JPH03100355A - エンジンのピストン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、レシプロ型エンジンに用いるピストンに関す
るものである。

（発明の背景） レシプロ型エンジンのピストンは軽量化することが望ま
しく、そのためにピストンの内面あるいは外面に開口す
る凹′部あるいは孔を形成したものが種々提案されてい
る。しかしピストンとコンロッドとを連結するピストン
ピンの支持部であるピンボス部付近には、繰り返し大き
な力が加わるため、軽量化のための孔や凹部を設けた場
合にもこのピンボス部付近の強度、剛性は十分に大きく
確保できることが必要である。

第６．７図および第８．９図はそれぞれ従来の２サイク
ルおよび４サイクルエンジン用ピストンの斜視図とその
断面図である。

第６．７図に示した実施例において、ピストン１のピン
ボス部２．２はピストン１の内面に突出するように形成
され、このピンボス部２．２にピストンピン（図示せず
）が貫挿支持されるピン孔３．３が貫通している。４は
ピストンリング溝である。ここにピストン１の外周面に
はピン孔３の上方から一方の側方にかけて略し字状の肉
取り用の凹部５．５が形成されている。

第８．９図の実施例は、ピン孔３の左右両側の外周面に
それぞれ肉取り用の凹部６．７が形成されている。

このように従来のピストン１においては、ピンボス部２
．２がピストン１の内面に突出したうえ、ピン孔３の外
周付近の一部が凹部５あるいは６．７となって肉取りさ
れて軽量化されている。

この結果ピンボス部２．２は凹部５あるいは６．７のあ
る場所では１つの壁Ａで支持されることになる。このた
めピンボス部２．２の剛性、特にピストンピンの曲げ方
向の力に対する剛性が低下するという問題があった。さ
らにこの剛性の低下を防ぐため肉取り用の凹部５あるい
は６．７を大きく深く形成することができないという問
題もあった。

（発明の目的） 本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、ピ
ンボス部の剛性を低下させることなくピストンの大幅な
軽量化を図ることができるエンジンのピストンを提供す
ることを目的とするものである。

（発明の構成） 本発明によればこの目的は、ピストンピンな支持する一
対のピン孔を、各ピン孔の軸方向の長さにほぼ等しい厚
さを有するピンボス部で支持する一方、前記ピンボス部
には前記ピン孔にほぼ直交しピンボス部の厚さ方向の中
間付近に位置する肉取り孔を形成したことを特徴とする
エンジンのピストンにより達成される。

ここに肉取り孔は、ピストン外周面に開口していても、
ピストン内周面に開口していてもよく、またこの肉取り
孔はピン孔に連通していても連通していなくてもよい。

（実施例） 第１図は本発明の一実施例の正面図、第２図は側面図、
第３図は第１図におけるＩＩＩ　−ＩＩＩ線で断面した
図である。

この図においてピストン１０はアルミ合金の鋳造あるい
は鍛造により作られ、機械加工を施されたものであり、
その外周面上部には圧縮リングおよびオイルリングが係
合する３つのリング満１２が形成されている。ピストン
１０の内側には下方に開いた閉断面はぼ長方形の空間１
４が形成されている。一対のピン孔１６．１６はこの空
間１４に対向する２つの長辺を貫通している。この結果
、ピンボス部１８．１８はこのピン孔１６．１６の軸方
向の長さにほぼ等しい厚さを有することになる。各ピン
ボス部１８にはピン孔１６にほぼ直交しかつピンボス部
１８の厚さ方向の中間付近に位置する肉取り孔２０．２
０が形成されている。

この肉取り孔２０．２０は、その先端あるいは底がピン
孔１６を左右から挟み、第３図に明らかなようにピスト
ン１０外周面に開口している。この肉取り孔２０．２０
により、ピンボス部１８のピン孔１６は、その両端が２
つの壁２２．２４により左右から支持されることになる
。またピン孔１６の上下はピンボス部１８の肉厚部分に
より支持される。このように肉取り孔２０を設けたにも
かかわらず、ピン孔１６はその両端が壁２２．２４で支
持されるから、ピン孔１６の剛性は十分に大きくするこ
とができる。

なお第１図で２６はコンロッドであり、このコンロッド
２６の上端（小端部）はピン孔１６．１６に貫挿された
ピストンピン２８によりとストン１０に連結される。

この実施例では各ピン孔６の左右両側に肉取り孔２０．
２０を形成したが、本発明はピン孔１６の一方にのみ肉
取り孔２０を形成したものを含む。この場合エンジンの
爆発行程で圧縮力が加わらない側に肉取り孔を形成する
のが望ましい。例えば爆発行程で第１図のようにコンロ
ッド２６がピストンピン２８の右側に位置する場合には
、ピストンピン２８には左上方向への圧力が加わるから
、右側に肉取り孔を形成するのが望ましい。

第４図は他の実施例を一部断面した平面図、第５図はそ
のＶ−ｖ線で断面した正面図である。

この実施例のピストンＩＯＡは、ピン孔１６Ａの左右の
ピンボス部１８Ａの肉厚内に、ピストン下面に開口する
縦長の肉取り孔２ＯＡ、２ＯＡを形成し、ピン孔１６Ａ
を２つの壁２２Ａ、２４Ａで支持するようにしたもので
ある。この実施例によれば、クランク室内の潤滑油をこ
の肉取り孔２ＯＡに噴射あるいは飛散させることにより
ピストンＩＯＡの冷却性を向上させることができる。

なお前記の肉取り孔２０．２ＯＡは、鋳造あるいは鍛造
したピストン１０、ＩＯＡに切削などの機械加工により
形成するのが簡単であるが、鋳型や消失模型を用いて鋳
造時に成形するようにしてもよいのは勿論である。また
肉取り孔２０．２０Ａは、以上の実施例ではピン孔１６
．１６Ａに連通していないが、本発明はこの肉取り孔を
ピン孔に連通させてもよい。この場合には、ピストンピ
ンの潤滑オイルをこの肉取り孔を介して流動させること
によりその流動を円滑にすることが可能になる。

（発明の効果） 本発明は以上のように、ピストンピンを支持する一対の
ピン孔を、各ピン孔の軸方向の長さにほぼ等しい厚さを
有するピンボス部で支持する一方、ピン孔にほぼ直交し
ピンボス部の厚さ方向の中間付近に位置する肉取り孔を
形成したものであるから、ピン孔の両端付近が一対の壁
、すなわちこの肉取り孔の両側に残るピンボス部の肉で
形成される一対の壁により支持されることになる。この
ためピンボス部の剛性、特にピストンピンの曲げ方向の
力に対する剛性が十分増大し、肉取り孔を大きくしてピ
ストンの大幅な軽量化を図ることが可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の正面図、第２図は側面図、
第３図は第１図におけるＩｎ　−ＩＩＩ線で断面した図
である。第４図は他の実施例を一部断面した平面図、第
５図はそのＶ−Ｖ線で断面した正面図である。また第６
．７図および第８．９図はそれぞれ従来の４サイクルエ
ンジン用ピストンの斜視図とその断面図である。 １０、ＩＯＡ・・・ピストン、 １６．１６Ａ・・・ピン孔、 １８・・・ピンボス部、 ２０．２ＯＡ・・・肉取り孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ピストンピンを支持する一対のピン孔を、各ピン孔の軸
   方向の長さにほぼ等しい厚さを有するピンボス部で支持
   する一方、前記ピンボス部には前記ピン孔にほぼ直交し
   ピンボス部の厚さ方向の中間付近に位置する肉取り孔を
   形成したことを特徴とするエンジンのピストン。