JP3049348B2 - 複層模様緑青形成法 - Google Patents

複層模様緑青形成法

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JP3049348B2
JP3049348B2 JP6104820A JP10482094A JP3049348B2 JP 3049348 B2 JP3049348 B2 JP 3049348B2 JP 6104820 A JP6104820 A JP 6104820A JP 10482094 A JP10482094 A JP 10482094A JP 3049348 B2 JP3049348 B2 JP 3049348B2
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浩次 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建造物及びその付属物の
建設又は補修に使用される緑青色を有する建築素材を製
造する手段を提供する技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】緑青色塗膜形成については従来は特開昭
61−37975号公報に示されるように銅又は銅合金
を素材として化学薬品を併用することにより板条に緑青
を形成する方法が行われていた。
【0003】また複層模様形成については特開平4−3
42484号公報に示されるように無機質素材たるモル
タル又は石綿板を対象として高低差の小さい模様を形成
する方法が用いられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、緑青皮
膜形成については従来の方法では銅又は銅合金以外の素
材には適用しがたく、また複層模様形成については主と
して無機質素材を対象として高低差の小さな立体的凹凸
面しか形成できず、塗膜全体としてはほぼ平面的で、ま
た同一色彩のものしか製造することができなかったた
め、その利用範囲が極めて限定されていた。
【0005】また無機質素材を対象とし比較的高低差
の小さい緑青色の複層模様は工場生産方式で微粒子状の
珪砂等を骨材として混入して、素材の上面から淡緑色塗
料を逐次噴霧させるライン塗装法によって行われてはい
たが、この方法は大柄の模様の形成が困難であり、かつ
現場施工ができないという致命的欠陥を有していた。
【0006】本発明は上記の欠点を除去して被塗装素材
としては銅のみならず他の金属、さらに非金属の無機質
素材、有機質素材たるプラスチックをも対象とし、かつ
従来より数倍の高低差を有する複層模様形成を工場生産
方式のみならず現場施工によっても実現することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】素材として銅のみならず
他の鉄系、アルミニューム等の金属又は無機質のモルタ
ル又は石綿板、有機質の木材又はプラスチック等の非金
を用いて、あらかじめそれぞれの素材に適応して錆の
除去、薬品等による洗浄等の前処理を行ない、ついで防
錆塗料或いは茶褐色系の塗料を塗布するか又は金属表面
を化学的に変色せしめて下地処理を施した後、1000
〜8000ミクロン好ましくは3000〜5000ミク
ロンの高低差を有する立体的凹凸柄のいわゆる複層模様
をアクリル系エマルジョン、エポキシ樹脂、フッ素樹脂
等の一液性又は二液性の合成樹脂系又はセラミック樹
脂、シリカ、セメント系の基剤に約1.6ミクロンの平
均粒径を有する緑青粉末15〜20%を配合し、必要に
応じて10〜20%の顆粒状の骨材、珪石又はガラス短
繊維を混入せしめたものを最初に5〜8mmの小口径ノ
ズルガンにより吹きつけ、次いで9〜11mmの大口径
ノズルガンによる吹きつけによって形成せしめ、乾燥し
た後に5〜90%好ましくは30〜60%の緑青粉末を
含有する合成樹脂系塗料を吹きつけ又はローラーブラシ
によって付着せしめて、その上に合成樹脂系緑青色半透
明クリヤーを塗布した後、必要に応じてそれぞれに適し
た保護膜をコーティングする方法を試行錯誤的に確立
し、とくに現場施工を可能とした。
【0008】
【作用】本発明によって得られた緑青板又は緑青体は凹
凸面上に緑青粒子が密着しており、剥離、罅割れを生ず
ることなく、使用環境に応じて保護膜材を選定すること
により風雪、寒暖にも十分に耐えることができる。
【0009】
【実施例】図1に示されるように金属としての鉄を素材
(1)とするとき、前処理としてその表面を十分に脱脂
し、研磨して錆を除去し、さらに薬品等により清浄にし
た後、下地処理として茶褐色の錆止め剤を塗布して下地
処理層(2)を形成せしめ、ついで最高8000ミクロ
ンの高さを有する立体状の凹凸柄を形成せしめるために
アクリルエマルジョン塗料の中へガラス短繊維12%及
び骨材として3厘の寒水砂約20%を混入し、かつ約
1.6ミクロンの平均粒径を有する銅粉末及び緑青粉末
18%を配合した塗料を最初に約6mmの小口径ノズル
ガンで吹きつけてクレータ状をなす柄の凹状皮膜(3−
A)を形成し、ついで半乾燥後その上に約10mmの大
口径のノズルガンで散らし吹きして山状をなす柄の凸状
皮膜(3−B)を形成せしめて乾燥し、その上に前記と
同一の性状の銅粉末及び緑青粉末50%を含有する塗料
をローラーブラシによって塗布して緑青色皮膜(4)を
形成せしめ、乾燥後緑青色を有する半透明クリヤー塗料
をコーティングして有色半透明膜(5)を付し、立体的
緑青模様を形成せしめ、さらに耐候性を強化するために
透明な保護膜(6)をその上に塗布して複層模様緑青を
現出せしめた。
【0010】また鉄以外の金属として銅又は銅合金、ア
ルミニューム、ステンレスの素材については、それぞれ
の素材に適した前処理、下地処理を施した後、複層模様
形成、緑青皮膜形成、有色半透明クリヤーの塗布のそれ
ぞれの工程を順次実施することによって立体的緑青模様
を形成せしめることができる。
【0011】素材がモルタルの場合にはアルカリシーラ
ーによる下地処理した上に上記の方法を適用することに
より立体的緑青模様を形成せしめることもできる。
【0012】FRP等のプラスチック素材についてもそ
れぞれに適した前処理及び下地処理を施した後、上記の
複層模様形成、緑青皮膜形成及び有色半透明クリヤー塗
布の3工程を順次実施することにより立体的緑青模様を
形成せしめうる。
【0013】
【発明の効果】本発明の特徴のその1は従来の凹凸状を
なす緑青板又は緑青体は珪砂等を骨材として含有する塗
料を用いたとしてもせいぜい1000ミクロン程度の高
低差しか実現できず、ほぼ平面的、かつ色彩も単調で一
様の模様しかできなかったのに対し、彫刻したと同様な
随意の立体的凹凸柄すなわちガラス繊維等の塗膜強化材
及び緑青粉末を配合した複層模様形成剤を用いることに
より1000〜8000ミクロンの高低差を有する立体
模様を形成せしめて、その上に緊密な緑青層を付着させ
ることにより華麗な深みを有する立体的緑青模様を実現
せしめ、これらはとくに外壁およびパラペット面の建築
材として賞用されうる性状を有することにある。
【0014】特徴のその2は立体的緑青模様形成すると
き、小口径のノズルガンを用いて凹状皮膜を形成した
後、大口径のノズルガンを用いて山状をなす凸状皮膜を
形成せしめることによりきわめて大きい随意の立体的図
柄を生ぜしめることにある。
【0015】特徴のそのは金属性、非金属性たるとを
問わず、素材の材質に応じた前処理及び下地処理を施
し、それぞれに適合する組成及び濃度の緑青模様形成剤
及び一液性又は二液性合成樹脂塗料又はセラミック、無
機質系基剤を用いて塗装することを可能となしうること
にある。
【0016】特徴のその工場生産方式のみならず
場における施工により凹凸柄緑青塗膜を形成せしめるこ
とができ、この立体的緑青柄は優雅であり、かつきわめ
て堅牢でわが国古来の伝統的建造物及びその付属物に対
し、現場においてその老朽化した状況に応じて直接的
に、かつ短時間内に補修し復元することを可能とし、文
化財の保護維持に活用できることにある。
【0017】特徴のそのは複層模様形成剤の中に緑青
粉末を配合させることにより、たとえその上層の塗膜が
風雨に曝されて部分的に白化したとしても素地の緑青色
を保持しうる塗膜構造をなしていることにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法によって得られた緑青加工の工
程手順を示す図。
【図2】 本発明の方法によって得られた緑青加工の工
程手順の拡大断面を示す。
【符号の説明】
1 素材 2 下地処理層 3−A 凹状皮膜 3−B 凸状皮膜 4 緑青色皮膜 5 有色半透明膜 6 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/38 B05D 5/06 B05D 7/24 C23C 22/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素材(1)の材質に応じて被塗装体の前
    処理及び下地処理を施して下地処理層(2)を形成した
    後、 塗膜強化材、緑青成分を含有する基剤からなる緑青色複
    層模様凹凸形成剤を小口径ノズルガンで吹きつけて基礎
    塗膜を形成せしめ半乾燥させた後、次いでより大口径ノ
    ズルガンで吹きつけて高低差を有する立 体的凹凸柄の複
    層模様の塗膜を形成せしめ、必要に応じてヘッドカット
    する工程ついで前記塗膜の乾燥後、該塗膜面上に緑青成
    分を含有する緑青皮膜形成剤を吹きつけ又はローラーブ
    ラシ若しくは刷毛で塗布して緑青色 皮膜(4)を形成す
    工程さらに上記緑青色塗膜の乾燥後、緑青色を呈する
    半透明のクリヤー塗料を塗布して有色半透明膜(5)を
    形成する工程とからなり、必要に応じて耐候性の保護膜
    形成剤をコーティングして 保護膜(6)を形成し、工場
    生産方式のみならず現場施工をもなしうることを特徴と
    する複層模様緑青形成法。
  2. 【請求項2】 高低差を有する立体的凹凸柄の複層模様
    の塗膜の高低差が1000〜8000ミクロン好ましく
    は3000〜5000ミクロンである請求項1の複層模
    様緑青形成法。
  3. 【請求項3】 被塗装体の材質が金属性素材の銅、鉄又
    はアルミニュームである請求項1又は請求項2の複層模
    様緑青形成法。
  4. 【請求項4】 被塗装体の材質が非金属性無機質素材の
    モルタル、セメント板又は有機質素材の木質板、プラス
    チックである請求項1又は請求項2の複層模様緑青形成
    法。
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