JPH0729664B2 - 鮮度保持用コンテナ - Google Patents

鮮度保持用コンテナ

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JPH0729664B2
JPH0729664B2 JP61082328A JP8232886A JPH0729664B2 JP H0729664 B2 JPH0729664 B2 JP H0729664B2 JP 61082328 A JP61082328 A JP 61082328A JP 8232886 A JP8232886 A JP 8232886A JP H0729664 B2 JPH0729664 B2 JP H0729664B2
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JP
Japan
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container
opening
carbon dioxide
freshness
fruits
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寿俊 古賀野
辰哉 須ケ牟田
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日本真空技術株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、野菜、果実、花卉等を輸送する鮮度保持用コ
ンテナに関するものである。
[従来の技術] 野菜、果実、花卉等は、その鮮度保持が難しいことから
現在のところ収獲した翌日出荷する方式が一般的に用い
られている。そしてその際の輸送方法としては、野菜、
果実、花卉等をダンボール箱やプラスチックケース等に
詰めたままトラックや船、飛行機等の輸送手段で輸送す
る方法および野菜、果実、花卉等をダンボール箱やプラ
スチックケース等に詰め、これを保冷式コンテナまたは
冷凍機付きコンテナに収納してトラックや船、飛行機等
の輸送手段で輸送する方法が知られている。
前者の方法では鮮度保持効果は全く期待できない。また
後者の方法では、鮮度保持のためコンテナの壁面に断熱
材を設け、予め冷した野菜、果実、花卉等を積み込み輸
送している。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、従来の保冷式コンテナにおいては、外部から
の熱は遮断されるが、野菜、果実、花卉等に特別の処理
を施してないために呼吸は抑制されない。そのため品温
は上昇し、呼吸を更に進めて老化を促進させることにな
る。
一方、コンテナは密閉性が比較的良く、しかも上述のよ
うに呼吸量が大きいため、コンテナ内の二酸化炭素濃度
は急上昇する。そのため数日単位の輸送、貯蔵を行なう
と、炭酸ガス障害によるむれが生じ、商品価値を著しく
損う結果となる。実験の結果、例えば24時間で呼吸によ
りCO2濃度は10%以上に上昇することが認められ、品目
にもよるがCO2濃度が15%程度になると、障害が出てく
ると考えられる。
従って、通常使用されている保冷式コンテナはほとんど
鮮度保持能力をもたず、シェルフライフは精々2〜3日
止まりである。そのため隔地からのコンテナの輸送には
短時間で輸送できる陸路や空路に限られていた。さらに
冷凍機付きコンテナはコストが高くつき、品物によって
はコストの面で実際に使用できないという問題がある。
そこで、上記の問題点を解決するため呼吸を抑制してシ
ェルフライフを長くし鮮度保持能力をもたせた野菜、果
実、花卉等の輸送用コンテナが本出願人によって開発さ
れた。
従来のこのようなコンテナは、その構造上、選択的ガス
透過性膜の部分がコンテナの内部及び外部に直接接して
いる。従って、低温庫に保管時は主にその膜を通して熱
交換し、コンテナ内を低温に保つ。しかし、輸送段階で
常温下に放置した場合、膜を通してコンテナ内の温度を
上昇させる。従って、外気温が10〜20℃では、輸送時間
が50時間でも鮮度劣化はないが、夏場の常温輸送(外気
温30〜40℃)では、鮮度の劣化を免れ得ない。
本発明は、外気温が高い夏場でも鮮度の劣化を生じない
鮮度保持用コンテナを提供することを目的としている。
[問題点を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明による野菜、果
実、花卉等を輸送する鮮度保持用コンテナは、野菜、果
実、花卉等を収容し、真空冷却した後、二酸化炭素ガス
および窒素ガスを大気圧まで封入するようにしたコンテ
ナ本体の一部に一定の面積の開口部を設け、この開口部
に選択的ガス透過性膜を取付けた鮮度保持用コンテナに
おいて、前記開口部に断熱材により構成されかつ少なく
とも1つ以上の開孔窓を有するカバーを着脱自在に取付
け、前記カバーの開孔窓に断熱材と二酸化炭素ガス吸着
剤で構成された蓋を着脱自在に嵌込んで成ることを特徴
とする。
好ましくは、カバーの前記開孔窓の横断面積をコンテナ
の前記開口部の横断面積の5〜15%とし得る。
[作 用] このように構成した本発明の野菜、果実、花卉等を輸送
する鮮度保持用コンテナにおいては、低温庫保管時に、
野菜、果実、花卉等を収容した後、真空冷却によってガ
ス透過性膜を介して熱交換することによりコンテナ内部
を短時間でむらなく冷却できる。冷却後、減圧下から二
酸化炭素ガスおよび窒素ガスを大気圧まで封入すること
により、ガスのまわりにくいところをもった野菜や果実
(例えば、レタスの中心部)でもガスを効率良く浸透さ
せることができ、しかも野菜や果実等の表面近くを取り
巻いているエチレン層が除去され、導入したガスと置換
される。
また低温庫出庫時に、ガス透過性膜を通したガス交換に
支障が生じない程度に蓋嵌込み窓を小さくする(前記窓
の開口率を膜面積の約10%とした)ことで、出庫時に、
蓋を嵌込む作業が簡単になる。(5トンコンテナにした
際、蓋1個の直径が30cm程度になる。) 更に輸送時は、断熱材のカバーと特殊な蓋により完全に
密閉されるため、外気温が30〜40℃になっても、従来の
ものよりコンテナ内部の温度を低温に保つことが可能に
なる。その上、蓋部に二酸化炭素ガス吸着剤を用いるこ
とにより、ガス透過性膜の外側の二酸化炭素ガス濃度を
極めて低く保持し得る。従って、コンテナの開口部を断
熱材で完全に密閉した後の輸送過程中でも、選択的ガス
透過性膜の効果を十分発揮し得る。
[実施例] 以下、添附図面の第1図ないし第4図を参照して本発明
の実施例について説明する。
第1図および第2図には本発明による野菜、果実、花卉
等の輸送用コンテナの一実施例を示し、1はコンテナ本
体で、内側の耐水合板2と外側の金属板3とこれらの間
に装着された発泡硬質ウレタン材料4とで実質的に構成
されている。コンテナ本体1の対向した側壁部分にはそ
れぞれ開口部5が設けられ、各開口部5には第2図に拡
大して示すように選択的ガス透過性膜8が取付金具9に
より取付けられている。各開口部の大きさはコンテナ本
体1の容積や設けられる開口部の数、収容する野菜、果
実、花卉等の種類に応じて最適に設計し得る。
また図面には示してないが、コンテナ本体1には野菜、
果実、花卉等の輸送物を入れたり出したりするための扉
および補強部材としての外枠が設けられる。
なお、図示実施例では、開口部5をコンテナ本体1の対
向した側壁部分に設けているが、必要により頂壁部分ま
たは底壁部分にも設けることもでき、開口部5の設ける
位置および数については必要に応じて適当に選定するこ
とができる。
コンテナ本体1の前記開口部5には、第2,3図に示すよ
うに、断熱材料により構成されるカバー10が着脱自在に
取付けられる。このカバーには少なくとも1つ以上の
(この実施例では2つの)開孔窓11が設けられる。前記
開孔窓11の横断面積を前記開口部5の横断面積の5〜15
%、特に10%にするのが望ましい。
前記開孔窓11には、第3図に示すように断熱材と二酸化
炭素ガス吸着剤で構成された蓋12が着脱自在に嵌込まれ
る。この蓋は、第4図に示すように、外側の大気に面す
る方が断熱材12aで、またガス透過性膜8に面する方が
二酸化炭素ガス吸着剤12bで構成されている。
このように構成した野菜、果実、花卉等の輸送用コンテ
ナの使用において、適当な容器に入れられた野菜、果
実、花卉等の輸送物をコンテナに積み込む。輸送物を積
み込んだコンテナごと真空冷却する。冷却後、減圧下か
ら二酸化炭素ガスおよび窒素ガスを大気圧まで封入し、
こうして輸送物の周囲のエチレン層を導入したガスと置
換させる。
ガス封入後、コンテナ本体の前記開口部5に断熱材製の
カバー10を取付け、コンテナごと低温庫に貯留する。こ
れにより、コンテナ内の雰囲気は選択的ガス透過性膜に
より二酸化炭素濃度および酸素濃度を最適貯蔵レベルに
保つことができ、CA効果が格段にしかも継続して効果を
発揮できる。従って、コンテナ内の野菜、果実、花卉等
の輸送物は相当長い期間鮮度を有効に保持することがで
きる。
ここで前記選択的ガス透過性膜(プーマン膜)のガス透
過度を示すと次の通りである。
プーマン膜のガス透過度(ml/m2・24hr・atm) コンテナ内からエチレン・二酸化炭素ガスを選択的に排
出することで、二酸化炭素濃度をガス封入直後(最適)
の濃度に維持する。水蒸気もコンテナ外に排出し、コン
テナ内の結露を少なくする。(酸素濃度に関しては、ガ
ス封入当初0%で、その後、コンテナ外から少量ずつ透
過し、貯蔵期間中、酸素濃度を低濃度に維持する。) 低温庫から出庫時に、カバー10の開孔窓11に、断熱材12
aと二酸化炭素ガス吸着剤12bにより構成される蓋12を挿
入する。
こうしてコンテナに収容された野菜、果実、花卉等はコ
ンテナごとトラックや船、、鉄道等の輸送機関により適
宜消費地まで輸送され、消費地でコンテナを開封して通
常の販売ルートにのせられる。
[実験例] 特殊蓋に二酸化炭素ガス吸着剤を使用しなかった実験例
を以下に示す。
きぬさやえんどうを従来のPRAC処理後、第2図の状態で
5日間低温庫に保管する。
出庫時に、カバーの開孔窓11に断熱材だけを嵌込み、常
温下に2日間放置する(輸送に相当する)。
以下に示す様に、選択性ガス透過膜周辺の炭酸ガス濃度
をまとめた。
低温庫では、炭酸ガスが効率良く排出されているのがわ
かる。しかし、窓を密閉後は第3図の空間Sに炭酸ガス
が溜ってコンテナ内の濃度と等しくなり、もはや選択的
ガス透過性膜の効果が無くなっているのがわかる。上述
の期間、すなわち7日経過後のきぬさやえんどうは、黄
緑色に変色し、炭酸ガス障害が生じることがわかった。
以上の実験により、密閉後(断熱後)前記空間Sの炭酸
ガス濃度を、従来の空気中のレベルまで下げる必要があ
ることがわかった。
従って、二酸化炭素ガス吸着剤を設けた特殊蓋を前記開
孔窓に取付けることが必須の要件である。
二酸化炭素ガス吸着剤を用いない時の膜周辺の炭酸ガス
濃度を以下に示す。
[発明の効果] コンテナ本体の開口部に、開孔窓を有する断熱材製のカ
バーを取付け、更に前記窓に断熱材と二酸化炭素ガス吸
着剤により構成される蓋を着脱自在に取付けて、前記開
口部を密閉したために、夏場の如く外気温が30〜40℃に
なっても、コンテナ内部の温度を従来よりも低く維持す
ることができる。しかも前記蓋に二酸化炭素ガス吸着剤
を使用したために、選択的ガス透過性膜と断熱材カバー
との間の空間の炭酸ガス濃度を低く(1%以下)保持で
きるので、輸送中も選択的ガス透過性膜の効果が十分発
揮できるものである。
これにより夏場でも1か月程度の鮮度保持が実現でき、
計画出荷が可能となり、野菜、果実、花卉等の市場の安
定化に寄与することができ、さらに、比較的長い期間の
輸送を含めた貯蔵が可能となることにより、従来遠隔地
輸送に航空便のような高コストの輸送手段しか利用でき
なかったものを、船便やトラック便等の比較的低コスト
の輸送手段に代えて輸送コストを低減させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による野菜、果実、花卉等を輸送する鮮
度保持用コンテナの一実施例のを概略的に示す縦断面
図、第2図第1図のコンテナにおける選択的ガス透過性
膜の取付け部の拡大横断面図、第3図は本発明による特
殊蓋を取付けた状態を示す第2図と同様な図及び第4図
は特殊蓋の斜視図である。 図 中 1:コンテナ本体、2:耐水合板、3:金属板、4:発泡硬質ウ
レタン材料、5:開口部、8:選択的ガス透過性膜、9:取付
金具、10:断熱材カバー、11:窓、12:蓋、12a:断熱材、1
2b:二酸化炭素ガス吸着剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】野菜、果実、花卉等を収容し、真空冷却し
    た後、二酸化炭素ガスおよび窒素ガスを大気圧まで封入
    するようにしたコンテナ本体の一部に一定の面積の開口
    部を設け、この開口部に選択的ガス透過性膜を取付けた
    鮮度保持用コンテナにおいて、前記開口部に断熱材によ
    り構成されかつ少なくとも1つ以上の開孔窓を有するカ
    バーを着脱自在に取付け、前記カバーの開孔窓に断熱材
    と二酸化炭素ガス吸着剤で構成された蓋を着脱自在に嵌
    込んで成ることを特徴とする鮮度保持用コンテナ。
  2. 【請求項2】カバーの前記開孔窓の横断面積をコンテナ
    の前記開口部の横断面積の5〜15%としたことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載の鮮度保持用コンテ
    ナ。
JP61082328A 1986-04-11 1986-04-11 鮮度保持用コンテナ Expired - Lifetime JPH0729664B2 (ja)

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