JP2002031320A - 火格子温度の制御方法及び火格子式廃棄物焼却炉 - Google Patents

火格子温度の制御方法及び火格子式廃棄物焼却炉

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JP2002031320A
JP2002031320A JP2000217055A JP2000217055A JP2002031320A JP 2002031320 A JP2002031320 A JP 2002031320A JP 2000217055 A JP2000217055 A JP 2000217055A JP 2000217055 A JP2000217055 A JP 2000217055A JP 2002031320 A JP2002031320 A JP 2002031320A
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Japan
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grate
stoker
temperature
group
waste
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JP2000217055A
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English (en)
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Hirohito Ishibashi
宏仁 石橋
Minoru Suzuki
実 鈴木
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種多様な都市ごみを焼却する場合において
も火格子温度の制御を行うことにより、結露による火格
子の腐食や熱損傷を抑制し、全体として火格子の寿命を
延長させるとともに、火格子上での廃棄物の熱分解を促
進させ燃焼の安定化を図ることができる火格子温度の制
御方法及び火格子式廃棄物焼却炉を提供する。 【解決手段】 火格子を有する廃棄物焼却炉における火
格子温度の制御方法及び火格子式廃棄物焼却炉におい
て、廃棄物搬送方向に対して上流側に位置する火格子群
の表面温度が下流側に位置する火格子群の表面温度より
高くなるように制御する。また、乾燥ストーカ、燃焼ス
トーカ及び後燃焼ストーカが配設されている火格子式廃
棄物焼却炉においては、乾燥ストーカの火格子群の表面
温度を燃焼ストーカ及び後燃焼ストーカの火格子群の表
面温度より高くなるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火格子を有する廃
棄物焼却炉における火格子温度の制御方法及び火格子式
廃棄物焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】廃棄物焼却炉で処理される廃棄物は産業
廃棄物と一般廃棄物に大別される。産業廃棄物は燃えが
ら、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類
等であり、一般廃棄物は産業廃棄物以外の廃棄物で、ご
み、粗大ごみ、し尿、その他である。
【0003】一般廃棄物(以下都市ごみという)の代表
である家庭ごみは、紙、ちゅうかい、繊維、草木、プラ
スチック、ゴム皮革等で構成されており、それらの発熱
量は乾ベース低位発熱量(kcal/kg)で、紙、ち
ゅうかい、繊維、草木が各々3000〜5000(kc
al/kg)程度、ゴム皮革が5000〜6000(k
cal/kg)程度、プラスチックが6000〜800
0(kcal/kg)程度であることが知られている。
【0004】近年、廃棄物焼却炉での都市ごみの焼却量
が増加の傾向にあるが、都市ごみは多種多様で、発熱量
の多いものや発熱量の小さいものが含まれており、それ
らを火格子式廃棄物焼却炉で焼却した場合、発熱量の変
動が激しく燃焼の安定化が図れないという問題がある。
さらに、プラスチック類のような発熱量が高く、水分の
少ない廃棄物等が多量に混入されている場合には、火格
子の直上での燃焼温度が高温となり、火格子を損傷させ
るという問題がある。
【0005】このような問題に対し、特開平7−180
824号公報には水冷火格子群を備えた廃棄物焼却炉が
開示されている。この火格子群は、往復動をする可動火
格子と動かない固定火格子が一部が重なるように交互に
配置され、前記固定火格子の内部を冷却するように通水
手段が設けられているものであり、固定火格子の内部に
通水することにより、水が固定火格子の熱を奪って冷却
するものである。固定火格子と可動火格子とは一部が重
なるように交互に配置されているので、冷却された固定
火格子は、これに隣接する可動火格子の熱を奪って冷却
し、これにより火格子が高温になることを防ぐものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平7−1
80824号公報の技術では、例えば発熱量が低く水分
の多い家庭ごみ等が多く混入した場合には、特に乾燥ス
トーカの火格子が過冷却され、結露等による火格子の腐
食の問題や燃焼の不安定化、燃焼温度の不均一化などの
問題を引き起こす可能性がある。
【0007】本発明はこれらの問題点を解決し、多種多
様な都市ごみを焼却する場合においても火格子温度の制
御を行うことにより、結露による火格子の腐食や熱損傷
を抑制し、全体として火格子の寿命を延長させるととも
に、火格子上での廃棄物の熱分解を促進させ燃焼の安定
化を図ることができる火格子温度の制御方法及び火格子
式廃棄物焼却炉を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、火格
子を有する廃棄物焼却炉における火格子温度の制御方法
であって、廃棄物搬送方向に対して上流側に位置する火
格子群の表面温度が下流側に位置する火格子群の表面温
度より高くなるように制御することを特徴とする火格子
温度の制御方法である。
【0009】請求項2の発明は、乾燥ストーカ、燃焼ス
トーカ及び後燃焼ストーカが配設されている火格子式廃
棄物焼却炉における火格子温度の制御方法であって、乾
燥ストーカの火格子群の表面温度を燃焼ストーカ及び後
燃焼ストーカの火格子群の表面温度より高くなるように
制御することを特徴とする火格子温度の制御方法であ
る。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2において火格子群の炉幅方向の表面温度が炉の中央部
に近づくほど低温になるように制御することを特徴とす
る火格子温度の制御方法である。
【0011】請求項4の発明は、請求項2において火格
子群の廃棄物搬送方向の表面温度が下流側ほど低温にな
るように制御することを特徴とする火格子温度の制御方
法である。
【0012】請求項5の発明は、火格子を有する廃棄物
焼却炉において、廃棄物搬送方向に対して上流側に位置
する火格子群に火格子加熱手段又は火格子加熱手段及び
火格子冷却手段と、廃棄物搬送方向に対して下流側に位
置する火格子群に火格子冷却手段とを設けたことを特徴
とする火格子式廃棄物焼却炉である。
【0013】請求項6の発明は、乾燥ストーカ、燃焼ス
トーカ及び後燃焼ストーカが配設され、乾燥ストーカに
火格子加熱手段又は火格子加熱手段及び火格子冷却手段
と、燃焼ストーカ及び/又は後燃焼ストーカに火格子冷
却手段とを設けたことを特徴とする火格子式廃棄物焼却
炉である。
【0014】請求項7の発明は、請求項6において乾燥
ストーカの火格子群内に炉の周辺部から中央部に向けて
蒸気を供給する手段又は炉の周辺部から中央部に向けて
蒸気を供給する手段及び炉の中央部から周辺部に向けて
冷却用空気または冷却水を供給する手段と、燃焼ストー
カ及び/又は後燃焼ストーカに炉の中央部から周辺部に
向けて冷却用空気または冷却水を供給する手段とを有す
ることを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉である。
【0015】請求項8の発明は、請求項6または請求項
7において乾燥ストーカの火格子群内に廃棄物搬送方向
上流側から下流側に向けて蒸気を供給する手段又は廃棄
物搬送方向上流側から下流側に向けて蒸気を供給する手
段及び廃棄物搬送方向下流側から上流側に向けて冷却用
空気または冷却水を供給する手段と、燃焼ストーカ及び
/又は後燃焼ストーカに廃棄物搬送方向下流側から上流
側に向けて冷却用空気または冷却水を供給する手段とを
有することを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の一例を
説明する。本発明は、火格子を有する廃棄物焼却炉にお
ける火格子温度の制御方法であって、廃棄物搬送方向に
対して上流側に位置する火格子群の表面温度が下流側に
位置する火格子群の表面温度より高くなるように制御す
るものである。
【0017】廃棄物搬送方向に対して上流側に位置する
火格子群の表面温度を下流側に位置する火格子群の表面
温度より高くなるように制御することにより、水分の多
い家庭ごみ等が大量に混入した場合においても、上流側
に位置する火格子群が過冷却されることによる結露を防
止し、結露に伴う火格子群の腐食が防止される。さら
に、上流側に位置する火格子群が過冷却されることによ
る燃焼の不安定化、燃焼温度の不均一化を防止する効果
も有する。
【0018】前記方法は、例えば廃棄物搬送方向に対し
て上流側に位置する火格子群に火格子加熱手段又は火格
子加熱手段及び火格子冷却手段と、廃棄物搬送方向に対
して下流側に位置する火格子群に火格子冷却手段とを設
けることにより達成することができる。
【0019】ここで、火格子加熱手段又は火格子加熱手
段及び火格子冷却手段を設ける前記「廃棄物搬送方向に
対して上流側に位置する火格子群」とは、主として廃棄
物の乾燥及び燃焼を行う領域にある火格子群をいい、火
格子冷却手段を設ける前記「廃棄物搬送方向に対して下
流側に位置する火格子群」とは、主として廃棄物の燃焼
及び後燃焼を行う領域にある火格子群をいう。なお、前
記火格子加熱手段及び火格子冷却手段を設ける位置は、
廃棄物焼却炉の大きさ及び構成等により適宜選択され
る。
【0020】以下、図1を用いてより詳細に説明する。
図1は本発明の火格子式廃棄物焼却炉の一実施形態を示
す概略側断面図である。この廃棄物焼却炉は、乾燥スト
ーカ3、燃焼ストーカ4、後燃焼ストーカ5を有する火
格子式廃棄物焼却炉であり、ホッパ1に投入された廃棄
物2は、シュートを通して乾燥ストーカ3に搬送され、
下からの空気と炉内の輻射熱により火格子上で乾燥され
ると共に、昇温されてガス化し着火する。着火して燃焼
を開始した廃棄物2は、燃焼ストーカ4に送られ、下か
ら送られる燃焼空気によりガス化され火格子上で燃焼す
る。そして、更に後燃焼ストーカ5の火格子上で未燃分
が完全に燃焼する。燃焼後に残った灰は、主灰シュート
6より外部に取出される。
【0021】燃焼は主燃焼室7内で行われ、燃焼排ガス
は、主燃焼室7内に設けられた中間天井8の存在により
二分され、炉内下流側の主煙道9と炉内上流側の副煙道
10に別れて主燃焼室7から排出される。主煙道9を通
って排出される主煙道ガスと副煙道10を通って排出さ
れる副煙道ガスは、主燃焼室7に連設されている2次燃
焼室11で混合・攪拌され、2次的な燃焼が行われて未
燃分が完全に燃焼する。2次燃焼室11からの排ガス
は、除塵室12で粒径の大きなダストを除去された後、
廃熱ボイラ13に送られ、熱交換された後に排ガス処理
設備等を経由して外部に放出される。
【0022】本実施形態は、上記の構成を有する火格子
式廃棄物焼却炉における火格子温度の制御方法であっ
て、乾燥ストーカの火格子群の表面温度を燃焼ストーカ
及び後燃焼ストーカの火格子群の表面温度より高くなる
ように制御するものである。
【0023】廃棄物搬送方向に対して上流側に位置する
乾燥ストーカの火格子群の表面温度を下流側に位置する
燃焼ストーカ及び後燃焼ストーカの火格子群の表面温度
より高くなるように制御することにより、水分の多い家
庭ごみ等が大量に混入した場合においても、乾燥ストー
カの火格子群が過冷却されることによる結露を防止し、
結露に伴う火格子群の腐食が防止される。さらに、乾燥
ストーカの火格子群が過冷却されることによる炉内燃焼
の不安定化、燃焼温度の不均一化を防止する効果も有す
る。
【0024】前記方法は、以下の手段により達成するこ
とができる。つまり、上記の構成を有する火格子式廃棄
物焼却炉において、乾燥ストーカに火格子加熱手段又は
火格子加熱手段及び火格子冷却手段と、燃焼ストーカ及
び/又は後燃焼ストーカに火格子冷却手段とを設けたも
のである。
【0025】ここで、乾燥ストーカの火格子群内の加熱
には蒸気を用いることが好ましく、加熱手段としては、
例えば、図1に示すように乾燥ストーカ3の火格子群内
に配設した蒸気通路20と、蒸気を発生させるための蒸
気発生装置21と、該蒸気発生装置から前記乾燥ストー
カの火格子群内に配設した蒸気通路20に蒸気を供給す
る蒸気供給配管22と、該蒸気供給配管22に設けた蒸
気流量計23及び流量調整弁24と、火格子群内の温度
を測定するための温度計25と、該温度計25で測定し
た温度に基づき蒸気流量及び蒸気温度の制御を行う火格
子温度制御装置26とを有する構成とすることにより達
成できる。
【0026】なお、火格子群内の表面温度を測定するた
めの温度計25は、火格子群内の代表的な温度の測定が
できる1箇所に設置しても良いが、火格子群内に複数箇
所設置することが好ましい。複数箇所に設置した温度計
からの測定温度に基づき蒸気流量及び蒸気温度の制御を
行うことにより、火格子群内の温度分布をより細かく制
御することが可能となるからである。
【0027】前記火格子温度制御装置26は、火格子群
上に設置した温度計25からの信号(温度)と蒸気流量
計23からの信号(流量)と蒸気発生装置21での発生
蒸気の設定温度信号等を取り込み、予め設定された温度
となるように流量調整弁24或いは蒸気発生装置21を
制御して蒸気流量及び蒸気温度の制御を行う。
【0028】なお、蒸気発生装置21は、廃棄物焼却炉
に併設されている廃熱ボイラ13にて代用できることは
言うまでもない。
【0029】さらに、乾燥ストーカの火格子群内には火
格子冷却手段を設ける構成とすることも好ましい。廃棄
物の種類によっては乾燥ストーカの火格子上での燃焼が
激しく起こり冷却することも必要となるからである。
【0030】また、燃焼ストーカ及び/又は後燃焼スト
ーカに設ける火格子冷却手段としては、上記乾燥ストー
カの火格子冷却手段と同様の手段を用いることができ
る。
【0031】以下、作図の都合上、図1の燃焼ストーカ
4に示した構成図に基づき火格子冷却手段について説明
するが、乾燥ストーカ、後燃焼ストーカの火格子冷却手
段も同様の構成とすることができる。
【0032】ここで、各火格子群内の冷却には冷却用空
気または冷却水を用いることが好ましい。以下、図1の
燃焼ストーカ4の図に基づき説明する。
【0033】冷却手段としては、例えば燃焼ストーカ4
の火格子群内に配設した冷却用空気または冷却水通路2
7と、冷却用空気または冷却水の供給装置28と、該冷
却用空気または冷却水供給装置28から前記乾燥ストー
カの火格子群内に配設した冷却用空気または冷却水通路
27に冷却用空気または冷却水を供給する供給配管29
と、該供給配管29に設けた流量計30及び流量調整弁
31と、火格子群内の温度を測定するための温度計32
と、該温度計32で測定した温度に基づき流量及び冷却
用空気または冷却水温度の制御を行う火格子温度制御装
置26とを有する構成とすることにより達成できる。な
お、乾燥ストーカに設置する温度計は上述の加熱手段で
用いた温度計を共用することができる。さらに、各火格
子群の温度は他の火格子群の温度を考慮した制御が必要
であるため、上述の火格子加熱手段及び各火格子冷却手
段で用いる火格子温度制御装置26は、同一の装置で制
御することが好ましい。
【0034】前記火格子温度制御装置26は、火格子群
上に設置した温度計32からの信号(温度)と流量計3
0からの信号(流量)と冷却用空気または冷却水の供給
装置28での冷却用空気または冷却水設定温度信号等を
取り込み、予め設定された温度となるように流量調整弁
31或いは冷却用空気または冷却水供給装置28を制御
して冷却用空気または冷却水の流量及び温度の制御を行
う。
【0035】また、火格子温度の制御方法においては、
火格子群の炉幅方向の表面温度が炉の中央部に近づくほ
ど低温になるように制御することが好ましい。
【0036】火格子群上の廃棄物の燃焼温度は中央部が
高くなる傾向にあるので、火格子群の温度が炉の中央部
に近づくほど低温になるように制御することにより、火
格子群の中央部の熱損傷を効果的に防止できる。さら
に、火格子群上の炉内幅方向の炉内温度差が小さくなり
燃焼の安定化に寄与する。
【0037】乾燥ストーカの火格子群内に蒸気を供給し
て加熱を行う場合の前記制御方法は、上述の火格子加熱
手段を用いる場合において、炉の周辺部から中央部に向
けて蒸気を供給するように火格子群内に蒸気通路を配設
することにより達成される。炉の周辺部から中央部に向
けて蒸気を供給することで、高温の蒸気により周辺部が
先に加熱され温度の若干下がった蒸気が中央部を加熱す
ることになり、火格子群の温度が中央部に近づくほど低
温になるように制御することができる。なお、乾燥スト
ーカの火格子群内に配設する蒸気通路の数は、装置構成
等により適宜選択される。
【0038】乾燥ストーカ、燃焼ストーカ及び後燃焼ス
トーカの火格子群内に冷却用空気又は冷却水を供給して
冷却を行う場合の前記制御方法は、上述の火格子冷却手
段を用いる場合において、炉の中央部から周辺部に向け
て冷却用空気又は冷却水を供給するように火格子群内に
冷却用空気又は冷却水通路を配設することにより達成さ
れる。炉の中央部から周辺部に向けて冷却用空気又は冷
却水を供給することで、冷却用空気又は冷却水により中
央部が先に冷却され温度の若干上がったガスが周辺部を
冷却することになり、火格子群の温度が中央部に近づく
ほど低温になるように制御することができる。なお、各
火格子群内に配設する冷却用空気又は冷却水通路の数
は、冷却用空気又は冷却水の別、或いは装置構成等によ
り適宜選択される。
【0039】また、火格子温度の制御方法においては、
火格子群の廃棄物搬送方向の表面温度が下流側ほど低温
になるように制御することが好ましい。
【0040】火格子群上の廃棄物の燃焼温度は廃棄物搬
送方向下流側が高くなる傾向にあるので、火格子群の温
度が下流側に近づくほど低温になるように制御すること
により、廃棄物搬送方向下流側の熱損傷を効果的に防止
できる。さらに、火格子群上の廃棄物搬送方向の炉内温
度差が小さくなり燃焼の安定化に寄与する。
【0041】乾燥ストーカの火格子群内に蒸気を供給し
て加熱を行う場合の前記制御方法は、上述の火格子加熱
手段を用いる場合において、火格子群の廃棄物搬送方向
上流側から下流側に向けて蒸気を供給するように火格子
群内に蒸気通路を配設することにより達成される。廃棄
物搬送方向上流側から下流側に向けて蒸気を供給するこ
とで、高温の蒸気により上流側が先に加熱され温度の若
干下がった蒸気が下流側を加熱することになり、火格子
群の温度が下流側に近づくほど低温になるように制御す
ることができる。なお、乾燥ストーカの火格子群内に配
設する蒸気通路の数は、装置構成等により適宜選択され
る。
【0042】乾燥ストーカ、燃焼ストーカ及び後燃焼ス
トーカの火格子群内に冷却用空気又は冷却水を供給して
冷却を行う場合の前記制御方法は、上述の火格子冷却手
段を用いる場合において、火格子群内に廃棄物搬送方向
下流側から上流側に向けて冷却用空気又は冷却水を供給
するように火格子群内に冷却用空気又は冷却水通路を配
設することにより達成される。火格子群内に廃棄物搬送
方向下流側から上流側に向けて冷却用空気又は冷却水を
供給することで、冷却用空気又は冷却水により下流側が
先に冷却され温度の若干上がったガスが上流側を冷却す
ることになり、火格子群の温度が下流側に近づくほど低
温になるように制御することができる。なお、各火格子
群内に配設する冷却用空気又は冷却水通路の数は、冷却
用空気又は冷却水の別、或いは装置構成等により適宜選
択される。
【0043】なお、上述した火格子加熱手段及び火格子
冷却手段は、乾燥ストーカ、燃焼ストーカ及び後燃焼ス
トーカ等の明確な区別のない一体型の火格子群を用いた
火格子式廃棄物焼却炉においても、同様に適応できるこ
とは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、多
種多様な都市ごみを焼却する場合においても火格子温度
の制御を行うことにより、結露による火格子の腐食や熱
損傷を抑制し、全体として火格子の寿命を延長させると
ともに、火格子上での廃棄物の熱分解を促進させ燃焼の
安定化を図ることができる火格子温度の制御方法及び火
格子式廃棄物焼却炉が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の火格子式廃棄物焼却炉の一実施形態を
示す概略側断面図である。
【符号の説明】
1 ホッパ 2 廃棄物 3 乾燥ストーカ 4 燃焼ストーカ 5 後燃焼ストーカ 6 主灰シュート 7 主燃焼室 8 中間天井 9 主煙道 10 副煙道 11 二次燃焼室 12 除塵室 13 廃熱ボイラ 20 蒸気通路 21 蒸気発生装置 22 蒸気供給配管 23 蒸気流量計 24 流量調整弁 25 温度計 26 火格子温度制御装置 27 冷却水通路 28 冷却水供給装置 29 供給配管 30 流量計 31 流量調整弁 32 温度計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23H 3/02 F23H 3/02 B

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】火格子を有する廃棄物焼却炉における火格
    子温度の制御方法であって、廃棄物搬送方向に対して上
    流側に位置する火格子群の表面温度が下流側に位置する
    火格子群の表面温度より高くなるように制御することを
    特徴とする火格子温度の制御方法。
  2. 【請求項2】乾燥ストーカ、燃焼ストーカ及び後燃焼ス
    トーカが配設されている火格子式廃棄物焼却炉における
    火格子温度の制御方法であって、乾燥ストーカの火格子
    群の表面温度を燃焼ストーカ及び後燃焼ストーカの火格
    子群の表面温度より高くなるように制御することを特徴
    とする火格子温度の制御方法。
  3. 【請求項3】火格子群の炉幅方向の表面温度が炉の中央
    部に近づくほど低温になるように制御することを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の火格子温度の制御
    方法。
  4. 【請求項4】火格子群の廃棄物搬送方向の表面温度が下
    流側ほど低温になるように制御することを特徴とする請
    求項2に記載の火格子温度の制御方法。
  5. 【請求項5】火格子を有する廃棄物焼却炉において、廃
    棄物搬送方向に対して上流側に位置する火格子群に火格
    子加熱手段又は火格子加熱手段及び火格子冷却手段と、
    廃棄物搬送方向に対して下流側に位置する火格子群に火
    格子冷却手段とを設けたことを特徴とする火格子式廃棄
    物焼却炉。
  6. 【請求項6】乾燥ストーカ、燃焼ストーカ及び後燃焼ス
    トーカが配設され、乾燥ストーカに火格子加熱手段又は
    火格子加熱手段及び火格子冷却手段と、燃焼ストーカ及
    び/又は後燃焼ストーカに火格子冷却手段とを設けたこ
    とを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。
  7. 【請求項7】乾燥ストーカの火格子群内に炉の周辺部か
    ら中央部に向けて蒸気を供給する手段又は炉の周辺部か
    ら中央部に向けて蒸気を供給する手段及び炉の中央部か
    ら周辺部に向けて冷却用空気または冷却水を供給する手
    段と、燃焼ストーカ及び/又は後燃焼ストーカに炉の中
    央部から周辺部に向けて冷却用空気または冷却水を供給
    する手段とを有することを特徴とする請求項6に記載の
    火格子式廃棄物焼却炉。
  8. 【請求項8】乾燥ストーカの火格子群内に廃棄物搬送方
    向上流側から下流側に向けて蒸気を供給する手段又は廃
    棄物搬送方向上流側から下流側に向けて蒸気を供給する
    手段及び廃棄物搬送方向下流側から上流側に向けて冷却
    用空気または冷却水を供給する手段と、燃焼ストーカ及
    び/又は後燃焼ストーカに廃棄物搬送方向下流側から上
    流側に向けて冷却用空気または冷却水を供給する手段と
    を有することを特徴とする請求項6または請求項7に記
    載の火格子式廃棄物焼却炉。
JP2000217055A 2000-07-05 2000-07-18 火格子温度の制御方法及び火格子式廃棄物焼却炉 Pending JP2002031320A (ja)

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