JPH0738210A - プリント回路基板とプリント回路基板用転写シートおよびプリント回路基板の製造方法 - Google Patents

プリント回路基板とプリント回路基板用転写シートおよびプリント回路基板の製造方法

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JPH0738210A
JPH0738210A JP19903493A JP19903493A JPH0738210A JP H0738210 A JPH0738210 A JP H0738210A JP 19903493 A JP19903493 A JP 19903493A JP 19903493 A JP19903493 A JP 19903493A JP H0738210 A JPH0738210 A JP H0738210A
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  • Structure Of Printed Boards (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回路パターンに切断または亀裂を生じ易いコ
ーナー部で回路パターンの導電性が損なわれないプリン
ト回路基板を提供する。 【構成】 コーナー部5を有する回路基板4の表面に回
路パターン6が転写されたプリント回路基板2におい
て、前記コーナー部5の回路パターンにペースト状導電
材層8を裏打ちした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プリント回路基板、
プリント回路基板用転写シート、およびその転写シート
を用いるプリント回路基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、キャリアシートに銅箔からなる回
路パターンを離型剤層を介して積層したプリント回路基
板用転写シートを、回路パターンが金型のキャビティ内
側となるように配して、回路基板を構成する溶融樹脂を
キャビティ内に射出して回路パターンと一体に回路基板
を形成し、その後回路基板表面からキャリアシートを除
去してプリント回路基板を得る製造方法が知られてい
る。
【0003】ところで、近年、前記プリント回路基板
は、単なる板状のものから、図8に示すようなコーナー
部51を有する箱型やクランク型などの立体的形状のも
のが要求され、そのコーナー部51にも回路パターンが
転写されるようになった。この場合、金型のキャビティ
面もプリント回路基板のコーナー部に応じた凹状屈曲部
を有する箱型等とされ、そのキャビティ面に沿って転写
シートが配置され、射出成形される。
【0004】しかし、前記プリント回路基板用転写シー
トは、銅箔からなる回路パターンに剛性があるため、キ
ャビティ面の凹状屈曲部に完全に沿うように屈曲させる
のは容易ではなく、通常、凹状屈曲部のキャビティ面か
ら少し離れて緩やかな弧状に屈曲した状態で配置され
る。そのため、前記プリント回路基板用転写シートの屈
曲部は、キャビティ内に射出された樹脂の圧力により押
圧され、伸ばされてキャビティ面の凹状屈曲部に密着す
る。
【0005】その際、プラスチックフィルム等からなる
キャリアシートと、銅箔からなる回路パターンとは伸び
率が異なるため、銅箔に無理な張力が加わって、回路パ
ターンが切断したり亀裂が入ったりすることがある。そ
の結果、得られるプリント回路基板は、コーナー部51
で回路パターン52の切断あるいは亀裂を有したものに
なり易く、回路パターンに必須の良好な導電性が阻害さ
れて不良品になることがあった。
【0006】また、製造後のプリント回路基板において
も、部品の装着あるいはケースへの収納等の際にコーナ
ー部表面が部品またはケースと接触し易く、それにより
コーナー部表面の回路パターンに切断あるいは亀裂を生
じやすい問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、回
路パターンに切断または亀裂の生じ易いコーナー部で回
路パターンの導電性が損なわれないプリント回路基板、
プリント回路基板用転写シート、およびその転写シート
を用いるプリント回路基板の製造方法を提供しようとす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、プリント回
路基板に関する発明、プリント回路基板用転写シートに
関する発明、およびプリント回路基板の製造方法に関す
る発明よりなる。
【0009】プリント回路基板に関する発明は、コーナ
ー部を有する回路基板の表面に回路パターンが転写され
たプリント回路基板において、前記コーナー部の回路パ
ターンにペースト状導電材層を裏打ちしたことを特徴と
する。
【0010】プリント回路基板用転写シートに関する発
明は、回路パターンをキャリアシートの一側に有し、前
記回路パターンの切断され易い部分の該回路パターン上
にペースト状導電材層を設けたことを特徴とする。
【0011】また、プリント回路基板の製造方法に関す
る発明は、前記のプリント回路基板用転写シートを、回
路パターンが金型のキャビティ内側となるようにすると
ともに、ペースト状導電材層が前記金型キャビティ面の
凹状屈曲部に位置するようにキャビティに配置し、前記
金型のキャビティ内に回路基板を構成する溶融樹脂を注
入して前記回路パターンと一体に回路基板を形成し、そ
の後前記転写シートのキャリアシートを前記回路基板か
ら除去することを特徴とする。
【0012】
【作用】この発明のプリント回路基板は、コーナー部に
おける回路パターンがペースト状導電材層で裏打ちされ
ているため、コーナー部の回路パターンに切断あるいは
亀裂を生じてもその部分が回路パターン裏側のペースト
状導電材層で電気的に接続されるため、導電性が損なわ
れることがない。
【0013】また、この発明のプリント回路基板用転写
シートは、回路パターンがキャビティ内側となるように
されるとともに、ペースト状導電材層の部分がキャビテ
ィ面の凹状屈曲部に位置するように金型キャビティ内に
配されて、回路基板の射出成形に供される。
【0014】そして、キャビティ内に射出された樹脂の
圧力により、キャビティ面の凹状屈曲部に位置するプリ
ント回路基板用転写シートがキャビティ内側から押圧さ
れ、伸ばされてキャビティ面の凹状屈曲部に密着する。
その際、前記凹状屈曲部に位置するプリント回路基板用
転写シートの部分においては、銅箔がキャリアシートの
伸びに追従できずに切断あるいは亀裂を生じることがあ
る。しかし、あらかじめ切断され易い部分の回路パター
ン上にはペースト状導電材層が設けてあり、そのペース
ト状導電材が、導電性パウダーとプラスチック材料のバ
インダーを主成分とし、銅箔よりも伸びの良い性質を有
するものであるため、ペースト状導電材層がキャリアシ
ートに追従して伸び、そのペースト状導電材層により回
路パターンの切断部あるいは亀裂部が電気的に接続され
る。したがって、回路パターンに切断あるいは亀裂を生
じても回路パターンの導電性が損なわれることがない。
【0015】また、前記回路パターンの切断され易い部
分にスリットあるいは孔を設けたプリント回路基板用転
写シートの場合には、たとえ金型キャビティに配置する
際にプリント回路基板用転写シートにわずかな位置ずれ
があっても、前記スリット等以外の部分で回路パターン
が切断する恐れがなく、その切断箇所が確実にペースト
状導電材層で接続されることになる。
【0016】
【実施例】以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説
明する。図1はこの発明のプリント回路基板一実施例の
斜視図、図2はこの発明のプリント回路基板用転写シー
ト一実施例の平面図、図3は同実施例の3−3拡大断面
図、図4は回路パターンの切断され易い部分の実施例を
示す平面図、図5はこの発明のプリント回路基板製造方
法の一実施例を示す断面図、図6はその要部拡大断面
図、図7は同実施例における射出時を示す要部拡大断面
図である。
【0017】図1に示すプリント回路基板2は、樹脂か
らなる回路基板4と、その回路基板4表面に転写された
回路パターン6とよりなる。回路基板4は、この実施例
では表面と側面との間にコーナー部5を有する箱状から
なるが、箱状に限られず、コーナー部を有するものであ
ればよい。たとえば、略L字形に屈曲したものあるいは
クランク状に屈曲したもの等でもよい。
【0018】回路パターン6は、銅箔からなって、前記
コーナー部5の回路パターン6にペースト状導電材層8
が裏打ちされている。このペースト状導電材層8は、ペ
ースト状導電材の印刷塗布層からなり、高い導電性を有
し、回路パターン6を構成する銅箔よりも伸び易い性質
を有する。なお、このペースト状導電材は、導電性ペー
ストあるいは導電性インキとも称され、ACP−030
(株式会社アサヒ化学研究所製)等種々のものが知られ
ている。また、前記コーナー部5の回路パターンには切
断、亀裂を有していてもよく、その切断あるいは亀裂部
を跨ぐようにしてペースト状導電材層8が設けられる。
【0019】次に、図2および図3に示すプリント回路
基板用転写シート10について説明する。このプリント
回路基板用転写シート10は、プラスチックシート等の
可撓性シート(フィルムともいう)からなるキャリアシ
ート12上に離型剤層14を介して銅箔からなる回路パ
ターン16が積層され、その回路パターン16上に接着
剤層18が積層されている。また、前記回路パターン1
6の切断され易い部分17については、その回路パター
ン16上にペースト状導電材層20が積層され、そのペ
ースト状導電材層20上に接着剤層18が積層されてい
る。なお、図面が複雑になるのを防ぐため、離型剤層1
4および接着剤層18については、図3のみに示した。
【0020】前記キャリアシート12、離型剤層14、
回路パターン16および接着剤層18は、従来のプリン
ト回路基板用転写シートに用いられている公知の材質お
よび成形法により形成されている。またペースト状導電
材層20は、前記プリント回路基板2で説明したのと同
じものが用いられる。
【0021】なお、前記ペースト状導電材層20が設け
られる回路パターン16の切断され易い部分17として
は、プリント回路基板の製造時に、このプリント回路基
板用転写シート10が金型キャビティ面の凹状屈曲部に
沿って屈げられる部分が挙げられる。もちろん、このペ
ースト状導電材層20は、回路パターンの屈曲予定部に
限られず、製造後のプリント回路基板に部品を装着する
際、あるいはプリント回路基板をケースに取り付ける等
の際に、回路パターンが部品あるいはケース等に接触し
て切断され易い部分にも適宜設けられる。
【0022】図4は、回路パターンの切断され易い部分
の実施例を示す平面図である。図(ア)のものは、回路
パターン16aにペースト状導電材層20をそのまま設
けたものである。これに対して図(イ)ないし図(エ)
のものは、回路パターン16b,16c,16dの切断
され易い部分に、スリット17a、菱形の孔17bある
いは多数の小孔17cを形成し、そのスリット17a等
を覆うようにしてペースト状導電材層20を設けたもの
である。
【0023】次に前記プリント回路基板用転写シート1
0を用いて行うプリント回路基板の製造実施例について
図5ないし図7を用いて説明する。まず用いる金型30
について説明する。金型30は、可動金型32と固定金
型34とよりなって、箱型の回路基板成形用のキャビテ
ィ36を内部に有し、射出成形装置の可動盤と固定盤
(図示せず)に取り付けられている。なお、この実施例
の金型30にあっては、可動金型32が凹形状のキャビ
ティ面33を有し、固定金型34が凸形状のキャビティ
面35を有する。
【0024】前記金型30のキャビティ36内に、プリ
ント回路基板用転写シート10を、回路パターン16が
キャビティ36内側となるようにして配し、金型30を
閉じる。その際、プリント回路基板用転写シート10
は、可動金型32のキャビティ面33にほぼ沿わせ、回
路パターン16の切断され易い部分17、すなわちペー
スト状導電材層20部分がキャビティ面33の凹状屈曲
部33aに位置するように配する。
【0025】前記プリント回路基板用転写シート10の
配置時、プリント回路基板用転写シート10は、キャリ
アシート12の柔軟性が、回路パターン16を構成する
銅箔の剛性により妨げられるため、キャビティ面33の
凹状屈曲部33aに沿って屈曲し難く、図5およびその
要部を拡大して示す図6のように、緩やかな弧を描き、
キャビティ面の凹状屈曲部33aから離れて位置する。
【0026】次いで射出装置(図示せず)により金型ス
プルー孔31から溶融樹脂をキャビティ36内に射出す
る。図7に示すように、射出された溶融樹脂40はキャ
ビティ36内を満たす際に、キャビティ面の凹状屈曲部
33aに位置するプリント回路基板用転写シート10を
キャビティ36内側から押す。それによりプリント回路
基板用転写シート10が伸びてキャビティ面の凹状屈曲
部33aに密着する。その際、キャリアシート12に比
べて銅箔からなる回路パターン16の伸びが悪いため、
キャビティ面の凹状屈曲部33a付近で回路パターン1
6に切断部19あるいは亀裂部を生じることがある。し
かし、切断あるいは亀裂を生じても、伸びの良いペース
ト状導電材層20によりその切断部19あるいは亀裂部
が電気的に接続されるため、回路パターン16の導電性
が確保される。
【0027】キャビティ36内を満たした溶融樹脂40
は、回路パターン16およびペースト状導電材層20と
一体になって回路基板42を形成する。その後に成形品
を取り出し、キャリアシートを回路基板の表面から除去
すれば図1に示したのと同様のプリント回路基板が得ら
れる。得られたプリント回路基板は、コーナー部で回路
パターンの切断部あるいは亀裂部があっても、その部分
がペースト状導電材層で電気的に接続されているため、
回路パターンの導電性が損なわれない。
【0028】なお、前記図4の(イ)ないし(エ)に示
したようなスリット等を回路パターンの切断され易い部
分に設けたプリント回路基板用転写シートにあっては、
ペースト状導電材層の部分がキャビティ面の凹状屈曲部
から幾分ずれて配置された場合でも、あらかじめ設定し
た位置、すなわちスリット等を設けた位置以外で回路パ
ターンが切断あるいは亀裂を生じることがないため、そ
の切断部あるいは亀裂部がペースト状導電材層で確実に
接続されることになる。
【0029】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
プリント回路基板によれば、切断あるいは亀裂を生じや
すいコーナー部の回路パターンを導電材層で裏打ちした
たため、その切断あるいは亀裂によっても回路パターン
の導電性が損なわれることがない。
【0030】また、この発明のプリント回路基板用転写
シートおよびプリント回路基板の製造方法によれば、プ
リント回路基板用転写シートにおける回路パターンの切
断し易い部分にペースト状導電材層を設けたため、たと
え回路パターンに切断あるいは亀裂を生じても、その部
分についてはペースト状導電材層により電気的に接続さ
れ、導電性が損なわれることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のプリント回路基板一実施例の斜視図
である。
【図2】この発明のプリント回路基板用転写シート一実
施例の平面図である。
【図3】同実施例の3−3拡大断面図である。
【図4】回路パターンの切断され易い部分の実施例を示
す平面図である。
【図5】この発明のプリント回路基板製造方法の一実施
例を示す断面図である。
【図6】その要部拡大断面図である。
【図7】同実施例における射出時を示す要部拡大断面図
である。
【図8】箱状のプリント回路基板の斜視図である。
【符号の説明】
2 プリント回路基板 4 回路基板 5 コーナー部 6 回路パターン 8 ペースト状導電材層 10 プリント回路基板用転写シート 12 キャリアシート 16 回路パターン 17 回路パターンの切断され易い部分 20 ペースト状導電材層 30 金型 33 キャビティ面 33a 凹状屈曲部 40 溶融樹脂 42 回路基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーナー部を有する回路基板の表面に回
    路パターンが転写されたプリント回路基板において、前
    記コーナー部の回路パターンにペースト状導電材層を裏
    打ちしたことを特徴とするプリント回路基板。
  2. 【請求項2】 回路パターンをキャリアシートの一側に
    有し、前記回路パターンの切断され易い部分の該回路パ
    ターン上にペースト状導電材層を設けたことを特徴とす
    るプリント回路基板用転写シート。
  3. 【請求項3】 請求項2において、回路パターンの切断
    され易い部分にスリットまたは孔を設けたことを特徴と
    するプリント回路基板用転写シート。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載されたプリント
    回路基板用転写シートを、回路パターンが金型のキャビ
    ティ内側となるようにするとともに、ペースト状導電材
    層が前記金型キャビティ面の凹状屈曲部に位置するよう
    にキャビティに配置し、前記金型のキャビティ内に回路
    基板を構成する溶融樹脂を注入して前記回路パターンと
    一体に回路基板を形成し、その後前記転写シートのキャ
    リアシートを前記回路基板から除去することを特徴とす
    るプリント回路基板の製造方法。
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