JPH07325004A - 漏洩検査方法及び漏洩検査装置 - Google Patents

漏洩検査方法及び漏洩検査装置

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JPH07325004A
JPH07325004A JP13949294A JP13949294A JPH07325004A JP H07325004 A JPH07325004 A JP H07325004A JP 13949294 A JP13949294 A JP 13949294A JP 13949294 A JP13949294 A JP 13949294A JP H07325004 A JPH07325004 A JP H07325004A
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gas
measurement
container
concentration
test object
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Application number
JP13949294A
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English (en)
Inventor
Toyoji Tsutsui
豊二 筒井
Yoshinori Omori
美典 大森
Takahiro Kozuka
隆宏 小塚
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Horie Metal Co Ltd
Original Assignee
Horie Metal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中空容器形状の被験対象に対して、取扱いが
容易な流体を利用し、簡便で、良好且つ安定した精度を
以って、自動的に漏洩検査を行ない得る漏洩検査方法及
び装置を提供する。 【構成】 測定容器10内に被験対象のフューエルタン
クFTを収容し、希釈ガス供給装置20により検出用ガ
スを大気で希釈して所定濃度の希釈ガスを形成し、これ
を所定の圧力に加圧してフューエルタンク内に開口部H
3を介して注入する。このとき、他の開口部H1,H2
は閉塞されており、フューエルタンクに漏洩孔LHが存
在する場合には、そこから希釈ガスが漏洩し、測定容器
内の気体に対する検出用ガスの濃度が上昇する。この濃
度を濃度測定器50によって測定し、測定結果に応じて
フューエルタンクの流体洩れの有無を判定し、その判定
結果を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、漏洩検査方法及び装置
に関し、特に自動車のフューエルタンク等の容器の漏洩
検査に好適な漏洩検査方法及び装置に係る。
【0002】
【従来の技術】流体(液体及び気体)を収容する容器に
関し、流体の漏洩(リーク)を検査する試験法として種
々の方法が提案され、採用されている。例えば、日本真
空協会関西支部編「わかりやすい真空技術」(1991
年7月10日初版2刷発行。日刊工業新聞社発行。)の
第147頁乃至第151頁に各種漏洩試験法が列挙さ
れ、主な試験法について解説されている。同書籍に記載
のように、動作原理の特長等に基づき種々の方法に分類
されており、被試験物内部と被試験物外部の試験時の圧
力状態として、加圧と大気圧、又は真空と大気圧もしく
は加圧の組合せが基本となっている。
【0003】また、治具、部品の特長に基づき、例えば
ヘリウム・リークディテクタによるリークテストとして
吹付法、外覆法(フード法、エンベロープ法)、スニフ
ァ法(吸込法)及び内部加圧−外部真空法が列挙されて
いる(同書籍第153頁)。更に、プローブ物質または
使用流体として、大気のほか、ハロゲンガス、ヘリウム
等が列挙され、アルコール、水素等を用いた方法も示さ
れいるが、これらの流体は各試験法の動作原理、検知手
段等に応じて選択され、上記の治具、部品の特長によっ
ても選択されるべき流体が異なる。このように、種々の
ファクターに基づき種々の漏洩試験法に分類されてい
る。
【0004】ところで、自動車のフューエルタンクの漏
洩検査方法としては、一般的に水中発泡法、所謂水没法
が採用されている。然し乍ら、水没法による漏洩検査方
法は、目視が基本であるため検査精度が低く、水が床に
飛散して作業環境の悪化を招くといった問題がある。こ
の点に鑑み特開平4−89542号公報においては、検
査チャンバー内に検査対象となる中空容器を配置して密
閉し、中空容器内よりも検査チャンバーの内部の方が真
空度が高くなるように検査チャンバーと中空容器とを同
時に所定の真空度まで真空引きし、所定の真空度に保た
れた中空容器内に特定のガスを供給し、検査チャンバー
に接続したガス計測手段により中空容器から検査チャン
バーへのガスの漏れ量を計測する中空容器の気密性検査
方法が提案されている。
【0005】そして、検査に使用するガスとして、ヘリ
ウム(He)が挙げられ、ガス計測手段としてヘリウム
ディテクタを用い、質量分析法により中空容器から漏れ
たヘリウムの有無およびその漏れ量を検出することと
し、その実施例が開示されている。また、例えば特開平
2−40519号公報においても、カーヒータ、コンデ
ンサ等のガス洩れを検査する装置として、ヘリウムガス
を用いたガス洩れ検査装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前掲の書籍に記載のヘ
リウムを利用した内部加圧−外部真空法は、被試験物の
容器内に予め大気圧以上のヘリウムを加圧充填してお
き、被試験物を囲繞する室を真空引きし、被試験物の洩
れ孔からの気体をリークディテクタによって検出するも
のであるので、治具の気密性が要求される。特に、ヘリ
ウム・リークディテクタには厳格な測定条件が要求され
るので、気密性に問題があるとノイズとの判別が困難と
なり、洩れ判定が不安定となる。
【0007】また、上記特開平4−89542号公報に
記載の検査方法においては、中空容器及び検査チャンバ
ーの両者を真空引きするもので、前掲の書籍に記載の漏
洩検査法における分類を参照すると、中空容器内よりも
検査チャンバー内部の方が真空度が高くなるように設定
し、具体的手段としてその差圧を測定することとしてい
ることからすれば明らかなように、ヘリウムリークディ
テクタの内部加圧−外部真空による外覆法に包含され、
これに加え中空容器をも同時に真空引きすることが要件
とされている。従って、同公報に記載の検査方法におい
ても厳格な気密性が要求されると共に、真空引き手段の
構成及び配置が複雑となる。尚、前掲の特開平2−40
519号公報に記載の検査装置においては所謂スニファ
法が採用されているので、フューエルタンクといった大
型の部品の漏洩試験に適さず、また精度も内部加圧−外
部真空法には及ばない。
【0008】一方、上記ヘリウムに比し、例えばアルコ
ールが気化したガスは反応が穏やかであるので扱い易
い。従って、このような取扱いが容易な流体を大気で希
釈して用い、上記の内部加圧−外部真空法と同程度の検
出精度を以って流体の漏洩を検査することができれば自
動化が容易となる。アルコールをプローブ物質として用
いた方法としては、前掲の書籍第148頁に真空計法、
残留ガス分析法及びガイスラー管法が挙げられている
が、何れも被試験物内部を真空にすることが条件とさ
れ、ヘリウム・リークディテクタ法とは峻別されてお
り、特に内部加圧−外部真空法とは動作原理を異にして
いる。もっとも、内部加圧−外部真空法のリークディテ
クタに対し、あるいは前掲の公報に記載の検査方法にお
いて検出用ガスとして単にヘリウムに替えてアルコール
を用いただけでは、簡便な装置を構成することはでき
ず、自動化に適するものではない。
【0009】そこで、本発明は、中空容器形状の被験対
象に対して、取扱いが容易な流体を利用し、簡便で、良
好且つ安定した精度を以って、自動的に漏洩検査を行な
い得る漏洩検査方法及び装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に係る漏洩検査方法は、測定室を郭成する
測定容器内に、複数の開口部を有する中空容器形状の被
験対象を収容し、該被験対象の少くとも一つの開口部を
除き残余の開口部を閉塞し、検出用ガスを大気で希釈し
て形成した所定濃度の希釈ガスを所定の圧力に加圧し、
前記一つの開口部を介して前記被験対象内に注入すると
共に、前記測定容器内の気体を吸引しつつ、該気体に混
入した前記検出用ガスの当該気体に対する濃度を測定
し、測定結果に応じて前記被験対象の流体洩れの有無を
判定することとしたものである。
【0011】また、請求項2に係る漏洩検査方法は、複
数の開口部を有する中空容器形状の被験対象の少くとも
一つの開口部を除き残余の開口部を閉塞し、測定容器内
に前記被験対象を収容する収容工程と、検出用ガスを大
気で希釈して形成した所定濃度の希釈ガスを所定の圧力
に加圧し、前記一つの開口部を介して前記被験対象内に
注入する注入工程と、前記測定容器内の気体を吸引しつ
つ、該気体に混入した前記検出用ガスの当該気体に対す
る濃度を測定する測定工程と、該測定工程後に前記被験
対象内の希釈ガスを排出する排気工程と、前記測定工程
の測定結果に応じて前記被験対象の流体洩れの有無を判
定し、判定結果に応じて前記被験対象を選別して前記測
定容器から搬出する搬出工程に分割するとよい。
【0012】そして、本発明の漏洩検査装置としては、
検出用ガスを大気で希釈して所定濃度の希釈ガスを所定
の圧力に加圧して供給する希釈ガス供給装置と、測定室
を郭成し、該測定室内に複数の開口部を有する中空容器
形状の被験対象を収容すると共に、該被験対象の少くと
も一つの開口部を除き残余の開口部を閉塞する測定容器
と、該測定容器に連通路を介して連通接続し前記測定室
内の気体を吸引する真空ポンプを有し、該真空ポンプに
よって前記測定室内の気体を吸引しつつ該気体に混入し
た前記検出用ガスの前記気体に対する濃度を測定する濃
度測定器を備え、前記希釈ガス供給装置を前記被験対象
の前記一つの開口部に連通接続し、前記被験対象内に前
記希釈ガスを注入し、前記濃度測定器の測定結果に応じ
て前記被験対象の流体洩れの有無を判定し判定結果を出
力するように構成することが望ましい。
【0013】尚、前記検出用のガスとしては、可燃性ガ
スを用いることができ、例えばアルコールガスあるいは
水素を用いることが望ましい。
【0014】
【作用】請求項1に記載の漏洩検査方法によれば、先ず
測定室を郭成する測定容器内に、複数の開口部を有する
中空容器形状の被験対象が収容され、この被験対象の少
くとも一つの開口部を除き残余の開口部が閉塞される。
次に、検出用ガスが大気で希釈されて成る所定濃度の希
釈ガスが所定の圧力に加圧され、前記一つの開口部を介
して被験対象内に注入される。そして、測定容器内の気
体を吸引しつつ、この気体に混入した検出用ガスの当該
気体に対する濃度が測定され、測定結果に応じて被験対
象の流体洩れの有無が判定される。
【0015】請求項2に記載の漏洩検査方法によれば、
先ず収容工程において、複数の開口部を有する中空容器
形状の被験対象の少くとも一つの開口部を除き残余の開
口部が閉塞され、測定容器内に被験対象が収容される。
次に、注入工程において、検出用ガスが大気で希釈され
て成る所定濃度の希釈ガスが所定の圧力に加圧され、前
記一つの開口部を介して被験対象内に注入される。そし
て、測定工程において、測定容器内の気体を吸引しつ
つ、この気体に混入した検出用ガスの当該気体に対する
濃度が測定される。この測定工程後に、排気工程にて被
験対象内の希釈ガスが排出された後、搬出工程におい
て、測定工程の測定結果に応じて被験対象の流体洩れの
有無が判定され、その判定結果に応じて被験対象が選別
され、測定容器から搬出される。
【0016】請求項3に記載の構成になる漏洩検査装置
によれば、測定容器内に被験対象が収容され、希釈ガス
供給装置において検出用ガスが大気で希釈され所定濃度
の希釈ガスが形成され、これが所定の圧力に加圧されて
被験対象内にその一つの開口部を介して注入される。こ
のとき、被験対象の他の開口部は閉塞されており、従っ
て被験対象に漏洩孔が存在する場合には、そこから希釈
ガスが漏洩し、測定容器内の気体に対する検出用ガスの
濃度が上昇する。この濃度は濃度測定器によって測定さ
れ、測定結果に応じて被験対象の流体洩れの有無が判定
され、判定結果が出力される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1及び図2は本発明の漏洩検査装置の一実施例
に係り、図1は被験対象たるフューエルタンクの漏洩検
査装置の概要を示し、図2は同装置の外観を示すもので
あるが、フューエルタンクの搬送、搬出装置は省略し
た。図1において、本装置は上部容器11と下部容器1
2の各々の開口部を接合することによって測定室を郭成
する測定容器10を有し、その下部容器12内にフュー
エルタンクFTが収容され、所定位置に配置される。フ
ューエルタンクFTは通常図1に示すように中空容器形
状で、燃料注入口H1が開口しており、更にブリーザ孔
H2が形成されると共に、大径の取付口H3が形成され
ている。尚、図1のフューエルタンクFTは漏洩孔LH
を有する不良品を表している。
【0018】測定容器10の上部容器11には、燃料注
入口H1の開口部に対向する位置に蓋体C1が進退可能
に支持されると共に、ブリーザ孔H2と対向する位置に
蓋体C2が進退可能に支持され、各蓋体C1,C2は各
々の駆動装置D1,D2によって夫々燃料注入口H1及
びブリーザ孔H2を閉塞するように駆動される。また、
取付口H3に密着するフランジ部21fを備えた注入ノ
ズル21が上部容器11に取着されており、上部容器1
1の開口部が下部容器12の開口部に接合されたとき
に、注入ノズル21のフランジ部21fによって取付口
H3が閉塞される。尚、上部容器11には連通孔11a
が形成されており、この連通孔11aを介して外部空気
が測定容器10内に導入可能となっている。
【0019】測定容器10を構成する下部容器12は、
図2に示すように搬送路71上を移動するように配設さ
れ、上部容器11はクランプ61,62によって保持さ
れ、昇降装置63の作動によって昇降するように配設さ
れている。搬送路71は良品をNM方向に搬送する搬送
路72、及び不良品をAB方向に搬送する搬送路73に
連結されている。
【0020】希釈ガス供給装置20は図3に示すように
構成されており、アルコールタンク22内の液体アルコ
ールが連通管23を介してディスペンサ24に供給され
ると共に、電磁開閉弁25を介して空気が噴射され、混
合部26にて所定濃度のアルコールの希釈ガスが形成さ
れる。而して、希釈ガスは連通管27を介して図1に示
すように注入ノズル21からフューエルタンクFT内に
供給される。
【0021】希釈ガス供給装置20に接続された連通管
27には電磁切替弁28が介装されており、電磁切替弁
28は排気装置30に連通接続されている。排気装置3
0は図示は省略するがポンプと空気清浄装置を具備し、
ポンプによってフューエルタンクFT内の残留ガスを吸
引し、空気清浄装置を介して大気に放出するように構成
されている。
【0022】更に、注入ノズル21の先端部には、フュ
ーエルタンクFT内の圧力を検出する圧力センサSpが
取着され、希釈ガス供給装置20に接続された連通管2
7には濃度センサ29が配設されており、夫々フューエ
ルタンクFT内の圧力、希釈ガス供給装置20から供給
される希釈ガスの濃度が検出され、各々の検出信号が制
御装置40に出力されるように構成されている。尚、前
述の駆動装置D1,D2、電磁開閉弁25(図3)及び
電磁切替弁28も制御装置40に電気的に接続されてい
る。
【0023】一方、測定容器10の所定の位置(例え
ば、収容するフューエルタンクFT表面の所定位置に対
向する位置)で開口する複数の連通管を介して、濃度測
定器50が接続されている。この濃度測定器50は、図
1に示すように各連通管に接続されたセンサ51乃至5
4を有し、これらのセンサは真空ポンプ55に接続さ
れ、測定容器10内の気体が各センサを介して吸引され
るように構成されている。センサ51乃至54の検出信
号は表示装置56に出力され、ここで検出結果が表示さ
れると共に、制御装置40に出力される。
【0024】而して、上記の構成になる漏洩検査装置を
用いたフューエルタンクの漏洩検査方法を説明すると、
図4に示すように大別して五つの工程から成る。先ず収
容工程においてフューエルタンクFTが下部容器12に
収容され、上部容器11が装着されると、注入ノズル2
1のフランジ部21fが取付孔H3に密着する。この
後、蓋体C1,C2が駆動装置D1,D2によって駆動
され、燃料注入口H1及びブリーザ孔H2が閉塞され
る。次に、注入工程に進み、希釈ガス供給装置20から
供給される希釈ガスが電磁切替弁28を介して測定容器
10内に注入される。
【0025】所定時間後に希釈ガス供給装置20からの
希釈ガスの注入が停止され、この状態で測定工程に進
み、濃度測定器50において真空ポンプ55により測定
容器10内の気体を吸引しつつアルコール濃度が測定さ
れ、この気体に前記希釈ガスが混入しているか否かが判
定されると共に、その濃度が制御装置40に出力され
る。そして、混入アルコール濃度に応じて漏洩程度が判
定される。この後、排気工程にて電磁切替弁28が排気
側に切替えられフューエルタンクFT内の気体が排出さ
れる。排気後、搬出工程に進み上部容器11が除去さ
れ、フューエルタンクFTは判定結果に応じて例えば良
品と不良品に選別され、この選別結果に応じた場所に搬
出される。
【0026】以上のように、工程毎に分割して漏洩検査
を行なうこととすれば、各工程をコンポーネントとして
検査システムを構成することができる。従って、コンポ
ーネント毎の装置化が可能であり、具体的装置のレイア
ウトの変更も容易に行なうことができ、漏洩検査に供す
る設備の低コスト化、検査時間の短縮化も可能となる。
また、本実施例では希釈ガスとしてアルコールを大気で
希釈したガスを用いたが、水素等の可燃性ガスを大気で
希釈したガスを用いることとしてもよく、注入工程にお
いて検出用ガスをアルコールガス及び水素の何れかに容
易に適合させることができる。
【0027】次に、図1及び図2に示した漏洩検査装置
によるフューエルタンクの漏洩検査の具体的作動を説明
する。この漏洩検査装置においては制御装置40によっ
て、予め設定した図5の検査手順に従って以下のように
自動的に漏洩検査が行なわれる。先ず、ステップ101
において初期化が行なわれ、後述するタイマ(tc,t
i,te)及び濃度測定値Qがクリア(0)されると共
に、検査開始のための検査フラグDFがセット(1)さ
れる。次にステップ102に進み、検査フラグDFがセ
ットされているか否かが判定され、本ルーチンの2回目
の処理以降で検査フラグDFがセットされていなければ
(DF=0であれば)、検査フラグDFがセットされる
まで次のステップ103に進むことなく待機することと
なる。
【0028】検査フラグDFがセットされておればステ
ップ103に進み、下部容器12内にフューエルタンク
FTが配置された後に上部容器11が下降して測定容器
10が形成され、この中にフューエルタンクFTが収容
された状態で保持される。続いてステップ104にて上
部容器11と下部容器12がクランプされると共に、駆
動装置D1,D2が作動し蓋体C1,C2が上部容器1
1の燃料注入口H1及びブリーザ孔H2に密着する。
【0029】そしてステップ105に進み、内圧確認用
のタイマtcがスタートすると共に、希釈ガス供給装置
20から供給されるアルコール希釈ガスのフューエルタ
ンクFT内への注入が開始する。続いてステップ10
7,108に進み、注入開始後所定時間t1内でフュー
エルタンクFT内の圧力Piが所定圧力Kpに到達した
か否かが判定され、所定時間t1経過しても所定圧力K
pに達しなければ、ステップ109に進み設備異常と判
定され、この検査ルーチンは終了とされる(ステップ1
10)。
【0030】一方、所定時間t1以内にフューエルタン
クFT内の圧力Piが所定圧力Kpに達した場合には、
ステップ111に進み希釈ガスの注入作動が停止し、ス
テップ112にて測定用のタイマtiがスタートすると
共に、ステップ113において測定容器10内の濃度測
定が行なわれる。図1に示したフューエルタンクFTの
ように漏洩孔LHから希釈ガスが測定容器10内に流出
し、測定結果の濃度Qが所定濃度Kq以上であると判定
された場合には、ステップ115に進み異常状態を表す
信号が出力される。タイマtiがスタートした後所定時
間t2を経過するまで濃度Qが所定濃度Kqを下回った
状態であれば、ステップ117に進み正常状態を表す信
号が出力される。
【0031】そして、ステップ118に進み排気用のタ
イマteがスタートすると共に、ステップ119にてフ
ューエルタンクFT内に注入された希釈ガスの排気作動
が開始し、所定時間t3以上を経過すると(ステップ1
20)、排気作動が停止し(ステップ121)、ステッ
プ122にて上部容器11と下部容器12のクランプが
解除される。
【0032】而して、ステップ123に進みフューエル
タンクFTが正常なものと異常なものに選別されて、ス
テップ124にて夫々所定の搬送路72,73に搬出さ
れる。このとき、選別結果がステップ115、117で
出力された信号と一致しているか否かが判定され(ステ
ップ125)、一致しておればステップ126にて検査
フラグDFがセットされた後、ステップ127にてフュ
ーエルタンクFTが搬送されるが、一致していなけれ
ば、搬送路の選択に誤りがあったことになるので、ステ
ップ128にて検査フラグDFがリセットされると共
に、ステップ129にて警報が行なわれ、及び/又は搬
送停止とされた後、ステップ102で待機状態となる。
以後、測定作業を終了するまで上述の作動が繰り返され
る。
【0033】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、本発明の漏洩検査
方法及び漏洩検査装置においては、検出用ガスを大気で
希釈して形成した希釈ガスが用いられているので、取扱
いが容易であり、厳格な測定条件、例えば気密性が要求
されることはなく簡便である。しかも、中空容器形状の
被験対象に所定濃度の希釈ガスを所定圧力で注入し、被
験対象から漏洩し測定室内の気体に混入した検出用ガス
の前記気体に対する濃度を測定し、その測定結果に応じ
て被験対象の流体洩れの有無を判定することとしている
ので、良好且つ安定した精度で漏洩検査を行なうことが
できる。
【0034】特に、請求項2のように、工程毎に分割し
て漏洩検査を行なうようにしたものにあっては、各工程
をコンポーネントとして検査システムを構成することが
できるので、コンポーネント毎の装置化が可能であり、
具体的装置のレイアウトの変更も容易に行なうことがで
き、漏洩検査に供する設備の低コスト化、検査時間の短
縮化も可能となる。例えば、注入工程において検出用ガ
スをアルコールガス及び水素の何れに設定しても、これ
に容易に適合させることができる。
【0035】また、請求項3に係る漏洩検査装置によれ
ば、上述の検査工程のコンポーネント化を実現し得るの
みならず、流体洩れの判定結果に応じて被験対象を選別
して測定容器から搬出するように設定することにより、
連続して自動的に漏洩検査を行なうことができる。もち
ろん、被験対象の収容を手動操作に切換え、簡易漏洩検
査装置を構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る漏洩検査装置の概要を
示す構成図である。
【図2】本発明の一実施例に係る漏洩検査装置の斜視図
である。
【図3】本発明の一実施例に係る漏洩検査装置に供する
希釈ガス供給装置の概要を示す構成図である。
【図4】本発明の漏洩検査方法の一実施例を示す工程図
である。
【図5】本発明の一実施例に係る漏洩検査装置によるフ
ューエルタンクの漏洩検査を示すフローチャートであ
る。
【図6】本発明の一実施例に係る漏洩検査装置によるフ
ューエルタンクの漏洩検査を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10 測定容器 20 希釈ガス供給装置 30 排気装置 40 制御装置 50 濃度測定器 61,62 クランプ 71,72,73 搬送路 C1,C2 蓋体 FT フューエルタンク(被験対象)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定室を郭成する測定容器内に、複数の
    開口部を有する中空容器形状の被験対象を収容し、該被
    験対象の少くとも一つの開口部を除き残余の開口部を閉
    塞し、検出用ガスを大気で希釈して形成した所定濃度の
    希釈ガスを所定の圧力に加圧し、前記一つの開口部を介
    して前記被験対象内に注入すると共に、前記測定容器内
    の気体を吸引しつつ、該気体に混入した前記検出用ガス
    の当該気体に対する濃度を測定し、測定結果に応じて前
    記被験対象の流体洩れの有無を判定することを特徴とす
    る漏洩検査方法。
  2. 【請求項2】 複数の開口部を有する中空容器形状の被
    験対象の少くとも一つの開口部を除き残余の開口部を閉
    塞し、測定容器内に前記被験対象を収容する収容工程
    と、検出用ガスを大気で希釈して形成した所定濃度の希
    釈ガスを所定の圧力に加圧し、前記一つの開口部を介し
    て前記被験対象内に注入する注入工程と、前記測定容器
    内の気体を吸引しつつ、該気体に混入した前記検出用ガ
    スの当該気体に対する濃度を測定する測定工程と、該測
    定工程後に前記被験対象内の希釈ガスを排出する排気工
    程と、前記測定工程の測定結果に応じて前記被験対象の
    流体洩れの有無を判定し、判定結果に応じて前記被験対
    象を選別して前記測定容器から搬出する搬出工程から成
    る漏洩検査方法。
  3. 【請求項3】 検出用ガスを大気で希釈して所定濃度の
    希釈ガスを所定の圧力に加圧して供給する希釈ガス供給
    装置と、測定室を郭成し、該測定室内に複数の開口部を
    有する中空容器形状の被験対象を収容すると共に、該被
    験対象の少くとも一つの開口部を除き残余の開口部を閉
    塞する測定容器と、該測定容器に連通路を介して連通接
    続し前記測定室内の気体を吸引する真空ポンプを有し、
    該真空ポンプによって前記測定室内の気体を吸引しつつ
    該気体に混入した前記検出用ガスの前記気体に対する濃
    度を測定する濃度測定器を備え、前記希釈ガス供給装置
    を前記被験対象の前記一つの開口部に連通接続し、前記
    被験対象内に前記希釈ガスを注入し、前記濃度測定器の
    測定結果に応じて前記被験対象の流体洩れの有無を判定
    し判定結果を出力することを特徴とする漏洩検査装置。
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