JPH07308385A - カテーテルデバイス - Google Patents
カテーテルデバイスInfo
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- JPH07308385A JPH07308385A JP7012128A JP1212895A JPH07308385A JP H07308385 A JPH07308385 A JP H07308385A JP 7012128 A JP7012128 A JP 7012128A JP 1212895 A JP1212895 A JP 1212895A JP H07308385 A JPH07308385 A JP H07308385A
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- catheter
- distal
- segment
- wire
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- A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
- A61M25/00—Catheters; Hollow probes
- A61M25/01—Introducing, guiding, advancing, emplacing or holding catheters
- A61M25/09—Guide wires
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
- A61M25/00—Catheters; Hollow probes
- A61M25/0043—Catheters; Hollow probes characterised by structural features
- A61M25/0045—Catheters; Hollow probes characterised by structural features multi-layered, e.g. coated
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
- A61M25/00—Catheters; Hollow probes
- A61M25/0043—Catheters; Hollow probes characterised by structural features
- A61M25/0045—Catheters; Hollow probes characterised by structural features multi-layered, e.g. coated
- A61M2025/0046—Coatings for improving slidability
- A61M2025/0047—Coatings for improving slidability the inner layer having a higher lubricity
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
- A61M25/00—Catheters; Hollow probes
- A61M25/0043—Catheters; Hollow probes characterised by structural features
- A61M25/0045—Catheters; Hollow probes characterised by structural features multi-layered, e.g. coated
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- A61M2025/0047—Coatings for improving slidability the inner layer having a higher lubricity
- A61M2025/0048—Coatings for improving slidability the inner layer having a higher lubricity with an outer layer made from silicon
Abstract
(57)【要約】
【目的】 外部の人体挿入部位から内部組織に、そして
標的部位に至る約3mm未満の管腔内径の脈管に沿って
少なくとも約5cm長の曲がりくねった管路に沿って該
組織内に案内され得る、案内ワイヤと共に用いられるカ
テーテルデバイスを提供する。 【構成】 充分に可撓性である細長い管状メンバーを備
えたカテーテルデバイスであって、該細長い管状メンバ
ーは、比較的剛直な近位セグメント、および約3mmの
管腔内径の脈管に沿って少なくとも約5cm長の該曲が
りくねった管路に沿って該案内ワイヤをたどるための少
なくとも約5cm長の比較的可撓性の遠位セグメントを
有する。この遠位セグメントの遠位部分は、内部組織内
で案内ワイヤにより提供される曲がりくねった管路に沿
って該標的部位まで案内ワイヤをたどるために充分に可
撓性であるようにする外径、壁厚、および組成であり、
遠位セグメントの近位部分は、該近位セグメントの可撓
性と該遠位セグメントの遠位部分の可撓性との間の可撓
性を有する1つまたはそれ以上の中間部分を有する。
標的部位に至る約3mm未満の管腔内径の脈管に沿って
少なくとも約5cm長の曲がりくねった管路に沿って該
組織内に案内され得る、案内ワイヤと共に用いられるカ
テーテルデバイスを提供する。 【構成】 充分に可撓性である細長い管状メンバーを備
えたカテーテルデバイスであって、該細長い管状メンバ
ーは、比較的剛直な近位セグメント、および約3mmの
管腔内径の脈管に沿って少なくとも約5cm長の該曲が
りくねった管路に沿って該案内ワイヤをたどるための少
なくとも約5cm長の比較的可撓性の遠位セグメントを
有する。この遠位セグメントの遠位部分は、内部組織内
で案内ワイヤにより提供される曲がりくねった管路に沿
って該標的部位まで案内ワイヤをたどるために充分に可
撓性であるようにする外径、壁厚、および組成であり、
遠位セグメントの近位部分は、該近位セグメントの可撓
性と該遠位セグメントの遠位部分の可撓性との間の可撓
性を有する1つまたはそれ以上の中間部分を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、標的組織内の曲がり
くねった小管腔路を介して組織の標的部位に接近するた
めのカテーテルデバイスに関する。
くねった小管腔路を介して組織の標的部位に接近するた
めのカテーテルデバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】カテーテルは、循環系を通じて接近可能
な内部標的部位に、診断剤もしくは治療剤を放出する手
段としてますます多く使用されている。例えば、血管造
影法においては、カテーテルは、X線不透過性薬剤を血
管内の標的部位に放出して、放出部位の近傍の血管や血
流の特性をX線撮影法で検視できるように設計されてい
る。充実性腫瘍のような限局性の疾病の治療に対して、
カテーテルは、全副作用を最小して、治療剤を標的部位
に比較的高濃度で放出することができる。脈管閉塞剤を
カテーテルで注射することによって、標的組織部位に限
局性の血管閉塞を生成させる方法も発表されている(本
願の出願人が共有する米国特許出願第751、605
号、「Hyperthermic Treatment of Tumors」、1985
年7月2日出願)。
な内部標的部位に、診断剤もしくは治療剤を放出する手
段としてますます多く使用されている。例えば、血管造
影法においては、カテーテルは、X線不透過性薬剤を血
管内の標的部位に放出して、放出部位の近傍の血管や血
流の特性をX線撮影法で検視できるように設計されてい
る。充実性腫瘍のような限局性の疾病の治療に対して、
カテーテルは、全副作用を最小して、治療剤を標的部位
に比較的高濃度で放出することができる。脈管閉塞剤を
カテーテルで注射することによって、標的組織部位に限
局性の血管閉塞を生成させる方法も発表されている(本
願の出願人が共有する米国特許出願第751、605
号、「Hyperthermic Treatment of Tumors」、1985
年7月2日出願)。
【0003】カテーテルでの接近を所望される標的部位
は、脳や肝臓のような軟組織に埋もれた、組織中の、一
般に約3mmより小さい管腔直径の、小血管もしくは管
路を通じて曲がりくねったルートでしか到達できないこ
とが多い。かような領域への接近の難しさは、つまり、
カテーテルが曲がりくねった道をたどって組織に到達す
るためにかなり柔軟でなければならず、同時にカテーテ
ルの遠位端が、外部の挿入部位から操作できるように充
分剛直でなければならないということである。なお、前
記の挿入部位は組織部位から1m以上もの距離がある場
合がある。
は、脳や肝臓のような軟組織に埋もれた、組織中の、一
般に約3mmより小さい管腔直径の、小血管もしくは管
路を通じて曲がりくねったルートでしか到達できないこ
とが多い。かような領域への接近の難しさは、つまり、
カテーテルが曲がりくねった道をたどって組織に到達す
るためにかなり柔軟でなければならず、同時にカテーテ
ルの遠位端が、外部の挿入部位から操作できるように充
分剛直でなければならないということである。なお、前
記の挿入部位は組織部位から1m以上もの距離がある場
合がある。
【0004】かような曲がりくねった管路の領域に近づ
く一般的な方法として2方法が、これまでに発明されて
いる。第一の方法は、遠位端に、膨張可能であるが予め
孔をあけられたバルーンを備えた可撓性の大きいカテー
テルを採用している。使用時には、バルーンが、部分的
に膨張させられ、血流によって標的部位に運ばれる。バ
ルーンは、その配置が行われる間、連続的に膨張するよ
うにされて、これによりバルーンから漏出する流体が補
給される。この方法の主な限界は、カテーテルが、最高
の血流速度の管路内では前進するが、低血流速度の多く
の標的部位には近づくことができないということであ
る。
く一般的な方法として2方法が、これまでに発明されて
いる。第一の方法は、遠位端に、膨張可能であるが予め
孔をあけられたバルーンを備えた可撓性の大きいカテー
テルを採用している。使用時には、バルーンが、部分的
に膨張させられ、血流によって標的部位に運ばれる。バ
ルーンは、その配置が行われる間、連続的に膨張するよ
うにされて、これによりバルーンから漏出する流体が補
給される。この方法の主な限界は、カテーテルが、最高
の血流速度の管路内では前進するが、低血流速度の多く
の標的部位には近づくことができないということであ
る。
【0005】第二の従来技術の方法では、遠位端に屈曲
部を有し、ねじることができる(トルクをかけることが
できる)案内ワイヤを、交互に回転させ進めることによ
って、標的部位に案内する。ワイヤを所定位置に配置
し、次に薄い壁を備えたカテーテルが、その遠位端が標
的部位に位置するまで、ワイヤに沿って進められる。カ
テーテルが前進したならば、案内ワイヤは引き出され、
カテーテルを通じて流体を放出させることができる。こ
の方法の重要な利点は、血管路に沿ってカテーテルの位
置を制御できるということである。しかし、この従来技
術のカテーテル/案内ワイヤデバイスは、深い脳の部位
に通じる血管系内のような、小管腔の曲がりくねった管
路に沿って標的部位に到達するのには限度があり、上記
のような管路では、従来技術のカテーテルによって標的
部位にはほとんど近づくことができない。
部を有し、ねじることができる(トルクをかけることが
できる)案内ワイヤを、交互に回転させ進めることによ
って、標的部位に案内する。ワイヤを所定位置に配置
し、次に薄い壁を備えたカテーテルが、その遠位端が標
的部位に位置するまで、ワイヤに沿って進められる。カ
テーテルが前進したならば、案内ワイヤは引き出され、
カテーテルを通じて流体を放出させることができる。こ
の方法の重要な利点は、血管路に沿ってカテーテルの位
置を制御できるということである。しかし、この従来技
術のカテーテル/案内ワイヤデバイスは、深い脳の部位
に通じる血管系内のような、小管腔の曲がりくねった管
路に沿って標的部位に到達するのには限度があり、上記
のような管路では、従来技術のカテーテルによって標的
部位にはほとんど近づくことができない。
【0006】最初に、従来技術の案内ワイヤの限界につ
いて考察する。このワイヤは、一般的に、ステンレス鋼
のよう、可撓性を有し、ねじることができるフィラメン
ト材料で作製され、好ましくは約8〜40ミルの直径を
有している(1ミルは1インチの1/1000)。この
ワイヤの遠位端には、曲がった先端部を有し、これは近
位端の案内構造によって、ワイヤを、選択された脈管に
沿って案内するように方向づけられることができる。理
想的にいえば、ワイヤの近位端での回転を選択すること
によって、遠位端が対応する回転をするように、トルク
の伝達は制御されるはずである。ワイヤの可撓性が大き
くなる程、例えば直径が約8〜18ミルの小直径ワイヤ
が、小血管および/または曲がりくねった管路の領域へ
近づくのに必要となる。しかし、このワイヤは、全長に
わたって細すぎると、トルクを、全長にわたって制御し
つつ伝達することは困難であり、ワイヤが座屈して取り
出しにくくなる場合がある。
いて考察する。このワイヤは、一般的に、ステンレス鋼
のよう、可撓性を有し、ねじることができるフィラメン
ト材料で作製され、好ましくは約8〜40ミルの直径を
有している(1ミルは1インチの1/1000)。この
ワイヤの遠位端には、曲がった先端部を有し、これは近
位端の案内構造によって、ワイヤを、選択された脈管に
沿って案内するように方向づけられることができる。理
想的にいえば、ワイヤの近位端での回転を選択すること
によって、遠位端が対応する回転をするように、トルク
の伝達は制御されるはずである。ワイヤの可撓性が大き
くなる程、例えば直径が約8〜18ミルの小直径ワイヤ
が、小血管および/または曲がりくねった管路の領域へ
近づくのに必要となる。しかし、このワイヤは、全長に
わたって細すぎると、トルクを、全長にわたって制御し
つつ伝達することは困難であり、ワイヤが座屈して取り
出しにくくなる場合がある。
【0007】最近では、ワイヤの長さに沿って太さを変
えられる段階をもった案内ワイヤが提案されている。こ
の種のワイヤでは、近位端領域は、大きなねじる強度を
必要とするが、例えば約20ミルと40ミルとの間の比
較的大きな直径を有し、そして遠位端領域は、大きな柔
軟性を要求されるが、直径は比較的小さい。一般に、こ
の種のワイヤは、ワイヤの約25〜60cmの遠位部全
体に渡って延びる二つもしくは三つの異なる直径のセグ
メントと、各段階間に短い(一般に1〜3cm)のテー
パーのついた中間部分とを備えている。このテーパー付
きの部分は、一般に心なし研削法で作製され、ワイヤは
反対方向に回転している二つの研削ホイールの間に置か
れ、ホイールの向かい合った研削面がわずかに角度をも
ち、両ホイールの幅にわたって所望のテーパーが作製さ
れる。
えられる段階をもった案内ワイヤが提案されている。こ
の種のワイヤでは、近位端領域は、大きなねじる強度を
必要とするが、例えば約20ミルと40ミルとの間の比
較的大きな直径を有し、そして遠位端領域は、大きな柔
軟性を要求されるが、直径は比較的小さい。一般に、こ
の種のワイヤは、ワイヤの約25〜60cmの遠位部全
体に渡って延びる二つもしくは三つの異なる直径のセグ
メントと、各段階間に短い(一般に1〜3cm)のテー
パーのついた中間部分とを備えている。このテーパー付
きの部分は、一般に心なし研削法で作製され、ワイヤは
反対方向に回転している二つの研削ホイールの間に置か
れ、ホイールの向かい合った研削面がわずかに角度をも
ち、両ホイールの幅にわたって所望のテーパーが作製さ
れる。
【0008】近位領域の高いねじり強度と、遠位領域の
優れた可撓性とを組合わせた利点にもかかわらず、上記
の可変段階をもつテーパーワイヤにはいくつかの欠点が
ある。その一つは、ワイヤが脈管の鋭い屈曲に遭遇する
と、段階(中間)部分が、その特異な曲げ弾性率のため
に、鋭く曲がる傾向があることである。ワイヤ上のカテ
ーテルが、既にワイヤの曲がった点より前方に進んでい
る場合は、カテーテルは、ワイヤが曲がった所で変形
し、カテーテルをワイヤに沿ってそれ以上前進させるこ
とは困難あるいは不可能となることがある。ワイヤが、
二個の間隔をおいた中間部分で鋭く曲がった場合は、カ
テーテルを、ワイヤに沿って前進もしくは取り出すこと
は不可能となることがある。さらにワイヤへのトルクの
かけやすさ(torqueability)は、その鋭く曲がった領域
では減少する。その理由は、トルクは、ワイヤの軸にそ
って伝達されるよりもむしろ曲がりの角度を通じて伝達
される傾向があるからである。
優れた可撓性とを組合わせた利点にもかかわらず、上記
の可変段階をもつテーパーワイヤにはいくつかの欠点が
ある。その一つは、ワイヤが脈管の鋭い屈曲に遭遇する
と、段階(中間)部分が、その特異な曲げ弾性率のため
に、鋭く曲がる傾向があることである。ワイヤ上のカテ
ーテルが、既にワイヤの曲がった点より前方に進んでい
る場合は、カテーテルは、ワイヤが曲がった所で変形
し、カテーテルをワイヤに沿ってそれ以上前進させるこ
とは困難あるいは不可能となることがある。ワイヤが、
二個の間隔をおいた中間部分で鋭く曲がった場合は、カ
テーテルを、ワイヤに沿って前進もしくは取り出すこと
は不可能となることがある。さらにワイヤへのトルクの
かけやすさ(torqueability)は、その鋭く曲がった領域
では減少する。その理由は、トルクは、ワイヤの軸にそ
って伝達されるよりもむしろ曲がりの角度を通じて伝達
される傾向があるからである。
【0009】その上、断続的なテーパーワイヤの中間部
分は、これらの部分を横切る高いねじりの差によるねじ
り破断に対する潜在的な弱点である(ねじり力はワイヤ
の太さの4乗に比例する)。最善の状態でも、短いテー
パーのついた段階部分のトルク伝達は効率がわるい。
分は、これらの部分を横切る高いねじりの差によるねじ
り破断に対する潜在的な弱点である(ねじり力はワイヤ
の太さの4乗に比例する)。最善の状態でも、短いテー
パーのついた段階部分のトルク伝達は効率がわるい。
【0010】小さい管腔の曲がりくねった組織の通路中
を案内ワイヤに沿ってカテーテルを前進させる場合の問
題は、従来技術のカテーテルの構成の限界にもよるもの
である。カテーテルが比較的剛直であれば、曲がりくね
った管路の領域内のワイヤの最終の遠位部分までたどる
ことはできない。なぜならば、カテーテルが前進する
と、ワイヤを狭く曲がっている部分で座屈させたり、ま
たは遠位側の脈管からワイヤを引出してしまうからであ
る。一方、バルーン・フロー・ディレクテッドデバイス
(ballon flow-directed device)に用いるカテーテルの
ような、一層可撓性を有するカテーテルは、座屈なしで
前進させるには、カテーテルの近位部分のカラム強度を
欠いている。
を案内ワイヤに沿ってカテーテルを前進させる場合の問
題は、従来技術のカテーテルの構成の限界にもよるもの
である。カテーテルが比較的剛直であれば、曲がりくね
った管路の領域内のワイヤの最終の遠位部分までたどる
ことはできない。なぜならば、カテーテルが前進する
と、ワイヤを狭く曲がっている部分で座屈させたり、ま
たは遠位側の脈管からワイヤを引出してしまうからであ
る。一方、バルーン・フロー・ディレクテッドデバイス
(ballon flow-directed device)に用いるカテーテルの
ような、一層可撓性を有するカテーテルは、座屈なしで
前進させるには、カテーテルの近位部分のカラム強度を
欠いている。
【0011】
【発明の要旨】それ故、この発明の一般目的は、カテー
テル部材と案内ワイヤ部材が、曲がりくねった通路の組
織部位に近づく際の先に考案した限界を克服するよう設
計されたカテーテル/案内ワイヤデバイスを提供するこ
とである。
テル部材と案内ワイヤ部材が、曲がりくねった通路の組
織部位に近づく際の先に考案した限界を克服するよう設
計されたカテーテル/案内ワイヤデバイスを提供するこ
とである。
【0012】この発明のさらに明確な目的は、従来カテ
ーテルでは近づけなかった、脳の深い部位のような軟組
織の標的部位に近づくためのカテーテルおよびカテーテ
ル/案内ワイヤデバイスを提供することである。
ーテルでは近づけなかった、脳の深い部位のような軟組
織の標的部位に近づくためのカテーテルおよびカテーテ
ル/案内ワイヤデバイスを提供することである。
【0013】この発明のさらに他の目的は、動脈、静
脈、もしくは組織管路で構成されている曲がりくねった
脈管路でしか近づけない組織部位に注射可能な液体を放
出する方法を提供することである。
脈、もしくは組織管路で構成されている曲がりくねった
脈管路でしか近づけない組織部位に注射可能な液体を放
出する方法を提供することである。
【0014】
【発明の構成】本発明は、外部の人体挿入部位から内部
組織に、そして標的部位に至る約3mm未満の管腔内径
の脈管に沿って少なくとも約5cm長の曲がりくねった
管路に沿って該組織内に案内され得る、案内ワイヤと共
に用いられるカテーテルを備えるカテーテルデバイスに
関する。本発明のカテーテルは、約3mm未満の管腔内
径の脈管に沿って少なくとも5cm長の曲がりくねった
管路に沿って該標的部位に移動するに充分に可撓性であ
る細長い管状メンバーを備え、該細長い管状メンバーは
案内ワイヤで案内され、該細長い管状メンバーは近位端
および遠位端を有し、該細長い管状メンバーの外表面お
よび内表面は該近位端および遠位端の間に伸びる内部管
腔を規定し、該細長い管状メンバーは以下を備える:該
挿入部位から内部組織に隣接する領域まで該案内ワイヤ
をたどるための比較的剛直な近位セグメント、および該
領域から該標的部位まで該内部組織内で該約3mmの管
腔内径の脈管に沿って少なくとも約5cm長の該曲がり
くねった管路に沿って該案内ワイヤをたどるための少な
くとも約5cm長の比較的可撓性の遠位セグメントであ
って、該可撓性の遠位セグメントは近位部分および遠位
部分の両部分を有し、該遠位部分は近位部分に比べより
可撓性であり、そして該遠位セグメントの遠位部分は、
上記内部組織内で案内ワイヤにより提供される曲がりく
ねった管路に沿って該標的部位まで案内ワイヤをたどる
に充分に可撓性であるようにする外径、壁厚、および組
成であり、そしてここで、該遠位セグメントの近位部分
は、該近位セグメントの可撓性と該遠位セグメントの遠
位部分の可撓性との間の可撓性を有する1つまたはそれ
以上の中間部分を有する遠位セグメント。
組織に、そして標的部位に至る約3mm未満の管腔内径
の脈管に沿って少なくとも約5cm長の曲がりくねった
管路に沿って該組織内に案内され得る、案内ワイヤと共
に用いられるカテーテルを備えるカテーテルデバイスに
関する。本発明のカテーテルは、約3mm未満の管腔内
径の脈管に沿って少なくとも5cm長の曲がりくねった
管路に沿って該標的部位に移動するに充分に可撓性であ
る細長い管状メンバーを備え、該細長い管状メンバーは
案内ワイヤで案内され、該細長い管状メンバーは近位端
および遠位端を有し、該細長い管状メンバーの外表面お
よび内表面は該近位端および遠位端の間に伸びる内部管
腔を規定し、該細長い管状メンバーは以下を備える:該
挿入部位から内部組織に隣接する領域まで該案内ワイヤ
をたどるための比較的剛直な近位セグメント、および該
領域から該標的部位まで該内部組織内で該約3mmの管
腔内径の脈管に沿って少なくとも約5cm長の該曲がり
くねった管路に沿って該案内ワイヤをたどるための少な
くとも約5cm長の比較的可撓性の遠位セグメントであ
って、該可撓性の遠位セグメントは近位部分および遠位
部分の両部分を有し、該遠位部分は近位部分に比べより
可撓性であり、そして該遠位セグメントの遠位部分は、
上記内部組織内で案内ワイヤにより提供される曲がりく
ねった管路に沿って該標的部位まで案内ワイヤをたどる
に充分に可撓性であるようにする外径、壁厚、および組
成であり、そしてここで、該遠位セグメントの近位部分
は、該近位セグメントの可撓性と該遠位セグメントの遠
位部分の可撓性との間の可撓性を有する1つまたはそれ
以上の中間部分を有する遠位セグメント。
【0015】本発明はまた、外部の人体挿入部位から内
部組織に、そして標的部位に至る約3mm未満の管腔内
径の脈管に沿って少なくとも約5cm長の曲がりくねっ
た管路に沿って該組織内に案内され得る案内ワイヤと共
に用いられるカテーテルを備えるカテーテルデバイスに
関する。本発明のカテーテルは、該案内ワイヤ上に受け
入れられるように適合され、そしてそれに沿って該標的
部位に導かれる細長い管状メンバーを備え、該細長い管
状メンバーは、約3mm未満の管腔内径の脈管に沿って
少なくとも5cm長の曲がりくねった管路に沿って該標
的部位に移動するに充分に可撓性であり、該細長い管状
メンバーは該案内ワイヤで案内され、そして該細長い管
状メンバーは近位端および遠位端を有し、該細長い管状
メンバーの外表面および内表面は該近位端および遠位端
の間に伸びる内部管腔を規定し、該細長い管状メンバー
は、以下を備える:該挿入部位から該内部組織に隣接す
る領域まで該案内ワイヤをたどるための比較的剛直な近
位セグメント、および該領域から該標的部位まで、該内
部組織内で約3mmの管腔内径の脈管に沿って少なくと
も約5cm長の該曲がりくねった管路に沿って該案内ワ
イヤをたどるための少なくとも約5cm長の比較的可撓
性の遠位セグメントであって、ここで、少なくとも1つ
のセグメントは、末端に向かって増加する可撓性を有す
る。
部組織に、そして標的部位に至る約3mm未満の管腔内
径の脈管に沿って少なくとも約5cm長の曲がりくねっ
た管路に沿って該組織内に案内され得る案内ワイヤと共
に用いられるカテーテルを備えるカテーテルデバイスに
関する。本発明のカテーテルは、該案内ワイヤ上に受け
入れられるように適合され、そしてそれに沿って該標的
部位に導かれる細長い管状メンバーを備え、該細長い管
状メンバーは、約3mm未満の管腔内径の脈管に沿って
少なくとも5cm長の曲がりくねった管路に沿って該標
的部位に移動するに充分に可撓性であり、該細長い管状
メンバーは該案内ワイヤで案内され、そして該細長い管
状メンバーは近位端および遠位端を有し、該細長い管状
メンバーの外表面および内表面は該近位端および遠位端
の間に伸びる内部管腔を規定し、該細長い管状メンバー
は、以下を備える:該挿入部位から該内部組織に隣接す
る領域まで該案内ワイヤをたどるための比較的剛直な近
位セグメント、および該領域から該標的部位まで、該内
部組織内で約3mmの管腔内径の脈管に沿って少なくと
も約5cm長の該曲がりくねった管路に沿って該案内ワ
イヤをたどるための少なくとも約5cm長の比較的可撓
性の遠位セグメントであって、ここで、少なくとも1つ
のセグメントは、末端に向かって増加する可撓性を有す
る。
【0016】本発明には、身体の挿入部位から標的組織
に延びる脈管路に沿って該挿入部位から標的部位に近づ
き、標的組織内では少なくとも約5cm長の曲がりくね
った管路に沿って標的部位に近づくよう設計された、カ
テーテルデバイスが含まれる。一つの態様としてこのデ
バイスには、近位端から遠位端まで約50〜300cm
の長さを有し、ワイヤの最大直径が約8〜40ミルで、
ワイヤの遠位端に向かって進むにつれて連続的に直径が
小さくなる少なくとも10cm長の部分を備えた、可撓
性を有し、ねじることができるワイヤが含まれる。
に延びる脈管路に沿って該挿入部位から標的部位に近づ
き、標的組織内では少なくとも約5cm長の曲がりくね
った管路に沿って標的部位に近づくよう設計された、カ
テーテルデバイスが含まれる。一つの態様としてこのデ
バイスには、近位端から遠位端まで約50〜300cm
の長さを有し、ワイヤの最大直径が約8〜40ミルで、
ワイヤの遠位端に向かって進むにつれて連続的に直径が
小さくなる少なくとも10cm長の部分を備えた、可撓
性を有し、ねじることができるワイヤが含まれる。
【0017】このデバイスのカテーテルは、脈管内に置
かれた場合に、ワイヤに通されるように設計されてい
る。このカテーテルは、挿入部位から標的組織にむかっ
てワイヤをたどるための寸法を有する比較的剛直な近位
チューブセグメントと、組織内の曲がりくねった管路の
全長に沿ってワイヤをたどるための寸法で作製された比
較的可撓性を有する遠位チューブセグメントを備え、近
位セグメントを通じて遠位セグメントに加えられる軸方
向の力によってワイヤをたどって進む。また好ましい実
施例では、ワイヤが、ワイヤのテーパー部分に沿って延
び、これを包みこんだ可撓性を有するコイルを備えてお
り、ワイヤのコイルで包みこまれた部分と、カテーテル
の遠位セグメントの内径との間の間隙は約2〜5ミルで
ある。
かれた場合に、ワイヤに通されるように設計されてい
る。このカテーテルは、挿入部位から標的組織にむかっ
てワイヤをたどるための寸法を有する比較的剛直な近位
チューブセグメントと、組織内の曲がりくねった管路の
全長に沿ってワイヤをたどるための寸法で作製された比
較的可撓性を有する遠位チューブセグメントを備え、近
位セグメントを通じて遠位セグメントに加えられる軸方
向の力によってワイヤをたどって進む。また好ましい実
施例では、ワイヤが、ワイヤのテーパー部分に沿って延
び、これを包みこんだ可撓性を有するコイルを備えてお
り、ワイヤのコイルで包みこまれた部分と、カテーテル
の遠位セグメントの内径との間の間隙は約2〜5ミルで
ある。
【0018】好ましい実施例において、案内ワイヤは、
近位端から遠位端まで約50〜300cmの長さを有
し、最大ワイヤ直径が約8〜40ミルで、ワイヤの遠位
端に向かって進むにつれて連続的に直径が小さくなる少
なくとも15cm長の部分を有する、可撓性を有し、ね
じることができるワイヤである。また好ましい実施例で
は、案内ワイヤは、ワイヤのテーパー部の少なくとも主
要部分を包みこんで延びる可撓性を有するコイルを備
え、ワイヤの、コイルで包みこまれた部分と、カテーテ
ルの遠位セグメントの内径との間の間隙は約2〜5ミル
である。
近位端から遠位端まで約50〜300cmの長さを有
し、最大ワイヤ直径が約8〜40ミルで、ワイヤの遠位
端に向かって進むにつれて連続的に直径が小さくなる少
なくとも15cm長の部分を有する、可撓性を有し、ね
じることができるワイヤである。また好ましい実施例で
は、案内ワイヤは、ワイヤのテーパー部の少なくとも主
要部分を包みこんで延びる可撓性を有するコイルを備
え、ワイヤの、コイルで包みこまれた部分と、カテーテ
ルの遠位セグメントの内径との間の間隙は約2〜5ミル
である。
【0019】本発明は、さらに、本発明のカテーテル部
材と案内ワイヤ部材を包含するものである。カテーテル
は、好ましくは同軸チューブ構造を有しており、その近
位セグメントの遠位端部が内側と外側の同軸チューブで
構成され、そのうちの一方が比較的剛直で他方が比較的
可撓性を有するものであり、カテーテルの遠位セグメン
トは前記の比較的可撓性を有するチューブの遠位方向へ
の延長部分である。比較的剛直なチューブは、ポリプロ
ピレンもしくは高密度ポリエチレンで、また比較的可撓
性を有するチューブは、低密度ポリエチレンもしくはシ
リコーン樹脂で作製される。
材と案内ワイヤ部材を包含するものである。カテーテル
は、好ましくは同軸チューブ構造を有しており、その近
位セグメントの遠位端部が内側と外側の同軸チューブで
構成され、そのうちの一方が比較的剛直で他方が比較的
可撓性を有するものであり、カテーテルの遠位セグメン
トは前記の比較的可撓性を有するチューブの遠位方向へ
の延長部分である。比較的剛直なチューブは、ポリプロ
ピレンもしくは高密度ポリエチレンで、また比較的可撓
性を有するチューブは、低密度ポリエチレンもしくはシ
リコーン樹脂で作製される。
【0020】本発明の方法は、身体の挿入部位から標的
組織へ延びる脈管路に沿って該入口部から標的部位に接
近し、そして、標的組織内の少なくとも約5cm長の曲
がりくねった管路に沿って標的部位に接近するように設
計されている。この方法を実施する際には、上記定義の
タイプの案内ワイヤが、標的組織内の曲がりくねった管
路に通される。ワイヤを前進させた後、上記定義のタイ
プのカテーテルをワイヤに沿って前進させる。カテーテ
ルが標的部位に到達すると、ワイヤは引き抜かれ、カテ
ーテルを通じて標的部位に流体を放出できるようにされ
る。例えば、カテーテルは、コラーゲンのスラリーを標
的部位に注射することによって、この部位に限局的な脈
管閉塞を生じさせるのに用いることができる。
組織へ延びる脈管路に沿って該入口部から標的部位に接
近し、そして、標的組織内の少なくとも約5cm長の曲
がりくねった管路に沿って標的部位に接近するように設
計されている。この方法を実施する際には、上記定義の
タイプの案内ワイヤが、標的組織内の曲がりくねった管
路に通される。ワイヤを前進させた後、上記定義のタイ
プのカテーテルをワイヤに沿って前進させる。カテーテ
ルが標的部位に到達すると、ワイヤは引き抜かれ、カテ
ーテルを通じて標的部位に流体を放出できるようにされ
る。例えば、カテーテルは、コラーゲンのスラリーを標
的部位に注射することによって、この部位に限局的な脈
管閉塞を生じさせるのに用いることができる。
【0021】本発明の上記およびその他の目的と特徴
は、この発明の下記の詳細な説明を、添付図面を参照し
て読むことによって、一層充分明らかになるであろ。
は、この発明の下記の詳細な説明を、添付図面を参照し
て読むことによって、一層充分明らかになるであろ。
【0022】
I.カテーテルデバイス 図1は、本発明の好ましい実施例により作製されたカテ
ーテルデバイス10を示す。このデバイスは、特に図2
〜図4を参照して以下に記載されているカテーテル1
2、および図5〜図8に構造が詳細に示されている案内
ワイヤ14を備えている。このデバイスは、図9〜図1
3を参照して後に考察されるように、標的組織内の小管
腔の曲がりくねった脈管路に沿ってのみ到達され得る標
的部位に接近するよう設計されている。
ーテルデバイス10を示す。このデバイスは、特に図2
〜図4を参照して以下に記載されているカテーテル1
2、および図5〜図8に構造が詳細に示されている案内
ワイヤ14を備えている。このデバイスは、図9〜図1
3を参照して後に考察されるように、標的組織内の小管
腔の曲がりくねった脈管路に沿ってのみ到達され得る標
的部位に接近するよう設計されている。
【0023】A.カテーテル まず図2〜図4によれば、カテーテル12は、全チュー
ブ長の約70〜95%を構成する比較的剛直な近位セグ
メント16と、チューブ長の残りの約5〜30%を構成
する比較的可撓性を有する遠位セグメント18を備えて
いる。特に図2によれば、近位セグメントは、互いにし
っかりとはまった内側と外側の同軸チューブ20、22
で構成されている。近位セグメントの剛直性は、主とし
てチューブ20によって与えられている。内側のより剛
直なチューブとしては、(組立てたカテーテル中の)最
終的な壁厚が約2〜4ミルのポリプロピレンもしくは高
密度ポリエチレンチューブが好ましい。外側のより可撓
性を有するチューブとしては、壁厚が好ましくは、約2
〜4ミルの低密度ポリエチレンもしくはシリコーン樹脂
のチューブが好ましい。本明細書で定義されている高密
度および低密度のポリエチレンは、通常、押出法に用い
られるポリエチレンの密度の等級に適用される通常の商
業上の意味を有する。
ブ長の約70〜95%を構成する比較的剛直な近位セグ
メント16と、チューブ長の残りの約5〜30%を構成
する比較的可撓性を有する遠位セグメント18を備えて
いる。特に図2によれば、近位セグメントは、互いにし
っかりとはまった内側と外側の同軸チューブ20、22
で構成されている。近位セグメントの剛直性は、主とし
てチューブ20によって与えられている。内側のより剛
直なチューブとしては、(組立てたカテーテル中の)最
終的な壁厚が約2〜4ミルのポリプロピレンもしくは高
密度ポリエチレンチューブが好ましい。外側のより可撓
性を有するチューブとしては、壁厚が好ましくは、約2
〜4ミルの低密度ポリエチレンもしくはシリコーン樹脂
のチューブが好ましい。本明細書で定義されている高密
度および低密度のポリエチレンは、通常、押出法に用い
られるポリエチレンの密度の等級に適用される通常の商
業上の意味を有する。
【0024】同等のチューブ可撓性を与えるように壁厚
を調節することができる他のチューブ用材料としては、
二本のチューブの合計の壁厚が約10ミル未満であり、
しかもセグメントもしくはその一部を形成する、可撓性
が一定もしくは変化するチューブ層の数が、チューブに
所望の可撓性を得るために変えることができるという条
件を満たすものが適切であるということがわかるであろ
う。また外側チューブは、近位セグメント全体の剛直性
には比較的少ししか寄与していないので外側チューブの
壁厚は、一般に約5ミルより小さい。
を調節することができる他のチューブ用材料としては、
二本のチューブの合計の壁厚が約10ミル未満であり、
しかもセグメントもしくはその一部を形成する、可撓性
が一定もしくは変化するチューブ層の数が、チューブに
所望の可撓性を得るために変えることができるという条
件を満たすものが適切であるということがわかるであろ
う。また外側チューブは、近位セグメント全体の剛直性
には比較的少ししか寄与していないので外側チューブの
壁厚は、一般に約5ミルより小さい。
【0025】図2によれば、近位セグメントの内径は、
カテーテルが標的部位に配置される際に、カテーテルが
ワイヤ上を軸方向に容易に移動できるよう充分なワイヤ
との間の間隙を与える寸法にされている。案内ワイヤ自
体は、標的組織内の曲がりくねった管路に沿って案内す
るための移動が可能なように、直径は比較的小さい。案
内ワイヤの製造法は以下に詳細にのべる。ここでは、案
内ワイヤが、その遠位端部に沿って連続的に変化するテ
ーパーを有することができ、このテーパー部(もしくは
その遠位部)は、ワイヤのテーパー部分に実質的に一定
の外径を与える可撓性を有するコイル内に包みこまれて
いることだけ述べておく。
カテーテルが標的部位に配置される際に、カテーテルが
ワイヤ上を軸方向に容易に移動できるよう充分なワイヤ
との間の間隙を与える寸法にされている。案内ワイヤ自
体は、標的組織内の曲がりくねった管路に沿って案内す
るための移動が可能なように、直径は比較的小さい。案
内ワイヤの製造法は以下に詳細にのべる。ここでは、案
内ワイヤが、その遠位端部に沿って連続的に変化するテ
ーパーを有することができ、このテーパー部(もしくは
その遠位部)は、ワイヤのテーパー部分に実質的に一定
の外径を与える可撓性を有するコイル内に包みこまれて
いることだけ述べておく。
【0026】カテーテルの、特に遠位セグメントの内径
は、カテーテルが組合わせ相手として設計されている案
内ワイヤより2〜5ミル大きいことが好ましい。ワイヤ
がテーパー付き遠位部分を有する部分では、カテーテル
の遠位端は、それ自体、テーパーが付けられ、カテーテ
ル内でのワイヤの軸方向の移動をいくらか制限する範囲
内で上記の間隙が保持される。同様に、案内ワイヤの、
テーパー付けがなされていないか、または実質的に一定
直径の可撓性を有するコイルで覆われたテーパー部を有
する部分(図に示されているように)では、カテーテル
の遠位端セグメントは実質的に一定の内径を有する。し
たがって、例えば、外径が18ミルの一定直径の案内ワ
イヤとともに使用するように設計されたカテーテルは、
内径が好ましくは20〜25ミル、より好ましくは21
〜22ミルである。ワイヤと、セグメントの内壁との好
ましい全間隙2〜5ミルによって、セグメントが圧縮ひ
ずみによって座屈する傾向が減少する。その理由は、ワ
イヤが、チューブの屈曲や収縮を防止するためのカラム
支持体を与えるからである。剛直な近位セグメントの内
径も、案内ワイヤの直径より2〜5ミル大きく、遠位セ
グメントのカラム支持体を与えるが、大直径の近位セグ
メントによって、標的部位に液体を放出する際、大流量
の流体をカテーテルを通じて提供することができる。こ
の実施例側では、近位セグメントと遠位セグメントは、
1段階で接続し、その段階は液体の流れを改善するため
にテーパーを付けるのが好ましい。
は、カテーテルが組合わせ相手として設計されている案
内ワイヤより2〜5ミル大きいことが好ましい。ワイヤ
がテーパー付き遠位部分を有する部分では、カテーテル
の遠位端は、それ自体、テーパーが付けられ、カテーテ
ル内でのワイヤの軸方向の移動をいくらか制限する範囲
内で上記の間隙が保持される。同様に、案内ワイヤの、
テーパー付けがなされていないか、または実質的に一定
直径の可撓性を有するコイルで覆われたテーパー部を有
する部分(図に示されているように)では、カテーテル
の遠位端セグメントは実質的に一定の内径を有する。し
たがって、例えば、外径が18ミルの一定直径の案内ワ
イヤとともに使用するように設計されたカテーテルは、
内径が好ましくは20〜25ミル、より好ましくは21
〜22ミルである。ワイヤと、セグメントの内壁との好
ましい全間隙2〜5ミルによって、セグメントが圧縮ひ
ずみによって座屈する傾向が減少する。その理由は、ワ
イヤが、チューブの屈曲や収縮を防止するためのカラム
支持体を与えるからである。剛直な近位セグメントの内
径も、案内ワイヤの直径より2〜5ミル大きく、遠位セ
グメントのカラム支持体を与えるが、大直径の近位セグ
メントによって、標的部位に液体を放出する際、大流量
の流体をカテーテルを通じて提供することができる。こ
の実施例側では、近位セグメントと遠位セグメントは、
1段階で接続し、その段階は液体の流れを改善するため
にテーパーを付けるのが好ましい。
【0027】近位セグメントの最適の長さは、カテーテ
ルによって接近される組織部と、カテーテルが導入され
る外部の身体部位との距離によって変化する。例えば、
カテーテルが大腿部から導入され、標的部位が首部もし
くは頭部の場合は、150cmまでの比較的長い近位セ
グメントが必要となり得る。約50〜70cmの実質的
により短い長さのカテーテルは、勿論、頭部や部の標的
部位に対する上腕動脈のように、標的組織に近くの外部
の挿入部位からすぐに到達できる場合に用いるのに適し
ている。
ルによって接近される組織部と、カテーテルが導入され
る外部の身体部位との距離によって変化する。例えば、
カテーテルが大腿部から導入され、標的部位が首部もし
くは頭部の場合は、150cmまでの比較的長い近位セ
グメントが必要となり得る。約50〜70cmの実質的
により短い長さのカテーテルは、勿論、頭部や部の標的
部位に対する上腕動脈のように、標的組織に近くの外部
の挿入部位からすぐに到達できる場合に用いるのに適し
ている。
【0028】図3によれば、カテーテルの近位セグメン
トは、チューブ20の遠位端を越えて延びるチューブ2
2の遠位側の延長部によって形成されている。上記のよ
うに、遠位セグメントは、低密度ポリエチレンもしくは
シリコーン樹脂のような比較的可撓性を有するチューブ
で形成され、好ましくは、約2〜4ミルの最終厚さを有
している。遠位セグメントの内径は、関連の案内ワイヤ
より好ましくは2〜5ミル大きく、さらに好ましくは3
〜4ミル大きい。上記のようにこの間隙は、セグメント
内に内部カラム支持体を提供することによってセグメン
トの座屈を防止するように作用する。同時に、少なくと
も約2〜5ミルの間隙は、ワイヤの曲部上をたどる際に
生ずるチューブのゆがみを調整するのに必要である。す
なわち、この2〜5ミルの間隙によって、チューブが、
曲部のワイヤを締めつけてしまうことが防止される(曲
がったチューブは楕円形の横断面を有し、チューブの両
側面が、その曲部の面においてワイヤの方へ引き込まれ
る)。
トは、チューブ20の遠位端を越えて延びるチューブ2
2の遠位側の延長部によって形成されている。上記のよ
うに、遠位セグメントは、低密度ポリエチレンもしくは
シリコーン樹脂のような比較的可撓性を有するチューブ
で形成され、好ましくは、約2〜4ミルの最終厚さを有
している。遠位セグメントの内径は、関連の案内ワイヤ
より好ましくは2〜5ミル大きく、さらに好ましくは3
〜4ミル大きい。上記のようにこの間隙は、セグメント
内に内部カラム支持体を提供することによってセグメン
トの座屈を防止するように作用する。同時に、少なくと
も約2〜5ミルの間隙は、ワイヤの曲部上をたどる際に
生ずるチューブのゆがみを調整するのに必要である。す
なわち、この2〜5ミルの間隙によって、チューブが、
曲部のワイヤを締めつけてしまうことが防止される(曲
がったチューブは楕円形の横断面を有し、チューブの両
側面が、その曲部の面においてワイヤの方へ引き込まれ
る)。
【0029】本明細書に記載される特定のカテーテルの
実施例は、一定の直径を有するコイルで包みこまれたテ
ーパー付き遠位端を備えた18ミルの案内ワイヤととも
に使用される様に設計されている。該カテーテルは、
(仕上げ済カテーテルの構造において)最終壁厚が約3
ミルのポリプロピレン製内部チューブと、最終壁厚がこ
れも約3ミルである低密度ポリエチレン製の外部チュー
ブとで作製されている。このカテーテルの内径は、その
全長に渡って約21〜22ミルであり、近位セグメント
遠位セグメントの長さは、それぞれ約100cmと約5
cm〜10cmである。
実施例は、一定の直径を有するコイルで包みこまれたテ
ーパー付き遠位端を備えた18ミルの案内ワイヤととも
に使用される様に設計されている。該カテーテルは、
(仕上げ済カテーテルの構造において)最終壁厚が約3
ミルのポリプロピレン製内部チューブと、最終壁厚がこ
れも約3ミルである低密度ポリエチレン製の外部チュー
ブとで作製されている。このカテーテルの内径は、その
全長に渡って約21〜22ミルであり、近位セグメント
遠位セグメントの長さは、それぞれ約100cmと約5
cm〜10cmである。
【0030】カテーテルについての説明の最後になる
が、該近位セグメントの自由端が、継手24に取付けら
れ、この様な標準のシリンジ継手は、流体を注射するた
めカテーテルをシリンジに接続するのる用いられる。カ
テーテルの遠位端の、金もしくは白金のバンドのような
X線不透過性のバンド25(図9)が、カテーテルの位
置をX線透過写真法で追跡するマーカとして働く。
が、該近位セグメントの自由端が、継手24に取付けら
れ、この様な標準のシリンジ継手は、流体を注射するた
めカテーテルをシリンジに接続するのる用いられる。カ
テーテルの遠位端の、金もしくは白金のバンドのような
X線不透過性のバンド25(図9)が、カテーテルの位
置をX線透過写真法で追跡するマーカとして働く。
【0031】該カテーテルは、適切な材料と壁厚の内部
チューブを通常の方法により押出し成形によって形成さ
れ得る。次いでこの押出し成形されたチューブが、熱収
縮法などの通常の方法で、内部チューブを越えて延びる
遠位端部を有する外部チューブ内に包みこまれる。得ら
れたカテーテルを一方端または両端でトリミングして所
望の長さの近位セグメントと遠位セグメントを作製する
ことができる。またこのカテーテルは、公知の技術によ
って同時押出法で作製することもできる。この場合、二
つのチューブの材料が同時に押出されて近位セグメント
が形成され、すなわち、遠位セグメントが形成される時
に最終の(もしくは最初の)押出相中に、より可撓性を
有するチューブ材料だけが押出される。さらに他の方法
では、カテーテルの近位セグメントに適切な比較的剛直
なチューブを、マンドレルにしっかりと取付けて、次に
マンドレルに取付けたチューブを、例えば、可撓性を有
する遠位セグメントの形成に適切なシリコーン樹脂のよ
うなポリマー材料に浸漬するかまたはこれをスプレイす
ることによってコーティングする。これに代わるものと
して、カテーテルは、可撓性を有する遠位チューブを、
近位セグメントを形成する同軸チューブのうち、外側で
はなくて内側を延長して作製する方法で作ることができ
る。
チューブを通常の方法により押出し成形によって形成さ
れ得る。次いでこの押出し成形されたチューブが、熱収
縮法などの通常の方法で、内部チューブを越えて延びる
遠位端部を有する外部チューブ内に包みこまれる。得ら
れたカテーテルを一方端または両端でトリミングして所
望の長さの近位セグメントと遠位セグメントを作製する
ことができる。またこのカテーテルは、公知の技術によ
って同時押出法で作製することもできる。この場合、二
つのチューブの材料が同時に押出されて近位セグメント
が形成され、すなわち、遠位セグメントが形成される時
に最終の(もしくは最初の)押出相中に、より可撓性を
有するチューブ材料だけが押出される。さらに他の方法
では、カテーテルの近位セグメントに適切な比較的剛直
なチューブを、マンドレルにしっかりと取付けて、次に
マンドレルに取付けたチューブを、例えば、可撓性を有
する遠位セグメントの形成に適切なシリコーン樹脂のよ
うなポリマー材料に浸漬するかまたはこれをスプレイす
ることによってコーティングする。これに代わるものと
して、カテーテルは、可撓性を有する遠位チューブを、
近位セグメントを形成する同軸チューブのうち、外側で
はなくて内側を延長して作製する方法で作ることができ
る。
【0032】さらに、カテーテルチューブの同軸構造に
より、近位セグメントの比較的剛直なチューブを、遠位
セグメントの比較的可撓性を有するチューブに簡便に連
結することができ、近位セグメント全体にわたって二本
のチューブを重ね合わす必要がない。すなわち、二つの
セグメントの連結に要する重ね合わせ面積は、近位セグ
メントの比較的短い部分でよいであろう。これに代わる
ものとして、カテーテルの二つのセグメントを形成する
材料が、熱で溶融するかまたは溶媒に溶解するものであ
れば、二つのセグメントはチューブの重ね合わせなしで
端部どうしで連結することができる。
より、近位セグメントの比較的剛直なチューブを、遠位
セグメントの比較的可撓性を有するチューブに簡便に連
結することができ、近位セグメント全体にわたって二本
のチューブを重ね合わす必要がない。すなわち、二つの
セグメントの連結に要する重ね合わせ面積は、近位セグ
メントの比較的短い部分でよいであろう。これに代わる
ものとして、カテーテルの二つのセグメントを形成する
材料が、熱で溶融するかまたは溶媒に溶解するものであ
れば、二つのセグメントはチューブの重ね合わせなしで
端部どうしで連結することができる。
【0033】チューブ作製に続いて、同軸チューブの近
位端を継手24に取り付ける。X線不透過性のバンド2
5は、通常の方法で、遠位セグメントの端部に取り付け
られる。
位端を継手24に取り付ける。X線不透過性のバンド2
5は、通常の方法で、遠位セグメントの端部に取り付け
られる。
【0034】二つのセグメントからなるカテーテルの構
造は、特定のタイプの標的領域に近づけるため、望まし
い場合は改変することができる。例えば、25〜30c
m長もの曲がりくねった管路を通じて標的部位に接近す
るには、カテーテルは、カテーテルの近位端と遠位端の
可撓性の中間の可撓性を有する一個以上の中間セグメン
トを備えたものが好適である。この単一もしくは複数の
中間セグメントの目的は、曲がりくねった管路に沿って
移動するカテーテルの遠位部分に、より大きなカラム強
度を与え、またカテーテルの近位セグメントによって与
えられるよりも大きな可撓性を与えることである。この
実施例では、遠位と中間の両セグメントは、ともに約5
〜15cm長であり、カテーテル全長の約10〜40%
を両者で占める。カテーテルのセグメントは、上記の
1、2および3つのチューブ層それぞれの製造原理の拡
張によって製造することができる。中間セグメントは、
曲がりくねった管路に沿って、ワイヤをたどるのに用い
られるので、この発明の目的上、遠位セグメントの一部
と見なされる。すなわち、この遠位セグメントは、近位
部(中間セグメント)を遠位部(最も可撓性を有する端
部のセグメント)を含むと考えることができる。
造は、特定のタイプの標的領域に近づけるため、望まし
い場合は改変することができる。例えば、25〜30c
m長もの曲がりくねった管路を通じて標的部位に接近す
るには、カテーテルは、カテーテルの近位端と遠位端の
可撓性の中間の可撓性を有する一個以上の中間セグメン
トを備えたものが好適である。この単一もしくは複数の
中間セグメントの目的は、曲がりくねった管路に沿って
移動するカテーテルの遠位部分に、より大きなカラム強
度を与え、またカテーテルの近位セグメントによって与
えられるよりも大きな可撓性を与えることである。この
実施例では、遠位と中間の両セグメントは、ともに約5
〜15cm長であり、カテーテル全長の約10〜40%
を両者で占める。カテーテルのセグメントは、上記の
1、2および3つのチューブ層それぞれの製造原理の拡
張によって製造することができる。中間セグメントは、
曲がりくねった管路に沿って、ワイヤをたどるのに用い
られるので、この発明の目的上、遠位セグメントの一部
と見なされる。すなわち、この遠位セグメントは、近位
部(中間セグメント)を遠位部(最も可撓性を有する端
部のセグメント)を含むと考えることができる。
【0035】上記実施例においては、可変可撓性が曲が
りくねった管路に沿って案内ワイヤをたどるのに用いら
れるカテーテルの部分に組込まれた。多重セグメントカ
テーテルの他の実施例においては、曲がりくねった管路
の組織部位に到達するのに用いられるがその中には入ら
ないカテーテルの近位部分に、可変可撓性が存在する。
この実施例は、例えば外部の挿入部位と標的組織間の距
離が非常に大きいために、遠位セグメントを標的組織に
向かって前進させている際にチューブが座屈するという
問題が生じ得る場合に有用である。この実施例も、多重
層構造で作製するのが好ましく、この構造では、連続し
たより剛直なチューブセグメントが、連続したより多く
の層で作製される。
りくねった管路に沿って案内ワイヤをたどるのに用いら
れるカテーテルの部分に組込まれた。多重セグメントカ
テーテルの他の実施例においては、曲がりくねった管路
の組織部位に到達するのに用いられるがその中には入ら
ないカテーテルの近位部分に、可変可撓性が存在する。
この実施例は、例えば外部の挿入部位と標的組織間の距
離が非常に大きいために、遠位セグメントを標的組織に
向かって前進させている際にチューブが座屈するという
問題が生じ得る場合に有用である。この実施例も、多重
層構造で作製するのが好ましく、この構造では、連続し
たより剛直なチューブセグメントが、連続したより多く
の層で作製される。
【0036】さらに他の実施例では、カテーテルもしく
はその選択された部分に沿って、可撓性が、上記のよう
に段階的に変えられるのではなくて連続的に変えられる
ようになっている。一例としてその遠位セグメントは、
その自由端に進むにつれて連続的により可撓性を有する
ようになっている。この特徴は、比較的長い遠位セグメ
ントで、特に、標的組織の奥深くまで入れるのに最大の
可撓性が必要な場合に好適であろう。
はその選択された部分に沿って、可撓性が、上記のよう
に段階的に変えられるのではなくて連続的に変えられる
ようになっている。一例としてその遠位セグメントは、
その自由端に進むにつれて連続的により可撓性を有する
ようになっている。この特徴は、比較的長い遠位セグメ
ントで、特に、標的組織の奥深くまで入れるのに最大の
可撓性が必要な場合に好適であろう。
【0037】B.案内ワイヤ ワイヤ14は、組織の血管系もしくは管路、さらに具体
的に述べれば、少なくとも約20cm長で一般に20〜
40cm長の小直径の曲がりくねった脈管を介して、薄
い壁のカテーテルを標的部位に案内するために用いられ
る。この案内ワイヤは、全長が約50〜300cmで、
ワイヤの最大直径が約8〜40ミル(1ミルはインチの
1/1000)の、可撓性を有しねじることができる案
内ワイヤである。この発明の重要な特徴によれば、この
ワイヤは、小直径の脈管を通じて移動するための、連続
的に直径が小さくなった、すなわちテーパー付きの全長
が少なくとも約20cmから50cm以上の部分26を
備えている。このテーパー部分は、図1に示すように、
一般にワイヤの遠位端の部分に位置しているが、ワイヤ
の一定の直径のセグメントをいずれの端部の側面に設け
てもよい。
的に述べれば、少なくとも約20cm長で一般に20〜
40cm長の小直径の曲がりくねった脈管を介して、薄
い壁のカテーテルを標的部位に案内するために用いられ
る。この案内ワイヤは、全長が約50〜300cmで、
ワイヤの最大直径が約8〜40ミル(1ミルはインチの
1/1000)の、可撓性を有しねじることができる案
内ワイヤである。この発明の重要な特徴によれば、この
ワイヤは、小直径の脈管を通じて移動するための、連続
的に直径が小さくなった、すなわちテーパー付きの全長
が少なくとも約20cmから50cm以上の部分26を
備えている。このテーパー部分は、図1に示すように、
一般にワイヤの遠位端の部分に位置しているが、ワイヤ
の一定の直径のセグメントをいずれの端部の側面に設け
てもよい。
【0038】図5は、案内ワイヤのテーパー端部と、関
連端部のワイヤコイル32の拡大図を示す。図に見られ
るように、テーパー部分は、矢印28で示される上流部
分から延びる連続的かつ直線的に直径が小さくなってい
る部分と、ワイヤの遠位先端を含んでいる。部分26の
近位側の部分は、一般に約50〜150cmの長さで、
ワイヤの近位端で終わっている。この近位端にはノブも
しくはハンドル(図1)が取り付けられ、以下で検討す
るように、ワイヤを手動でねじってこれを組織部位に案
内するのに利用され得る。
連端部のワイヤコイル32の拡大図を示す。図に見られ
るように、テーパー部分は、矢印28で示される上流部
分から延びる連続的かつ直線的に直径が小さくなってい
る部分と、ワイヤの遠位先端を含んでいる。部分26の
近位側の部分は、一般に約50〜150cmの長さで、
ワイヤの近位端で終わっている。この近位端にはノブも
しくはハンドル(図1)が取り付けられ、以下で検討す
るように、ワイヤを手動でねじってこれを組織部位に案
内するのに利用され得る。
【0039】図に示すように、ワイヤは、その最大直径
がテーパー部の上流の直径であり、これは約8〜40ミ
ルで一般には約8〜16ミルであり、ここから先細りに
なって遠位先端が最小直径になっており一般に約1〜5
ミル、好ましくは1〜10ミルである。テーパー部分の
長手方向に渡る直径の減少の合計は、一般に約5〜25
ミルである。図面の尺度は、ワイヤの太さの変化を著し
く過大にしてあることは理解されるであろう。
がテーパー部の上流の直径であり、これは約8〜40ミ
ルで一般には約8〜16ミルであり、ここから先細りに
なって遠位先端が最小直径になっており一般に約1〜5
ミル、好ましくは1〜10ミルである。テーパー部分の
長手方向に渡る直径の減少の合計は、一般に約5〜25
ミルである。図面の尺度は、ワイヤの太さの変化を著し
く過大にしてあることは理解されるであろう。
【0040】コイル32は、従来の方法で作製できる可
撓性を有するコイルで、例えば細い白金のワイヤを巻い
たものなどがある。コイルは、一般に長さが約1〜20
cmであり、ワイヤのテーパー部の遠位部の少なくとも
2分の1を包みこむのが好ましく、ワイヤ自体の端部に
隣接して終結している。コイルは、図に示すように内径
が固定寸法であるか、または案内ワイヤのテーパー付き
直径であってもよい。コイルのワイヤへの取付けは、好
ましくは、近位の継手33a、先丸遠位の継手33b、
およびワイヤとコイルの遠位端から好ましくは約1〜3
cmのところに位置する中間継手33cからなる3箇所
のはんだまたは溶接による継手によって行われる。この
中間継手は、ワイヤのトルクをコイルに伝達する働きが
あり、ワイヤの近位端をねじることによって、コイル
(およびワイヤ)の端部をはんだ継手の所でわずかに曲
げ、網目状の脈管の選択された方向に、ワイヤを案内す
ることができる。
撓性を有するコイルで、例えば細い白金のワイヤを巻い
たものなどがある。コイルは、一般に長さが約1〜20
cmであり、ワイヤのテーパー部の遠位部の少なくとも
2分の1を包みこむのが好ましく、ワイヤ自体の端部に
隣接して終結している。コイルは、図に示すように内径
が固定寸法であるか、または案内ワイヤのテーパー付き
直径であってもよい。コイルのワイヤへの取付けは、好
ましくは、近位の継手33a、先丸遠位の継手33b、
およびワイヤとコイルの遠位端から好ましくは約1〜3
cmのところに位置する中間継手33cからなる3箇所
のはんだまたは溶接による継手によって行われる。この
中間継手は、ワイヤのトルクをコイルに伝達する働きが
あり、ワイヤの近位端をねじることによって、コイル
(およびワイヤ)の端部をはんだ継手の所でわずかに曲
げ、網目状の脈管の選択された方向に、ワイヤを案内す
ることができる。
【0041】このコイルは、ワイヤ先端近傍でワイヤを
曲げる機能を与えたのに加えて、ワイヤのコイルでカバ
ーされた部分のカラム強度(軸方向)を増大させ、ワイ
ヤの先端で不可逆的な屈曲が起こるのを減少させる。同
時に、ワイヤとコイルの結合された可撓性は、ワイヤが
曲がりくねった組織管路を通じて移動する際に一連の鋭
い曲部に適合する。ワイヤの端部の先丸継手は、ワイヤ
の鋭い端部から脈管壁を保護する作用を有する。
曲げる機能を与えたのに加えて、ワイヤのコイルでカバ
ーされた部分のカラム強度(軸方向)を増大させ、ワイ
ヤの先端で不可逆的な屈曲が起こるのを減少させる。同
時に、ワイヤとコイルの結合された可撓性は、ワイヤが
曲がりくねった組織管路を通じて移動する際に一連の鋭
い曲部に適合する。ワイヤの端部の先丸継手は、ワイヤ
の鋭い端部から脈管壁を保護する作用を有する。
【0042】図6は、本発明の他の実施例によって作製
された案内ワイヤ35のテーパー付き遠位端部34を示
す。その連続的に直径が小さくなった部分は、線形テー
パー(図に点線で示す)に対してわずかに、凸面になっ
ているテーパーが特徴である。この実施例では、より大
きな可撓性が得られるが、図5の線形テーパーのワイヤ
よりもテーパー部分の近位側部は強度及びトルクが小さ
い。図示していないが、このワイヤには、図5に関して
記載したコイル32のような固定直径もしくはテーパー
付きの可撓性を有するコイルを設けてもよい。
された案内ワイヤ35のテーパー付き遠位端部34を示
す。その連続的に直径が小さくなった部分は、線形テー
パー(図に点線で示す)に対してわずかに、凸面になっ
ているテーパーが特徴である。この実施例では、より大
きな可撓性が得られるが、図5の線形テーパーのワイヤ
よりもテーパー部分の近位側部は強度及びトルクが小さ
い。図示していないが、このワイヤには、図5に関して
記載したコイル32のような固定直径もしくはテーパー
付きの可撓性を有するコイルを設けてもよい。
【0043】図4は、本発明の他の実施例によって作製
された案内ワイヤ37のテーパー付き遠位端部36を示
す。この連続的に直径が小さくなった部分は、線形テー
パー(点線で示す)に対して幾分凹面になっているテー
パーが特徴である。この実施例では、強度とトルクのか
けやすさは優れているが、図5の線形テーパーのワイヤ
よりもテーパー部分の近位側部は可撓性が小さい。上記
と同様にこのワイヤには、可撓性を有するコイルを設け
てもよい。
された案内ワイヤ37のテーパー付き遠位端部36を示
す。この連続的に直径が小さくなった部分は、線形テー
パー(点線で示す)に対して幾分凹面になっているテー
パーが特徴である。この実施例では、強度とトルクのか
けやすさは優れているが、図5の線形テーパーのワイヤ
よりもテーパー部分の近位側部は可撓性が小さい。上記
と同様にこのワイヤには、可撓性を有するコイルを設け
てもよい。
【0044】別のタイプの非線形テーパーも本発明によ
って考えられている。例えば、ワイヤの連続的なテーパ
ー部は、凹と凸の両方のテーパーをもっていてもよく、
一般にその形態は、テーパー部の近位側部が凸面のテー
パーを有し、残りの遠位部分が凹面のテーパーを有す
る。凹面のテーパー部は、カラム強度と不可逆性の屈曲
に対する抵抗性を付加するために可撓性を有するコイル
がカバーしてもよい。
って考えられている。例えば、ワイヤの連続的なテーパ
ー部は、凹と凸の両方のテーパーをもっていてもよく、
一般にその形態は、テーパー部の近位側部が凸面のテー
パーを有し、残りの遠位部分が凹面のテーパーを有す
る。凹面のテーパー部は、カラム強度と不可逆性の屈曲
に対する抵抗性を付加するために可撓性を有するコイル
がカバーしてもよい。
【0045】案内ワイヤは、一般に約50〜300cm
の長さで約8〜40ミルの選択された直径を有する可撓
性を有する金属ワイヤで製造される。この種のステンレ
ス鋼のワイヤは、ウイテックアンドナショナルスタンダ
ード(Wytech and National Standard)などから市販され
ている。
の長さで約8〜40ミルの選択された直径を有する可撓
性を有する金属ワイヤで製造される。この種のステンレ
ス鋼のワイヤは、ウイテックアンドナショナルスタンダ
ード(Wytech and National Standard)などから市販され
ている。
【0046】金属ワイヤのテーパー部は、ワイヤ研削
法、ワイヤ延伸法、またはワイヤエッチング法で作製さ
れる。ワイヤの研削は、通常の研削装置を用いて行うこ
とが好ましい。その装置は、回転する加工物(ワイヤ)
が、研削ホイールを通り過ぎて移動可能な往復台上にあ
って軸方向に移動し、研削ホイールの縁とワイヤの軸の
中心間の半径方向の距離が、加工物が軸方向に前進する
につれて連続的に変化し(減少し)、切削の深さを連続
的に変化させる。ワイヤと研削ホイールの間の半径方向
距離を変えるのに用いる機械は、往復台の運動を、研削
ホイールが取付られている研削機のフレームに効果的に
カップリングする機械カム装置である。これに代わるも
のとして、その機械は、電子的に制御された機械でもよ
く、その機械が研削ホイールに近づいたり離れたりする
運動は、加工物の軸の位置によって決定される。研削装
置は、下記のように、細いワイヤの研削に用いるために
改良される。その研削機は、回転して軸方向に移動する
ワイヤを保持する小直径のチャックを備え、回転するワ
イヤを安定化する構造を有する。
法、ワイヤ延伸法、またはワイヤエッチング法で作製さ
れる。ワイヤの研削は、通常の研削装置を用いて行うこ
とが好ましい。その装置は、回転する加工物(ワイヤ)
が、研削ホイールを通り過ぎて移動可能な往復台上にあ
って軸方向に移動し、研削ホイールの縁とワイヤの軸の
中心間の半径方向の距離が、加工物が軸方向に前進する
につれて連続的に変化し(減少し)、切削の深さを連続
的に変化させる。ワイヤと研削ホイールの間の半径方向
距離を変えるのに用いる機械は、往復台の運動を、研削
ホイールが取付られている研削機のフレームに効果的に
カップリングする機械カム装置である。これに代わるも
のとして、その機械は、電子的に制御された機械でもよ
く、その機械が研削ホイールに近づいたり離れたりする
運動は、加工物の軸の位置によって決定される。研削装
置は、下記のように、細いワイヤの研削に用いるために
改良される。その研削機は、回転して軸方向に移動する
ワイヤを保持する小直径のチャックを備え、回転するワ
イヤを安定化する構造を有する。
【0047】研削法の利点は、ワイヤに沿った研削の深
さの正確な制御、およびワイヤの長手方向に沿ったいず
れの部分でも連続的なテーパーを作製できるということ
である。
さの正確な制御、およびワイヤの長手方向に沿ったいず
れの部分でも連続的なテーパーを作製できるということ
である。
【0048】ステンレス鋼の基剤をエッチングするエッ
チング法は公知である。本発明の案内ワイヤを作製する
場合、テーパーを付ける単一もしくは複数の部分を化学
的にエッチング浴に浸漬する。ワイヤはある速度で浴か
ら徐々に引き上げられるため、ワイヤの浸漬部分は大き
くエッチングされ、これによりワイヤの直径が小さくな
る。ワイヤ取出しの速度を調節して、線形、凹面もしく
は凸面のテーパーを作製することができる。
チング法は公知である。本発明の案内ワイヤを作製する
場合、テーパーを付ける単一もしくは複数の部分を化学
的にエッチング浴に浸漬する。ワイヤはある速度で浴か
ら徐々に引き上げられるため、ワイヤの浸漬部分は大き
くエッチングされ、これによりワイヤの直径が小さくな
る。ワイヤ取出しの速度を調節して、線形、凹面もしく
は凸面のテーパーを作製することができる。
【0049】エッチング法は、多数のワイヤを単一バッ
チで処理できる利点がある。また複雑な機械および/ま
たはワイヤ処理装置は避けられる。
チで処理できる利点がある。また複雑な機械および/ま
たはワイヤ処理装置は避けられる。
【0050】ワイヤ延伸法は、加熱されたワイヤに張力
をかけて延伸し所望の直径にする方法であるが、連続的
に長いテーパー部をワイヤに形成するために利用でき
る。この方法では、ワイヤの選択した部分を、例えば焼
成炉内で加熱し、選択したワイヤ温度になった時に、予
め選択した張力で延伸される。ワイヤ温度とワイヤの加
熱部分の温度の均一性およびワイヤ延伸の速度を注意深
く監視することによって、正確な連続的なテーパーを作
ることができる。
をかけて延伸し所望の直径にする方法であるが、連続的
に長いテーパー部をワイヤに形成するために利用でき
る。この方法では、ワイヤの選択した部分を、例えば焼
成炉内で加熱し、選択したワイヤ温度になった時に、予
め選択した張力で延伸される。ワイヤ温度とワイヤの加
熱部分の温度の均一性およびワイヤ延伸の速度を注意深
く監視することによって、正確な連続的なテーパーを作
ることができる。
【0051】適切な可撓性とねじりやすさを有する他の
材料も、テーパー付案内ワイヤ作製に使用できる。本発
明の発明者らの研究結果は、小直径のガラスワイヤ(棒
もしくはチューブ)が、約8〜40ミルのワイヤ直径
で、案内ワイヤの用途に適切な可撓性とねじりやすさを
有していることを示している。実際に、ガラス繊維のワ
イヤは、広範囲に渡って湾曲されもしくは曲げられて
も、優れたトルク伝達性を有するという利点がある。
材料も、テーパー付案内ワイヤ作製に使用できる。本発
明の発明者らの研究結果は、小直径のガラスワイヤ(棒
もしくはチューブ)が、約8〜40ミルのワイヤ直径
で、案内ワイヤの用途に適切な可撓性とねじりやすさを
有していることを示している。実際に、ガラス繊維のワ
イヤは、広範囲に渡って湾曲されもしくは曲げられて
も、優れたトルク伝達性を有するという利点がある。
【0052】ガラス繊維ワイヤの連続テーパーを有する
延出部は、金属ワイヤについて先に述べたような延伸法
で作製できる。そのテーパーをつけたワイヤは、ポリマ
ーのシースなどで被覆して曲げ強さを増大し、組織への
接近に用いる際にワイヤの端部が折れるという危険を少
なくすることができる。
延出部は、金属ワイヤについて先に述べたような延伸法
で作製できる。そのテーパーをつけたワイヤは、ポリマ
ーのシースなどで被覆して曲げ強さを増大し、組織への
接近に用いる際にワイヤの端部が折れるという危険を少
なくすることができる。
【0053】図8は、この発明の他の実施例によって作
製されたテーパー付き複合体ワイヤ38を示す。このワ
イヤは、炭素繊維39のような繊維を、長い平行な小直
径の束にして作製される。次にこの束は、エポキシ樹脂
のような適切な樹脂で成形され、複合体のワイヤが作製
される。この成形は、小直径ワイヤの型の中で行われ
る。この方法では、ワイヤのテーパー部分の繊維束内の
繊維は、その部分の長手方向の種々の点で終結してお
り、図8に示すように、テーパー部の小直径の端部へ進
むにつれて繊維の数が少なくなっている。これに代わる
ものとて、繊維の均一な束による一定直径の棒を、前記
のように研削して、連続的に直径を小さくしたワイヤを
作製してもよい。
製されたテーパー付き複合体ワイヤ38を示す。このワ
イヤは、炭素繊維39のような繊維を、長い平行な小直
径の束にして作製される。次にこの束は、エポキシ樹脂
のような適切な樹脂で成形され、複合体のワイヤが作製
される。この成形は、小直径ワイヤの型の中で行われ
る。この方法では、ワイヤのテーパー部分の繊維束内の
繊維は、その部分の長手方向の種々の点で終結してお
り、図8に示すように、テーパー部の小直径の端部へ進
むにつれて繊維の数が少なくなっている。これに代わる
ものとて、繊維の均一な束による一定直径の棒を、前記
のように研削して、連続的に直径を小さくしたワイヤを
作製してもよい。
【0054】II.操作方法 曲がりくねった管路によって到達される組織領域に、カ
テーテルを挿入する方法を、図9を参照して述べる。こ
の図は、カテーテルで接近すべき標的部位42が存在す
る。脳組織のような軟組織40の領域を示す。最初にワ
イヤ14のような案内ワイヤを、標的組織に隣接した血
管の入口部から、該組織に延びる組織供給血管44内に
送る。本実施例では、標的部位に至る曲がりくねった管
路には、血管44、血管44から直角より大きい角度で
分岐した血管46、および図に示すように、先行する血
管から各々分岐血管48と50が含まれる。この管路に
は以下のものが含まれている。すなわちa.多数の曲
部:そのうちのいくつかは90°以上の角度である;
b.小血管:一般にその管腔の直径は約3mm未満であ
る;およびc.標的組織内の管路:その全長は少なくと
も約5cm、一般に約10〜15cmおよび長い場合は
25cmである。
テーテルを挿入する方法を、図9を参照して述べる。こ
の図は、カテーテルで接近すべき標的部位42が存在す
る。脳組織のような軟組織40の領域を示す。最初にワ
イヤ14のような案内ワイヤを、標的組織に隣接した血
管の入口部から、該組織に延びる組織供給血管44内に
送る。本実施例では、標的部位に至る曲がりくねった管
路には、血管44、血管44から直角より大きい角度で
分岐した血管46、および図に示すように、先行する血
管から各々分岐血管48と50が含まれる。この管路に
は以下のものが含まれている。すなわちa.多数の曲
部:そのうちのいくつかは90°以上の角度である;
b.小血管:一般にその管腔の直径は約3mm未満であ
る;およびc.標的組織内の管路:その全長は少なくと
も約5cm、一般に約10〜15cmおよび長い場合は
25cmである。
【0055】上記の特性を有する管路を、本明細書では
曲がりくねった管路と定義し、またこの管路には、前記
タイプの18ミル以下の直径の案内ワイヤでは接近でき
るが、これより有意に大きい直径の案内ワイヤで接近す
るには、非常に壊れやすく、および/または、曲がりく
ねっているという特徴もある。
曲がりくねった管路と定義し、またこの管路には、前記
タイプの18ミル以下の直径の案内ワイヤでは接近でき
るが、これより有意に大きい直径の案内ワイヤで接近す
るには、非常に壊れやすく、および/または、曲がりく
ねっているという特徴もある。
【0056】操作する際には、カテーテルデバイスは、
1個のユニットとして、外部の挿入部位から血管系を通
じて、標的組織の曲がりくねった管路の部分の隣接部分
まで通されるが、その曲がりくねった管路部分には挿入
されない。この操作は、カテーテルを心臓の大動脈を通
過させなければならない通常の場合は、まず比較的大き
な直径の案内カテーテル(例えば約40ミルの内径のも
の)を、挿入部位から大動脈を通じて標的部位に向かっ
て配置する。次いで本発明のカテーテルと案内ワイヤ
を、大動脈を通過している該案内カテーテルに通す。こ
の大動脈では血管直径が大でかつ血液流量が大きいの
で、本発明のカテーテルの移動と位置を制御するのは困
難である。本発明のカテーテルと案内ワイヤは、該案内
カテーテルを通過すると、1個のユニットとして標的部
位に向かって前進することができる。一般に、挿入部位
から標的組織の隣接領域までの管路には、鋭い曲部、小
管腔の血管、または軟組織構造が存在しないので、該管
路では容易に前進することができる。一般に、曲がりく
ねった管路の組織部分に到達し、特に管路の鋭い曲部に
遭遇した時には、ワイヤをカテーテルより前方に進め
る。この操作は、ワイヤを軸方向にカテーテル内を前進
させ、同時にワイヤにトルクを与えて、ワイヤの曲げた
先端を、所望のワイヤ運動の方向に向かわせることによ
り行う。このようにしてワイヤを前進させた後、カテー
テル端部がワイヤの端部に接するまで、ワイヤ上でカテ
ーテルを前進させ、この操作を、ワイヤとカテーテル
が、小直径の組織脈管領域を通って充分前進し、標的組
織部位に達するまで繰返す。これに代わるものとして、
ワイヤとカテーテルを、1個のユニットとして小血管領
域を通じて進めることもできる。しかしこの方法は、操
作性が劣っている。その理由は、ワイヤは、カテーテル
の中に入っている時は可撓性が低下するからであり、お
そらく鋭い曲部がない管路領域に沿ってワイヤとカテー
テルを前進させるときにのみ、この方法は、利用され
る。
1個のユニットとして、外部の挿入部位から血管系を通
じて、標的組織の曲がりくねった管路の部分の隣接部分
まで通されるが、その曲がりくねった管路部分には挿入
されない。この操作は、カテーテルを心臓の大動脈を通
過させなければならない通常の場合は、まず比較的大き
な直径の案内カテーテル(例えば約40ミルの内径のも
の)を、挿入部位から大動脈を通じて標的部位に向かっ
て配置する。次いで本発明のカテーテルと案内ワイヤ
を、大動脈を通過している該案内カテーテルに通す。こ
の大動脈では血管直径が大でかつ血液流量が大きいの
で、本発明のカテーテルの移動と位置を制御するのは困
難である。本発明のカテーテルと案内ワイヤは、該案内
カテーテルを通過すると、1個のユニットとして標的部
位に向かって前進することができる。一般に、挿入部位
から標的組織の隣接領域までの管路には、鋭い曲部、小
管腔の血管、または軟組織構造が存在しないので、該管
路では容易に前進することができる。一般に、曲がりく
ねった管路の組織部分に到達し、特に管路の鋭い曲部に
遭遇した時には、ワイヤをカテーテルより前方に進め
る。この操作は、ワイヤを軸方向にカテーテル内を前進
させ、同時にワイヤにトルクを与えて、ワイヤの曲げた
先端を、所望のワイヤ運動の方向に向かわせることによ
り行う。このようにしてワイヤを前進させた後、カテー
テル端部がワイヤの端部に接するまで、ワイヤ上でカテ
ーテルを前進させ、この操作を、ワイヤとカテーテル
が、小直径の組織脈管領域を通って充分前進し、標的組
織部位に達するまで繰返す。これに代わるものとして、
ワイヤとカテーテルを、1個のユニットとして小血管領
域を通じて進めることもできる。しかしこの方法は、操
作性が劣っている。その理由は、ワイヤは、カテーテル
の中に入っている時は可撓性が低下するからであり、お
そらく鋭い曲部がない管路領域に沿ってワイヤとカテー
テルを前進させるときにのみ、この方法は、利用され
る。
【0057】本発明のカテーテルデバイスは、そのいく
つかの特徴によって、軟組織部位に至る血管路に存在す
る小直径及び鋭い曲部のために、従来接近できなかった
該部位に、カテーテルを案内して到達させることができ
る。本願発明の新規な案内ワイヤ構造に固有の利点は、
図9において一点鎖線で示した組織部分の拡大図である
図10〜13図を参照することによって認識することが
できる。図10は、従来技術として公知のタイプの可変
段階を有する案内ワイヤ58とカテーテル60を備えた
カテーテルデバイスが、小直径の曲がりくねった管路組
織領域を通じて案内される時に起こり得るワイヤとカテ
ーテルの変形状態を示す。図に示すワイヤ部分は、二箇
所の可変段階領域、つまり第一領域61と第二領域62
を有している。血管46の断面図は、二つのテーパー部
分が、実際に、一定直径のワイヤの比較的長いセグメン
トによって分離されていることを示している。
つかの特徴によって、軟組織部位に至る血管路に存在す
る小直径及び鋭い曲部のために、従来接近できなかった
該部位に、カテーテルを案内して到達させることができ
る。本願発明の新規な案内ワイヤ構造に固有の利点は、
図9において一点鎖線で示した組織部分の拡大図である
図10〜13図を参照することによって認識することが
できる。図10は、従来技術として公知のタイプの可変
段階を有する案内ワイヤ58とカテーテル60を備えた
カテーテルデバイスが、小直径の曲がりくねった管路組
織領域を通じて案内される時に起こり得るワイヤとカテ
ーテルの変形状態を示す。図に示すワイヤ部分は、二箇
所の可変段階領域、つまり第一領域61と第二領域62
を有している。血管46の断面図は、二つのテーパー部
分が、実際に、一定直径のワイヤの比較的長いセグメン
トによって分離されていることを示している。
【0058】図からわかるように、管路内の鋭い屈曲
が、テーパー部の遠位端で生じると、ワイヤは該テーパ
ー部の遠位端で最も鋭く曲がる傾向にあるが、該部分の
ワイヤは、より小さい一定直径の太さを有する。このテ
ーパー付き境界におけるワイヤの屈曲は血管路内の鋭い
曲部で生ずる傾向があるので、該屈曲が充分鋭い時に
は、図に示すように壁が薄いカテーテルは座屈する場合
がある。鋭いカテーテルの屈曲によってカテーテル(5
0で示す)の横断面が変形して、ワイヤがカテーテル内
をすべって移動するのを実質的に制限することが図10
と図11から理解され得る。このことは、下流方向への
ワイヤの移動について特にあてはまる。なぜならば、テ
ーパー部でワイヤの直径が増大している(図11に見ら
れる)からである。その上、ワイヤの鋭い屈曲によって
トルクの効率が低下し、またトルクをかけるとき、特に
各テーパー部の遠位端で生じがちなねじりのひずみによ
って、ワイヤが破断する危険性が増大する。
が、テーパー部の遠位端で生じると、ワイヤは該テーパ
ー部の遠位端で最も鋭く曲がる傾向にあるが、該部分の
ワイヤは、より小さい一定直径の太さを有する。このテ
ーパー付き境界におけるワイヤの屈曲は血管路内の鋭い
曲部で生ずる傾向があるので、該屈曲が充分鋭い時に
は、図に示すように壁が薄いカテーテルは座屈する場合
がある。鋭いカテーテルの屈曲によってカテーテル(5
0で示す)の横断面が変形して、ワイヤがカテーテル内
をすべって移動するのを実質的に制限することが図10
と図11から理解され得る。このことは、下流方向への
ワイヤの移動について特にあてはまる。なぜならば、テ
ーパー部でワイヤの直径が増大している(図11に見ら
れる)からである。その上、ワイヤの鋭い屈曲によって
トルクの効率が低下し、またトルクをかけるとき、特に
各テーパー部の遠位端で生じがちなねじりのひずみによ
って、ワイヤが破断する危険性が増大する。
【0059】カテーテル座屈の問題は、図10に示すよ
うに、案内ワイヤの二つの可変段階部分が血管路の二つ
の鋭い曲部と一致した場合、さらにひどくなる。このよ
うに、二つの間隔をおいた位置にカテーテルの座屈が起
こると、カテーテル内の摺動移動は、上下流方向ともに
事実不可能になる。この状態は、曲がりくねった組織管
路の二曲部間の間隔が案内ワイヤの二つの段階部間の距
離と一致すると必ず起こり、小血管領域にカテーテルを
配置する操作をする際に再々起こるものである。この問
題が起こった場合、そのカテーテル操作をしているレン
トゲン技師は、ワイヤとカテーテルを一個のユニットと
して選択された組織部位に向けて前進させることを、試
みるか、またはワイヤとカテーテルを取り出して段階部
分間の間隔が異なる案内ワイヤとカテーテルの配置を試
みなければならない。
うに、案内ワイヤの二つの可変段階部分が血管路の二つ
の鋭い曲部と一致した場合、さらにひどくなる。このよ
うに、二つの間隔をおいた位置にカテーテルの座屈が起
こると、カテーテル内の摺動移動は、上下流方向ともに
事実不可能になる。この状態は、曲がりくねった組織管
路の二曲部間の間隔が案内ワイヤの二つの段階部間の距
離と一致すると必ず起こり、小血管領域にカテーテルを
配置する操作をする際に再々起こるものである。この問
題が起こった場合、そのカテーテル操作をしているレン
トゲン技師は、ワイヤとカテーテルを一個のユニットと
して選択された組織部位に向けて前進させることを、試
みるか、またはワイヤとカテーテルを取り出して段階部
分間の間隔が異なる案内ワイヤとカテーテルの配置を試
みなければならない。
【0060】図12は、連続的に変化可能な案内ワイヤ
14を備えたカテーテルデバイス12を用いて、同じ組
織部を通じてカテーテルを配置する操作を示す。ワイヤ
には、曲げ弾性率が明らかに変化する中間領域がないの
で、図10にみられる、可変段階ワイヤの中間領域に起
こる鋭角の屈曲は回避される。すなわち、本願発明の案
内ワイヤで許容される最も鋭い鋭角は、可変段階ワイヤ
の一定直径部で許容されるものと実質的に等しい。した
がってカテーテルの横断面がゆがみ、座屈が起こる傾向
は、図12と図13に示すように著しく減少する。その
上、カテーテルが、曲部でいくぶんはさまれても(楕円
形になる)、上流へ移動する際のワイヤの直径の変化は
ごくわずかであり、カテーテル配置操作時にワイヤを通
じてワイヤを容易に前進させることができる。ワイヤの
屈曲に関する上記の考察は、テーパー部の遠位端が、コ
イル32のような可撓性を有するコイルで包みこまれて
いる場合にも適用できるということは明らかである。図
12は、カテーテル12の可撓性を有する遠位端のセグ
メント18におけるテーパー部を示す。
14を備えたカテーテルデバイス12を用いて、同じ組
織部を通じてカテーテルを配置する操作を示す。ワイヤ
には、曲げ弾性率が明らかに変化する中間領域がないの
で、図10にみられる、可変段階ワイヤの中間領域に起
こる鋭角の屈曲は回避される。すなわち、本願発明の案
内ワイヤで許容される最も鋭い鋭角は、可変段階ワイヤ
の一定直径部で許容されるものと実質的に等しい。した
がってカテーテルの横断面がゆがみ、座屈が起こる傾向
は、図12と図13に示すように著しく減少する。その
上、カテーテルが、曲部でいくぶんはさまれても(楕円
形になる)、上流へ移動する際のワイヤの直径の変化は
ごくわずかであり、カテーテル配置操作時にワイヤを通
じてワイヤを容易に前進させることができる。ワイヤの
屈曲に関する上記の考察は、テーパー部の遠位端が、コ
イル32のような可撓性を有するコイルで包みこまれて
いる場合にも適用できるということは明らかである。図
12は、カテーテル12の可撓性を有する遠位端のセグ
メント18におけるテーパー部を示す。
【0061】連続的なテーパーの付いたワイヤのトルク
伝達もまた、ワイヤの鋭い屈曲と、可変段階のテーパー
部分に渡って生ずるトルクの損失が最小になるので、強
化される。このためワイヤの操作性が向上し、さらに鋭
く屈曲した中間領域においてワイヤが破断する危険が減
少する。
伝達もまた、ワイヤの鋭い屈曲と、可変段階のテーパー
部分に渡って生ずるトルクの損失が最小になるので、強
化される。このためワイヤの操作性が向上し、さらに鋭
く屈曲した中間領域においてワイヤが破断する危険が減
少する。
【0062】案内ワイヤが与える上記利点に加えて、カ
テーテルに固有の三つの特徴によって、小直径の曲がり
くねった管路内を、案内ワイヤを通じてカテーテルを前
進させることが可能になっている。第一の特徴は、遠位
セグメントの可撓性である。これによって、カテーテル
の前進に必要な力を著しく増大させることなく、カテー
テルに曲部をたどらせることができる。すなわち、可撓
性を有する遠位セグメントを備えたカテーテルは、ワイ
ヤの曲部に渡ってカテーテルの前進方向に比較的自由に
移動できる。第二の特徴は、可撓性を有する遠位セグメ
ントの長さが比較的短い(例えば5〜15cm)こと
と、さらに詳しく述べれば、近位セグメントの端部から
ワイヤの曲部へ、遠位セグメントに沿ってたどった距離
が短いことである。この長さの短いことは、カラム強度
(軸方向の応力に抵抗する強度)が大きく、座屈する傾
向が少ないことを意味する。上記のように、通過する距
離が著しく長い場合は、遠位セグメントは、カテーテル
の遠位端部分に沿ったカテーテルのカラム強度をさらに
大きくするために、中間の剛直性を有する一箇所以上の
遠位部分を備えていてもよい。第三の特徴は、案内ワイ
ヤとカテーテルの遠位セグメントの内壁との間隙であ
る。これは前記のようにカテーテルセグメントのカラム
状支持体を提供する作用を有する。上記のように、2〜
5ミルの間隙は、案内ワイヤの曲部で起こる、遠位セグ
メントのゆがみを、チューブが曲部上を通る時チューブ
と案内ワイヤ間に、目立つ摩擦接触を起こすことなく調
整するに足るものである。比較的長い近位セグメントの
座屈は、案内ワイヤによって与えられるカラム支持体と
共にこのセグメントの剛直性によって防止される。
テーテルに固有の三つの特徴によって、小直径の曲がり
くねった管路内を、案内ワイヤを通じてカテーテルを前
進させることが可能になっている。第一の特徴は、遠位
セグメントの可撓性である。これによって、カテーテル
の前進に必要な力を著しく増大させることなく、カテー
テルに曲部をたどらせることができる。すなわち、可撓
性を有する遠位セグメントを備えたカテーテルは、ワイ
ヤの曲部に渡ってカテーテルの前進方向に比較的自由に
移動できる。第二の特徴は、可撓性を有する遠位セグメ
ントの長さが比較的短い(例えば5〜15cm)こと
と、さらに詳しく述べれば、近位セグメントの端部から
ワイヤの曲部へ、遠位セグメントに沿ってたどった距離
が短いことである。この長さの短いことは、カラム強度
(軸方向の応力に抵抗する強度)が大きく、座屈する傾
向が少ないことを意味する。上記のように、通過する距
離が著しく長い場合は、遠位セグメントは、カテーテル
の遠位端部分に沿ったカテーテルのカラム強度をさらに
大きくするために、中間の剛直性を有する一箇所以上の
遠位部分を備えていてもよい。第三の特徴は、案内ワイ
ヤとカテーテルの遠位セグメントの内壁との間隙であ
る。これは前記のようにカテーテルセグメントのカラム
状支持体を提供する作用を有する。上記のように、2〜
5ミルの間隙は、案内ワイヤの曲部で起こる、遠位セグ
メントのゆがみを、チューブが曲部上を通る時チューブ
と案内ワイヤ間に、目立つ摩擦接触を起こすことなく調
整するに足るものである。比較的長い近位セグメントの
座屈は、案内ワイヤによって与えられるカラム支持体と
共にこのセグメントの剛直性によって防止される。
【0063】カテーテルを標的部位に移動させた後、案
内ワイヤを取出して、液状物質を標的部位に注射する。
注射される物質には、以下のものが含まれている。1)
X線不透過剤:血管の解剖学的構造と標的部分の血液流
の特徴を見るためのものである;2)血管閉塞剤:コラ
ーゲン繊維の懸濁物などがあり、標的血管によって供給
されている組織部に小動脈の血管閉塞を生じさせるのに
使用され得る;および3)薬理学的試薬:標的部位に確
認された疾病状態に対して有効な抗腫瘍剤のようなもの
である。
内ワイヤを取出して、液状物質を標的部位に注射する。
注射される物質には、以下のものが含まれている。1)
X線不透過剤:血管の解剖学的構造と標的部分の血液流
の特徴を見るためのものである;2)血管閉塞剤:コラ
ーゲン繊維の懸濁物などがあり、標的血管によって供給
されている組織部に小動脈の血管閉塞を生じさせるのに
使用され得る;および3)薬理学的試薬:標的部位に確
認された疾病状態に対して有効な抗腫瘍剤のようなもの
である。
【0064】上記のことから、この発明の種々の目的と
特徴がいかに合致しているか明らかである。この発明の
新規なカテーテルデバイスは、テーパーの付いた遠位端
を有する案内ワイヤを備え、この遠位端によって、ワイ
ヤは、鋭く屈曲することなく、小直径の曲がりくねった
管路内で優れた操作性とトルク伝達性を示す。したがっ
てカテーテルの座屈と、カテーテルを通じてワイヤを前
進または引き出しできなくなるという問題は最小限度に
留められる。本題に記載したカテーテル構造は、1)曲
がりくねった管路に沿ってワイヤをたどる比較的可撓性
を有する遠位部分;2)カテーテル長の主要部分に渡っ
て延びる比較的剛直な近位部分;および3)カラム状支
持体を提供し、さらに屈曲部分のセグメントのゆがみを
吸収する、特に遠位セグメント内の案内ワイヤとカテー
テル間の間隙によって、座屈することなく、曲がりくね
った管路を、案内ワイヤ上でたどることができる。
特徴がいかに合致しているか明らかである。この発明の
新規なカテーテルデバイスは、テーパーの付いた遠位端
を有する案内ワイヤを備え、この遠位端によって、ワイ
ヤは、鋭く屈曲することなく、小直径の曲がりくねった
管路内で優れた操作性とトルク伝達性を示す。したがっ
てカテーテルの座屈と、カテーテルを通じてワイヤを前
進または引き出しできなくなるという問題は最小限度に
留められる。本題に記載したカテーテル構造は、1)曲
がりくねった管路に沿ってワイヤをたどる比較的可撓性
を有する遠位部分;2)カテーテル長の主要部分に渡っ
て延びる比較的剛直な近位部分;および3)カラム状支
持体を提供し、さらに屈曲部分のセグメントのゆがみを
吸収する、特に遠位セグメント内の案内ワイヤとカテー
テル間の間隙によって、座屈することなく、曲がりくね
った管路を、案内ワイヤ上でたどることができる。
【0065】上記の利点の組合わせによって、従来カテ
ーテルでは近づくことができなかった脳の深部のような
柔組織内の小直径で曲がりくねった通路を通じて標的部
位に近づくことができる。その結果、組織を侵す手術を
必要としないで、より的確な組織標的に対して、診断
剤、治療剤もしくは血管閉塞剤を深い組織部に放出する
ことができる。
ーテルでは近づくことができなかった脳の深部のような
柔組織内の小直径で曲がりくねった通路を通じて標的部
位に近づくことができる。その結果、組織を侵す手術を
必要としないで、より的確な組織標的に対して、診断
剤、治療剤もしくは血管閉塞剤を深い組織部に放出する
ことができる。
【0066】カテーテルデバイスのカテーテルと案内ワ
イヤの部材は、ともに上記の種々の方法によって容易に
作製される。
イヤの部材は、ともに上記の種々の方法によって容易に
作製される。
【0067】本発明の好ましい実施例を記載したが、本
発明から逸脱することなく、種々の改変及び変更を行う
ことができることはあきらかである。
発明から逸脱することなく、種々の改変及び変更を行う
ことができることはあきらかである。
【図1】本発明によって作製されたカテーテルデバイス
を示す模式図である。
を示す模式図である。
【図2】図1の2−2線に沿う拡大横断面図である。
【図3】図1の3−3線に沿う拡大縦断面図である。
【図4】図1の4−4線に沿う拡大横断面図である。
【図5】本発明によって作製されたテーパー付きワイヤ
の連続的に変化し得る遠位端部を、幅寸法を誇張して示
した図であり、ここで、テーパーは、実質的に線形であ
る。
の連続的に変化し得る遠位端部を、幅寸法を誇張して示
した図であり、ここで、テーパーは、実質的に線形であ
る。
【図6】本発明によって作製されたテーパー付きワイヤ
の連続的に変化し得る遠位端部を、幅寸法を誇張して示
した図であり、ここで、テーパーは、実質的に凹面形で
ある。
の連続的に変化し得る遠位端部を、幅寸法を誇張して示
した図であり、ここで、テーパーは、実質的に凹面形で
ある。
【図7】本発明によって作製されたテーパー付きワイヤ
の連続的に変化し得る遠位端部を、幅寸法を誇張して示
した図であり、ここで、テーパーは、実質的に凸面形で
ある。
の連続的に変化し得る遠位端部を、幅寸法を誇張して示
した図であり、ここで、テーパーは、実質的に凸面形で
ある。
【図8】本発明の他の実施例で作製された複合体のテー
パー付案内ワイヤの端部の拡大断面図である。
パー付案内ワイヤの端部の拡大断面図である。
【図9】軟組織内の曲がりくねった管路部分と、本発明
のカテーテルをこの管路に沿って案内する方法を示す模
式図である。
のカテーテルをこの管路に沿って案内する方法を示す模
式図である。
【図10】図9に示す小直径の脈管路部の断面図であ
り、この脈管の曲部が、どのように、可変段階型案内ワ
イヤに鋭い屈曲を生じさせ、またこのワイヤ上に通され
るカテーテルを座屈させ得るかを示す。
り、この脈管の曲部が、どのように、可変段階型案内ワ
イヤに鋭い屈曲を生じさせ、またこのワイヤ上に通され
るカテーテルを座屈させ得るかを示す。
【図11】ワイヤの曲部におけるカテーテルのゆがみを
示す、図10の11−11線にほぼ沿った拡大横断面図
である。
示す、図10の11−11線にほぼ沿った拡大横断面図
である。
【図12】本発明によって作製された案内ワイヤの連続
的可変部分に生じる曲部と、ワイヤ上に通されているカ
テーテルの状態を示す断面図である。
的可変部分に生じる曲部と、ワイヤ上に通されているカ
テーテルの状態を示す断面図である。
【図13】ワイヤの曲部におけるカテーテルのゆがみを
示す、図12の線13−13にほぼ沿った拡大横断面図
である。
示す、図12の線13−13にほぼ沿った拡大横断面図
である。
10 カテーテルデバイス 12 カテーテル 14 案内ワイヤ 16 近位セグメント 18 遠位セグメント 20 内側の同軸チューブ 22 外側の同軸チューブ 24 シリンジ継手 25 X線不透過性のバンド 26 テーパー部分 28 案内ワイヤの上流部分 32 ワイヤコイル 33a 近位の継手 33b 先丸遠位の継手 33c 中間継手 34 テーパー付き遠位端部 35 案内ワイヤ 36 テーパー付き遠位端部 37 案内ワイヤ 38 テーパー付き複合体ワイヤ 39 炭素繊維 40 脳組織のような軟組織 42 標的部位 44 標的組織に延びる組織供給血管 46 標的部位に至る曲がりくねった管路 48 標的部位に至る曲がりくねった管路 50 標的部位に至る曲がりくねった管路 58 従来技術の可変段階を有する案内ワイヤ 60 従来技術のカテーテル 61 ワイヤ部分の二箇所の可変段階領域のうちの第
一領域 62 ワイヤ部分の二箇所の可変段階領域のうちの第
二領域
一領域 62 ワイヤ部分の二箇所の可変段階領域のうちの第
二領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ガブリエル ビー. ヴェグ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94526 ダンビル,ウィルシャー コート 121
Claims (27)
- 【請求項1】 外部の人体挿入部位から内部組織に、そ
して標的部位に至る約3mm未満の管腔内径の脈管に沿
って少なくとも約5cm長の曲がりくねった管路に沿っ
て該組織内に案内され得る、案内ワイヤと共に用いられ
るカテーテルを備えるカテーテルデバイスであって、該
カテーテルは、 約3mm未満の管腔内径の脈管に沿って少なくとも5c
m長の曲がりくねった管路に沿って該標的部位に移動す
るに充分に可撓性である細長い管状メンバーを備え、 該細長い管状メンバーは案内ワイヤで案内され、該細長
い管状メンバーは近位端および遠位端を有し、該細長い
管状メンバーの外表面および内表面は該近位端および該
遠位端の間に伸びる内部管腔を規定し、該細長い管状メ
ンバーは以下を備える:該挿入部位から内部組織に隣接
する領域まで該案内ワイヤをたどるための比較的剛直な
近位セグメント、および該領域から該標的部位まで該内
部組織内で該約3mmの管腔内径の脈管に沿って少なく
とも約5cm長の該曲がりくねった管路に沿って該案内
ワイヤをたどるための少なくとも約5cm長の比較的可
撓性の遠位セグメントであって、該可撓性の遠位セグメ
ントは近位部分および遠位部分の両部分を有し、該遠位
部分は近位部分に比べより可撓性であり、そして該遠位
セグメントの遠位部分は、該内部組織内で案内ワイヤに
より提供される曲がりくねった管路に沿って該標的部位
まで案内ワイヤをたどるに充分に可撓性であるようにす
る外径、壁厚、および組成であり、そしてここで、該遠
位セグメントの近位部分は、該近位セグメントの可撓性
と該遠位セグメントの遠位部分の可撓性との間の可撓性
を有する1つまたはそれ以上の中間部分を有する遠位セ
グメント。 - 【請求項2】 前記遠位セグメントが1つの中間部分を
備える、請求項1に記載のカテーテルデバイス。 - 【請求項3】 前記カテーテルが所定の直径を有する案
内ワイヤをスライド可能に受け入れ得、前記遠位セグメ
ントは該案内ワイヤの所定の直径より約2〜5ミル大き
い内径を有する、請求項1に記載のカテーテルデバイ
ス。 - 【請求項4】 前記管状メンバーの管腔が前記遠位セグ
メントに沿って実質的に一定の内径を有する、請求項3
に記載のカテーテルデバイス。 - 【請求項5】 前記管状メンバーの近位セグメントの少
なくとも遠位端部分が、内側および外側の同軸チューブ
で形成され、該同軸チューブの1つが比較的剛直であり
そしてもう1つが比較的可撓性であり、そして前記遠位
セグメントが比較的可撓性のチューブの遠位伸長部であ
る、請求項1に記載のカテーテルデバイス。 - 【請求項6】 前記比較的剛直なチューブが、ポリプロ
ピレンおよび高密度ポリエチレンからなる群から選択さ
れるポリマー性材料で形成され、そして前記比較的可撓
性のチューブが低密度ポリエチレンで形成される、請求
項5に記載のカテーテルデバイス。 - 【請求項7】 前記チューブの各々が約2〜4ミルの間
の壁厚を有する、請求項6に記載のカテーテルデバイ
ス。 - 【請求項8】 前記外側のチューブが実質的に前記カテ
ーテルの全長に伸びる、請求項5に記載のカテーテルデ
バイス。 - 【請求項9】 脳内にある部位に接近するために使用
し、前記近位セグメントは約60〜150cmの間の全
長を有し、そして前記遠位セグメントは約10〜15c
mの間の全長を有する、請求項1に記載のカテーテルデ
バイス。 - 【請求項10】 外部の人体挿入部位から前記組織に、
そして前記標的部位に至る曲がりくねった管路に沿って
該組織に案内され得る案内ワイヤをさらに備える、請求
項1に記載のカテーテルデバイス。 - 【請求項11】 前記案内ワイヤが所定の直径を有し、
そして前記管状メンバーの遠位セグントが該所定の直径
より約2〜5ミル大きい内径を有する、請求項10に記
載のカテーテルデバイス。 - 【請求項12】 前記管状メンバーの近位セグメントの
遠位端部分が内側および外側の同軸チューブで形成さ
れ、該同軸チューブの1つが比較的剛直であり、そして
該同軸チューブの1つが比較的可撓性であり、該遠位セ
グメントが比較的可撓性のチューブの遠位伸長部であ
り、該比較的剛直なチューブはポリプロピレンおよび高
密度ポリエチレンからなる群から選択されるポリマー性
材料で形成され、そして該比較的可撓性のチューブは低
密度ポリエチレンから形成される、請求項10に記載の
カテーテルデバイス。 - 【請求項13】 前記管状メンバーの遠位セグメントの
遠位部分がポリマー性管状物を備え、その唯一のポリマ
ー性成分がポリマーの単層の形態である、請求項1に記
載のカテーテルデバイス。 - 【請求項14】 前記遠位部分が3mmの管腔内径の脈
管中の90゜の曲部を通過し得る、請求項1に記載のカ
テーテルデバイス。 - 【請求項15】 外部の人体挿入部位から内部組織に、
そして標的部位に至る約3mm未満の管腔内径の脈管に
沿って少なくとも約5cm長の曲がりくねった管路に沿
って該組織内に案内され得る案内ワイヤと共に用いられ
るカテーテルを備えるカテーテルデバイスであって、該
カテーテルは、 該案内ワイヤ上に受け入れられるように適合され、そし
てそれに沿って該標的部位に導かれる細長い管状メンバ
ーを備え、 該細長い管状メンバーは、約3mm未満の管腔内径の脈
管に沿って少なくとも5cm長の曲がりくねった管路に
沿って該標的部位に移動するに充分に可撓性であり、該
細長い管状メンバーは該案内ワイヤで案内され、そして
該細長い管状メンバーは近位端および遠位端を有し、該
細長い管状メンバーの外表面および内表面は該近位端お
よび遠位端の間に伸びる内部管腔を規定し、該細長い管
状メンバーは、以下を備える:該挿入部位から該内部組
織に隣接する領域まで該案内ワイヤをたどるための比較
的剛直な近位セグメント、および該領域から該標的部位
まで、該内部組織内で約3mmの管腔内径の脈管に沿っ
て少なくとも約5cm長の該曲がりくねった管路に沿っ
て該案内ワイヤをたどるための少なくとも約5cm長の
比較的可撓性の遠位セグメントであって、 ここで、少なくとも1つのセグメントは、末端に向かっ
て増加する可撓性を有する。 - 【請求項16】 前記遠位セグメントの少なくとも最遠
位5cm部分が、該遠位セグメントの遠位部分が該内部
組織内で案内ワイヤにより提供される曲がりくねった管
路に沿って該標的部位に該案内ワイヤをたどるに充分に
可撓性であるようにする外径、壁厚、および組成であ
る、請求項15に記載のカテーテルデバイス。 - 【請求項17】 前記遠位セグメントが、該遠位セグメ
ントの遠位端に向かって連続的により可撓性である、請
求項15に記載のカテーテルデバイス。 - 【請求項18】 前記近位セグメントが変化する可撓性
を有する、請求項15に記載のカテーテルデバイス。 - 【請求項19】 前記カテーテルが所定の直径を有する
案内ワイヤをスライド可能に受け入れ得、前記遠位セグ
メントが該案内ワイヤの所定の直径より約2〜5ミル大
きい内径を有する、請求項15に記載のカテーテルデバ
イス。 - 【請求項20】 前記管状メンバーの管腔が前記遠位セ
グメントに沿って実質的に一定の内径を有する、請求項
19に記載のカテーテルデバイス。 - 【請求項21】 前記管状メンバーの近位セグメントの
少なくとも遠位端部分が内側および外側の同軸チューブ
で形成され、該同軸チューブの1つが比較的剛直であり
そして該同軸チューブの1つが比較的可撓性であり、そ
して前記遠位セグメントが比較的可撓性のチューブの遠
位伸長部である、請求項15に記載のカテーテルデバイ
ス。 - 【請求項22】 前記比較的剛直なチューブがポリプロ
ピレンおよび高密度ポリエチレンからなる群から選択さ
れるポリマー性材料で形成され、そして前記比較的可撓
性のチューブが低密度ポリエチレンで形成される、請求
項21に記載のカテーテルデバイス。 - 【請求項23】 前記チューブのそれぞれが約2〜4ミ
ルの間の壁厚を有する、請求項22に記載のカテーテル
デバイス。 - 【請求項24】 前記外側のチューブがカテーテルの実
質的に全長に伸びる、請求項21に記載のカテーテルデ
バイス。 - 【請求項25】 脳内にある部位に接近するために使用
し、前記近位セグメントが約60〜150cmの間の全
長を有し、そして前記遠位セグメントが約10〜15c
mの間の全長を有する、請求項24に記載のカテーテル
デバイス。 - 【請求項26】 外部の人体挿入部位から前記組織に、
そして前記標的部位に至る曲がりくねった管路に沿って
該組織に案内され得る案内ワイヤをさらに備える、請求
項15に記載のカテーテルデバイス。 - 【請求項27】 前記遠位部分が3mmの管腔内径の脈
管中の90゜の曲部を通過し得る、請求項15に記載の
カテーテルデバイス。
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