JP7182986B2 - 杭圧入装置、杭圧入装置の杭上自走方法及び矢板連続壁の構築方法 - Google Patents

杭圧入装置、杭圧入装置の杭上自走方法及び矢板連続壁の構築方法 Download PDF

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Description

本発明は、杭圧入装置、杭圧入装置の杭上自走方法及び矢板連続壁の構築方法に関する。
従来の杭圧入装置は、特許文献1,2等にも記載されるように、反力用の既設杭からなる杭列に対して機体を固定するサドルと、このサドルに内設する前後方向のスライド機構を介して設けた昇降動作可能な杭圧入引抜用のチャックとを備える。杭圧入装置は、サドルに設けたクランプによって既設杭を把持し、この既設杭を反力手段としてチャックにより杭列の先端に杭を圧入し、延びた杭列の上に機体を移動することによって杭列を順次延設する。機体を移動する手順は、杭列の先端の圧入途中の杭の高い部位をチャックによって把持し、クランプを緩めて機体を上昇させ、サドルに設けたスライド機構によって機体を前進させ、機体を下降させてクランプを締めることにより移動が終了する。この移動後の新たな位置で圧入途中の杭の圧入をさらに続ける。これを逆動作することにより、杭の引抜きが可能となる。
杭圧入装置による地盤への杭圧入施工により構築される杭列における杭ピッチは、杭と隣の杭とが接するように施工すれば1杭径相当となり、杭と隣の杭との間に1杭径相当の間隔を空ければ2杭径相当となる。
従来、2杭径以上の杭ピッチ(例えば杭径の2.5倍)で杭列を構築する際に、特許文献3に記載されるような杭頭に接続されるアダプタにより、杭と杭との間にも上記クランプにより把持可能な構造(特許文献3の係止部2)を設けて施工する方法がある。
特開2000-319880号公報 特開2004-183442号公報 特開2013-238030号公報
しかしながら、上記アダプタを用いた杭上自走にあっては、杭圧入装置以外に当該アダプタが3つ程度必要になるから、管理し、取り扱う物品が増える。また上記アダプタは、異なる杭径、異なる杭ピッチやそれらの組合せの違いに対応するために複数種を製作し、使用する現場に応じて用意する必要があった。
杭列上に3つ程度のアダプタを連結し、杭圧入装置が通り過ぎた自走方向最後尾のアダプタを外し、自走方向先頭に送り、取り付けるという手順が必要になり、自走に伴う作業が煩雑であった。杭圧入装置に続いて、杭圧入装置に駆動力を供給するパワーユニットや杭の建て込みやアダプタの移動に用いるクレーンなどの杭上自走機を後続させる場合には、さらに杭列上に7つ程度のアダプタを連結する必要が生じた。
カーブした杭列を施工する際には、アダプタ同士を連結できず杭圧入装置の支持力が弱くなり、従って圧入時に耐え得る反力が小さくなるから、圧入力に制限が生じることがあった。
2杭径以上の杭ピッチ(例えば杭径の2.5倍)で杭列を構築する際に、上記アダプタを用いずに杭圧入装置の機能だけで自走可能にすることを考える。
しかし、杭圧入装置は、高い圧入力を得るために上記クランプを3つ程度設け、3本程度の既設杭を各クランプで把持する必要がある。この場合、杭ピッチが2杭径以上の杭ピッチであるから、3つのクランプを支持するサドルの全長が長くなり過ぎる。そのため、自走過程でチャックで把持した杭に杭圧入装置全体を支持させてサドル及びクランプを浮かせた状況において、チャックで把持した杭にかかる杭圧入装置の自重によるモーメントが大きくなる。杭圧入装置の自重によるモーメントが大きくなることで、圧入施工中の杭が傾斜して杭圧入精度に影響が出るおそれや、チャックで把持した杭に十分な支持力が無ければ杭圧入装置が転倒するおそれもある。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、既設杭から反力を取って地盤に杭を圧入する杭圧入装置を、杭ピッチが大きい杭列上でも杭圧入装置の自重によるモーメント、支持杭への負荷を小さくして安定して自走させ、同杭圧入装置により精度よく杭を圧入することを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、既設杭から反力を取って地盤に杭を圧入する杭圧入装置であって、
当該杭圧入装置の前後方向における前から後ろに向かって順に配列されるチャック装置、中間のクランプ装置及び後方のクランプ装置と、
当該杭圧入装置の前後方向に長尺なサドルと、
前記サドルの前端から前方へ張り出すとともに後方へ戻るよう前後動作可能に前記サドルに支持された第1スライドフレームと、
前記第1スライドフレームの後方において、前記サドルの後端から後方へ張り出すとともに前方へ戻るよう前後動作可能に前記サドルに支持された第2スライドフレームと、を備え、
前記中間のクランプ装置及び前記後方のクランプ装置はそれぞれ、既設杭の上端部を把持可能に構成され、
前記チャック装置は、圧入する杭を把持可能に構成され、
前記チャック装置は、前記第1スライドフレーム上に旋回動作可能に立設されたマストに昇降可能に支持され、
前記サドルの下部に前記中間のクランプ装置が配設され、
前記チャック装置と前記中間のクランプ装置との相対的な昇降動作及び前後動作が可能にされ、
前記後方のクランプ装置は、前記第2スライドフレームに昇降動作可能に支持された昇降フレームの下端に支持され、
前記中間のクランプ装置と前記後方のクランプ装置との相対的な昇降動作及び前後動作が可能にされ、
前記中間のクランプ装置及び前記後方のクランプ装置により既設杭の上端を把持した状態で、前記チャック装置が昇降することによって、前記チャック装置により把持した杭を地盤に圧入可能にされ、
地盤に圧入された杭を前記チャック装置により把持するとともに、前記後方のクランプ装置により既設杭の上端を把持した状態で、前記中間のクランプ装置を既設杭から離脱させて前後に移動可能にされた杭圧入装置である。
請求項2記載の発明は、前記サドルに前後動作可能に支持された前後スライダーを備え、
前記中間のクランプ装置が前記前後スライダーの下端に支持され、前記中間のクランプ装置が前記前後スライダーと共に前記サドルに対して相対的に前後動作を可能にされる請求項1に記載の杭圧入装置である。
請求項3記載の発明は、前記チャック装置、前記中間のクランプ装置及び前記後方のクランプ装置のいずれの装置も左右動作が可能にされている請求項1又は請求項2に記載の杭圧入装置である。
請求項4記載の発明は、前記中間のクランプ装置は、前方側に配置される第1クランプ装置と、後方側に配置される第2クランプ装置との2つを備え、
前記第1クランプ装置と、前記第2クランプ装置との相対的な前後動作が可能にされた請求項1から請求項3のいずれか一に記載の杭圧入装置である。
請求項5記載の発明は、前記チャック装置、前記中間のクランプ装置及び前記後方のクランプ装置は、管状杭を把持対象として構成された請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載の杭圧入装置である。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載の杭圧入装置により、所定の杭ピッチで杭を地盤に圧入して杭列を施工しつつ、同杭列上を前進する杭圧入装置の杭上自走方法であって、
前記中間のクランプ装置及び前記後方のクランプ装置により既設杭の上端を把持した状態で、前記チャック装置により把持した杭を地盤に圧入することにより、前記中間のクランプ装置により把持する先頭既設杭より1杭ピッチ前方の杭と、2杭ピッチ前方の杭を圧入する圧入工程と、
前記2杭ピッチ前方の杭を前記チャック装置により把持するとともに、前記後方のクランプ装置により既設杭の上端を把持した状態で、前記中間のクランプ装置を既設杭から離脱させて前方に移動し、前記1杭ピッチ前方の杭の上端を前記中間のクランプ装置により把持させる中間部前進工程と、
前記後方のクランプ装置を既設杭から離脱させて前方に移動し、前記中間部前進工程において前記後方のクランプ装置により把持していた既設杭より1杭ピッチ前方の既設杭の上端を前記後方のクランプ装置により把持させる後方部前進工程と、を備える杭圧入装置の杭上自走方法である。
請求項7記載の発明は、請求項5に記載の杭圧入装置により、管状杭を杭径の2倍上の所定の杭ピッチで地盤に圧入して飛び杭列を施工するとともに、前記チャック装置により矢板を把持可能にし、前記チャック装置に矢板を把持させて当該飛び杭列に並列した矢板連続壁を施工する矢板連続壁の構築方法である。
本発明によれば、前方のチャック装置と後方のクランプ装置とで杭圧入装置全体を前後両側で支持した状態で、中間のクランプ装置を含む中間部分の前進移動が可能であり、杭ピッチが大きい杭列上でも杭圧入装置を安定して自走させることができる。
同自走によれば、チャック装置で把持した杭に杭圧入装置の自重によるモーメントがかからないため、圧入施工中の杭が傾斜することがなく、同杭圧入装置により精度よく杭を圧入することができる。
本発明の一実施形態に係る杭圧入装置の右側面図であり、全長短縮状態を示す。 本発明の一実施形態に係る杭圧入装置の右側面図であり、全長伸長状態を示す。 本発明の一実施形態に係る杭圧入装置のクランプ装置の左右動作シリンダの軸を含む縦断面図であり、(a)はクランプ装置が右に寄った状態を、(b)はクランプ装置が左に寄った状態を示す。 本発明の一実施形態に係る杭圧入装置の杭圧入及び自走の過程を示す右側面図である。 本発明の一実施形態に係る杭圧入装置の杭圧入及び自走の過程を示す右側面図である。 本発明の一実施形態に係る杭圧入装置の杭圧入及び自走の過程を示す右側面図である。 本発明の一実施形態に係る杭圧入装置の上面図であり、カーブした杭列に対応した状態を示す。 本発明の一実施形態に係る杭圧入装置による矢板連続壁の構築方法の実施状況を示す上面図(a)及び右側面図(b)であり、鋼管杭圧入時を示す。 本発明の一実施形態に係る杭圧入装置による矢板連続壁の構築方法の実施状況を示す上面図(a)及び右側面図(b)であり、鋼矢板圧入時を示す。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
〔杭圧入装置の概要〕
まず、杭圧入装置1につき図1から図5を参照して説明する。
図1、図2及び図3に示すように本実施形態の杭圧入装置1は、既設鋼管杭PSから反力を取って地盤Gに鋼管杭(P1)を圧入する杭圧入装置であって、サドル2と、チャック装置3と、第1クランプ装置4Aと、第2クランプ装置4Bと、第3クランプ装置5とを備える。
サドル2は各部を支持する本体メインフレームに相当し前後方向に長尺に形成されている。
第1クランプ装置4A及び第2クランプ装置4Bが中間のクランプ装置に相当する。中間のクランプ装置4A,4Bはサドル2の下部に配設されている。2つの中間のクランプ装置4A,4Bは、前方側に配置される第1クランプ装置4Aと、後方側に配置される第2クランプ装置4Bとからなる。
第3クランプ装置5が後方のクランプ装置に相当する。
杭圧入装置1の前後方向にチャック装置3、中間のクランプ装置4A,4B、後方のクランプ装置5が連結された構成である。前方側から、チャック装置3、第1クランプ装置4A、第2クランプ装置4B、第3クランプ装置5の順でこれらが配列する。
中間のクランプ装置4A,4B及び後方のクランプ装置5はそれぞれ、既設鋼管杭PSの上端部を把持可能に構成されている。
チャック装置3は、圧入する鋼管杭(P1)を外側から把持可能に構成されており、鋼管杭(P1)の任意の高さ位置を把持することができる。
クランプ装置4A,4B,5は既設鋼管杭PS内に挿入した複数のクランプ部材を開くことで掴む把持機構であり、チャック装置3は鋼管杭(P1)を挿入する挿入部の中心に向かって複数のチャック部材を進退させる把持機構による。双方とも従来から利用されているものである。
サドル2からチャック装置3までの機械的構成は以下の通りである。
サドル2に第1スライドフレーム31がシリンダ装置32の駆動により前後動作可能に支持されている。第1スライドフレーム31上に旋回動作可能にマスト33が立設されている。マスト33にチャックフレーム35がシリンダ装置34の駆動により昇降動作可能に支持されている。チャックフレーム35にチャック装置3が設けられている。
サドル2からクランプ装置までの機械的構成は以下の通りである。
サドル2に第2スライドフレーム51がシリンダ装置52の駆動により前後動作可能に支持されている。第2スライドフレーム51に昇降フレーム54がシリンダ装置53の駆動により昇降動作可能に支持されている。第3クランプ装置5は、昇降フレーム54の下端に支持されており、サドル2より後方において中間のクランプ装置4A,4Bと同じ低さに配置可能とされている。
サドル2に前後スライダー41がシリンダ装置42の駆動により前後動作可能に支持されている。前後スライダー41に左右スライダー43がシリンダ装置44の駆動により左右動作可能に支持されている。第1クランプ装置4A、第2クランプ装置4Bは、左右スライダー43の下端に支持されている。
また第3クランプ装置5も左右動作機構に関して同様であり、昇降フレーム54に左右スライダー55がシリンダ装置56の駆動により左右動作可能に支持されており、第3クランプ装置5は、左右スライダー55に支持されている。
以上の機械的構成により、チャック装置3と中間のクランプ装置4A,4Bとの相対的な昇降動作及び前後動作が可能にされ、中間のクランプ装置4A,4Bと後方のクランプ装置5との相対的な昇降動作及び前後動作が可能にされている。
チャック装置3は、マスト33の旋回動作により左右揺動動作が可能にされている。
したがって、チャック装置3、中間のクランプ装置4A,4B及び後方のクランプ装置5のいずれの装置も左右動作が可能にされている。
また、第1クランプ装置4Aと、第2クランプ装置4Bとの相対的な前後動作が可能にされている。
杭圧入装置1は、図1及び図4(a)に示すように、中間のクランプ装置4A,4B及び後方のクランプ装置5により既設鋼管杭PSの上端を把持した状態で、チャック装置3が昇降することによって、チャック装置3により把持した鋼管杭(P1)を地盤Gに圧入することができる。
チャック装置3により鋼管杭(P1)を把持し、シリンダ装置34の駆動によりチャックフレーム35及びチャック装置3を降下させることで、チャック装置3により把持している鋼管杭(P1)を押し下げ地盤に圧入する。また、チャック装置3の回転機能により、鋼管杭(P1)をその中心軸まわりに回転させながら押し下げ地盤に回転圧入することが可能である。
鋼管杭(P1)の圧入の進行に伴い、チャック装置3を開いて鋼管杭(P1)の把持を解除し、シリンダ装置34の駆動によりチャックフレーム35及びチャック装置3を上昇させ、鋼管杭(P1)の高い位置を把持し直し、さらに圧入又は回転圧入を続行し所望の深さまで鋼管杭(P1)を地盤Gに圧入することができる。
図5(a)の状態から図5(b)の状態への変化又は図5(b)の状態から図5(a)の状態への変化のように、地盤Gに圧入された鋼管杭(P2)をチャック装置3により把持するとともに、後方のクランプ装置5により既設鋼管杭PS3の上端を把持した状態で、中間のクランプ装置4A,4Bを既設鋼管杭PS1,PS2から離脱させて前後に移動することできる。
〔杭圧入装置の杭上自走方法〕
次に、以上説明した動作機能を利用した杭圧入装置1の杭上自走方法につき図4から図6を参照して説明する。
図4(a)に示すように中間のクランプ装置4A,4B及び後方のクランプ装置5により既設鋼管杭PS1,PS2,PS3の上端を把持した状態で、チャック装置3により把持した鋼管杭P1を地盤Gに圧入する。この鋼管杭P1を、中間のクランプ装置4Aにより把持する先頭既設鋼管杭PS1と同レベルに押し下げ、鋼管杭P1の圧入施工を完了する。
鋼管杭P1の圧入施工完了後、シリンダ装置32(図1,2参照)およびシリンダ装置52(図1,2参照)の駆動によってマスト33を1杭ピッチ前方に移動して、図4(b)に示すように鋼管杭P2をチャック装置3に挿入してチャック装置3により把持させる。
続いて図4(c)に示すようにチャック装置3により把持した鋼管杭P2を、所定の支持力が得られるまで地盤Gに圧入する。
次に中間部前進工程を図5(a)→図5(b)→図5(c)で示すように実行する。
すなわち、第1クランプ装置4Aから2杭ピッチ前方の鋼管杭P2をチャック装置3により把持するとともに、後方のクランプ装置5により既設鋼管杭PS3の上端を把持した状態で、中間のクランプ装置4A,4Bを既設鋼管杭PS1,PS2から離脱させて前方に移動し、1杭ピッチ前方の鋼管杭P1,PS1の上端を中間のクランプ装置4A,4Bにより把持させる。(第1クランプ装置4Aにより鋼管杭P1を把持させ、第2クランプ装置4Bにより鋼管杭PS1を把持させる。)
次に後方部前進工程を図6(a)→図6(b)→図6(c)で示すように実行する。
すなわち、後方のクランプ装置5を既設鋼管杭PS3から離脱させて前方に移動し、上記中間部移動工程において後方のクランプ装置5により把持していた既設鋼管杭PS3より1杭ピッチ前方の既設鋼管杭PS2の上端を後方のクランプ装置5により把持させる。
以上により図6(c)に示すように杭圧入装置1は、図4(a)と同じ装置形態であって、1杭ピッチ前進した状態となる。この状態で、チャック装置3により把持した鋼管杭P2の圧入を続行し、既設鋼管杭と同レベルに押し下げ、鋼管杭P2の圧入施工を完了する。しがたって、以上の過程を繰り返すことで、所定の杭ピッチで新たな鋼管杭を地盤Gに圧入して鋼管による杭列を施工しつつ、同杭列上を前進することができる。
〔杭ピッチ、カーブ施工への対応〕
以上説明した杭圧入装置1の動作機能によれば、第1クランプ装置4A、第2クランプ装置4B、第3クランプ装置5の間隔を変えられるので、様々な杭ピッチに対応することができる。図は、杭径の2.5倍を杭ピッチとする飛び杭例を構築する場合を例とする。杭頭に接続されるアダプタを使用する必要もない。
また、チャック装置3、中間のクランプ装置4A,4B及び後方のクランプ装置5のいずれの装置も左右動作が可能にされているので、図7に示すように杭列がカーブする施工にも対応可能である。
〔矢板連続壁の構築方法〕
次に以上説明した杭圧入装置1による矢板連続壁の構築方法につき図8及び図9を参照して説明する。
上述した要領で図8に示すように鋼管杭Pを杭径の2倍上の所定の杭ピッチで地盤Gに圧入して飛び杭列P,P・・・を施工する。
それとともに適時に、図9に示すようにチャック装置3に矢板把持アタッチメント6を把持させてチャック装置3により鋼矢板Sを把持可能にする。チャック装置3に矢板把持アタッチメント6を介して鋼矢板Sを把持させて当該飛び杭列P,P・・・に並列した矢板連続壁S,S・・・を施工する。
矢板把持アタッチメント6は、鋼矢板Sを把持する把持装置を含んでおり、外形はチャック装置3で把持できる形状、寸法とされている。したがって、チャック装置3に矢板把持アタッチメント6を把持させることで、杭圧入装置1が圧入する対象を鋼矢板Sとすることができる。又は鋼矢板Sを把持可能なチャック装置に交換することでチャック装置により鋼矢板Sを把持可能にしてもよい。
また、チャック装置3の回転機能により、矢板把持アタッチメント6により把持した鋼矢板Sの角度は変えられる。同回転機能とマスト33の旋回機能を利用しつつ図9に示すように飛び杭列P,P・・・の側方にチャック装置3を振って、鋼矢板S,S同士を連結しつつ鋼矢板Sの圧入を実行する。
杭圧入装置1により飛び杭列P,P・・・を施工するとともに、適時に矢板把持アタッチメント6を適用して矢板連続壁S,S・・・も施工する。
飛び杭列P,P・・・と矢板連続壁S,S・・・とは、杭圧入装置1の後進が無いように、並行的に延設していくことが効率的である。
以上説明した実施形態の杭圧入装置によれば、前方のチャック装置3と後方のクランプ装置5とで杭圧入装置全体を前後両側で支持した状態で、中間のクランプ装置4A,4Bを含む中間部分の前進移動が可能であり、杭ピッチが大きい杭列上でも杭圧入装置1を安定して自走させることができる。
同自走によれば、チャック装置3で把持した鋼管杭(P2)に杭圧入装置1の自重によるモーメントがかからないため、圧入施工中の杭が傾斜することがなく、同杭圧入装置1により精度よく杭を圧入することができる。
上述した杭頭に接続するアダプタを使用することなく、広い杭ピッチの杭上を自走することができる。
上述した杭頭に接続するアダプタを使用しないため、同アダプタを所定数、必要によりサイズ別の各種製作し現場には運び入れる、同アダプタを杭頭に設置する、杭圧入装置の移動に伴い同アダプタをクレーンで移動する、工事完了後同アダプタを撤収する等の労力、作業がすべて排除されるので、施工効率の向上、工期短縮、工費削減になる。
杭列の杭ピッチに対応して第1クランプ装置4A、第2クランプ装置4B、第3クランプ装置5の前後方向の配列ピッチを変更することができ、自走できる杭列の杭ピッチの適用範囲が広い。
上述した杭頭に接続するアダプタを使用することなく、クランプ装置4A,4B,5により既設杭の上端を把持するので、杭圧入装置1が施工可能な杭径であれば、圧入でき自走できるので、杭径についても適用範囲が広い。
上述したようにカープ施工やコーナー施工も可能である。
なお、以上の実施形態では鋼管杭に対応したものについて説明したが、適用する杭は鋼管杭に限定されるものではない。本発明はコンクリート杭(柱)など、モーメントが加わると折れやすい杭にも効果的である。
1 杭圧入装置
2 サドル
3 チャック装置
4A 第1クランプ装置(中間のクランプ装置)
4B 第2クランプ装置(中間のクランプ装置)
5 第3クランプ装置(後方のクランプ装置)
6 矢板把持アタッチメント
31 スライドフレーム
32 シリンダ装置
33 マスト
34 シリンダ装置
35 チャックフレーム
41 前後スライダー
42 シリンダ装置
43 左右スライダー
44 シリンダ装置
51 スライドフレーム
52 シリンダ装置
53 シリンダ装置
54 昇降フレーム
55 左右スライダー
56 シリンダ装置
G 地盤
P 鋼管杭
PS 既設鋼管杭
S 鋼矢板

Claims (7)

  1. 既設杭から反力を取って地盤に杭を圧入する杭圧入装置であって、
    当該杭圧入装置の前後方向における前から後ろに向かって順に配列されるチャック装置、中間のクランプ装置及び後方のクランプ装置と、
    当該杭圧入装置の前後方向に長尺なサドルと、
    前記サドルの前端から前方へ張り出すとともに後方へ戻るよう前後動作可能に前記サドルに支持された第1スライドフレームと、
    前記第1スライドフレームの後方において、前記サドルの後端から後方へ張り出すとともに前方へ戻るよう前後動作可能に前記サドルに支持された第2スライドフレームと、を備え、
    前記中間のクランプ装置及び前記後方のクランプ装置はそれぞれ、既設杭の上端部を把持可能に構成され、
    前記チャック装置は、圧入する杭を把持可能に構成され、
    前記チャック装置は、前記第1スライドフレーム上に旋回動作可能に立設されたマストに昇降可能に支持され、
    前記サドルの下部に前記中間のクランプ装置が配設され、
    前記チャック装置と前記中間のクランプ装置との相対的な昇降動作及び前後動作が可能にされ、
    前記後方のクランプ装置は、前記第2スライドフレームに昇降動作可能に支持された昇降フレームの下端に支持され、
    前記中間のクランプ装置と前記後方のクランプ装置との相対的な昇降動作及び前後動作が可能にされ、
    前記中間のクランプ装置及び前記後方のクランプ装置により既設杭の上端を把持した状態で、前記チャック装置が昇降することによって、前記チャック装置により把持した杭を地盤に圧入可能にされ、
    地盤に圧入された杭を前記チャック装置により把持するとともに、前記後方のクランプ装置により既設杭の上端を把持した状態で、前記中間のクランプ装置を既設杭から離脱させて前後に移動可能にされた杭圧入装置。
  2. 前記サドルに前後動作可能に支持された前後スライダーを備え、
    前記中間のクランプ装置が前記前後スライダーの下端に支持され、前記中間のクランプ装置が前記前後スライダーと共に前記サドルに対して相対的に前後動作を可能にされる請求項1に記載の杭圧入装置。
  3. 前記チャック装置、前記中間のクランプ装置及び前記後方のクランプ装置のいずれの装置も左右動作が可能にされている請求項1又は請求項2に記載の杭圧入装置。
  4. 前記中間のクランプ装置は、前方側に配置される第1クランプ装置と、後方側に配置される第2クランプ装置との2つを備え、
    前記第1クランプ装置と、前記第2クランプ装置との相対的な前後動作が可能にされた請求項1から請求項3のいずれか一に記載の杭圧入装置。
  5. 前記チャック装置、前記中間のクランプ装置及び前記後方のクランプ装置は、管状杭を把持対象として構成された請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載の杭圧入装置。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載の杭圧入装置により、所定の杭ピッチで杭を地盤に圧入して杭列を施工しつつ、同杭列上を前進する杭圧入装置の杭上自走方法であって、
    前記中間のクランプ装置及び前記後方のクランプ装置により既設杭の上端を把持した状態で、前記チャック装置により把持した杭を地盤に圧入することにより、前記中間のクランプ装置により把持する先頭既設杭より1杭ピッチ前方の杭と、2杭ピッチ前方の杭を圧入する圧入工程と、
    前記2杭ピッチ前方の杭を前記チャック装置により把持するとともに、前記後方のクランプ装置により既設杭の上端を把持した状態で、前記中間のクランプ装置を既設杭から離脱させて前方に移動し、前記1杭ピッチ前方の杭の上端を前記中間のクランプ装置により把持させる中間部前進工程と、
    前記後方のクランプ装置を既設杭から離脱させて前方に移動し、前記中間部前進工程において前記後方のクランプ装置により把持していた既設杭より1杭ピッチ前方の既設杭の上端を前記後方のクランプ装置により把持させる後方部前進工程と、を備える杭圧入装置の杭上自走方法。
  7. 請求項5に記載の杭圧入装置により、管状杭を杭径の2倍上の所定の杭ピッチで地盤に圧入して飛び杭列を施工するとともに、前記チャック装置により矢板を把持可能にし、前記チャック装置に矢板を把持させて当該飛び杭列に並列した矢板連続壁を施工する矢板連続壁の構築方法。
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