JPH073143Y2 - 焼却炉の空冷壁 - Google Patents
焼却炉の空冷壁Info
- Publication number
- JPH073143Y2 JPH073143Y2 JP1988131540U JP13154088U JPH073143Y2 JP H073143 Y2 JPH073143 Y2 JP H073143Y2 JP 1988131540 U JP1988131540 U JP 1988131540U JP 13154088 U JP13154088 U JP 13154088U JP H073143 Y2 JPH073143 Y2 JP H073143Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- side wall
- cooling
- wall
- step portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Description
【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は焼却炉燃焼室の側部に設けられる空冷壁に関す
るものである。
るものである。
従来の技術 廃棄物などの被燃焼材料を焼却する焼却炉では、第２図
に示すように、廃棄物ａが投げ込まれる投入ホッパ１の
下方に、乾燥火格子２と燃焼火格子３とが下方に傾斜し
て設けられ、廃棄物ａは乾燥火格子２の上で乾燥された
後、燃焼火格子３で燃焼され、その後例えば溶融炉（図
示せず）などに搬送される。燃焼火格子３上の廃棄物ａ
の温度は非常に高くなり、残渣内の灰を融かしてクリン
カを発生させる。
に示すように、廃棄物ａが投げ込まれる投入ホッパ１の
下方に、乾燥火格子２と燃焼火格子３とが下方に傾斜し
て設けられ、廃棄物ａは乾燥火格子２の上で乾燥された
後、燃焼火格子３で燃焼され、その後例えば溶融炉（図
示せず）などに搬送される。燃焼火格子３上の廃棄物ａ
の温度は非常に高くなり、残渣内の灰を融かしてクリン
カを発生させる。
このクリンカの発生を抑制するため、従来より鋳鋼製の
空冷壁が用いられている。この空冷壁は、第３図に示す
ように、平板状の側壁５の背面に空気供給路６に連通す
る空気通路７が形成され、隔壁部８により矢印方向に空
気が供給されている。側壁５には上下方向適当間隔おき
に孔部5aが設けられているとともに、鉤形の係止部9aが
取付けられた遮へい板９が側壁５の孔部5aに掛止されて
いる。側壁５の孔部5aの大きさは係止部9aの係止部分よ
り大きめに形成され、また、遮へい板９は側壁５に対し
て間隙10をあけて取付けられているとともに、遮へい板
９に複数の噴出口11が設けられ、空気通路７からの空気
は、側壁５の孔部5a、側壁５と遮へい板９との間の間隔
10および遮へい板９の噴出口11を介して燃焼室４内に供
給される。これにより空気通路７を通過する空気が側壁
５を残渣内の灰分の融点以下の温度に冷却するととも
に、噴出口11からの空気の供給により、側壁５の近傍の
廃棄物ａも完全燃焼され、この結果クリンカの発生は防
止される。
空冷壁が用いられている。この空冷壁は、第３図に示す
ように、平板状の側壁５の背面に空気供給路６に連通す
る空気通路７が形成され、隔壁部８により矢印方向に空
気が供給されている。側壁５には上下方向適当間隔おき
に孔部5aが設けられているとともに、鉤形の係止部9aが
取付けられた遮へい板９が側壁５の孔部5aに掛止されて
いる。側壁５の孔部5aの大きさは係止部9aの係止部分よ
り大きめに形成され、また、遮へい板９は側壁５に対し
て間隙10をあけて取付けられているとともに、遮へい板
９に複数の噴出口11が設けられ、空気通路７からの空気
は、側壁５の孔部5a、側壁５と遮へい板９との間の間隔
10および遮へい板９の噴出口11を介して燃焼室４内に供
給される。これにより空気通路７を通過する空気が側壁
５を残渣内の灰分の融点以下の温度に冷却するととも
に、噴出口11からの空気の供給により、側壁５の近傍の
廃棄物ａも完全燃焼され、この結果クリンカの発生は防
止される。
なお、第２図において、13は廃棄物ａがためられるピッ
ト、14はピット13内の廃棄物ａを投入ホッパ１に投げ込
むクレーン、第３図において、15は燃焼火格子３どうし
をｂ方向に押圧して密接させるガイドプレート、16は側
壁15の上端に取付けられたＬ字形部材で、このＬ字形部
材16と遮へい板９の上端との間にも噴出口11が設けられ
ている。
ト、14はピット13内の廃棄物ａを投入ホッパ１に投げ込
むクレーン、第３図において、15は燃焼火格子３どうし
をｂ方向に押圧して密接させるガイドプレート、16は側
壁15の上端に取付けられたＬ字形部材で、このＬ字形部
材16と遮へい板９の上端との間にも噴出口11が設けられ
ている。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、この種の空冷壁によれば、燃焼火格子３
の上を流れる廃棄物ａのすぐ側方に噴出口11が設けられ
ているため、この空気噴出箇所の廃棄物ａが特に高温状
態で燃焼し、この箇所の遮へい板部分9bおよび側壁部分
5bが焼損するという問題があった。また、この問題を解
消しようとして、噴出口11を側壁５の上部に対応する位
置にしか設けなければ、側壁５の近傍の廃棄物ａへの空
気の供給が不足してしまう。
の上を流れる廃棄物ａのすぐ側方に噴出口11が設けられ
ているため、この空気噴出箇所の廃棄物ａが特に高温状
態で燃焼し、この箇所の遮へい板部分9bおよび側壁部分
5bが焼損するという問題があった。また、この問題を解
消しようとして、噴出口11を側壁５の上部に対応する位
置にしか設けなければ、側壁５の近傍の廃棄物ａへの空
気の供給が不足してしまう。
本考案は上記課題を解決するもので、側壁近傍の廃棄物
に向かって十分な空気を供給しながら遮へい板や側壁が
焼損することのない空冷壁を提供することを目的とする
ものである。
に向かって十分な空気を供給しながら遮へい板や側壁が
焼損することのない空冷壁を提供することを目的とする
ものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本考案は、空冷側壁における
火格子上の被燃焼材料より所定距離高い位置に焼却炉燃
焼室に向かって下方に傾斜する段差部を設け、この段差
部上方に、複数の遮へい板および複数の空気噴出口を設
け、空冷側壁の背面部分に、断面略Ｌ字状で、段差部上
端位置から背面より離れる方向に延びる側方延長部とこ
の側方延長部より上方に延びる上延部とからなり、空気
供給路からの空気を側方延長部により段差部背面に沿う
ように導くとともに段差部背面側からの空気を上延部に
より一端上方に導いた後に空冷側壁の背面部分に沿わせ
ながら下方に導く隔壁部を設けたものである。
火格子上の被燃焼材料より所定距離高い位置に焼却炉燃
焼室に向かって下方に傾斜する段差部を設け、この段差
部上方に、複数の遮へい板および複数の空気噴出口を設
け、空冷側壁の背面部分に、断面略Ｌ字状で、段差部上
端位置から背面より離れる方向に延びる側方延長部とこ
の側方延長部より上方に延びる上延部とからなり、空気
供給路からの空気を側方延長部により段差部背面に沿う
ように導くとともに段差部背面側からの空気を上延部に
より一端上方に導いた後に空冷側壁の背面部分に沿わせ
ながら下方に導く隔壁部を設けたものである。
作用 上記構成により、空気噴出口から噴出された空気は段差
部に沿いながら拡散されて段差部近傍の廃棄物に供給さ
れ、これによりこれらの廃棄物は均一に燃焼される。し
たがって従来のように廃棄物近傍の空気噴出口部分の側
壁が局部的に高熱となることはなく焼損しない。
部に沿いながら拡散されて段差部近傍の廃棄物に供給さ
れ、これによりこれらの廃棄物は均一に燃焼される。し
たがって従来のように廃棄物近傍の空気噴出口部分の側
壁が局部的に高熱となることはなく焼損しない。
実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づき説明する。
第１図は本考案の一実施例を示す空冷壁の断面図であ
る。なお、従来のものと同じ構造の部分には同一番号を
付し、その説明は省略する。第１図において、21は空冷
側壁で、この空冷側壁21の燃焼火格子３より所定距離高
い位置には燃焼室４に向かって下方に傾斜する段差部22
が設けられ、空冷側壁21の孔部21aは、段差部22より上
方の空冷側壁21に複数設けられ、段差部22より下方の空
冷側壁21には設けられていない。また遮へい板９も側壁
21の段差部22より上方に掛止されている。さらに、空気
噴出用の噴出口11は、遮へい板９や遮へい板９の上端と
Ｌ字形部材16との間だけでなく、遮へい板９の下端と側
壁21の段差部22との間にも設けられている。また、空気
通路７は段差部22より下方の側壁21の背面にも設けられ
ている。つまり、空冷側壁21の背面部分に、断面Ｌ字状
で、段差部上端位置から背面より離れる方向に延びる側
方延長部とこの側方延長部より上方に延びる上延部とか
らなる隔壁部８が設けられている。
る。なお、従来のものと同じ構造の部分には同一番号を
付し、その説明は省略する。第１図において、21は空冷
側壁で、この空冷側壁21の燃焼火格子３より所定距離高
い位置には燃焼室４に向かって下方に傾斜する段差部22
が設けられ、空冷側壁21の孔部21aは、段差部22より上
方の空冷側壁21に複数設けられ、段差部22より下方の空
冷側壁21には設けられていない。また遮へい板９も側壁
21の段差部22より上方に掛止されている。さらに、空気
噴出用の噴出口11は、遮へい板９や遮へい板９の上端と
Ｌ字形部材16との間だけでなく、遮へい板９の下端と側
壁21の段差部22との間にも設けられている。また、空気
通路７は段差部22より下方の側壁21の背面にも設けられ
ている。つまり、空冷側壁21の背面部分に、断面Ｌ字状
で、段差部上端位置から背面より離れる方向に延びる側
方延長部とこの側方延長部より上方に延びる上延部とか
らなる隔壁部８が設けられている。
上記構成により、空気通路７内に送られてきた空気は段
差部22も含めて空冷側壁21を冷却しながら、側壁21の孔
部21aから側壁21と遮へい板９との間の間隙10を通り噴
出口11から燃焼室４内に供給される。この際、特に遮へ
い板９と段差部22との間の噴出口11から噴出された空気
は下方に傾斜する段差部22に沿って拡散されながら、段
差部22の近傍の廃棄物ａに供給され、これにより上記噴
出口11の近傍の遮へい板９や空冷側壁21が焼損すること
なく、段差部22の近傍の廃棄物ａは均一に燃焼される。
また、隔壁部８の側方延長部を設けたことにより、空気
供給路６からの空気が隔壁部８の側方延長部とともに段
差部22の背面に効果的に当接して冷却効果が高められ、
段差部22が局部的に高温となって損傷することが防止さ
れる。また、隔壁部８の上延部を設けたことにより、段
差部22の背面側からの空気は、一端上方に向かって導か
れた後、空冷側壁21における段差部22より上方の背面部
分に沿って徐々に予熱されながら下方に向かって導か
れ、孔部21aおよび噴出口11を介して噴出される。した
がって、噴出口11から噴出される空気は下方側ほど予熱
されたものが噴出され、燃焼室４内を安定した状態に保
ちながら空気を良好に供給することができる。
差部22も含めて空冷側壁21を冷却しながら、側壁21の孔
部21aから側壁21と遮へい板９との間の間隙10を通り噴
出口11から燃焼室４内に供給される。この際、特に遮へ
い板９と段差部22との間の噴出口11から噴出された空気
は下方に傾斜する段差部22に沿って拡散されながら、段
差部22の近傍の廃棄物ａに供給され、これにより上記噴
出口11の近傍の遮へい板９や空冷側壁21が焼損すること
なく、段差部22の近傍の廃棄物ａは均一に燃焼される。
また、隔壁部８の側方延長部を設けたことにより、空気
供給路６からの空気が隔壁部８の側方延長部とともに段
差部22の背面に効果的に当接して冷却効果が高められ、
段差部22が局部的に高温となって損傷することが防止さ
れる。また、隔壁部８の上延部を設けたことにより、段
差部22の背面側からの空気は、一端上方に向かって導か
れた後、空冷側壁21における段差部22より上方の背面部
分に沿って徐々に予熱されながら下方に向かって導か
れ、孔部21aおよび噴出口11を介して噴出される。した
がって、噴出口11から噴出される空気は下方側ほど予熱
されたものが噴出され、燃焼室４内を安定した状態に保
ちながら空気を良好に供給することができる。
考案の効果 以上のように本考案によれば、空冷側壁に段差部を設け
てこの段差部上方から空気を送り込むようにしたので、
廃棄物を均一に完全燃焼させながら、空冷側壁の局部的
な焼損を防止することができ、また、隔壁部の側方延長
部を設けたことにより、空気供給路からの空気が段差部
の背面に効果的に当接して冷却効果が高められ、段差部
の損傷が防止され、これにより空冷壁の耐久性が従来よ
り向上する。また、隔壁部の上延部を設けて、空冷側壁
における段差部より上方の背面部分では空気を下方に導
くように構成したことにより、噴出口から噴出される空
気は下方側ほど予熱されたものが噴出されて、燃焼室内
を安定した状態に保ちながら空気を良好に供給すること
ができる。
てこの段差部上方から空気を送り込むようにしたので、
廃棄物を均一に完全燃焼させながら、空冷側壁の局部的
な焼損を防止することができ、また、隔壁部の側方延長
部を設けたことにより、空気供給路からの空気が段差部
の背面に効果的に当接して冷却効果が高められ、段差部
の損傷が防止され、これにより空冷壁の耐久性が従来よ
り向上する。また、隔壁部の上延部を設けて、空冷側壁
における段差部より上方の背面部分では空気を下方に導
くように構成したことにより、噴出口から噴出される空
気は下方側ほど予熱されたものが噴出されて、燃焼室内
を安定した状態に保ちながら空気を良好に供給すること
ができる。
【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の一実施例を示す空冷壁の断面図、第２
図は焼却設備の概略図、第３図は従来の空冷壁の断面図
である。 ３……焼却火格子、４……燃焼室、７……空気通路、９
……遮へい板、10……間隙、11……噴出口、21……空冷
側壁、21a……孔部、22……段差部。
図は焼却設備の概略図、第３図は従来の空冷壁の断面図
である。 ３……焼却火格子、４……燃焼室、７……空気通路、９
……遮へい板、10……間隙、11……噴出口、21……空冷
側壁、21a……孔部、22……段差部。
フロントページの続き (72)考案者 寺尾 康 大阪府大阪市浪速区敷津東１丁目２番47号 久保田鉄工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−49813（ＪＰ，Ａ) 実開 昭58−122828（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭56−20668（ＪＰ，Ｙ２)
Claims (1)
- 【請求項１】焼却炉燃焼室の側部に設けられる空冷壁で
あって、空冷側壁における火格子上の被燃焼材料より所
定距離高い位置に焼却炉燃焼室に向かって下方に傾斜す
る段差部を設け、この段差部上方に、複数の遮へい板お
よび複数の空気噴出口を設け、空冷側壁の背面部分に、
断面略Ｌ字状で、段差部上端位置から背面より離れる方
向に延びる側方延長部とこの側方延長部より上方に延び
る上延部とからなり、空気供給路からの空気を側方延長
部により段差部背面に沿うように導くとともに段差部背
面側からの空気を上延部により一旦上方に導いた後に空
冷側壁の背面部分に沿わせながら下方に導く隔壁部を設
けた焼却炉の空冷壁。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988131540U JPH073143Y2 (ja) | 1988-10-06 | 1988-10-06 | 焼却炉の空冷壁 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988131540U JPH073143Y2 (ja) | 1988-10-06 | 1988-10-06 | 焼却炉の空冷壁 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0254021U JPH0254021U (ja) | 1990-04-19 |
| JPH073143Y2 true JPH073143Y2 (ja) | 1995-01-30 |
Family
ID=31387707
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1988131540U Expired - Lifetime JPH073143Y2 (ja) | 1988-10-06 | 1988-10-06 | 焼却炉の空冷壁 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH073143Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2471909C (en) * | 2009-07-18 | 2019-02-13 | Hamworthy Combustion Engineering Ltd | Incinerator for boil-off gas |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5620668U (ja) * | 1979-07-26 | 1981-02-24 | ||
| JPS609559Y2 (ja) * | 1982-02-15 | 1985-04-04 | 株式会社クボタ | 焼却炉 |
-
1988
- 1988-10-06 JP JP1988131540U patent/JPH073143Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0254021U (ja) | 1990-04-19 |
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