JPH0733965A - ラバーコンタクト用成形体およびラバーコンタクト - Google Patents

ラバーコンタクト用成形体およびラバーコンタクト

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JPH0733965A
JPH0733965A JP5199946A JP19994693A JPH0733965A JP H0733965 A JPH0733965 A JP H0733965A JP 5199946 A JP5199946 A JP 5199946A JP 19994693 A JP19994693 A JP 19994693A JP H0733965 A JPH0733965 A JP H0733965A
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JP
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rubber
contact
weight
rubber contact
molding
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JP5199946A
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Inventor
Toru Hasegawa
亨 長谷川
Minoru Maeda
稔 前田
Tadashi Yasuda
直史 安田
Shinichi Takayama
真一 高山
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生産性が高く、しかも、スイッチング操作感
覚に優れ、可変形部の耐久性が高くて使用寿命の長いラ
バーコンタクト用成形体およびラバーコンタクトを提供
すること。 【構成】 本発明のラバーコンタクト用成形体は、本体
部の外周縁から外方に伸びる可変形部が一体に形成され
てなり、可変形部の肉厚が0.05mm〜0.4mmで
あり、(A)熱可塑性ポリエステルエラストマー50〜
98重量%と、(B)ジエン系ゴムおよび/またはアク
リル系ゴム2〜20重量%と、(C)可塑剤0〜30重
量%とよりなる混合成分100重量部に対して、(D)
ポリオルガノシロキサン0.01〜2重量部が含有され
てなる組成物を成形して得られる。また、本発明のラバ
ーコンタクトは、前記ラバーコンタクト用成形体と、こ
の成形体の本体部の底面に設けられた接点部材とを有し
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラバーコンタクト用成
形体およびこの成形体を用いたラバーコンタクトに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、オーディオ機器、ビデオ機器、
OA機器、プッシュホンやコードレスホンなどの電話機
器、その他の装置における操作部には、多数の押ボタン
スイッチが用いられている。かかる押ボタンスイッチと
しては、接点を有する押ボタンの本体部の外周縁に弾性
によるスプリング機能を有する可変形部を一体に設けた
ラバーコンタクトが知られている。
【0003】従来、ラバーコンタクトの素材としては、
主にシリコーンゴム等のゴムが用いられている。しか
し、素材としてゴムを用いてラバーコンタクトを製造す
る場合には、成形加工時において加硫工程を必要とする
こと、また、バリ取り作業が必要なことから一般に生産
性が低い、という欠点がある。このような事情から、射
出成形が可能な熱可塑性エラストマー組成物を成形して
なるラバーコンタクトが提案されている(特開昭63−
285806号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の熱可塑
性エラストマー組成物よりなるラバーコンタクトは、素
材自体の柔軟性が不足しているため、非常に重いスイッ
チング操作感覚のものとなる。この問題を解決するため
には、スプリング機能を発揮させるための可変形部の肉
厚を相当に小さいものとすることが必要であるが、この
ようなラバーコンタクトを射出成形法により製造する場
合には、ショートショットなどによる不良品が生じやす
く、また、金型からの離型性が低いため、結局、生産性
の低いものとなる、という問題がある。
【0005】また、可変形部の肉厚が小さいラバーコン
タクトは、当該可変形部の耐久性が低いため、使用寿命
が短いものとなる、という欠点がある。
【0006】本発明は以上のような事情に基づいてなさ
れたものであって、その目的は、生産性が高く、しか
も、スイッチング操作感覚に優れ、可変形部の耐久性が
高くて使用寿命の長いラバーコンタクト用成形体および
ラバーコンタクトを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のラバーコンタク
ト用成形体は、押ボタンを構成する本体部の外周縁から
外方に伸びる肉厚の小さい可変形部が一体に形成されて
なるラバーコンタクト用成形体であって、前記可変形部
の肉厚が0.05mm〜0.4mmであり、(A)熱可
塑性ポリエステルエラストマー50〜98重量%と、
(B)ジエン系ゴムおよび/またはアクリル系ゴム2〜
20重量%と、(C)可塑剤0〜30重量%とよりなる
混合成分100重量部に対して、(D)ポリオルガノシ
ロキサン0.01〜2重量部が含有されてなる組成物を
成形することにより得られることを特徴とする。
【0008】また、本発明のラバーコンタクトは、前記
ラバーコンタクト用成形体と、この成形体の本体部の底
面に設けられた接点部材とを有してなり、前記接点部材
は、カーボンブラック5〜100重量%と銀粉末0〜9
5重量%とよりなる導電性粉末を含有する導電性インク
を用いた印刷により形成されてなるものであることを特
徴とする。
【0009】また、本発明のラバーコンタクトにおいて
は、前記接点部材が、導電性熱可塑性エラストマー組成
物を用いて、2色成形法により形成されてなるものであ
ってもよく、前記接点部材が金属部材よりなるものであ
ってもよい。
【0010】
【作用】本発明のラバーコンタクト用成形体において
は、熱可塑性ポリエステルエラストマーと、ジエン系ゴ
ムおよび/またはアクリル系ゴムとが特定の割合で含有
されているため、素材自体の柔軟性が高く、かつ、特定
の肉厚の可変形部を有するので、スイッチング操作感覚
に優れ、しかも、可変形部の耐久性の高いものとなり、
また、ポリオルガノシロキサンが特定の割合で含有され
ているため、金型からの離型性が高く、その結果、生産
性の高いものとなる。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明のラバーコンタクト用成形体は、熱可塑性ポリエス
テルエラストマーよりなる(A)成分と、ジエン系ゴム
および/またはアクリル系ゴムよりなる(B)成分と、
可塑剤よりなる(C)成分と、ポリオルガノシロキサン
よりなる(D)成分とよりなる組成物を成形することに
よって得られるものである。
【0012】(A)成分である熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーは、ポリエステルブロック共重合体であり、
その重合体連鎖中に、主として芳香族ポリエステル単位
からなる高融点結晶性セグメントと、主として脂肪族ポ
リエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位
からなる低融点重合体セグメントとを有するものであ
る。
【0013】ハードセグメントである高融点性結晶セグ
メントの芳香族ポリエステル単位は、酸成分とポリオー
ル成分とから形成される。
【0014】芳香族ポリエステル単位を形成する酸成分
は、芳香族ジカルボン酸であることが好ましく、特に、
テレフタール酸および/または2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸であることが好ましい。また、テレフタール酸
および/または2,6−ナフタレンジカルボン酸のほか
にイソフタール酸などの他の芳香族ジカルボン酸、ある
いはアジピン酸、セバチン酸、シクロヘキサン−1,4
−ジカルボン酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸
を少量併用してもよい。
【0015】芳香族ポリエステル単位を形成するポリオ
ール成分は、炭素数2〜12のグリコールであることが
好ましく、例えばエチレングリコール、プロピレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、ヘキサンジオール、デカンジオールなどであ
る。
【0016】高融点結晶性セグメントの融点の下限は特
に限定されないが、一般的には、そのホモポリマーの融
点が150℃以上、好ましくは170℃以上、さらに好
ましくは190℃以上のものである。
【0017】ソフトセグメントである低融点重合体セグ
メントを構成する脂肪族ポリエーテル単位は、ポリアル
キレングリコールにより形成されるが、その具体例とし
ては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチ
レングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共
重合体などが挙げられ、特にポリテトラメチレングリコ
ールが好ましい。これらのポリアルキレングリコール
は、その炭素数と酸素数の比が2〜4.5のものである
ことが好ましく、また、これらは単独で若しくは2種類
以上組み合わせて用いることができる。
【0018】低融点重合体セグメントを構成する他の単
位である脂肪族ポリエステル単位は、主として脂肪族ジ
カルボン酸とポリオールとにより形成される。
【0019】脂肪族ポリエステル単位を形成する脂肪族
ジカルボン酸としては、例えばコハク酸、アジピン酸、
セバチン酸、デカンジカルボン酸などが挙げられ、これ
ら脂肪族ジカルボン酸のほかにイソフタール酸などの芳
香族ジカルボン酸を少量併用してもよい。
【0020】また、脂肪族ポリエステル単位を形成する
ポリオール成分は、炭素数2〜12のグリコール成分で
あることが好ましく、その具体例としては、高融点結晶
性セグメントの芳香族ポリエステル単位を形成するポリ
オール成分として例示したものと同様のものが挙げられ
る。
【0021】脂肪族ポリエステル単位は、上記の脂肪族
ジカルボン酸とポリオール成分とを通常の方法で重縮合
させることより得られるものであり、ホモポリエステル
でも共重合ポリエステルでもよく、あるいは環状のラク
トンを開環重合して得られる、例えばポリ−ε−カプロ
ラクトンなどのポリラクトンでもよい。
【0022】低融点重合体セグメントの融点の上限は特
に限定されないが、一般的には、そのホモポリマーの融
点が130℃以下、好ましくは100℃以下のものであ
る。また、低融点重合体セグメントの分子量は、通常4
00〜6000である。
【0023】熱可塑性ポリエステルエラストマー中の高
融点結晶性セグメントと低融点重合体セグメントとの組
成比は、好ましくは重量比で95/5〜5/95であ
り、さらに好ましくは70/30〜30/70である。
また、熱可塑性ポリエステルエラストマーとしては、軟
化点が100℃以上であるものが好ましい。
【0024】熱可塑性ポリエステルエラストマーとして
特に好ましく用いられるポリエステルブロック共重合体
は、高融点結晶性セグメントがポリテトラメチレンテレ
フタレートまたはポリトリメチレンテレフタレート−
2,6−ナフタレートにより形成され、かつ、低融点重
合体セグメントがポリテトラメチレングリコールなどの
ポリエーテル、ポリテトラメチレンアジペート、ポリ−
ε−カプロラクトンなどのポリエステルにより形成され
るものである。
【0025】また、ジカルボン酸やグリコールの一部と
してポリカルボン酸や多官能性ヒドロキシ化合物、オキ
シ酸などが共重合されたものを用いることもできる。こ
れらの多官能性成分は、3モル%以下の範囲で共重合さ
せることにより、高粘度化成分として有効に作用する。
このような多官能性成分としては、例えばトリメリット
酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、またはこれらのエステル、
酸無水物などを挙げることができる。
【0026】熱可塑性ポリエステルエラストマーは、通
常の重合方法によって製造することができる。好適な重
合方法としては、芳香族ジカルボン酸またはそのアルキ
ルエステルと低融点セグメント形成性ジオールとを、触
媒の存在下に約150〜260℃に加熱し、エステル化
反応またはエステル交換反応を行い、次いで真空下に過
剰の低分子ジオールを除去しつつ重縮合反応を行うこと
により熱可塑性エラストマーを得る方法、あらかじめ調
製した高融点ポリエステルセグメント形成性プレポリマ
ーおよび低融点重合体セグメント形成性プレポリマー
に、それらのプレポリマーの末端基と反応する2官能性
の鎖延長剤を混合し、反応させたのち、系を高真空に保
ち、揮発成分を除去することにより熱可塑性ポリエステ
ルエラストマーを得る方法、高重合度の高融点ポリエス
テルとラクトン類とを加熱混合し、ラクトンを開環重合
させつつエステル交換反応させることにより熱可塑性ポ
リエステルエラストマーを得る方法などが挙げられる。
【0027】(B)成分は、ジエン系ゴムおよび/また
はアクリル系ゴムである。ジエン系ゴムとしては、天然
ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチ
レン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン
ゴム、クロロプレンゴム、n−ブチルアクリレート−ブ
タジエンゴム、n−ブチルアクリレート−アクリロニト
リル−ブタジエンゴムが挙げられる。
【0028】アクリル系ゴムとしては、アクリル酸エス
テルゴム、エチレン−アクリル酸エステル共重合体ゴム
が挙げられ、これらのアクリル系ゴムは、架橋点を形成
するエポキシ基、活性塩素基、カルボキシル基などの反
応性基を有するモノマーが共重合されたものであっても
よい。
【0029】これらの中で好ましいものは、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム、n−ブチルアクリレート−ブ
タジエンゴム、n−ブチルアクリレート−アクリロニト
リル−ブタジエンゴム、アクリル系ゴムであり、特に好
ましいものはアクリロニトリル−ブタジエンゴムであ
る。
【0030】本発明においては、成形前材料として、上
記の(B)成分が、(A)成分である熱可塑性ポリエス
テルエラストマー中に分散混合されているものを用いる
ことが好ましい。また、熱可塑性ポリエステルエラスト
マー中に分散混合された状態において、(B)成分の平
均粒径は、50μm以下が好ましく、さらに好ましくは
10μm以下、特に好ましくは5μm〜0.01μmで
ある。ここに、平均粒径とは、電子顕微鏡により観察さ
れる熱可塑性ポリエステルエラストマー中の(B)成分
の粒子の径を測定したものであって、ランダムな視野に
おいて(B)成分の粒子100個以上を選び、これらの
粒子について測定した径の平均値をいう。また、球形で
ない粒子については、当該粒子の断面積と同じ面積を有
する円の直径を粒径とみなして換算した。
【0031】(C)成分である可塑剤の例としては、プ
ロセスオイル、またはエクステングオイルと呼ばれる鉱
物油系ゴム用軟化剤、ジオクチルフタレート、ジブチル
フタレート、ジエチルフタレート、ブチルベンジルフタ
レート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジイソデ
シルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジイソノニ
ルフタレートなどのフタル酸エステル類、トリクレジル
ホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホ
スフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、
トリメチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェ
ート、トリス・クロロエチルホスフェート、トリス・ジ
クロロプロピルホスフェート、縮合リン酸エステル、ト
リフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェー
ト、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフ
ェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェート、トリラウリルホスフェート、トリセチルホ
スフェート、トリステアリルホスフェート、トリオレイ
ルホスフェートなどのリン酸エステル類、トリメリット
酸オクチルエステル、トリメリット酸イソノニルエステ
ル、トリメリット酸イソデシルエステルなどのトリメリ
ット酸エステル類、ジペンタエリスリトールエステル
類、ジオクチルアジペート、ジメチルアジペート、ジ−
2−エチルヘキシルアジペート、ジイソブチルアジペー
ト、ジブチルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジ
ブチルジグリコールアジペート、ジ−2−エチルヘキシ
ルアゼレート、ジオチクルアゼレート、ジオクチルセバ
ケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、メチルア
セチルリシノレートなどの脂肪酸エステル類、ピロメリ
ット酸オクチルエステルなどのピロメリット酸エステル
類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ
化脂肪酸アルキルエステル(例えばエポキシ化脂肪酸オ
クチルエステル)などのエポキシ系可塑剤、アジピン酸
エーテルエステル、ポリエーテルエステル、ポリエーテ
ルなどのポリエーテル系可塑剤などが挙げられ、これら
の可塑剤は単独でまたは2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。
【0032】本発明において、(C)成分である可塑剤
は、熱可塑性エラストマー組成物の流動性を向上させる
と共に、硬度を下げる目的などで使用されるが、可塑剤
の使用目的に応じて、(A)成分に選択的に作用するも
の、(B)成分に選択的に作用するもの、または(A)
成分および(B)成分の両成分に作用するものなどを適
宜選択することができる。
【0033】また、可塑剤を用いる場合には、他の成分
との親和性の観点から、フタル酸エステル類、リン酸エ
ステル類、エポキシ系可塑剤、ポリエーテル系可塑剤、
トリメリット酸エステル類などを用いることが好まし
く、特に、フタル酸エステル類、トリメリット酸エステ
ル類およびポリエーテル系可塑剤を用いることが好まし
い。このような可塑剤を用いることによって、得られる
成形体にブリードが生じることを抑止することができ
る。
【0034】(D)成分であるポリオルガノシロキサン
は、本発明のラバーコンタクト用成形体を射出成形によ
り製造する際において、金型からの離型性を向上させる
効果を有するものである。
【0035】ポリオルガノシロキサンの具体例として
は、ジメチルポリシロキサン、メチルポリシロキサン、
メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジエン
ポリシロキサン、またはこれらのポリシロキサンの一部
をエポキシ基やアミノ基で変性したものが挙げられる。
これらの中で好ましいものは、ジメチルポリシロキサン
であり、特に好ましいものは、25℃における粘度が1
0〜30000csのジメチルポリシロキサンよりなる
シリコーンオイルである。
【0036】以上において、(A)成分と(B)成分と
(C)成分との使用割合は、(A)成分:(B)成分:
(C)成分が50〜98重量%:2〜20重量%:0〜
30重量%であり、好ましくは60〜95重量%:5〜
15重量%:0〜25重量%、さらに好ましくは70〜
95重量%:5〜10重量%:0〜20重量%である。
【0037】(A)成分の割合が50重量%未満の場合
には、当該組成物は、加工性が低いものとなり、しか
も、当該組成物より得られるラバーコンタクト用成形体
は機械的強度が小さいものとなる。また、(A)成分の
割合が95重量%を超える場合には、当該組成物は柔軟
性が小さいものとなるため、当該組成物より得られるラ
バーコンタクト用成形体はスイッチング操作感覚が重い
ものとなる。
【0038】(B)成分の割合が2重量%未満の場合に
は、当該組成物は柔軟性が小さいものとなるため、ラバ
ーコンタクト用成形体はスイッチング操作感覚が重いも
のとなる。また、(B)成分の割合が20重量%を超え
る場合には、当該組成物は、加工性が低いものとなり、
しかも、当該組成物より得られるラバーコンタクト用成
形体は機械的強度が小さいものとなる。
【0039】(C)成分の割合が30重量%を超える場
合には、当該組成物より得られる成形体には、可塑剤の
ブリードアウトが生ずるので、実用上、好ましくない。
【0040】また、(D)成分の使用割合は、(A)成
分、(B)成分および(C)成分の混合成分100重量
部に対して0.01〜2重量部であり、好ましくは0.
01〜1重量部、より好ましくは0.01〜0.5重量
部、特に好ましくは0.01〜0.2重量部である。
【0041】(D)成分の割合が、(A)成分、(B)
成分および(C)成分の混合成分100重量部に対して
0.01重量部未満の場合には、当該組成物は、成形材
料として離型性の低いものとなるため、得られるラバー
コンタクト用成形体は、肉厚の小さい可変形部が変形し
た状態のものとなりやすい。また、(D)成分の割合が
2重量部を超える場合には、当該組成物より得られる成
形体には、(D)成分のブリードアウトが生するので、
実用上、好ましくない。
【0042】本発明に用いられる組成物には、必要に応
じて、種々の添加剤、例えば公知の結晶核剤や滑剤など
の成形助剤、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤などの耐
熱・耐候性の安定剤、着色剤(顔料、染料等)、帯電防
止剤、難燃剤、補強材、充填剤、離型剤等を加えること
ができる。
【0043】本発明のラバーコンタクト用成形体を製造
するにあたっては、成形前材料として、上記の各成分
が、各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキ
シングロール、さらにこれらを組み合わせたものなどに
よって、溶融混練されたものを用いることが好ましい。
溶融混練する際においては、各成分の添加順序は特に限
定されず、例えば全成分を同時に混練することもでき、
また、任意の成分を混練した後、他の成分を添加して混
練することもできる。
【0044】また、(D)成分については、例えば
(A)成分、(B)成分および(C)成分を溶融混練し
たものに、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、タ
ンブラーなどにより混合する方法、(A)成分の重合工
程中若しくは終了時に添加する方法などにより添加する
ことができる。また、予め(D)成分を(A)成分に高
濃度に配合したマスターバッチを作製し、これを最終的
な割合となるよう混合する方法により添加してもよい。
【0045】また、以上のようにして得られる組成物
は、JIS A硬度が55〜90のものであることが好
ましい。JIS A硬度が55未満の場合には、当該組
成物より得られるラバーコンタクトは、クリック感が不
足し、スイッチとしての応答性が低いものとなる。JI
S A硬度が90を超える場合には、当該組成物より得
られるラバーコンタクトは、当該ラバーコンタクトを押
圧するために必要な荷重が大きくなるため、スイッチと
しての応答性が低いものとなる。
【0046】本発明のラバーコンタクト用成形体は、上
記の組成物を射出成形することによって得られる。図1
は本発明のラバーコンタクト用成形体の一例を示す説明
用断面図である。このラバーコンタクト用成形体におい
ては、押ボタンを構成する本体部10の外周縁から外方
に円錐台状に伸びるよう、スプリング機能を有する肉厚
の小さい可変形部20が一体に形成され、この可変形部
20の外周縁から外方に水平に伸びるよう、支持部30
が一体に形成されている。
【0047】そして、可変形部20の肉厚tは、0.0
5mm〜0.4mmとされ、好ましくは0.1mm〜
0.2mmとされる。可変形部20の肉厚tが0.05
mm未満の場合には、得られるラバーコンタクト用成形
体は可変形部20の耐屈曲疲労性が小さいものとなり、
また、当該ラバーコンタクト用成形体を成形すること自
体が困難なものとなる。可変形部20の肉厚tが0.4
mmを超える場合には、得られるラバーコンタクト成形
体は、スイッチング操作感覚が重いものとなる。
【0048】本発明のラバーコンタクトは、図2に示す
ように、上記のラバーコンタクト用成形体における本体
部10の底面11に接点部材40が形成されてなるもの
であり、この接点部材40は、導電性インクを用いた印
刷により形成される。
【0049】導電性インクに用いられる導電性粉末とし
ては、一般には、カーボンブラックおよび/またはグラ
ファイトが用いられるが、接触抵抗の低い接点部材を形
成するために、銀粉末を併用することが好ましい。銀粉
末は、その粒径が0.5μm〜2μmであるものが好ま
しい。
【0050】導電性粉末中におけるカーボンブラックお
よび/またはグラファイトの割合は、5重量%〜100
重量%、銀粉末の割合は、0重量%〜95重量%とさ
れ、好ましくは、カーボンブラックおよび/またはグラ
ファイトの割合は15重量%〜40重量%、銀粉末の割
合は、60重量%〜85重量%である。銀粉末の割合が
95重量%を超える場合には、得られる接点部材40は
耐久性の低いものとなる。
【0051】導電性インクに用いられるバインダーとし
ては、ポリウレタン、ポリエステルなどが挙げられ、こ
のようなバインダーを用いることにより、ラバーコンタ
クト成形体との接着性が高い状態で接点部材40を形成
することができ、その結果、接点部材40における耐久
性の高いラバーコンタクトを得ることができる。
【0052】導電性インクに用いられる溶剤としては、
キシレンなどの芳香族系溶剤、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、イソホロンなどのケトン系溶
剤、セルソルブアセテート、カルビトールアセテートな
どのエステル系溶剤が挙げられる。
【0053】導電性インクの印刷方法としては、スクリ
ーン印刷やパッド印刷による方法を、好適に用いること
ができる。このような印刷方法によれば、印刷パターン
の精度が高く、例えば5μm〜20μmの良好な膜厚を
有する接点部材を形成することができる。
【0054】また、本発明のラバーコンタクトは、接点
部材40を構成する材料として導電性熱可塑性エラスト
マー組成物を用い、この導電性熱可塑性エラストマー組
成物と前述の熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物
とを2色成形法により成形することによって、前述のラ
バーコンタクト用成形体に接点部材40が形成されたも
のであってもよい。
【0055】この2色成形法において、用いられる導電
性熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマ
ーと導電性材料とにより構成される。熱可塑性エラスト
マーとしては、ラバーコンタクト用成形体との融着性の
観点から、熱可塑性ポリエステルエラストマーを用いる
ことが好ましい。また、導電性材料としては、導電性カ
ーボンブラックが用いられ、導電性熱可塑性エラストマ
ー組成物中における導電性材料の割合は、10〜30重
量%であることが好ましい。
【0056】2色成形法としては、上記の導電性熱可塑
性エラストマー組成物を用いて、熱プレスによりシート
を作製した後、このシートをカッターなどにより所定の
形状に打ち抜く方法や、射出成形法などによって、接点
部材を予め作製し、この接点部材を金型のキャビティ内
に設置した後に、前述のラバーコンタクト用成形体に用
いられる熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物を成
形するインサート成形法と、例えば日精樹脂工業社製の
2色成形用射出成形機「DC−100−200」によ
り、前記熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物と、
前記導電性熱可塑性エラストマーとを一工程で成形する
方法とが挙げられる。
【0057】更に、本発明のラバーコンタクトにおいて
は、接点部材40が金属部材よりなるものであってもよ
い。金属部材を構成する材料としては、金、銀、また
は、ニッケル、スズ、半田などのメッキを施した銅合
金、ステンレススチール、銅などを用いることができ
る。金属部材を設置する方法としては、例えばシアノア
クリレート系の接着剤により、ラバーコンタクト用成形
体の底面に接着する方法、周囲に爪状の取付け部を設け
た金属部材を用いて、これをラバーコンタクト用成形体
の底面に打ち込む方法、前述のインサート成形による方
法などが挙げられる。
【0058】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。ま
た、以下の実施例および比較例において、(A)成分、
(B)成分、(C)成分および(D)成分としては下記
のものを用いた。
【0059】(A)成分 熱可塑性ポリエステルエラストマー「PIBIFLEX
35M(エニケム・ポリメリ社製)」 この熱可塑性ポリエステルエラストマーは、芳香族ポリ
エステル(ポリブチレンテレフタレート)のハードセグ
メントとポリエーテル(ポリテトラメチレングリコー
ル)のソフトセグメントとが複数交互に連結したマルチ
ブロックポリマーであり、分子量が100000〜15
0000、軟化点が175℃、JIS A硬度が93の
ものである。
【0060】(B)成分 アクリロニトリル−ブタジエンゴム「N230S
(日本合成ゴム社製)」 スチレン−ブタジエンゴム「JSR SBR 15
02(日本合成ゴム社製)」 エチレン−アクリル酸エステル共重合体ゴム「ベイ
マックG(デュポン社製)」
【0061】(C)成分 可塑剤「サンソサイザーDUP(新日本理化社製)」 (D)成分 ポリオルガノシロキサン「シリコーンオイル SH20
0(東レダウコーニングシリコーン社製)」
【0062】<実施例1>熱可塑性ポリエステルエラス
トマー90重量部と、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム10重量部と、可塑剤15重量部と、ポリオルガノシ
ロキサン0.05重量部とを、ヘンシェルミキサーによ
り混合した後、2軸押出機により、加熱温度200℃、
スクリュー回転数150r.p.m.の条件で、混練し
て造粒し、ペレット状の組成物を調製した。この組成物
を十分乾燥した後、射出成形することによって、厚みが
0.15mmの可変形部を有するラバーコンタクト用成
形体を製造した。
【0063】<実施例2〜6および比較例1〜9>実施
例1において、組成物の配合を後記表1に示すように変
更したこと以外は同様にして、それぞれ厚みが0.15
mmの可変形部を有するラバーコンタクト用成形体を製
造した。ただし、比較例5については、押出機により組
成物を得ることが困難であり、また、射出成形すること
ができず、ラバーコンタクト用成形体を得ることができ
なかった。
【0064】<比較例10>実施例1において、組成物
の配合を後記表1に示すように変更したこと以外は同様
にして、厚みが0.03mmの可変形部を有するラバー
コンタクト用成形体を製造した。
【0065】評価1 〔成形性〕実施例1〜6、比較例1〜4および比較例6
〜10において、射出成形時におけるショートショット
が生じず、また、得られたラバーコンタクト用成形体の
外観の状態を観察して、外観不良(成形体表面のフロー
マーク、デラミネーション、可変形部の損傷など)が生
じていない場合については「良好」とし、ショートショ
ット、または外観不良のいずれかが生じている場合につ
いては「不良」として評価した。
【0066】〔離型性〕実施例1〜6、比較例1〜4お
よび比較例6〜10において、ラバーコンタクト用成形
体を100ショット成形し、成形体の全数が離型落下し
た場合を「良好」とし、離型落下しないものがあった場
合を「不良」として評価した。
【0067】〔スイッチング操作感覚〕実施例1〜6、
比較例1〜4および比較例6〜10で得られたラバーコ
ンタクト用成形体について、微小荷重測定器「Mode
l 1305D(アイコーエンジニアニング社製)」を
用い、最大荷重およびクリック率を測定した。ここに、
最大荷重およびクリック率とは、以下のようにして測定
されるものをいう。また、最大荷重が300g以下で、
かつクリック率が30%以上のものがスイッチング操作
感覚の良好なものである。 最大荷重 基板に設置されたラバーコンタクト用成形体の本体部を
押圧し、本体部の底面が基板に接触した時に測定される
動作荷重を最大荷重という。本実施例においては、2m
m/secの速度で押圧したときの最大荷重を求めた。 クリック率 ラバーコンタクト用成形体の本体部を押圧することによ
り、測定される動作荷重とストロークとについて、図3
に示すような関係が得られる。この図において、最大ピ
ークにおける動作荷重P1 に対する動作荷重P1 と最小
ピークにおける動作荷重P2 の差の比をクリック率とい
う。すなわち、クリック率αは、α=(P1 −P2 )/
1 ×100 (%)で求められる。本実施例において
は、2mm/secの速度で押圧したときのクリック率
を求めた。
【0068】〔可変形部の耐久性〕実施例1〜6、比較
例1〜4および比較例6〜10で得られたラバーコンタ
クト成形体について、それぞれ100万回の打鍵を行っ
た後、可変形部を観察し、亀裂および大きな変形が生じ
ていないものを「良好」、いずれかが生じているものを
「不良」として評価した。
【0069】〔硬度〕実施例1〜6、比較例1〜4およ
び比較例6〜10において調製した組成物を用い、射出
成形により厚み3mmのシートを作製し、これらのシー
トについて、JIS A6301に準拠した方法によ
り、JIS A硬度を測定した。結果を後記表1に示
す。
【0070】
【表1】
【0071】表1から明らかなように、実施例1〜6で
得られたラバーコンタクト用成形体は、生産性が高く、
しかも、スイッチング操作感覚に優れ、可変形部の耐久
性が高いものである。これに対して、比較例1〜10で
得られたラバーコンタクト用成形体は、以下に述べるよ
うに、不適なものであった。
【0072】比較例1は、(A)成分が過小で、(B)
成分が過大である場合の例であるが、成形性および離型
性が低く、また、得られたラバーコンタクト用成形体
は、クリック率が低く、可変形部の耐久性が低いもので
あった。比較例2および比較例3は、(B)成分が含有
されていない場合の例であるが、可変形部が変形した不
良品が発生し、特に比較例2において得られたラバーコ
ンタクト用成形体は、硬度が大きいため、押圧したとき
の最大荷重が大きく、スイッチング操作感覚が重いもの
であった。
【0073】比較例4は、(B)成分が過大である場合
の例であるが、ショートショット、可変形部における剥
離や変形による不良品の発生が多く、また、得られたラ
バーコンタクト用成形体は、可変形部の耐久性が低いも
のであった。比較例5は、(C)成分が過大である場合
の例であるが、組成物の調製において、押出機による加
工が困難であり、また、射出成形によりラバーコンタク
ト成形体を製造することができなかった。
【0074】比較例6は、(D)成分が含有されていな
い場合の例であるが、離型性が低いため、実際上、生産
性の低いものであった。比較例7は、(D)成分が過大
である場合の例であるが、得られたラバーコンタクト用
成形体には、(D)成分のブリードが生じ、実用上、好
ましくないものであった。
【0075】比較例8は、(A)成分が過大で、(B)
成分が過小である組成物を用いた例であるが、可変形部
が変形した不良品が発生し、得られたラバーコンタクト
用成形体は、硬度が大きいため、押圧したときの最大荷
重が大きく、スイッチング操作感覚が重いものであっ
た。比較例9は、(A)成分が過小で、(B)成分が過
大で、(C)成分が過大である組成物を用いた例である
が、成形性および離型性が低く、また、得られたラバー
コンタクト用成形体は、硬度が低いため、クリック率が
低いものであった。
【0076】比較例10は、可変形部の厚みが過小であ
る場合の例であるが、ショートショット、可変形部の肉
切れによる不良品が発生し、得られたラバーコンタクト
用成形体は、クリック率が小さく、可変形部の耐久性の
低いものであった。
【0077】<実施例7>ポリエステル樹脂1重量部
と、粒径が1μmの銀粉末7重量部と、カルビトールア
セテート2重量部とを混合分散することにより導電性イ
ンクaを調製し、ポリエステル樹脂2重量部と、グラフ
ァイト5重量部と、カルビトールアセテート10重量部
とを混合分散することにより導電性インクbを調製し
た。次いで、導電性インクaと導電性インクbとを、グ
ラファイトと銀との割合が重量比で10:90となるよ
うに混合し、実施例2に係るラバーコンタクト用成形体
に、混合して得られた導電性インクを用いてスクリーン
印刷を行った後、80℃で4時間乾燥することにより、
接点部材を形成してラバーコンタクトを製造した。
【0078】<実施例8〜11および比較例11>実施
例6において、導電性インクaと導電性インクbとを、
グラファイトと銀との割合が後記表2に示すように変更
して混合したこと以外は同様にして、ラバーコンタクト
を製造した。
【0079】評価2 実施例6〜10および比較例11で得られたラバーコン
タクトについて、下記のようにして電気抵抗および接点
部材の耐久性の評価を行った。
【0080】〔電気抵抗〕導電部幅0.3mm,導電部
間0.3mmの金メッキを施した櫛形の基板にラバーコ
ンタクトを設置した後、ラバーコンタクトの本体部を2
mm/secの速度で押圧し、接点部材が基板に接触し
た時の電気抵抗をディジタルボルトメーターにより測定
した。また、100個のサンプルについて測定し、これ
らの電気抵抗の平均値と、そのばらつき(変動係数)を
求めた。
【0081】〔接点部材の耐久性〕先端の径が10mm
のエボナイト製のスタイラスを設けたソレノイドで5H
zのスピードでラバーコンタクトの本体部を押圧し、押
圧10万回ごとに、電気抵抗の測定および接点部材の観
察を行った。サンプル数10個で評価を行い、平均抵抗
で2倍となる回数、または、接点部材に損傷が発生した
回数を求めた。押圧は最大100万回まで行った。以
上、結果を表2に示す。
【0082】
【表2】
【0083】表2から明らかなように、実施例7〜実施
例11で得られたラバーコンタクトは、接点部材におけ
る電気抵抗が小さく、耐久性が高いものである。
【0084】<実施例12>導電性熱可塑性エラストマ
ー「Electrafil TPE−2140/EC
(DSM Engineering Plastics
社製)」を、2枚の平板金型の間にテフロンシートを介
して挟んだ後、温度200℃にて熱プレスを行うことに
より、厚さ0.5mmの導電性熱可塑性エラストマーシ
ートを得た。得られたシートを用いて、円板状の接点部
材を作製した。この接点部材を金型に挿入した後、実施
例1で調製した組成物を用いて射出成形することによ
り、厚みが0.15mmの可変形部を有するラバーコン
タクトを製造した。
【0085】<実施例13>図4に示すように、実施例
1で調製した組成物を用いて、射出成形することによ
り、本体部10の底面に凹凸の接点部材取付け部12を
有するラバーコンタクト用成形体を得た。次いで、図5
に示すように、このラバーコンタクト用成形体の接点部
材取付け部12に、ニッケルメッキを施した厚さ0.2
mmの黄銅よりなる円板状の金属部材を取付けることに
より、ラバーコンタクトを製造した。
【0086】実施例12および実施例13で得られたラ
バーコンタクトについて、上記の評価2に示す方法と同
様にして、電気抵抗および接点部材の耐久性の評価を行
った。結果を表3に示す。
【0087】
【表3】
【0088】
【発明の効果】本発明によるラバーコンタクト成形体お
よびラバーコンタクトは、生産性が高いものであり、し
かも、スイッチング操作感覚に優れ、可変形部の耐久性
が高くて使用寿命の長いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラバーコンタクト用成形体の一例
を示す説明用断面図である。
【図2】本発明に係るラバーコンタクトの一例を示す説
明用断面図である。
【図3】本体部を押圧したときの動作荷重とストローク
の関係を示す図である。
【図4】本体部の底面に接点部材取付け部を有するラバ
ーコンタクト成形体の一例を示す説明図である。
【図5】図4のラバーコンタクト用成形体に、金属部材
よりなる接点部材を取り付けたラバーコンタクトの一例
を示す説明図である。
【符号の説明】
10 本体部 11 本体部の
底面 12 接点部材取付け部 20 可変形部 30 支持部 40 接点部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 9:00 83:04) (72)発明者 高山 真一 東京都大田区池上6−9−6 バーディ ー・プロダクツ有限会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押ボタンを構成する本体部の外周縁から
    外方に伸びる肉厚の小さい可変形部が一体に形成されて
    なるラバーコンタクト用成形体であって、 前記可変形部の肉厚が0.05mm〜0.4mmであ
    り、 (A)熱可塑性ポリエステルエラストマー50〜98重
    量%と、(B)ジエン系ゴムおよび/またはアクリル系
    ゴム2〜20重量%と、(C)可塑剤0〜30重量%と
    よりなる混合成分100重量部に対して、(D)ポリオ
    ルガノシロキサン0.01〜2重量部が含有されてなる
    組成物を成形することにより得られることを特徴とする
    ラバーコンタクト用成形体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のラバーコンタクト用成
    形体と、この成形体の本体部の底面に設けられた接点部
    材とを有してなり、 前記接点部材は、カーボンブラック5〜100重量%と
    銀粉末0〜95重量%とよりなる導電性粉末を含有する
    導電性インクを用いた印刷により形成されてなるもので
    あることを特徴とするラバーコンタクト。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のラバーコンタクト用成
    形体と、この成形体の本体部の底面に設けられた接点部
    材とを有してなり、 前記接点部材は、導電性熱可塑性エラストマー組成物を
    用いて、2色成形法により形成されてなるものであるこ
    とを特徴とするラバーコンタクト。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のラバーコンタクト用成
    形体と、この成形体の本体部の底面に設けられた接点部
    材とを有してなり、 前記接点部材は、金属部材よりなることを特徴とするラ
    バーコンタクト。
JP5199946A 1993-07-20 1993-07-20 ラバーコンタクト用成形体およびラバーコンタクト Withdrawn JPH0733965A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008189716A (ja) * 2007-02-01 2008-08-21 Du Pont Toray Co Ltd 複合成形用熱可塑性エラストマ樹脂組成物および成形体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008189716A (ja) * 2007-02-01 2008-08-21 Du Pont Toray Co Ltd 複合成形用熱可塑性エラストマ樹脂組成物および成形体

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