JP3513135B2 - 車両用変速装置 - Google Patents

車両用変速装置

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JP3513135B2
JP3513135B2 JP2001358955A JP2001358955A JP3513135B2 JP 3513135 B2 JP3513135 B2 JP 3513135B2 JP 2001358955 A JP2001358955 A JP 2001358955A JP 2001358955 A JP2001358955 A JP 2001358955A JP 3513135 B2 JP3513135 B2 JP 3513135B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の変速歯車列を
有する車両用変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】運転者のシフトレバー操作によって変速
操作を行うようにしたマニュアル式の変速装置は、エン
ジン動力が伝達されるとともに複数の駆動歯車が設けら
れた入力軸と、駆動歯車に常時噛み合う複数の被駆動歯
車が設けられて入力軸と平行に配置された出力軸とを有
し、相互に噛み合う駆動側と被駆動側の歯車によって変
速歯車列が形成される。常時噛合い式の複数の変速歯車
列の中から動力伝達を行う歯車列をシンクロメッシュつ
まり同期噛合機構などの噛合いクラッチによって切り換
えることにより変速操作が行われる。マニュアル式の変
速装置にあっては、運転者がシフトレバーを操作する
と、その操作移動が噛合いクラッチに伝達されて、噛合
いクラッチが駆動されることになる。エンジンと入力軸
との間には、エンジン動力を入力軸に伝達する状態と、
伝達を遮断する状態とに切り換えるために、発進クラッ
チとも言われる入力クラッチが設けられている。
【0003】多段式変速装置としては、たとえば、特開
2000-65167号公報に示されるように、同心状の入力軸と
2つのカウンタ軸とを有する3軸式の変速装置があり、
エンジンと2つの入力軸との間にはデュアル式の摩擦ク
ラッチが入力クラッチとして組み込まれている。
【0004】このような構造のマニュアル式の変速装置
は、その構造をベースとして噛合いクラッチを油圧アク
チュエータによって作動させるようにすれば、たとえ
ば、特開2000-55184号公報に示されるように、走行状態
に応じて自動的に変速操作を行うことができる自動変速
装置となる。入力軸と出力軸とが平行となった平行軸式
の自動変速装置にあっては、入力軸と出力軸との間に、
動力伝達を行う歯車列を切り換えて変速操作を行うとき
に、入力軸から出力軸にトルクを伝達させる油圧式多板
クラッチからなるバイパスクラッチが設けられている。
変速操作が行われる際には、スロットルによってエンジ
ン回転数を調整するとともに、バイパスクラッチを介し
て出力軸にトルクを伝達するようにしている。
【0005】上述のようにバイパスクラッチを有する平
行軸式の自動変速装置にあっては、たとえば、第1速か
ら第2速に変速操作を行うには、まず、変速前のギヤ比
よりも高速側のギヤ比の歯車列を有するバイパスクラッ
チを係合する。これにより、エンジントルクが変速前の
歯車列を介して伝達される状態からバイパスクラッチを
介して伝達される状態に移行したら、噛合いクラッチの
ギヤを変速前の歯車列から抜いてギヤ開放を行う。ギヤ
開放は推定エンジントルクと推定バイパスクラッチトル
クとが一致した時点で行うようにしている。
【0006】このような変速装置としては、中間のギヤ
比の歯車列に設けられたバイパスクラッチと高速段側の
ギヤ比の歯車列に設けられたバイパスクラッチとの2つ
のバイパスクラッチを有するタイプのものが開発されて
いる。たとえば、前進6段の変速段を有する変速装置に
あっては、最高速段の第6段相当のギヤ比を持つバイパ
ス歯車に設けられるバイパスクラッチと、中間の変速段
である第2速あるいは第3速相当のギヤ比を持つバイパ
ス歯車に設けられるバイパスクラッチとを有するものが
開発されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように2つのバイ
パスクラッチを設けると、低速段側での変速操作が行わ
れるときと、高速段側で変速操作が行われるときとで、
バイパスクラッチを相違させることによって、バイパス
クラッチを介して伝達されるトルクと変速前の歯車列に
より伝達されるトルクとの差を小さくすることができ
る。これにより、同期回転させるまでの時間を短くする
ことができるという利点がある半面、変速装置が大型化
してしまうという問題点がある。
【0008】本発明の目的は、バイパスクラッチが設け
られた変速装置を小型化することにある。
【0009】
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用変速装置
は、エンジン動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に
複数の歯車列を介して連結されるとともに前記入力軸に
平行に配置され、駆動輪に動力を伝達する出力軸とを有
する車両用変速装置であって、前記入力軸の外側に配置
され、入力クラッチ用のドラム側摩擦プレートとバイパ
スクラッチ用のドラム側摩擦プレートとが組み込まれた
クラッチドラムと、エンジン出力軸に固定されて前記入
力クラッチ用のドラム側摩擦プレートに係合する入力側
摩擦プレートを備えた入力クラッチと、歯車列に固定さ
れて前記バイパスクラッチ用のドラム側摩擦プレートに
係合するギヤ側摩擦プレートを備え、前記歯車列を切り
換える変速操作時に前記出力軸にトルクを伝達するバイ
パスクラッチと、前記クラッチドラムに設けられた入力
クラッチ用作動部材を駆動して前記入力クラッチを係合
させる第1の油圧アクチュエータと、前記クラッチドラ
ムに設けられたバイパスクラッチ用作動部材を駆動して
前記バイパスクラッチを係合させる第2の油圧アクチュ
エータとを有することを特徴とする。
【0012】本発明にあっては、クラッチドラムに入力
クラッチとバイパスクラッチを設けたので、変速装置を
小型化することができる。
【0013】本発明の車両用変速装置は、前記バイパス
クラッチは低速段側と高速段側の2つを有し、前記バイ
パスクラッチ用作動部材の一方向の軸方向移動により一
方の前記バイパスクラッチを係合させ、逆方向の軸方向
移動により他方のバイパスクラッチを係合させることを
特徴とする。
【0014】本発明にあっては、クラッチドラムに2つ
のバイパスクラッチと入力クラッチとを設けることによ
り、変速装置を小型化することができる。また、本発明
にあっては、クラッチドラムに2つのバイパスクラッチ
を設け、それぞれのバイパスクラッチを1つの油圧アク
チュエータによって作動することにより、変速装置を小
型化することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形
態である車両用変速装置を示すスケルトン図であり、図
2は図1の要部を示す断面図である。
【0016】図1に示すように、エンジン1にはエンジ
ントルクやエンジン回転数を調整する電子制御スロット
ル2が設けられており、通常はアクセルペダルの踏み込
み量に応じた電子制御装置からの出力信号により電子制
御スロットル2を開閉してエンジン制御が行われる。こ
のエンジン制御スロットル2は、必要に応じてアクセル
ペダルの踏み込み量に関係なく、検出された運転状態に
より予め設定されたマップなどに基づいて開閉してエン
ジン制御を行うことが可能である。
【0017】エンジン1により発生した動力を駆動輪に
伝達するための変速装置は、エンジン1に連結される入
力軸3と、これに平行となって配置され駆動輪に連結さ
れる出力軸4とを有している。入力軸3は発進クラッチ
つまり入力クラッチ5を介してエンジン出力軸としての
クランク軸6に連結され、この入力クラッチ5を係合さ
せるとエンジン動力は入力軸3に伝達され、係合を解く
とエンジン動力の伝達が遮断される。ただし、この入力
クラッチ5とエンジン1との間に、トルクコンバータを
設けるようにしても良く、その場合にはトルクコンバー
タ出力軸がエンジン出力軸となる。
【0018】入力軸3には第1速と第3速と第4速と第
5速の駆動歯車11a,13a,14a,15aが一体
に設けられ、入力軸3の外側に回転自在に装着された中
空軸7には第6速の駆動歯車16aが一体に設けられ、
この中空軸7の外側に回転自在に装着された中空軸8に
は第2速の駆動歯車12aが一体に設けられている。出
力軸4には駆動歯車11a,13a,14a,15aと
常時噛み合う被駆動歯車11b,13b,14b,15
bが回転自在に設けられ、駆動歯車12a,16aと常
時噛み合う被駆動歯車12b,16bがそれぞれ出力軸
4に一体に設けられている。相互に噛み合うこれらの駆
動歯車と被駆動歯車とにより変速歯車列が形成されてお
り、それぞれの歯車列により図1に符号I〜符号VIで示
すように、第1速から第6速の変速段が形成されること
になる。
【0019】出力軸4には、動力伝達を行う変速歯車列
を第1速と第3速のいずれかに切り換えるための噛合い
クラッチ17と、第4速と第5速のいずれかに切り換え
るための噛合いクラッチ18とが設けられている。それ
ぞれの噛合いクラッチ17,18は、シンクロメッシュ
つまり同期噛合い機構により形成されている。
【0020】噛合いクラッチ17は出力軸4に固定され
たシンクロハブつまり切換ハブ17aと、これに常時噛
み合うシンクロスリーブつまり切換スリーブ17bとを
有している。この切換スリーブ17bを第1速の被駆動
歯車11bに設けられた外歯11cに噛み合わせると変
速段は第1速に設定され、逆に第3速の被駆動歯車13
bに設けられた外歯13cに噛み合わせると変速段は第
3速に設定される。それぞれの外歯11c,13cは、
歯車11b,13bに形成されたスプライン歯部と、シ
ンクロナイザリングに形成された歯部とにより形成され
ている。
【0021】同様に、噛合いクラッチ18は出力軸4に
固定された切換ハブ18aと、これに常時噛み合う切換
スリーブ18bとを有しており、この切換スリーブ18
bを第4速の被駆動歯車14bに設けられた外歯14c
に噛み合わせると変速段は第4速に設定され、逆に第5
速の被駆動歯車15bに設けられた外歯15cに噛み合
わせると変速段は第5速に設定される。ただし、それぞ
れの噛合いクラッチ17,18の一方または両方を入力
軸3に設けるようにしても良く、入力軸3に噛合いクラ
ッチを設ける場合には、噛合いクラッチが噛み合うこと
になる駆動歯車は入力軸3に対して回転自在に装着され
ることになる。
【0022】この変速装置は前輪駆動用車両、後輪駆動
用車両および四輪駆動用車両に搭載することができ、前
輪駆動用車両に搭載する場合には、出力軸4はフロント
ディファレンシャル装置19を介してドライブシャフト
(図示省略)に連結されることになり、このドライブシ
ャフトにより前輪が駆動される。この変速装置が四輪駆
動の車両に搭載される場合には、出力軸4はセンターデ
ィファレンシャル装置を介して前輪用のドライブシャフ
トと後輪用のドライブシャフトにそれぞれ連結されるこ
とになる。
【0023】クランク軸6および入力軸3の入力側端部
を覆うようにこれらの外側にはクラッチドラム21が装
着されている。このクラッチドラム21はクランク軸6
と一体に回転する円筒形状の支持部材22に図2に示さ
れるように固定されており、さらに入力軸3の端部に設
けられた連結部材23によりクラッチドラム21は入力
軸3に固定されている。
【0024】このクラッチドラム21の内周面には軸方
向に移動自在に入力クラッチ用のドラム側摩擦プレート
5aが組み込まれており、このドラム側摩擦プレート5
aに密着して係合する入力側摩擦プレート5bがクラン
ク軸6の大径端部に軸方向に移動自在に設けられてい
る。さらに、クラッチドラム21にはそれぞれの摩擦プ
レート5a,5bの移動を規制するための摩擦プレート
5cが固定されており、これらの摩擦プレート5a〜5
cは入力クラッチ5のクラッチプレートとなっている。
【0025】クラッチドラム21と中空軸8の間には第
1のバイパスクラッチ24が設けられ、このバイパスク
ラッチ24に隣接させてクラッチドラム21と中空軸7
との間には第2のバイパスクラッチ25が設けられてい
る。それぞれのバイパスクラッチ24,25は、変速操
作が行われる際に駆動歯車12a,16aを入力軸3に
締結させて入力軸3から出力軸4に伝達されるエンジン
トルクを調整するとともに、変速段を第2速に設定する
ときにはバイパスクラッチ24が係合され、変速段を第
6速に設定するときにはバイパスクラッチ25が係合さ
れる。バイパスクラッチ24は低速段側である第2速の
変速歯車列に設けられ、バイパスクラッチ25は高速段
側である第6速の変速歯車列に設けられており、それぞ
れの変速歯車列のギヤ比が相違しているので、2つのバ
イパスクラッチ24,25は相互に異なったトルクを伝
達することになる。
【0026】図2に示すように、クラッチドラム21の
内周面には軸方向に移動自在に低速段用のドラム側摩擦
プレート24aが組み込まれており、このドラム側摩擦
プレート24aに密着して係合するギヤ側摩擦プレート
24bが中空軸8に軸方向に移動自在に設けられてい
る。さらに、クラッチドラム21にはそれぞれの摩擦プ
レート24a,24bの移動を規制するためのドラム側
の摩擦プレート24cが固定されており、これらの摩擦
プレート24a〜24cはバイパスクラッチ24のクラ
ッチプレートとなっている。
【0027】クラッチドラム21の内周面には軸方向に
移動自在に高速段用のドラム側摩擦プレート25aが組
み込まれており、このドラム側摩擦プレート25aに密
着して係合するギヤ側摩擦プレート25bが中空軸7に
軸方向に移動自在に設けられている。さらに、クラッチ
ドラム21にはそれぞれの摩擦プレート25a,25b
の移動を規制するためのドラム側の摩擦プレート25c
が固定されており、これらの摩擦プレート25a〜25
cはバイパスクラッチ25のクラッチプレートとなって
いる。
【0028】2つのバイパスクラッチ24,25を係合
させるために、支持部材22に固定されたシリンダ26
とクラッチドラム21との間にはピストン27が軸方向
に摺動自在に設けられている。このピストン27にはク
ラッチドラム21の外周面に軸方向に伸びる連結部材2
8が取り付けられており、ピストン27と連結部材28
により油圧アクチュエータ29が形成されている。この
連結部材28に固定された作動部材つまりバイパスクラ
ッチ用作動部材31は2つのバイパスクラッチ24,2
5の間に径方向に伸びている。ピストン27の両側には
油室32a,32bが形成されており、支持部材22に
油室32aに連通させて形成された油路33aを介して
油室32aに油圧を供給すると、作動部材31は図2に
おいて右側に軸方向移動して低速段側のバイパスクラッ
チ24を係合させる。一方、支持部材22に油室32b
に連通させて形成された油路33bを介して油室32b
に油圧を供給すると、作動部材31は図2において左側
に軸方向移動して高速段側のバイパスクラッチ25を係
合させる。それぞれの油室32a,32b内には、油圧
アクチュエータ29を中立位置に向けてばね力を加える
ために、ばね部材34a,34bが装着されている。
【0029】入力クラッチ5を係合させるために、支持
部材22に軸方向に摺動自在に装着されたピストン35
には入力クラッチ5を形成するクラッチプレートを押圧
するための作動部材つまり入力クラッチ用作動部材36
が設けられており、ピストン35および作動部材36に
より油圧アクチュエータ37が形成されている。ピスト
ン35とクラッチドラム21との間には油室38が形成
され、この油室38に連通させて形成された油路39を
介して油室38に油圧を供給すると、作動部材36は図
2において右側に軸方向移動して入力軸3をクランク軸
6に締結することになる。ピストン35に戻す方向のば
ね力を加えるために、支持部材22にはばね部材40が
装着されている。なお、図2において、符号41はそれ
ぞれシール部材を示す。
【0030】このような変速装置にあっては、油室38
に油圧を供給するとエンジン出力軸としてのクランク軸
6は入力軸3に締結されてクラッチドラム21を介して
エンジントルクが入力軸3に伝達されることになる。そ
れぞれのバイパスクラッチ24,25が開放された状態
のもとで、噛合いクラッチ17により被駆動歯車11b
が出力軸4に噛み合わされると変速段は第1速に設定さ
れる。噛合いクラッチ17が中立位置に切換えられると
ともに油室32aに油圧が供給されてバイパスクラッチ
24が係合状態に切換えられると、変速段は第2速に設
定される。
【0031】また、それぞれのバイパスクラッチ24,
25が開放された状態のもとで、噛合いクラッチ17が
被駆動歯車13bに噛み合うと第3速の変速段に設定さ
れ、噛合いクラッチ18が被駆動歯車14bに噛み合う
と第4速の変速段に設定され、噛合いクラッチ18が被
駆動歯車15bに噛み合うと第5速の変速段に設定され
る。さらに、それぞれの噛合いクラッチ17,18が中
立位置の状態のもとでバイパスクラッチ24が係合状態
に切換えられると、変速段は第6速に設定される。
【0032】それぞれの噛合いクラッチ17,18は図
示しない油圧アクチュエータによって切換え作動するよ
うになっており、それぞれの油圧アクチュエータを車両
の走行状態に応じて制御装置からの信号により自動的に
切り換えるようにすると、この車両用変速装置は自動変
速装置となる。一方、車室内に設けられたシフトレバー
を運転者が操作することにより、油圧アクチュエータを
作動させて噛合いクラッチ17,18の作動を指令する
ようにすれば、この車両用変速装置はマニュアル式の変
速装置となる。
【0033】2つのバイパスクラッチ24,25を備え
た上記変速装置にあっては、第1速の変速歯車列を介し
て動力伝達が行われている状態から第2速の変速歯車列
を介して動力伝達を行う状態に変速操作する際には、ま
ず、低速段側のバイパスクラッチ24を係合させる。こ
れにより、エンジントルクは2つの歯車11a,11b
により形成される第1速の歯車列と、バイパス歯車とし
て機能する2つの歯車12a,12bにより形成される
第2速の歯車列との2系統を介して伝達される状態にな
る。次いで、噛合いクラッチ17の切換スリーブ17b
を第1速の歯車列の外歯11cからギヤ抜きを行って噛
合い状態を開放する。この状態のもとで、バイパスクラ
ッチ24を完全に係合させることにより、第2速への変
速操作が完了する。
【0034】一方、第2速から第3速に変速操作を行う
ときには、低速段側のバイパスクラッチ24を開放しな
がら高速段側のバイパスクラッチ25を係合させてバイ
パスクラッチ25を介して動力伝達を行い、入力軸3の
回転数を低下させて入力軸回転数を第3速に同期させた
後に、噛合いクラッチ17の切換スリーブ17bを第3
速の歯車列の外歯13cに噛み合わせる。
【0035】また、第3速から第4速、および第4速か
ら第5速に変速操作を行うときには、まず、バイパスク
ラッチ25を係合させる。これにより、エンジントルク
は第6速の歯車列からなるバイパス歯車の歯車列を介し
て伝達される状態になる。次いで、噛合いクラッチの切
換スリーブを変速前の歯車列の外歯からギヤ抜きを行っ
て噛合い状態を開放し、噛合いクラッチを中立状態とす
る。中立状態のもとで、バイパスクラッチ25のトルク
を制御して入力軸3の回転数を低下させて入力軸回転数
をそれぞれ変速後の回転に同期させる。同期が完了した
ら、噛合いクラッチの切換スリーブを変速後の歯車列の
外歯に噛み合わせるようにギヤ挿入を行う。
【0036】このように機能する2つのバイパスクラッ
チ24,25を有する変速装置において、2つのバイパ
スクラッチ24,25を隣接して1つのクラッチドラム
21内に組み込むようにしたので、変速装置の軸方向寸
法を短くすることが可能となる。また、バイパスクラッ
チ24,25に加えて、入力クラッチ5も同じクラッチ
ドラム21内に組み込むようにしたので、さらに入力ク
ラッチ5を含めて変速装置の軸方向寸法を短くすること
が可能となる。
【0037】本発明は実施の形態に限定されるものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であ
る。たとえば、図示する場合には低速段側のバイパスク
ラッチ24には第2速の変速歯車列に設けられている
が、バイパスクラッチ24が取り付けられる駆動歯車を
第3速の駆動歯車としても良い。
【0038】さらに、低速段側のバイパスクラッチ24
と高速段側のバイパスクラッチ25は入力軸3に設けら
れているが、出力軸4に設けるようにしても良い。その
場合には、入力クラッチ5のクラッチドラムと2つのバ
イパスクラッチ用のクラッチドラムとを設けることにな
る。
【0039】また、図示する場合には、バイパスクラッ
チ24は第2速の歯車列に設けられ、バイパスクラッチ
25は第6速の歯車列に設けられており、それぞれの変
速歯車列はバイパス歯車を兼ねているが、第1速から第
6速の変速歯車列に加えて、第2速あるいは第3速相当
のバイパス歯車と、第6速相当のバイパス歯車とを変速
用の歯車列とは別に設け、それぞれのバイパス歯車にバ
イパスクラッチ24,25を設けるようにしても良い。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、変速操作時にエンジン
の動力をバイパスさせてトルク切れの発生を防止するバ
イパスクラッチを2つ設けた場合において、2つのバイ
パスクラッチを1つのクラッチドラム内に設け、1つの
油圧アクチュエータによって2つのバイパスクラッチを
作動させるようにしたので、変速装置の軸方向寸法を短
くすることができ、変速装置のコンパクト化を達成する
ことができる。
【0041】また、バイパスクラッチと入力クラッチと
を1つのクラッチドラム内に設けることによって変速装
置のコンパクト化を達成することができる。さらに、2
つのバイパスクラッチと入力クラッチとを1つのクラッ
チドラム内に設けることによって、これらのクラッチを
有する変速装置のコンパクト化を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である車両用変速装置を
示すスケルトン図である。
【図2】図1の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン 3 入力軸 4 出力軸 5 入力クラッチ 5a ドラム側摩擦プレート 5b 入力側摩擦プレート 6 クランク軸(エンジン出力軸) 21 クラッチドラム 24 バイパスクラッチ(低速段用のバイパスクラッ
チ) 25 バイパスクラッチ(高速段用のバイパスクラッ
チ) 29 油圧アクチュエータ 31 作動部材 36 作動部材 37 油圧アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−4788(JP,A) 特開 平4−219557(JP,A) 特開 平11−170877(JP,A) 特開 昭55−63051(JP,A) 実開 平4−22627(JP,U) 実開 昭57−143422(JP,U) 実開 昭48−43045(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 3/00 - 3/78 B60K 17/02 F16D 25/10 F16D 48/02 F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン動力が伝達される入力軸と、前
    記入力軸に複数の歯車列を介して連結されるとともに前
    記入力軸に平行に配置され、駆動輪に動力を伝達する出
    力軸とを有する車両用変速装置であって、 前記入力軸の外側に配置され、入力クラッチ用のドラム
    側摩擦プレートとバイパスクラッチ用のドラム側摩擦プ
    レートとが組み込まれたクラッチドラムと、 エンジン出力軸に固定されて前記入力クラッチ用のドラ
    ム側摩擦プレートに係合する入力側摩擦プレートを備え
    た入力クラッチと、 歯車列に固定されて前記バイパスクラッチ用のドラム側
    摩擦プレートに係合するギヤ側摩擦プレートを備え、前
    記歯車列を切り換える変速操作時に前記出力軸にトルク
    を伝達するバイパスクラッチと、 前記クラッチドラムに設けられた入力クラッチ用作動部
    材を駆動して前記入力クラッチを係合させる第1の油圧
    アクチュエータと、 前記クラッチドラムに設けられたバイパスクラッチ用作
    動部材を駆動して前記バイパスクラッチを係合させる第
    2の油圧アクチュエータとを有することを特徴とする車
    両用変速装置。
  2. 【請求項2】 請求項記載の車両用変速装置におい
    て、前記バイパスクラッチは低速段側と高速段側の2つ
    を有し、前記バイパスクラッチ用作動部材の一方向の軸
    方向移動により一方の前記バイパスクラッチを係合さ
    せ、逆方向の軸方向移動により他方のバイパスクラッチ
    を係合させることを特徴とする車両用変速装置。
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