樹脂組成物(A)
本発明の発泡積層シートの発泡層に用いるポリプロピレン系樹脂組成物(A)は、少なくとも成分(a−1)プロピレン単独重合体又はプロピレン以外のα−オレフィン含量が1重量%未満のプロピレン・α−オレフィン共重合体と、成分(a−2)プロピレン以外のα−オレフィン含量が1〜15重量%のプロピレン・α−オレフィン共重合体から構成される。プロピレン以外のα−オレフィンとしては、プロピレンを除く炭素数2〜20のα−オレフィンが挙げられ、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等を例示できる。
【0012】
成分(a−1)のプロピレン・α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィンの含量は、1重量%未満であり、好ましくは0.5重量%未満である。α−オレフィンの含量が1重量%以上であると生成ポリマーの立体規則性が低下するので剛性、耐熱性が劣る。成分(a−1)としては、生成ポリマーの粒子性状の点でプロピレン単独重合体が好ましい。
ここで、α−オレフィン含量は、13C−NMRによって測定した値である。
【0013】
また、成分(a−1)のMFRは、10〜1000g/分であり、好ましくは30〜100g/分である。MFRが10g/分未満では材料の粘度が高くなり過ぎ、押出特性、発泡特性に支障を来す。MFRが1000g/分を超えると成分(a−2)との相溶性が大きく低下するため発泡特性が低下する。なお、ポリマーのMFRを調節するには、例えば、重合温度、触媒量、分子量調節剤としての水素の供給量など適宜調節する方法がとられる。
ここで、MFR(メルトフローレート)は、JIS−K6921−2(230℃、21.18N荷重)にしたがって測定した値をいう。
【0014】
成分(a−2)のプロピレン・α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィンは、成分(a−1)におけるα−オレフィンに挙げたものを使用でき、成分(a−1)におけるα−オレフィンと同一であることが好ましい。成分(a−2)のα−オレフィンの含有量は、1〜15重量%であり、好ましくは3〜9重量%である。α−オレフィンの含有量が1重量%未満では、重量平均分子量50万〜1000万の付与が困難となり、15重量%を超えると成分(a−1)との相溶性が低下してプロピレン系樹脂組成物(A)の溶融張力が効果的に発現できなくなる。
ここで、α−オレフィン含量の測定は、上記の方法による。
【0015】
また、成分(a−2)のプロピレン・α−オレフィン共重合体は、重量平均分子量が50万〜1000万であり、好ましくは80万〜500万である。重量平均分子量が50万未満ではプロピレン系樹脂組成物の溶融張力改善効果が小さく、1000万を超える成分(a−1)との相溶性が悪化する。なお、ポリマーの重量平均分子量を調節するには、例えば、重合温度、触媒量、分子量調節剤としての水素の供給量など適宜調節する方法がとられる。
ここで、重量平均分子量は以下の条件で測定した値である。
【0016】
装置:ウオーターズ社製GPC 150C型
検出器:MIRAN 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
カラム:昭和電工社製AD806M/S 3本
(カラムの較正は、東ソー製単分散ポリスチレン(A500,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,F40,F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量はポリスチレンとポリプロピレンの粘度式を用いてポリプロピレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数は、α=0.723、logM=−3.967であり、ポリプロピレンは、α=0.707、logM=−3.616である。)
測定温度:140℃
濃度 :20mg/10mL
注入量:0.2ml
溶媒 :オルソジクロロベンゼン
流速 :1.0ml/分
【0017】
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂組成物(A)における、成分(a−1)と成分(a−2)との配合割合は、成分(a−1)/成分(a−2)が50/50〜90/10(重量比)、好ましくはで70/30〜90/10である。成分(a−1)が50未満ではポリプロピレン系樹脂組成物(A)の押出成形性が悪化する。90を超えると溶融張力が低下するため発泡特性が悪化する。
【0018】
さらに、本発明で用いるポリプロピレン系樹脂組成物(A)は、次の特性(A−1)〜(A−3)を満たしている必要がある。
【0019】
特性(A−1):MFR
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物(A)のMFRは、0.1〜20g/10分であり、好ましくは0.5〜10g/10分である。MFRが0.1g/10分未満では押出成形性が困難となる。20g/10分を超えると熱成形時のドローダウン性が大きく低下する。ポリプロピレン系樹脂組成物(A)のMFRは、成分(a−1)と成分(a−2)のそれぞれのMFR又は重量平均分子量とそれらの配合割合に依存する。
【0020】
特性(A−2):溶融張力(MT)とMFRの関係
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物(A)は、溶融張力(MT)とMFRの間に下記関係が成立することが必要である。
logMT>−0.97×logMFR+1.23
好ましくは、
logMT>−0.57×logMFR+1.40
であり、より好ましくは、
logMT>−0.27×logMFR+1.54
である。
【0021】
logMTの上限は、特に限定されるものではないが、−0.08×logMFR+1.90>logMTが既設の製造設備において製造しうる。
上記式を満足しないポリプロピレン系樹脂組成物は、溶融張力が低く、押出特性、発泡特性が劣り、本発明の目的を達成できない。ポリマーのMTは、その分子量あるいはMFRと一定の相関があり、分子量が高いほど(MFRが低いほど)、MTは高くなる。単一成分では分子量との関係で、一定のMTを超えることができないものであるが、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物(A)においては、成分(a−1)と成分(a−2)との分子量(あるいはMFR)やプロピレン以外のα−オレフィン含量を調整することで、ポリプロピレン系樹脂組成物の分子量(あるいはMFR)、相溶性を、特に高分子量成分となる成分(a−2)のMTを高める効果を充分に発揮させることで、従来にないMFRとMTの関係を達成したものである。
【0022】
一方、従来の汎用のポリプロピレン系樹脂組成物は、上式において左辺<右辺であり、本発明で用いるポリプロピレン系樹脂組成物(A)に比べると、同一MTにおけるMFRは小さくなるため、流動性が悪化する。すなわち、MFR/MTバランスで、低流動/高MTの場合には押出特性が悪化し、剪断発熱も顕著になるため発泡特性は悪化する。高流動/低MTの場合は、流動性は良好となるが、ダイ出口以降の発泡特性は悪化し、気泡合一、破泡、ダイ内発泡等の現象が頻発するようになる。
【0023】
ここで、MTの測定は、東洋精機製作所製のキャピログラフを用いて、シリンダー温度190℃、オリフィスL/D=8.1/2.095(mm)、ピストンスピード10mm/分、引取速度4.0m/分の条件下で行い、定常時の張力をMT値(単位:g)とした。
【0024】
(3)特性(A−3):最長緩和時間(τd)
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物(A)の最長緩和時間(τd)は、100秒以上であり、好ましくは120〜2000秒であり、より好ましくは140〜1000秒である。τdが100秒未満であると、長緩和時間成分の寄与が小さくなるために加工特性に支障を来す。すなわち、τd≧100秒を満足させることが、高溶融張力を必要とする成形加工において必須の条件である。
【0025】
なお、τdとは、応力緩和測定より求められ,変形を加えられた分子鎖が配向を変えずに緩和する配向緩和を経て、変形前のランダム状態に戻るまでの時間を意味する。
【0026】
ポリプロピレン系樹脂組成物のτdは、発泡成形、熱成形等の加工特性と密接に関連しており、τdが大きいほど加工特性に優れるものと考えられる。τdは、高分子量成分、もしくは分岐成分のいずれか、もしくは両者の存在により長大化する傾向がみられるが、伸長粘度の非線形性とは必ずしも一致しない。すなわち、τdは、伸長粘度の非線形性を規定するものではなく、伸長変形時の均一延展性を規定するものである。
【0027】
ここで、τdの測定は、以下の方法に従う。
レオメトリックス社製RMS−800を用い、直径25mmのパラレルプレート、ギャップ1.5mmで温度200℃、240℃、歪み50、100%で緩和弾性率G(t)を測定してマスターカーブを作成する。得られたG(t)を用いて、JOURNAL OF POLYMER SCIENCE,VOL.XL,P443−456(1959)に記載の方法により、τdを算出する。
【0028】
2.ポリプロピレン系樹脂組成物(A)の製造方法
成分(a−1)と成分(a−2)を得るための触媒系としては、チタン含有固体触媒成分と有機アルミニウム化合物とを主体とするもの、またはπ電子共役配位子を少なくとも1個有するメタロセン系の遷移金属化合物を用いるものを挙げることができる。
【0029】
メタロセン化合物は、アルミノキサン類を助触媒として用いられることもあるし、シリカや粘土鉱物に担持されて使用されることもある。メタロセン触媒の具体的例示としては、特開平8−217928号、特開平8−238731号、特開平8−183814号、特開平8−208733号、特開平8−85707号の各公報などに例示されている触媒が挙げられる。
【0030】
チタン含有固体触媒成分は、固体のマグネシウム化合物、四ハロゲン化チタン及び電子供与性化合物を接触させて得られる公知の担持型触媒成分、三塩化チタンを主成分として含む公知の触媒成分から選ばれる。
【0031】
チタン含有固体触媒成分の助触媒のアルミニウム化合物は、一般式AlRnX3−n(式中Rは、炭素数2から10の炭化水素基を表し、nは3≧n>1.5の数を表す)で表される。チタン含有固体触媒成分が固体のマグネシウム化合物を含有する担体担持型触媒成分である場合は、AlR3またはAlR3とAlR2Xの混合物を使用するのが好ましく、一方、三塩化チタンあるいは三塩化チタンを主成分として含む触媒成分である場合は、AlR2Xを使用するのが好ましい。さらに本発明においては上記触媒および共触媒成分の他に第3成分として公知の電子供与性化合物を使用することができる。
【0032】
また、本発明の成分(a−1)、成分(a−2)を得るための重合反応は、例えば、ヘキサン、ヘプタンなどの不活性溶媒の存在下あるいは不存在下、液体プロピレンの存在下あるいは気相プロピレン中でも行うことができる。
【0033】
成分(a−1)と成分(a−2)との組成物であるポリプロピレン系樹脂組成物(A)の製造方法は、成分(a−1)を触媒の存在下で重合した後、続けて、成分(a−1)と触媒の存在下に成分(a−2)を重合する多段重合法によって製造する方法、成分(a−2)を触媒の存在下で重合した後、続けて、成分(a−2)と触媒の存在下に成分(a−1)を重合する多段重合法等によって製造する方法を例示できる。
【0034】
得られたポリプロピレン系樹脂組成物の分散性の観点から、成分(a−1)を触媒の存在下で重合した後、続けて、成分(a−1)と触媒の存在下で成分(a−2)を重合する多段重合法によって製造する方法、成分(a−2)を触媒の存在下で重合した後、続けて、成分(a−2)と触媒の存在下で成分(a−1)を重合する多段重合法によって製造する方法が好ましく、重合効率の観点から、成分(a−1)を触媒の存在下で重合した後、続けて、成分(a−1)と触媒の存在下で成分(a−2)を重合する多段重合法によって製造する方法が特に好ましい。
【0035】
多段重合反応の場合は、1基の重合槽を用いて回分式に行うこともできるし、2基以上の重合槽を直列につないで連続的に行うこともできる。従って、重合は、少なくとも2段階で行なわれ、付加的に重合を行ない3段階、4段階で行ってもよい。
【0036】
重合触媒は、第1段階で重合前に添加されるのが好ましい。後段において触媒を補充することを必ずしも排除するものではないが、樹脂のブレンドでは得られない特性を得るためには、触媒は第1段階で添加するのが好ましい。
【0037】
成分(a−1)を得るための工程(1)は、プロピレンあるいはプロピレンと少量の他のα−オレフィンを水素の存在下に重合する。水素は、工程(1)で得られる重合体のMFRが10〜1000g/10分の範囲となるように制御される。水素濃度(スラリー重合においては気相部濃度、液体プロピレン中の重合あるいは気相法においてはモノマー中の含有量を指す)は、1〜50mol%が好ましく、より好ましくは3〜30mol%添加される。
【0038】
プロピレンと共重合される他のα−オレフィンは、間欠的に添加することもできるし、プロピレンと共に連続的に供給することもできる。工程(1)においては、重合温度が40〜90℃が好ましく、全重合量の50〜90重量%、好ましくは60〜80重量%が製造される。
【0039】
成分(a−2)を得るための工程(2)は、高分子量成分を得るための重合であり、水素濃度は0.1mol%以下の実質的に無水素状態で重合を進行せしめるのが好ましい。工程(2)で得られる重合体の重量平均分子量は、50万〜1000万であり、好ましくは80万〜500万である。
【0040】
重合温度は、40〜90℃が好ましく、より好ましくは50〜80℃であり、コモノマーのα−オレフィン含有量は、1〜15重量%であり、好ましくは3〜10重量%である。コモノマー含有量が高すぎても、低すぎても高分子量成分の分散が悪くなり溶融張力向上効果が低下する。
【0041】
工程(2)で得られる重合体は、全重合体の10〜50重量%であり、好ましくは20〜40重量%である。
【0042】
ここで、重量平均分子量は、GPCを用いて前段重合終了後に得られた重合体と最終重合体の両者を測定し、両者の差と前段重合の重合体量と最終重合体量の関係から算出することができる。
【0043】
なお、ポリプロピレン系樹脂組成物(A)には、酸化防止剤,着色剤,紫外線吸収剤,帯電防止剤,可塑剤、および脂肪酸金属塩,脂肪酸アミド等のスリップ剤、ポリエチレン、フィラー等を必要に応じ添加してもよい。
【0044】
3.発泡方法
ポリプロピレン系樹脂組成物(A)を発泡させるには、押出機内で樹脂組成物に発泡剤を添加して溶融混練する方法を用いるのが好ましい。発泡剤としては、例えば、無機系発泡剤、揮発性発泡剤、分解型発泡剤が用いられ、これらは混合して用いることができる。
【0045】
無機系発泡剤としては、例えば、二酸化炭素、空気、窒素等が挙げられる。揮発性発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロブタン、シクロペンタン等の脂肪族炭化水素類及び環式脂肪族炭化水素類が、モノクロロジフロロメタン、トリクロロフロロメタン、ジクロロジフロロメタン、ジクロロテトラフロロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素類が挙げられる。分解型発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、P,P′−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂組成物への発泡剤の添加量は、発泡剤の種類や設備、運転条件、製品の発泡倍率等によって異なるが、発泡層倍率2〜8倍(発泡層密度0.11〜0.46g/cm3)の発泡シートを得るためには、ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、1〜10重量部を添加するのが好ましい。
【0046】
II.非発泡層
1.非発泡層樹脂材料
本発明の発泡積層シートの非発泡層の材料としては、熱可塑性樹脂であれば、非ポリオレフィン系樹脂材料であってもポリオレフィン系樹脂であっても特に制限がないが、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、充填剤10〜400重量部を配合してなる非発泡層樹脂材料(B)から構成される。ポリオレフィン系樹脂としては、何ら限定されるものではないが、プロピレン系樹脂が好ましく、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体が好ましい。プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体に用いられるα−オレフィンとしては、プロピレンを除く炭素数2〜20のα−オレフィンが挙げられ、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等を例示できる。上記プロピレン系樹脂は、単一成分であっても二成分以上の混合物であってもよい。
【0047】
非発泡層に用いることのできる好ましいポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体樹脂組成物である。特に好ましくは、MFRが10〜1000g/10分の、プロピレン単独重合体又はα−オレフィン含量が1重量%未満のプロピレン・α−オレフィン共重合体(a−1)を50〜90重量%と、重量平均分子量が50万〜1000万、α−オレフィン含量が1〜15重量%のプロピレンランダム共重合体樹脂(a−2)を10〜50重量%とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物、すなわち、上記発泡層で用いたポリプロピレン系樹脂組成物(A)である。
【0048】
また、非発泡層におけるポリオレフィン系樹脂に配合される充填剤としては、無機粉体系、有機粉体系、繊維系の充填剤が挙げられる。無機粉体系充填剤としては、例えば、シリカ、タルク、マイカ、クレー等の天然系、及び炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;珪酸ナトリウム、珪酸カルシウム等の珪酸塩;酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、アルミナ、ゼオライト等の酸化物;リン酸アルミニウム、硫酸バリウム等の塩類;カーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。有機粉体系充填剤としては、例えば、フェノール樹脂粉、エボナイト粉等が挙げられる。繊維系充填剤としては、例えば、各種ガラス、パルプ、アスベスト、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド等の繊維が挙げられる。充填剤は、単独又は2種以上混合してもよい。
【0049】
充填剤の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、10〜400重量部が好ましく、より好ましくは10〜100重量部である。配合量が10重量部未満であると、発泡積層シート全体としての剛性、耐熱性、コルゲート防止性能の向上は少なく、逆に400重量部を超えると押し出し成形が困難になる場合がある。
【0050】
なお、ポリオレフィン系樹脂には、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、および脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド等のスリップ剤等を必要に応じ添加してもよい。
【0051】
III.発泡積層シート
本発明の発泡積層シートの層構成は、上記発泡層と該発泡層に接する上記非発泡層とを含む2以上の層からなるものであれば特に限定されないが、好ましくは発泡層の両面に非発泡層を積層した3層構造が挙げられる。又、更に必要に応じて、非発泡層の外側の片面あるいは両面に、非発泡層の材質と同様のポリオレフィン系樹脂から選択される樹脂材料よりなるスキン層が積層されていてもよく、必要とされる品質(例えば光沢、表面加飾、防汚、熱シール性等)に合わせて選択することができる。
【0052】
本発明の発泡積層シートの製造方法は、上記ポリプロピレン系樹脂組成物(A)と発泡剤との混合物と、発泡剤を含まない非発泡層樹脂材料(B)とを、ダイスより溶融押出して、発泡層とそれに接する非発泡層とを形成させる工程を含む方法である。この製造方法によると、より安価で省スペースで、簡便に本発明の発泡積層シートを得ることができる。
【0053】
すなわち、発泡層に接する面に非発泡層を積層する方法は、ダイスより押し出される前に前記した各層を形成する樹脂材料を溶融状態で積層する方法であればいずれでもよい。例えば、両材料をそれぞれ押出機で溶融混練した後にダイス内で積層するマルチマニホールド方式や、ダイスに流入させる前に積層するフィードブロック方式(コンバイニングアダプター方式)等であればよい。ダイスの形状はT型ダイス、環状ダイスのいずれをも使用できる。
【0054】
本発明の発泡積層シートの好ましい製造方法は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物(A)と発泡剤との混合物と、発泡剤を含まない非発泡層樹脂材料(B)とを、ダイスよりシート状に溶融押出して、発泡層とそれに接する非発泡層とを形成させる方法である。
【0055】
本発明の発泡積層シートのもう一つの好ましい製造方法は、ポリプロピレン系樹脂組成物(A)と発泡剤との混合物と、発泡剤を含まない非発泡層樹脂材料(B)とをそれぞれ押出機に供給し、発泡層の両面に非発泡層が一体化するように、環状ダイス内部で両原料を合流させて積層させた後、環状ダイスより筒状に共押出し発泡層用原料を発泡させ、発泡層の内外面に非発泡層を有する筒状の発泡積層体を得たのち、次いで筒状の積層体内面側を円筒状冷却ドラムに接触させながら引き取り、冷却した後、切り開いて発泡積層シートとする方法である。
【0056】
発泡層の密度や厚みは、発泡剤の添加量、押出温度、単位時間当りの押出量、積層シートの引き取り速度等によって調整することができる。
【0057】
さらに、必要に応じて上述したスキン層を積層させる場合は、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、押出ラミネート法、共押出法、プレス法等の通常適用される積層方法によればよい。
【0058】
非発泡層に非ポリオレフィン系樹脂材料を用いる場合は、発泡層と非発泡層との接着を高める目的で、両者の間に接着層を積層させるが、その場合は、前記ポリプロピレン系樹脂組成物(A)の発泡成形用樹脂材料と発泡剤との混合物、非ポリオレフィン系脂材料、及び接着性樹脂を、前記接着性樹脂が前記混合物と非ポリオレフィン系樹脂材料との間に積層されるようにダイスよりシート状に溶融押出することにより製造される。
【0059】
非発泡層として非ポリオレフィン系樹脂材料からなる樹脂層とポリオレフィン系樹脂材料からなる樹脂層との積層体を用いる場合において、両樹脂層の間に接着層を設ける場合にも、同様に前記接着性樹脂が両樹脂層の間に積層されるようにダイスよりシート状に溶融押出することにより製造される。
【0060】
【実施例】
本発明を実施例で説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例で用いた試験法及びポリプロピレン系樹脂組成物の製造例は以下の通りである。
【0061】
1.試験法
(1)発泡倍率:発泡積層シートを10cm角に切り取り、その重量と厚みから積層発泡シートの全体密度を算出し、あらかじめ算出した非発泡層密度より発泡積層シート中の発泡層密度を算出し、下式により計算して求めた。
発泡倍率=(未発泡時密度)÷(発泡時密度)
(2)気泡性状:発泡シートの断面を光学顕微鏡で観察し、発泡層中の気泡の径を測定して次の基準で評価した。
◎=均一微細(気泡径100μ以下)
○=均一(気泡径100〜200μ)
×=不均一、粗大(気泡径30μ以上)
(3)独立気泡率:ASTM−D2856に準じて測定し、つぎの基準で判断した。
◎=85%以上
○=70〜85%
△=50〜70%
×=50%未満
(4)ドローダウン性:発泡積層シートを30cm角の治具に固定し断熱箱にセットしてから、サンプルの上下に設置されたヒーターにより設定温度450℃の条件下で加熱する。ここで加熱開始時から35秒間シートを加熱した時の垂れ量よりドローダウン性を次の基準で評価した。
◎=15mm未満
○=15〜20mm未満
△=20m以上
(5)コルゲート発生の有無(表面平滑性):ダイス出口で発生するシートの波打ち本数を目視で観察し、次の基準で評価した。
◎:全幅で発生せず
○:殆ど発生せず(両端部に数本)
△:若干発生(全幅で5〜10本)
×:幅方向の全面に発生(20本以上)
【0062】
2.樹脂組成物の製造
製造例1
内容積200リットルのステンレス製オートクレーブにn−ヘプタン70リットル、Mg担持型チタン触媒(特開平4−348113号公報の実施例1と同様にして調製された固体触媒)3g、およびトリエチルアルミニウム10gを加え、70℃に昇温し、水素とプロピレンを供給してMFR=50g/10分のプロピレン単独重合体を全重合体の70重量%製造した(工程1)。次に水素をパージしてエチレンとプロピレンを供給し、エチレン含量10重量%、重量平均分子量480万のエチレン・プロピレン共重合体を全重合体の30重量%製造(工程2)して樹脂組成物−1を得た。得られた樹脂組成物の物性を表1に示す。
【0063】
製造例2〜7
工程1及び工程2の重合条件を表1に示すように変更すること以外は、製造例1と同様にして重合を行い樹脂組成物−2〜樹脂組成物−7を得た。得られた樹脂組成物の物性を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
実施例1
発泡層として、表1の樹脂組成物−1の100重量部に対し炭酸ガス発生型の化学発泡剤(永和化成社製EE405)2.7重量部を配合したものを用い、非発泡層として、プロピレン−エチレンブロック共重合体(PP;MFR=0.5g/10分、「日本ポリケムノバテックEC9」)100重量部に充填剤としてタルク50重量部を配合したものを用いて、それぞれ押出機で溶融混練し、次いで、これらの混練したものをフィードブロック方式によってTダイ直前で3層に積層し、これをTダイより押出成形して多層発泡シートを得た。シートの評価結果を表2に示す。
なお、上記押出機としては、発泡層樹脂の場合は、口径65mmφのものを使用し、非発泡層樹脂の場合は、口径90mmφのもの、Tダイは巾750mmのものを使用した。
【0066】
実施例2
発泡層に用いる樹脂組成物を樹脂組成物−2に代えた以外は、実施例1と同様にして多層発泡シートを得た。シートの評価結果を表2に示す。
【0067】
実施例3
発泡層に用いる樹脂組成物を樹脂組成物−3に代えた以外は、実施例1と同様に多層発泡シートを得た。シートの評価結果を表2に示す。
【0068】
実施例4
発泡層に用いる樹脂組成物を樹脂組成物−4に代えた以外は、実施例1と同様に多層発泡シートを得た。シートの評価結果を表2に示す。
【0069】
実施例5
発泡層に用いる樹脂組成物を樹脂組成物−5に代えた以外は、実施例1と同様に多層発泡シートを得た。シートの評価結果を表2に示す。
【0070】
実施例6
非発泡層に用いるプロピレン樹脂を樹脂組成物−1に代えた以外は、実施例1と同様に多層発泡シートを得た。シートの評価結果を表2に示す。
【0071】
比較例1
非発泡層を設けず、厚さ0.8mmの単層シートとしたこと以外は、実施例1と同様に発泡シートを得た。シートの評価結果を表2に示す。
【0072】
比較例2
発泡層に用いる樹脂組成物を樹脂組成物−6に代えた以外は、実施例1と同様に多層発泡シートを得た。シートの評価結果を表2に示す。
【0073】
比較例3
発泡層に用いる樹脂組成物を樹脂組成物−7に代えた以外は、実施例1と同様に多層発泡シートを得た。シートの評価結果を表2に示す。
【0074】
【表2】
【0075】
表2より明らかなように、実施例1〜5では、コルゲートは端部のみで殆ど発生せず、表面平滑で気泡は均一微細であった。実施例6では、コルゲートは全幅で発生せず、表面平滑で、気泡は均一微細であった。熱成形時のドローダウンも極めて少なく良好であった。一方、非発泡層を用いない比較例1では、気泡性状は良好だがコルゲートが全面に発生した。MTとMFRの関係が範囲外である樹脂組成物を発泡層に用いた比較例2では、ドローダウン性は良好であったが、コルゲートは若干発生し、気泡性状は不均一、粗大であった。MTとMFRの関係及びτdが範囲外である樹脂組成物を発泡層に用いた比較例3では、コルゲートは若干発生し、気泡性状は不均一、粗大であり、ドローダウン性も劣った。
【0076】
【発明の効果】
本発明の発泡積層シートは、発泡倍率、独立気泡率、気泡性状等の発泡特性に優れ、ドローダウン性、コルゲートの発生がなく二次加工性に優れた発泡積層シートであるので、耐衝撃性、断熱性等に優れたシートとして、各分野の産業資材として有用な材料として用いることができる。
Claims (6)
- 少なくとも下記の成分(a−1)と成分(a−2)からなり、特性(A−1)〜特性(A−3)の物性を有する多段重合法で得られるポリプロピレン系樹脂組成物(A)からなる発泡層と該発泡層に接する非発泡層とから構成されることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡積層シート。
成分(a−1):MFRが10〜1000g/10分のプロピレン単独重合体またはプロピレン以外のα−オレフィン含量が1重量%未満のプロピレン・α−オレフィン共重合体 50〜90重量%
成分(a−2):重量平均分子量が50万〜1000万、プロピレン以外のα−オレフィンの含量が1〜15重量%のプロピレン・α−オレフィン共重合体 10〜50重量%
特性(A−1):MFRが0.1〜20g/10分
特性(A−2):溶融張力(MT)とMFRが以下の関係を満たす。
logMT>−0.97×logMFR+1.23
特性(A−3):最長緩和時間(τd)が100秒以上 - 前記非発泡層が、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、充填剤10〜400重量部を配合してなる非発泡層樹脂材料(B)から構成されることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン系樹脂発泡積層シート。
- 前記非発泡層を構成するポリオレフィン系樹脂が、前記ポリプロピレン系樹脂組成物(A)であることを特徴とする請求項2に記載のポリオレフィン系樹脂発泡積層シート。
- 発泡層と該発泡層に接する非発泡層とを有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡積層シートを製造する方法であって、前記ポリプロピレン系樹脂組成物(A)と発泡剤との混合物と、前記非発泡層樹脂材料(B)とをダイスよりシート状に溶融共押出して、前記発泡層と該発泡層に接する非発泡層とを形成させる工程を含むことを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡積層シートの製造方法。
- 発泡層と該発泡層に接する非発泡層とを有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡積層シートを製造する方法であって、前記ポリプロピレン系樹脂組成物(A)と発泡剤との混合物と、前記非発泡層樹脂材料(B)とをダイス内部で合流した後、環状ダイスより押出して、発泡層の両面に非発泡層を積層した筒状の積層体を形成し、次いで筒状積層体の内面側を円柱状冷却ドラム周面に接触させて引取りながら冷却し、切り開いてシート状とすることを特徴とするポリオレフィン系樹脂積層発泡シートの製造方法。
- 前記非発泡層樹脂材料(B)を構成するポリオレフィン系樹脂が、前記ポリプロピレン系樹脂組成物(A)であることを特徴とする請求項4又は5に記載のポリオレフィン系樹脂発泡積層シートの製造方法。
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