JP2585921Y2 - 油圧クラッチ - Google Patents

油圧クラッチ

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JP2585921Y2
JP2585921Y2 JP6731393U JP6731393U JP2585921Y2 JP 2585921 Y2 JP2585921 Y2 JP 2585921Y2 JP 6731393 U JP6731393 U JP 6731393U JP 6731393 U JP6731393 U JP 6731393U JP 2585921 Y2 JP2585921 Y2 JP 2585921Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、油圧を利用して回転軸
どうしを結合,遮断する油圧クラッチに係り、特にトラ
クタ等の車両に用いて好適な油圧クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の油圧クラッチの構成を示
す断面図である。
【0003】図のようにこの油圧クラッチ2は、駆動軸
3の一端に固定された回転ドラム5と、その回転ドラム
5の開放端から内部へ挿入された状態で被駆動軸6の一
端に固定されたスプラインボス7とを備えている。
【0004】上記回転ドラム5の内部には、油圧室9を
形成するように環状の油圧ピストン10が内蔵されると
ともに、その油圧ピストン10の前方の内周に、複数の
摩擦板11が、それぞれの間にラバープラグ12を介在
させた状態でスプライン結合され、さらに開放端側には
止め部材13が固定されている。その止め部材13と摩
擦板11との間、および油圧ピストン10と摩擦板11
との間には、皿バネから成る弾性体15が設けられてい
る。また上記油圧ピストン10は、一端を駆動軸3に固
定したリターンスプリング16によって回転ドラム5の
固定端側へ向けて付勢されている。そしてこの回転ドラ
ム5の固定端側には、上記油圧室9に油を供給する油供
給路17が設けられている。
【0005】一方のスプラインボス7の外周にも、複数
の摩擦板19がスプライン結合されており、その各摩擦
板19は、上記回転ドラム5の各摩擦板11の間に緩挿
されている。
【0006】上記構成の油圧クラッチ2において、油圧
室9に油を供給しない状態では、油圧ピストン10はリ
ターンスプリング16によって回転ドラム5の固定端側
へ寄せられており、回転ドラム5とスプラインボス7と
は互いに自由に回転し得る状態にある。つまり油圧クラ
ッチ2は「切」状態にあり、駆動軸3と被駆動軸6との
動力伝達は遮断されている。
【0007】そして油圧室9に、油供給路17を通して
油を供給すると、油圧ピストン10が押圧されて、回転
ドラム5の摩擦板11がスプラインボス7の摩擦板19
に圧接する。これにより回転ドラム5とスプラインボス
7とは、互いに結合された状態となる。つまり油圧クラ
ッチ2は「入」状態となり、駆動軸3と被駆動軸6とが
結合されて、駆動軸3の回転が被駆動軸6に伝達される
ようになる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】この種の油圧クラッチ
では、駆動軸の回転中にその駆動軸と被駆動軸とを瞬間
的に結合させると、被駆動軸に衝撃を与え、例えばトラ
クタ等の車両のエンジンの駆動力を車輪に伝達するクラ
ッチであれば、発進および変速ショックを生じさせるこ
とになる。
【0009】そこで従来は、この結合時のショックを低
減させるために、油圧室9に供給する油の通過量を油供
給路で絞り、それによって油圧ピストン10による回転
ドラム5の摩擦板11とスプラインボス7の摩擦板19
との圧接力、つまり伝達トルクを徐々に高めるようにし
ていた。
【0010】しかしこの方法では、油圧ピストン10
は、始動位置から、双方の摩擦板11,19が接触して
伝達トルクが発生し始めるミート位置までのあそびの範
囲においても速度が制限された状態で移動することにな
るため、油圧クラッチ2を「切」から「入」に切り換え
るまでのタイムラグが長くなる。
【0011】また、油圧クラッチ2を「入」から「切」
に切り換える場合にも、油圧室9から油供給路17へ排
出される油の通過量が絞られるため、リターンスプリン
グ16による油圧ピストン10の戻り速度が制限されて
タイムラグが長くなる。
【0012】即ち、従来の油圧クラッチ2では、「入」
/「切」の切り換え時間が長いという欠点があった。
【0013】本考案は、この欠点を解消するためになさ
れたもので、「入」/「切」の切り換え時間を短縮し、
しかも結合時のショックを抑えた油圧クラッチを提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案に係る油圧クラッチ(1)では、回転ドラム
(5)の油圧室(9)に中間ピストン(20)を設ける
とともに、その中間ピストンと油圧ピストン(10)と
の間に、上記中間ピストンの移動を規制するストッパ
(21)を設けた。さらに、上記中間ピストンに、上記
油圧室内に油を供給した際に上記中間ピストンと油圧ピ
ストンとの間(25)へ油を導入し、かつ油導入時の油
通過断面積が上記油圧室への油供給路の油通過断面積よ
り小さく、油導出時の油通過断面積が油導入時より拡大
するバルブ(22)を設けた。
【0015】
【作用】上記構成の油圧クラッチ(1)において、油圧
室(9)に油供給路(17)を通して油を供給すると、
中間ピストン(20)は押圧されて、ストッパ(21)
に当接するまで移動し、それと同時に油圧ピストン(1
0)も移動する。すると、回転ドラム(5)とスプライ
ンボス(7)とのそれぞれの摩擦板(11,19)が軽
く圧接して、油圧クラッチはミート状態となる。なお、
この油圧クラッチの場合には、油圧室に供給する油の通
過量を油供給路で絞ることはしない。
【0016】中間ピストン(20)がストッパ(21)
に当接して停止すると、油圧室(9)に供給される油
は、中間ピストンのバルブ(22)を通して両ピストン
間(25)に導入される。この両ピストン間(25)へ
の油導入時の油通過断面積は、油圧室(9)への油供給
路の油通過断面積より小さいため、両ピストン間の油圧
は徐々に上昇し、それに伴って、油圧ピストンによる両
摩擦板の圧接力が増大する。そして最後に回転ドラムと
スプラインボスとが互いに滑ることなく完全に結合され
た状態となり、油圧クラッチは「入」状態となる。
【0017】このように、上記構成の油圧クラッチで
は、油圧室(9)に油を供給すると、その油の通過量を
油供給路で絞らないため、油圧室内の油圧が短時間で上
昇し、素早くミート状態に達する。その後は、両ピスト
ン間(25)の油圧が徐々に上昇して完全な結合状態と
なる。つまり、始動位置からミート位置までのあそびの
範囲においは油圧ピストンを素早く移動させるため、油
圧クラッチを「切」から「入」に切り換えるまでのタイ
ムラグを従来より大幅に短くすることができる。しかも
油圧クラッチのミート状態からは伝達トルクを徐々に高
めるため、結合時のショックを小さく抑えることができ
る。
【0018】一方、油圧室(9)への油の供給を停止し
て油圧ピストンと中間ピストンとが共に始動位置まで戻
る際には、油圧室内の油圧は、油供給路への油通過量が
絞られないために短時間で低下し、また両ピストン間
(25)の油圧も、ポペットバルブの油導出時の油通過
断面積が油導入時より拡大するため、短時間で低下す
る。従って上記構成の油圧クラッチでは、「入」から
「切」に切り換えるまでのタイムラグをも、従来より大
幅に短くすることができる。
【0019】
【考案の効果】以上説明したように、本考案に係る油圧
クラッチ(1)によれば、「切」から「入」に切り換え
るまでのタイムラグ、および「入」から「切」に切り換
えるまでのタイムラグを従来より大幅に短くして、
「入」/「切」の切り換え時間を短縮することができ
る。しかも、「切」から「入」へ切り換える際には、ミ
ート状態から伝達トルクを徐々に高めるため、結合時の
ショックを小さく抑えることができる。
【0020】このように、本考案に係る油圧クラッチで
は、「入」/「切」の切り換え時間が短いため、例えば
トラクタの変速部に用いれば、非常に短い時間で変速を
行って変速後の走行に移ることができ、よって変速時の
ショックの少ない、非常に良好な走行感が得られる。
【0021】なお、上記カッコ内の符号は、図面を参照
するためのものであり、何等本考案の構成を限定するも
のではない。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明
する。
【0023】図1は、本考案の実施例における油圧クラ
ッチの構成を示す断面図である。なお、図1の構成部品
のうち、図6に示した従来例と同様のものについては、
同一の符号を付して説明を省略する。
【0024】図のようにこの油圧クラッチ1では、回転
ドラム5の油圧室9に、中間ピストン20が設けられる
とともに、その中間ピストン20と油圧ピストン10と
の間に、中間ピストン20の移動を規制するストッパ2
1が、回転ドラム5の内周から突出した状態で設けられ
ている。
【0025】また、上記中間ピストン20には、油圧室
9内に油を供給した際に中間ピストン20と油圧ピスト
ン10との間へ油を導入する複数のポペットバルブ22
が設けられている。このポペットバルブ22は、両ピス
トン10,20間への油導入時の油通過断面積が、油圧
室9への油供給路17の油通過断面積より小さく、しか
も両ピストン10,20間からの油導出時の油通過断面
積が油導入時より拡大するように構成されたものであ
る。
【0026】さらに、本実施例の場合、上記油圧ピスト
ン10と中間ピストン20とは、スペーサスプリング2
3によって互いに離反した状態で連結されるとともに、
その両ピストン10,20間は、油を溜めたオイル室2
5とされている。
【0027】なお、上記各構成部品の形状,大きさ,配
置等については、この油圧クラッチ1が後述のように動
作すべく、適宜に設定されている。その他の構成につい
ては従来例と同様である。
【0028】次に、上記構成の油圧クラッチ1の動作に
ついて、図1と、図2の状態説明図、および図3の特性
図を用いて説明する。
【0029】油圧室9に油を供給しない状態では、図1
のように、油圧ピストン10はリターンスプリング16
によって回転ドラム5の固定端側へ押圧され、ストッパ
21に当接した状態にある。また、その油圧ピストン1
0から、オイル室25およびスペーサスプリング23に
よって離反した中間ピストン20は、回転ドラム5の固
定端側へ寄せられた状態にある。この状態では、回転ド
ラム5とスプラインボス7とは、それぞれの摩擦板1
1,19が互いに離反しているため、自由に回転し得る
状態にある。つまり油圧クラッチ1は「切」状態にあ
り、駆動軸3と被駆動軸6とは遮断されている。
【0030】そして油圧室9に、油供給路17を通して
油を供給すると、図2のように、中間ピストン20は押
圧されて、ストッパ21に当接するまで移動する。それ
と同時に油圧ピストン10も、オイル室25内の油およ
びスペーサスプリング23を介して押圧され、中間ピス
トン20が移動した量だけ移動する。すると、回転ドラ
ム5とスプラインボス7とのそれぞれの摩擦板11,1
9が軽く圧接して、油圧クラッチ1は、駆動軸3から被
駆動軸6への伝達トルクが発生し始めるミート状態とな
る。なお、この油圧クラッチ1の場合には、油圧室9に
供給する油の通過量を油供給路17で絞ることはしな
い。
【0031】中間ピストン20がストッパ21に当接し
て停止すると、油圧室9に供給される油は、中間ピスト
ン20のポペットバルブ22を通してオイル室25に導
入される。このオイル室25への油導入時の油通過断面
積は、上述のように、油圧室9への油供給路17の油通
過断面積より小さいため、オイル室25内の油圧は徐々
に上昇し、それに伴って、油圧ピストン10による両摩
擦板11,19の圧接力が増大し、駆動軸3から被駆動
軸6への伝達トルクが徐々に高まる。そして最後に回転
ドラム5とスプラインボス7とが互いに滑ることなく完
全に結合された状態となり、油圧クラッチ1は「入」状
態となる。
【0032】このように、上記構成の油圧クラッチ1で
は、油圧室9に油を供給すると、その油の通過量を油供
給路17で絞らないため、油圧室9内の油圧が短時間で
上昇し、図3に示すごとく、素早くミート状態に達す
る。その後は、オイル室25内の油圧が徐々に上昇し
て、完全な結合状態となる。つまり、始動位置からミー
ト位置までのあそびの範囲においは油圧ピストン10を
素早く移動させるため、油圧クラッチ1を「切」から
「入」に切り換えるまでのタイムラグを従来より大幅に
短くすることができる。しかも油圧クラッチ1のミート
状態からは伝達トルクを徐々に高めるため、結合時のシ
ョックを小さく抑えることができる。
【0033】一方、油圧室9への油の供給を停止する
と、油圧ピストン10と中間ピストン20とは共に、リ
ターンスプリング16の押圧力によって始動位置まで押
し戻される。その際、図3のように、油圧室9内の油圧
は、油供給路17への油通過量が絞られないために短時
間で低下し、またオイル室25内の油圧も、ポペットバ
ルブ22の油導出時の油通過断面積が油導入時より拡大
するため、短時間で低下する。従ってこの油圧クラッチ
1では、「入」から「切」に切り換えるまでのタイムラ
グをも、従来より大幅に短くすることができる。
【0034】即ち、上記構成の油圧クラッチ1によれ
ば、「入」/「切」の切り換え時間を、従来のものに比
べて大幅に短縮させることができる。また、両ピストン
10,20間に、油を溜めたオイル室25を形成したこ
とにより、油圧ピストン10がミート位置に達した際の
ショックを吸収することができる。さらに、両ピストン
10,20をスペーサスプリング23で連結したことに
より、両ピストン10,20の動きを安定化させること
ができる。
【0035】次に、上記本考案に係る油圧クラッチの使
用例を説明する。
【0036】図4は、上記本考案に係る油圧クラッチを
搭載したトラクタの概要図である。
【0037】図のようにこの例では、油圧クラッチ1
は、エンジンE側の主変速と駆動輪31側の副変速との
間に設けられ、主変速レバー32の操作によるロータリ
バルブ33の制御に従って、「入」/「切」の切り換え
が自動的に行われるようになっている。そして変速時に
は、この油圧クラッチ1を「入」から「切」に切り換
え、この状態で油圧シリンダによりギヤを切り換えて変
速を行い、変速完了後に再び「入」に切り換えることに
なる。
【0038】このトラクタの場合、上記油圧クラッチ1
の「入」/「切」の切り換え時間が短いため、非常に短
い時間で変速を行って変速後の走行に移ることができ、
よって変速時のショックの少ない、非常に良好な走行感
が得られる。
【0039】図5は、上記本考案に係る油圧クラッチの
他の使用例を示すもので、トラクタに搭載されたパワー
シフトトランスミッションの概要図である。
【0040】図のようにこのトランスミッション41
は、1速用油圧クラッチC1 ,2速用油圧クラッチC
2 、3速用油圧クラッチC3 及び4速用油圧クラッチC
4 を有する主変速部42と、低速用油圧クラッチCL
中速用油圧クラッチCM 、高速用油圧クラッチCH 及び
後進用油圧クラッチCR を有する副変速部43と、を備
えている。上記各クラッチC1 〜C4 ,CL ,CM ,C
H ,CR として、上記本考案に係る油圧クラッチを使用
することができる。なお、45はエンジンからの回転を
本トランスミッション41に伝達する湿式クラッチ、4
6はニュートラル時に作動するニュートラルブレーキ、
47は前輪駆動用クラッチ、49は後輪車軸、そして5
0は独立PTO用クラッチ、51はPTO用変速部、9
1は後輪である。また、Sは車軸の回転を検出するセン
サである。
【0041】エンジン回転は、軸52からギヤ53,4
5a、湿式クラッチ45及びギヤ54,55,56を介
して主変速軸57に伝達される。そして、変速レバー
(図示せず)が1速状態にある場合、1速用油圧クラッ
チC1 及び低速用油圧クラッチCL は「入」状態(結合
状態)、他は「切」状態にあり、従って主変速軸57の
回転は、ギヤ58、1速用油圧クラッチC1 、軸59、
ギヤ60,61,62、軸63、ギヤ65,66、副変
速軸67、ギヤ69、低速用油圧クラッチCL 、軸7
0、ギヤ71,72,73,75、ピニオン76、ベル
ギヤ77及び最終ギヤ79,80を介して後車軸49に
伝達される。また、変速レバーが2速状態にある場合、
副変速部43の低速用油圧クラッチCL は結合状態のま
まで、主変速部42は2速用油圧クラッチC2 が結合す
るように切り換わる。この状態にあっては、主変速軸5
7の回転は、ギヤ81及び2速用油圧クラッチC2 、軸
59、ギヤ60,61,62を介して軸63に伝達され
る。また、3速状態は、副変速部43はそのままの状態
で、主変速部42が3速用油圧クラッチC3 を結合する
ように切り換わる。この状態では、主変速軸57の回転
は、ギヤ83及び3速用油圧クラッチC3 を介して軸6
3に伝達される。更に、4速状態は、副変速部43はそ
のままで、主変速部42が4速用油圧クラッチC4 を結
合するように切り換わる。この状態では、主変速軸57
の回転はギヤ84及び4速用油圧クラッチC4 を介して
軸63に伝達される。
【0042】そして、変速レバーを5速にすると、主変
速部42は1速用油圧クラッチC1が結合するように切
り換わるとともに、副変速部43は中速用油圧クラッチ
Mが結合するように切り換わる。この状態にあって
は、先に説明した1速用油圧クラッチC1 を介して伝達
されている軸63の回転が、中速用油圧クラッチCM
介して直接軸70に伝達される。そして、6速、7速及
び8速にあっては、副変速部43が中速用油圧クラッチ
M を結合状態に維持したままで上述と同様に主変速部
42が2速用クラッチC2 、3速用油圧クラッチC3
たは4速用油圧クラッチC4 を結合するように切り換わ
る。
【0043】そして、変速レバーを9速にすると、主変
速部42は1速用油圧クラッチC1が結合するように切
り換わるとともに、副変速部43は高速用油圧クラッチ
Hが結合するように切り換わる。この状態にあって
は、主変速部42の軸63の回転が、ギヤ65,66及
び高速用油圧クラッチCH を介してピニオンシャフト7
6aに伝達される。そして、10速、11速及び12速
にあっては、副変速部43が高速用油圧クラッチCH
結合状態に維持したままで、主変速部42が2速用油圧
クラッチC2 、3速用油圧クラッチC3 または4速用油
圧クラッチC4 を結合するように切り換わる。
【0044】更に、変速レバーを後進1速にすると、主
変速部42は1速用油圧クラッチC1 が結合するように
切り換わるとともに、副変速部43は後進用油圧クラッ
チCR が結合するように切り換わる。この状態にあって
は、主変速部42からの軸63の回転は、ギヤ65,6
6、副変速軸67及びギヤ69を介して後進用油圧クラ
ッチCR に伝達され、更に逆転ギヤ85を介してピニオ
ンシャフト76aに伝達される。そして、後進2速、3
速及び4速にあっては、副変速部43が後進用油圧クラ
ッチCR を結合状態に維持したままで、主変速部42が
2速用、3速用油圧クラッチC2 ,C3 そして4速用油
圧クラッチC4 を結合するように切り換わる。
【0045】上述のように、本考案に係る油圧クラッチ
を、パワーシフトトランスミッションに使用すれば、
「入」/「切」の切り換え時間が短いため、非常に短い
時間で円滑な変速を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例における油圧クラッチの構成を
示す断面図。
【図2】同じ油圧クラッチのミート状態を説明する状態
説明図。
【図3】同じ油圧クラッチの時間対油圧の特性図。
【図4】本考案に係る油圧クラッチを搭載したトラクタ
の概要図。
【図5】本考案に係る油圧クラッチの他の使用例を示す
もので、トラクタに搭載されたパワーシフトトランスミ
ッションの概要図。
【図6】従来例における油圧クラッチの構成を示す断面
図。
【符号の説明】
1 油圧クラッチ 5 回転ドラム 7 スプラインボス 9 油圧室 10 油圧ピストン 11,19 摩擦板 17 油供給路 20 中間ピストン 21 ストッパ 22 ポペットバルブ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧室を形成するように油圧ピストンが
    内蔵されるとともに、該油圧ピストンの前方の内周に摩
    擦板がスプライン結合された回転ドラムと、外周に摩擦
    板がスプライン結合されたスプラインボスと、を備え、
    上記回転ドラムの油圧室に油供給路から油を供給して上
    記油圧ピストンを押圧し、上記回転ドラムの摩擦板を上
    記スプラインボスの摩擦板に圧接させることにより結合
    する油圧クラッチにおいて、 上記回転ドラムの油圧室に、中間ピストンを設けるとと
    もに、 該中間ピストンと上記油圧ピストンとの間に、上記中間
    ピストンの移動を規制するストッパを設け、 上記中間ピストンに、上記油圧室内に油を供給した際に
    上記中間ピストンと油圧ピストンとの間へ油を導入し、
    かつ油導入時の油通過断面積が上記油圧室への油供給路
    の油通過断面積より小さく、油導出時の油通過断面積が
    油導入時より拡大するバルブを設けたことを特徴とする
    油圧クラッチ。
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KR20190075475A (ko) * 2017-12-21 2019-07-01 현대자동차주식회사 변속기용 도그 클러치 장치
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