JPH0144599Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は杭圧入引抜機の反力受台に関し特に可
搬性を向上させた反力受台に係るものである。

一般に、杭圧入引抜機は油圧力を用いて、シリ
ンダとピストンの作用で杭を地中に埋設し、又は
この逆に地中に埋設した杭を引抜く装置である。
この為杭圧入引抜機は杭を圧入し又は引抜く際は
概設杭を利用して反力を採るのであるが、概設杭
のない場合は大地より初期の反力を採らなければ
ならない。

従来、この反力を採る反力受台は油圧シリンダ
とピストンなどの本体の底部に設けたチヤツクに
て着脱自在に咬持される据付台と、該据付台から
平行になる如く延出する荷台とが馬蹄形状に一体
形成されてなるものであつた。しかも、この反力
受台は杭の地中支持力を強化せんとすれば必然的
に形状並びに重量が増大するものであつた。した
がつて、かかる反力受台を工事現場に運搬するに
は、それ相応の運搬車輌を必要とし、例えば大型
トラツクやトレーラーを必要とした。このため大
型トラツクやトレーラーが進入しえない場所等に
あつては枕圧入引抜機を使用することが妨げられ
るほか、そもそもその反力受台を大型トラツク等
に積降しをする作業が困難であつた。

そこで、本考案は上記事情に鑑み、杭圧入引抜
機の可搬性を工夫したもので、反力受台を据付台
と荷台との少なくとも二部分に分割しうるように
することとし、以つて小型のトラツク等に簡便に
積降しができるとともに、大型のトラツク等でな
ければ運搬不可能であつた非機動性を解消したも
のである。

以下、本考案に係る杭圧入引抜機の反力受台の
構成を図面に示す一実施例に基づき説明する。

第１図及び第２図は、杭圧入引抜機の本体１と
反力受台２を示す。この本体１は一対の油圧シリ
ンダ１１，１１を左右に備えた摺動台１２が、油
圧シリンダ１１，１１に挾まれて平行に垂設され
た案内台１３に上下動自在に係合し、かつ、摺動
台１２は杭体１４を咬持するチヤツク１５を備え
た杭抱持体１６を備え、一方杭案内台１３はチヤ
ツク台１７に軸１８及び油圧シリンダ１９を介し
て前後方向へ傾倒自在に構成されて成つている。
そして、チヤツク台１７の底部には反力受台２に
おける複数の掴み部２１を咬持するチヤツク２０
が複数個設けられている。一方、反力受台２は第
３図から第５図に示すように前記チヤツク２０が
咬持する掴み部２１を中心線の左右で交互に垂設
した据付台２２と、該据付台２２の前方へ両側に
沿つて着脱自在に突設された荷台２３とからな
り、全体として馬蹄形とした台である。そして、
荷台２３の基端部は入れ子状にして差込部２４を
形成してあり、また据付台２２にはその差込部２
４を差込む凹部２５が設けられている。そして、
差込部２４を凹部２５に嵌合したとき、相互に合
致する孔２６ａ，２６ｂが穿設されており、その
孔２６ａ，２６ｂにジヨイントピン２６を挿通可
能にしてある。したがつて、このジヨイントピン
２６を挿脱することにより据付台２２と荷台２３
とは分離又は一体化することができる。なお、第
２図中２８はカウンターウエイトを示し据付台２
２と荷台２３とを結合した場合の対向端部にそれ
ぞれ固定されて反力受台２の重量を増加させるも
ので着脱自在に構成されている。

なお、前記反力受台２にはレベル出し機能を持
たせてもよく第６図及び第７図は据付台２２と荷
台２３とを連結した対向端部にジヤツキ２７を対
称的に取付けてなる例を示す。このようなジヤツ
キ２７を設けると、従来、反力受台２の水平レベ
ルを形成する際クレーン等で反力受台２を吊り上
げて反力受台２と基礎面との間にライナーを設け
ていた作業を要し、この場合に反力受台２と杭圧
入引抜機１の両面の重量を支える大型のクレーン
を用いて吊り上げつつ調整をしなければならなか
つた不便を解消することができる。すなわち各ジ
ヤツキ２７を独立して作動させることによつて、
反力受台２の水平レベル出しが極めて簡便に行な
えるものである。

以上記載した本考案によると反力受台が少なく
とも二部分に分割可能に構成されるとともに荷台
を据付台に着脱自在に構成したから、反力受台の
運搬に当り据付台と荷台とに分割して小型トラツ
ク等に軽便に積降しができるので、機動性高く輸
送することができる。また、杭圧入引抜機の非使
用時における保管専用スペースも縮小することが
できるので経済性を備える。

なお、本考案は前記趣旨に基づけば、杭圧入引
抜機の反力受台に限定されることなく広く応用で
きるものであり、又、反力受台を複数に分割する
ものは全て包含されるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
杭圧入引抜機の本体正面図、第２図はその側面
図、第３図は反力受台の平面図、第４図は第３図
の−線断面図、第５図は反力受台の側面図、
第６図は反力受台の他の例を示す平面図、第７図
はその側面図である。 １……杭圧入引抜機の本体、２……反力受台、
２０……チヤツク、２１……掴み部分、２２……
据付台、２３……荷台、２４……差込部、２５…
…凹部、２６……ジヨイントピン、２６ａ，２６
ｂ……孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 杭圧入引抜機本体を据付固定するため、該本
   体底部に備えたチヤツクにて咬持される掴み部
   を中心線の左右で交互に垂設した据付台と、杭
   圧入及び引抜き時の荷重に対応する反力を受け
   るため前記据付台の前方へ両側に添つて突設さ
   れた荷台とよりなり、前記据付台と荷台とが着
   脱自在に構成されており、前記据付台と荷台と
   に分割可能であることを特徴とする杭圧入引抜
   機の反力受台。 (2) 前記据付台が両側に沿う凹部を備えるととも
   に、荷台の一端に前記凹部に嵌入する差込部を
   形成することにより、据付台と荷台とが着脱自
   在に構成されていることを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の杭圧入引抜機の反
   力受台。 (3) 前記凹部と差込部とがジヨイントピンにて連
   結可能であることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第２項記載の杭圧入引抜機の反力受
   台。