JPH0729670A - 面状発熱体およびその製造方法 - Google Patents

面状発熱体およびその製造方法

Info

Publication number
JPH0729670A
JPH0729670A JP17142193A JP17142193A JPH0729670A JP H0729670 A JPH0729670 A JP H0729670A JP 17142193 A JP17142193 A JP 17142193A JP 17142193 A JP17142193 A JP 17142193A JP H0729670 A JPH0729670 A JP H0729670A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
heating element
aromatic
dianhydride
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17142193A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3361569B2 (ja
Inventor
Eiji Otsubo
英二 大坪
Yasuhiko Ota
靖彦 太田
Osamu Narimatsu
治 成松
Kimiteru Tagawa
公照 田川
Yasuo Takemura
康男 竹村
Toshihiko Kabetani
俊彦 壁谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP17142193A priority Critical patent/JP3361569B2/ja
Publication of JPH0729670A publication Critical patent/JPH0729670A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3361569B2 publication Critical patent/JP3361569B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐熱性と接着性を有するポリイミド層
によって絶縁被覆され、密着性、寸法安定性に優れた厚
さの薄い面状発熱体およびその製造方法を提供する。 【構成】 合金箔で形成された金属発熱体の片面または
両面がポリイミド層によって被覆、絶縁された面状発熱
体であって、該ポリイミド層が、芳香族テトラカルボン
酸二無水物、および、ビス(アミノフェノキシ)ビフェ
ニルまたは、ビス(アミノフェノキシフェニル)エーテ
ル5〜25モル%を含む混合芳香族ジアミンとを脱水縮
合したポリアミック酸溶液を、該金属発熱体の片面また
は両面に直接流延塗布、乾燥し、イミド化して得られた
ポリイミド層であることを特徴とする面状発熱体及びそ
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ジャー、ホットプ
レート、暖房器等の家電製品、ドアミラー、リアミラー
等の自動車部品、複写機等のOA機器、さらに凍結・着
雪防止用途等に用いられる面状発熱体およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、面状発熱体は、マイカ等の絶縁基
板に電熱線を巻回した構造のもの等であった、しかしな
がら、これらは、厚さが厚く剛直であるため形状に自由
度がなく、細かな部品には適用できなかった。そこで、
上記の欠点を克服するために、例えば、アルミニウム、
銅、ニッケル、ステンレススチール、鉄等の面状金属発
熱体の片面若しくは両面に絶縁層を接着、貼り合わせて
形成したものが開発されている。
【0003】例えば、特開昭64−57585号公報に
は、面状金属発熱体の片面若しくは両面にシリコンラバ
ー及びポリエーテルイミドフィルムを加圧圧着して一体
成形して成る厚さ0.23mmの絶縁層を有する面状発
熱体が開示されている。そして、そのシリコンラバーと
して、ガラスクロスにシリコン樹脂を含浸したものおよ
びポリエーテルイミドフィルムにシリコン樹脂を塗布し
たものが使用されることが記載されている。しかし、こ
の面状発熱体は、接着層としてシリコンラバーを使用す
るため、その分厚さが厚くなる。さらに、ポリエーテル
イミドフィルムの耐熱性は180℃程度であり、しかも
接着層のシリコンラバーの耐熱性が低いため、面状発熱
体の耐熱性はせいぜい180℃程度で満足し得るもので
はない。
【0004】また、特開平1−173591号公報に
は、発熱体回路の片面若しくは両面ににポリイミド接着
剤を用いてポリイミドフィルムを接着した面状金属発熱
体が記載されている。そして、好ましいポリイミド接着
剤として熱可塑性ポリイミド接着剤(三井東圧化学
(株)製、LARC−TPI)、好ましいポリイミドフ
ィルムとして熱可塑性に乏しいカプトン200H(デュ
ポン社製ポリイミドフィルムの商品名)が記載されてい
る。従って、該面状金属発熱体は、接着剤を用いるため
接着剤の塗布工程を必要とし煩雑であるばかりでなく、
高温下における接着剤層と絶縁層との膨張率、粘弾性、
剛性等に差異が生じ、金属発熱体と絶縁層との密着性、
寸法安定性等が低下する原因となり、長期使用耐熱性が
せいぜい200℃程度である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の問題点に鑑み、
本発明の目的は、優れた耐熱性と接着性を有するポリイ
ミド層によって絶縁被覆され、高温下における密着性、
寸法安定性に優れ、厚さの薄い面状発熱体およびその製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、特定の芳香族カルボン酸二無水物および特定
の芳香族ジアミンを含むポリアミック酸溶液を、金属発
熱体の片面または両面に直接塗布、乾燥して、イミド化
させ、該金属発熱体の片面または両面に接着剤を用いる
ことなしにポリイミド層を形成することにより、上記目
的を達成し得ることを見出し本発明に到った。
【0007】すなわち、本発明により、ステンレススチ
ール箔、鉄−ニッケル合金箔、ニッケル−クロム合金箔
および銅−ニッケル合金箔から選ばれた合金箔で形成さ
れた金属発熱体の片面または両面がポリイミド絶縁層に
よって被覆された面状発熱体であって、該ポリイミド絶
縁層が、下記一般式(1)〔化10〕
【0008】
【化10】 (式中、Rは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基およ
び芳香族基が直接または架橋員により相互に連結された
非縮合多環式芳香族基から選ばれた4価の基を示す)で
表される芳香族テトラカルボン酸二無水物(A)と、下
記一般式(2)〔化11〕
【0009】
【化11】 (式中、Xは単結合、イオウ原子、酸素原子またはスル
ホン基、カルボニル基、イソプロピリデン基およびヘキ
サフルオロイソプロピリデン基から選ばれた2価の基を
示す)で表される芳香族ジアミン(B1)5〜25モル
%、および、フェニレンジアミンおよび下記一般式
(3)〔化12〕
【0010】
【化12】 (式中、Yは、硫黄原子、酸素原子またはスルホン基、
カルボニル基、メチレン基、エチレン基、イソプロピリ
デン基およびヘキサフルオロイソプロピリデン基から選
ばれた2価の基を示す)で表される芳香族ジアミンから
選ばれた少なくとも一種の芳香族ジアミン(B2)75
〜95モル%との混合芳香族ジアミン(B)とを重合し
て得られたポリアミック酸溶液を、該金属発熱体の片面
または両面に直接流延塗布、乾燥し、イミド化して得ら
れたものであることを特徴とする面状発熱体およびその
製造方法が提供される。
【0011】本発明の第一の特徴は、金属発熱体を被覆
・絶縁するポリイミド層が、特定の芳香族カルボン酸二
無水物と特定の芳香族ジアミンとを重合して得られるポ
リアミック酸溶液をイミド化したポリイミド層である点
にある。また、本発明の第二の特徴は、金属発熱体の片
面または両面に、上記ポリアミック酸溶液を直接流延塗
布、乾燥、イミド化して接着剤を用いずにポリイミド層
を形成する点にある。
【0012】本発明は、かかる構成を採用することによ
り、金属発熱体の片面または両面に優れた耐熱性と接着
性とを兼ね備えたポリイミド層を形成することを可能と
し、接着剤の使用を不要としたものである。従って、本
発明の面状発熱体は、優れた耐熱性を有するのみなら
ず、高温における金属発熱体とポリイミド絶縁層との密
着性が良好であり、優れた寸法安定性、絶縁性等を有す
るものである。
【0013】本発明の面状発熱体は、ステンレススチー
ル箔、鉄−ニッケル合金箔、ニッケル−クロム合金箔お
よび銅−ニッケル合金箔から選ばれた合金箔で形成され
た金属発熱体の片面がポリイミド絶縁層によって被覆さ
れた面状発熱体の製造方法であって、該合金箔の片面
に、上記一般式(1)で表される芳香族テトラカルボン
酸二無水物(A)と、上記一般式(2)で表される芳香
族ジアミン(B1)5〜25モル%、および、フェニレ
ンジアミンおよび上記一般式(3)で表される芳香族ジ
アミンから選ばれた少なくとも一種の芳香族ジアミン
(B2)75〜95モル%との混合芳香族ジアミン
(B)を重合して得られたポリアミック酸溶液を直接流
延塗布、乾燥し、150〜600℃において0.5〜6
0分間加熱してイミド化することによりポリイミド絶縁
層を形成した後、該合金箔の一部を除去して発熱体回路
を形成する方法、および、上記方法で得られた面状発熱
体の回路表面にさらに上記と同様な方法で他のポリイミ
ド絶縁層を形成する方法により製造される。
【0014】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に用いる金属箔として、40〜130×104Ω−
cm程度の体積抵抗率を有するステンレススチール箔、
鉄−ニッケル合金箔、ニッケル−クロム合金箔、銅−ニ
ッケル合金箔等の合金箔が挙げられる。好ましくはステ
ンレススチール箔である。面状発熱体は、装置の小型
化、薄肉化が進むなかで可能な限り薄い方が好ましい。
かかる観点から、金属箔の厚さは5〜100μm程度で
あることが好ましく、さらに好ましくは10〜50μm
程度である。後述する方法により、金属箔の表面にポリ
アミック酸溶液を流延塗布、乾燥した後、イミド化して
ポリイミド層を形成するので、接着力を向上させるため
に、必要に応じて金属箔の表面を粗化する等の前処理を
行うことが望ましい。
【0015】ポリイミド層は、金属箔の表面または発熱
体回路の表面に芳香族テトラカルボン酸二無水物成分と
特定の芳香族ジアミン成分とを略等モル重合して得られ
るポリアミック酸溶液を流延塗布、加熱して、溶媒を除
去すると共に脱水縮合反応(イミド化)することにより
形成される。
【0016】本発明に用いるポリアミック酸溶液は、特
定の芳香族テトラカルボン酸二無水物成分と特定の芳香
族ジアミン成分を有機溶媒中で重合して得られた溶液で
ある。流延塗布性、乾燥性、イミド化反応の制御等を考
慮すると、その溶液濃度はポリアミック酸の含有率が5
〜40重量%であることが望ましく、特に10〜30重
量%であることが好ましい。同様の観点から、室温にお
けるポリアミック酸溶液のB型粘度は、100〜10
0,000cpsにあることが望ましく、そのなかでも
1,000〜50,000cpsの範囲にあることが特
に好ましい。
【0017】上記ポリアミック酸溶液に用いる有機溶媒
は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N,
N’,N’−テトラメチル尿素、N,N−ジメチルイミ
ダゾリジノン、ヘキサメチルホスフォルアミド等のアミ
ド系有機溶媒、あるいはそれらを主成分とする混合溶媒
を挙げることができる。その他にも、例えばフェノール
系溶媒等、ポリアミド酸を溶解する溶媒であれば、適宜
使用することができる。特に望ましいのはN,N−ジメ
チルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドンで
ある。
【0018】本発明で用いる芳香族テトラカルボン酸二
無水物は、上記一般式(1)で表される芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物(A)である。これらの芳香族テトラ
カルボン酸二無水物(A)として、ピロメリット酸二無
水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカ
ルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテ
トラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,
2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジ
カルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフロロプロパン二無水物、
2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,
1,1,3,3,3−ヘキサクロロプロパン二無水物、
1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン
二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェ
ニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)メタン二無水物、4,4’−(p−フェニレン
ジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4−(m−フェニ
レンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−ジフェ
ニルスルフィドジオキシビス(4−フタル酸)二無水
物、4,4’−ジフェニルスルホンジオキシビス(4−
フタル酸)二無水物、メチレンビス−(4−フエニレン
オキシ−4−フタル酸)二酸無水物、エチリデンビス−
(4−フエニレンオキシ−4−フタル酸)二酸無水物、
イソプロピリデンビス−(4−フエニレンオキシ−4−
フタル酸)二酸無水物、ヘキサフルオロイソプロピリデ
ンビス−(4−フエニレンオキシ−4−フタル酸)二無
水物等が挙げられる。
【0019】上記芳香族テトラカルボン酸二無水物は、
単独で用いてもよいし、またそれらの混合物を用いても
よい。これらの内、好ましい芳香族テトラカルボン酸二
無水物として、ピロメリット酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
等のビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物等のベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二
無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテ
ル二無水物等のオキシジフタル酸二無水物、および4,
4’−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水
物、4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸
二無水物、3,3’−(p−フェニレンジオキシ)ジフ
タル酸二無水物、3,3’−(m−フェニレンジオキ
シ)ジフタル酸二無水物等のフェニレンジオキシジフタ
ル酸二無水物が挙げられる。さらに、これらの好ましい
芳香族テトラカルボン酸二無水物の内、得られるポリイ
ミドの耐熱性、金属箔との接着性等の点でピロメリット
酸二無水物10〜90モル%、好ましくは20〜90モ
ル%、および、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1
0〜90モル%、好ましくは10〜80モル%の混合物
がさらに好ましい。
【0020】また、ポリイミド層を形成するために用い
る芳香族ジアミンは、上記一般式(2)で表される芳香
族ジアミン(B1)5〜25モル%、とフェニレンジア
ミンまたはその誘導体および上記一般式(3)で表され
る芳香族ジアミンから選ばれた少なくとも一種の芳香族
ジアミン(B2)75〜95モル%との混合芳香族ジア
ミン(B)である。混合芳香族ジアミン(B)中に上記
一般式(2)で表される芳香族ジアミン(B1)を5〜
25モル%含ませることにより、得られるポリイミドが
良好な粘着性と優れた耐熱性を有することとなる。
【0021】一般式(2)で表される芳香族ジアミン
(B1)として、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シフェニル)エーテル、4,4’−ビス(4−アミノフ
ェノキシフェニル)エーテル、ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケト
ン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケ
トン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等が挙げられ
る。
【0022】これらの芳香族ジアミンの内、4,4’−
ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−
ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、3−アミノ
フェノキシ−4’−アミノフェノキシ−ビフェニル等の
ビス(アミノフェノキシ)ビフェニル、および4,4’
−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)エーテル、
4,4’−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)エー
テル等のビス(アミノフェノキシフェニル)エーテルが
特に好ましい。混合芳香族ジアミン(B)中に含まれる
フェニレンジアミンとして、o−フェニレンジアミン,
m−フェニレンジアミン,p−フェニレンジアミンが挙
げられる。これらは、混合芳香族ジアミン(B)中に1
0〜90モル%含まれる。
【0023】また、芳香族ジアミン(B2)に含まれる
他の芳香族ジアミンとして、4,4’−ジアミノジフェ
ニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,
3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニル
スルホン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,
3’−ジアミノジフェニルメタン、1,1−ジ(p−ア
ミノフェニル)エタン、1,1−ジ(m−アミノフェニ
ル)エタン、2,2−ジ(p−アミノフェニル)プロパ
ン、2,2−ジ(m−アミノフェニル)プロパン、2,
2−ジ(p−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ジ(m−アミノ
フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,
3’−ジアミノベンゾフェノン等を挙げることができ
る。
【0024】これらの内、4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル等
のジアミノジフェニルエーテルが好ましい。これらは、
混合芳香族ジアミン(B)中に5〜65モル%含まれ
る。混合芳香族ジアミン(B)として、上記組成のもの
を使用することにより、合金箔または金属発熱体とポリ
イミド層との密着性が改善され、室温および高温におけ
る密着性、寸法安定性が良好となるものである。本発明
に用いる芳香族ジアミンは上記種類、組成のものである
が、いずれの芳香族ジアミンについてもその芳香核にハ
ロゲン原子等が導入された芳香族ジアミン誘導体であっ
ても使用することができる。芳香族テトラカルボン酸と
芳香族ジアミンを重合してポリアミック酸を得る方法
は、両者を略等モル混合し、室温〜60℃において、1
〜24時間、撹拌下に反応する方法である。
【0025】次いで、本発明の面状発熱体の製造方法に
ついて説明する。本発明の面状発熱体は、代表例を〔図
1〕に示したような合金箔1で形成された発熱回路の片
面にポリイミド絶縁層2を有するもの、または、代表例
を〔図2〕に示したような合金箔1で形成された発熱体
回路の両面にポリイミド絶縁層2またはポリイミド絶縁
層3を有するものである。
【0026】本発明の面状発熱体の第一の製造方法は、
上記組成のポリアミック酸溶液を前記合金箔1の片面に
直接流延塗布し、特定の条件下で乾燥し、次いで特定の
条件下でイミド化して、合金箔1の表面にポリイミド絶
縁層2を形成した後、合金箔1の一部をエッチング処理
して発熱体回路を形成する方法である。
【0027】また、第二の製造方法は、上記組成のポリ
アミック酸溶液を前記合金箔1の片面に直接流延塗布
し、特定の条件下で乾燥し、次いで特定の条件下でイミ
ド化して、合金箔1の表面にポリイミド絶縁層2を形成
した後、合金箔1の一部をエッチング処理して発熱体回
路を形成し、次いで、該発熱体回路の表面に上記組成の
ポリアミック酸溶液を直接流延塗布し、特定の条件下で
乾燥し、次いで特定の条件下でイミド化して、該発熱体
回路の他の表面にポリイミド層3を形成する方法であ
る。
【0028】合金箔の表面または合金箔で形成された発
熱体回路の表面にポリアミック酸溶液を流延塗布する方
法としては、ダイコーター、コンマコーター、ロールコ
ーター、バーコーター、グラビアコーター等、流延塗布
する溶液の粘度および流延塗布厚み等に応じて適宜従来
公知の方法が採用できる。
【0029】流延塗布ポリアミック酸溶液の温度は、0
〜100℃、好ましくは10〜60℃程度である。ま
た、合金箔の表面または合金箔で形成された発熱体回路
の表面に流延塗布するポリアミック酸溶液の厚さは、そ
れらを乾燥、イミド化を行なった後の絶縁層としてのポ
リイミド層の厚さが5〜50μm、好ましくは10〜3
0μm程度となるように流延塗布する。
【0030】また、合金箔の表面または合金箔で形成さ
れた発熱体回路の表面に流延塗布されたポリアミック酸
溶液の薄膜を乾燥する温度は、60〜200℃、好まし
くは100〜160℃程度であり、その乾燥時間は、
0.5〜60分、好ましくは1〜20分程度である。ま
た、乾燥方法としては、ロールサポート方式、エアーフ
ロート方式が好ましく、熱風乾燥、電気ヒーター乾燥
等、従来公知のものも採用できる。
【0031】乾燥後のイミド化方法は、オーブンによる
バッチ式加熱でも、専用の硬化炉による連続式加熱でも
よく、その他公知の方法を用いても差支えない。また、
イミド化方法は、空気雰囲気中でも、窒素、アルゴン等
の不活性ガス雰囲気中、または空気とそれら不活性ガス
との混合ガス雰囲気中でもよく、必要に応じて適宜選択
できる。イミド化温度は150〜600℃の温度範囲、
さらに、そのイミド化時間が0.5〜60分、好ましく
は1〜30分程度あればよい。
【0032】合金箔の表面をエッチング処理して発熱体
回路を形成する方法は、公知の方法が用いられ、特にそ
の方法、条件に限定はない。
【0033】発熱体回路形成した後、その発熱体回路の
表面に流延塗布するポリアミック酸溶液は、前記組成を
満足するものであれば、合金箔の反対面に流延塗布され
たポリアミック酸溶液と同一の組成でも、異なる組成で
も良く、適宜選択することが出来る。さらに、その流延
塗布される厚みについても同一であっても、異なる厚さ
であってもよく、上記範囲から適宜選択できる。
【0034】
【実施例】以下、実施例を示して本発明についてさらに
詳細に説明する。尚、実施例に示したポリイミド絶縁層
の寸法安定性、SUS304面とポリイミド絶縁層との
接着強度、面状発熱体の外観は、下記方法により評価し
た。
【0035】<寸法安定性>米国基準IPC−TM−6
50、method2.2.4 Method Aの方
法による。
【0036】<SUS304面とポリイミド絶縁層との
接着強度>米国基準IPC−TM−650,metho
d2.4.9の方法による。
【0037】<面状発熱体の外観> 室温(温度23±3℃、相対湿度50±5%の雰囲
気)での外観検査 面状発熱体(10cm×10cmに切り取ったもの)の
外観を目視により観察し、絶縁層のしわ及びSUS30
4面と絶縁層との間の膨れ、剥がれ変形の有無を検査す
る。また、同様の面状発熱体を水平な板に置き、このと
き5mm以上の端部の反りによる浮きの有無を検査す
る。 250℃、1000時間加熱後の外観検査 250℃において1000時間加熱処理した後、と同
様の検査を行なう。 400℃通電後の外観検査 面状発熱体に通電を行ない、400℃に達したときの面
状発熱体の外観をと同様な方法で検査する。
【0038】<外観検査判定> ○: 面状発熱体に膨れ、剥がれ変形がないことを示
し、且つ、端部の反りによる浮きが5mm未満であるこ
とを示す。 ×1:面状発熱体に膨れ、剥がれ変形が認められること
を示す。 ×2:端部の反りによる浮きが5mm以上であることを
示す。
【0039】<総合判定> ○:上記評価のうち寸法安定性についてはその値の絶対
値が0.20%以下であること、またSUS304面と
絶縁層との接着強度が0.5kg/cm以上であるこ
と、さらに面状発熱体の外観検査、、に合格した
もの、以上すべてにおいて満足していることを示す。 ×:上記評価のうち一つでも不合格であったことを示
す。
【0040】実施例1 撹拌機及び窒素導入管を備えた容器に、N−メチル−2
−ピロリドン(以下、NMPという)75wt%、N,
N−ジメチルアセトアミド(以下、DMAcという)2
5wt%からなる混合溶媒2583gとp−フェニレン
ジアミン(以下PPDAという)122g(75mol
%)、および4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
(以下、ODAという)52.5g(17.5mol
%)を芳香族ジアミン成分が溶解するまで50〜60℃
に容器を加熱し撹拌を行った。その後、氷で約30℃に
なるまで冷却した後、3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物(以下、BPDAという)2
32g(53mol%)を加え60℃に加熱し約6時間
撹拌を行った。その後、4,4’−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)ビフェニル(以下、m−BPという)41.
4g(7.5mol%)を加え60℃の温度を保ちなが
ら撹拌を行った。最後にピロメリット酸二無水物(以
下、PMDAという)153g(47mol%)を加え
60℃で2時間撹拌を行った。得られたポリアミック酸
溶液はポリアミック酸の含有率が18.9wt%で30
℃でのB型粘度は18000cpsであった。
【0041】ダイコーターを用いて、得られたポリアミ
ック酸溶液をステンレススチール箔(厚さ30μm、以
下SUS304という)の片表面にイミド化後の厚さが
25μmになるように流延塗布した。ダイスへの送液方
法は、ポリアミック酸溶液ホッパーの上部から圧力0〜
5Kg/cm2に調整された圧縮気体を送り込み、該ホ
ッパーの下部からポリアミック酸溶液を任意の流量でダ
イスに送り込む方式によった。このポリアミック酸を流
延塗布したポリアミック酸−SUS304積層板を、熱
風乾燥炉にて120〜140℃の範囲で10分間乾燥し
た。さらに、イミド化炉を用いて約150〜450℃ま
での段階的に昇温される温度範囲において窒素雰囲気の
中で16分間イミド化を行ない、ポリイミド絶縁層を形
成した。さらに、このポリイミド−SUS304積層板
のSUS304面の発熱体形成個所を残すような形でエ
ッチングすることにより発熱体回路を形成し、片面にポ
リイミド絶縁層を有する面状発熱体を得た。得られた面
状発熱体を上記方法により評価し、得られた結果を〔表
1〕に示す。
【0042】実施例2 実施例1で得られた片面にポリイミド絶縁層を有する面
状発熱体のSUS304製発熱体回路の表面に実施例1
で用いたものと同様のポリアミック酸溶液を同様にして
流延塗布、乾燥、イミド化を行ない、発熱体回路の表面
にポリイミド絶縁層を形成し、両面にポリイミド絶縁層
を有する面状発熱体を得た。得られた面状発熱体を上記
方法により評価し、得られた結果を〔表1〕に示す。
【0043】実施例3 実施例1におけるm−BP41.4g(7.5mol
%)に替えて4,4’−ビス(3−アミノフェノキシフ
ェニル)エーテル(以下、m−PEという)43.2g
(7.5mol%)を用いて、また、混合溶媒2390
gを用いた以外、実施例1と同様にしてポリアミック酸
含有率20wt%、30℃におけるB型粘度22000
cpsであるポリアミック酸溶液を得た。得られたポリ
アミック酸溶液を用い、実施例1と同様にして流延塗
布、乾燥、イミド化、発熱回路形成を行ない、片面にポ
リイミド絶縁層を有する面状発熱体を得た。得られた面
状発熱体を上記方法により評価し、得られた結果を〔表
1〕に示す。
【0044】実施例4 実施例1におけるPMDA153g(47mol%)を
255g(79mol%)に替え、BPDA232g
(53mol%)を91g(21mol%)に替え、m
−BP41.4g(7.5mol%)を114g(21
mol%)に替え、PPDA122g(75mol%)
を47.7(30mol%)に替え、ODA52.5g
(17.5mol%)を92.5g(49mol%)に
替え、また、混合溶媒2558gを用いた以外、実施例
1と同様にしてポリアミック酸含有率19wt%、30
℃におけるB型粘度11000cpsであるポリアミッ
ク酸溶液を得た。得られたポリアミック酸溶液を用い、
実施例1と同様にしてイミド化後の厚さが13μmにな
るように流延塗布、乾燥、イミド化、発熱回路形成を行
ない、片面にポリイミド絶縁層を有する面状発熱体を得
た。得られた面状発熱体を上記方法により評価し、得ら
れた結果を〔表1〕に示す。
【0045】比較例1 撹拌機及び窒素導入管を備えた容器に、DMAc溶媒2
445gとPPDA103.7g(70mol%)およ
び、m−BP151.4g(30mol%)が溶解する
まで50〜60℃に容器を加熱し撹拌を行った。その
後、氷で約30℃になるまで冷却した後、PMDA30
0g(100mol%)を加え60℃で2時間撹拌を行
った。得られたポリアミック酸溶液はポリアミック酸の
含有率が18.5wt%で30℃でのB型粘度は100
00cpsであった。得られたポリアミック酸溶液を用
い、実施例1と同様にして流延塗布、乾燥、イミド化、
発熱回路形成を行ない、片面にポリイミド絶縁層を有す
る面状発熱体を得た。
【0046】比較例2 NMP75wt%,DMAc25wt%からなる混合溶
媒2400gとPPDA123.7g(70mol
%)、およびODA62.9g(30mol%)を芳香
族ジアミン成分が溶解するまで50〜60℃に容器を加
熱し撹拌を行った。その後、氷で約30℃になるまで冷
却した後、BPDA253g(53mol%)を加え6
0℃に加熱し約6時間撹拌を行った。その後、PMDA
167g(47mol%)を加え60℃で2時間撹拌を
行った。得られたポリアミック酸溶液はポリアミック酸
の含有率が20wt%で30℃でのB型粘度は2400
0cpsであった。得られたポリアミック酸溶液を用
い、実施例1と同様にして流延塗布、乾燥、イミド化、
発熱回路形成を行ない、片面にポリイミド絶縁層を有す
る面状発熱体を得た。得られた面状発熱体を上記方法に
より評価し、得られた結果を〔表1〕に示す。
【0047】
【表1】
【0048】比較例3 ポリイミドフィルム(ジュポン社製、商品名;カプトン
200H、厚さ50μm)の片面に、ポリイミド系接着
剤(三井東圧化学(株)製、商品名;LARC−TP
I:ポリアミック酸含有率30wt%、DMAc溶媒)
を乾燥後の厚さが10μmになるように塗布し、80〜
140℃に段階的に昇温される温度範囲で10分間乾燥
させその後、180℃、1時間加熱してイミド化を進め
た、接着層を付けたポリイミドフィルムとした。該ポリ
イミドフィルムを接着層を介してSUS304(厚さ:
30μm)と重ね合わせ、電熱プレスにより350℃、
50kg/cm2、10分間熱圧して接着させた。その
後、SUS304面の発熱体形成個所を残すような形で
エッチングすることにより発熱体回路を形成し、片面に
絶縁層を有する面状発熱体を得た。得られた面状発熱体
を上記方法により評価し、得られた結果を〔表2〕に示
す。
【0049】比較例4 SUS304(厚さ:30μm)面に発熱体形成個所を
残すような形でエッチングすることにより発熱体回路を
形成し、該発熱体回路の両表面にシリコンラバー(20
0μm)、カプトン200H(厚さ50μm)の順に積
層し、該発熱体回路表面を両面から挟み込むようにし、
電熱プレスにより180℃、20kg/cm2、20分
間熱圧し、その後、常圧で200℃、1時間加熱圧着す
ることにより面状発熱体を得た。得られた面状発熱体を
上記方法により評価し、得られた結果を〔表2〕に示
す。
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明の面状発熱体は、その片面または
両面に特定の組成を有するポリアミック酸溶液を直接流
延塗布、乾燥し、イミド化して形成したポリイミド層を
絶縁層として有するので、発熱体回路と絶縁層との高温
における密着性が良好であり、優れた寸法安定性を有す
る。また、金属発熱体と絶縁層であるポリイミド層間に
余分な接着層等の介在が無いために製造工程が煩雑でな
い上、面状発熱体そのものを薄くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、片面に絶縁層を有する面状発熱体を例示す
る断面図である。
【図2】は、両面に絶縁層を有する面状発熱体を例示す
る断面図である。
【符号の説明】
1・・・合金箔 2・・・ポリイミド絶縁層 3・・・ポリイミド絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田川 公照 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 竹村 康男 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 壁谷 俊彦 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレススチール箔、鉄−ニッケル合
    金箔、ニッケル−クロム合金箔および銅−ニッケル合金
    箔から選ばれた合金箔で形成された金属発熱体の片面ま
    たは両面がポリイミド絶縁層によって被覆された面状発
    熱体であって、該ポリイミド絶縁層が、下記一般式
    (1)〔化1〕 【化1】 (式中、Rは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基およ
    び芳香族基が直接または架橋員により相互に連結された
    非縮合多環式芳香族基から選ばれた4価の基を示す)で
    表される芳香族テトラカルボン酸二無水物(A)と、下
    記一般式(2)〔化2〕 【化2】 (式中、Xは単結合、イオウ原子、酸素原子またはスル
    ホン基、カルボニル基、イソプロピリデン基およびヘキ
    サフルオロイソプロピリデン基から選ばれた2価の基を
    示す)で表される芳香族ジアミン(B1)5〜25モル
    %、および、フェニレンジアミンおよび下記一般式
    (3)〔化3〕 【化3】 (式中、Yは、硫黄原子、酸素原子またはスルホン基、
    カルボニル基、メチレン基、エチレン基、イソプロピリ
    デン基およびヘキサフルオロイソプロピリデン基から選
    ばれた2価の基を示す)で表される芳香族ジアミンから
    選ばれた少なくとも一種の芳香族ジアミン(B2)75
    〜95モル%との混合芳香族ジアミン(B)とを重合し
    て得られたポリアミック酸溶液を、該金属発熱体の片面
    または両面に直接流延塗布、乾燥し、イミド化して得ら
    れたものであることを特徴とする面状発熱体。
  2. 【請求項2】 芳香族テトラカルボン酸二無水物(A)
    が、ピロメリット酸二無水物、オキシジフタル酸二無水
    物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェ
    ノンテトラカルボン酸二無水物およびフェニレンジオキ
    シジフタル酸二無水物から選ばれた少なくとも一種の芳
    香族テトラカルボン酸二無水物であることを特徴とする
    請求項1記載の面状発熱体。
  3. 【請求項3】 芳香族テトラカルボン酸二無水物(A)
    が、ピロメリット酸二無水物10〜90モル%、およ
    び、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物10〜90モ
    ル%との混合物であり、かつ、混合芳香族ジアミン
    (B)が、上記一般式(2)で表される芳香族ジアミン
    (B1)5〜25モル%、フェニレンジアミン10〜9
    0モル%およびジアミノジフェニルエーテル5〜65モ
    ル%との混合物であることを特徴とする請求項1記載の
    面状発熱体。
  4. 【請求項4】 上記一般式(2)で表される芳香族ジア
    ミン(B1)が、ビス(アミノフェノキシ)ビフェニル
    または、ビス(アミノフェノキシフェニル)エーテルで
    あることを特徴とする請求項3記載の面状発熱体。
  5. 【請求項5】 ポリイミド絶縁層の厚さが10〜30μ
    mであることを特徴とする請求項1記載の面状発熱体。
  6. 【請求項6】 ステンレススチール箔、鉄−ニッケル合
    金箔、ニッケル−クロム合金箔および銅−ニッケル合金
    箔から選ばれた合金箔で形成された金属発熱体の片面が
    ポリイミド絶縁層によって被覆された面状発熱体の製造
    方法であって、該合金箔の片面に、下記一般式(1)
    〔化4〕 【化4】 (式中、Rは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基およ
    び芳香族基が直接または架橋員により相互に連結された
    非縮合多環式芳香族基から選ばれた4価の基を示す)で
    表される芳香族テトラカルボン酸二無水物(A)と、下
    記一般式(2)〔化5〕 【化5】 (式中、Xは単結合、イオウ原子、酸素原子またはスル
    ホン基、カルボニル基、イソプロピリデン基およびヘキ
    サフルオロイソプロピリデン基から選ばれた2価の基を
    示す)で表される芳香族ジアミン(B1)5〜25モル
    %、および、フェニレンジアミンおよび下記一般式
    (3)〔化6〕 【化6】 (式中、Yは、硫黄原子、酸素原子またはスルホン基、
    カルボニル基、メチレン基、エチレン基、イソプロピリ
    デン基およびヘキサフルオロイソプロピリデン基から選
    ばれた2価の基を示す)で表される芳香族ジアミンから
    選ばれた少なくとも一種の芳香族ジアミン(B2)75
    〜95モル%との混合芳香族ジアミン(B)を重合して
    得られたポリアミック酸溶液を直接流延塗布、乾燥し、
    150〜600℃において0.5〜60分間加熱してイ
    ミド化することによりポリイミド絶縁層を形成した後、
    該合金箔の一部を除去して発熱体回路を形成することを
    特徴とする面状発熱体の製造方法。
  7. 【請求項7】 ステンレススチール箔、鉄−ニッケル合
    金箔、ニッケル−クロム合金箔および銅−ニッケル合金
    箔から選ばれた合金箔で形成された金属発熱体の両面が
    ポリイミド絶縁層によって被覆された面状発熱体の製造
    方法であって、該合金箔の片面に、下記一般式(1)
    〔化7〕 【化7】 (式中、Rは単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基およ
    び芳香族基が直接または架橋員により相互に連結された
    非縮合多環式芳香族基から選ばれた4価の基を示す)で
    表される芳香族テトラカルボン酸二無水物(A)と、下
    記一般式(2)〔化8〕 【化8】 (式中、Xは単結合、イオウ原子、酸素原子またはスル
    ホン基、カルボニル基、イソプロピリデン基およびヘキ
    サフルオロイソプロピリデン基から選ばれた2価の基を
    示す)で表される芳香族ジアミン(B1)5〜25モル
    %、および、フェニレンジアミンおよび下記一般式
    (3)〔化9〕 【化9】 (式中、Yは、硫黄原子、酸素原子またはスルホン基、
    カルボニル基、メチレン基、エチレン基、イソプロピリ
    デン基およびヘキサフルオロイソプロピリデン基から選
    ばれた2価の基を示す)で表される芳香族ジアミンから
    選ばれた少なくとも一種の芳香族ジアミン(B2)75
    〜95モル%との混合芳香族ジアミン(B)を重合して
    得られたポリアミック酸溶液を直接流延塗布、乾燥し、
    150〜600℃において0.5〜60分間加熱してイ
    ミド化することによりポリイミド絶縁層を形成した後、
    該合金箔の一部を除去して発熱体回路を形成し、次い
    で、該発熱体回路の表面に上記組成のポリアミック酸溶
    液を直接流延塗布、乾燥し、150〜600℃において
    0.5〜60分間加熱してイミド化することによりポリ
    イミド絶縁層を形成することを特徴とする面状発熱体の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 芳香族テトラカルボン酸二無水物(A)
    が、ピロメリット酸二無水物、オキシジフタル酸二無水
    物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェ
    ノンテトラカルボン酸二無水物およびフェニレンジオキ
    シジフタル酸二無水物から選ばれた少なくとも一種の芳
    香族テトラカルボン酸二無水物であることを特徴とする
    請求項6または7記載の面状発熱体の製造方法。
  9. 【請求項9】 芳香族テトラカルボン酸二無水物(A)
    が、ピロメリット酸二無水物10〜90モル%、およ
    び、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物10〜90モ
    ル%との混合物であり、かつ、混合芳香族ジアミン
    (B)が、上記一般式(2)で表される芳香族ジアミン
    (B1)5〜25モル%、フェニレンジアミンまたはそ
    の誘導体10〜90モル%およびジアミノジフェニルエ
    ーテル5〜65モル%との混合物であることを特徴とす
    る請求項6または7記載の面状発熱体の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記一般式(2)で表される芳香族ジ
    アミン(B1)が、ビス(アミノフェノキシ)ビフェニ
    ルまたは、ビス(アミノフェノキシフェニル)エーテル
    であることを特徴とする請求項6または7記載の面状発
    熱体の製造方法。
  11. 【請求項11】 ポリイミド絶縁層の厚さが10〜30
    μmであることを特徴とする請求項6または7記載の面
    状発熱体の製造方法。
JP17142193A 1993-07-12 1993-07-12 面状発熱体およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3361569B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17142193A JP3361569B2 (ja) 1993-07-12 1993-07-12 面状発熱体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17142193A JP3361569B2 (ja) 1993-07-12 1993-07-12 面状発熱体およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0729670A true JPH0729670A (ja) 1995-01-31
JP3361569B2 JP3361569B2 (ja) 2003-01-07

Family

ID=15922826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17142193A Expired - Lifetime JP3361569B2 (ja) 1993-07-12 1993-07-12 面状発熱体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3361569B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0857987A2 (de) * 1997-02-10 1998-08-12 Robert Bosch Gmbh Verfahren zur Herstellung von integriert-optischen Bauteilen
EP0782376A3 (en) * 1995-12-26 1999-03-17 Nitto Denko Corporation Polyimide-metal foil composite film
JP2007018989A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Suntech Co Ltd 面状発熱体の製造方法およびそれにより製造された面状発熱体
JP2007109640A (ja) * 2005-09-13 2007-04-26 Ist Corp 面状発熱体及びその製造方法
WO2017159274A1 (ja) * 2016-03-17 2017-09-21 新日鉄住金化学株式会社 ポリアミド酸、熱可塑性ポリイミド、樹脂フィルム、金属張積層板及び回路基板
JP2021030523A (ja) * 2019-08-21 2021-03-01 河村産業株式会社 金属箔−ポリイミド積層体及びそれを用いた面状発熱体

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0782376A3 (en) * 1995-12-26 1999-03-17 Nitto Denko Corporation Polyimide-metal foil composite film
EP0857987A2 (de) * 1997-02-10 1998-08-12 Robert Bosch Gmbh Verfahren zur Herstellung von integriert-optischen Bauteilen
EP0857987A3 (de) * 1997-02-10 1999-07-28 Harting Elektro-optische Bauteile GmbH & Co. KG. Verfahren zur Herstellung von integriert-optischen Bauteilen
JP2007018989A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Suntech Co Ltd 面状発熱体の製造方法およびそれにより製造された面状発熱体
JP2007109640A (ja) * 2005-09-13 2007-04-26 Ist Corp 面状発熱体及びその製造方法
WO2017159274A1 (ja) * 2016-03-17 2017-09-21 新日鉄住金化学株式会社 ポリアミド酸、熱可塑性ポリイミド、樹脂フィルム、金属張積層板及び回路基板
US10844175B2 (en) 2016-03-17 2020-11-24 Nippon Steel Chemical & Material Co., Ltd. Polyamide acid, thermoplastic polyimide, resin film, metal-clad laminate and circuit board
JP2021030523A (ja) * 2019-08-21 2021-03-01 河村産業株式会社 金属箔−ポリイミド積層体及びそれを用いた面状発熱体

Also Published As

Publication number Publication date
JP3361569B2 (ja) 2003-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000103010A (ja) フレキシブル金属箔積層体
JP2008266416A (ja) ポリイミドフィルムの製造方法およびポリイミドフィルム
JPS6115825B2 (ja)
JP2024040228A (ja) 金属張積層板の製造方法
JP5609891B2 (ja) ポリイミドフィルムの製造方法、およびポリイミドフィルム
TW202012501A (zh) 樹脂膜、覆蓋膜、電路基板、帶樹脂的銅箔、覆金屬層壓板、多層電路基板、聚醯亞胺及黏接劑樹脂組成物
WO2008032669A1 (fr) Composition de résine de polyimide, son procédé de fabrication et plaqué métallique
JP3267154B2 (ja) 積層体およびその製法
JP2008188954A (ja) 片面金属張積層板用基材及び片面金属張積層板の製造方法
JP2007098791A (ja) フレキシブル片面銅張ポリイミド積層板
TW202225274A (zh) 聚醯亞胺組合物、樹脂膜、層疊體、覆蓋膜、帶樹脂的銅箔、覆金屬層疊板及電路基板
JP2011143678A (ja) 多層ポリイミドフィルム及びそれを用いたフレキシブル金属張積層板
JP3361569B2 (ja) 面状発熱体およびその製造方法
WO2006059692A1 (ja) ポリイミド金属積層体およびこれを用いたハードディスク用サスペンション
JP3952196B2 (ja) フレキシブル金属箔ポリイミド積層板の製造方法
JP2943953B2 (ja) 耐熱性接着剤
JPH0686534B2 (ja) フレキシブルプリント回路基板の製造法
JP2004209962A (ja) 金属積層体
JP2952868B2 (ja) 耐熱性の接着剤
JP2005015596A (ja) ポリイミド系前駆体樹脂溶液組成物シート
JPH07193349A (ja) ポリイミド金属箔積層板の製造方法
JP2008149549A (ja) 金属積層体の製造方法
JP4257587B2 (ja) フレキシブル金属箔積層体
JP2866779B2 (ja) 耐熱性接着シート
JPH11157026A (ja) 積層体およびその製法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081018

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091018

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101018

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101018

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111018

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121018

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121018

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131018

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term