JPH0737673B2 - 緑青模様形成法 - Google Patents

緑青模様形成法

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JPH0737673B2
JPH0737673B2 JP27051688A JP27051688A JPH0737673B2 JP H0737673 B2 JPH0737673 B2 JP H0737673B2 JP 27051688 A JP27051688 A JP 27051688A JP 27051688 A JP27051688 A JP 27051688A JP H0737673 B2 JPH0737673 B2 JP H0737673B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は屋根材、エキステリア及びインテリアの分野に
おいて近年多用されている緑青色を有する素材を用いて
建造物を建設又は修理する場合若しくはその付属物の加
工修理する場合、その素材に緑青模様を形成させる必要
のあるときに使用される緑青模様形成法に関する。
(ロ)従来の技術 銅又は銅合金において自然に緑青を発生せしめるにはき
わめて長期間を要するものであるので、とくに伝統的建
造物の補修分野では短時間で緑青色を呈するような素材
が求められていた。
比較的短時間内に緑青色を発生せしめるには銅又は銅合
金の素材の表面に直接化学的又は物理的作用を及ぼして
緑青を発生せしめる方法又は緑青形成剤を含有する処理
剤を塗布する方法が用いられていた。
後者について昭和61年特許出願公開第6282号公報に記載
されているように工場内において銅又は銅合金板上に水
性エマルジョン系樹脂に銅化合物を混入させたものを塗
布することによって緑青を形成せしめる処理液が示され
ているが、耐久性に乏しい欠点が顕著であった。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 従来の処理剤では銅又は銅合金以外の素材には適用し難
く、かつ平面的でほぼ一様な淡緑色の色彩の単純模様の
ものしか製造できず、また耐候性が悪く、かつ機械的強
度も弱く加工作業が著しく困難であって、その利用範囲
がきわめて限定されていた。
本発明は上記の欠点を除去することを目的とする。
(ニ)問題点を解決するための手段 素材に前処理を施した後、下地処理剤を適用するとき、
その種類及び組成を変えることにより金属のみならず非
金属素材にも適用を可能ならしめ、ついで平面的又は立
体的模様を形成するために主として塩基性炭酸銅粉末又
は銅金属粉等に、これに適合する塗膜形成剤を配合する
ことにより初めて得ることができた緑青模様形成剤を用
いることにより多種多様の模様の形成を可能ならしめ、
その緑青模様に適応した保護膜形成剤を用いることによ
ってきわめて短時間に堅牢な緑青模様皮膜を形成し、か
つ長期間の耐久性を与えうるような処理剤の組成及びそ
の組合せを経験的に確立するに至った。
(ホ)作用 本発明の処理剤による緑青模様皮膜形成は工場内のみな
らず建築現場においての施工をも可能とし、厳寒、酷暑
又は多雨の季節を除いてはわが国内のいずれの地におい
ても戸外において比較的短時間の内に素材に密着した堅
牢な緑青模様を形成せしめることができ、機械的加工作
業によっても剥離又は罅割れを生ずることなく長時間の
使用に耐えうる。
(ヘ)実施例 緑青模様を形成する場合において模様を立体化する必要
のあるときは複層模様形成剤を併用し、また緑青模様の
長期耐久化を必要とするときは弗素樹脂系保護膜形成剤
を併用する。
なお本発明の緑青模様形成剤には緑青分として5〜50%
を含有する。
次に実施例を示す。
実施例1 前処理で汚物清掃、脱脂又は研磨等の表面処理を施した
非金属系素材であるコンクリートモルタルに対して下地
処理工程としてシーラー及びプライマー塗りを行う場
合、下地処理剤として下記の構成のものをハケ塗りによ
って塗布する。
下地処理剤 顔料 37.0% アルキッド樹脂 22.0% 芳香族炭化水素 41.0% ただし、顔料は酸化鉄を主成分とするものであり、また
芳香族炭化水素は主としてトルエン及びキシレンとから
なる。
下地処理の表面が未乾燥の状態において緑青模様形成工
程として下記の構成のものをエアースプレー塗装によっ
て塗布する。
緑青模様形成剤 塩基性炭酸銅 30.0% 顔料 12.6% 硝化綿 7.0% アルコール系溶剤20.4% シンナー 30.0% ただし、塩基性炭酸銅は銅含有量は56.1% の平均粒系1.6ミクロンの微粒子からなる。
また顔料は銅鉱石粉末及び銅粉を含み、シンナーはアル
コール系溶剤とは混和しにくいトルエン、キシレン系芳
香族炭化水素からなる。
緑青模様形成剤の塗膜が完全に乾燥した後に保護膜上塗
り工程として下記の構成のものをハケ塗りによって塗布
する。
保護膜形成剤 アクリル共重合樹脂 61.0% 有機溶剤 25.0% 艶消し剤 13.0% 添加剤 1.0% ただし、有機溶剤はケトン類、エステル類及び炭化水素
からなり、添加剤には分散剤、増粘剤、消泡剤、安定
剤、成膜助剤及び防腐剤が含まれる。
これらの工程においてはハケ塗り、ローラー塗り、エア
ースプレー塗装、エアーレス塗装、どぼづけ、ころが
し、流し塗り等の塗装法を用いることもできる。
また非金属系素材としての石膏加工品、石、陶器、タイ
ル、粘土、木質材、紙、プラスチック、FRP等に対して
ほぼ同様に緑青模様形成ができる。
なお模様を立体化する必要のあるときは、緑青模様形成
工程に先立って被層模様形成剤として緑青色を有するア
クリルエマルジョン樹脂、エポキシ樹脂又は無機質のシ
リカ樹脂、セラミック樹脂等からなる凹凸模様吹きつけ
剤等の吹きつけを行う。
また長期耐久化を必要とするときは、弗素樹脂系、シリ
カ樹脂系、ウレタン樹脂系又はセラミック樹脂系の内か
ら緑青模様形成剤及び適用素材の種類、材質に対応する
保護膜形成剤をさらにコーティングする。
本実施例においては未乾燥時に高粘度の緑青模様形成剤
を塗布することにより、塗膜内に高粘度塗料中の顔料が
落ち込んで浮き出るような大小の緑青の斑点模様が黒い
下地の上に形成される。
実施例2 前処理を施したアルミニュムに対しては下地処理工程、
緑青模様形成工程及び保護膜上塗り工程はそれぞれ下記
構成の下地処理剤、緑青模様形成剤及び保護膜形成剤を
用いて実施例1とほぼ同様の順序で処理する。
この場合は下地処理の表面が完全に乾燥した後に緑青模
様形成剤を塗布し、その塗膜が乾燥した後保護膜形成剤
を塗布する。
下地処理剤 顔料 31.0% エポキシ樹脂 50.0% 溶剤 18.0% 添加剤 1.0% ただし、溶剤はトルエン、キシレンを主成分とし、顔料
及び添加剤の組成は実施例1の場合とほぼ同一である。
緑青模様形成剤 塩基性炭酸銅 30.0% 顔料 13.6% 硝化綿 7.0% アルコール系溶剤 19.4% シンナー 30.0% ただし、顔料及びシンナーの組成は実施例1の場合とほ
ぼ同一である。
なお保護膜形成剤(艶消し)の構成は実施例1と同一で
ある。
本実施例においては黒い下地の上に雲状の濃淡を有する
緑白色の模様を形成する。
実施例3 前処理を施した金属素材としての鋼板に対しては下地処
理工程,緑青模様形成工程及び保護膜上塗り工程は下記
の構成の下地処理剤、緑青模様形成剤及び保護膜形成剤
を用いて実施例1とほぼ同様の順序で処理する。
この場合下地処理した後、過剰の処理剤を水洗除去し、
乾燥した後緑青模様形成剤を塗布する。また保護膜形成
剤は緑青模様塗膜が乾燥した後に塗布する。
下地処理剤 硫黄剤 20.2% 生石灰 6.8% 水 73,0% 緑青模様形成剤 塩基性炭酸銅 35.0% アクリル共重合樹脂 19.8% 有機溶剤 8.2% 艶消し剤 4.2% 添加剤 0.3% シンナー 32.5% ただし、有機溶剤はケトン類を主成分とし、シンナーは
トルエン、キシレンを主成分とする。なお添加剤は実施
例1の場合とほぼ同一である。
また保護膜形成剤(艶消し)の構成は実施例1と同一で
ある。
銅合金である真鍮、ブロンズ等の素材に対しても同様に
処理しうる。
本実施例においては下地処理により茶褐色の硫化銅被膜
を形成せしめた上にコントラストのよい淡緑色を有する
花柄模様を形成せしめる。
実施例4 前処理を施した金属素材としての鉄に対しては下地処理
工程、緑青模様形成工程及び保護膜上塗り工程は下記の
構成の下地処理剤、緑青模様形成剤及び保護膜形成剤を
用いて実施例1とほぼ同様の順序で処理する。
この場合下地処理後24時間乾燥した後緑青模様形成剤を
塗布する。
下地処理剤は主剤(A)80%、硬化剤(B)20%とから
なり、塗布直前に混合して使用する。
下地処理剤(A)エポキシ樹脂ワニス 27.5% 顔料 52.5% 添加剤 5.6% 溶剤 14.4% (B)変性ポリアミドアミン42.5% 溶剤 57.5% ただし、顔料は防錆成分を主とし、溶剤はケトン類、芳
香族炭化水素からなり、また添加剤は実施例1の場合と
ほぼ同一である。
緑青模様形成剤 塩基性炭酸銅 18.0% 銅粉 7.0% 顔料 11.3% 硝化綿 8.5% アルコール系溶剤 25.2% シンナー 30.0% ただし、顔料は銅鉱石粉末を主成分とし、シンナーはト
ルエン、キシレンを主成分とする。また銅粉の粒径は32
5メッシュである。
緑青模様塗膜乾燥後保護膜をその上に塗布する。
保護膜形成剤(艶消し)の構成は実施例1と同一であ
る。
本実施例においては茶褐色の下地の上に淡緑色の流れ水
玉模様を形成せしめる。
(ト)発明の効果 本発明の処理剤によって形成された平面的又は立体的緑
青模様は優雅であり、かつ堅牢であって加工性もよく、
従来形成までに十数年を要した天然緑青塗膜形成法に代
わってわが国古来の伝統的建造物及びその付属物の補修
に賞用されるようになってきており、銅又は銅合金以外
の素材にも同じように緑青模様を形成せしめることによ
り建築素材のコストを低減することもでき、とくに第2
段階、第3段階、第4段階の工程においてそれぞれ塗膜
の乾燥状況又は希釈剤の濃度及び塗布時期、方法等を変
えることによって、流れ水玉模様、複層模様、雲状模
様、花柄模様、蜘蛛巣模様等の多種の模様を形成せしめ
ることが可能となり、従来の淡緑色の単一な色彩に比し
格段の多様な模様をつくり出して、その適用範囲を大幅
に拡大し、またいかなる現場においても通常の気象条件
下においては直接施工しうる便宜さを持つという効果を
もたらせた。
これを要するに従来の技術で銅又は銅合金の素材にしか
適用できず、また一様な淡緑色の平面的な色彩のものし
か得ることができなかったのに対し、本発明においては
銅以外の金属のみならずプラスチック又はコンクリート
モルタル等の有機質、無機質をとわず非金属質素材にま
で適用範囲を拡大することになり、かつ濃淡自在に平面
的又は立体的に多様な色彩模様を具現しうることとな
り、従来に比し格段の技術的にすぐれた効果を発揮する
ことになった。
本発明は適用すべき素材の材質及びその形成すべき緑青
模様に対応して、角塗布剤の種類の組み合わせ及びそれ
ぞれの組成、濃度、希釈度並びに塗装する方法及びその
時間間隔との関連を多年にわたる試行錯誤の結果漸く地
悉しえたものであり、当業者の容易には想到しえない技
術であると思われる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被塗装体の材質及び形成すべき塗膜の色
    彩、形状又は模様の種別に応じてそれぞれに適切な前処
    理及び下地処理を施した後、それぞれの下地処理に整合
    すべき (1)5〜50%の塩基性炭酸銅からなる銅化合物 (2)硝化綿又はアクリル共重合樹脂からなる皮膜形成
    主材 (3)アルコール系又はケトン系溶剤からなる分散促進
    剤 (4)顔料、銅粉、艶消し剤又は添加剤からなる補助素
    材のうちの1つ以上からなる塗膜性能向上材 (5)芳香族炭化水素系のシンナーからなる希釈剤 を組み合わせてなる緑青模様形成剤を用いて、平面的又
    は立体的に緑青模様を形成せしめた後、それぞれに整合
    する組成を有する保護膜を塗布することを特徴とする緑
    青模様形成法。
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