JP2014010119A - 気密性検査装置及び検査対象物の気密性を検査する方法 - Google Patents

気密性検査装置及び検査対象物の気密性を検査する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造ラインに組み込むことができ且つ検査対象物の気密性を検査できる装置及び方法を提供する。
【解決手段】検査対象物を外部から閉塞された状態で格納する格納部5と、格納部を閉塞した際に検査対象物と共に格納部の内部に残留する残留ガスを収容して、残留ガスに含まれ得る、検査対象物から漏出した漏出物を検出する検出部6と、格納部から検出部に残留ガスを吸引する吸引部とを備え、格納部は、検査対象物を格納する格納容器50と、格納容器の内部に検査対象物を格納するために格納容器に開けられた開口51と、一検査ごとに検査対象物を開口から格納容器の内部に格納して該格納容器を閉塞する閉塞部52とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、検査対象物から該検査対象物に封入されている内容物が漏出していることを検知することにより、検査対象物の気密性を検査する気密性検査装置及び検査対象物の気密性を検査する方法に関する。
従来から、リチウムイオン電池の製造工程において、その気密性が充分に保たれていることを確認する気密性検査が実施されている。通常、リチウムイオン電池は、有機電解液などの電解質が密封された密封容器を備えている。ピンホールなどの不良がこの密封容器にあると、密封容器の気密性は不足する。そして、この密封容器の内部に封入された電解液が漏れ出す可能性が高まる。
特許文献1には、この気密性検査を実施するための気密性検査装置が開示されている。この気密性検査装置は、電池を内部に収容可能な密閉容器と、該密閉容器に接続される真空排気管とを備える。検査対象物が密閉容器に収容され、真空排気管が密閉容器の内部のガスを排気し、その排気されたガスを検査することにより、その検査対象物の気密性が検査される。
この検査対象物が製造ライン方式により自動で生産される場合、気密性検査もこの製造ラインに組み込まれて自動で実施されることが望ましい。しかし、特許文献1に記載された気密性検査装置では、製造ライン方式に対応していない。
特開2001−236986号公報
本発明は、かかる事情に鑑み、製造ラインに組み込むことができ且つ自動で検査対象物を検査できる気密性検査装置及び検査対象物の気密性を検査する方法を提供することを課題とする。
本発明に係る気密性検査装置は、ガス雰囲気中で気密性検査の対象となる検査対象物を外部から閉塞された状態で格納する格納部と、格納部を閉塞した際に検査対象物と共に該格納部の内部に残留する残留ガスを収容して、該残留ガスに含まれ得る、検査対象物から漏出した漏出物を検出する検出部と、該格納部から検出部に残留ガスを一検査ごとに繰り返し吸引する吸引部とを備える気密性検査装置であって、格納部は、検査対象物を格納する格納容器と、該格納容器の内部に検査対象物を格納するために格納容器に開けられた開口と、一検査ごとに検査対象物を開口から格納容器の内部に格納して該格納容器を閉塞する閉塞部とを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、格納部は、検査対象物の気密性検査を行うに当たり格納容器の開口を閉塞部によって閉塞する際、同時に、製造ラインから受け取った検査対象物を格納容器の開口から閉塞部によって格納することができる。そして、格納容器の内部の残留ガスが吸引部によって検出部に吸引され、検出部が自動で漏出物を検出し、検査対象物の気密性が検査される。
本発明によれば、開口は、検査対象物が格納容器の下側から格納容器の内部に格納されるように格納容器の下部に設けられ、閉塞部は、格納容器の下側に配置され、開口に向かって上昇することが好ましい。
かかる構成によれば、格納部は、格納容器の下側から閉塞部を上昇させることによって格納容器の開口を閉塞する。格納部は、同時に、検査対象物を格納容器の開口から閉塞部によって格納容器に格納することができる。
本発明によれば、検査対象物を保持して閉塞部に搬送する搬送部を備え、閉塞部は、検査対象物との間に隙間が開くように検査対象物を支持する1又は複数の支持部を備えることが好ましい。
かかる構成によれば、搬送部は、検査対象物を保持して閉塞部まで搬送し、検査対象物を閉塞部の支持部に設置する。その際、検査対象物と閉塞部との間に隙間を開けた状態で支持部に設置することができ、搬送部によるどのような検査対象物の保持の形態にも対応できる。
本発明によれば、閉塞部は、開口が閉塞された状態にする閉塞位置と、開口が閉塞された状態を解除する閉塞解除位置とに位置変更可能に設けられ、搬送部は、閉塞部が閉塞解除位置にあるときに、検査対象物を受け取る受取位置と検査対象物を閉塞部に設置する設置位置との間を移動する第1の搬送部と、閉塞部が閉塞解除位置にあるときに、検査対象物を閉塞部から取り外す取外位置と検査対象物を引き渡す引渡位置との間を移動する第2の搬送部と、第1の搬送部が受取位置にあるときに第2の搬送部が取外位置にあり、第1の搬送部が設置位置にあるときに第2の搬送部が引渡位置にあるように第1の搬送部及び第2の搬送部を保持する保持部とを備えることが好ましい。
かかる構成によれば、先の検査で検査し終えた検査対象物を閉塞部から取り外す工程と、続けて検査を行う検査対象物を閉塞部に設置する工程とを同時に行うことができ、格納容器に検査対象物を搬出入する時間を短縮することができる。
本発明に係る検査対象物の気密性を検査する方法は、前述の気密性検査装置を用いて、検査対象物から該検査対象物に封入されている内容物が漏出していることを検知することにより、該検査対象物の気密性を検査する方法であって、格納部に検査対象物が設置され、開口を閉塞部によって閉塞することと、ガス検知部によって残留ガスに含まれ得る漏出物を検知することにより、検査対象物の気密性を検査することとを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、格納部は、検査対象物の気密性検査を行うに当たり格納容器の開口を閉塞部によって閉塞する際、同時に、製造ラインから受け取った検査対象物を格納容器の開口から閉塞部によって格納することができる。そして、格納容器の内部の残留ガスが吸引部によって検出部に吸引され、検出部が漏出物を検出し、検査対象物の気密性が検査される。
以上の如く、本発明に係る気密性検査装置及び検査対象物の気密性を検査する方法によれば、製造ラインに組み込むことができ且つ自動で検査対象物を検査できるという優れた効果を奏する。
図1は、本発明の一実施形態に係る気密性検査装置の全体斜視図である。 図2は、同実施形態に係る気密性検査装置(ケースを外した状態。以下同じ)の平面図である。 図3は、同実施形態に係る気密性検査装置の側面図である。 図4は、同実施形態に係る気密性検査装置における図2のA−A線で切断した断面図である。 図5は、同実施形態に係る気密性検査装置における図4のa部の拡大断面図である。 図6は、同実施形態に係る気密性検査装置における図2のB−B線で切断した断面図である。 図7は、同実施形態に係る気密性検査装置における図3のC−C線で切断した断面図である。 図8は、同実施形態に係る気密性検査装置における図3のD−D線で切断した断面図である。 図9は、同実施形態に係る気密性検査装置における図3のE−E線で切断した断面図である。 図10は、同実施形態に係る気密性検査装置の制御ブロック図を示す。 図11は、同実施形態に係る気密性検査装置のタイミングチャートを示す。 図12は、同実施形態に係る気密性検査装置のガスフロー図を示す。 図13は、同実施形態に係る気密性検査装置のフローチャートを示す。 図14は、同実施形態に係る気密性検査装置の検査工程のフローチャートを示す。 図15は、同実施形態に係る気密性検査装置の電池の搬出入の工程図を示す。 図16は、同実施形態に係る気密性検査装置の電池の搬出入の工程図を示す。 図17は、同実施形態に係る気密性検査装置の電池の搬出入の工程図を示す。 図18は、同実施形態に係る気密性検査装置の電池の搬出入の工程図を示す。 図19は、同実施形態に係る気密性検査装置の電池の搬出入の工程図を示す。
本発明の一実施形態に係る気密性検査装置について、図面を参照しつつ説明する。まず、同実施形態に係る気密性検査装置の構成について説明する。
同実施形態に係る気密性検査装置1は、検査対象物に封入された内容物の漏出を検知することによりその検査対象物の気密性を検査する検査装置である。本実施形態では、検査対象物をリチウムイオン電池とする例を説明する。リチウムイオン電池には、正極や負極などと共に、希硫酸などの水溶液やアルコール系の有機電解液などの電解液(電解質)が密封容器に封入される。この密封容器にピンホールや亀裂などの不良箇所があると、この電解液がこの不良箇所から漏出する。そこで、この気密性検査装置は、この密封容器の不良箇所から電解液をガス状にして漏出させ、この電解液が検出されるか否かによって密封容器の気密性の良否を判断する。なお、このガス状の電解液は、本発明の「漏出物」に相当する。
気密性検査装置1は、図1に示すように、リチウムイオン電池(以下、単に「電池」と略する)Bを搬送する搬送装置(コンベア)Cの搬送ライン上に設けられる。具体的には、気密性検査装置1は、検査前の電池Bを搬送する第1のコンベアC1と、気密性検査装置1で検査し終えた電池Bを出荷場所に搬送する第2のコンベアC2との間に位置する。第1のコンベアC1は、ローラコンベアである。第2のコンベアC2は、ベルトコンベアである。
気密性検査装置1は、図2〜図9に示すように、気密性検査を実施する検査装置本体2と、該検査装置本体2に電池Bを搬出入する搬出入装置3と、検査装置本体2と搬出入装置3とを一体に格納する筐体4(図1参照)とを備える。
検査装置本体2は、図3に示すように、ガス雰囲気中で電池Bを外部から閉塞された状態で格納する格納部5と、該格納部5を閉塞した際に電池Bと共に格納部5の内部に残留する残留ガスを収容して、該残留ガスに含まれ得るガス化した電解液を検出する検出部6と、格納部5から検出部6に残留ガスを一検査ごとに繰り返し吸引する吸引部7(図1参照)と、気密性検査を行うべく各部を制御する検査制御部8(図10参照)とを備える。
格納部5は、図3〜図6及び図8に示すように、電池Bを格納する格納容器50と、該格納容器50の内部に電池Bを格納するために格納容器50に開けられた開口51と、一検査ごとに電池Bを開口51から格納容器50の内部に格納して該格納容器50を閉塞する閉塞部52と、開口51を閉塞した際に格納容器50の内部に残留される残留ガスを格納容器50から検出部6に吸引するための吸引口53と、格納容器50の内部に電池Bが格納された際に該電池Bの上面が押し付けられる押付部材54と、減圧された格納容器50を大気開放する大気開放弁55と、格納容器50の内部の圧力を計測する圧力計56とを備える。
格納容器50は、その内部に電池Bを格納可能な空間を有する。格納容器50は、外部と隔絶可能な密閉構造を有する。そのため、格納容器50の残留ガスを外部に吸引すると、その内部は、減圧雰囲気又は真空となる。
開口51は、電池Bが格納容器50の下側から搬入されるように格納容器50の下部に設けられる。具体的には、開口51は、格納容器50の下面(底面)全面に開けられている。
閉塞部52は、図4及び5に示すように、開口51を塞ぐ板状の蓋52aと、該蓋52aを上下方向に支持する支持部52bと、蓋52aを上下方向に案内する案内部52cと、支持部52bを介して、蓋52aを上下方向に駆動する駆動部52dとを備える。
蓋52aは、格納容器50の下端部に押し当てて開口51を閉塞させる蓋本体52eと、電池Bとの間に隙間が開くように電池Bを支持する1又は複数の支持部52fとを備える。蓋52aと格納容器50との接合面には、更に密封装置が設けられてもよい。
支持部52bは、閉塞部52の下面の略中央部に設けられる。支持部52bは、蓋本体52eを支持する軸部52gと、該軸部52gを蓋本体52eに連結する連結部52hとを備える。軸部52gは、駆動部52dに接続されて軸芯方向に可動する。連結部52hは、軸部52gの先端に結合される軸端部52iと、該軸端部52iを当接させる当接面52jと、軸端部52iを覆う被覆部52kとを備える。
軸端部52iは、当接面52jを1点で接触させるために先端側を球面形状に形成されている。軸端部52iの基端側は、凸形状に形成されている。その凸部の先端には、軸部52gの先端が連結される。当接面52jは、略平面状に形成されている。被覆部52kは、軸端部52iの基端及び側面との間に隙間が開くように軸端部52iを被覆する。また、被覆部52kと軸端部52iの基端側の凸部との間にも隙間が設けられている。被覆部52kは、閉塞部52側に固定され、閉塞部52と共に可動する。そして、被覆部52kのこれらの隙間は、閉塞部52が傾斜する際に軸端部52iに対して被覆部52kが移動する範囲を制限する。被覆部52kと軸端部52iの基端及び側部が接触するまで、被覆部52kは、軸端部52iに対して移動することを許容されており、つまり、蓋本体52eは、軸端部52iに対して傾斜することを許容されている。
案内部52cは、支持部52bが軸部52gに対して閉塞部52を傾斜可能に設けられているため、閉塞部52が所定範囲の角度を超えて傾いた状態で上下動しないように蓋52aの水平方向の所定範囲で移動を規制し、上下方向の移動を許容する。
駆動部52dは、計装用空気でピストンを往復動させるエアシリンダであり、そのピストンの往復方向にロッドを移動させる。そのロッドの先端には、軸部52gが接続される。なお、駆動部52dには、エアシリンダ以外にも油圧シリンダや電動シリンダなどが採用されてもよい。
なお、閉塞部52の位置には、図15〜図19に示すように、開口51が閉塞された状態にする閉塞位置LA1と、開口51が閉塞された状態を解除する閉塞解除位置LA2とがある。閉塞解除位置LA2は、電池Bを蓋52aに受け渡す位置でもある。具体的には、閉塞解除位置LA2には、電池Bを蓋52aに受け渡す受渡位置LA21と、電池Bを受け渡す際に搬出入装置3との干渉を避けるために蓋52aを退避させる退避位置LA22とがある。
吸引口53は、図4に示すように、格納容器50の内部の残留ガスを格納容器50から検出部6に吸引するために設けられる。吸引口53は、格納容器50の上下方向に貫通する孔である。この吸引口53の形状は、格納容器50の内側が広く、外側が狭くなるように、円錐状に形成されている。
押付部材54は、電池Bの上面に当接し得る当接板54aと、該当接板54aを支持する支持部54bと、該支持部54bを内部に挿入する方向に後退させて電池Bと当接板54aとの接触時の衝撃を緩和する緩衝部54cとを備える。押付部材54は、電池Bを格納容器50の内部に格納された際、電池Bが変形している場合、その電池Bの上面に接触してその変形を矯正し、電池Bから漏出物が漏出されるのを促進する役割がある。
大気開放弁55は、格納容器50の内部の圧力を大気圧に戻すために設けられる。大気開放弁55は、格納容器50から電池Bを搬出する際に、閉塞部52を格納容器50から離間させやすくするために設けられる。
圧力計56は、格納容器50の内部の圧力を計測しており、計測された結果は、検査制御部8にデジタル出力又はアナログ出力される。
検出部6は、図4,図6及び図7に示すように、残留ガスに含まれ得る漏出物を検出する複数の検出器60,…と、格納容器50と該複数の検出器60,…とを接続する配管61(図12参照)とを備える。
複数の検出器60,…は、1つの格納部5に対して複数設けられている。複数の検出器60,…は、本実施形態では、3つ設けられている。複数の検出器60,…は、格納容器50の内部の残留ガスを一時的に収容するガス収容器62と、残留ガスの流量を調整する流量調整部63と、残留ガスに含まれる漏出物を検出するガス検知部64と、ガス収容器62を大気開放する大気開放弁65とをそれぞれに備える。
各ガス収容器62は、円筒形状の収容器本体62aと、格納容器50と収容器本体62aとを連通させるための複数の連通口62b,…と、格納容器50の内部のガスを吸引するための吸引口62cと、複数の連通口62b,…に格納容器50からの配管を接続する接続部62dとを備える。
収容器本体62aは、内部に格納容器50から複数の連通口62b,…を通過した残留ガスを一時的に貯留する空間を備える。収容器本体62aが収容可能なガス容量は、1回の気密性検査で必要な容量以上である。
複数の連通口62bは、本実施形態では、1つの収容器本体62aにつき2箇所設けられている。複数の連通口62bのうち一方の連通口(以下、「第1の連通口」と称する)62b1には、流量調整部63が取り付けられる。複数の連通口61のうち他方の連通口(以下、「第2の連通口」と称する)62b2には、ガス検知部64が取り付けられる。第2の連通口62b2には、更に、該第2の連通口62b2を通過するガス流量を減らすために、1又は複数の貫通孔を有する蓋62b3が設けられる。
吸引口62cは、格納容器50の内部の残留ガスを格納容器50から吸引するために設けられている。
接続部62dは、複数の連通口62b,…をすべて覆う略円筒形に形成されている。格納容器50から吸引されてきたガスは、この接続部62dで複数の連通口62b,…に分配される。
流量調整部63は、第1の連通口62b1を閉じて該第1の連通口62b1を通過する残留ガスを遮断することにより、ガス収容器62に流入するガスの流量を調整する。具体的には、流量調整部63は、ガス遮断弁である。以下、符号63は、ガス遮断弁に対しても同一の符号を付す。
ガス検知部64は、漏出物である有機溶媒(ガス化した電解液)を検知可能な半導体方式のガスセンサである。ガス検知部64は、本実施形態では、酸化スズ半導体ガスセンサを用いた例を説明する。この半導体方式のガスセンサは、金属酸化物半導体素子の表面に漏出物が付着することにより電気伝導度が変化することを利用して、その電気伝導度を計測することにより、漏出物の有無を検知する。このガスセンサは、更には、その漏出物の漏出量を検知する。ガス検知部64は、図7に示すように、ガスを排気する排気口64aを2箇所備える。排気口64aは、吸引方向に対して直交する方向に設けられる。その一方の排気口64aは、吸引口62cに対向して設けられ、他方の排気口64aは、その一方の排気口64aと反対側に設けられる。
配管61は、図12に示すように、格納部5から吸引する残留ガスに含まれる漏出物を検出する検出器60を選択する第1の検出器選択ユニット66及び第2の検出器選択ユニット67と、ガス収容器62を大気開放するための大気開放ユニット68とを備える。
第1の検出器選択ユニット66は、図3及び図12に示すように、格納部5と複数のガス収容器62,…との間をつなぐ配管66aと、該配管66a上の複数のガス収容器62,…側のそれぞれに設けられる収容検出器選択電磁弁66b,…とを備える。各ガス収容器62,…が格納部5に対して均等に配置されており、配管66aも複数のガス収容器62,…のそれぞれと格納部5との間の距離が略均等となるような配管経路が採用されている。
第2の検出器選択ユニット67は、図3,図7及び図12に示すように、吸引部7と複数のガス収容器62,…との間をつなぐ配管67aと、該配管67a上の複数のガス収容器62,…側のそれぞれに設けられる吸引検出器選択電磁弁67b,…とを備える。各ガス収容器62,…が格納部5に対して均等に配置されており、配管67aも複数のガス収容器62,…のそれぞれと吸引部7との間の距離が略均等となるような配管経路が採用されている。
大気開放ユニット68は、図12に示すように、複数のガス収容器62,…を大気開放させる配管68aと、該配管68a上の複数のガス収容器62,…側のそれぞれに設けられる開放検出器選択電磁弁68b,…とを備える。
吸引部7は、図1及び図12に示すように、格納容器50の残留ガスを吸引する真空ポンプなどの吸引装置70と、各ガス収容器62の吸引口62cから残留ガスを吸引装置70に誘導する主配管71と、該主配管71の途中に設けられ、主配管71を流れる残留ガスをバイパスするバイパス配管72と、吸引装置70に吸引される残留ガスのルートを切り換える流路切換弁73と、バイパス配管72に設けられ、通過する残留ガスの流量を調整可能な流量調整弁74とを備える。
検査制御部8は、図10に示すように、電池Bを格納容器50に格納するために閉塞部52を開閉制御する開閉制御部80と、複数の検出器60,…のうち検査で使用する検出器60を選択する検出器選択部81と、該検出器選択部81で選択された検出器60を制御する検出器制御部82と、気密性検査の結果等を報知する検査結果報知部83とを備える。なお、これらの構成は、各制御を可能とする制御プログラムを記憶する不揮発性のメモリであるROMと、各装置からの入出力信号などを記憶する揮発性のメモリであるRAMと、各種演算処理を行う演算部とにより実現される。
開閉制御部80は、閉塞部52の駆動部52dを制御して、閉塞部52の位置を閉塞位置LA1と閉塞解除位置LA2(受渡位置LA21,退避位置LA22)との間の位置制御を行う。
検出器選択部81は、検出器60のガス検知部64の検知感度の復旧状態より検査可能な状態にある検出器60を選択する。更に、検出器選択部81は、配管61の各ユニットを制御して、複数の検出器60,…のうち検査で使用する検出器60に配管経路を切り換える。
検出器制御部82は、格納容器50の内部のガス圧力を制御する圧力検査制御部82aと、格納容器50の内部の状態を監視する状態監視部82bと、ガス検知部64のセンサ出力電圧により電池Bの気密性を判定する気密性判定部82cとを備える。
検査結果報知部83は、格納容器50の内部のガス圧力を表示する圧力表示計83aと、気密性判定部82cによる電池Bの気密性の判定結果を報知する判定表示部83bとを備える。
搬出入装置3は、図2〜図4,図6〜図9に示すように、第1のコンベアC1から検査前の電池Bを受け取る受取部100と、検査後の電池Bを第2のコンベアC2に引き渡す引渡部101と、受取部100にある電池Bを検査装置本体2に搬送し、且つ検査装置本体2にある電池Bを引渡部101に搬送する搬送部102と、搬送装置Cと検査装置本体2との間の電池Bの受け渡しを制御し、電池Bを検査装置本体2に搬出入する搬出入制御部103(図10参照)とを備える。
受取部100は、図6に示すように、第1のコンベアC1から搬送されてくる電池Bを載置する載置台100aと、該載置台100aを昇降させる昇降機構100bとを備える。載置台100aは、電池Bを所定位置まで誘導するために所定間隔空けて設けられる複数のローラ100c,…と、該複数のローラ100c,…を軸支して保持するフレーム100dとを備える。昇降機構100bは、載置台100aを上下動させる軸部100eと、載置台100aを軸支する支持部100fと、載置台100aを軸部100eの軸芯方向に案内する案内部100gと、軸部100eを軸芯方向に駆動する駆動部100hとを備える。
引渡部101も図6に示すように、受取部100と同様の構成を備える。
搬送部102は、図3,図9及び図15〜図19に示すように、蓋52aが閉塞解除位置LA2にあるときに、電池Bを受取部100から受け取る受取位置LB1と電池Bを蓋52aに設置する設置位置LB2との間を水平方向に移動して電池Bを蓋52aに設置する設置用搬送部102aと、蓋52aが閉塞解除位置LA2にあるときに、電池Bを蓋52aから取り外す取外位置LB3と電池Bを引渡部101に引き渡す引渡位置LB4との間を水平方向に移動して蓋52aに設置されている電池Bを蓋52aから取り外す取外用搬送部102bと、設置用搬送部102aが受取位置LB1にあるときに取外用搬送部102bが取外位置LB3にあり、設置用搬送部102aが設置位置LB2にあるときに取外用搬送部102bが引渡位置LB4にあるように設置用搬送部102a及び取外用搬送部102bを保持する保持部102cとを備える。なお、本実施形態においては、設置位置LB2と取外位置LB3とは同じ位置である。
設置用搬送部102aは、受取部100の複数のローラ100c,…間の隙間に挿入可能な複数の突出部102d1,…を有する一対のチャック102d,102dと、該一対のチャック102d,102dを互いに複数の突出部102d1,…の先端を対向させて離接する方向にチャック102d,102dを駆動する駆動部102e(図10参照)と、チャック102d,102dを互いに離接させる方向に案内する案内部102fとをそれぞれ1対備える。
取外用搬送部102bも設置用搬送部102aと同様の構成を備える。
保持部102cは、一対の設置用搬送部102a及び一対の取外用搬送部102bの一方をそれぞれ搭載する一対のベース102g,102gと、一対のチャック102d,102dが互いに離接する方向に対して直交する方向にする該一対のチャック102d,102dとの間を一定に保たれるように一対のベース102gのそれぞれを駆動する一対の駆動部102h,102hとを備える。
搬出入制御部103は、図10に示すように、第1のコンベアC1から検査前の電池Bを受け取るために受取部100を制御する受取制御部103aと、検査後の電池Bを第2のコンベアC2に引き渡すために引渡部101を制御する引渡制御部103bと、受取部100にある電池Bを検査装置本体2に搬送し、且つ検査装置本体2にある電池Bを引渡部101に搬送するために搬送部102を制御する搬送制御部103cとを備える。なお、これらの構成は、各制御を可能とする制御プログラムを記憶する不揮発性のメモリであるROMと、各装置からの入出力信号などを記憶する揮発性のメモリであるRAMと、各種演算処理を行う演算部とにより実現される。
筐体4は、図1に示すように、検査装置本体2の格納部5及び検出部6と搬出入装置3とを覆うカバー41と、これらの載せる架台42とを備える。
次に、本実施形態に係る気密性検査装置1を用いた電池Bの気密性を検査する方法について、図13及び図14を参照しつつ詳細に説明する。まず、気密性検査の工程は、図13に示すように、主に第1のコンベアC1から電池Bを受け取り、気密性検査装置1に搬入する搬入工程S1と、電池Bの気密性を検査する検査工程S2と、検査が完了した電池Bを気密性検査装置1から搬出し、第2のコンベアC2に引き渡して搬出する搬出工程S3とからなる。
まず、搬入工程S1について、主に、図13及び図15〜図19を参酌しつつ説明する。気密性検査を実施する電池Bは、第1のコンベアC1の上流側から気密性検査装置1に向かって搬送される。その検査前の電池Bを受取部100が第1のコンベアC1から受け取る(S101,図9及び図15参照)。具体的には、受取制御部103aが複数のローラ100c,…を駆動させて、電池Bを第1のコンベアC1から載置台100aの上に移動させる。電池Bが載置台100aの上の適当な位置に到達すると、受取制御部103aは、複数のローラ100c,…を停止させる。
次に、搬送制御部103cが載置台100aの上にある電池Bを検査装置本体2の閉塞部52に搬送させる(S102,図9及び図16〜図19参照)。具体的には、搬送制御部103cは、設置用搬送部102aが受取位置LB1に位置するようにベース102gを移動させる。設置用搬送部102aが受取位置LB1に到達すると、一対のチャック102d,102dの間に電池Bが位置するように配置される。そこで、搬送制御部103cは、一対のチャック102d,102dを互いに接近する方向に移動させ、受取部100の複数のローラ100c,…間の隙間に挿入させる。一対のチャック102d,102dは、その突出部102d1,…の上面が電池Bの下面に面するように配置されている(図16参照)。受取制御部103aは、駆動部100hを駆動させて載置台100aを下降させ、電池Bの下面を支えていたローラ100c,…を一対のチャック102d,102dより更に下降させることにより、電池Bを一対のチャック102d,102dに移す(図17参照)。その後、搬送制御部103cは、設置用搬送部102aが設置位置LB2に位置するようにベース102gを移動させる(図18参照)。電池Bが蓋52aの上方に位置すると、開閉制御部80は、蓋52aを受渡位置LA21まで上昇させ、一対のチャック102d,102dの複数の突出部102d1,…の間の隙間から支持部52fを通過させ、電池Bの下面を押し上げる。電池Bの下面が一対のチャック102d,102dから離間する(図19参照)と、搬送制御部103cは、一対のチャック102d,102dを互いに離間する方向に移動させる。
次に、開閉制御部80は、電池Bを格納容器50に格納して、開口51を閉塞する(S103,図16〜図19参照)。具体的には、一対のチャック102d,102dが完全に蓋52aの上面から退避すると、開閉制御部80は、蓋52aを閉塞位置LA1まで上昇させ、格納容器50の内部に電池Bを格納し、開口51を蓋52aで閉塞させる(図15参照)。一方、電池Bを蓋52aに設置し終えた設置用搬送部102aは、搬送制御部103cによって、次の電池Bを受け取るために再び受取位置LB1に戻る。同時に、取外用搬送部102bは、検査し終えた電池Bを蓋52aから取り外すために、取外位置LB3まで移動する。
次に、検査工程S2について、図14を参酌しつつ説明する。気密性検査は、電池Bから電解液が漏出可能な条件にすべく、格納容器50を所定の圧力まで減圧する減圧段階と、格納容器50の残留ガスから電解液を検知するガス検知部64のセンサ出力信号から電池Bの気密性の良否を判定する判定段階とに分けて実施される。
気密性検査の減圧段階では、まず、検出器選択部81が複数の検出器60,…の中から検査に使用する検出器60を選択する(S201)。具体的な検出器60の選択方法について、検出器選択部81は、複数の電池Bを検査する気密性検査を連続して行う際に、先の検査で使用した検出器60とは別の検出器60であって、ガス検知部64の検知感度が復旧している状態にある検出器60を選択する。本実施形態における検出器選択部81は、図11に示すように、検査に使用する3つの検出器60,…を順番に使用するように設定している。各検出器60,…が使用された後、ガス検知部64の検知感度が復旧するのに約21秒かかるため、最低3つの検出器60,…があれば、検査は、ガス検知部64の検知感度が復旧するのを待つこと無く、連続して繰り返し実施することができる。
また、具体的な3つの検出器60,…の切換方法について、検出器選択部81は、図12に示すように、選択された検出器60側の収容検出器選択電磁弁66b及び吸引検出器選択電磁弁67bを「開」にして、残りの収容検出器選択電磁弁66b,…及び吸引検出器選択電磁弁67b,…を「閉」にすることにより切り換える。大気開放ユニット68の開放検出器選択電磁弁68b,…は、ガス検知部64の検知感度の復旧中にある検出器60を除き、「閉」のままとなっている。
圧力検査制御部82aは、ガス遮断弁63を制御して、格納部5の残留ガスが主に第1の連通口62b1からガス収容器62に収容されるように調整する。つまり、圧力検査制御部82aは、ガス遮断弁63を「開」にする(S202)。また、圧力検査制御部82aは、流路切換弁73を主配管71側に流れるように切り換える。つまり、圧力検査制御部82aは、流路切換弁73を「開」にする。(S203)。その後、圧力検査制御部82aは、吸引装置70を駆動させる(S204)。吸引装置70は、ガス収容器62を介して格納容器50の残留ガスを吸引する。このようにして、格納部5は、減圧され始める。状態監視部82bでは、格納容器50及びガス収容器62の内部のガス圧力を格納部5の圧力計56から入力される計測信号に基づき監視している。そして、状態監視部82bは、そのガス圧力を計測した計測信号を圧力検査制御部82a及び検査結果報知部83に出力している。
圧力検査制御部82aが状態監視部82bから入力された圧力信号に基づき格納部5の圧力が所定圧力に達したと判定する(S205でYES)と、気密性検査は、電池Bから電解液が漏出可能な条件となったため、検知段階に移行する。なお、ここでいう所定圧力とは、電池Bから電解液を漏出させるために必要な圧力である。以下、この圧力を「判定開始圧力」と称する。本実施形態では、この判定開始圧力は、20[kPa]/150[Torr]とする。検知段階では、圧力検査制御部82aは、残留ガスがバイパス配管72を経由して吸引されるように流路切換弁73を「閉」にする(S206)。圧力検査制御部82aは、更に、ガス遮断弁63を「閉」にする(S207)。その後、ガス検知部64のある第2の連通口62b2に残留ガスが通過し、残留ガスに含まれ得る電解液の検出が行われる。
気密性判定部82cでは、ガス検知部64のセンサ出力信号の入力を受け付けているが、判定開始圧力に達した約7秒後から、ピンホール等があれば、センサ出力電圧(信号)が上昇し始める。気密性判定部82cは、格納部5内のガス圧力が判定開始圧力に達してから所定の時間が経過したとき(S208でYES)のガス検知部64のセンサ出力電圧が所定の電圧以下であるか否かでその漏出物の気密性の良否を判定する(S209)。
なお、ここでいう所定の時間とは、ガス検知部64が気密性の判定においてその気密性の良否を判別可能な閾値まで電解液を漏出させるのに必要な時間である。この所定の時間は、以下、「漏出検知時間」と称する。また、ここでいう所定の電圧とは、判定開始圧力から漏出検知時間に達したときのその気密性の良否を判別可能な閾値となるセンサ出力電圧である。この所定の電圧は、以下、「気密性判定電圧」と称する。この気密性判定電圧は、電池Bに形成されたピンホールの規模(大きさ)によって、電圧値が異なっている。
気密性判定部82cは、センサ出力電圧がこの気密性判定電圧以下であった場合、気密性に異常はなく、気密性が保たれていると判定する(S209でYES,S210)。一方、気密性判定部82cは、センサ出力電圧がこの気密性判定電圧を超えた場合、気密性に異常があり、気密性が充分に保たれていないと判定する(S209でNO,S211)。気密性判定部82cは、これらの判定結果(判定結果信号)を検査結果報知部83に出力する(S212)。検査結果報知部83では、判定表示部83bでその結果を報知する。
つまり、吸引部7を吸引させることにより、格納部5の内部のガスがガス収容器62に吸引される。このとき、電池Bから漏出した電解液は、残留ガスと共にガス収容器62に吸引され、ガス検知部64に誘導される。ガス検知部64では、その残留ガスに含まれ得る電解液の有無を検知する。そのため、気密性検査装置1は、短時間で電池Bの気密性を検査することができる。
なお、検出部6は、検出器60,…を複数備えるため、検知部64aのセンサ出力(電圧)が検査初期の電圧に戻ったものから順次使用することができる。よって、常にセンサ感度が安定化した検出器60,…を使用することができる。また、1つの電池Bを検査するのにかかる検査時間は、複数の検出器60,…を組み合わせることにより、センサ感度が安定化するまでの復旧時間が無視することができるようになり、他の製造工程から決定される製造ラインの速度に合わせて検査時間を容易に短縮することができる。
最後に、搬出工程について、図9,図13及び図15〜図19に戻って説明する。判定結果が出て、気密性検査が完了すると、開閉制御部80が格納容器50を開放して、電池Bを搬出する(S301)。具体的には、まず、圧力検査制御部82aが大気開放弁55および使用されている検出器60の開放検出器選択電磁弁68bを開放して、格納容器50を大気開放し、格納容器50の内部を大気圧に戻す。
格納容器50の圧力が大気圧まで戻ると、開閉制御部80は、蓋52aを閉塞解除位置LA2まで下降させ、格納容器50から電池Bを搬出する(図16参照)。具体的には、開閉制御部80は、蓋52aを受渡位置LA21まで下降させる。次に、搬送制御部103cが取外用搬送部102bの一対のチャック102d,102dを互いに接近する方向に移動させる。一対のチャック102d,102dが電池Bの下方に到達すると、開閉制御部80は、蓋52aを退避位置LA22まで下降させ、電池Bの下面を支えていた支持部52fを一対のチャック102d,102dの突出部102d1,…の間の隙間を通過させつつ下降させて、電池Bの下面の支えを支持部52fから一対のチャック102d,102dに移す(図17参照)。その後、搬送制御部103cは、取外用搬送部102bが引渡位置LB4に位置するようにベース102gを移動させる(図18参照)。
取外用搬送部102bが引渡位置LB4に到達すると、引渡制御部103bは、駆動部100hを駆動させて載置台100aを上昇させ、複数のローラ100c,…を一対のチャック102d,102dのそれぞれの突出部102d1,…の間の隙間を通過させる。複数のローラ100c,…が電池Bの下面を押し上げて、一対のチャック102d,102dから電池Bが引渡部101に移動する(図19参照)。引渡部101は、駆動部100hを制御して、複数のローラ100c,…を駆動させ、第2のコンベアC2に電池Bを移動させる。
このようにして、格納部5は、電池Bの気密性検査を行うに当たり格納容器50の開口51を閉塞部52によって閉塞する際、同時に、製造ラインから受け取った電池Bを格納容器50の開口51から閉塞部52によって格納することができる。そして、格納部5の内部の残留ガスが吸引部7によって検出部6に吸引され、検出部6が電解液を検出し、電池Bの気密性が検査される。
また、格納部5は、格納容器50の下側から閉塞部52を上下動することによって開口51を閉塞する。格納部5は、同時に、電池Bを開口51から閉塞部52によって格納容器50に格納することができる。
また、搬送部102は、電池Bを保持して閉塞部52まで搬送し、電池Bを閉塞部52の支持部52fに設置する。その際、電池Bと蓋52aとの間に隙間を開けた状態で支持部52fに設置することができ、搬送部102によるどのような電池Bの保持の形態にも対応できる。つまり、電池Bの保持の形態が電池Bを載置することによる場合であれば、搬送部102は、電池Bと蓋52aとの間の隙間を利用して、支持部52fに載置された電池Bの下面から引き抜くことができるようになる。なお、電池Bの保持の形態が電池Bの側面を把持することによる場合であっても、搬送部102は、側面の全面を把持して搬送することができるようになる。電池Bの保持の形態が電池Bの上下面を把持することによる場合であっても、搬送部102は、電池Bを把持したまま、電池Bを支持部52fに載置し、引く抜くことができるようになる。
また、搬送部102が設置用搬送部102aと取外用搬送部102bとを独立して備えているため、先の検査で検査し終えた電池Bを蓋52aから取り外す工程と、続けて検査を行う電池Bを蓋52aに設置する工程とを同時に行うことができ、格納容器50に電池Bを搬出入する時間を短縮することができる。
なお、本発明に係る気密性検査装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態に係る気密性検査装置1は、リチウムイオン電池Bに適用する例を説明したが、この用途に限定されるものではない。例えば、本発明に係る気密性検査装置は、リチウムイオン電池以外のニッケル水素電池などのように、放電後に再充電して繰り返し使用可能な二次電池(いわゆる、充電池)や、アルカリ乾電池やマンガン乾電池のような一次電池などの電池に対しても適用することができる。また、これらの電池と同じように密封構造の容器を有する検査対象物にも適用することができる。例えば、電解コンデンサも陽極電極と、陰極電極と、当該両電極間に浸透される電解液とを有している検査対象物にも適用することができる。
上記実施形態に係る気密性検査装置1は、ガス検知部64が酸化スズ半導体ガスセンサである例を説明したが、これに限定されるものではない。ガス検知部は、本発明の気密性検査装置が検査する検査対象物に合わせて漏出物を選択し、この漏出物の検知に適したセンサであれば、どのようなセンサであってもよい。なお、上記実施形態で開示したガス検知部の特性は、一例である。ガス検知部の特性は、漏出物に合わせて選択したセンサの特性に合わせて適宜、センサの特性を確認し、センサごとに適した制御が行われなくてはならないことは言うまでもない。
上記実施形態に係る気密性検査装置1は、吸引装置70の吸引能力を一定のまま、流量調整弁74によって格納容器50の内部のガスを吸引する流量を調整する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、吸引装置は、その吸引能力を調整又は多段切換してガスの流量を調整可能な真空ポンプであってもよい。
上記実施形態に係る気密性検査装置1は、閉塞部52の支持部52fが電池Bの下面を支持する例を説明したが、これに限定されるものではない。支持部は、閉塞部上で適当な位置に位置決めするために、電池Bの側面に当接して電池Bを所望の姿勢に案内する傾斜面若しくは段部を備えていてもよい。また、支持部は、電池Bに位置決めのための凹部又は貫通孔が設けられている場合であれば、その凹部又は貫通孔に挿入可能なピンを備えることにより電池Bを位置決めしてもよい。
上記実施形態に係る気密性検査装置1は、搬送部102のチャック102d,…に電池Bを載置して水平方向に移動させる例を説明したが、これに限定されるものではない。搬送部102のチャック102d,…は、その突出部102d1,…に段部を設けて、電池Bの水平方向の位置決めできるようにしてもよい。この段部は、チャック102dが搬送方向に対して直交する方向及び並行する方向に位置決めできるようにすることが好ましい。
上記実施形態に係る気密性検査装置1は、検出器60,…が3つあり、各等間隔となるように正三角形状に配置されているが、これに限定されるものではない。例えば、検出部は4つあり、正方形状に配置されていてもよい。このように配置することにより、どの検出部を使用しても、吸引条件を同一にすることができる。
1…気密性検査装置、2…検査装置本体、3…搬出入装置、4…筐体、5…格納部、6…検出部、7…吸引部、8…検査制御部、41…カバー、42…架台、50…格納容器、51…開口、52…閉塞部、52a…蓋、52b…支持部、52c…案内部、52d…駆動部、52e…蓋本体、52f…支持部、52g…軸部、52h…連結部、52i…軸端部、52j…当接面、52k…被覆部、53…吸引口、54…押付部材、54a…当接板、54b…支持部、54c…緩衝部、55…大気開放弁、56…圧力計、60…検出器、61…配管、62…ガス収容器、62a…収容器本体、62b…連通口、62b1…第1の連通口、62b2…第2の連通口、62b3…蓋、62c…吸引口、62d…接続部、63…流量調整部(ガス遮断弁)、64…ガス検知部、64a…排気口、65…大気開放弁、66…第1の検出器選択ユニット、66a…配管、66b…収容検出器選択電磁弁、67…第2の検出器選択ユニット、67a…配管、67b…吸引検出器選択電磁弁、68…大気開放ユニット、68a…配管、68b…開放検出器選択電磁弁、70…吸引装置、71…主配管、72…バイパス配管、73…流路切換弁、74…流量調整弁、80…開閉制御部、81…検出器選択部、82…検出器制御部、82a…圧力検査制御部、82b…状態監視部、82c…気密性判定部、83…検査結果報知部、83a…圧力表示計、83b…判定表示部、100…受取部、100a…載置台、100b…昇降機構、100c…ローラ、100d…フレーム、100e…軸部、100f…支持部、100g…案内部、100h…駆動部、101…引渡部、102…搬送部、102a…設置用搬送部、102b…取外用搬送部、102c…保持部、102d…チャック、102d1…突出部、102e…駆動部、102f…案内部、102g…ベース、102h…駆動部、103…搬出入制御部、103a…受取制御部、103b…引渡制御部、103c…搬送制御部、B…リチウムイオン電池(電池)、C…搬送装置、C1…第1のコンベア、C2…第2のコンベア、LA1…閉塞位置、LA2…閉塞解除位置、LA21…受渡位置、LA22…退避位置、LB1…受取位置、LB2…設置位置、LB3…取外位置、LB4…引渡位置

Claims (5)

  1. ガス雰囲気中で気密性検査の対象となる検査対象物を外部から閉塞された状態で格納する格納部と、
    前記格納部を閉塞した際に前記検査対象物と共に該格納部の内部に残留する残留ガスを収容して、該残留ガスに含まれ得る、前記検査対象物から漏出した漏出物を検出する検出部と、
    該格納部から前記検出部に前記残留ガスを一検査ごとに繰り返し吸引する吸引部と
    を備える気密性検査装置であって、
    前記格納部は、
    前記検査対象物を格納する格納容器と、
    該格納容器の内部に前記検査対象物を格納するために前記格納容器に開けられた開口と、
    一検査ごとに前記検査対象物を前記開口から前記格納容器の内部に格納して該格納容器を閉塞する閉塞部と
    を備えることを特徴とする気密性検査装置。
  2. 前記開口は、前記検査対象物が前記格納容器の下側から前記格納容器の内部に格納されるように前記格納容器の下部に設けられ、
    前記閉塞部は、前記格納容器の下側に配置され、前記開口に向かって上昇する請求項1に記載の気密性検査装置。
  3. 前記検査対象物を保持して前記閉塞部に搬送する搬送部を備え、
    前記閉塞部は、前記検査対象物との間に隙間が開くように前記検査対象物を支持する1又は複数の支持部を備える請求項1又は請求項2に記載の気密性検査装置。
  4. 前記閉塞部は、前記開口が閉塞された状態にする閉塞位置と、前記開口が閉塞された状態を解除する閉塞解除位置とに位置変更可能に設けられ、
    前記搬送部は、
    前記閉塞部が前記閉塞解除位置にあるときに、前記検査対象物を受け取る受取位置と前記検査対象物を前記閉塞部に設置する設置位置との間を移動する第1の搬送部と、
    前記閉塞部が前記閉塞解除位置にあるときに、前記検査対象物を前記閉塞部から取り外す取外位置と前記検査対象物を引き渡す引渡位置との間を移動する第2の搬送部と、
    前記第1の搬送部が受取位置にあるときに前記第2の搬送部が取外位置にあり、前記第1の搬送部が設置位置にあるときに前記第2の搬送部が引渡位置にあるように前記第1の搬送部及び前記第2の搬送部を保持する保持部とを備える請求項3に記載の気密性検査装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の気密性検査装置を用いて、前記検査対象物から該検査対象物に封入されている内容物が漏出していることを検知することにより、該検査対象物の気密性を検査する方法であって、
    前記格納部に前記検査対象物が設置され、前記開口を前記閉塞部によって閉塞することと、
    前記ガス検知部によって前記残留ガスに含まれ得る前記漏出物を検知することにより、前記検査対象物の気密性を検査することと
    を備えることを特徴とする検査対象物の気密性を検査する方法。
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