JPH07327690A - インジゴの製造法 - Google Patents

インジゴの製造法

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JPH07327690A
JPH07327690A JP19666994A JP19666994A JPH07327690A JP H07327690 A JPH07327690 A JP H07327690A JP 19666994 A JP19666994 A JP 19666994A JP 19666994 A JP19666994 A JP 19666994A JP H07327690 A JPH07327690 A JP H07327690A
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JP
Japan
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indigo
aqueous solution
acinetobacter
indole
producing
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JP19666994A
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English (en)
Inventor
Makoto Goto
誠 後藤
Shoichi Nara
昭一 奈良
Masato Terasawa
真人 寺沢
Hideaki Yugawa
英明 湯川
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SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Mitsubishi Chemical Corp
Japan Petroleum Energy Center JPEC
Original Assignee
SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Petroleum Energy Center PEC
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アシネトバクター属に属するインジゴ生産菌
またはその処理物を、少なくともインドールを含有する
水性溶液に発酵法又は酵素法により作用させて水性溶液
中にインジゴを生成蓄積させ、該水性溶液からインジゴ
を採取するインジゴの製造法。 【効果】 本発明の方法によれば、従来のインジゴ製造
法に比較して、インジゴの対原料収率が優れ、高収量で
効率的にインジゴを製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インドールから効率よ
くインジゴを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インジゴは化学合成法により製造
され、工業用染料として広く利用されている。しかしな
がら、化学合成法は反応が多段階になるので収率が悪
く、また化学的分解による副産物が多い等の欠点があっ
た。
【0003】また、インジゴを製造する種々の方法の中
で有望視されている方法として、シュードモナス属微生
物を用いてインドールから製造する方法〔P. M. M. Gra
y: Proc. Royal Soc. London. ser. B, vol. 102, P226
3-2279 (1928) 、特開平4−287691号公報〕、ミ
コバクテリウム属微生物を用いてインドールから製造す
る方法〔O. Sebck and H. aeger: Nature, vol. 196, p
793-795 (1962)〕、マイクロコッカス属微生物を用いて
インドールから製造する方法〔M. Fujioka andH. Wada:
Biochimica et Biophysica Acta, vol. 158, p70-78
(1968)〕、シュードモナス属微生物由来のキシレンオキ
シゲナーゼまたはナフタレンオキシゲナーゼ遺伝子を連
いだプラスミドを含有するEscherichia coliを酵素触媒
として用い、インドールから製造する方法〔Burt D. En
sley, Barry J. Ratzkin. TimthyD. Osslund and Mary
J. Simon: Science, vol. 222, p167-169 (1983) 〕、
モルセラ属菌を用いてインドールから製造する方法〔J.
Eyal Md. A. Mabud. andJ.F. Walter: Applied Bioche
mistry and Biotechnology, vol. 30, p303-312 (1991)
〕、ロドコッカス属微生物由来遺伝子を連いだプラス
ミドを含有するEscherichia coliを酵素触媒として用
い、インドールから製造する方法〔S. Hart and D.R. W
oods; Journal of General Microbiology, vol. 138, p
205-509 (1992)〕等が挙げられるが、いずれも実際的な
製造技術を確立するには至っておらず、インジゴを効率
よく製造する方法の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、効率よ
くインジゴを製造する方法を確立すべく、鋭意検討を行
った結果、アシネトバクター属菌株が効率よくインジゴ
を生産することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】かくして本発明によれば、アシネトバクタ
ー属に属するインジゴ生産菌またはその処理物を、少な
くともインドールを含有する水性溶液に作用させて水性
溶液中にインジゴを生成蓄積させ、該水性溶液からイン
ジゴを採取することを特徴とするインジゴの製造法が提
供される。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について、
さらに詳細に説明する。
【0007】本発明に使用するインジゴ生産菌は、アシ
ネトバクター属に属し、インジゴ生産能を有するもので
あればいかなる菌株でもよく、これらの変異株であって
もよい。
【0008】本発明で用いるインジゴ生産菌は、下記の
方法により取得することができる。例えば、河川の水、
草木および土壌等のサンプルを滅菌水に懸濁した後、そ
の一部を、キシレン、安息香酸等を主炭素源とする液体
培地に接種し、30℃程度の中温で48時間程度振盪培
養し、その一部を前記液体培地に植え継ぎ、同様に振盪
培養を数回繰り返す(集積培養)。その後、培養液を滅
菌水等で適度に希釈し、キシレン、安息香酸等を主炭素
源とする平板培地に塗布し、コロニーを単離する。単離
されたコロニー又は既知の保存菌株について、30℃程
度の中温で、後記するインドール含有水溶液に作用さ
せ、青色の色素を生成するコロニーを選択することによ
りインジゴ生産菌を選抜することができる。かくして選
抜されたインジゴ生成菌株の菌学的及び分類学的性質を
調べ、アシネトバクター属に属する菌株を選抜すること
により、本発明で用いるインジゴ生産菌を取得すること
ができる。
【0009】その具体例としては、アシネトバクター
(Acinetobacter) sp.MY−15菌株(以下これを「M
Y−15」と略称することがある)、アシネトバクター
・カルコアセティカス(Acinetobacter calcoaceticus)
ATCC 19606株(以下これを「ATCC 19
606」と略称することがある)、アシネトバクターs
p. VA−66株(以下これを「VA−66」と略称す
ることがある)又はアシネトバクターsp. VA−251
株(以下これを「VA−251」と略称することがあ
る)等が挙げられる。MY−15、VA−66及びVA
−251は本発明者らにより新たに土壌から分離された
菌株で、その菌学的及び分類学的性質は以下の共通した
性質を有す。
【0010】I.顕微鏡的性質 (a)細胞の形及び大きさ:桿菌、1×2μm (b)多形態の有無:無し (c)運動性:無し (d)胞子の有無:無し (e)グラム染色:陰性
【0011】II.培養的性質 (a)肉汁寒天培地における生育:有り (b)資化可能な炭素源:フマル酸、クエン酸、リンゴ
酸、n−カプリン酸、アジピン酸、エタノール、酢酸、
安息香酸等
【0012】III.生育条件 (a)生育温度:中温 (b)生育pH:中性 (c)酸素要求性
【0013】IV.生理学的性質 (a)オキシダーゼ:陰性 (b)カタラーゼ:陽性 (c)ゼラチン液化:陰性 (d)硝酸塩還元:陰性 (e)グルコース発酵性:陰性 (f)尿素分解:陰性
【0014】MY−15は受託番号:FERM BP−
4613として、VA−66はFERM BP−477
0として及びVA−251はFERM BP−4771
として、いずれも工業技術院生命工学工業技術研究所に
国際寄託されている。
【0015】また、ATCC 19606は、American
Type Culture Collection, Catalogue of Bacteria an
d Phages(1987年版)に記載されている微生物であ
り、容易に入手可能である。
【0016】インジゴ生産菌の培養に用いる培地の炭素
源としては、例えば、フマル酸、クエン酸、リンゴ酸、
酢酸等の有機酸、エタノール、安息香酸等が利用できる
が、それらの中でも酢酸、フマル酸、エタノール及びク
エン酸が好適に用いられる。
【0017】窒素源としては、例えば、塩化アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等のアンモ
ニウム塩:硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモ
ニウム等の硝酸塩;アンモニア等を用いることができ
る。
【0018】無機物としては、例えば、リン酸カリウ
ム、硫酸マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛または銅等
を用いることができる。また、必要に応じて、ビタミ
ン、アミノ酸、酵母エキスまたはヘプトン等の天然栄養
源を添加することができる。
【0019】培養は通気撹拌、振盪等の好気的条件下で
行い、培養温度は20〜45℃、好ましくは30〜37
℃が適当である。培養途中のpHは6〜9、好ましくは7
〜8付近とすることができ、培養中のpHの調整は、酸又
はアルカリを添加して行うことができる。
【0020】本発明の方法は、上記の如く培養すること
により得られる培養物、培養物から遠心分離等により回
収された菌体、又はそれらの処理物を用いて実施するこ
とができる。
【0021】菌体は、培養物から回収されたまま、ある
いは適当な緩衝液、例えば0.05〜0.2M 程度のリ
ン酸緩衝液(pH7)で洗浄された洗浄菌体であってもよ
い。
【0022】また、上記「処理物」とは、培養物又はそ
れから回収された菌体を固定化して得られる固定化物、
該菌体を超音波、圧擦等の手段で粉砕した粉砕物、該粉
砕物を水等で抽出した抽出物、該抽出物をさらに硫安塩
析、カラムクロマトグラフィー等の処理により得られる
酵素成分、さらにこれら粉砕物、抽出物、酵素成分等を
固定化して得られる固定化物を意味するものである。菌
体等の固定化は、それ自体既知の通常用いられる方法に
従い、ポリアクリルアミド、アルギン酸又はカラギーナ
ン等の適当な担体に固定化させる方法により行うことが
できる。
【0023】かくして得られるアシネトバクター属に属
するインジゴ生産菌又はその処理物を、少なくともイン
ドールを含有する水性溶液に作用させることにより、該
水性溶液中にインジゴを生成蓄積させることができる。
【0024】アシネトバクター属に属するインジゴ生産
菌又はその処理物を、少なくともインドールを含有する
水性溶液に作用させる方法としては、発酵法または酵素
法が挙げられる。ここで、「発酵法」とは、少なくと
も、使用する微生物が増殖可能な成分を含む水性培地中
で、その微生物が増殖可能な条件(温度、pH)で微生物
の増殖を伴いながら、目的物質を生成させる方法であ
る。また、「酵素法」とは、使用する微生物を適当な培
養方法で培養し、得られた菌体またはその処理物を用い
て、必ずしも増殖に必要な成分を含有しない水溶液中で
目的物質を生成させる方法である。
【0025】発酵法の場合、インジゴ生産菌として前記
培養物又は菌体が用いられ、水性溶液として前記炭素
源、窒素源、無機塩、その他の栄養源等を含有する培地
に、インドールを添加した培地が用いられる。
【0026】培地中のインドール濃度は、前記インジゴ
生産菌がインジゴを生成し得る濃度であれば特に制限さ
れないが、好ましくは0.8mMを越えないように一括あ
るいは逐次添加するのが適当である。
【0027】培地には、さらにアミノ酸又はその塩を添
加することができる。該アミノ酸としては、例えば、グ
ルタミン酸、グルタミン、アラニン等を挙げることがで
き、それらの中でもL−グルタミン酸が最も好ましい。
また塩としては、例えばナトリウム塩及びカリウム塩等
を挙げることができる。これらのアミノ酸又はその塩は
適宜組合せて使用することもできる。該アミノ酸又はそ
の塩の添加濃度は、0.5〜50mM、好ましくは1〜2
0mMの範囲内であり、その添加時期は、培養の中期から
後期が好ましい。
【0028】培養温度は、20〜45℃、好ましくは3
0〜37℃が適当であり、培養中の培地のpHは6〜9、
好ましくは7〜8付近とすることができ、pHの調整は、
酸又はアルカリを添加して行うことができる。培養は、
通気撹拌、振盪等の好気的条件下で、通常約10〜約7
2時間行うことができる。
【0029】上記の如く培養することにより、培地中に
インジゴを著量生成蓄積させることができる。
【0030】酵素法の場合は、インジゴ生産菌又は処理
物として前記菌体又はその処理物が用いられ、水性溶液
としては、少なくともインドールを含有する水溶液又は
適当な緩衝液、例えば0.05〜0.2M 程度のリン酸
緩衝液が用いられる。
【0031】使用される前記のようにして調製された菌
体又はその処理物の使用量は特に制限されるものではな
いが、水性溶液の容量を基準として一般に0.5〜10
%(wt/vol)が適当である。
【0032】水性溶液中のインドール濃度は、インドー
ルが酵素反応により変換させられ、インジゴを生成し得
る濃度であれば特に制限されないが、好ましくは0.8
mMを越えないように一括あるいは逐次添加するのが適当
である。
【0033】水性溶液には、さらにアミノ酸又はその塩
を添加することができる。該アミノ酸としては、例え
ば、グルタミン酸、グルタミン、アラニン等を挙げるこ
とができ、それらの中でもL−グルタミン酸が最も好ま
しい。また塩としては、例えばナトリウム塩及びカリウ
ム塩等を挙げることができる。これらのアミノ酸は適宜
組合せて使用することもできる。該アミノ酸又はその塩
の添加濃度は0.5〜20mM、好ましくは1〜15mMの
範囲内であり、その添加時期は、反応開始時が好まし
い。
【0034】上記した水性溶液における酵素反応温度は
20〜45℃、好ましくは30〜37℃が適当であり、
反応中の水性溶液のpHは6〜9、好ましくは7〜8付近
とすることができ、pHの調整は、酸又はアルカリを添加
して行うことができる。酵素反応は、通気撹拌、振盪等
の好気的条件下で、通常約5〜48時間行うことができ
る。
【0035】上記の如く酵素反応させることにより、水
性溶液中にインジゴを著量生成蓄積させることができ
る。
【0036】上記の培養又は酵素反応によってインジゴ
を生成蓄積させた後、水性溶液からインジゴを採取する
には、それ自体既知の通常用いられる分離、精製法に従
って行うことができ、例えば、酢酸エチル、ジメチルス
ルホキシド、クロロホルム等の溶媒にインジゴを溶解さ
せ、溶媒を蒸発させ、インジゴ結晶を得る方法、又はア
ルカリ条件下に亜二チオン酸ナトリウムを加えた水溶液
にインジゴを溶解させ、還元条件下に膜等を用いて菌体
を分離し、空気で酸化してインジゴ結晶を得る方法等を
用いることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明の方法によれば、従来のインジゴ
製造法に比較して、インジゴの対原料収率が優れ、高収
量で効率的にインジゴを製造することができる。
【0038】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。しかしながら、下記の実施例は本発明について
具体的な認識を得る一助としてのみ挙げるものであり、
これによって本発明の範囲は何ら限定されるものではな
い。
【0039】実施例1 (NH4)2 SO4 :3g 、KH2 PO4 :0.5g 、K
2 HPO4 :0.5g、MgSO4 ・7H2 O:0.5g
、NaCl:0.5g 、FeSO4 ・7H2O:10m
g、CaCl2 ・2H2 O:10mg、酵母エキス1g 及
び蒸留水:1,000ml(pH7.0)の培地100mlを
500ml容の三角フラスコ2本に分注し、120℃で1
5分間滅菌処理したものにそれぞれエタノール1mlを添
加後、アシネトバクターsp. MY−15菌株(FERM
BP−4613)を植菌し、30℃にて24時間振盪
培養した。
【0040】また、上記と同様の培地500mlを5リッ
トル容の三角フラスコに入れ、120℃、15分間滅菌
処理したものに、エタノール5mlとインドール100mg
を添加後、上記振盪培養液10mlを接種し、これを30
℃にて24時間振盪した。途中、12時間目にインドー
ル100mgをさらに添加した。得られた発酵液に酢酸エ
チル100mlを加えて生成した青色色素を抽出し、酢酸
エチル画分を分取後、減圧下に酢酸エチルを蒸発させ、
青色結晶35mgを得た。この青色結晶を分析したとこ
ろ、クロマトグラフのRf値、可視吸収スペクトル、U
V吸収スペクトル等がインジゴ標品(和光純薬特級)と
一致した。
【0041】実施例2 (NH4)2 SO4 :3g 、KH2 PO4 :0.5g 、K
2 HPO4 :0.5g、MgSO4 ・7H2 O:0.5g
、NaCl:0.5g 、FeSO4 ・7H2O:10m
g、CaCl2 ・2H2 O:10mg、酵母エキス1g 及
び蒸留水:1,000ml(pH7.0)の培地100mlを
500ml容の三角フラスコ2本に分注し、120℃で1
5分間滅菌処理したものに、それぞれエタノール1mlを
添加後、アシネトバクターsp. MY−15菌株(FER
M BP−4613)を植菌し、30℃にて24時間振
盪培養した。
【0042】また、上記と同様の培地1,000mlを5
リットル容のフラスコに入れ、120℃、15分間滅菌
処理したものにエタノール10mlを添加後、上記振盪培
養液20mlを接種し、これを30℃にて24時間振盪し
た。得られた培養液を遠心分離(8,000rpm 、15
分、4℃)して集菌した菌体を、以下の通り反応に供試
した。
【0043】回収した菌体を0.1M リン酸緩衝液(pH
7)200mlで1回洗浄した後、同液500mlに懸濁
し、インドール100mgを添加し、30℃で24時間反
応させた。途中、12時間後にインドール100mgをさ
らに添加した。反応後、酢酸エチル100mlを加えて生
成した青色色素を抽出し、酢酸エチル画分を分取後、減
圧下に酢酸エチルを蒸発させ、青色結晶40mgを得た。
この青色結晶を分析したところ、クロマトグラフのRf
値、可視吸収スペクトル、UV吸収スペクトル等がイン
ジゴ標品(和光純薬特級)と一致した。
【0044】実施例3 (NH4)2 SO4 :3g 、KH2 PO4 :0.5g 、K
2 HPO4 :0.5g、MgSO4 ・7H2 O:0.5g
、NaCl:0.5g 、FeSO4 ・7H2O:10m
g、CaCl2 ・2H2 O:10mg、酢酸ナトリウム1
0g 、酵母エキス1g 及び蒸留水:1,000ml(pH
7.0)の培地200mlを500ml容の三角フラスコ2
本に分注し、120℃で15分間滅菌処理したものに、
アシネトバクター・カルコアセティカス ATCC 1
9606株を植菌し、30℃にて24時間振盪培養し
た。
【0045】集菌した菌体を生理食塩水50mlで1回洗
浄した後、全量を5%グリセリン含有0.1M リン酸緩
衝液(pH7.0)100mlに懸濁し、インドール20mg
を加えて30℃で48時間反応させた。途中、24時間
後にインドール20mgを添加した。反応後、酢酸エチル
50mlを加えて生成した青色色素を抽出し、酢酸エチル
画分を分取後、減圧下に酢酸エチルを蒸発させ、青色結
晶3.5mgを得た。この青色結晶を分析したところ、ク
ロマトグラフのRf値、可視吸収スペクトル、UV吸収
スペクトル等が標品(和光純薬特級)と一致した。
【0046】実施例4 実施例3と同様の培地200mlを500ml容の三角フラ
スコ2本に分注し、120℃で15分間滅菌処理したも
のに、アシネトバクターsp. VA−66菌株(FERM
BP−4770)を植菌し、30℃で24時間振盪培
養した。
【0047】集菌した菌体を生理食塩水50mlで1回洗
浄した後、全量を5%グリセリン含有0.1M リン酸緩
衝液(pH7.0)100mlに懸濁し、インドール20mg
を加えて30℃で48時間反応させた。途中、24時間
後にインドール20mgを添加した。反応後、酢酸エチル
50mlを加えて生成した青色色素を抽出し、酢酸エチル
画分を分取後、減圧下に酢酸エチルを蒸発させ、青色結
晶4.5mgを得た。この青色結晶を分析したところ、ク
ロマトグラフのRf値、可視吸収スペクトル、UV吸収
スペクトル等が標品(和光純薬特級)と一致した。
【0048】実施例5 実施例3と同様の培地200mlを500ml容の三角フラ
スコ2本に分注し、120℃で15分間滅菌処理したも
のに、アシネトバクターsp. VA−251菌株(FER
M BP−4771)を植菌し、30℃で24時間振盪
培養した。
【0049】集菌した菌体を生理食塩水50mlで1回洗
浄した後、全量を5%グリセリン含有0.1M リン酸緩
衝液(pH7.0)100mlに懸濁し、インドール20mg
を加えて30℃で48時間反応させた。途中、24時間
後にインドール20mgを添加した。反応後、酢酸エチル
50mlを加えて生成した青色色素を抽出し、酢酸エチル
画分を分取後、減圧下に酢酸エチルを蒸発させ、青色結
晶4.0mgを得た。この青色結晶を分析したところ、ク
ロマトグラフのRf値、可視吸収スペクトル、UV吸収
スペクトル等が標品(和光純薬特級)と一致した。
【0050】実施例6 (a)(NH4)2 SO4 :3g 、KH2 PO4 :0.5
g 、K2 HPO4 :0.5g 、MgSO4 ・7H2 O:
0.5g 、NaCl:0.5g 、FeSO4 ・7H2
O:10mg、CaCl2 ・2H2 O:10mg、酵母エキ
ス1g 及び蒸留水:1,000ml(pH7.0)の培地1
00mlを、500ml容の三角フラスコ2本に分注し、1
20℃で15分間滅菌処理したものに、それぞれエタノ
ール1mlを添加後、アシネトバクターsp. MY−15菌
株(FERM BP−4613)を植菌し、30℃で2
4時間振盪培養した。
【0051】(b)また、上記と同様の培地1,000
mlを5リットル容の三角フラスコに入れ、120℃で1
5分間滅菌処理したものにエタノール10mlを添加後、
上記振盪培養液20mlを接種し、これを30℃で24時
間振盪した。得られた培養液を遠心分離(8,000rp
m 、15分、4℃)して集菌した菌体を、以下の通り反
応に供試した。
【0052】(c)回収した菌体を、0.1M リン酸緩
衝液(pH7)200mlで1回洗浄した後、L−グルタミ
ン酸を表1の濃度で加えた反応液500mlに該菌体を懸
濁し、インドール100mgを添加し、30℃で24時間
反応させた。途中、12時間後にインドール100mgを
さらに添加した。反応後、生成したインジゴは、酢酸エ
チル200mlを反応液に加えて抽出し、酢酸エチル画分
を分取して得た。結果を表1に示す。グルタミン酸の添
加により収率が向上することが確認された。
【0053】
【表1】
【0054】実施例7 (a)実施例1の(a)と同様にアシネトバクターsp.
MY−15菌株(FERM BP−4613)を振盪培
養した。
【0055】(b)また、上記と同様の培地500mlを
5リットル容の三角フラスコに入れ、120℃で15分
間滅菌処理したものにエタノール5mlとインドール10
0mgを添加後、上記振盪培養液10mlを接種し、これを
30℃で24時間振盪した。途中、12時間目にインド
ール100mgとL−グルタミン酸ナトリウムを表1に示
す濃度で添加した。培養終了後、生成したインジゴは、
培養液に酢酸エチル200mlを加えて抽出し、酢酸エチ
ル画分を分取して得た。結果を、表2に示す。グルタミ
ン酸ナトリウムの添加により収率が向上することが確認
された。
【0056】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯川 英明 茨城県稲敷郡阿見町中央6−23−9

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アシネトバクター属に属するインジゴ生
    産菌またはその処理物を、少なくともインドールを含有
    する水性溶液に作用させて水性溶液中にインジゴを生成
    蓄積させ、該水性溶液からインジゴを採取することを特
    徴とするインジゴの製造法。
  2. 【請求項2】 アシネトバクター属に属するインジゴ生
    産菌を発酵法又は酵素法によりインドールを含有する水
    性溶液に作用させる請求項1に記載の製造法。
  3. 【請求項3】 アシネトバクター属に属するインジゴ生
    産菌が、アシネトバクターsp. MY−15、アシネトバ
    クター・カルコアセティカスATCC 19606、ア
    シネトバクターsp. VA−66及びアシネトバクターs
    p. VA−251より成る群から選ばれる少なくとも1
    種のインジゴ生産菌である請求項1に記載の製造法。
  4. 【請求項4】 水性溶液が、アミノ酸又はその塩を含有
    する水溶液である請求項1に記載の製造法。
  5. 【請求項5】 アミノ酸が、グルタミン酸、グルタミン
    及びアラニン又はこれらの塩より成る群より選ばれる少
    なくとも1種のアミノ酸である請求項4に記載の製造
    法。
  6. 【請求項6】 アミノ酸が、L−グルタミン酸又はその
    塩である請求項5に記載の製造法。
  7. 【請求項7】 水性溶液中のアミノ酸含有量が、0.5
    〜20mMである請求項4に記載の製造法。
  8. 【請求項8】 水性溶液中のインドール含有量が、0.
    8mM以下である請求項1に記載の製造法。
  9. 【請求項9】 インジゴ生産能を有するアシネトバクタ
    ー(Acinetobactor)sp.MY−15株(FERM BP
    −4613)。
  10. 【請求項10】 インジゴ生産能を有するアシネトバク
    ター(Acinetobactor) sp.VA−66株(FERM B
    P−4770)。
  11. 【請求項11】 インジゴ生産能を有するアシネトバク
    ター(Acinetobactor) sp.VA−251株(FERM
    BP−4771)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023143943A1 (en) * 2022-01-28 2023-08-03 Textile Change Aps A process for decolouring textiles

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