JPH07306502A - ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤

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JPH07306502A
JPH07306502A JP9885194A JP9885194A JPH07306502A JP H07306502 A JPH07306502 A JP H07306502A JP 9885194 A JP9885194 A JP 9885194A JP 9885194 A JP9885194 A JP 9885194A JP H07306502 A JPH07306502 A JP H07306502A
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JP
Japan
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processing agent
solid processing
agent
silver halide
halide photographic
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JP9885194A
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Noriaki Kurata
典明 倉田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 低温、無撹拌といった苛酷な条件下でも溶解
性に優れ、しかも写真有効成分の比率を高く維持したハ
ロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤を提供する。 【構成】 下記一般式〔I〕で表される化合物の少なく
とも1種を含有するハロゲン化銀写真感光材料用固体処
理剤。 〔式中、R及びRは各々水素原子、又は置換基を表
す。Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNH基を表
す。lは1〜6の整数を表す。mは1〜5の整数を表
す。nは自然数を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料用固体処理剤に関し、詳しくは、溶解性に優れ、該固
体処理剤を感光材料を処理する処理液に直接自動投入す
る自動現像機に適したハロゲン化銀写真感光材料用固体
処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料は、露光後、
現像,脱銀,洗浄,安定化等の工程により処理される。
処理は通常自動現像機で行われ、その場合は補充液補充
方式が一般に広く用いられ、処理槽内の処理液の活性度
を一定に保つ様にコントロールされている。補充液補充
方式の場合、感材からの溶出物の希釈,蒸発量の補正及
び消費成分の補充を目的としており、液体補充の結果、
通常オーバーフロー液が多量に排出されている。
【0003】一方近年、写真廃液の海洋投棄に関する規
制化の動きやプラスチック材料の廃棄に対する規制が世
界的に高まってきており、写真廃液をゼロにし、しかも
液体処理剤用ボトルを使用しない新しいシステムの開発
が求められている。また液体危険物の輸送に関する安全
性確保のために包材に対する安全規制が強化されコスト
の上昇を招いている。更に最近急増しているミニラボ店
においては人手不足から、補充液の溶解或いは希釈準備
作業において、誤溶解に起因する事故が相次ぎ、従来の
補充システムに対する苦情が多く出される様になってき
た。
【0004】従って当写真業界においては、写真廃液が
ほとんどなく、処理剤用ボトルも使用せずしかも溶解作
業が全く不要となる新しい補充システムの開発が強く求
められている。
【0005】この要望に応える方法として特開平5-1194
54号公報には殆ど全ての処理剤成分を錠剤化し、直接処
理槽に投入する方法が開示されている。また特開平4-21
3454号公報には粉末状処理剤をパート別に自動現像機に
セットし、その中から必要量ずつ秤量しながら直接処理
槽に投入する方法が開示され、更には特開平2-109042号
公報にみられる顆粒処理剤を用いる方法が開示されてお
り、いずれも従来より使用されてきた液体処理剤に代わ
り、固体ケミカルを用いる点では共通しているが前二者
は直接固体処理剤を処理槽に投入するのに対し、後者は
補充液として溶解するところに違いがある。
【0006】ところで、前二者のように固体処理剤が処
理槽で溶解される場合、ミキサーのような強い撹拌のも
とでは溶解されないのが普通である。このような場合、
未溶解の固体処理剤の近傍は極めて高濃度となり、自動
現像機の構造上撹拌が弱く拡散が十分でないような場合
には一度溶解した成分から再び不溶成分が発生すること
がある。特に固体処理剤が完全に溶解しない段階で自動
現像機の移動が停止した場合、循環、温調が停止してよ
り前述の問題が発生しやすい。このような不溶成分の発
生は、フィルターの目詰まりや、感光材料への付着によ
るステインなどを引き起こすため絶対に避けなければな
らない。
【0007】特開平5-119442号公報にはスルホン酸誘導
体を固体処理剤に含有させることで、特に発色現像剤の
溶解性を高める方法が開示されている。確かにこの方法
には一定の効果があるが、低温下で溶解させた場合や無
撹拌で自然溶解させたような場合には必ずしも十分では
なかった。また同公報にも記載されている通り、処理液
に対して10g/l以上、固体処理剤に占める割合にして
約20重量%以上も必要であり、固体処理剤に占める写真
有効成分の割合が低下して投入頻度が増えてしまうとい
う欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、低温、無撹拌といった苛酷な条件下でも溶解性に優
れ、しかも写真有効成分の比率を高く維持したハロゲン
化銀写真感光材料用固体処理剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者等が検討を重ねた結果、前記一般式〔I〕
で表される化合物を固体処理剤に含有させることにより
優れた溶解性が得られることを発見した。又、この一般
式〔I〕の化合物は固体処理剤に占める割合が10%以下
といった少量の使用でも十分な効果が得られることを見
いだした。
【0010】さらに、本発明の一般式〔I〕の化合物は
溶解性のみならず、驚くべきことに顆粒、錠剤からの微
粉末の発生の防止にも効果があることが判明した。
【0011】本発明の上記目的は、下記構成により達成
される。
【0012】(1) 前記一般式〔I〕「化1」で表され
る化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0013】(2) 上記固体処理剤が漂白用又は、漂
白定着用固体処理剤であることを特徴とする上記(1)
項記載のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0014】(3) 上記固体処理剤が少なくとも1種
のアミノポリカルボン酸第2鉄錯塩を含有することを特
徴とする上記(2)項記載のハロゲン化銀写真感光材料
用固体処理剤。
【0015】(4) 上記固体処理剤が現像用固体処理
剤であることを特徴とする上記(1)項記載のハロゲン
化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0016】(5) 上記固体処理剤が少なくとも1種
のp-フェニレンジアミン系発色現像主薬を含有すること
を特徴とする上記(4)項記載のハロゲン化銀写真感光
材料用固体処理剤。
【0017】(6) 上記一般式〔I〕で表される化合物
の含有量が10%以下であることを特徴とする上記(1)
〜(5)項のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材
料用固体処理剤。
【0018】(7) 上記固体処理剤が顆粒であること
を特徴とする上記(1)〜(6)項のいずれかに記載の
ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0019】(8) 上記固体処理剤が錠剤であること
を特徴とする上記(1)〜(6)項のいずれかに記載の
ハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
【0020】(9) 上記一般式〔I〕で表される化合物
の少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン
化銀写真感光材料用漂白処理剤組成物。
【0021】以下、本発明について詳しく説明する。
【0022】本発明の固体処理剤は、粉体、顆粒状処理
剤及び錠剤であり、好ましくは顆粒状処理剤及び錠剤で
あり、本発明の効果を最も顕著に表すのは錠剤である。
【0023】本発明でいう粉体とは微粒結晶の集合体で
あり、顆粒とは粉体に造粒工程を加えたもので粒径50〜
5000μmの粒状物のことをいい、錠剤は粉体又は顆粒を
一定の形状に圧縮成型したものを言うが錠剤の成型法と
しては粉体を造粒後打錠して形成する方法が本発明の効
果の上から更に好ましい。
【0024】顆粒形成のための造粒方法は転動造粒、押
し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、攪拌造粒、流動層造
粒等公知の方法を用いることができる。錠剤形成のため
には、得られた造粒物の平均粒径は造粒物を混合し、加
圧圧縮する際、成分の不均一化、いわゆる偏析が起こり
にくいという点で、100〜2000μmのものを用いることが
好ましく、より好ましくは200〜1500μmである。さらに
粒度分布は造粒物粒子の50%以上が±200〜250μmの偏
差内にあるものが好ましい。得られた造粒物はそのまま
顆粒として用いることもできる。
【0025】次に得られた造粒物を加圧圧縮する際には
公知の圧縮機、例えば油圧プレス機、単発式打錠機、ロ
ータリー式打錠機、ブリケッテングマシンを用いること
ができる。
【0026】本発明において、処理用錠剤の重量は0.1
〜50gであることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜4
0gである。重量が50gを超えると溶解時間の点で、
又、重量が0.1g未満であると、一定量の錠剤を自動現
像機に供給する為の投入動作の回数が増え、投入精度や
供給手段の耐久性の点で、問題となる。
【0027】又、上記錠剤の嵩密度としては、本発明の
目的の効果の点から、1.0g/cm3〜2.5g/cm3が好まし
く、1.1g/cm3〜1.9g/cm3が更に好ましい。これは、
嵩密度が小さいと得られる錠剤の強度の点で、大きいと
溶解時間の点で問題となるためである。
【0028】次に一般式〔I〕で示される化合物につい
て詳しく述べる。
【0029】
【化2】
【0030】式中、R1及びR2は各々、水素原子、又は
置換基を表す。
【0031】R1,R2で表される置換基は例えばアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン原子、アミ
ノ基、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、
ウレイド基、カルバモイル基、スルファモイル基、ホス
ホン酸残基、スルホン酸残基などが挙げられ、これらの
基はさらに置換基を有していてもよい。R1,R2で表さ
れる好ましい置換基として炭素数1〜5の置換もしくは
無置換のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル
基、i-プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエ
チル基など)、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ホスホン
酸残基、スルホン酸残基が挙げられる。
【0032】Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNH4
基を表す。好ましくは、アルカリ金属原子であり、具体
的には、ナトリウム、カリウムが挙げられる。lは1〜
6の整数を表す。mは1〜5の整数を表す。l,mは好
ましくは1〜3の整数である。nは自然数を表す。
【0033】一般式〔I〕で表される化合物で好ましい
ものとしては、β-ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮
合物、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム
塩が挙げられる。自然数nの好ましい範囲は3〜12であ
り、より好ましくは6〜10である。上記化合物の合成方
法としては、ナフタレンと硫酸を用いてスルホン化した
あとホルマリンを添加して縮合させ、中和して製造する
方法が挙げられる。
【0034】以下に一般式〔I〕で表される化合物の具
体例を挙げる。ただし、これらの化合物によって本発明
が限定されるわけではない。
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】
【化7】
【0040】これらは単独で用いてもよいし、一般式
〔I〕の自然数nの異なるものや、置換基の異なるもの
を二種以上併用してもよい。また他の溶解促進剤、例え
ば前述の特開平5-119442号公報記載の化合物と併用する
のも本発明の効果を奏する上で有効である。なお、一般
式〔I〕の化合物の写真用固体処理剤中の含有率に特に
制限はないが、10wt%以下といった少量でも本発明の効
果が得られる。
【0041】また、一般式〔I〕の化合物を本発明の固
体処理剤に含有せしめる手段としては、顆粒の場合は粉
体の段階で予め混合した後、造粒する。尚、1種の顆粒
処理剤を、その構成成分の全てを一度に造粒せず、複数
のパートに分別して造粒したもの(以下パート顆粒と言
う)を得たのち、該パート顆粒を混合して得る場合、全
パート顆粒に含有させる。ただし錠剤の場合にはこの限
りでなく、圧縮成形された段階で含有していればよい。
例えばパート顆粒を混合して打錠する場合、全てのパー
ト顆粒に一般式〔I〕の物質が含まれている必要はな
く、少なくとも一つのパートに含まれているか、あるい
は混合時に添加するのでもよい。ただし造粒時に既に含
有されていることが本発明の効果を得る上で好ましい。
【0042】本発明における発色現像剤に用いられる発
色現像主薬としては、水溶性基を有するp-フェニレンジ
アミン系化合物が本発明の目的の効果を良好に奏し、か
つカブリの発生が少ないため好ましく用いられる。
【0043】水溶性基を有するp-フェニレンジアミン系
化合物は、N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン等の水
溶性基を有しないパラフェニレンジアミン系化合物に比
べ、感光材料の汚染がなくかつ皮膚についても皮膚がカ
ブレにくいという長所を有するばかりでなく、特に本発
明の発色現像液に組み合わせることにより、本発明の目
的をより効率的に達成することができる。
【0044】前記水溶性基は、p-フェニレンジアミン系
化合物のアミノ基またはベンゼン核上に少なくとも1つ
有するものが挙げられ、具体的な水溶性基としては−(C
H2)n−CH2OH、−(CH2)m−NHSO2−(CH2)nCH3、−(CH2)m
−O−(CH2)n−CH3、−(CH2CH2O)nCmH2m+1(m及びnは
それぞれ0以上の整数を表す。)、−COOH基、−SO3H基
等が好ましいものとして挙げられる。
【0045】本発明に好ましく用いられる発色現像主薬
の具体的例示化合物としては、以下の化合物が挙げられ
るがこれらに限定されない。
【0046】
【化8】
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】上記発色現像主薬は通常、塩酸塩、硫酸
塩、p-トルエンスルホン酸塩等の塩のかたちで用いられ
る。
【0051】又、本発明においては、本発明に係わる発
色現像剤中に下記一般式〔A〕で示される化合物を含有
することが、本発明の目的の効果をより良好に奏する。
【0052】すなわち、固形処理剤化されると他の化合
物に比べ錠剤等の固形処理剤の保存性がよくなるばかり
でなく強度も保てるという点で効果があり、しかも写真
性能的に安定で未露光部に生じるカブリも少ないという
利点もある。
【0053】
【化12】
【0054】式中、R1,R2は各々独立に水素原子、置
換もしくは無置換のアルキル基を表す。
【0055】本発明に係る前記一般式〔A〕で表される
化合物は更に下記一般式〔A′〕で表される化合物が本
発明の観点から好ましい。
【0056】
【化13】
【0057】式中〔A′〕において、Lは炭素数1〜1
0、好ましくは1〜5の直鎖、もしくは分岐のアルキレ
ン基を表し、置換してもよい。例えばメチレン、エチレ
ン、トリメチレン、プロピレン等が挙げられ、置換基と
してはカルボキシル基、スルホン基、ホスホン基、ホス
フィン酸残基、ヒドロキシ基、シアノ基、炭素数1〜5
程度のアルキル置換してもよいアンモニオ基等が挙げら
れる。
【0058】Aはカルボキシ基、スルホン基、ホスホン
基、ホスフィン酸残基、ヒドロキシ基、炭素数1〜5程
度のアルキル置換してもよいアミノ基、炭素数1〜5程
度のアルキル置換してもよいアンモニオ基、炭素数1〜
5程度のアルキル置換してもよいカルバモイル基、炭素
数1〜5程度のアルキル置換してもよいスルファモイル
基、置換してもよいアルキルスルホニル基を表す。
【0059】A−L−としては例えば、カルボキシメチル
基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、スル
ホエチル基、スルホプロピル基、スルホブチル基、ホス
ホノメチル基、ホスホノエチル基、ヒドロキシエチル基
等が挙げられる。
【0060】R3は水素原子、炭素数1〜10の直鎖、も
しくは分岐のアルキル基を表し、置換してもよい。置換
基としてはカルボキシ基、スルホン基、ホスホン基、ホ
スフィン酸残基、ヒドロキシ基、シアノ基、炭素数1〜
5程度のアルキル置換してもよいアンモニオ基等が挙げ
られる。さらにLとRが連結して環を形成してもよい。
これらの化合物は遊離のアミンで用いられる他、塩酸
塩、硫酸塩、シュウ酸塩、p-トルエンスルホン酸塩やア
ルカリ金属塩、アンモニウム塩等の塩としても用いられ
る。
【0061】次に一般式〔A〕で表される具体的な化合
物を例示するがこれら化合物に限定されるものではな
い。
【0062】
【化14】
【0063】尚、化合物A−12〜A−20、及びA−27
は、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチ
ウム塩等)の形で用いることができる。
【0064】この中でも特に好ましい化合物は、下記の
化合物である。
【0065】
【化15】
【0066】本発明に用いられる発色現像剤中には、保
恒剤として亜硫酸塩を微量用いることができる。該亜硫
酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、重
亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム等が挙げられる。
【0067】本発明に用いられる発色現像剤には、緩衝
剤を用いることが必要で、緩衝剤としては、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウ
ム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二
カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ
酸ナトリウム(ホウ酸)、四ホウ酸カリウム、o-ヒドロ
キシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o-
ヒドロキシ安息香酸カリウム、5-スルホ-2-ヒドロキシ
安息香酸ナトリウム(5-スルホサリチル酸ナトリウ
ム)、5-スルホ-2-ヒドロキシ安息香酸カリウム(5-ス
ルホサリチル酸カリウム)等を挙げることができる。
【0068】本発明に用いられる発色現像剤にはトリア
ジニルスチルベン系蛍光増白剤を含有させることが本発
明の目的の効果の点から好ましい。かかる蛍光増白剤と
しては下記一般式〔E〕で示される化合物が好ましい。
【0069】
【化16】
【0070】上式において、X2,X3,Y1及びY2は各
々水酸基、塩素又は臭素等のハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、
【0071】
【化17】
【0072】又は−OR25を表す。ここでR21及びR22
各々水素原子、アルキル基(置換体を含む)、又はアリ
ール基(置換体を含む)を、R23及びR24はアルキレン
基(置換体を含む)を、R25は水素原子、アルキル基
(置換体を含む)又はアリール基(置換体を含む)を表
し、Mはカチオンを表す。
【0073】なお一般式〔E〕の各基あるいはそれらの
置換基の詳細については、特開平4-118649号の16頁左下
の上から第9行〜第17頁右上までの記載と同義である。
【0074】以下に一般式〔E〕で示される化合物の具
体例を挙げる。
【0075】
【化18】
【0076】
【化19】
【0077】
【化20】
【0078】
【化21】
【0079】
【化22】
【0080】
【化23】
【0081】上記の化合物は公知の方法で合成すること
ができる。上記例示化合物の中で特に好ましく用いられ
るのはE−4、E−24、E−34、E−35、E−36、E−
37、E−41である。これらの化合物の添加量は発色現像
液1l当たり0.2〜10gの範囲になる様に固体処理剤を
調整することが好ましく、更に好ましくは0.4〜5gの
範囲である。
【0082】また本発明の発色現像剤には、特開平4-11
8649号公報第19頁右上上から第8行〜第20頁に記載の下
記一般式〔K〕で示されるキレート剤及びその例示化合
物K−1〜K−22が添加されることが本発明の目的を効
果的に達成する観点から好ましい。
【0083】
【化24】
【0084】これらキレート剤の中でも、とりわけ、K
−2、K−9、K−12、K−13、K−17、K−19が好ま
しく用いられ、とりわけ特に、K−2及びK−9が本発
明の効果を良好に奏する。
【0085】本発明に係る漂白剤又は漂白定着剤に好ま
しく用いられる漂白主剤は下記一般式〔C〕で表される
有機酸の第2鉄錯塩である。
【0086】
【化25】
【0087】〔式中、A1〜A4はそれぞれ同一でも異な
ってもよく、−CH2OH、−COOM又は−PO3M1M2を表す。
M,M1,M2はそれぞれ水素原子、アルカリ金属又はア
ンモニウムを表す。Xは炭素数3〜6の置換、未置換の
アルキレン基を表す。〕以下に一般式〔C〕で示される
化合物について詳述する。
【0088】一般式〔C〕で表される有機酸の第2鉄錯
塩は漂白能力が高い為に固形化する際の使用量が少なく
ても済み、軽量化、小型化が計れるばかりでなく固形化
処理剤の保存性が良くなるという効果があり、本発明に
好ましく用いられる。
【0089】以下に、前記一般式〔C〕で示される化合
物の好ましい具体例を示す。
【0090】
【化26】
【0091】
【化27】
【0092】これら(C−1)〜(C−12)の化合物の
第2鉄錯塩としては、これらの第2鉄錯塩のナトリウム
塩、カリウム塩又はアンモニウム塩を任意に用いること
ができる。
【0093】前記化合物例の中で、本発明において特に
好ましく用いられるものは、(C−1)、(C−3)、
(C−4)、(C−5)、(C−9)であり、とりわけ
特に好ましいものは(C−1)である。
【0094】本発明において漂白剤又は漂白定着剤に
は、漂白主剤として上記一般式〔C〕で示される化合物
の鉄錯塩以外に下記化合物の第2鉄錯塩等を用いること
ができる。
【0095】〔A′−1〕エチレンジアミン四酢酸 〔A′−2〕トランス-1,2-シクロヘキサンジアミン四
酢酸 〔A′−3〕ジヒドロキシエチルグリシン酸 〔A′−4〕エチレンジアミンテトラキスメチレンホス
ホン酸 〔A′−5〕ニトリロトリスメチレンホスホン酸 〔A′−6〕ジエチレントリアミンペンタキスメチレン
ホスホン酸 〔A′−7〕ジエチレントリアミン五酢酸 〔A′−8〕エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェ
ニル酢酸 〔A′−9〕ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸 〔A′−10〕エチレンジアミンジプロピオン酸 〔A′−11〕エチレンジアミンジ酢酸 〔A′−12〕ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 〔A′−13〕ニトリロトリ酢酸 〔A′−14〕ニトリロ三プロピオン酸 〔A′−15〕トリエチレンテトラミン六酢酸 〔A′−16〕エチレンジアミン四プロピオン酸 〔A′−17〕β-アラニンジ酢酸 〔A′−18〕エチレンジアミン四コハク酸 〔A′−19〕1,3-プロパンジアミン四コハク酸 〔A′−20〕エチレンジアミン二コハク酸 漂白剤又は漂白定着剤には、上記以外に臭化アンモニウ
ム、臭化カリウム、臭化ナトリウムの如きハロゲン化物
あるいは界面活性剤を含有せしめることもできる。
【0096】本発明における定着剤又は漂白定着剤に用
いられる定着主剤としては、チオシアン酸塩、チオ硫酸
塩が好ましく用いられる、特に好ましくはチオ硫酸ナト
リウム、カリウム、アンモニウム塩である。
【0097】本発明に用いられる定着剤又は漂白定着剤
には、これら定着主剤の他に各種の塩から成るpH緩衝
剤を単独或いは2種以上含むことができる。さらにアル
カリハライド又はアンモニウムハライド、例えば臭化カ
リウム、臭化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化アンモ
ニウム等の再ハロゲン化剤を含有させることが望まし
い。またアルキルアミン類、ポリエチレンオキサイド類
等の通常定着剤又は漂白定着剤に添加することが知られ
ている化合物を適宜添加することができる。
【0098】本発明において安定剤には第2鉄イオンに
対するキレート安定度定数が8以上であるキレート剤を
含有することが好ましい。ここにキレート安定度定数と
は、L.G.Sillen・A.E.Martell著、“Stability Constan
ts of Metal-ion Complexes”,The Chemical Societ
y,London(1964)、S.Chaberek・A.E.Martell著、“Or
ganic Sequestering Agents”,Wiley(1959)等により
一般に知られた定数を意味する。
【0099】第2鉄イオンに対するキレート安定度定数
が8以上であるキレート剤としては特開平3-182750号に
記載のものが挙げられる。
【0100】さらに安定剤には亜硫酸塩を含有させるこ
とが好ましい。
【0101】さらにまた安定剤には前記キレート剤と併
用して金属塩を含有することが好ましい。かかる金属塩
としては、Ba,Ca,Ce,Co,In,La,Mn,Ni,Bi,Pb,
Sn,Zn,Ti,Zr,Mg,Al又はSrの金属塩があり、ハロゲ
ン化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩
等の無機塩又は水溶性キレート剤として供給できる。使
用量としては安定液1l当たり1×10-4〜1×10-1モル
の範囲が好ましく、より好ましくは4×10-4〜2×10-2
モルの範囲である。
【0102】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0103】実施例1 実験1−1 (操作1−1) 例示化合物C−1の第2鉄アンモニウム塩1水和物 18,000g 例示化合物C−1 1,000g 臭化カリウム 9,000g D-マンニット 3,000g コハク酸 11,000g 炭酸ナトリウム1水和物 12,000g 上記原料をそれぞれハンマーミルを用いて平均粒径50μ
m以下に粉砕した後ロータリー式混合機を用いて10分間
混合した。こうして得られた粉体混合物に表1記載の本
発明の化合物を同様に粉砕したもの及び、次に(比−
、比−で示された)スルホン酸誘導体を同様に粉砕
したものを、全体に対する添加量が同表記載のwt%にな
るように混合し、漂白補充粉体処理剤1−F−1〜1−
F−11を得た。
【0104】
【化28】
【0105】
【表1】
【0106】次に試料1−F−1〜1−F−11を市販の
撹拌造粒機を用いて適量の水を用いて造粒し、これらを
流動層乾燥機で40℃3時間乾燥し、漂白補充顆粒状処理
剤1−K−1〜1−K−11を得た。ここで、試料1−K
−1は試料1−F−1を造粒したものであり、同様に試
料1−K−2は試料1−F−2を、試料1−K−3は試
料1−F−3を造粒したものである。このように、試料
1−K−nは試料1−F−n(nは1〜11)を造粒した
ものであり、試料番号は対応している。
【0107】さらに、これら顆粒状処理剤1−K−1〜
1−K−11をそれぞれロータリー打錠機を用い、1錠あ
たりの充填量を11gとして圧縮打錠を行い、直径30mmの
漂白補充錠剤1−J−1〜1−J−11を得た。
【0108】以上のようにして得られた固体処理剤試料
をそれぞれポリエチレンの袋に密封して30℃、50%RHに
調温調湿された部屋で30日間保存した。この保存後の各
試料から44gずつ(錠剤については4個ずつ)分取し、
検量して100mlの標線をつけた100mlサイズのビーカーに
入れた。これらに純水を該標線まで静かに注入し、室温
(25℃)で48時間静置した後、スターラーにて十分撹拌
し、溶液の状態を目視で観察して溶解性を評価した。
【0109】また保存後の顆粒剤1−K−1〜1−K−
11をそれぞれ149μmのふるいを用いてふるい、149μm以
上の造粒物それぞれ100gをアルミニウム包材に密閉
し、IDEX社製バイブレーションテスターBF−UA
を用いて振動テストを行った。振動条件は5〜67Hz/21
0secで30分間行った。テスト後の試料を再び149μmのふ
るいを用い、149μm以上の造粒物の重量を測定してテス
ト前からの減少率で粉発生の評価を行った。
【0110】さらに保存後の錠剤1−J−1〜1−J−
11の各10個ずつを予め重量を測定した後、内径35mmの塩
ビ製の円筒に入れ、顆粒と同様に振動テストを行った。
テスト後の試料をエアブラシを用いて微粉を除去した後
再び重量を測定し、テスト前試料からの減少率で粉発生
の評価を行った。
【0111】結果を表2に示す。ただし溶解性の評価は
以下の通り。
【0112】◎ 撹拌を行う前から溶液は完全に透明で
あった ○ 撹拌によって溶液は完全に透明となった △ やや曇った感じではあるが透明であると言えるレベ
ルである × 溶液は濁っており、透明とは言えない ×× 十分撹拌しても溶解しない析出物が発生している また、粉の発生率は顆粒、錠剤ともに、本発明の一般式
〔I〕の化合物もこれに対する比較化合物も用いない場
合(1−K−1、1−J−1)を100とした相対値で示
した。
【0113】
【表2】
【0114】表2から分かる通り、比較の化合物は固体
処理剤に対し20wt%以上用いなければわずかな効果も見
られない。しかもこのように多量に用いることでアミノ
ポリカルボン酸第2鉄錯塩等の漂白剤としての写真有効
成分の含有率を相対的に低下させてしまっている。これ
に対し、本発明の化合物は少ない添加量で十分な溶解性
を得ることができ、さらに顆粒、錠剤からの微粉末の発
生をも抑制する効果があることが分かる。
【0115】実験1−2 一般式〔I〕の化合物I−2に代えてI−8を用いて、
漂白補充粉体処理剤1−F−1′〜1−F−11′、漂白
補充顆粒剤1−K−1′〜1−K−11′、漂白補充錠剤
1−J−1′〜1−J−11′得た、そして実験1−1と
全く同様に実験を行った。結果を表3に示す。
【0116】
【表3】
【0117】表3から分かるように、一般式〔I〕の化
合物I−8を用いた場合にもI−2を用いた場合と同等
の効果がある。
【0118】実験1−3 一般式〔I〕の化合物I−2に替えてI−6,I−10,
I−13,I−18を用いる以外は実験1−1と全く同様に
実験を行ったところ、実験1−2とほぼ同様の結果が得
られた。
【0119】実験1−4 比較化合物比−に替えて比−を用いて、漂白補充粉
体処理剤1−F−1″〜1−F−11″、漂白補充顆粒剤
1−K−1″〜1−K−11″、漂白補充錠剤1−J−
1″〜1−J−11″得た、そして実験1−1と全く同様
に実験を行った。結果を表4に示す。
【0120】
【表4】
【0121】表4から、比較化合物比−を用いても、
比−を用いた場合と同様の結果となった。
【0122】実施例2 実験2−1 (操作2−1) 炭酸カリウム 3650.0g 亜硫酸ナトリウム 630.0g ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム 290.0g D-マンニット 900.0g 上記原料をそれぞれハンマーミルを用いて平均粒径20μ
m以下になるまで粉砕し、ロータリー式混合機を用いて1
0分間混合した。この粉体混合物に表5記載の溶解促進
剤を同様に粉砕したものを、全体に対する添加量が同表
記載のwt%になるように混合した後、実施例1と同様の
方法で造粒、乾燥し、顆粒剤2−K−1A〜2−K−11
Aを得た。
【0123】 (操作2−2) ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 3400g 臭化カリウム 500g ピロカテコール-3,5-ジスルホン酸ジナトリウム 300g パインフロー(商品名 松谷化学製) 200g 上記原料を操作2−1と同様に粉砕後溶解促進剤を加え
て造粒、乾燥し、顆粒剤2−K−1B〜2−K−11Bを
得た(表5参照)。
【0124】 (操作2−3) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-β-(ヒドロキシ)エチルアニリン 硫酸塩 6700g D-マンニット 950g 上記原料に対し操作2−1と同様の操作を行い、顆粒剤
2−K−1C〜2−K−11Cを得た(表5参照)。
【0125】
【表5】
【0126】(操作2−4)表5記載の顆粒剤2−K−
1A〜2−K−11Aをロータリー打錠機を用い、直径20
mm、重量5.5gに打錠して、錠剤2−J−1A〜2−J
−11Aを得た。同様に顆粒剤2−K−1B〜2−K−11
Bを直径20m、重量4.5gに打錠して錠剤2−J−1B
〜2−J−11Bを得た。さらに顆粒剤2−K−1C〜2
−K−11Cを直径27m、重量7.5gに打錠して錠剤2−
J−1C〜2−J−11Cを得た。ここで錠剤2−J−n
A、2−J−nB、2−J−nCはそれぞれ顆粒剤2−K
−nA、2−K−nB、2−K−nC(nは1〜11)を打
錠したものであり、試料番号は対応している。
【0127】以上のようにして得られた顆粒及び錠剤を
表6、表7に示すように組み合わせて1組で発色現像補
充固体処理剤とし、これを検量した1リットルのビーカ
ーに入れて1リットルの標線まで純水を静かに注ぎ、実
施例1と全く同じ方法で溶解性の評価実験を行った。結
果を表6、表7に合わせて示す。但し溶解性の評価ラン
クの内訳は実施例1と同じとした。
【0128】
【表6】
【0129】
【表7】
【0130】表6、表7から、比較例の化合物は固体処
理剤に対し20wt%以上用いなければ、わずかな効果も見
られないばかりか、このように多量に用いることで現像
主薬等の発色現像剤としての写真有効成分の含有率を相
対的に低下させてしまっている。これに対し本発明の化
合物は少ない添加量で十分な溶解性を得ることができる
ことがわかる。尚、3つのパート剤のうちどれか1つに
含有させるだけでも効果があるが、現像主薬のパートの
みに含有させると現像主薬の溶解がヒドロキシルアミン
等の保恒剤よりも先に促進され、不溶物が発生しやすく
なり効果は小さく、現像主薬のパート以外に含有させる
ことがより好ましいことがわかる。
【0131】実験2−2 表5記載の顆粒剤2−K−nA、2−K−nB、2−K−
nC(nは1〜11)をそれぞれ547g、44g、74.5g分取
し、ロータリー式混合機で10分間混合し、発色現像補充
用1剤顆粒剤2−K−1〜2−K−11を得た。尚、この
とき混合する3つの試料の番号のnは全て等しい。
【0132】さらにこれら顆粒剤2−K−n(nは1〜
11)をロータリー打錠機を用いて直径30mm、重量10.0g
に打錠し、発色現像補充用錠剤2−J−1〜2−J−11
を得た。
【0133】以上のようにして得られた顆粒及び錠剤
を、それぞれポリエチレンの袋に密封して30℃、50%RH
に調温、調湿された部屋で30日間保存した。この保存後
の試料を顆粒については10gずつ、錠剤については1個
ずつ、検量して150mlの標線をつけた200mlサイズのビー
カーに入れた。これらに純水を該標線まで静かに注入
し、以下実施例1で行った実験と全く同じようにして溶
解性の評価を行った。
【0134】また顆粒剤2−K−1〜2−K−11、錠剤
2−J−1〜2−J−11については実施例1と全く同じ
ようにして微粉の発生度合いを評価した。いずれも評価
の方法、内訳は実施例1に準じた。
【0135】尚、粉発生の評価において、本発明の一般
式〔I〕で示される化合物もこれに対する比較化合物も
用いない試料(2−K−1、2−J−1)の粉発生率を
100とした相対値で結果を示していることも実施例1と
同様である。結果を表8に示す。
【0136】
【表8】
【0137】表8に示す通り溶解性、粉発生いずれにつ
いても本発明の効果は明らかである。
【0138】以上、本実施例の実験結果が示す通り、本
発明の効果は発色現像剤においても何ら変わることがな
く、処理剤が現像工程用でも脱銀工程用でも採用に支障
はなく、また顆粒であっても錠剤であっても、さらには
固体処理剤が一剤状でもパート剤に分割されていても効
果が高いことが分かる。
【0139】実施例3 (操作3−1) ジスルホエチルヒドロキシルアミン2ナトリウム塩 800g チノパールSFP(商品名 チバガイギー社製) 400g D-マンニット 200g 上記原料をそれぞれハンマーミルを用いて平均粒径20μ
m以下になるまで粉砕し、ロータリー式混合機を用いて1
0分間混合した。この粉体混合物に表9記載の溶解促進
剤を同様に粉砕したものを、全体に対する添加量が同表
記載のwt%になるように混合した後、実施例1と同様の
方法で造粒、乾燥して顆粒剤3−K−1A〜3−K−11
Aを得た。
【0140】 (操作3−2) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-〔β-(メタンスルホンアミド)エチル〕 アニリン硫酸塩 1350g D-マンニット 285g 上記原料を操作3−1と同様に粉砕、混合した後、溶解
促進剤を加えずに実施例1と同様の方法で造粒、乾燥し
て顆粒剤3−K−Bを得た。
【0141】 (操作3−3) 亜硫酸ナトリウム 40g 水酸化リチウム-水和物 330g 炭酸カリウム 3320g ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム 325g D-マンニット 1700g 上記原料に対し、操作3−1と同様の操作を行い顆粒剤
3−K−1C〜3−K−11Cを得た。
【0142】上記操作3−1〜3−3によって得られた
顆粒剤を表9にまとめて示す。
【0143】
【表9】
【0144】これらの顆粒剤3−K−nA、3−K−n
B、3−K−nC(nは1〜11)をそれぞれ70g、82
g、286g分取し、ロータリー式混合機で10分間混合し
て発色現像補充用1剤顆粒剤3−K−1〜3−K−11を
得た。このとき混合する試料の番号のnは全て等しい。
【0145】さらにこれら顆粒剤3−K−1〜3−K−
11を実施例2で用いた打錠機を用いて直径30mm、重量10
gに打錠して発色現像補充用錠剤3−J−1〜3−J−
11を得た。
【0146】これらの試料について実施例2の実験2−
2と全く同じようにして溶解性及び微粉発生の評価を行
った。ただし溶解実験の際の純水の注入量は120mlの標
線までとした。結果を表10に示す。
【0147】
【表10】
【0148】表10から明らかなように本発明の一般式
〔I〕の化合物は少ない添加量で十分な溶解促進効果を
示し、かつ顆粒、錠剤からの微粉末の発生をも抑制する
効果がある。
【0149】実施例4 (操作4−1) 4-ヒドロキシメチル-4-メチル-1-フェニル-3-ピラゾール 1500.0g ハイドロキノンモノスルホン酸カリウム 2300.0g D-マンニット 100.0g 上記原料に関し、実施例3の操作3−1と全く同様の操
作を行い、顆粒剤4−K−1A〜4−K−11Aを得た。
【0150】 (操作4−2) 臭化ナトリウム 150.0g 沃化カリウム 0.2g パインフロー(松谷化学製) 240.0g 上記原料に関し、実施例3の操作3−1と全く同様の操
作を行い、顆粒剤4−K−1B〜4−K−11Bを得た。
【0151】 (操作4−3) 炭酸カリウム 1400.0g 重炭酸カリウム 1100.0g 亜硫酸ナトリウム 3700.0g ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム 300.0g アミノ(トリメチレンホスホン酸)5ナトリウム 130.0g 水酸化カリウム 700.0g 上記原料に関し、実施例3の操作3−1と全く同様の操
作を行い顆粒剤4−K−1C〜4−K−11Cを得た。
【0152】これらの顆粒剤4−K−nA、4−K−n
B、4−K−nC(nは1〜11)をそれぞれ195g、19.5
g、366.5g分取し、ロータリー式混合機で10分間混合
して白黒現像補充用1剤顆粒剤4−K−1〜4−K−11
を得た。
【0153】このとき混合する試料の番号のnは全て等
しい。
【0154】さらにこれら顆粒剤4−K−1〜4−K−
11を実施例2で用いた打錠機を用いて直径30mm、重量10
gに打錠して白黒現像補充用錠剤4−J−1〜4−J−
11を得た。
【0155】これらの試料について実施例2の実験2−
2と全く同じようにして溶解性及び微粉発生の評価を行
った。ただし溶解実験の際の純水の注入量は85mlの漂線
までとした。
【0156】この結果、実施例3と同様の結果が得られ
白黒用固体処理剤についても本発明の効果が得られるこ
とがわかる。
【0157】本発明によれば低温時や撹拌が弱い時等、
溶解に不利な条件下でも安定に溶解し、しかも造粒物や
圧縮形成物に加工した際、微粉末の発生が大幅に低減さ
れたハロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤を提供する
ことができる。また、本発明によれば固体処理剤中の写
真有効成分の含有率を高く維持し、しかも経時保存後で
も低減させることなく、溶解性も改良されたハロゲン化
銀写真感光材料用固体処理剤を提供することができる。
【0158】
【発明の効果】本発明により、低温、無撹拌といった苛
酷な条件下でも溶解性に優れ、しかも写真有効成分の比
率を高く維持したハロゲン化銀写真感光材料用固体処理
剤を提供することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕で表される化合物の少
    なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料用固体処理剤。 【化1】 〔式中、R1及びR2は各々水素原子、又は置換基を表
    す。Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNH4基を表
    す。lは1〜6の整数を表す。mは1〜5の整数を表
    す。nは自然数を表す。〕
  2. 【請求項2】 前記固体処理剤が漂白用又は、漂白定着
    用固体処理剤であることを特徴とする請求項1記載のハ
    ロゲン化銀写真感光材料用固体処理剤。
  3. 【請求項3】 前記固体処理剤が少なくとも1種のアミ
    ノポリカルボン酸第2鉄錯塩を含有することを特徴とす
    る請求項2記載のハロゲン化銀写真感光材料用固体処理
    剤。
  4. 【請求項4】 前記固体処理剤が現像用固体処理剤であ
    ることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感
    光材料用固体処理剤。
  5. 【請求項5】 前記固体処理剤が少なくとも1種のp-フ
    ェニレンジアミン系発色現像主薬を含有することを特徴
    とする請求項4記載のハロゲン化銀写真感光材料用固体
    処理剤。
  6. 【請求項6】 前記一般式〔I〕で表される化合物の含
    有量が10重量%以下であることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用固体
    処理剤。
  7. 【請求項7】 前記固体処理剤が顆粒であることを特徴
    とする請求項1〜6のいずれかに記載のハロゲン化銀写
    真感光材料用固体処理剤。
  8. 【請求項8】 前記固体処理剤が錠剤であることを特徴
    とする請求項1〜6のいずれかに記載のハロゲン化銀写
    真感光材料用固体処理剤。
  9. 【請求項9】 前記一般式〔I〕で表される化合物の少
    なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料用漂白処理剤組成物。
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