JPH0734202Y2 - 4サイクルエンジン用ピストン - Google Patents

4サイクルエンジン用ピストン

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JPH0734202Y2
JPH0734202Y2 JP1986132533U JP13253386U JPH0734202Y2 JP H0734202 Y2 JPH0734202 Y2 JP H0734202Y2 JP 1986132533 U JP1986132533 U JP 1986132533U JP 13253386 U JP13253386 U JP 13253386U JP H0734202 Y2 JPH0734202 Y2 JP H0734202Y2
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JP
Japan
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piston
oil
ring
return hole
oil return
Prior art date
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JP1986132533U
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English (en)
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JPS6338644U (ja
Inventor
敏之 高田
寿義 柴田
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Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、4サイクルエンジン用ピストンの改良に関
するものである。
(従来の技術) 従来の一般的なこの種ピストンは、第5図に示すよう
に、ピンボス2上方のクラウン3側に上方より順に、ト
ップ圧縮リング、セカンド圧縮リング、オイルリングを
配設するように、3つのピストンリング溝21,22,23が設
けられていた(以下、3個のリングを有するピストンを
3リング方式のピストンという)。また、最近、ピスト
ン高さを低くしてエンジン高さを押さえ、エンジンの小
型軽量化を図るために、第6図に示すように、ピンボス
2上方のクラウン3側に上方より順に、圧縮リングとオ
イルリングを配設するように、2つのピストンリング溝
31,32を設けたもの(以下、2個のリングを有するピス
トンを2リング方式のピストンという)が商品化されつ
つある。
ところが、前記従来の3リング方式のピストン(前者)
は、ピンボス2からピストンヘッドまでの高さH(第5
図参照)が高くなるため、ピストン重量が大きくて振動
も大きく、また、エンジン全高が高くてエンジン重量も
大きかった。
また、前記従来の2リング方式のピストン(後者)は、
ピンボス2からピストンヘッドまでの高さHが低くなっ
てエンジンの小型軽量化が図られる反面、圧縮リングが
1個しかないので密封性が悪くてガス洩れが起こり易
い。また、ピストン全高が低くて上部には2個のピスト
ンリングしかないので、ピストンが尻振りを起こし、所
謂ピストン・スラップ音が大きくなる虞れがある。
このため、実公昭52-32808号,実開昭55-85543号に開示
されるように、ピストン本体のピンボス上方のクラウン
側に、間隔を設けて2個の圧縮リングを配設すると共
に、前記ピンボス下方のスカート側に1個のオイルリン
グを配設することによって、ピストンの全高を低し且つ
ピストンの尻振り動作の少ない又ピストン・スラップ音
が小さいピストンが考案されている。
また、前記実開昭55-85543号に開示されるピストンは、
このスカート側のオイルリングを装着する前記ピストン
本体のオイルリング溝の底部に、外側の孔端が前記オイ
ルリングの開口部に通じ且つピストン本体の内部と外部
をピストン・スラスト方向に連通するオイルリターン孔
を開設して、シリンダ側壁に付着したオイルをピストン
内から下方に戻すよう構成されている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、前記実開昭55-85543号に開示されるピス
トンの場合、2サイクルエンジン用のピストンであるこ
とより、ピストンリングの切欠き部分がシリンダ側壁に
形成されている掃排気孔に引っ掛かることのないよう、
ピストンリングがリング溝に対して周方向に摺動しない
よう、ピストンリングがピストン溝に周方向に摺動不能
に係止されている。このため、構成上、ピストンリング
に離間して形成された断面円形の開口部とそれに対応す
る位置に形成されているオイルリターン孔とが常に連通
可能であるのに対して、4サイクルエンジン用のピスト
ンでは、オイルリングがリング溝内で周方向に摺動する
よう構成されているため、このような構成ではオイルリ
ングの開口部とピストンのリターン孔を常に連通状態に
維持することができない。
また、製造上からは、前記実開昭55-85543号に開示され
るピストンのように、ピストンリングおよびリング溝の
表面(周面)に対して直交するよう断面円形の貫通孔を
形成しようとすると、精度の要求される加工であり且つ
孔数が多いことより、専用の加工装置が必要となり且つ
かなりの工数の増加が余儀無くされる。
この考案は上述の点に鑑みなされたもので、ピストン全
高が低くてエンジンの小型軽量化ができ、密封性が高く
てガス洩れが起こり難く、さらに、ピストンの尻振りが
なく、且つピストン・ストラップ音の少ない、しかも安
価に(容易に)実施可能(製造可能)な4サイクルエン
ジン用ピストンを提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本考案にかかる4サイクルエンジン用ピストンは、ピス
トン本体のピンボス上方のクラウン側に、間隔を設けて
2個の圧縮リングを配設すると共に、前記ピンボス下方
のスカート側に1個のオイルリングを配設し、このオイ
ルリングを装着する前記ピストン本体のオイルリング溝
の底部に、外側の孔端が前記オイルリングの開口部に通
じ且つピストン本体の内部と外部を連通するオイルリタ
ーン孔を開設し、この開設が、周方向において該オイル
リターン孔部分とその下方部分のピストン本体の壁厚が
リング溝深さ若しくはそれより薄くなるように構成して
オイル溝加工によって開設可能に構成された4サイクル
エンジン用ピストンにおいて、 前記オイルリターン孔がオイルリング溝に沿った長孔か
らなり、 該オイルリターン孔が、専らピストン・スラスト方向に
向いたピストン本体両側に互いに対峙した孔であること
を特徴とする。
(作用) 本考案の4サイクルエンジン用ピストンによれば、オイ
ルリングがオイルリング溝内を周方向に摺動しても、オ
イルリターン孔がオイルリング溝に沿った長孔に形成さ
れているため、オイルリングに形成された開口部とオイ
ルリターン孔は常に有効に連通させることができる。こ
の結果、オイルが、ピストンスラスト面の外部から内部
に、特にピストンのスラスト面広域(クラウン側の圧縮
リングからオイルリングに至る広域)にわたってオイル
が流動するため、オイルリングを介して該オイルがピス
トン本体に対してより効果的にダンピング材として作用
する。そして、オイルリターン孔が、尻振り動作の中心
となるピンボスの下方に形成されて、ピンボスを中心と
したピストン本体のスカート部に、前記オイルによるダ
ンピング作用がなされるため、またピンボス上方に2本
の圧縮リングがあるため、ピストンが昇降時にさらに安
定し、ピストンの尻振りが可及的に低減されるととも
に、ピストン・スラップ音も可及的に小さくなる。
また、クラウン側に2個の圧縮リングを配設することに
よりガス洩れが封じられる。
そして、本考案にかかる4サイクルエンジン用ピストン
によれば、上述のような種々の優れた作用を有するピス
トンを、後述するように前記構成に起因して簡単に製造
することができる。即ち、オイルリターン孔がオイルリ
ング溝の底部に開設され、このオイルリターン孔がピン
ボス下方に位置するとともに、周方向において該オイル
リターン孔部分とその下方部分のピストン本体の壁厚
が、リング溝深さ若しくはそれより薄くなるよう構成さ
れていることに起因して、ピストン本体を鋳造時に長孔
形成部分を含む壁厚の薄い部分を簡単に鋳抜きにより形
成するとともに、旋盤等を用いて一般の(従来と同様
の)オイル溝加工を施せば、オイルリング溝底部に長孔
をきわめて簡単に加工・形成できる。
(実施例) 以下、この考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図はこの考案の実施例を示し、図において、1は基
本形が円筒状体のピストン本体で、このピストン本体1
のピンボス2上方のクラウン3側に上方から順に間隔を
設けて、圧縮リング(トップ圧縮リング)14用のリング
溝4と他の圧縮リング(セカンド圧縮リング)18用のリ
ング溝8が形成されている。
また、ピストン本体1のピンボス2下方のスカート6側
にオイルリング17用のリング溝7が形成されている。そ
して、各リング溝4,8,7には、圧縮リング14,18及びオイ
ルリング17がそれぞれ装着されている。そして、前記オ
イルリング17には、第1図に図示するように、ピストン
・スラスト方向に貫通する開口部17aが開設されてい
る。また、図において、7aはオイルリターン孔で、この
オイルリターン孔7aは、第1図の正面図である第2図、
第2図のIV-IV矢視断面図である第3図あるいは第3図
のV-V矢視断面図である第4図に図示されるように、前
記オイルリング溝7の底部7Aにピストン本体1の内部と
外部をピストン・スラスト方向に連通するよう該ピスト
ン・スラスト方向に互いに対峙して開設されている。従
って、このオイルリターン孔7aの外側の孔端7a′が前記
オイルリング17の開口部17aに連通するよう構成されて
いる。
そして、本実施例では、前記オイルリターン孔7aは、そ
の対応部分のピストン本体1のスカート6の壁厚を予め
鋳抜きにより内部で外方に突出させるように薄く(リン
グ溝7深さ若しくはそれより浅く)、つまり、第3図あ
るいは第4図に示すように、周方向においてオイルリタ
ーン孔7a部分とその下方部分の壁厚を、オイルリング溝
7の深さ寸法より薄くなるよう、その部分のピストン本
体1の内面1A′(リング溝加工前のオイルリターン孔7a
部分の内面1A′を二点鎖線で示す)を、周方向において
他の部分の内面1Aより外方(第4図において矢印Y方参
照)に突出させて形成しておき、公知の旋盤等によるリ
ング溝加工を施すことにより実線で示すようにオイルリ
ターン孔7aがリング溝底部7Aに開設される。
上述のようにオイルリターン孔7aを形成すれば、極めて
安価に形成することができる。
尚、第3図の矢印Xはピストン本体1のスラスト方向を
表す矢印である。
(効果) 本考案の4サイクルエンジン用ピストンは前記構成から
なり、上述したような作用を生じさせるため、下記のよ
うな効果を奏する。
すなわち、ピストン本体のクラウン側にはピストンリン
グが2個しか配設されていないので、ピンボスからピス
トンヘッドに至る高さが低くなり、ピストンの全高を従
来の3リング方式ピストンに比べて下げることができ、
これによりピストンの小型軽量化が図られ、エンジンの
小型軽量化及び振動低減が可能になる。
また、ピストン本体のクラウン側に圧縮リング2個が配
設されているので、従来の2リング方式ピストン(図5
参照)に比べてガス洩れし難い。
更に、ピンボスを挟んで前記圧縮リングから大きく離間
した該ピンボス下方のスカート側に、オイルリングを配
設したため、これらの間の広い領域でダンピング効果が
得られ、この結果、ピストンが昇降時により安定して、
ピストンの尻振り現象が低減されるとともに、ピストン
・スラップ音も可及的に小さくすることができる。
そして、本考案にかかる4サイクルエンジン用ピストン
によれば、上述のような作用効果を有する優れた4サイ
クルエンジン用ピストンが、オイルリターン孔がオイル
リング溝の底部に上述のように開設されることに起因し
て簡単な加工で形成できるため、安価に提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1実施例のピストンを示す該ピス
トンの断面図、第2図は第1図に示すピストンの正面
図、第3図は第2図のIV-IV矢視断面図、第4図は第3
図のV-V矢視断面図、第5図は従来の3リング方式のピ
ストンを示す該ピストンの断面図、第6図は従来の2リ
ング方式のピストンを示す該ピストンの断面図である。 1……ピストン本体、2……ピンボス、3……クラウ
ン、4,7,8……リング溝、7a……オイルリターン孔、6
……スカート、14,17,18……ピストンリング。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭58−189338(JP,U) 実開 昭50−94350(JP,U) 実開 昭52−1903(JP,U) 実開 昭60−183253(JP,U) 実開 昭54−172138(JP,U) 実開 昭58−173749(JP,U) 実公 昭52−32808(JP,Y2)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストン本体のピンボス上方のクラウン側
    に、間隔を設けて2個の圧縮リングを配設すると共に、
    前記ピンボス下方のスカート側に1個のオイルリングを
    配設し、このオイルリングを装着する前記ピストン本体
    のオイルリング溝の底部に、外側の孔端が前記オイルリ
    ングの開口部に通じ且つピストン本体の内部と外部を連
    通するオイルリターン孔を開設し、この開設が、周方向
    において該オイルリターン孔部分とその下方部分のピス
    トン本体の壁厚がリング溝深さ若しくはそれより薄くな
    るように構成してオイル溝加工によって開設可能に構成
    された4サイクルエンジン用ピストンにおいて、 前記オイルリターン孔がオイルリング溝に沿った長孔か
    らなり、 該オイルリターン孔が、専らピストン・スラスト方向に
    向いたピストン本体両側に互いに対峙した孔であること
    を特徴とする4サイクルエンジン用ピストン。
JP1986132533U 1986-08-28 1986-08-28 4サイクルエンジン用ピストン Expired - Lifetime JPH0734202Y2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPS6338644U JPS6338644U (ja) 1988-03-12
JPH0734202Y2 true JPH0734202Y2 (ja) 1995-08-02

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Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2963473B2 (ja) * 1989-09-20 1999-10-18 ヤマハ発動機株式会社 内燃機関用ピストン
JP2010038048A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Toyota Motor Corp 内燃機関のピストン

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JPS5232808U (ja) * 1975-08-29 1977-03-08
JPS5416974U (ja) * 1977-07-07 1979-02-03
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JPS5585543U (ja) * 1978-12-11 1980-06-12

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