JPH0732232U - 油圧クラッチ - Google Patents

油圧クラッチ

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JPH0732232U JP6731393U JP6731393U JPH0732232U JP H0732232 U JPH0732232 U JP H0732232U JP 6731393 U JP6731393 U JP 6731393U JP 6731393 U JP6731393 U JP 6731393U JP H0732232 U JPH0732232 U JP H0732232U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 「入」/「切」の切り換え時間を短縮し、し
かも結合時のショックを抑えた油圧クラッチを提供す
る。 【構成】 回転ドラム5の油圧室9に中間ピストン20
を設けるとともに、その中間ピストンと油圧ピストン1
0との間にストッパ21を設ける。また中間ピストン2
0にバルブ22を設け、両ピストン間への油導入時には
油通過量を絞り、その両ピストン間からの油導出時には
油導入時より油通過断面積を拡大するように構成する。
この構成では、油圧室に油を供給すると素早くミート状
態に達し、その後は、両ピストン間の油圧が徐々に上昇
して「入」状態となる。また油の供給を停止すると、油
圧室9内と両ピストン間の油圧が短時間で低下して
「切」状態となる。即ち、「入」/「切」の切り換えに
おけるタイムラグを従来より大幅に短くすることができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、油圧を利用して回転軸どうしを結合,遮断する油圧クラッチに係り 、特にトラクタ等の車両に用いて好適な油圧クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の油圧クラッチの構成を示す断面図である。
【0003】 図のようにこの油圧クラッチ2は、駆動軸3の一端に固定された回転ドラム5 と、その回転ドラム5の開放端から内部へ挿入された状態で被駆動軸6の一端に 固定されたスプラインボス7とを備えている。
【0004】 上記回転ドラム5の内部には、油圧室9を形成するように環状の油圧ピストン 10が内蔵されるとともに、その油圧ピストン10の前方の内周に、複数の摩擦 板11が、それぞれの間にラバープラグ12を介在させた状態でスプライン結合 され、さらに開放端側には止め部材13が固定されている。その止め部材13と 摩擦板11との間、および油圧ピストン10と摩擦板11との間には、皿バネか ら成る弾性体15が設けられている。また上記油圧ピストン10は、一端を駆動 軸3に固定したリターンスプリング16によって回転ドラム5の固定端側へ向け て付勢されている。そしてこの回転ドラム5の固定端側には、上記油圧室9に油 を供給する油供給路17が設けられている。
【0005】 一方のスプラインボス7の外周にも、複数の摩擦板19がスプライン結合され ており、その各摩擦板19は、上記回転ドラム5の各摩擦板11の間に緩挿され ている。
【0006】 上記構成の油圧クラッチ2において、油圧室9に油を供給しない状態では、油 圧ピストン10はリターンスプリング16によって回転ドラム5の固定端側へ寄 せられており、回転ドラム5とスプラインボス7とは互いに自由に回転し得る状 態にある。つまり油圧クラッチ2は「切」状態にあり、駆動軸3と被駆動軸6と の動力伝達は遮断されている。
【0007】 そして油圧室9に、油供給路17を通して油を供給すると、油圧ピストン10 が押圧されて、回転ドラム5の摩擦板11がスプラインボス7の摩擦板19に圧 接する。これにより回転ドラム5とスプラインボス7とは、互いに結合された状 態となる。つまり油圧クラッチ2は「入」状態となり、駆動軸3と被駆動軸6と が結合されて、駆動軸3の回転が被駆動軸6に伝達されるようになる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
この種の油圧クラッチでは、駆動軸の回転中にその駆動軸と被駆動軸とを瞬間 的に結合させると、被駆動軸に衝撃を与え、例えばトラクタ等の車両のエンジン の駆動力を車輪に伝達するクラッチであれば、発進および変速ショックを生じさ せることになる。
【0009】 そこで従来は、この結合時のショックを低減させるために、油圧室9に供給す る油の通過量を油供給路で絞り、それによって油圧ピストン10による回転ドラ ム5の摩擦板11とスプラインボス7の摩擦板19との圧接力、つまり伝達トル クを徐々に高めるようにしていた。
【0010】 しかしこの方法では、油圧ピストン10は、始動位置から、双方の摩擦板11 ,19が接触して伝達トルクが発生し始めるミート位置までのあそびの範囲にお いても速度が制限された状態で移動することになるため、油圧クラッチ2を「切 」から「入」に切り換えるまでのタイムラグが長くなる。
【0011】 また、油圧クラッチ2を「入」から「切」に切り換える場合にも、油圧室9か ら油供給路17へ排出される油の通過量が絞られるため、リターンスプリング1 6による油圧ピストン10の戻り速度が制限されてタイムラグが長くなる。
【0012】 即ち、従来の油圧クラッチ2では、「入」/「切」の切り換え時間が長いとい う欠点があった。
【0013】 本考案は、この欠点を解消するためになされたもので、「入」/「切」の切り 換え時間を短縮し、しかも結合時のショックを抑えた油圧クラッチを提供するこ とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案に係る油圧クラッチ(1)では、回転ドラ ム(5)の油圧室(9)に中間ピストン(20)を設けるとともに、その中間ピ ストンと油圧ピストン(10)との間に、上記中間ピストンの移動を規制するス トッパ(21)を設けた。さらに、上記中間ピストンに、上記油圧室内に油を供 給した際に上記中間ピストンと油圧ピストンとの間(25)へ油を導入し、かつ 油導入時の油通過断面積が上記油圧室への油供給路の油通過断面積より小さく、 油導出時の油通過断面積が油導入時より拡大するバルブ(22)を設けた。
【0015】
【作用】
上記構成の油圧クラッチ(1)において、油圧室(9)に油供給路(17)を 通して油を供給すると、中間ピストン(20)は押圧されて、ストッパ(21) に当接するまで移動し、それと同時に油圧ピストン(10)も移動する。すると 、回転ドラム(5)とスプラインボス(7)とのそれぞれの摩擦板(11,19 )が軽く圧接して、油圧クラッチはミート状態となる。なお、この油圧クラッチ の場合には、油圧室に供給する油の通過量を油供給路で絞ることはしない。
【0016】 中間ピストン(20)がストッパ(21)に当接して停止すると、油圧室(9 )に供給される油は、中間ピストンのバルブ(22)を通して両ピストン間(2 5)に導入される。この両ピストン間(25)への油導入時の油通過断面積は、 油圧室(9)への油供給路の油通過断面積より小さいため、両ピストン間の油圧 は徐々に上昇し、それに伴って、油圧ピストンによる両摩擦板の圧接力が増大す る。そして最後に回転ドラムとスプラインボスとが互いに滑ることなく完全に結 合された状態となり、油圧クラッチは「入」状態となる。
【0017】 このように、上記構成の油圧クラッチでは、油圧室(9)に油を供給すると、 その油の通過量を油供給路で絞らないため、油圧室内の油圧が短時間で上昇し、 素早くミート状態に達する。その後は、両ピストン間(25)の油圧が徐々に上 昇して完全な結合状態となる。つまり、始動位置からミート位置までのあそびの 範囲においは油圧ピストンを素早く移動させるため、油圧クラッチを「切」から 「入」に切り換えるまでのタイムラグを従来より大幅に短くすることができる。 しかも油圧クラッチのミート状態からは伝達トルクを徐々に高めるため、結合時 のショックを小さく抑えることができる。
【0018】 一方、油圧室(9)への油の供給を停止して油圧ピストンと中間ピストンとが 共に始動位置まで戻る際には、油圧室内の油圧は、油供給路への油通過量が絞ら れないために短時間で低下し、また両ピストン間(25)の油圧も、ポペットバ ルブの油導出時の油通過断面積が油導入時より拡大するため、短時間で低下する 。従って上記構成の油圧クラッチでは、「入」から「切」に切り換えるまでのタ イムラグをも、従来より大幅に短くすることができる。
【0019】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案に係る油圧クラッチ(1)によれば、「切」から 「入」に切り換えるまでのタイムラグ、および「入」から「切」に切り換えるま でのタイムラグを従来より大幅に短くして、「入」/「切」の切り換え時間を短 縮することができる。しかも、「切」から「入」へ切り換える際には、ミート状 態から伝達トルクを徐々に高めるため、結合時のショックを小さく抑えることが できる。
【0020】 このように、本考案に係る油圧クラッチでは、「入」/「切」の切り換え時間 が短いため、例えばトラクタの変速部に用いれば、非常に短い時間で変速を行っ て変速後の走行に移ることができ、よって変速時のショックの少ない、非常に良 好な走行感が得られる。
【0021】 なお、上記カッコ内の符号は、図面を参照するためのものであり、何等本考案 の構成を限定するものではない。
【0022】
【実施例】
以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。
【0023】 図1は、本考案の実施例における油圧クラッチの構成を示す断面図である。な お、図1の構成部品のうち、図6に示した従来例と同様のものについては、同一 の符号を付して説明を省略する。
【0024】 図のようにこの油圧クラッチ1では、回転ドラム5の油圧室9に、中間ピスト ン20が設けられるとともに、その中間ピストン20と油圧ピストン10との間 に、中間ピストン20の移動を規制するストッパ21が、回転ドラム5の内周か ら突出した状態で設けられている。
【0025】 また、上記中間ピストン20には、油圧室9内に油を供給した際に中間ピスト ン20と油圧ピストン10との間へ油を導入する複数のポペットバルブ22が設 けられている。このポペットバルブ22は、両ピストン10,20間への油導入 時の油通過断面積が、油圧室9への油供給路17の油通過断面積より小さく、し かも両ピストン10,20間からの油導出時の油通過断面積が油導入時より拡大 するように構成されたものである。
【0026】 さらに、本実施例の場合、上記油圧ピストン10と中間ピストン20とは、ス ペーサスプリング23によって互いに離反した状態で連結されるとともに、その 両ピストン10,20間は、油を溜めたオイル室25とされている。
【0027】 なお、上記各構成部品の形状,大きさ,配置等については、この油圧クラッチ 1が後述のように動作すべく、適宜に設定されている。その他の構成については 従来例と同様である。
【0028】 次に、上記構成の油圧クラッチ1の動作について、図1と、図2の状態説明図 、および図3の特性図を用いて説明する。
【0029】 油圧室9に油を供給しない状態では、図1のように、油圧ピストン10はリタ ーンスプリング16によって回転ドラム5の固定端側へ押圧され、ストッパ21 に当接した状態にある。また、その油圧ピストン10から、オイル室25および スペーサスプリング23によって離反した中間ピストン20は、回転ドラム5の 固定端側へ寄せられた状態にある。この状態では、回転ドラム5とスプラインボ ス7とは、それぞれの摩擦板11,19が互いに離反しているため、自由に回転 し得る状態にある。つまり油圧クラッチ1は「切」状態にあり、駆動軸3と被駆 動軸6とは遮断されている。
【0030】 そして油圧室9に、油供給路17を通して油を供給すると、図2のように、中 間ピストン20は押圧されて、ストッパ21に当接するまで移動する。それと同 時に油圧ピストン10も、オイル室25内の油およびスペーサスプリング23を 介して押圧され、中間ピストン20が移動した量だけ移動する。すると、回転ド ラム5とスプラインボス7とのそれぞれの摩擦板11,19が軽く圧接して、油 圧クラッチ1は、駆動軸3から被駆動軸6への伝達トルクが発生し始めるミート 状態となる。なお、この油圧クラッチ1の場合には、油圧室9に供給する油の通 過量を油供給路17で絞ることはしない。
【0031】 中間ピストン20がストッパ21に当接して停止すると、油圧室9に供給され る油は、中間ピストン20のポペットバルブ22を通してオイル室25に導入さ れる。このオイル室25への油導入時の油通過断面積は、上述のように、油圧室 9への油供給路17の油通過断面積より小さいため、オイル室25内の油圧は徐 々に上昇し、それに伴って、油圧ピストン10による両摩擦板11,19の圧接 力が増大し、駆動軸3から被駆動軸6への伝達トルクが徐々に高まる。そして最 後に回転ドラム5とスプラインボス7とが互いに滑ることなく完全に結合された 状態となり、油圧クラッチ1は「入」状態となる。
【0032】 このように、上記構成の油圧クラッチ1では、油圧室9に油を供給すると、そ の油の通過量を油供給路17で絞らないため、油圧室9内の油圧が短時間で上昇 し、図3に示すごとく、素早くミート状態に達する。その後は、オイル室25内 の油圧が徐々に上昇して、完全な結合状態となる。つまり、始動位置からミート 位置までのあそびの範囲においは油圧ピストン10を素早く移動させるため、油 圧クラッチ1を「切」から「入」に切り換えるまでのタイムラグを従来より大幅 に短くすることができる。しかも油圧クラッチ1のミート状態からは伝達トルク を徐々に高めるため、結合時のショックを小さく抑えることができる。
【0033】 一方、油圧室9への油の供給を停止すると、油圧ピストン10と中間ピストン 20とは共に、リターンスプリング16の押圧力によって始動位置まで押し戻さ れる。その際、図3のように、油圧室9内の油圧は、油供給路17への油通過量 が絞られないために短時間で低下し、またオイル室25内の油圧も、ポペットバ ルブ22の油導出時の油通過断面積が油導入時より拡大するため、短時間で低下 する。従ってこの油圧クラッチ1では、「入」から「切」に切り換えるまでのタ イムラグをも、従来より大幅に短くすることができる。
【0034】 即ち、上記構成の油圧クラッチ1によれば、「入」/「切」の切り換え時間を 、従来のものに比べて大幅に短縮させることができる。また、両ピストン10, 20間に、油を溜めたオイル室25を形成したことにより、油圧ピストン10が ミート位置に達した際のショックを吸収することができる。さらに、両ピストン 10,20をスペーサスプリング23で連結したことにより、両ピストン10, 20の動きを安定化させることができる。
【0035】 次に、上記本考案に係る油圧クラッチの使用例を説明する。
【0036】 図4は、上記本考案に係る油圧クラッチを搭載したトラクタの概要図である。
【0037】 図のようにこの例では、油圧クラッチ1は、エンジンE側の主変速と駆動輪3 1側の副変速との間に設けられ、主変速レバー32の操作によるロータリバルブ 33の制御に従って、「入」/「切」の切り換えが自動的に行われるようになっ ている。そして変速時には、この油圧クラッチ1を「入」から「切」に切り換え 、この状態で油圧シリンダによりギヤを切り換えて変速を行い、変速完了後に再 び「入」に切り換えることになる。
【0038】 このトラクタの場合、上記油圧クラッチ1の「入」/「切」の切り換え時間が 短いため、非常に短い時間で変速を行って変速後の走行に移ることができ、よっ て変速時のショックの少ない、非常に良好な走行感が得られる。
【0039】 図5は、上記本考案に係る油圧クラッチの他の使用例を示すもので、トラクタ に搭載されたパワーシフトトランスミッションの概要図である。
【0040】 図のようにこのトランスミッション41は、1速用油圧クラッチC1 ,2速用 油圧クラッチC2 、3速用油圧クラッチC3 及び4速用油圧クラッチC4 を有す る主変速部42と、低速用油圧クラッチCL 、中速用油圧クラッチCM 、高速用 油圧クラッチCH 及び後進用油圧クラッチCR を有する副変速部43と、を備え ている。上記各クラッチC1 〜C4 ,CL ,CM ,CH ,CR として、上記本考 案に係る油圧クラッチを使用することができる。なお、45はエンジンからの回 転を本トランスミッション41に伝達する湿式クラッチ、46はニュートラル時 に作動するニュートラルブレーキ、47は前輪駆動用クラッチ、49は後輪車軸 、そして50は独立PTO用クラッチ、51はPTO用変速部、91は後輪であ る。また、Sは車軸の回転を検出するセンサである。
【0041】 エンジン回転は、軸52からギヤ53,45a、湿式クラッチ45及びギヤ5 4,55,56を介して主変速軸57に伝達される。そして、変速レバー(図示 せず)が1速状態にある場合、1速用油圧クラッチC1 及び低速用油圧クラッチ CL は「入」状態(結合状態)、他は「切」状態にあり、従って主変速軸57の 回転は、ギヤ58、1速用油圧クラッチC1 、軸59、ギヤ60,61,62、 軸63、ギヤ65,66、副変速軸67、ギヤ69、低速用油圧クラッチCL 、 軸70、ギヤ71,72,73,75、ピニオン76、ベルギヤ77及び最終ギ ヤ79,80を介して後車軸49に伝達される。また、変速レバーが2速状態に ある場合、副変速部43の低速用油圧クラッチCL は結合状態のままで、主変速 部42は2速用油圧クラッチC2 が結合するように切り換わる。この状態にあっ ては、主変速軸57の回転は、ギヤ81及び2速用油圧クラッチC2 、軸59、 ギヤ60,61,62を介して軸63に伝達される。また、3速状態は、副変速 部43はそのままの状態で、主変速部42が3速用油圧クラッチC3 を結合する ように切り換わる。この状態では、主変速軸57の回転は、ギヤ83及び3速用 油圧クラッチC3 を介して軸63に伝達される。更に、4速状態は、副変速部4 3はそのままで、主変速部42が4速用油圧クラッチC4 を結合するように切り 換わる。この状態では、主変速軸57の回転はギヤ84及び4速用油圧クラッチ C4 を介して軸63に伝達される。
【0042】 そして、変速レバーを5速にすると、主変速部42は1速用油圧クラッチC1 が結合するように切り換わるとともに、副変速部43は中速用油圧クラッチCM が結合するように切り換わる。この状態にあっては、先に説明した1速用油圧ク ラッチC1 を介して伝達されている軸63の回転が、中速用油圧クラッチCM を 介して直接軸70に伝達される。そして、6速、7速及び8速にあっては、副変 速部43が中速用油圧クラッチCM を結合状態に維持したままで上述と同様に主 変速部42が2速用クラッチC2 、3速用油圧クラッチC3 または4速用油圧ク ラッチC4 を結合するように切り換わる。
【0043】 そして、変速レバーを9速にすると、主変速部42は1速用油圧クラッチC1 が結合するように切り換わるとともに、副変速部43は高速用油圧クラッチCH が結合するように切り換わる。この状態にあっては、主変速部42の軸63の回 転が、ギヤ65,66及び高速用油圧クラッチCH を介してピニオンシャフト7 6aに伝達される。そして、10速、11速及び12速にあっては、副変速部4 3が高速用油圧クラッチCH を結合状態に維持したままで、主変速部42が2速 用油圧クラッチC2 、3速用油圧クラッチC3 または4速用油圧クラッチC4 を 結合するように切り換わる。
【0044】 更に、変速レバーを後進1速にすると、主変速部42は1速用油圧クラッチC 1 が結合するように切り換わるとともに、副変速部43は後進用油圧クラッチC R が結合するように切り換わる。この状態にあっては、主変速部42からの軸6 3の回転は、ギヤ65,66、副変速軸67及びギヤ69を介して後進用油圧ク ラッチCR に伝達され、更に逆転ギヤ85を介してピニオンシャフト76aに伝 達される。そして、後進2速、3速及び4速にあっては、副変速部43が後進用 油圧クラッチCR を結合状態に維持したままで、主変速部42が2速用、3速用 油圧クラッチC2 ,C3 そして4速用油圧クラッチC4 を結合するように切り換 わる。
【0045】 上述のように、本考案に係る油圧クラッチを、パワーシフトトランスミッショ ンに使用すれば、「入」/「切」の切り換え時間が短いため、非常に短い時間で 円滑な変速を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例における油圧クラッチの構成を
示す断面図。
【図2】同じ油圧クラッチのミート状態を説明する状態
説明図。
【図3】同じ油圧クラッチの時間対油圧の特性図。
【図4】本考案に係る油圧クラッチを搭載したトラクタ
の概要図。
【図5】本考案に係る油圧クラッチの他の使用例を示す
もので、トラクタに搭載されたパワーシフトトランスミ
ッションの概要図。
【図6】従来例における油圧クラッチの構成を示す断面
図。
【符号の説明】
1 油圧クラッチ 5 回転ドラム 7 スプラインボス 9 油圧室 10 油圧ピストン 11,19 摩擦板 17 油供給路 20 中間ピストン 21 ストッパ 22 ポペットバルブ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧室を形成するように油圧ピストンが
    内蔵されるとともに、該油圧ピストンの前方の内周に摩
    擦板がスプライン結合された回転ドラムと、外周に摩擦
    板がスプライン結合されたスプラインボスと、を備え、
    上記回転ドラムの油圧室に油供給路から油を供給して上
    記油圧ピストンを押圧し、上記回転ドラムの摩擦板を上
    記スプラインボスの摩擦板に圧接させることにより結合
    する油圧クラッチにおいて、 上記回転ドラムの油圧室に、中間ピストンを設けるとと
    もに、 該中間ピストンと上記油圧ピストンとの間に、上記中間
    ピストンの移動を規制するストッパを設け、 上記中間ピストンに、上記油圧室内に油を供給した際に
    上記中間ピストンと油圧ピストンとの間へ油を導入し、
    かつ油導入時の油通過断面積が上記油圧室への油供給路
    の油通過断面積より小さく、油導出時の油通過断面積が
    油導入時より拡大するバルブを設けたことを特徴とする
    油圧クラッチ。
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