JP2760485B2 - 杭、杭圧入引抜工法及び杭圧入引抜機 - Google Patents

杭、杭圧入引抜工法及び杭圧入引抜機

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JP2760485B2
JP2760485B2 JP12738096A JP12738096A JP2760485B2 JP 2760485 B2 JP2760485 B2 JP 2760485B2 JP 12738096 A JP12738096 A JP 12738096A JP 12738096 A JP12738096 A JP 12738096A JP 2760485 B2 JP2760485 B2 JP 2760485B2
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北村  精男
敏彦 村田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既に打ち込まれた
杭から反力を取って杭を圧入したり引き抜いたりする際
に用いられる杭、杭圧入引抜工法及び杭圧入引抜機に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、既に打ち込まれた杭から反力を
取って杭を圧入したり引き抜いたりすることが可能な杭
圧入引抜機が知られている。従来、上記杭圧入引抜機
は、例えば、地盤に一列に打ち込んだ杭の上部を挟持す
る複数のクランプを有するサドルと、該サドルに前後に
スライド移動可能に設けられたスライド部と、該スライ
ド部上に左右に旋回可能に設けられた旋回部と、該旋回
部の前面部に上下にスライド移動可能に設けられ、か
つ、打ち込むべき杭もしくは引き抜くべき杭を掴持可能
なチャックを有する昇降体とを有する。
【0003】また、上記クランプは、サドルの下面側に
設けられており、クランプにより杭の上部を挟持した状
態では、杭圧入引抜機は、杭上に支持された状態とな
る。なお、上記クランプは、基本的には、杭を左右から
挟み込むものであるが、鋼管杭等のように中空部を有す
る杭においては、クランプを杭の中空部内に挿入した状
態でクランプを杭の外側に向けて広げることにより、杭
を挟持するようになったものもある。
【0004】また、上記チャックは、基本的に杭を左右
から挟み込んで杭を掴持するものである。また、上記チ
ャックにより少なくとも途中まで打ち込まれた杭を掴持
することによって、杭圧入引抜機を支持することもでき
るようになっており、この状態でクランプによる杭の掴
持を解除して、スライド部を前後させることによりサド
ルを前後に移動することが可能となっている。
【0005】従って、例えば、クランプにより一列に打
ち込まれた杭を挟持してサドルを杭上に支持した状態
で、スライド部を前方に伸張させて、前方の杭をチャッ
クにより掴持し、次いで、クランプによる杭の挟持を解
除した後に、スライド部を収縮させてサドルをチャック
側に引き寄せる動作を繰り返すことによって、一列に打
ち込まれた杭上において杭圧入引抜機を自走させること
が可能となっている。
【0006】また、チャックが杭を掴持した状態で、ス
ライド部を前後させてサドルを杭上で移動させる際に
は、クランプと杭とがぶつからないように、クランプの
内部幅を杭の幅より充分に広く左右に開いた状態として
いた。また、上述の鋼管杭用のクランプのように左右に
広げることができないものなどにおいては、チャックに
より杭を掴持させた状態で、クランプによる杭の挟持を
解除させることにより、上記昇降体を杭に固定するとと
もにサドルの杭への固定を解除し、この状態で昇降体を
下降させるように作動させることで、サドルを上方に持
ち上げて、クランプと杭とが係合しない状態としてか
ら、サドルを前後に移動していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記圧入引
抜機により圧入及び引抜可能な杭には、円柱状、円筒
状、断面コ字状、四角筒状等の様々な形状があるが、例
えば、図7に示す断面コ字状のコンクリート杭1を上記
圧入引抜機により一列に連続して圧入しようとした場合
には、上記クランプは、例えば、幅がaとなった杭1の
中央部の肉厚の薄い部分を左右から挟持するようになっ
ている。そして、上述のようにクランプによる杭1の挟
持を解除してサドルを前後に移動させようとした場合に
は、クランプが杭1にぶつからないように、クランプの
内部幅を杭1の挟持される左右方向の幅の最大値である
bよりも広く開いておく必要がある。
【0008】すなわち、サドルを移動させる際には、ク
ランプの内部幅を杭1を挟持した場合のaの状態から、
クランプが杭にぶつからないための余裕分も含めたb+
αの状態まで開いておく必要がある。なお、クランプ
は、例えば、杭を挟み込む固定板と移動板とからなり、
移動板が油圧シリンダにより固定板に近づいたり遠のい
たりするように移動可能となっている。
【0009】そして、上述のようにクランプをaの幅か
らb+αの幅まで開くようにした場合には、上記油圧シ
リンダのストロークがb−a+αとなる。なお、杭を、
例えば、幅がaの直方体状とした場合には、サドルを移
動させる際に、クランプの内部幅をaの状態からa+α
まで開けば良いので、油圧シリンダのストロークはαと
なり、これと比較してコ字状の杭1の場合には、b−a
(b>a)だけ大きなストロークを必要とすることにな
る。
【0010】従って、上記杭1を圧入するためには、杭
の最大幅よりも余裕を持った最大内部幅を有するクラン
プを必要とするだけではなく、ストロークの大きなクラ
ンプ用の上記油圧シリンダを必要とするので、クランプ
全体の幅を大きくしなければならないとともに、クラン
プの重量が増加するといった問題があった。また、クラ
ンプ全体の幅が大きくなることにより、杭圧入引抜機が
必要とする作業範囲が広くなり、狭い環境における杭の
圧入引抜作業が困難なものとなる可能性があった。
【0011】また、杭圧入引抜機を自走させる際には、
クランプによる杭1の挟持とその解除を行うことになる
が、この際の油圧シリンダのストロークが長くなること
により、油圧シリンダの作動に時間がかかり、杭圧入引
抜機の自走による移動時間が長くなるといった問題があ
った。なお、上述のようにサドルを移動する際に、サド
ルを上方に引き上げるようにすれば、クランプを杭の最
大幅bより広く拡げる必要はなくなるが、杭圧入引抜機
の自走に際して必ずサドルを上下動させる工程が余計に
必要となり、杭の自走による移動時間を大幅に増大させ
ることになる。また、杭の材料がコンクリート等の比較
的強度の弱いものの場合には、上述のようにチャックに
杭を掴ませた状態で杭圧入引抜機本体を上下動させる
と、杭のチャックに掴まれた部分に杭圧入引抜機の全重
量に対応するモーメントがかかり杭が破損する可能性が
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
杭は、既に地盤に打ち込まれた杭を挟持して該杭から反
力を取って他の杭を圧入もしくは引く抜き可能な杭圧入
引抜機により圧入、引き抜きされるものであり、地盤に
圧入される杭本体と、該杭本体の上部に設けられ、か
つ、上記圧入引抜機が杭本体から反力を取る際に左右外
側から挟持される被挟持部とを具備してなり、上記被挟
持部の上記圧入引抜機に挟持される左右方向の幅の最大
値が、杭本体の上記方向と同方向の幅の最大値より狭く
なっていることを上記課題の解決手段とした。
【0013】上記構成によれば、杭の圧入引抜機に挟持
される被挟持部の幅が杭本体より狭いので、杭本体を直
接挟持するものとした場合に比較して杭圧入引抜機の杭
を挟持する部分、すなわち、クランプの幅を狭くするこ
とができる。そして、クランプの幅を狭くすることによ
り、クランプの小型化及び軽量化を図り、杭圧入引抜機
の小型化及び軽量化を図ることができる。また、クラン
プの幅を狭くすることにより、杭圧入引抜機の作業範囲
を狭くすることができるので、狭い環境における杭圧入
引抜機の作業性を向上することができる。
【0014】本発明の請求項2記載の杭は、上記被挟持
部は、略直方体状に形成され、かつ、上記被挟持部の短
辺に沿った左右方向が、上記杭圧入引抜機に挟持される
左右方向とされるとともに、上記杭本体を一列に打ち込
む際の列方向に沿って直方体状の上記被挟持部の長辺が
配置されていることを上記課題の解決手段とした。
【0015】上記構成によれば、杭圧入引抜機を上記列
方向に沿って移動させる際に、上記クランプの内部幅を
被挟持部の幅より僅かに広くすれば、クランプが被挟持
部にぶつかることがないので、形状が例えばコ字状のよ
うに場所によって幅が異なるような杭本体を挟持する場
合よりもクランプの可動部分のストロークを小さなもの
とすることができる。
【0016】従って、さらにクランプの幅を狭くできる
とともに、クランプの重量を低減することができるの
で、上記請求項1記載の構成の作用効果をさらに高める
ことができる。また、上述のように杭本体の形状が例え
ばコ字状のように場所によって幅が異なるような場合
に、杭本体を挟持する場合よりもクランプの可動部分の
ストロークを小さなものとできることにより、杭圧入引
抜機の自走に際して、クランプによる杭の挟持とその解
除とを行う際の上記可動部分の移動(ストローク)にか
かる時間を短縮することができるので、杭圧入引抜機の
自走による移動時間を短縮することができる。
【0017】また、杭を連続して一列に同じ高さに打ち
込む際に、上記被挟持部の長辺方向の長さと杭本体の上
記方向と同方向の長さとを略等しいものとすれば、連続
して打ち込まれた杭において、各被挟持部がその長辺方
向に沿って連接した状態となり、レールと同様の形状と
なる。従って、杭圧入引抜機側に例えば、被挟持部上を
転動する車輪や、被挟持部の左右側面に当接して転動す
る車輪等を設けることにより、杭圧入引抜機の自走によ
る移動に際して、杭圧入引抜機の上下動や左右への動き
を規制して、杭圧入引抜機の移動時の姿勢の安定化を図
ることができる。
【0018】本発明の請求項3記載の杭圧入引抜工法
は、上記請求項1または2記載の杭を用いたものであ
り、上記杭を上記被挟持部の上記左右方向に対して直交
する前後方向に一列に複数打ち込んだ後に、上記杭圧入
引抜機を一列に打ち込まれた上記杭の列の方向に沿って
移動させながら、上記杭圧入引抜機により上記一列に打
ち込まれた杭から反力を取って他の上記杭をさらに圧入
する場合、もしくは、既に打ち込まれた上記杭を引く抜
く場合に、上記杭の被挟持部を左右から挟持する杭圧入
引抜機の挟持手段を上記被挟持部の上記幅より僅かに左
右に開いた状態で、上記杭圧入引抜機を上記列の方向に
沿って移動させることを上記課題の解決手段とした。
【0019】上記構成によれば、上記請求項1及び請求
項2記載の構成と同様の効果を奏することができる。な
お、上記被挟持部を必ずしも直方体状としなくとも、被
挟持部の挟持される左右方向の幅が場所により大きく異
なることがなければ、上述のようにクランプの可動部分
のストロークを小さなものとすることができる。
【0020】本発明の請求項4記載の杭圧入引抜機は、
上記請求項3記載の杭圧入引抜工法に用いられるもので
あり、一列に打ち込まれた上記杭の列の方向に沿って移
動する際に上記杭の被挟持部の外面に当接して転動可能
な車輪を有することを上記課題の解決手段とした。
【0021】上記構成によれば、例えば、連続して一列
に打ち込まれた杭の被挟持部の上面が略面一になるよう
にするとともに、上面に当接して転動可能な車輪を設け
ることにより、上述のように杭圧入引抜機の移動に際し
て杭圧入引抜機の上下動を規制して、杭圧入引抜機の移
動時の姿勢を安定させることができる。なお、杭圧入引
抜機の車輪が当接する部分は、被挟持部の上面に限られ
るものではなく、被挟持部の側面でも良いし、被挟持部
の上面と側面とに当接するものでも良い。また、車輪
は、必ずしも常時、被挟持部に当接している必要はな
く、杭圧入引抜の姿勢が乱れそうになった際に当接して
転動するもので良い。また、被挟持部の車輪が転動する
部分は、一列に配置された杭間に跨って略平面となって
いることが好ましく、各被挟持部が直方体状で、かつ、
各被挟持部が連接していることが好ましいが、車輪側に
サスペンション等を設けることにより、多少の凹凸や間
隙等があっても対応することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の一
例の杭、杭圧入工法及び杭圧入引抜機を図面を参照して
説明する。図1及び図2はこの一例の杭10と杭圧入引
抜機20の側面を示し、図3は平面を示し、図4は正面
を示し、図5は後面を示すものである。ここで、まず、
この一例の杭10について説明する。
【0023】上記図1ないし図5に示すように、杭10
は、プレキャストコンクリートからなるコンクリート杭
であり、上記杭圧入引抜機20が杭10から反力を取る
際に挟持する被挟持部11と、地盤に圧入される杭本体
12とからなる。上記被挟持部11は、上記杭本体12
の上端から上方に延出した状態で直方体状(平板状)に
形成されたものであり、その長辺方向に沿った前後幅が
杭本体12の上記前後幅と略等しく形成されている。
【0024】また、被挟持部11の短辺方向に沿った左
右幅(厚み)は、上記杭本体12の左右幅の最大値より
狭くされており、上記最大値の1/2以下にされてい
る。なお、被挟持部11は、上記杭圧入引抜機20によ
り左右外側から挟み込まれて挟持されるようになってい
る。また、図1に示すように複数の杭10…を一列に連
続して同じ高さに圧入した場合には、これら杭10…の
被挟持部11…が、その長辺方向に沿って連接されて、
長尺な細板状となるようになっている。すなわち、連接
された各被挟持部11の上面及び左右側面が、略面一の
状態となるようになっている。
【0025】上記杭本体12は、基本的に従来の断面コ
字状のコンクリート杭と同様の構成を有するものであ
り、上下に長い平板部13と、該平板部13の一側面の
左右両側縁部から側方側に延出して上下にわたって設け
られた側板部14、14とからコ字状に形成されてい
る。そして、側板部14における杭本体12の上記左右
幅が被挟持部11の左右幅の二倍以上とされている。
【0026】また、図3に示すように、杭本体12の前
面側には上下に溝15が形成され、杭本体12の後面側
には上下に突条16が形成されており、杭10を連続し
て一列に接合した場合に、隣接する杭10、10におい
て、一方の杭10の前面側の溝15と他方の杭10の後
面側の突条16とが嵌合するようになっている。また、
杭本体12の側板部14の対向する側板部14に臨む面
は、平板部13に近づくにつれて側板部14が厚くなる
ようなテーパ面とされ、側板部14の上面は、平板部1
3に近づくにつれて側板部14が高くなるようなテーパ
面とされている。
【0027】次に、上記杭圧入引抜機20について説明
する。図1ないし図5に示すように、杭圧入引抜機20
は、地盤に一列に打ち込んだ杭10の被挟持部11を挟
持する複数のクランプ21…を有するサドル22と、該
サドル22に設けられた車輪部23と、上記サドル22
に前後にスライド移動可能に設けられたスライド部24
と、該スライド部24上に左右に旋回可能に設けられた
旋回部25と、該旋回部25の前面部に上下にスライド
移動可能に設けられ、かつ、打ち込むべき杭もしくは引
き抜くべき杭を掴持可能なチャック26を有する昇降体
27とを有する。
【0028】上記クランプ21…は、図5に示すよう
に、杭10の被挟持部11を左右から囲むように配置さ
れた逆U字状の支持部21aと、該支持部21aの左右
の内面のうちの一方の内面側に設けられた固定板21b
と、他方の内面側に上記固定板21bに対向して設けら
れた可動板21cと、可動板21cを固定板21bに押
圧するように作動させる油圧シリンダ21d、21dと
からなる。そして、クランプ21…は、上記支持部21
aの固定板21bと可動板21cとの間に杭10の被挟
持部11を挟んだ状態で、油圧シリンダ21d、21d
を伸張させることにより、被挟持部11を挟み込んで挟
持できるようになっている。
【0029】そして、この一例において、杭10の被挟
持部11が平板状で、かつ、杭を一列に連続して打ち込
んだ場合に、長尺な細板状となるようになっているの
で、クランプ21…による被挟持部11の挟持を解除し
て、クランプ21…を連接された状態の被挟持部11に
沿って移動する場合、すなわち、サドル22を移動させ
る場合に、被挟持部11の左右側面に突出した障害物と
なるようなものがないので、クランプ21…と被挟持部
11との間に僅かに隙間をあければ、移動するクランプ
21…と被挟持部11とがぶつかることがない。
【0030】従って、油圧シリンダ21d、21dのス
トロークは、極めて短いもので良く、短い油圧シリンダ
21d、21dを使用できるので、クランプ21の幅を
狭くして、クランプ21を小さなものとすることができ
る。また、挟持部11自体の幅(厚み)も杭10全体の
幅(厚み)の最大値(側板部14の部分の幅)より小さ
いので、クランプ21…が杭本体12を挟持するととも
に、杭本体12の部分を挟んだ状態で移動するものとし
た場合より、クランプ21…の内部幅を狭くすることが
できるので、さらにクランプ21を小さなものとするこ
とができる。
【0031】上記車輪部23は、連続して圧入された杭
10の被挟持部11の上面を転動可能な車輪23aと、
該車輪を回動自在に支持してサドル22後端部に支持す
る支持アーム23bとからなるものである。なお、上記
サドル22は、図2に示すようにスライド部24をサド
ル22に対して前進させた状態で、少なくとも下部が地
盤に圧入された状態の杭10をチャック26により掴持
した状態で、クランプ21…による杭10の被挟持部1
1の挟持を解除し、スライド部24を後退させるように
作動させることで、図1に示すように、サドル22をチ
ャック26側に引き込んで前進させることができるよう
になっている。
【0032】また、スライド部24を逆に作動させるこ
とで、サドル22を後進させることができるようになっ
ている。また、このような動作を繰り返すことにより尺
取虫のように杭圧入引抜機20を前進もしくは後退させ
ることができるようになっている。そして、上述のよう
に、サドル22を移動させる際には、杭圧入引抜機20
の前端部側だけが杭10を掴持したチャック26により
支持された状態となり、不安定な状態となるので、杭圧
入引抜機20がこの状態に耐えられるように杭圧入引抜
機20に大きな強度を持たせるようにする必要がある
が、上記車輪部23により、杭圧入引抜機20の後端部
側を杭10上に支持させるようにすれば、サドル22の
移動に際して杭圧入引抜機20の前端部と後端部とを支
持されて安定した状態とすることができる。
【0033】また、車輪部23により杭圧入引抜機20
の後端部を完全に支持させるものではなく、車輪部23
を補助的なものとした場合においても、上述のように不
安定な状態で移動するサドル22において、車輪部23
がサドル22の上下動を規制することになり、杭圧入引
抜機20のサドル22を移動させている間の姿勢を安定
させることができる。なお、上記サドル22、スライド
部24、旋回部25、チャック26、昇降体27は、従
来と同様の構成のものを用いることができる。
【0034】次に、上述のような構成を有する杭10及
び杭圧入引抜機20を用いた杭圧入引抜工法を説明す
る。杭圧入引抜機20による一列に連続した杭10の圧
入は、図1に示すように、既に圧入された複数本の杭1
0…の被挟持部11…をクランプ21…により挟持させ
た状態で、昇降体27のチャック26にクレーン等によ
り杭10をセットして、チャック26に杭10を掴ませ
た状態で、昇降体27を下降させることにより杭10を
圧入する。
【0035】また、杭10が長い場合に、昇降体27の
一回の下降では、杭10を完全に圧入できないので、チ
ャック26による杭10の掴持位置を掴持を解除して昇
降体27を上昇させることにより、上側にずらし、再
び、チャック26により杭10を掴持して昇降体27を
下降させることを繰り返すことにより、杭10を所定の
高さまで圧入する。なお、最初の杭10を圧入する際に
は、クランプ21…に、地盤に載置された大きな重量の
基台もしくは地盤に固定された状態の基台を挟持させた
状態で、これら基台から反力を取って行う。
【0036】また、次に杭10を圧入する際には、図2
に示すようにスライド部24を杭10の一本分の長さだ
け前方に移動した状態で、上述の動作を繰り返すことに
より行う。そして、クランプ21…によりサドル22を
固定した状態で、順次スライド部24を前進させること
により、順次複数の杭10を圧入した後に、スライド部
24をそれ以上前進させられなくなった際に、スライド
部24を最も前進させた状態で打ち込んだ杭10を図2
に示すように完全に圧入せずに下部だけ圧入した状態と
する。
【0037】そして、チャック26により、上記杭10
を掴んだ状態で、クランプ21…による一列に連続して
圧入された杭10…の挟持部11の挟持を解除する。こ
の際には、上述のように連接された状態の挟持部11が
長尺な細板状なので、クランプ21…を大きく開く必要
がなく、クランプ21…を小型軽量化することができ
る。
【0038】次に、スライド部24を後退させるように
作動させることで、杭10に固定された状態のチャック
26に対して杭10への固定が解除された状態のサドル
22をチャック26側に引き寄せる。この際には、上記
車輪部23の車輪23aが連接された被挟持部11…上
をサドル22の後端部を支持した状態で転動することに
なる。これにより、サドル22の移動時に、杭圧入引抜
機20の前端部が杭10を掴持したチャック26に支持
され、後端部が被挟持部11…上を転動する車輪23a
を有する車輪部23に支持されることになり、杭圧入引
抜機20の姿勢を安定させることができる。
【0039】そして、上述のようにサドル22をチャッ
ク26側に引き寄せて前進させた後に、再びクランプ2
1…により被挟持部11を挟持することにより、図2の
状態から図1の状態に戻ることになる。そして、再び、
上述の動作を繰り返し行うことにより、杭10を連続し
て一列に打ち込んでいくことができる。
【0040】また、上述の動作を繰り返し行うことによ
り、杭圧入引抜機20が前進していくことになるが、こ
の際に、上述のようにクランプ21…による被挟持部1
1の挟持と挟持の解除が繰り返し行われることになる
が、上述のようにクランプ21…の油圧シリンダ21
d、21dのストロークは極めて短いもので良いので、
クランプ21…による被挟持部11の挟持と挟持の解除
に際する油圧シリンダ21d、21dの作動時間を極め
て短いものとすることができるので、杭圧入引抜機20
の自走による移動時間を短縮することができる。
【0041】また、上述のようにクランプ21…の小型
軽量化、特にクランプ21の幅を狭くできることから、
杭圧入引抜機20の幅を狭くすることができるととも
に、杭圧入引抜機20の自走等の作動時に必要な作業範
囲を小さくすることができるので、杭10を圧入する現
場に極めて近接して何らかの障害物があり、作業環境が
狭められたような場所でも、杭10の圧入を可能とする
ことができる。
【0042】以上のように、この一例の杭10、杭圧入
引抜工法、杭圧入引抜機20によれば、杭圧入引抜機2
0のクランプ21の小型軽量化、自走時の移動時間の短
縮、作業範囲の縮小を図ることができる。なお、上述の
杭圧入引抜機20による杭10の圧入の動作をほぼ逆転
させることにより、一列に圧入された杭10を引き抜く
ことができるとともに、圧入の場合と同様の効果を奏す
ることができる。また、上記例では、杭本体10を断面
コ字状のコンクリート杭としたが、本発明はこれに限定
されるものではなく、杭本体の形状が、円柱状、円筒
状、厚みの厚い四角状、四角筒状等であっても、杭本体
10の最大幅に対して被挟持部11の幅を狭めることに
より、クランプ21の小型軽量化を図ることができる。
【0043】また、杭10の材質も特にコンクリート製
に限定されるものではなく、例えば、鋼製でも良い。ま
た、被挟持部11の形状は、必ずしも、直方体状(平板
状)に限定されるものではなく、被挟持部11の側面
に、クランプ21に挟まれる部分より、凹んだ部分が有
っても、クランプ21の油圧シリンダ21d、21dの
ストロークを小さなものとすることができる。また、複
数本の杭を溶接等により上下に接合しながら、杭を圧入
する場合には、一番上となる杭に被挟持部11を設ける
ものとすれば良い。
【0044】また、車輪部23によりサドル22の移動
時にサドル22を支持するようにした場合に、連接され
た状態の被挟持部11…の上面が直線状の平面になって
いることが好ましい。なお、車輪部23は、必ずしもサ
ドル22の後端部に設けられている必要はなく、図6に
示すように、車輪部23’をサドル22の中央部に近い
部分において、サドル22の下方に突出するように設け
ても良い。なお、車輪部23’は、車輪23’a及び支
持アーム23’bとを有する。
【0045】また、二つの車輪が被挟持部11を挟み込
むように配置されていても良いし、車輪の幅を被挟持部
11よりも広いものとして、鉄道の車輪のように車輪の
左右側縁の外周部に円周に沿った突条を設け、該突条に
被挟持部11の上部が挟み込まれるようにしても良い。
また、杭10を一列に打ち込む際に、隣り合う杭10
(杭本体12、被挟持部11)が必ずしも互いに当接し
ている必要はないが、上記車輪部23により杭圧入引抜
機20の移動時の姿勢を安定させるためには、被挟持部
11同士が当接していることが好ましい。
【0046】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の杭によれば、杭
の圧入引抜機に挟持される被挟持部の幅が杭本体より狭
いので、杭本体を直接挟持するものとした場合に比較し
て杭圧入引抜機の杭を挟持する部分、すなわち、クラン
プの幅を狭くすることができる。そして、クランプの幅
を狭くすることにより、クランプの小型化及び軽量化を
図り、杭圧入引抜機の小型化及び軽量化を図ることがで
きる。また、クランプの幅を狭くすることにより、杭圧
入引抜機の作業範囲を狭くすることができるので、狭い
環境における杭圧入引抜機の作業性を向上することがで
きる。
【0047】本発明の請求項2記載の杭によれば、杭圧
入引抜機を上記列方向に沿って移動させる際に、上記ク
ランプの内部幅を被挟持部の幅より僅かに広くすれば、
クランプが被挟持部にぶるかることがないので、杭本体
の形状が例えばコ字状のように場所によって幅が異なる
ような場合に、杭本体を挟持する場合よりもクランプの
可動部分のストロークを小さなものとすることができ
る。
【0048】従って、さらにクランプの幅を狭くできる
とともに、クランプの重量を低減することができるの
で、上記請求項1記載の構成の作用効果をさらに高める
ことができる。また、上述のように、ストロークを小さ
なものとできることにより、杭圧入引抜機の自走に際し
て、クランプによる杭の挟持と挟持の解除とを行う際の
上記可動部分の移動(ストローク)にかかる時間を短縮
することができるので、杭圧入引抜機の自走による移動
時間を短縮することができる。
【0049】また、杭を連続して一列に同じ高さに打ち
込む際に、上記被挟持部の長辺方向の長さと杭本体の上
記方向と同方向の長さとを略等しいものとすれば、連続
して打ち込まれた杭において、各被挟持部がその長辺方
向に沿って連接した状態となり、レールと同様の形状と
なる。従って、杭圧入引抜機側に例えば、被挟持部上を
転動する車輪や、被挟持部の左右側面に当接して転動す
る車輪等を設けることにより、杭圧入引抜機の自走によ
る移動に際して、杭圧入引抜機の上下動や左右への動き
を規制して、杭圧入引抜機の移動時の姿勢の安定化を図
ることができる。
【0050】本発明の請求項3記載の杭圧入引抜工法に
よれば、上記請求項1及び請求項2記載の構成と同様の
効果を奏することができる。本発明の請求項4記載の杭
圧入引抜機によれば、上述のように杭圧入引抜機の移動
に際して杭圧入引抜機の上下動を規制して、杭圧入引抜
機の移動時の姿勢を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の杭の要部及び杭圧
入引抜機を示す側面図である。
【図2】上記例の杭の要部及び杭圧入引抜機を示す側面
図である。
【図3】上記例の杭の要部及び杭圧入引抜機を示す平面
図である。
【図4】上記例の杭の要部及び杭圧入引抜機を示す正面
図である。
【図5】上記例の杭の要部及び杭圧入引抜機を示す後面
図である。
【図6】上記例とは異なる例の杭及び杭圧入引抜機を示
す要部側面図である。
【図7】従来の杭を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
10 杭 11 被挟持部 12 杭本体 20 圧入引抜機 21 クランプ 23、23’ 車輪部 23a、23’a 車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江利川 祝男 東京都港区芝4丁目2番3号 ジオスタ ー株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−306522(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 7/20 E02D 5/30 E02D 11/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既に地盤に打ち込まれた杭を挟持して該
    杭から反力を取って他の杭を圧入もしくは引く抜き可能
    な杭圧入引抜機により圧入、引き抜きされる杭であっ
    て、 地盤に圧入される杭本体と、該杭本体の上部に設けら
    れ、かつ、上記圧入引抜機が杭本体から反力を取る際に
    左右外側から挟持される被挟持部とを具備してなり、 上記被挟持部の上記圧入引抜機に挟持される左右方向の
    幅の最大値が、杭本体の上記方向と同方向の幅の最大値
    より狭くなっていることを特徴とする杭。
  2. 【請求項2】 上記被挟持部は、略直方体状に形成さ
    れ、かつ、上記被挟持部の短辺に沿った左右方向が、上
    記杭圧入引抜機に挟持される左右方向とされるととも
    に、上記杭本体を一列に打ち込む際の列方向に沿って直
    方体状の上記被挟持部の長辺が配置されていることを特
    徴とする請求項1記載の杭。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または2記載の杭を用いた
    杭圧入引抜工法であって、 上記杭を上記被挟持部の上記左右方向に対して直交する
    前後方向に一列に複数打ち込んだ後に、上記杭圧入引抜
    機を一列に打ち込まれた上記杭の列の方向に沿って移動
    させながら、上記杭圧入引抜機により上記一列に打ち込
    まれた杭から反力を取って他の上記杭をさらに圧入する
    場合、もしくは、既に打ち込まれた上記杭を引く抜く場
    合に、 上記杭の被挟持部を左右から挟持する杭圧入引抜機の挟
    持手段を上記被挟持部の上記幅より僅かに左右に開いた
    状態で、上記杭圧入引抜機を上記列の方向に沿って移動
    させることを特徴とする杭圧入引抜工法。
  4. 【請求項4】 上記請求項3記載の杭圧入引抜工法に用
    いられる杭圧入引抜機であって、 一列に打ち込まれた上記杭の列の方向に沿って移動する
    際に上記杭の被挟持部の外面に当接して転動可能な車輪
    を有することを特徴とする杭圧入引抜機。
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