JPH087226Y2 - 火格子冷却装置 - Google Patents
火格子冷却装置Info
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- JPH087226Y2 JPH087226Y2 JP6067991U JP6067991U JPH087226Y2 JP H087226 Y2 JPH087226 Y2 JP H087226Y2 JP 6067991 U JP6067991 U JP 6067991U JP 6067991 U JP6067991 U JP 6067991U JP H087226 Y2 JPH087226 Y2 JP H087226Y2
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- cooling
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、たとえば、ごみ焼却
炉など焼却炉におけるストーカを構成する火格子を冷却
するための火格子冷却装置に関するものである。
炉など焼却炉におけるストーカを構成する火格子を冷却
するための火格子冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、日々発生する都市ごみは増加の一
途をたどり、また、生活環境の変化により、とくに、プ
ラスチツク類など高カロリーのごみが多量に発生してい
る。このようなごみの高カロリー化は、焼却炉における
低空気比燃焼化とともに、火格子に対する熱負荷を増大
させる原因となっている。
途をたどり、また、生活環境の変化により、とくに、プ
ラスチツク類など高カロリーのごみが多量に発生してい
る。このようなごみの高カロリー化は、焼却炉における
低空気比燃焼化とともに、火格子に対する熱負荷を増大
させる原因となっている。
【0003】ところで、火格子の温度は炉内の燃焼状
態、燃焼温度によって影響を受け、高い場合には400
ないし500℃を越える状況となる。また、火格子材質
には、たとえば、高クロム耐熱鋳鋼などの高級材質を使
用しているが、上記のように、火格子が高温となると、
高温腐食によって火格子の減肉が進行し、火格子が焼損
するおそれがある。
態、燃焼温度によって影響を受け、高い場合には400
ないし500℃を越える状況となる。また、火格子材質
には、たとえば、高クロム耐熱鋳鋼などの高級材質を使
用しているが、上記のように、火格子が高温となると、
高温腐食によって火格子の減肉が進行し、火格子が焼損
するおそれがある。
【0004】このような火格子の高温腐食の原因として
は、火格子の表面に付着した焼却灰中のNa2 SO4 や
NaCIが火格子表面に生成するスケールと反応して加
速的に酸化を引き起こすとする説、または低融点の硫化
物共晶がスケールの内層部あるいは粒界に沿って生成さ
れ、腐食が促進されたとする説などが考えられるが、高
温腐食により火格子の減肉が進行し、燃焼が活発で局部
的に還元雰囲気になる部分は、その傾向は一段と顕著と
なる。
は、火格子の表面に付着した焼却灰中のNa2 SO4 や
NaCIが火格子表面に生成するスケールと反応して加
速的に酸化を引き起こすとする説、または低融点の硫化
物共晶がスケールの内層部あるいは粒界に沿って生成さ
れ、腐食が促進されたとする説などが考えられるが、高
温腐食により火格子の減肉が進行し、燃焼が活発で局部
的に還元雰囲気になる部分は、その傾向は一段と顕著と
なる。
【0005】このように、火格子に対する熱負荷が増大
すると、その結果、火格子温度は高くなり、高温腐食な
どによって、火格子の寿命は短くなり、短期間での火格
子の交換をよぎなくされることになる。
すると、その結果、火格子温度は高くなり、高温腐食な
どによって、火格子の寿命は短くなり、短期間での火格
子の交換をよぎなくされることになる。
【0006】そこで、この火格子の耐久性を向上させ、
火格子の長寿命化を図るため、火格子を冷却することが
おこなわれているが、従来、火格子を冷却する手段に
は、空冷式と水冷式ものがある。まず、空冷式のものと
しては、たとえば、実公平3−7698号公報記載の方
法(従来例1という)、特公昭32−2647号公報記
載の方法(従来例2という)がある。
火格子の長寿命化を図るため、火格子を冷却することが
おこなわれているが、従来、火格子を冷却する手段に
は、空冷式と水冷式ものがある。まず、空冷式のものと
しては、たとえば、実公平3−7698号公報記載の方
法(従来例1という)、特公昭32−2647号公報記
載の方法(従来例2という)がある。
【0007】従来例1で用いる火格子の構造は、火格子
台と火格子板との二つの部材からなり、上記火格子台の
上部に火格子板を嵌合した中空状のもので、この火格子
の内部に冷却用の空気を流すことによって火格子を冷却
しようというものであり、とくに、火格子板に内向きの
冷却用リブを形成することにより、火格子冷却効率(熱
放散表面積/受熱表面積)が大きくなるようにしたもの
である。
台と火格子板との二つの部材からなり、上記火格子台の
上部に火格子板を嵌合した中空状のもので、この火格子
の内部に冷却用の空気を流すことによって火格子を冷却
しようというものであり、とくに、火格子板に内向きの
冷却用リブを形成することにより、火格子冷却効率(熱
放散表面積/受熱表面積)が大きくなるようにしたもの
である。
【0008】一方、従来例2で用いる火格子は、空気流
入孔と空気流出孔と空気案内通路とを形成した中空状の
もので、空気流入孔より取り入れた冷却用の空気を空気
案内通路内に循環させ、空気流出孔から取り出すことに
より、火格子を冷却しようというものである。
入孔と空気流出孔と空気案内通路とを形成した中空状の
もので、空気流入孔より取り入れた冷却用の空気を空気
案内通路内に循環させ、空気流出孔から取り出すことに
より、火格子を冷却しようというものである。
【0009】また、水冷式のものには、たとえば、特開
平2−106613号公報記載の方法(従来例3とい
う)がある。この方法は、火格子の表面板とその内部に
設けたガイド板とにより火格子内部に冷却水流路を形成
し、この冷却水流路の両端部に冷却水の給水管と排水管
を設けたものであり、給水管から取り込んだ冷却水を上
記冷却水流路に循環させ、排水管から取り出すことによ
り、火格子を冷却しようというものである。
平2−106613号公報記載の方法(従来例3とい
う)がある。この方法は、火格子の表面板とその内部に
設けたガイド板とにより火格子内部に冷却水流路を形成
し、この冷却水流路の両端部に冷却水の給水管と排水管
を設けたものであり、給水管から取り込んだ冷却水を上
記冷却水流路に循環させ、排水管から取り出すことによ
り、火格子を冷却しようというものである。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
1および従来例2による方法では、火格子の冷却に用い
る燃焼用空気量が少ないため、火格子冷却効率を大きく
しても、冷却に必要な空気流速を得ることがむずかし
く、また、熱負荷が大きくかかる部分はストーカの一部
に特定できるにもかかわらず、構造的に局部的な対応が
できず、さらに、火格子自体の内部構造も複雑になると
いう不都合があった。
1および従来例2による方法では、火格子の冷却に用い
る燃焼用空気量が少ないため、火格子冷却効率を大きく
しても、冷却に必要な空気流速を得ることがむずかし
く、また、熱負荷が大きくかかる部分はストーカの一部
に特定できるにもかかわらず、構造的に局部的な対応が
できず、さらに、火格子自体の内部構造も複雑になると
いう不都合があった。
【0011】また、従来例3のものでも、火格子の内部
に冷却水流路を形成しなければならないので、火格子自
体の内部構造のみならず、給水管や排水管などの付属設
備が必要となることから、全体構造が複雑となるのみな
らず、従来例1や従来例2と同様、局部的な対応ができ
ないものであった。
に冷却水流路を形成しなければならないので、火格子自
体の内部構造のみならず、給水管や排水管などの付属設
備が必要となることから、全体構造が複雑となるのみな
らず、従来例1や従来例2と同様、局部的な対応ができ
ないものであった。
【0012】さらに、上記いずれの従来例のものにおい
ても、焼却炉プラントを新設する場合にはともかく、既
存の焼却炉プラントでの適用となると、すでにセットし
てある火格子のすべてを上記した空冷式あるいは水冷式
の冷却機能を備えた新たな火格子と交換しなければなら
ず、その交換作業を含め、大幅な改善を強いられるとい
う不都合がある。この考案は、焼却炉プラントを新設す
る際での適用はいうまでもなく、既存の焼却炉プラント
における火格子に対しても、既存の火格子を交換するこ
となく、火格子構造に対して簡単な付属設備をほどこす
ことにより、ただちに適用でき、しかも、局部的な対応
が可能で、冷却効率の優れた火格子冷却装置を提供する
ことを目的とする。
ても、焼却炉プラントを新設する場合にはともかく、既
存の焼却炉プラントでの適用となると、すでにセットし
てある火格子のすべてを上記した空冷式あるいは水冷式
の冷却機能を備えた新たな火格子と交換しなければなら
ず、その交換作業を含め、大幅な改善を強いられるとい
う不都合がある。この考案は、焼却炉プラントを新設す
る際での適用はいうまでもなく、既存の焼却炉プラント
における火格子に対しても、既存の火格子を交換するこ
となく、火格子構造に対して簡単な付属設備をほどこす
ことにより、ただちに適用でき、しかも、局部的な対応
が可能で、冷却効率の優れた火格子冷却装置を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この考案は、蒸気発生源で発生させた飽和蒸気を供
給するための配管と、この配管に所定間隔で設けられ、
火格子の裏面もしくは表面側に向かって飽和蒸気を噴射
する蒸気噴射ノズルとを備えたことを特徴とする。
め、この考案は、蒸気発生源で発生させた飽和蒸気を供
給するための配管と、この配管に所定間隔で設けられ、
火格子の裏面もしくは表面側に向かって飽和蒸気を噴射
する蒸気噴射ノズルとを備えたことを特徴とする。
【0014】
【作用】この考案によれば、火格子の裏面もしくは表面
側に飽和蒸気が直接、噴射されるようになっており、燃
焼に関して蒸気は不活性で、局部的に高温燃焼している
火格子に直接に噴射しても燃焼を助長することになら
ず、また、ボイラ付ごみ焼却炉の蒸気温度は一般に20
0℃前後であって、低圧(1Kg/cm2 G)で使用し
ても蒸気流速は燃焼用空気の流速よりもはるかに大きい
ため、すぐれた火格子冷却能力を発揮し、火格子はすみ
やかに冷却される。しかも、この飽和蒸気はドレンを含
む蒸気の噴射の場合とは異なり、ヒートショックで火格
子が割れるという不都合なく、火格子を冷却することが
できる。
側に飽和蒸気が直接、噴射されるようになっており、燃
焼に関して蒸気は不活性で、局部的に高温燃焼している
火格子に直接に噴射しても燃焼を助長することになら
ず、また、ボイラ付ごみ焼却炉の蒸気温度は一般に20
0℃前後であって、低圧(1Kg/cm2 G)で使用し
ても蒸気流速は燃焼用空気の流速よりもはるかに大きい
ため、すぐれた火格子冷却能力を発揮し、火格子はすみ
やかに冷却される。しかも、この飽和蒸気はドレンを含
む蒸気の噴射の場合とは異なり、ヒートショックで火格
子が割れるという不都合なく、火格子を冷却することが
できる。
【0015】また、この飽和蒸気を供給するための配管
と、この配管に設けた蒸気噴射ノズルとからなる蒸気噴
射装置は、火格子構造に対して単に付加されるものであ
って、火格子自体は別のものに交換することなく、その
ままの状態でよいから、焼却炉プラントに大幅な改善を
加えることなく実施できる。
と、この配管に設けた蒸気噴射ノズルとからなる蒸気噴
射装置は、火格子構造に対して単に付加されるものであ
って、火格子自体は別のものに交換することなく、その
ままの状態でよいから、焼却炉プラントに大幅な改善を
加えることなく実施できる。
【0016】さらに、蒸気噴射ノズルの一部から飽和蒸
気を噴射させることにより、とくに、温度上昇が顕著な
部分にある火格子に対してのみ、飽和蒸気を噴射するこ
とができることから、局部的な対応も可能で、火格子に
対する冷却効率がきわめてよくなる。
気を噴射させることにより、とくに、温度上昇が顕著な
部分にある火格子に対してのみ、飽和蒸気を噴射するこ
とができることから、局部的な対応も可能で、火格子に
対する冷却効率がきわめてよくなる。
【0017】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図面により説明
する。図1はこの考案による火格子冷却装置を適用した
焼却炉の要部を示す図、図2は図1の燃焼ストーカ部分
の斜視図である。図1において、1はごみなどの原料A
中の水分を除去して乾燥させるための乾燥ストーカ、2
はこの乾燥ストーカ1で乾燥処理した原料Aを焼却する
ための燃焼ストーカ、3は焼却処理された原料A中の未
燃分を焼却するための後燃焼ストーカである。4はごみ
などの原料Aを一時的に蓄えておくためのホッパ、5は
原料Aの炉内への投入量を調整するための給じん装置で
ある。なお、11は炉壁であり、Cは排ガスの流れを、
Eは各ストーカに供給される燃焼用空気の流れを示し、
Dは灰分の流れの状態を示す。
する。図1はこの考案による火格子冷却装置を適用した
焼却炉の要部を示す図、図2は図1の燃焼ストーカ部分
の斜視図である。図1において、1はごみなどの原料A
中の水分を除去して乾燥させるための乾燥ストーカ、2
はこの乾燥ストーカ1で乾燥処理した原料Aを焼却する
ための燃焼ストーカ、3は焼却処理された原料A中の未
燃分を焼却するための後燃焼ストーカである。4はごみ
などの原料Aを一時的に蓄えておくためのホッパ、5は
原料Aの炉内への投入量を調整するための給じん装置で
ある。なお、11は炉壁であり、Cは排ガスの流れを、
Eは各ストーカに供給される燃焼用空気の流れを示し、
Dは灰分の流れの状態を示す。
【0018】6は蒸気噴射装置で、図2で示すように、
燃焼ストーカを構成する火格子7の裏面側に火格子7の
長手方向に横切って配設されており、図示しない外部の
蒸気発生源で発生させた飽和蒸気Bを供給するための配
管8と、この配管8に所定間隔で設けた複数の蒸気噴射
ノズル9とから構成されている。なお、この蒸気噴射ノ
ズル9から噴射される飽和蒸気Bの噴射圧や噴射量は調
整可能となっており、すべての蒸気噴射ノズル9から飽
和蒸気が噴射されることなく、部分的に噴射することが
できるようになっている。
燃焼ストーカを構成する火格子7の裏面側に火格子7の
長手方向に横切って配設されており、図示しない外部の
蒸気発生源で発生させた飽和蒸気Bを供給するための配
管8と、この配管8に所定間隔で設けた複数の蒸気噴射
ノズル9とから構成されている。なお、この蒸気噴射ノ
ズル9から噴射される飽和蒸気Bの噴射圧や噴射量は調
整可能となっており、すべての蒸気噴射ノズル9から飽
和蒸気が噴射されることなく、部分的に噴射することが
できるようになっている。
【0019】また、この実施例は、公知の揺動型火格子
構造に対しての適用例であり、図2で示すように、火格
子7は、可動火格子7Aと固定火格子7Bとが交互の列
で配設され、とくに、可動火格子7Aは火格子シリンダ
13により前後の傾斜方向に揺動させて、火格子7上の
原料を矢印方向に送るように動作する。
構造に対しての適用例であり、図2で示すように、火格
子7は、可動火格子7Aと固定火格子7Bとが交互の列
で配設され、とくに、可動火格子7Aは火格子シリンダ
13により前後の傾斜方向に揺動させて、火格子7上の
原料を矢印方向に送るように動作する。
【0020】また、蒸気噴射ノズル9から噴射される飽
和蒸気とは、ドレンを含まない蒸気(過熱蒸気も含む意
味で使用)であり、一般に、高温状態の火格子に噴射さ
せるとヒートショックで割れると考えられるドレンを含
む蒸気を除いたものである。
和蒸気とは、ドレンを含まない蒸気(過熱蒸気も含む意
味で使用)であり、一般に、高温状態の火格子に噴射さ
せるとヒートショックで割れると考えられるドレンを含
む蒸気を除いたものである。
【0021】なお、上記実施例では、蒸気噴射ノズル9
の噴射孔は可動火格子7Aと固定火格子7Bとで構成さ
れる火格子7の裏面側に飽和蒸気Bが噴射されるような
向きに設定したが、ストーカ構造の違いにより、回転火
格子12を用いる場合などは回転火格子12の表面側に
噴射されるような向きに、配管8ならびに蒸気噴射ノズ
ル9を設定することもできる。
の噴射孔は可動火格子7Aと固定火格子7Bとで構成さ
れる火格子7の裏面側に飽和蒸気Bが噴射されるような
向きに設定したが、ストーカ構造の違いにより、回転火
格子12を用いる場合などは回転火格子12の表面側に
噴射されるような向きに、配管8ならびに蒸気噴射ノズ
ル9を設定することもできる。
【0022】つぎに、上記構成の動作について説明す
る。図1で示すように、ホッパ4に蓄えてある原料Aが
給じん装置5の速度調整により、所定量、焼却炉内に投
入されると、まず、乾燥ストーカ1部分にて原料A中の
水分が除去され、乾燥処理に付される。ついで、乾燥処
理された原料Aは、燃焼ストーカ2部分にて焼却処理に
付される。図中、Fはストーカ部分で原料Aを焼却する
際に発生する燃焼炎である。さらに、この燃焼ストーカ
2部分で焼却処理された上記原料A中の未燃分は後燃焼
ストーカ3部分にて焼却処理され、灰分が矢印Dで示す
ように図示しない灰溜めに移送される。以下、常法どお
りの処理に付される点は、従来の焼却炉での焼却過程と
同様である。
る。図1で示すように、ホッパ4に蓄えてある原料Aが
給じん装置5の速度調整により、所定量、焼却炉内に投
入されると、まず、乾燥ストーカ1部分にて原料A中の
水分が除去され、乾燥処理に付される。ついで、乾燥処
理された原料Aは、燃焼ストーカ2部分にて焼却処理に
付される。図中、Fはストーカ部分で原料Aを焼却する
際に発生する燃焼炎である。さらに、この燃焼ストーカ
2部分で焼却処理された上記原料A中の未燃分は後燃焼
ストーカ3部分にて焼却処理され、灰分が矢印Dで示す
ように図示しない灰溜めに移送される。以下、常法どお
りの処理に付される点は、従来の焼却炉での焼却過程と
同様である。
【0023】ここで、上記実施例では、とくに、蒸気噴
射装置6を燃焼ストーカ2部分の裏面側に配設してあ
り、図2で示すように、この蒸気噴射装置6の蒸気噴射
ノズル9から飽和蒸気Bが高温となった火格子7の裏面
側に噴射されるので、火格子7の温度は低下し、その結
果、高温腐食が防止される。なお、図示しないが、この
蒸気噴射ノズル9のすべてのものから蒸気を噴射するこ
となく、とくに、高温となった火格子7部分へ選択的に
蒸気を噴射させることにより、局部的な対応も可能とな
る。
射装置6を燃焼ストーカ2部分の裏面側に配設してあ
り、図2で示すように、この蒸気噴射装置6の蒸気噴射
ノズル9から飽和蒸気Bが高温となった火格子7の裏面
側に噴射されるので、火格子7の温度は低下し、その結
果、高温腐食が防止される。なお、図示しないが、この
蒸気噴射ノズル9のすべてのものから蒸気を噴射するこ
となく、とくに、高温となった火格子7部分へ選択的に
蒸気を噴射させることにより、局部的な対応も可能とな
る。
【0024】以上のように、上記実施例による火格子冷
却装置によれば、高温となった火格子をすみやかに冷却
することができ、火格子表面での付着灰溶融による火格
子上の空気供給孔の目づまりがなくなり、良好な燃焼を
維持するとともに、火格子の高温腐食が防止できるの
で、火格子の耐久性が向上する。
却装置によれば、高温となった火格子をすみやかに冷却
することができ、火格子表面での付着灰溶融による火格
子上の空気供給孔の目づまりがなくなり、良好な燃焼を
維持するとともに、火格子の高温腐食が防止できるの
で、火格子の耐久性が向上する。
【0025】実施例2 図3および図4は、火格子として、回転火格子を用いた
場合の実施例を示しており、図3は焼却炉の要部断面
図、図4は回転火格子と蒸気噴射装置を位置関係を示す
斜視図で、図1および図2で示す実施例1と同一または
相当する部分には同一の符号を付してその詳しい説明を
省略する。
場合の実施例を示しており、図3は焼却炉の要部断面
図、図4は回転火格子と蒸気噴射装置を位置関係を示す
斜視図で、図1および図2で示す実施例1と同一または
相当する部分には同一の符号を付してその詳しい説明を
省略する。
【0026】図において、10は焼却炉内のストーカ部
分に配設された回転火格子で、この回転火格子10がそ
の軸12にて炉内の所定箇所に複数個、回転可能に並列
に配設されている。なお、この回転火格子10は多数の
円弧状ブロックを組み合わせて構成したものであり、所
定速度で回転させることにより、同じ部分が常時、炉内
の高温部分にさらされることがないようにしたものであ
る。
分に配設された回転火格子で、この回転火格子10がそ
の軸12にて炉内の所定箇所に複数個、回転可能に並列
に配設されている。なお、この回転火格子10は多数の
円弧状ブロックを組み合わせて構成したものであり、所
定速度で回転させることにより、同じ部分が常時、炉内
の高温部分にさらされることがないようにしたものであ
る。
【0027】また、この回転火格子10の両側には、蒸
気噴射装置6が配設してあり、実施例1と同様、この蒸
気噴射装置6は、上記の燃焼用空気の発生源とは別に設
けた図示しない蒸気発生源から供給される飽和蒸気Bを
供給するための配管8と、この配管8上に所定間隔で設
けた複数の蒸気噴射ノズル9とから構成されている。
気噴射装置6が配設してあり、実施例1と同様、この蒸
気噴射装置6は、上記の燃焼用空気の発生源とは別に設
けた図示しない蒸気発生源から供給される飽和蒸気Bを
供給するための配管8と、この配管8上に所定間隔で設
けた複数の蒸気噴射ノズル9とから構成されている。
【0028】つぎに、上記構成の動作について説明す
る。基本的な動作については実施例1と同様であるの
で、その詳しい説明は省略するが、この実施例2の場合
には、回転火格子10は一定速度で回転しつつ、原料A
を焼却移動させるものであり、とくに、炉内側で高温と
なっている。この回転火格子10は、所定速度で回転し
ており、しかも、その裏面側に配設した蒸気噴射装置6
の蒸気噴射ノズル9から回転火格子10のストーカ下側
面に対して飽和蒸気Bが噴射されるので、回転火格子1
0の表面温度が低下する。
る。基本的な動作については実施例1と同様であるの
で、その詳しい説明は省略するが、この実施例2の場合
には、回転火格子10は一定速度で回転しつつ、原料A
を焼却移動させるものであり、とくに、炉内側で高温と
なっている。この回転火格子10は、所定速度で回転し
ており、しかも、その裏面側に配設した蒸気噴射装置6
の蒸気噴射ノズル9から回転火格子10のストーカ下側
面に対して飽和蒸気Bが噴射されるので、回転火格子1
0の表面温度が低下する。
【0029】このように、回転火格子10は所定速度で
回転しているので、常に、冷却されていることになるの
で、回転火格子10が高温腐食することがなく、また、
回転火格子10の表面にスケールなど溶融物が付着する
ことなく、炉内で原料Aを焼却するために安定して動作
する。
回転しているので、常に、冷却されていることになるの
で、回転火格子10が高温腐食することがなく、また、
回転火格子10の表面にスケールなど溶融物が付着する
ことなく、炉内で原料Aを焼却するために安定して動作
する。
【0030】以上のように、上記実施例2による火格子
冷却装置によれば、回転火格子10は常に冷却されつつ
回転するので、この回転火格子10が加熱炉側で高温腐
食することがなく、実施例1と同様、火格子表面での付
着灰溶融による火格子上の空気供給孔の目づまりがない
ので、良好な燃焼を維持できる効果がある。
冷却装置によれば、回転火格子10は常に冷却されつつ
回転するので、この回転火格子10が加熱炉側で高温腐
食することがなく、実施例1と同様、火格子表面での付
着灰溶融による火格子上の空気供給孔の目づまりがない
ので、良好な燃焼を維持できる効果がある。
【0031】また、実施例1および実施例2のいずれの
場合とも、実使用における火格子冷却装置で使用する蒸
気として、飽和蒸気ではなく、ドレンを含む蒸気を用い
た場合には、ヒートショックにより、火格子にひび割れ
が発生する場合があるが、飽和蒸気を用いた場合には、
いずれの場合も火格子にひび割れが発生することがない
ことが確認できている。
場合とも、実使用における火格子冷却装置で使用する蒸
気として、飽和蒸気ではなく、ドレンを含む蒸気を用い
た場合には、ヒートショックにより、火格子にひび割れ
が発生する場合があるが、飽和蒸気を用いた場合には、
いずれの場合も火格子にひび割れが発生することがない
ことが確認できている。
【0032】
【考案の効果】以上説明したように、この考案によれ
ば、焼却炉における火格子自体を交換することなく、既
存の火格子構造に対しても蒸気噴射装置に付設するとい
う簡単な改善により、焼却炉の火格子構造のタイプを問
わずに適用可能で、火格子を効率的に冷却できて、その
高温腐食や焼損を防止でき、その耐久性を向上させるこ
とができるという優れた効果を奏する。
ば、焼却炉における火格子自体を交換することなく、既
存の火格子構造に対しても蒸気噴射装置に付設するとい
う簡単な改善により、焼却炉の火格子構造のタイプを問
わずに適用可能で、火格子を効率的に冷却できて、その
高温腐食や焼損を防止でき、その耐久性を向上させるこ
とができるという優れた効果を奏する。
【図1】この考案の実施例1による焼却炉の火格子冷却
装置の要部断面図である。
装置の要部断面図である。
【図2】図1の要部斜視図である。
【図3】この考案の実施例2における焼却炉の要部断面
図である
図である
【図4】回転火格子と蒸気噴射装置を位置関係を示す斜
視図である。
視図である。
6 蒸気噴射装置 7 火格子 10 回転火格子 8 配管 9 蒸気噴射ノズル B 飽和蒸気
Claims (1)
- 【請求項1】 焼却炉における火格子構造において、蒸
気発生源で発生させた飽和蒸気を供給するための配管
と、この配管に所定間隔で設けられ、火格子の裏面もし
くは表面側に向かって飽和蒸気を噴射する蒸気噴射ノズ
ルとを備えたことを特徴とする火格子冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6067991U JPH087226Y2 (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 火格子冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6067991U JPH087226Y2 (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 火格子冷却装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH058224U JPH058224U (ja) | 1993-02-05 |
JPH087226Y2 true JPH087226Y2 (ja) | 1996-03-04 |
Family
ID=13149249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6067991U Expired - Lifetime JPH087226Y2 (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 火格子冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH087226Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4866499U (ja) * | 1971-11-29 | 1973-08-23 |
-
1991
- 1991-07-05 JP JP6067991U patent/JPH087226Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH058224U (ja) | 1993-02-05 |
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