JPH0733668B2 - 鋼管杭圧入機及び鋼管杭圧入方法 - Google Patents

鋼管杭圧入機及び鋼管杭圧入方法

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JPH0733668B2
JPH0733668B2 JP2082120A JP8212090A JPH0733668B2 JP H0733668 B2 JPH0733668 B2 JP H0733668B2 JP 2082120 A JP2082120 A JP 2082120A JP 8212090 A JP8212090 A JP 8212090A JP H0733668 B2 JPH0733668 B2 JP H0733668B2
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北村  精男
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GIKEN LTD.
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、鋼管杭を地中に圧入する圧入機およびその圧
入方法に関する。
(従来の技術) 従来の鋼管杭圧入機は、第16図に示すように既設鋼管杭
Pを保持するクランプ101をサドル102の下に複数個垂下
し、このサドル102上に設けたマスト103の前方にチャッ
ク104を上下動自在に設けている。圧入時には、チャッ
ク104で鋼管杭Pを掴み、クランプ101で圧入反力をとり
ながらチャック104を下降させる。これら従来の機械
は、その全長が鋼管杭の天端より非常に高い位置となっ
ている上に、重量も大きかった。
(発明が解決しようとする課題) 従来の装置は大型であり施工時の移動や収納が大掛かり
となった。その上サドル、マスト等が既設の鋼管杭の天
端より大きく突出していたため、上方障害のある橋梁下
等の施工現場では作業に支障を来たしていた。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するため、本発明の鋼管杭圧入機は、既
設鋼管杭を内側より押圧保持する保持体に昇降機構を内
設して保持機構を形成し、前記昇降機構の上部に水平方
向に延設した鋼管杭を圧入する圧入機構を形成したこと
を特徴としている。
前記圧入機構を圧入鋼管杭のグリップを挟持する挟持
体、もしくは鋼管杭外周面を挟持する挟持体、もしくは
圧入鋼管杭の上端を押圧する押圧体で構成したことを特
徴とする。また上記圧入機構を昇降機構と接続する基台
と該基台に対して前後移動自在、あるいは前後左右移動
自在、または前後移動自在及び水平軸に対し旋回する縦
送り盤で構成したことを特徴としている。
本発明の鋼管杭圧入方法は、既設鋼管杭内に保持機構を
挿入固定した後、既設鋼管杭に隣接して圧入鋼管杭を立
設し、前記保持機構に設けた昇降機構によって昇降する
圧入機構で圧入鋼管杭を保持した後、該圧入機構を下降
して圧入鋼管杭を地中に圧入することを特徴とする。
(作用) 保持機構を既設鋼管杭の内部に挿入し鋼管杭上端に固定
し圧入反力を確保する。次いで昇降機構を作動させ、圧
入機構を上昇させる。そして圧入機構で圧入鋼管杭を保
持あるいは押圧し、昇降機構によって圧入機構を下降さ
せて鋼管杭を地中に圧入する。
(実施例) 第1及び第2図は本発明の鋼管杭圧入機の第1実施例を
示す。
本実施例は、既設鋼管杭の保持機構3、昇降機構4、圧
入鋼管杭の圧入機構5とからなる。
保持機構3は既設鋼管杭P1内に挿入される円筒状の保持
体2と保持体2内に設けられた流体圧シリンダ3aとロッ
ド3bよりなる。この流体圧シリンダ3aは本実施例では8
個設けられ、作動時にはロッド3bを伸長させて既設鋼管
杭P1を内周面より押圧支持する。
昇降機構4は、流体圧シリンダ4aとロッド4bよりなり、
上記保持体2内にシリンダ4aが設置され、ロッド4bの上
端に圧入機構5が取付けられている。このロッド4bの伸
長退縮により、前記圧入機構5が保持体2に対し上下動
する。
圧入機構5は圧入鋼管杭P2を挟持するもので、一端に鋼
管杭P2のグリップ70を挟持する挟持体6を構成してい
る。この挟持体6は、前端にグリップ70の挿入部7を形
成すると共に一対の挟持爪7aを対向して内設しグリップ
70を両側より挟持する。
なお、本発明の各機構で使用する流体圧シリンダの個数
は限定せず1個または2個以上とする。
次に上記実施例を使用した鋼管杭の圧入方法を述べる。
圧入鋼管杭P2を、そのグリップ70を既設鋼管杭P1のグリ
ップに挿入して配置する。
保持体2を既設鋼管杭P1内に挿入し、ロッド3bを伸長さ
せて鋼管杭P1上端に固定する。次いで、流体圧シリンダ
4aのロッド4bを伸長し、挟持体6を上昇させた後、挟持
爪7aで圧入鋼管杭P2のグリップ70を挟持する。この状態
でロッド4bを退縮させて挟持体6を下降させ鋼管杭P2を
地中に圧入する。この作業を繰返して行い、長尺の鋼管
杭を完全に圧入する。上部に障害のある現場では短尺の
杭を継ぎ足して長尺とする。
本実施例の鋼管杭圧入機は、保持機構3が既設鋼管杭P1
の内部に収納され上方に露出しないため、従来の圧入機
では設置、施工できなかった上方に障害物90がある現場
でも、容易に設置でき確実に鋼管杭P2を圧入することが
できる。
第3図、第4図は本発明の鋼管杭圧入機の第2実施例を
示す。本実施例は保持機構13、昇降機構14及び圧入機構
15とからなる。
保持機構13は第1実施例と同様、保持体12と流体圧シリ
ンダ13aとロッド13bよりなる。そして前記保持体12中央
に断面H型の挿通孔を構成し、この挿通孔に断面H型の
支持杆18を上下動自在に配設している。この支持杆18の
上端には圧入機構15が取付けられている。圧入機構15
は、前記第1実施例の挟持体6と略同構成である挟持体
16よりなり、先端に挿入部7を形成すると共に一対の挟
持爪7aを対向して内設している。
さらに本実施例では、前記挿入孔の両側に昇降機構14を
設けている。この昇降機構14は流体圧シリンタ14aとロ
ッド14bよりなり、シリンダ14aを保持体12内に固定しロ
ッド14bの上端に上記支持杆18の挟持体19を軸着してい
る。挟持体19は中央部に支持杆18を貫通させており、こ
の支持杆18を両側より挟持する一対の挟持爪19aを内側
に対向して設けている。
本実施例を使用した鋼管杭の圧入方法を述べる。第1実
施例と同様に圧入鋼管杭P2を隣接して配置した後、保持
体12を既設鋼管杭P1内に挿入し、ロッド13bを伸長させ
て保持体12を鋼管杭P1上端に固定する。
支持杆18を挟持体19の挟持爪19aで挟持する一方、鋼管
杭P2のグリップ70を挟持体16の挿入部7に挿入し、挟持
爪7aで挟持固定する。この状態でシリンダ14aのロッド1
4bを退縮させると支持杆18上端の挟持体16が下降し、そ
れに伴い鋼管杭P2が地中に圧入される。
次に、圧入機構の他の実施例を説明する。
第5図、第6図は夫々、他の圧入機構20の正面図及び第
7図は平面図である。
圧入機構20は、挟持体6あるいは挟持体16の前端に設け
た半円形状の支持部21bの端部に軸部21aを中心として回
動し開閉可能な一対の支持腕21、21を設けている。この
支持腕21、21内に一対の可動爪24、24を構成し、これに
対向する一対の固定爪23、23を支持部21b側に構成して
いる。そして、流体圧シリンダで固定爪23、23を動作さ
せて鋼管杭Pの外周面を両側より挟持する。この圧入機
構20によれば、圧入鋼管杭の外周面を均一して支持でき
るため圧入方向が偏心するおそれがなくなる。
第8図及び第9図は他の圧入機構の正面図を示し、図中
符号25は押圧体である。押圧体25は、上記挟持体6、16
の前端を延長したもので、鋼管杭Pの天端を押圧して圧
入する。本実施例によれば、鋼管杭P2を挟持する必要が
なく構成が簡易となり、また押下力が鋼管杭天端に均等
にかかり圧入時の鋼管杭の傾斜を防止できる。
第10図に示す圧入機構は、ロッド4bの上部に基台26を取
付け、この基台26の上部にスライド板27を前後方向(図
中矢印方向)に移動可能に構成し、このスライド板27上
部に縦送り盤28を取付けたものである。この縦送り盤28
は、前記各例で示した挟持体、圧入機構、押圧体の夫々
の機能を適宜備えることができる。これにより、さらに
前方向にある鋼管杭を圧入できる。
第11図に示す圧入機構は、支持杆18上部の基台26にスラ
イド板27を前後方向に移動可能に構成し、さらにスライ
ド板27上部に支持板27aを構成し、この支持板27aと摺動
係合する左右摺動溝28aを縦送り盤28に構成したもので
ある。この構成により縦送り盤28は基台26に対して前後
方向(図中矢印方向)及び左右方向に移動することがで
き、進行方向に対して左右方向に位置する鋼管杭も圧入
することができる。
なお、これと同様に前記第10図のロッド4b上部のスライ
ド板27に支持板27aを構成し、この支持板27aと係合する
左右摺動溝28aを縦送り板28に構成することもできる。
これとは逆に前記第11図の実施例の縦送り盤28を前後方
向にだけ移動可能に構成してもよい。
第12図は鋼管杭圧入機30の第3実施例の正面図である。
本実施例は、上記縦送り盤28の最前端に第1実施例の挿
入部7及び挟持爪7aを構成し、旋回機構29をスライド板
27に内設し、縦送り盤28を旋回可能に設けている。その
他の構成は上記と同様であるので同一番号を付して説明
を省略する。
本実施例の作動を第12図乃至第15図に従って説明する。
第12図は圧入鋼管杭P3が途中まで圧入された状態を示し
ている。つまり、保持体2が既設鋼管杭P1に挿入されて
上端に固定されている。ロッド4bは伸長して基台26は上
昇し、縦送り盤28は前方に移動して鋼管杭P3のグリップ
70の上端を挟持爪7aで挟持している。
次に流体圧シリンダ3aによる挟持状態を解除し、昇降機
構4のロッド4bを退縮させて、保持体2を鋼管杭P1の上
方まで上昇させる(第13図参照)。その状態で基台27を
前方に移動させて、保持体2を第14図に示すようにP2の
上方まで移動させる。
そして、ロッド4bを伸長させて、保持体2を既設鋼管杭
P2内に下降して、流体圧シリンダ3aで鋼管杭P2を内側よ
り押圧する。その後、縦送り盤28を下降して鋼管杭P3を
最後まで圧入し、鋼管杭P3に次の圧入鋼管杭を連結して
途中まで圧入し、第12図に示す状態に戻る。
以上の作動を反復継続することにより、本実施例は鋼管
杭上を自走移動しつつ、鋼管杭を圧入していくことがで
きる。
なお、地中に圧入された各鋼管杭の上端は各々連結金具
80によって接続固定している。この連結金具80の接続固
定の手段としてはボルト・ナットによる螺合によるが、
他に溶接等の方法を用いてもよい。この連結金具80によ
り圧入時の反力を確実に確保し上記各実施例による鋼管
杭入作業を円滑にしている。
(発明の効果) 本発明によれば、既設鋼管杭の内部に保持機構等が収納
され圧入鋼管杭の天端より突出しない。そのため、鋼管
杭圧入機の全高を低く抑えてコンパクトにすることがで
き、上方に障害物がある施工現場でも確実に鋼管杭を圧
入することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例等を示すもので、第1図は鋼管杭
圧入機の第1実施例の正面図、第2図は同平面図、第3
図は第2実施例の正面図、第4図は同平面図、第5図及
び第6図は圧入機構の他例の正面図、第7図は同平面
図、第8図ないし第11図は圧入機構の他例の正面図、第
12図は第3実施例の正面図、第13図ないし第15図は同作
動説明図及び第16図は従来例の正面図である。 3、13……保持機構、P……鋼管杭 5、10、15……圧入機構 2、12……保持体、4、14……昇降機構 6、16……挟持体、7……挿入部、18……支持杆 19……挟持体、25……押圧体、26……基台 27……スライド板、28……縦送り盤

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】既設鋼管杭を内側より押圧保持する保持体
    に昇降機構を内設して保持機構を形成し、前記昇降機構
    の上部に水平方向に延設した鋼管杭を圧入する圧入機構
    を形成したことを特徴とする鋼管杭圧入機。
  2. 【請求項2】圧入機構を、圧入鋼管杭のグリップを挟持
    する挟持体で構成したことを特徴とする請求項1記載の
    鋼管杭圧入機。
  3. 【請求項3】圧入機構を、圧入鋼管杭外周面を挟持する
    挟持体で構成したことを特徴とする請求項1記載の鋼管
    杭圧入機。
  4. 【請求項4】圧入機構を、圧入鋼管杭の上端を押圧する
    押圧体で構成したことを特徴とする請求項1記載の鋼管
    杭圧入機。
  5. 【請求項5】圧入機構を、保持体内に設けた昇降機構の
    上部と接続する基台と該基台にグリップを挟持する挟持
    体もしくは鋼管杭を押圧する押圧体を備えた縦送り盤を
    前後移動自在に構成したことを特徴とする請求項1記載
    の鋼管杭圧入機。
  6. 【請求項6】圧入機構を、保持体内に設けた昇降機構の
    上部と接続する基台と該基台にグリップを挟持する挟持
    体もしくは鋼管杭を押圧する押圧体を備えた縦送り盤を
    前後及び左右移動自在に構成し、または該縦送り盤を前
    後移動自在及び水平方向旋回可能に構成したことを特徴
    とする請求項1記載の鋼管杭圧入機。
  7. 【請求項7】既設鋼管杭内に保持機構を挿入固定した
    後、既設鋼管杭に隣接して圧入鋼管杭を立設し前記保持
    機構に設けた昇降機構によって昇降する圧入機構で圧入
    鋼管杭を保持した後、該圧入機構を下降して圧入鋼管杭
    を地中に圧入する鋼管杭圧入方法。
  8. 【請求項8】鋼管杭を圧入した後、直前に圧入した鋼管
    杭と後続する既設鋼管杭とを固定し反力を増大させる請
    求項7記載の鋼管杭圧入方法。
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