JPH0736958A - 情報処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、対象物のポインティングを容易にす
ることにより作業性を向上させる。 【構成】表示画面中の対象物をポインティングデバイス
によってポインティングする情報処理装置において、ポ
インティングの対象とする対象物のカテゴリをマイク１
６から音声によって、あるいはポインティングデバイス
１０によって指定する。指示対象物判別部２０は、指定
されたカテゴリ中の対象物から、同対象物に対して予め
定められた優先順位、すなわち現在のカーソル位置を基
準とする距離に基づいて、あるいは過去に編集の対象と
なった年月日時刻に基づいて定められた優先順に従っ
て、ポインティングされるべき特定の対象物を判別す
る。表示制御部２２は、指示対象物判別部２０によって
判別された対象物がポインティングされた状態の画面
を、表示部２４に表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＣＡＤシステム等のよ
うな表示画面中の対象物をポインティングデバイスによ
ってポインティングするシステムに好適な情報処理装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、図面等を作成するＣＡＤシステ
ム等のような情報処理装置では、表示画面中の対象物を
指示するために、マウス等のポインティングデバイスが
用いられる。この種、情報処理装置では、扱われる表示
内容が１画面中に全体を表示しきれないため、表示対象
範囲を所望する対象物が入るようにスクロールした後
に、所望する対象物に対してポインティングが実行され
る。

【０００３】通常、１画面中に表示できない図面等を扱
う場合には、現在表示中の画面が全体のどのあたり該当
するかを示すスクロールバーや、全体の概要が判別でき
る程度の縮小画面を表示させるなどによって、表示画面
の内容の変更を容易にできるようにしている。

【０００４】しかしながら、特定の対象物を表示させる
には、その対象物が全体の中のどこにあるか記憶する必
要があったり、また識別用のラベルを予め付与しておく
などの作業が必要となっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように従来の情報
処理装置では、１画面中の表示できない図面等における
特定の対象物のポインティングは、その対象物の位置を
予め記憶しておくなどして、その記憶に基づいて画面を
スクロールさせて所望する対象物を画面中に表示させた
後に実行されていた。

【０００６】このため、ポインティング操作が頻繁に実
行する必要があるような場合、例えばＣＡＤシステムに
おける図面の作業効率を低減させる原因となっていた。
本発明は前記のような点に鑑みてなされたもので、対象
物のポインティングを容易にすることにより作業性が向
上された情報処理装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、表示画面中の
対象物をポインティングデバイスによってポインティン
グする情報処理装置において、ポインティングの対象と
する対象物のカテゴリを指定する指定手段と、前記指定
手段によって指定されたカテゴリ中の対象物から、同対
象物に対して予め定められた優先順位に従って、ポイン
ティングされるべき特定の対象物を判別する対象物判別
手段と、前記対象物判別手段によって判別された対象物
がポインティングされた状態の画面を表示させる表示制
御手段と、を具備したことを特徴とする。

【０００８】前記対象物判別手段は、前記指定手段によ
ってカテゴリが指定された際にポインティングされてい
る位置と、指定されたカテゴリ中の対象物との距離に基
づいて、距離が短い対象物ほど優先順位が高くなるよう
にすることを特徴とする。

【０００９】また、前記対象物判別手段は、前記指定手
段によって指定されたカテゴリ中の対象物について、最
近ポインティングされた対象物ほど優先順位が高くなる
ようにすることを特徴とする。

【００１０】

【作用】このような構成によれば、対象物に対するポイ
ンティングが、カテゴリの指定によって所定の優先順位
に従って、必要に応じて表示画面の切り替えを伴って実
行される。優先順位は、ポインティングデバイスによっ
て選択される対象物が、多くの場合、現在作業中の場所
の近傍に存在する、または最近編集等の対象となったも
のであることに注目して定められる。

【００１１】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図１は本発明の一実施例に係わる情報処理装置
の構成を示すブロック図である。図１に示すように情報
処理装置は、例えば図面等を作成するＣＡＤシステムで
あって、ポインティングデバイス１０、図面編集部１
２、図面管理部１４、マイク１６、音声認識部１８、指
示対象物判別部２０、表示制御部２２、及び表示部２４
によって構成されている。

【００１２】ポインティングデバイス１０は、マウス、
タッチパネル、ペン等によって構成されるもので、表示
されたメニューコマンドや対象物の指定等を行なうため
に使用される。

【００１３】図面編集部１２は、ポインティングデバイ
ス１０の操作によって入力される情報に基づいて、図面
等の作成、編集を行なう。図面編集部１２にはカーソル
制御部１２が設けられており、ポインティングデバイス
１０の操作に応じて画面中の位置を指示するためのマウ
スカーソルを制御する。カーソル制御部１２は、マウス
カーソルの位置情報を保持しており、指示対象物判別部
２０における処理に供する。

【００１４】図面管理部１４は、図面編集部１２によっ
て作成された図面に関する情報を管理するもので、各種
対象物の位置を示す位置情報１４ａや、各対象物に対し
て編集が実行された際の年月日時刻を記録するためのタ
イムテーブル１４ｂが含まれている。

【００１５】マイク１６は、情報処理装置に対する指示
を音声によって与えるためのものである。本実施例で
は、マイク１６から入力された音声によって所望する対
象物をポインティングさせることが可能な音声入力ＣＡ
Ｄであるものとする。

【００１６】音声認識部１８は、マイク１６から入力さ
れた音声信号をもとに、入力された音声を認識する。こ
こでは、ポインティングしようとする対象物の名称が入
力されるものとし、音声認識部１８は、この対象物の名
称（読み）を認識して、認識結果を指示対象物判別部２
０に出力する。

【００１７】指示対象物判別部２０は、図面編集部１２
または音声認識部１８から与えられる指示に応じて、現
在のカーソル位置、指示された対象物の位置、指示され
た対象物に関するタイムテーブルを参照して、ポインテ
ィングすべき特定の対象物を判別すると共に、その対象
物の位置を表示制御制御部２２に通知する。

【００１８】表示制御部２２は、図面編集部１２による
編集内容や指示対象物判別部２０からの通知に応じて、
図面管理部１４によって管理された図面に関する情報に
基づいた画面を表示させる。表示制御部２２は、指示対
象物判別部２０から通知された特定の対象物が現在表示
されていない場合、特定の対象物を含むように表示範囲
を変更する。

【００１９】表示部２４は、表示制御部２２による制御
のもとに、図面等を作成するためのＣＡＤ画面を表示さ
せるものである。次に、本実施例の動作について説明す
る。

【００２０】本実施例の情報処理装置では、特定の対象
物が、現在のカーソル位置を基準とする距離に基づいて
判別する第１の方式と、過去に編集の対象となった年月
日時刻に基づく第２の方式とがあり、通常、何れか一方
の方式を用いても良いし、両方の方式を併用して用いて
も良い。ここでは、説明を簡単にするために各方式毎に
説明する。

【００２１】まず、距離に基づく第１の方式について説
明する。図面編集部１２は、ポインティングデバイス１
０からの指示に基づいて図面等を作成し、図面に関する
情報を図面管理部１４に管理させる。

【００２２】例えば、図２に示すような、電子回路図面
が作成されているものとする。このＣＡＤ画面には、編
集対象とする図面が表示される領域の他に、表示対象と
する図面の全体を縮小して表示する表示領域が設けられ
ている。画面中には、対象物を指示するためのマウスカ
ーソルが表示されている。

【００２３】図面管理部１４内には各電子回路部品（対
象物）の位置情報１４ａが格納されている。ここで、ポ
インティングしようとする部品の名称の読みがマイク１
６から入力されたものとする。

【００２４】音声認識部１８は、音声を認識して、どの
種類の部品（カテゴリ）の読みが入力されたかを認識
し、認識結果を指示対象物判別部２０に出力する。例え
ば、ポインティングしようとする対象物として「トラン
ジスタ」と入力されたものとする。

【００２５】指示対象物判別部２０は、現在のカーソル
位置と、図面管理部１４に管理された「トランジスタ」
の位置情報を参照する。指示対象物判別部２０は、該当
する対象物が複数ある場合、優先順位が最も高いもの、
すなわち現在のカーソル位置に最も近いものを特定の対
象物として判別し、表示制御部２２に通知する。

【００２６】表示制御部２２は、指示対象物判別部２０
によって判別された特定の対象物（ここではトランジス
タＴｒ３とする）が、現在表示されている画面中に表示
されていない場合には、表示範囲を変更して表示部２４
に表示させる。また、カーソル制御部１２ａによって表
示範囲が変更された後に表示されている特定の対象物に
カーソル位置を移動させる。この結果、図３に示すよう
な画面が表示されると共に、マウスカーソルによって特
定の対象物（「トランジスタＴｒ３」）がポインティン
グされた状態となる。

【００２７】つまり、ＣＡＤシステムにおいて、図面を
作成、編集する場合、ポインティングデバイス１０によ
って選択される対象物は、現在作業中の場所（カーソル
位置）の近傍に存在することが多いことに着目して、現
在のカーソル位置に最も近い同じカテゴリ中の対象物に
カーソルを移動させるものである。

【００２８】ここで、マウスカーソルがポインティング
している対象物が、所望する特定の対象物でなく、マイ
ク１６から次候補を指示する読み（例えば「次候補」の
読み）が入力されたものとする。

【００２９】音声認識部１８は、音声を認識して、どの
ような指示内容の読みが入力されたかを認識し、指示内
容を指示対象物判別部２０に出力する。指示対象物判別
部２０は、「次候補」の指示が入力されると、現在ポイ
ンティングされている対象物の次に優先順位が高い対象
物（元のカーソル位置と次に近いもの）を表示制御部２
２に通知する。

【００３０】表示制御部２２は、指示対象物判別部２０
によって通知された対象物（ここではトランジスタＴｒ
２とする）が、現在表示されている画面中に表示されて
いない場合には、表示範囲を変更して表示部２４に表示
させる。また、カーソル制御部１２ａによって通知され
た特定の対象物にカーソル位置を移動させる。この結
果、図４に示すように、マウスカーソルによって次候補
の対象物（「トランジスタ」）がポインティングされた
状態となる。

【００３１】以下、同様にして「次候補」へのポインテ
ィングを指示することにより、順次優先順位に従って、
ポインティングされる対象物が変更される。次に、編集
時刻に基づく第２の方式について説明する。

【００３２】図面編集部１２は、ポインティングデバイ
ス１０からの指示に基づいて図面等を作成し、図面に関
する情報を図面管理部１４に管理させる。図面管理部１
４内には各電子回路部品（対象物）の位置情報１４ａと
共に、各部品に対する過去に編集対象となった年月日時
刻がタイムテーブル１４ｂとして格納されている。例え
ば、「トランジスタ」のカテゴリに関するタイムテーブ
ル１４ｂとして、図５に示す内容が格納されているもの
とする。すなわち、トランジスタＴｒ１，Ｔｒ２，Ｔｒ
３の最後に編集された年月日時刻がそれぞれ格納されて
いる。また、例えば、図２に示すような、電子回路図面
が作成されているものとする。

【００３３】ここで、ポインティングしようとする部品
の名称の読みがマイク１６から入力されたものとする。
音声認識部１８は、音声を認識して、どの種類の部品
（カテゴリ）の読みが入力されたかを認識し、認識結果
を指示対象物判別部２０に出力する。例えば、ポインテ
ィングしようとする対象物として「トランジスタ」と入
力されたものとする。

【００３４】指示対象物判別部２０は、図面管理部１４
に管理された「トランジスタ」のタイムテーブル１４ｂ
を参照し、優先順位が最も高いもの、すなわち最も新し
いものを特定の対象物として判別し、表示制御部２２に
通知する。

【００３５】表示制御部２２は、指示対象物判別部２０
によって判別された特定の対象物（ここではトランジス
タＴｒ３とする）が、現在表示されている画面中に表示
されていない場合には、表示範囲を変更して表示部２４
に表示させる。また、カーソル制御部１２ａによって表
示範囲が変更された後に表示されている特定の対象物に
カーソル位置を移動させる。この結果、図３に示すよう
な画面が表示されると共に、マウスカーソルによって特
定の対象物（「トランジスタＴｒ３」）がポインティン
グされた状態となる。

【００３６】つまり、ＣＡＤシステムにおいて、図面を
作成、編集する場合、ポインティングデバイス１０によ
って選択される対象物は、最近編集を行なった対象を選
択することが多いことに着目して、同じカテゴリ中の最
近編集された対象物にカーソルを移動させるものであ
る。

【００３７】また、第２の方式の場合についても前述し
た第１の方式と同様に、「次候補」を指示することによ
り、順次、タイムテーブル１４ｂの内容に従って（年月
日日時が新しい順に）、ポインティングの対象とする特
定の対象物を変更する。

【００３８】このようにして、ポインティングしようと
するカテゴリ（対象物の種類）を指定することにより、
現在作業中の場所との距離、または最近編集の対象とし
た年月日時刻に基づく優先順位に従って、特定の対象物
を含む画面を表示させて、該当する対象物をポインティ
ングするようにマウスカーソルの位置を変更するので、
ポインティング操作が非常に簡単となり、作業性が大幅
に向上される。

【００３９】なお、前記実施例においては、音声によっ
て特定の対象物へのポインティングを指示するものとし
たが、例えばポインティングデバイス１０を操作してメ
ニュー（図示せず）を用いてポインティングの対象とす
るカテゴリを指示することにより、指示対象物判別部２
０を起動して前述と同様の処理を実行するようにしても
良い。

【００４０】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、選択対象
と同一のカテゴリの中から、現在作業中の場所との距
離、または最近編集の対象とした年月日時刻に基づく優
先順位に従って、特定の対象物にポインティングするこ
とができるので、対象物へのポインティングが容易とな
り、作業性が非常に向上するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係わる情報処理装置の構成
を示すブロック図。

【図２】本実施例におけるポインティング指示前の表示
画面の一例を示す図。

【図３】本実施例におけるポインティング指示後の表示
画面の一例を示す図。

【図４】本実施例における次候補のポインティング指示
後の表示画面の一例を示す図。

【図５】本実施例における「トランジスタ」に関するタ
イムテーブル１４ｂの内容の一例を示す図。

【符号の説明】

１０…ポインティングデバイス、１２…図面編集部、１
４…図面管理部、１６…マイク、１８…音声認識部、２
０…指示対象物判別部、２２…表示制御部、２４…表示
部２４。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示画面中の対象物をポインティングデ
   バイスによってポインティングする情報処理装置におい
   て、 ポインティングの対象とする対象物のカテゴリを指定す
   る指定手段と、 前記指定手段によって指定されたカテゴリ中の対象物か
   ら、同対象物に対して予め定められた優先順位に従っ
   て、ポインティングされるべき特定の対象物を判別する
   対象物判別手段と、 前記対象物判別手段によって判別された対象物がポイン
   ティングされた状態の画面を表示させる表示制御手段
   と、 を具備したことを特徴とする情報処理装置。
2. 【請求項２】 前記対象物判別手段は、 前記指定手段によってカテゴリが指定された際にポイン
   ティングされている位置と、指定されたカテゴリ中の対
   象物との距離に基づいて、距離が短い対象物ほど優先順
   位が高くなるようにすることを特徴とする請求項１記載
   の情報処理装置。
3. 【請求項３】 前記対象物判別手段は、 前記指定手段によって指定されたカテゴリ中の対象物に
   ついて、最近ポインティングされた対象物ほど優先順位
   が高くなるようにすることを特徴とする請求項１記載の
   情報処理装置。