JPH0731574Y2 - 電気機器ベースの組付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車のコントロールパネルに配設されるスイ
ッチ等の各種電気機器ベースの組付構造に関するもので
ある。

（従来の技術） 自動車等のコントロールパネルには、スイッチ等の各種
の電気機器が配設されるが、スイッチ本体の保護あるい
は組付性向上等のため、予めスイッチ本体をケース内に
収容し、この状態で所定の位置に配設することが行なわ
れている。

このようなスイッチ本体等からなる電気機器ベースをケ
ースに収容して組み付ける構造としては、従来、第５図
に示すものがある。このものは、ケース11の挿入口12の
縁近傍に矩形の係合孔13を設けるとともに、第６図に示
すように、内面に挿入口12の端面より係合孔13にかけて
傾斜面14を設けて、このケース11にベース１を挿入した
際に、ベース１の係合爪部４がケース11の傾斜面14を押
すことにより、第６図に示すように、縁部15が外方に撓
む結果、係合爪部４が係合孔13の縁に係合するようにな
っている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、前記従来の構造では、ケース11の挿入口
12の縁自体の弾性を利用しているため、縁部15が撓みに
くく、組付けが困難であるうえ、縁部15や係合爪部４が
破損することがあった。また、一旦組み付けた後はドラ
イバーの先等で縁部15をこじるようにしなければなら
ず、取り外すのが非常に困難であるという問題があっ
た。

本考案はかかる問題点に鑑みてなされたもので、脱着が
容易な電気機器ベースの組付構造を提供することを目的
とする。

（課題を解決するための手段） 前記目的を達成するため、本考案は、電気機器ベースを
ケース内に挿入して収容し、ベースの係合爪部をケース
の弾性係合部に係合して組み付ける電気機器ベースの組
付構造において、 ケースの挿入口の縁部に、鍔部を外方に突設するととも
に、コ字形のスリットを設けて鍔部よりベースの挿入方
向に延在する弾性係合部を形成し、該弾性係合部の先端
に前記鍔部に対向する突片を突設して、ケース内に挿入
したベースの係合爪部が前記ケースの弾性係合部の先端
に係合するようにしたものである。

（実施例） 次に、本考案の一実施例を図面に従って説明する。

第１図において、１はスイッチ本体等の電気機器の６面
体モデルで図示したベース、２は該ベース１を収容する
ケースである。ベース１の一端には、上方及び下方に突
出する端板3,3が突設されているとともに、上面に係合
爪部４が突設されている。

ケース２の挿入口５の縁部には、上方に突出する鍔部６
が突設されるとともに、コ字形のスリット７を設けて鍔
部６よりベース１の挿入方向に延在する弾性係合部８が
形成されている。弾性係合部８の先端には突片９が前記
鍔部６に平行で、かつ、対向するように突設されてい
る。また、弾性係合部８の内面には、第１図に示すよう
に、傾斜面10が形成されている。

前記ベース１をケース２に収容して組み付けるには、ま
ず、第１図に示すように、ベース１の端板3,3を有する
端部とは反対側の端部をケース２の挿入口５に挿入して
押し込むだけでよい。この押し込みにより、ベース１の
係合爪部４が弾性係合部８の傾斜面を押し上げる結果、
弾性係合部８は第３図に示すように撓んで、係合爪部４
はケース２内に没入してゆく。そして、ベース１の端板
がケース２の挿入口５の端面に当接すると同時に、ベー
ス１の係合爪部４が弾性係合部８の先端に係合し、弾性
係合部８が復帰して組み付けられる。

また、ベース１をケース２から取り出すには、第４図に
示すように、突片９を鍔部６側に押し倒すことにより、
弾性係合部８が撓んで、該弾性係合部８と係合爪部４と
の係合が外れるため、端板３に指を掛けてベース１を引
き出せば、ケース２から取り出すことができる。

このとき、突片９を押し過ぎても、鍔部６に当接し突片
９はこれ以上押し進むことはないので、弾性係合部８が
破損することはない。また、鍔部６と突片９をつまむよ
うにして、突片９を鍔部６に近接させることにより、弾
性係合部８と係合爪部４との係合を外すこともできるた
め、非常に簡単に操作することができる。

なお、前記実施例では、電気機器ベース１を６面体モデ
ルで図示したが、種々の形状を有する実際の電気機器で
は、その本体又は本体が取り付けられるプリント基板等
に係合爪部４を適宜設ければよい。

（考案の効果） 以上の説明から明らかなように、本考案によれば、ベー
スをケースに押し込むだけで組み付けられ、また、突片
を鍔部側に押したり、あるいは突片と鍔部をつまむよう
にするだけで、ケースからベースを取り出すことができ
るので脱着が容易である。

また、ケースにコ字形のスリットを設けることにより、
弾性係合部を設けているので、弾性係合部の撓みを大き
くとることができ、係合爪部やケース挿入口の縁部が破
損したりすることがなく、安全であるという効果を有し
ている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るベースとケースの分解斜視図、第
２図は第１図におけるＡ方向からみたケースの部分拡大
斜視図、第３図はベースの係合爪部とケースの弾性係合
部との係合状態を示す断面図、第４図はベースの取外し
時の状態を示す断面図、第５図は従来のベースとケース
の分解斜視図、第６図は第５図に示すベースの係合爪部
とケースの係合孔との係合状態を示す断面図である。 １……ベース、２……ケース、４……係合爪部、５……
挿入口、６……鍔部、７……スリット、８……弾性係合
部、９……突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電気機器ベースをケース内に挿入して収容
   し、ベースの係合爪部をケースの弾性係合部に係合して
   組み付ける電気機器ベースの組付構造において、 ケースの挿入口の縁部に、鍔部を外方に突設するととも
   に、コ字形のスリットを設けて鍔部よりベースの挿入方
   向に延在する弾性係合部を形成し、該弾性係合部の先端
   に前記鍔部に対向する突片を突設して、ケース内に挿入
   したベースの係合爪部が前記ケースの弾性係合部の先端
   に係合するようにしたことを特徴とする電気機器ベース
   の組付構造。