JP7428848B1 - 建築機材用ラック - Google Patents
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Abstract
Description
従来、このような現場への建設機材の搬出入には、作業者が建設機材を担いだり、一輪車等の運搬用具(特許文献1等)を用いた人海戦術によって建設機材を運搬していた。
また、施工範囲の広い現場では、拠点となる箇所に建築機材を保管するシャッター倉庫等を設置することが慣用となっている。その際、この拠点と実際の作業箇所とが離れていれば、同様に人海戦術による建設機材の運搬が行われていた。
ここでいうトラックとは、土木建設作業の現場で汎用されて、荷台にアオリが付いた、例えば2t~4tクラスのものである。
ここでいうアオリの高さは任意である。例えば、この2t~4tクラスのトラックにおける一般的なアオリの高さは、30cm~40cmである。
また、フォークリフト車のフォーク爪の厚さは、一般的に1.5cm~4cmである。
建設機材(土木機材を含む)の種類は限定されない。例えば、エンジン発電機、電動工具、エンジンハンドカッター、ガソリン携行缶、ナイロンスリング、スコップ、タンピングランマー、箒等が挙げられる。
建設機材用ラックのサイズも任意である。ただし、長さ1.5m~1.8m、幅0.9m~1.2mとすれば、土木建設作業で汎用される、例えば2t~4tクラスのトラックの荷台(荷台幅1.6m~2.0m)に対して、建設機材用ラックを縦置き、横置きのどちらでも搭載できる。
また、ラックの高さは、スコップフック又はロープフックの設置による高さ確保、上段棚からの機材の積み下ろしの容易さ、バックホウによるラック本体の積み下ろしの容易さという理由により1m~1.2mが好ましい。
骨組みには、棚板を支持する棚板支持枠を含む。
棚部の枚数は、建設機材用ラックの底部にあたる最下段の棚部を含めて複数であれば任意である。例えば、2枚でも3枚でもよい。
各棚板は、各辺が立ち上がっている方が好ましい。これにより、棚板からの建設機材(収納物)の滑落を防止するとともに、ラックの強度を高めて吊り上げ時のラックの変形を防止できる。
フォーク爪当接用補強枠の本数は、1本でも2本以上でも任意である。
フォーク爪当接用補強枠のサイズも任意である。例えば、この補強枠の使用数が1本の場合には、離間した2本のフォーク爪が同時に当接可能な幅広のものとなる。また、この補強枠が2本の場合には、それぞれ1本のフォーク爪が当接可能なサイズとなる。
フォーク爪当接用補強枠付きの棚部には、そのフォーク爪の差し込み側の端面に、各フォーク爪の当接用補強枠に対する当接位置を示すガイドマークを配してもよい。
吊下リングの本数は任意である。1本、2本、3本の他、4本以上でもよい。
枠体の上部における吊下リングの取り付け位置は任意である。
タンピングランマーの種類は任意である。例えば、エンジン式のものでも、環境への配慮と装置の重さを考慮した電動式のものでもよい。
また、タンピングランマーのサイズも任意である。
長尺物立ての形状は任意である。例えば、筒状でも、容器状でもよい。
また、スコップフックの形状もスコップを掛止可能であれば任意である。
長尺物立て及びスコップフックの使用数も任意である。1つでも複数でもよい。
次いで、両フォーク爪を対応するフォーク爪当接用補強枠の下面にそれぞれ当接し、この状態のまま建設機材用ラックがアオリを乗り越える高さまで両フォーク爪を上昇させた後、フォークリフト車を移動して、建設機材用ラックの積み降ろしを行う。
さらには、利用頻度が高い2t~4tクラスのトラックにより建設機材用ラックを搬出入する際には、荷台のアオリを倒すことなく、フォークリフト車を使用して荷台に搭載された建設機材用ラックを積み降ろせる。これにより、現場での作業開始時や作業終了時に必要となる準備時間を短縮できるとともに、これらの準備作業に要する作業者の労力も低減できる。
これにより、仮にフォークリフト車がなくても、現場に持ち込まれた重機を利用して、建設機材用ラックの現場への搬出入及び現場内での移動が可能となる。
これにより、この縦置きスペースを利用して、縦長な重量物であるタンピングランマーを、出し入れ作業が容易となる解放された側面から建設機材用ラックに収納し、これを現場に搬出入することができる。
また、上段棚部の中央部を切欠してこの縦置きスペースを形成することも考えられる。しかしながら、タンピングランマーは重量物であるために、ラックの中央部に縦置きスペースを配した場合、タンピングランマーの出し入れが困難となる。
建設機材用ラック10のサイズは、左右方向の長さが143cm、前後方向の幅が85cm、高さが100cmである。
枠体11は、ラック10の前後左右の四隅に配された6cm角の角形鋼管製の4本の支柱14A~14Dと、各支柱14A~14Dの下端部に連結されて、下段棚部12のベースとなる幅6cm、厚さ3cmの角形鋼管製の下段棚板支持枠15と、各支柱14の高さ方向の中間部に連結されて、上段棚部13のベースとなる同じく幅6cm、厚さ3cmの角形鋼管製の上段棚板支持枠16とを有している。
一方、前,後上枠17,18の上面の長さ方向の両端部付近には、後述するショベルカー(重機)Sによって建設機材用ラック10を吊り上げるための合計4つの吊下リング19が配設されている。
また、前上枠17の上面には、長さ方向に所定ピッチで、前方へ延びる8本のスコップフック20がそれぞれ突設されている。各スコップフック20には、スコップ21の他、ハンマ22や環状に巻き取ったロープ23等を引っ掛けてもよい。
下段棚板支持枠15の左右方向に長い枠内空間は、各前後方向に延びた2本の補強枠25により3等分割されている。各補強枠25は、それぞれ幅6cm、厚さ3cmの角形鋼管製である。
下段棚板24の各辺部は、下側棚部12から建設機材aが落下するのを防止するため、垂直に3cmだけ立ち上げられている。
上段棚部13は、2t式のトラック27の荷台28に建設機材用ラック10を搭載した際に、起立状態のアオリ29の高さ(30cm)にフォークリフト車30のフォーク爪31の厚さ(4cm)を加算した高さより高くなるように、このラック10の下端から52cmの高さ位置に配されている(図5を参照)。
建設機材用ラック10の側面解放された左端部の前半分には、上段棚部(具体的には上段棚板26)13の対応する部分をラック中央へ向けて幅45cm、長さ(深さ)50cmで矩形状に深く切欠することで、タンピングランマー32の縦置きスペース33が形成されている。なお、タンピングランマー32の一般的な高さは、上段棚部13の高さより高い95cm~115cmである。
長尺物立て35は、長さ34cm、幅15cm、高さ46cmの角筒で、上段棚板26の上端部が、上段棚板26の設置スペース36側の端部に片持ち状態で固定されている。この長尺物立て35の下側開口は、下段棚板24より上方に配置されている。
ここでいうフォーク爪当接用補強枠37とは、建設機材用ラック10をフォークリフト車30によって持ち上げる際に、対応するフォーク爪31が下面に当接される枠材である。各フォーク爪当接用補強枠37は、それぞれ幅6cm、厚さ3cmの角形鋼管である。
さらに、縦長なタンピングランマー32を、ラック10の解放された左側面から縦置きスペース33に収納する。このタンピングランマー32は重量物である。そのため、ラック10の重量バランスをとるため、上段棚部13の右端部には同じく重量物である転圧機38を載置する。
まず、フォークリフト車30をトラック27の近傍に配置し、建設機材用ラック10の後方から、フォーク爪当接用補強枠37が付いた上段棚部13の下に、実線矢印のように左右一対のフォーク爪31をそれぞれ差し込む(図4及び図5(a)を参照)。このとき、上段棚部13の後面に表示された左右一対のガイドマークMをガイドにして、できるだけフォーク爪当接用補強枠37の直下に各フォーク爪31をそれぞれ差し込む。
このとき、両フォーク爪31によって支持された上段棚部13は、起立状態のアオリ29の高さH2(30cm)にフォーク爪31の厚さ(4cm)を加算した高さより高くなる、ラック下端から高さH1(52cm)の位置に在るため、ラック10を荷台28に載置しても両フォーク爪31がアオリ29に当接することはない。
その後、フォークリフト車30を後退させて、図5(c)の実線矢印のように両フォーク爪31を上段棚部13の直下から引き抜くことで、建設機材用ラック10のトラック27の荷台28への積み込みが完了する。
その後、各フォーク爪31を適宜移動させて、左右一対のフォーク爪当接用補強枠37の下面に、対応するフォーク爪31の上面をそれぞれ当接し、この状態のまま破線矢印のように建設機材用ラック10がアオリ29を乗り越える高さまで両フォーク爪31を上昇させる。
これに対して、この実施例1の建設機材用ラック10では、起立状態のアオリ29の高さにフォーク爪31の厚さを加算した高さより高くなる、ラック10の下端から52cmの高さ位置にある上段棚部13を、フォークリフト車30によるラック10の持ち上げ箇所とすることで解消した。
さらには、利用頻度が高い2t~4tクラスのトラック27により建設機材用ラック10を搬出入する際には、荷台28のアオリ29を倒すことなく、フォークリフト車30を使用して荷台28に搭載された建設機材用ラック10を積み降ろせる。これにより、現場での作業開始時や作業終了時に必要となる準備時間を短縮できるとともに、これらの準備作業に要する作業者の労力も低減できる。
これにより、仮にフォークリフト車30がなくても、現場に持ち込まれたショベルカーSを利用して、建設機材用ラック10の現場への搬出入及び現場内での移動が可能となる。
これにより、この縦置きスペース33を利用して、このタンピングランマー32を、出し入れ作業が容易となる解放された側面から建設機材用ラック10に収納し、これを現場に搬出入することができる。
さらにまた、嵩張りやすい箒等の長尺物34やスコップ21は、長尺物立て35に差し入れたり、スコップフック20に掛止することで、建設機材用ラック10に整頓した状態で収納することができる。
11枠体
12 下段棚部
13 上段棚部
15 下段棚板支持枠
19 吊下リング
20 スコップフック
21 スコップ
24 下段棚板
27 トラック
28 荷台
29 アオリ
30 フォークリフト車
31 フォーク爪
32 タンピングランマー
33 縦置きスペース
34 長尺物
35 長尺物立て
37 フォーク爪当接用補強枠
S ショベルカー(重機)
Claims (3)
- 現場で使用されて、骨組みとなる枠体に上下複数の棚部が配設された建設機材用ラックにおいて、
前記各棚部は、それぞれ前記枠体の一部を構成する棚板支持枠に棚板が支持されたもので、
トラックの荷台に前記建設機材用ラックを搭載した際に、起立状態のアオリの高さにフォークリフト車のフォーク爪の厚さを加算した高さより高くなる、前記建設機材用ラックの下端から50cm~80cmの高さ領域に在る前記棚部に、前記フォークリフト車の左右一対のフォーク爪がそれぞれ当接される1つ又は複数のフォーク爪当接用補強枠が設けられ、
前記棚部は、床板となる下段棚部と、これより上方の上段棚部とからなる2段棚で、
前記建設機材用ラックの側面解放された一端部には、前記上段棚部の一端部を切欠することで、タンピングランマーの縦置きスペースが形成されたことを特徴とする建設機材用ラック。 - 前記枠体の上部には、ショベルカーを含む重機により前記建設機材用ラックを吊り上げるための吊下リングが設けられたことを特徴とする請求項1に記載の建設機材用ラック。
- 箒を含む長尺物を立てるための長尺物立てと、スコップを掛止するスコップフックとを有したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建設機材用ラック。
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