JP2004183442A - 杭圧入装置及び杭圧入工法 - Google Patents

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JP2004183442A JP2002355227A JP2002355227A JP2004183442A JP 2004183442 A JP2004183442 A JP 2004183442A JP 2002355227 A JP2002355227 A JP 2002355227A JP 2002355227 A JP2002355227 A JP 2002355227A JP 2004183442 A JP2004183442 A JP 2004183442A
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Morio Kitamura
北村  精男
Masaaki Ono
正明 大野
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Abstract

【課題】小型化及び施工精度の向上を図れ、しかも故障頻度の極めて低い杭圧入装置を提供する。
【解決手段】既設の杭2a、2bから反力を取ることによって、新たな杭2cを圧入するとともに、既設の杭2c上を移動して既設の杭2cに隣接する位置に新たな杭2dを順次圧入する杭圧入装置1は、既設の杭2a、2bを掴んで反力を取る機械本体部4と、この機械本体部4の前面側で昇降自在に支持されて、新たな杭2c、2dを掴んで圧入するチャック部3とを有する。そして、機械本体部4は、既設の杭2a、2bを掴む複数のクランプ部41、41を備えたサドル42と、該サドル42上で旋回するマスト43とを備えており、サドル42は、複数のクランプ部41、41全てに対して前後にスライド移動可能である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既設の杭から反力を取ることによって、新たな杭を圧入するとともに、既設の杭上を移動して既設の杭の隣に新たな杭を順次圧入する杭圧入装置及び杭圧入工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
杭圧入装置として、既設の杭から反力を取った状態で、新たな杭を昇降させることにより地盤に圧入したり、既設の杭から反力を取った状態で他の杭を引き抜くものが知られている。
この杭圧入装置100は、例えば図3(a)に示すように、先に圧入された既設の杭2a、2bを掴むクランプ部101a、101bを下部に備えたサドル102と、該サドル102に対して前後にスライド移動するスライドフレーム103と、スライドフレーム103上で旋回するマスト104と、マスト104の前方において上下油圧シリンダ装置106により昇降可能で、かつ、新たな杭2cを掴むチャック部105とを備えたものである。そして、杭圧入装置100は、既設の杭2a、2bをクランプ部101a、101bで掴んで、既設の杭2a、2bから反力を取った状態で、チャック部105に掴まれた杭2cを、チャック部105を降下させることにより地盤に圧入している。
また、クランプ部101a、101bのうちの前部側のクランプ部101bがサドル102に固定され、後部側のクランプ部101aが進行方向に対して前後方向にスライド自在にサドル102に設けられている(例えば、特許文献1にも記載されている)。このようにクランプ部101a、101bを構成することによって、連続して圧入される杭の圧入ピッチの変更に容易に対応できるようにしている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−275893号公報(第1頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記杭圧入装置100は、図3(a)に示すように、既設の杭2a、2bをクランプ部101a、101bで掴んで、既設の杭2a、2bから反力を取った状態で、チャック部105に掴まれた杭2cを圧入することにより一本目の杭2cを地盤に埋設している。その後、二本目の杭2dを圧入する際には、図3(a)に示す状態から、スライドフレーム103をサドル102に対して前方に移動させることによって、一本目の杭2c上を移動させる。そして、マスト104及びチャック部105を前方に移動させた上で、上下油圧シリンダ装置106によりチャック部105をマスト104に対して降下させることによって二本目の杭2dを圧入している(図3(b)参照)。
【0005】
このようにスライドフレーム103は、サドル102に対して前後に移動可能に設けられており、二本目の杭2dを地盤に圧入する際に、サドル102に対して前方に移動させるので、スライドフレーム103の全長が長くなる。すなわち、スライドフレーム103がサドル102に対して前方に飛び出た部位で、マスト104及びチャック部105を支持しなければならないので、スライドフレーム103のみならず、サドル102においても強度が必要とされ、装置100全体が大型化するとともに重量が重くなるという問題があった。
また、スライドフレームの前方に飛び出た部位でマスト104及びチャック部105を支持するので、これらマスト104及びチャック部105の自重によりその飛び出た部位が撓みやすくなる。その結果、チャック部105を降下させて杭2dを圧入する際に、チャック部105のぶれ幅が大きくなり施工精度に優れなかった。
しかも、マスト104やチャック部105等を駆動する上部油圧機器(例えば、上下油圧シリンダ106等)と、サドル102やクランプ101a、101b等を駆動する下部油圧機器とを連結する油圧ホースや電気配線は、サドル102とスライドフレーム103との互いに可動する部分に配されることとなり、これら油圧ホースや電気配線等の故障頻度が高くなるという問題も生じていた。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、小型化及び施工精度の向上を図れ、しかも故障頻度の極めて低い杭圧入装置及び杭圧入工法を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、例えば、図1(a)、(b)に示すように、既設の杭2a、2bから反力を取ることによって、新たな杭2cを圧入するとともに、既設の杭上を移動して既設の杭の隣に新たな杭2dを順次圧入する杭圧入装置1であって、
既設の杭を掴んで反力を取る機械本体部4と、この機械本体部の前面側で昇降自在に支持されて、新たな杭を掴んで圧入するチャック部3とを有し、
前記機械本体部は、既設の杭を掴む複数の掴み部(例えば、クランプ部41、41)を備えた台座(例えば、サドル42)と、該台座上で旋回する旋回部(例えば、マスト43)とを備え、
前記台座は、前記複数の掴み部全てに対して前後にスライド移動可能であることを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明によれば、機械本体部は、複数の掴み部を備えた台座と旋回部とを備え、台座は複数の掴み部全てに対して前後にスライド移動可能であるので、台座を複数の掴み部全てに対して前方にスライド移動させることで、新たな杭を圧入すべき位置に、チャック部を移動させることができる。そして、チャック部を機械本体部に対して降下させることにより、新たな杭を圧入できる。
このように本発明では、従来のようにスライドフレームを必要としない台座のみの構成であるので、スライドフレームがサドルに対して移動することで全長が長くなったりすることがなく、軽量化でき、小型化を図ることができる。
また、台座を複数の掴み部全てに対して前方に移動させて、チャック部を所定の位置に移動させた場合でも、台座全体で旋回部やチャック部を支持することができるので、従来のように飛び出た部位が撓むことがない。したがって、チャック部がぶれることなく、所定の位置に確実に杭を圧入することができ施工精度に優れる。
さらに、旋回部やチャック部等を駆動する上部油圧機器(例えば、マスト用油圧モータ、チャック用油圧シリンダ、上下油圧シリンダ装置等)と、掴み部等を駆動する下部油圧機器(例えば、クランプ用油圧シリンダ等)とを連結する油圧ホースや電気配線が、従来のように互いに可動する部分に配されることなく、台座に配されることとなるので、油圧ホースや電気配線等の損傷を防ぐことができ、故障頻度が極めて低くなる。
【0009】
請求項2の発明は、例えば、図1(a)、(b)に示すように、請求項1に記載の杭圧入装置において、前記複数の掴み部は、互いに独立して前記台座に対して前後にスライド移動可能であることを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明によれば、複数の掴み部は、互いに独立して台座に対して前後にスライド可能であるので、各掴み部どうしの間隔を適宜変更することができ、よって、連続して圧入される杭の圧入ピッチの変更に容易に対応できる。
【0011】
請求項3の発明は、例えば、図2に示すように、請求項1又は2に記載の杭圧入装置1aにおいて、前記台座には、該台座に対して前後にスライド移動可能なスライド部(例えば、スライドフレーム44)が設けられており、このスライド部上に前記旋回部が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明によれば、旋回部は、台座に対して前後にスライド移動可能なスライド部上に設けられているので、スライド部を台座に対して前後にスライド移動させることによって、チャック部の位置の微調整を行うことができ、施工精度をより向上させることができる。
また、このように台座に対して前後にスライド移動可能なスライド部を設けても、台座が複数の掴み部全てに対して前後にスライド移動するので、スライド部の移動距離を短く形成することができる。したがって、装置が大型化しないので重量が重くならない。
【0013】
請求項4の発明は、例えば、図2に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の杭圧入装置において、前記旋回部は、前記台座に対して鉛直方向を向く位置から前後方向に傾く位置に揺動可能であることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明によれば、旋回部は、台座に対して鉛直方向を向く位置から前後方向に傾く位置に揺動可能であるので、旋回部を前後方向に傾く位置に揺動させることによって、これに伴いチャック部も前後方向に揺動する。その結果、杭を鉛直方向に向けて圧入することが可能となり、施工精度をより向上させることができる。
【0015】
請求項5の発明は、例えば、図1(a)、(b)に示すように、請求項1〜4のいずれか一項に記載の杭圧入装置を用いた杭圧入工法であって、
前記杭圧入装置の前記複数の掴み部で既設の杭を掴んで反力をとり、前記チャック部で新たな杭を掴んで圧入するとともに、前記台座を前記複数の掴み部全てに対して前方にスライド移動させて、既設の杭の隣に新たな杭を順次圧入することを特徴とする。
【0016】
具体的には、まず、複数の掴み部で既設の杭を掴んで反力をとり、チャック部で一本目の杭を掴んで圧入する(第1の圧入工程)。そして、台座を複数の掴み部全てに対して前方にスライド移動させ、これに伴って前方に移動したチャック部で二本目の杭を掴んで圧入する(第2の圧入工程)。その後、複数の掴み部から既設の杭を放して、台座を上昇させ、複数の掴み部を杭から抜いた状態で複数の掴み部を台座に対して前方にスライド移動させて(移動工程)、台座を下降させて、複数の掴み部で前方の既設の杭を掴んで反力をとり、チャック部で前記二本目の杭(掴み部を移動させることで一本目となる杭)を掴んで圧入する第1の圧入工程に戻る。このようにして、上記工程を繰り返すことによって新たな杭が順次圧入されることになる。
【0017】
請求項5の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一項と同様の効果を得ることができる。さらに、軽量化及び小型化された杭圧入装置を使用することで、現場で杭圧入装置をセットする際に、クレーン等を使用し、分割して組み立てる等の大掛かりな作業を行う必要がなく工期を短縮することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1及び第2の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1の実施の形態]
まず、構成について説明する。
図1(a)、(b)に示す杭圧入装置1は、既設の杭2a、2b(又は矢板)から反力を取って、地盤に対して新たに杭2c(以下、一本目の杭と言う)を圧入して埋設するとともに、埋設された一本目の杭2c上を移動して、新たに杭2d(以下、二本目の杭と言う)を地盤に圧入し、これらの動作を順次繰り返す装置である。
この杭圧入装置1は、チャック部3と、このチャック部3を前面側で昇降自在に支持する機械本体部4とを有している。
【0019】
チャック部3は、チャック本体31と、このチャック本体31に設けられたチャック32とを備えている。
チャック32は、新たに圧入する杭(例えば、一本目の杭2c、二本目の杭2d)を掴むものであり、チャック用油圧シリンダ(図示しない)がチャック32を駆動することで、杭2c、2dを掴む動作及び放す動作を行うことができるようになっている。また、チャック32は、そのセンタを通る鉛直軸回りに回転可能となっている。
チャック本体31には、後述するマスト43に設けられたレール部431に係合することでチャック部3を昇降自在とする摺動部材33が設けられている。
【0020】
機械本体部4は、既設の杭2a、2bを掴む2つのクランプ部(掴み部)41、41を備えたサドル(台座)42と、該サドル42上で旋回するように立設されたマスト(旋回部)43とを備えている。
サドル42は、2つのクランプ部41、41全てに対して前後にスライド移動可能である。
クランプ部41、41は、既設の杭2a、2bを掴むものであり、サドル42から垂下して前後に2つサドル42に取り付けられている。これら2つのクランプ部41、41は、それぞれ独立してサドル42に対して前後にスライド移動可能となっている。そして、クランプ用油圧シリンダ(図示しない)がクランプ部41、41を駆動することで、クランプ部41、41は既設の杭2a、2bを掴む動作及び既設の杭2a、2bを放す動作を行うことができるようになっている。
【0021】
マスト43は、サドル42上に立設されて、鉛直方向の軸心を中心にして旋回可能となっている。すなわち、サドル42の上面に軸部421が立設され、該軸部421の外周にマスト用油圧モータ422が取り付けられており、このマスト用油圧モータ422に駆動されることによってサドル42に対して旋回する。
また、マスト43の前面側には、上下に延在する一対のレール部431が左右に離間して設けられ、このレール部431にチャック本体31に設けられた摺動部材33が摺動自在に係合することでチャック部3が機械本体部4に対し昇降自在に支持されている。
さらに、マスト43には、チャック本体31側に延出された左右一対の上下油圧シリンダ装置432が上下に向けてかつ左右に離間して取り付けられており、上下油圧シリンダ装置432のシリンダロッド(図示しない)は下方に向けられている。そして、これらシリンダロッドの下端部は、アーム433の先端に連結されており、上下油圧シリンダ装置432の駆動によりシリンダロッドが伸縮することでチャック部3はレール部431に沿って上下動する。
【0022】
なお、チャック用油圧シリンダ、クランプ用油圧シリンダ、マスト用油圧モータ421及び上下油圧シリンダ装置432等の油圧機器は、地上に配置された油圧供給装置(図示しない)からそれぞれ油圧ホース(図示しない)を介して油が供給されて駆動するようになっている。また、チャック用油圧シリンダ、マスト用油圧モータ421及び上下油圧シリンダ装置432等の上部油圧機器に接続される油圧ホースや電気配線(図示しない)と、クランプ用油圧シリンダ等の下部油圧機器に接続される油圧ホースや電気配線とは、サドル42上で連結して配されている。
【0023】
次に、動作について説明する。
まず、図1(a)に示すように、クランプ用油圧シリンダの駆動によりクランプ部41、41が既設の杭2a、2bを掴む。そして、チャック用油圧シリンダの駆動によりチャック32が一本目の杭2cを掴む。この状態で、上下油圧シリンダ装置432がチャック部3を下降させることによって一本目の杭2cが圧入され、チャック32の下方への移動量が所定量に達して一本目の杭2cが埋設されると、チャック用油圧シリンダの駆動によりチャック32が一本目の杭2cを放す。そして、上下油圧シリンダ装置432がチャック部3を上昇させることによって、一本目の杭2cがチャック部3から外れる。(第1の圧入工程)
【0024】
次いで、図1(b)に示すように、サドル42が2つのクランプ部41、41それぞれに対して前方にスライド移動して、チャック用油圧シリンダの駆動によりチャック32が二本目の杭2dを掴み、上下油圧シリンダ装置432によってチャック部3が所定量下降することで、二本目の杭2dが途中まで圧入される。(第2の圧入工程)
【0025】
次いで、クランプ用油圧シリンダの駆動によりクランプ部41、41が既設の杭2a、2bを放し、クランプ部41、41がサドル42に対して前方にスライド移動する。(移動工程)
そして、クランプ部41、41が前方の既設の杭2b、2cを掴んで反力を取り、チャック部3で二本目の杭2dを掴んで圧入する第1の圧入工程に戻る(図1(a)参照)。すなわち、再び、チャック用油圧シリンダの駆動によりチャック32が二本目の杭2dを掴み、上下油圧シリンダ装置432によってチャック部3が所定量下降することで、二本目の杭2dが最後まで圧入されて埋設される。このように、上記工程を繰り返すことで順次、新たな杭が圧入されていく。
【0026】
以上、本発明の第1の実施の形態によれば、サドル42を複数のクランプ部41、41全てに対して前方にスライド移動させることで、新たな杭(例えば、二本目の杭2d)を圧入すべき位置にチャック部3を移動させることができる。そして、チャック部3を機械本体部4に対して降下させることにより、二本目の杭2dを圧入できる。このようにサドル42を複数のクランプ部41、41に対して移動可能であり、サドル42のみの構成とされていることから、軽量化でき、小型化を図ることができる。
また、サドル42を複数のクランプ部41、41それぞれに対して前方に移動させて、チャック部3を所定の位置に移動させた場合でも、サドル42全体でチャック部3を支持することができるので、チャック部3がぶれることなく、所定の位置に確実に二本目の杭2dを圧入することができ、施工精度に優れる。
さらに、マスト43やチャック部3等を駆動する上部油圧機器(例えば、マスト用油圧モータ、チャック用油圧シリンダ、上下油圧シリンダ装置432等)と、クランプ部41、41等を駆動する下部油圧機器(例えば、クランプ用油圧シリンダ等)とを連結する油圧ホースや電気配線が、サドル42に配されることとなるので、油圧ホースや電気配線等の損傷を防ぐことができ、故障頻度が極めて低くなる。
加えて、複数のクランプ部41、41は、互いに独立してサドル42に対して前後にスライド可能であるので、連続して圧入される杭の圧入ピッチの変更に容易に対応できる。
また、軽量化及び小型化された杭圧入装置1を使用することで、現場で杭圧入装置1をセットする際に、クレーン等を使用し、分割して組み立てる等の大掛かりな作業を行う必要がなく工期を短縮することができる。
【0027】
[第2の実施の形態]
図2に示す杭圧入装置1aは、第1の実施の形態の杭圧入装置1と異なり、機械本体部4の構造が異なっているので、異なる点を詳細に説明し、同様の構成部分についてはその説明を省略する。
【0028】
杭圧入装置1aは、上記チャック部3と機械本体部4とを有し、チャック部3は、チャック本体31とチャック32とを備えている。
機械本体部4は、既設の杭2a、2bを掴む2つのクランプ部41、41を備えたサドル42と、該サドル42に対して前後にスライド移動可能に設けられたスライドフレーム44と、該スライドフレーム44上で旋回するように立設されたマスト43とを備えている。
【0029】
スライドフレーム44は、スライド用油圧シリンダ(図示しない)によって駆動されて、サドル42に対して前後に移動可能となっている。
マスト43は、スライドフレーム44上に立設されて、鉛直方向の軸心を中心にして旋回可能となっている。すなわち、スライドフレーム44の上面に軸部421が立設され、該軸部421の外周にマスト用油圧モータ422が取り付けられており、このマスト用油圧モータ422に駆動されることによってスライドフレーム44に対して旋回する。ここで、スライドフレーム44の長さは従来に比して短く、スライドフレーム44はサドル42の前端部から略中央部までの間を前後に移動するようになっている。
また、マスト43には揺動シリンダ433の一端部が取り付けられ、マスト用油圧モータ422には揺動シリンダ433の他端部が取り付けられており、揺動シリンダ433の伸縮によって揺動シリンダ433の一端部を中心として、マスト43がサドル42に対して鉛直方向に向く位置から前後方向に傾く位置(図2に示す矢印方向A)に揺動可能となっている。
さらに、マスト43には、上述したレール部431や上下油圧シリンダ装置432が取り付けられている。
【0030】
なお、この杭圧入装置1aの動作は、基本的に第1の実施の形態の杭圧入装置1とほぼ同様の動作を行うが、サドル42をクランプ部41、41全てに対して前方にスライド移動させる際に、スライドフレーム44をさらに前方にスライド移動させることで、チャック部3の位置を微調整するようにしても良い。
また、揺動シリンダ433を駆動させることでマスト43を前後方向に傾く位置に揺動させるようにしても良い。
【0031】
以上、本発明の第2の実施の形態によれば、マスト43は、サドル42に対して前後にスライド移動可能なスライドフレーム44上に設けられているので、チャック部3の位置の微調整を行うことができ、施工精度をより向上させることができる。また、スライドフレーム44を設けても、サドル42が複数のクランプ部41、41全てに対して前後にスライド移動するので、スライドフレーム44の移動距離を短く形成することができる。したがって、装置1aが大型化しないので、重量が重くならない。
マスト43は、サドル42に対して鉛直方向を向く位置から前後方向に傾く位置に揺動可能であるので、杭2c、2dを鉛直方向に向けて圧入することが可能となり、施工精度をより向上させることができる。
その他、第1の実施の形態と同様の構成部分については同様の効果を得ることができる。
【0032】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記実施の形態ではクランプ部41、41は2つであるとしたが複数あれば良く、3つ以上であっても良い。
クランプ部41を3つ以上とした場合には、少なくとも1つのクランプ部41をサドル42に対して左右方向にスライド移動できるように構成し、カーブ施工に対応可能とすることが好ましい。すなわち、3つのクランプ部41,…を全て左右方向に移動可能としても良いし、2つのクランプ部41、41を左右方向に移動可能とし1つのクランプ部41を固定としても良い。さらに、1つのクランプ部41を左右方向に移動可能とし2つのクランプ部41、41を固定としても良い。
【0033】
また、上記実施の形態では、2つのクランプ部41、41は、それぞれ独立してサドル42に対して前後にスライド移動可能であるとしたが、サドル42が2つのクランプ部41、41全てに対して前後にスライド移動可能であれば良いので、2つのクランプ部41、41は互いに、例えばシリンダ等を介して調整可能に所定間隔を保つように一体に形成し、一体に形成されたクランプ部41、41がサドル42に対して前後にスライド可能となるように構成しても良い。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、機械本体部は、複数の掴み部を備えた台座と旋回部とを備え、台座は複数の掴み部全てに対して前後にスライド移動可能であり、台座のみの構成であることから、従来のように全長が長くなったりすることがなく軽量化でき、小型化を図ることができる。
また、従来と異なり、複数のチャック部を台座全体で支持することができるので、チャック部がぶれることなく所定の位置に確実に杭を圧入することができ、施工精度に優れる。
さらに、油圧ホースや電気配線が互いに可動する部分に配されることがないので、これら油圧ホースや電気配線等の故障頻度が極めて低くなる。
また、軽量化及び小型化された杭圧入装置を使用することで、現場で大掛かりな作業を行う必要がなく工期を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の杭圧入装置の動作を示すためのもので、(a)は、サドルがクランプ部に対して移動する前の状態を示した側面図で、(b)は、サドルがクランプ部に対して前方に移動した状態を示した側面図である。
【図2】本発明の実施の形態の杭圧入装置の概略側面図である。
【図3】従来例の杭圧入装置の動作を示すためのもので、(a)は、スライドフレームがサドルに対して移動する前の状態を示した側面図で、(b)は、スライドフレームがサドルに対して前方に移動した状態を示した側面図である。
【符号の説明】
1、1a 杭圧入装置
2a、2b、2c、2d 杭
3 チャック部
4 機械本体部
41 クランプ部(掴み部)
42 サドル(台座)
43 マスト(旋回部)
44 スライドフレーム(スライド部)

Claims (5)

  1. 既設の杭から反力を取ることによって、新たな杭を圧入するとともに、既設の杭上を移動して既設の杭の隣に新たな杭を順次圧入する杭圧入装置であって、
    既設の杭を掴んで反力を取る機械本体部と、この機械本体部の前面側で昇降自在に支持されて、新たな杭を掴んで圧入するチャック部とを有し、
    前記機械本体部は、既設の杭を掴む複数の掴み部を備えた台座と、該台座上で旋回する旋回部とを備え、
    前記台座は、前記複数の掴み部全てに対して前後にスライド移動可能であることを特徴とする杭圧入装置。
  2. 前記複数の掴み部は、互いに独立して前記台座に対して前後にスライド移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の杭圧入装置。
  3. 前記台座には、該台座に対して前後にスライド移動可能なスライド部が設けられており、このスライド部上に前記旋回部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の杭圧入装置。
  4. 前記旋回部は、前記台座に対して鉛直方向を向く位置から前後方向に傾く位置に揺動可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の杭圧入装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の杭圧入装置を用いた杭圧入工法であって、
    前記杭圧入装置の前記複数の掴み部で既設の杭を掴んで反力をとり、前記チャック部で新たな杭を掴んで圧入するとともに、前記台座を前記複数の掴み部全てに対して前方にスライド移動させて、既設の杭の隣に新たな杭を順次圧入することを特徴とする杭圧入工法。
JP2002355227A 2002-12-06 2002-12-06 杭圧入装置及び杭圧入工法 Pending JP2004183442A (ja)

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