JP5961443B2 - 自走用アダプタ、及び杭施工方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、抑止杭や基礎杭、連続壁の補強杭等のような杭を少なくとも杭径以上の間隔を空けて連続的に埋設する場合では、杭間にダミーの短尺杭を圧入して杭圧入機の通過後に引き抜くことで対処する必要があり、施工手間と材料費が嵩むといった問題があった。
これに対し、特許文献1において、杭の掴持体(クランプ部)を前後に二分割に配置し、その両者間を伸縮し既設杭の杭頭部を避けて他半部を進退させる進退手段を設け、この進退手段の短縮動作によって互いに隣接する1組の杭掴持体が1本の既設杭を同時に掴持可能に構成するようにした杭圧入機が提案されている。
杭の圧入施工時に杭頭部に載置して用いられる自走用アダプタであって、
杭圧入機の連接する少なくとも2個のクランプにそれぞれ接続する、一体に形成された複数の係止部と、
前記複数の係止部の下部に一体に設けられ、杭頭部に接続する1個の掴持体と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の自走用アダプタであって、
前記係止部の側面に隣接して設けられ、互いの自走用アダプタ同士を連結する連結部を備えたことを特徴とする。
地中に間隔を空けて連続的に埋設された複数の杭頭部に、請求項1に記載の自走用アダプタを前記掴持体でそれぞれ接続して載置し、前記自走用アダプタの少なくとも後方の前記係止部に前記クランプをそれぞれ接続して、前記自走用アダプタに前記杭圧入機を載置し、前記杭圧入機のチャック部に挿通した新たな杭を地中に圧入し、次いで前記チャック部に打ち下げ装置を挿通して前記新たな杭の頭部に接続し、前記杭圧入機により前記打ち下げ装置を介して前記新たな杭を所定の位置まで圧入するステップと、
前記打ち下げ装置を撤去して、新たな前記自走用アダプタを前記掴持体で前記新たな杭の頭部に接続して載置し、前記チャック部に前記打ち下げ装置を挿通して前記新たな自走用アダプタの後方の前記係止部に接続した後、前記クランプを開放して、前記杭圧入機を前記クランプのピッチ分前進させてから、前記チャック部に前記打ち下げ装置を再度挿通して前記自走用アダプタの前方の前記係止部に接続した後、前記クランプを開放して、前記杭圧入機を前記クランプのピッチ分前進させてから、前記自走用アダプタの前方の前記係止部から前記打ち下げ装置を撤去するステップと、を含み、
これらのステップを繰り返すことにより間隔を空けて杭を連続的に埋設する杭施工方法を特徴とする。
(実施形態)
図1は本発明を適用した自走用アダプタ1の一実施形態の構成を示すもので、2は前方の係止部、3は後方の係止部、4は前方の連結部、5は後方の連結部、6は掴持体である。
ここで、掴持体6は後方の係止部3の下部に設けられるとしたが、前方の係止部2の下部であってもよく、両者の中間であってもよい。
また、前方の係止部2及び後方の係止部3は、杭圧入機10のクランプ11が掴持可能な径で、杭圧入機10のクランプ11と同ピッチである。
なお、杭圧入機10のクランプ11の間隔は、鋼管杭Pの間隔に応じて予め調整しておく。
また、クランプ11を移動可能としておき、ボルトやピンで固定したり、油圧シリンダによる可変ピッチ式としてもよい。本実施例では、杭間隔を2等分する間隔としている。
続いて、杭圧入機10のチャック15に新たな鋼管杭Pを挿通して所定の深さまで地中に圧入する。
続いて、杭圧入機10により鋼管杭Pを圧入する。
続いて、杭圧入機10を下降して、クランプ11を後方の自走用アダプタ1の前方の係止部2と中間の自走用アダプタ1の前方の係止部2及び後方の係止部3にそれぞれ接続し、前方の自走用アダプタ1の後方の係止部3から打ち下げ装置20を撤去する。
続いて、クランプ11を中間の自走用アダプタ1の前方の係止部2及び後方の係止部3と前方の自走用アダプタ1の後方の係止部3とにそれぞれ接続する。
このように、クランプ11の1ピッチ分の前進を繰り返し、杭間隔距離分の移動を行う
。
続いて、新たな鋼管杭Pをチャック15に挿通して建て込み、前述したステップ1に戻る。
以上の実施形態においては、3個のクランプと2個の係止部としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも2個のクランプと複数の係止部であればよい。
また、クランプや係止部、連結部及び掴持体の構成等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 自走用アダプタ
2 前方の係止部
3 後方の係止部
4 前方の連結部
5 後方の連結部
6 掴持体
10 杭圧入機
11 クランプ
12 サドル
13 スライドベース
14 リーダマスト
15 チャック
16 シリンダユニット
20 打ち下げ装置
Claims (3)
- 杭の圧入施工時に杭頭部に載置して用いられる自走用アダプタであって、
杭圧入機の連接する少なくとも2個のクランプにそれぞれ接続する、一体に形成された複数の係止部と、
前記複数の係止部の下部に一体に設けられ、杭頭部に接続する1個の掴持体と、を備えることを特徴とする自走用アダプタ。 - 前記係止部の側面に隣接して設けられ、互いの自走用アダプタ同士を連結する連結部を備えることを特徴とする請求項1に記載の自走用アダプタ。
- 地中に間隔を空けて連続的に埋設された複数の杭頭部に、請求項1に記載の自走用アダプタを前記掴持体でそれぞれ接続して載置し、前記自走用アダプタの少なくとも後方の前記係止部に前記クランプをそれぞれ接続して、前記自走用アダプタに前記杭圧入機を載置し、前記杭圧入機のチャック部に挿通した新たな杭を地中に圧入し、次いで前記チャック部に打ち下げ装置を挿通して前記新たな杭の頭部に接続し、前記杭圧入機により前記打ち下げ装置を介して前記新たな杭を所定の位置まで圧入するステップと、
前記打ち下げ装置を撤去して、新たな前記自走用アダプタを前記掴持体で前記新たな杭の頭部に接続して載置し、前記チャック部に前記打ち下げ装置を挿通して前記新たな自走用アダプタの後方の前記係止部に接続した後、前記クランプを開放して、前記杭圧入機を前記クランプのピッチ分前進させてから、前記チャック部に前記打ち下げ装置を再度挿通して前記自走用アダプタの前方の前記係止部に接続した後、前記クランプを開放して、前記杭圧入機を前記クランプのピッチ分前進させてから、前記自走用アダプタの前方の前記係止部から前記打ち下げ装置を撤去するステップと、を含み、
これらのステップを繰り返すことにより間隔を空けて杭を連続的に埋設することを特徴とする杭施工方法。
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