JPH07100517B2 - 野菜、果実、花卉等の輸送用コンテナ - Google Patents

野菜、果実、花卉等の輸送用コンテナ

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JPH07100517B2
JPH07100517B2 JP7613287A JP7613287A JPH07100517B2 JP H07100517 B2 JPH07100517 B2 JP H07100517B2 JP 7613287 A JP7613287 A JP 7613287A JP 7613287 A JP7613287 A JP 7613287A JP H07100517 B2 JPH07100517 B2 JP H07100517B2
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flowers
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gas permeable
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寿俊 古賀野
直樹 長嶋
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日本真空技術株式会社
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  • Storage Of Harvested Produce (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、野菜、果実、花卉等の流通過程において使用
され得る輸送用コンテナに関するものである。
[従来の技術] 野菜、果実、花卉等は、その鮮度保持が難しいことから
現在のところ収穫した翌日出荷する方式が一般的に用い
られている。そしてその際の輸送方法としては、野菜、
果実、花卉等をダンボール箱やプラスチックケース等に
詰めたままトラックや船、飛行機等の輸送手段で輸送す
る方法および野菜、果実、花卉等をダンボール箱やプラ
スチックケース等に詰め、これを保冷式コンテナまたは
冷凍機付きコンテナに収納してトラックや船、飛行機等
の輸送手段で輸送する方法が知られている。
前者の方法では鮮度保持効果は全く期待できない。また
後者の方法では、鮮度保持のためコンテナの壁面に断熱
材を設け、予め冷した野菜、果実、花卉等を積み込み輸
送している。
ところで、従来の保冷式コンテナにおいては、外部から
の熱は遮断されるが、野菜、果実、花卉等に特別の処理
を施してないために呼吸は抑制されない。そのため品温
は上昇し、呼吸を更に進めて老化を促進させることにな
る。添附図面の第5図にはダンボール容器とポリエチレ
ン容器とに詰めた絹さやえんどうを通常を保冷式コンテ
ナに積み込んで輸送した際の品温変化を示す。第5図に
おいてDはダンボール容器を、またPはポリエチレン容
器を表わす。このグラフからわかるように品温は、積み
込み時5℃であったが、その後上昇し続け30時間で10℃
〜20℃になった。
一方、コンテナは密封性が比較的良く、しかも上述のよ
うに呼吸量が大きいため、コンテナ内の二酸化炭素濃度
は急上昇する。そのため数日単位の輸送、貯蔵を行なう
と、炭酸ガス障害によるむれが生じ、商品価値を著しく
損う結果となる。実験の結果、例えば24時間で呼吸によ
りCO2濃度は10%以上に上昇することが認められ、品目
にもよるがCO2濃度が15%程度になると、障害が出てく
ると考えられる。
従って、通常使用されている保冷式コンテナはほとんど
鮮度保持能力をもたず、シェルフライフは精々2〜3日
止まりである。そのため隔地からのコンテナの輸送には
短時間で輸送できる陸路や空路に限られていた。さらに
冷凍機付きコンテナはコストが高くつき、品物によって
はコストの面で実際に使用できない。
これらの問題を解決するために、先に特願昭61−76689
号明細書および特願昭61−82328号明細書に記載の発明
において、コンテナ本体に選択性ガス透過膜を取付け、
野菜、果実、花卉等を収容し、真空冷却した後、二酸化
炭素ガスおよび窒素ガスを大気圧まで封入して輸送でき
るようにしたコンテナを提案し、これによりシェルフラ
イフがのび、野菜、果実、花卉等の鮮度保持に効果があ
ることが認められた。
[発明が解決しようとする問題点] 先に提案した選択性ガス透過膜を一部に設けたコンテナ
によれば、確かにシェルフライフがのび、野菜、果実、
花卉等の鮮度保持に効果があるが、しかしこのようなコ
ンテナでも、天井部に開口部を設け、そこに選択性ガス
透過膜を取付けた場合には、輸送中に雨水等が天井部の
選択性ガス透過膜上に溜まり、それによってこの膜を通
してのガス交換能力を著しく低下させるだけでなく、膜
自体の破損の危険も生じる。
また、輸送中や保管中に外気にさらされたり強い風を受
ける機会が多いため、各開口部に取付けられた選択性ガ
ス透過膜が紫外線の作用で劣化したり強い風で影響で選
択性ガス透過膜がはためき破れてしまう危険がある。
そこで、本発明の目的は、野菜、果実、花卉等を収容
し、真空に引いた後、二酸化炭素ガスおよび窒素ガスを
大気圧まで封入するようにしたコンテナ本体の一部に一
定の面積の開口部を設け、この開口部に選択性ガス透過
膜を取付けた野菜、果実、花卉等の輸送用コンテナにお
ける上記の問題点を解決するため、各開口部に取付けら
れた選択性ガス透過膜に対する物理的な影響を防止し
て、膜の保護と共にガス交換能力を常に維持できる野
菜、果実、花卉等の輸送用コンテナを提供することにあ
る。
[問題点を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明による野菜、果
実、花卉等の輸送用コンテナは、コンテナ本体の天井壁
部の開口部に取付けられた選択性ガス透過膜上に雨水が
溜まるのを防止する手段を設けたことを特徴としてい
る。
選択性ガス透過膜上に雨水が溜まるのを防止する手段
は、コンテナ本体の天井壁部の開口部に取付けられた選
択性ガス透過膜の縁部からコンテナ本体の天井壁部の外
壁縁部までのびる雨水排水路から成るか、あるいはコン
テナ本体の天井壁部の開口部に取付けられる選択性ガス
透過膜をその周囲の外壁面より高く位置させることによ
り構成され得る。
また、本発明の別の形態によれば、各選択性ガス透過膜
上に保護カバーが設けられ、この保護カバーは紫外線防
止手段および(または)選択性ガス透過膜を支持する多
孔板を備えることができる。
[作用] このように構成した本発明の野菜、果実、花卉等の輸送
用コンテナにおいては、野菜、果実、花卉等を収容した
後、真空引きし、減圧下から二酸化炭素ガスおよび窒素
ガスを大気圧まで封入することにより、ガスのまわりに
くいところをもった野菜や果実(例えば、レタスの中心
部)でもガスを効率良く浸透させることができ、しかも
野菜や果実等の表面近くを取り巻いているエチレン層が
除去され、導入したガスと置換される。そしてこの状態
で輸送中、コンテナの各選択性ガス透過膜上に雨水が溜
まったりまた紫外線による膜自体の劣化やさらには風等
による膜の破損の危険がなく、選択性ガス透過膜の機能
は十分維持され、二酸化炭素濃度および酸素濃度を最適
貯蔵レベルに保つことができ、これによりCA効果が格段
にしかも継続して発揮できるようになる。
[実施例] 以下、添附図面の第1図〜第3図を参照して本発明の実
施例について説明する。
第1図および第2図には本発明による野菜、果実、花卉
等の輸送用コンテナの一実施例を示し、1はコンテナ本
体で、このコンテナ本体1は第2図に示すように内壁部
材2と外壁部材3とこれらの間の空間を埋める例えば発
泡硬質ウレタン材料からなる断熱部材4とで実質的に構
成されている。コンテナ本体1の内壁部材2および外壁
部材3は、冷却時熱透過率の良い材料で構成され得る。
コンテナ本体1の左右、上部、後部の各側壁部分にはそ
れぞれ開口部5が設けられ、各開口部5には図示したよ
うに内側に多孔板6が取付けられ、また外側に多孔板6
と同様な多孔板7および選択性ガス透過膜8がシール部
材(図示してない)を介して重ねて取付けられている。
各開口部5内には選択性ガス透過膜8を多孔板6、7と
共に支えるための充填物9が挿置されており、この充填
物9は空隙率の大きい例えばセルメット等の多孔部材ま
たは繊維状のステンレス部材等から成り得る。各開口部
の大きさはコンテナ本体1の容積や設けられる開口部の
数、多孔板6、7の開口率および充填物9の空隙率等に
応じて適当に設計得る。
コンテナ本体1の外壁部材2の頂部すなわち天井部には
選択性ガス透過膜8の縁部からこの天井部の周縁部に向
って雨水等の水抜き用の溝10が形成されている。この水
抜き用の溝10は図面で一つ設けられているが、選択性ガ
ス透過膜8の大きさまたは必要により二つ以上設けるこ
ともできる。
コンテナ本体1の前部には扉11が設けられ、この扉11は
閉成時に気密性を保持できるように適宜設計され得る。
コンテナ本体1の底部には、コンテナを動かす際にフォ
ークリフトのような持ち上げ移送装置がアクセスできる
差込み口12を備えた枠体13が取付けられ、差込み口12
は、好ましくは枠体13の前後左右の四側部に設けられ得
る。
また、コンテナ本体1の左右両側部および後部の外壁部
材の四隅にはそれぞれ間隔保持用突起14が設けられ、こ
れらの間隔保持用突起14の高さは、コンテナ本体1の各
部の寸法によっても異なるが、好ましくは50mm以上にさ
れ得る。間隔保持用突起14は、選択性ガス透過膜8の取
付けられた開口部5を備えた側壁部分にのみ設けられ得
る。さらに、コンテナ本体1の上部の外壁部材の四隅に
はそれぞれコンテナを動かす際に用いられ得る吊り用治
具15が設けられており、これらの吊り用治具15は間隔保
持用突起14と同様に選択性ガス透過膜の外側に一定の空
間を確保する機能も備えている。
吊り用治具15は枠体13に設けられた差込み口12と共にコ
ンテナを輸送する際の荷揚げ荷下ろし操作に用いられ、
特にコンテナが大型のものである場合にコンテナ本体を
歪ませることなく取扱うことができ、各開口部5に設け
られた選択性ガス透過膜8の破損の防止に役立つことが
できる。
第3図には、コンテナ本体1の開口部5における選択性
ガス透過膜8の取り付け部を詳細に示し、内側の多孔板
6は内壁部材3にボルト締めされ、選択性ガス透過膜8
は外側の多孔板7によりパッキン16を介して外壁部材2
に密封的に固定され、多孔板7は磁石17で外壁部材2に
対して取外し自在に装着されている。この外側の多孔板
7を覆って風よけ部材18(第1図および第2図では省略
されている)が取付けられ、この風よけ部材18は特にコ
ンテナの輸送中に風の吹き込みを妨げるように構成され
ている。風よけ部材18は外側の多孔板7と共に選択性ガ
ス透過膜8が直接紫外線にさらされるのを防ぐ働きもし
ている。
このように構成したコンテナを積み重ねた状態を第4図
に示し、この図からわかるように上下および前後または
左右に隣接したコンテナ間には各コンテナに設けた間隔
保持用突起14等の作用で間隔が開き、これにより各選択
性ガス透過膜が隣接したコンテナに接触して破損するの
を防止できると共に、各選択性ガス透過膜を通して必要
とされるガス交換が維持され得る。なお、第4図におい
ては各開口部上の風よけ部材は省略されている。
ところで、図示実施例では、コンテナ本体は外壁部材と
内壁部材との間に断熱部材を入れた構造となっている
が、このような断熱部材を入れなくてもよい。また間隔
保持用突起は図示実施例ではコンテナ本体の外壁に固着
されているが、当然着脱可能に構成することもでき、そ
してその数および形状についても任意に選定することが
できる。さらに、差込み口を備えた底部の枠体および上
部の吊り用治具の代わりに、コンテナ本体の底部および
上部に側部に設けられた間隔保持用突起と同様な突起を
設け、これら突起に吊り用治具およびリフト用治具の機
能をもたせるように構成することもできる。
また、選択性ガス透過膜はコンテナ本体の開口部の外側
に取付けているが、当然内側に取付けることもでき、こ
の選択性ガス透過膜を含めて各多孔板の取り付けの仕方
も適宜設計することができる。
さらに、天井部に設けられた開口部の選択性ガス透過膜
上に雨水等が溜まるのを防止するため、水抜き用の溝の
代わりにこの選択性ガス透過膜がその周囲の外壁部分よ
り高い位置に位置するように構成することもでき、また
選択性ガス透過膜上にそれと離間して適当な形状の雨よ
けを設けることも可能である。
[発明の効果] 以上説明してきたように、本発明による輸送用コンテナ
においては、コンテナ本体の一部に一定の面積の開口部
を設け、この開口部に選択性ガス透過膜を取付け、その
上に雨水や紫外線あるいは風の影響を防ぐ工夫をしてい
るので、選択性ガス透過膜を通してのガス交換が必要十
分に維持されると同時に選択性ガス透過膜の劣化や破損
が防止でき、長期間にわたって、コンテナ内の雰囲気を
選択性ガス透過膜により二酸化炭素濃度および酸素濃度
が最適貯蔵レベルを保つように調整することができ、CA
効果を十分にしかも継続して発揮させることができ、シ
ェルフライフを大幅にのばすことができる。これにより
1か月程度の鮮度保持が実現でき、計画出荷が可能とな
り、野菜、果実、花卉等の市場の安定化に寄与すること
ができ、さらに、比較的長い期間の輸送を含めた貯蔵が
可能となることにより従来遠距離の輸送に航空便のよう
な高コストの輸送手段しか利用できなかったものを船便
やトラック便等の比較的低コストの輸送手段を用いるこ
とができ、輸送コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による野菜、果実、花卉等の輸送用コン
テナの一実施例の要部を概略的に示す斜視図、第2図は
第1図のコンテナの矢印A−Aに沿った概略断面図、第
3図は第1図のコンテナにおける選択性ガス透過膜の取
付け部の拡大断面図、第4図は本発明によるコンテナを
積み重ねた状態を示す概略斜視図、第5図は従来の保冷
コンテナ内における品温変化を示すグラフである。 図中 1:コンテナ本体 5:開口部 6、7:多孔板 8:選択性ガス透過膜 9:充填材 10:水抜き用の溝 18:風よけ部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】野菜、果実、花卉等を収容し、真空に引い
    た後、二酸化炭素ガスおよび窒素ガスを大気圧まで封入
    するようにしたコンテナ本体の一部に一定の面積の開口
    部を設け、この開口部に選択性ガス透過膜を取付けた野
    菜、果実、花卉等の輸送用コンテナにおいて、コンテナ
    本体の天井壁部の開口部に取付けられた選択性ガス透過
    膜上に雨水が溜まるのを防止する手段を設けたことを特
    徴とする野菜、果実、花卉等の輸送コンテナ。
  2. 【請求項2】選択性ガス透過膜上に雨水が溜まるのを防
    止する手段が、コンテナ本体の天井壁部の開口部に取付
    けられた選択性ガス透過膜の縁部からコンテナ本体の天
    井壁部の外壁縁部までのびる雨水排水路から成る特許請
    求の範囲第1項に記載の野菜、果実、花卉等の輸送用コ
    ンテナ。
  3. 【請求項3】選択性ガス透過膜上に雨水が溜まるのを防
    止する手段が、コンテナ本体の天井壁部の開口部に取付
    けられる選択性ガス透過膜をその周囲の外壁面より高く
    位置させることにより構成される特許請求の範囲第1項
    に記載の野菜、果実、花卉等の輸送用コンテナ。
  4. 【請求項4】野菜、果実、花卉等を収容し、真空に引い
    た後、二酸化炭素ガスおよび窒素ガスを大気圧まで封入
    するようにしたコンテナ本体の一部に一定の面積の開口
    部を設け、この開口部に選択性ガス通過膜を取付けた野
    菜、果実、花卉等の輸送用コンテナにおいて、各選択性
    ガス通過膜上に保護カバーを設けたことを特徴とする野
    菜、果実、花卉等の輸送用コンテナ。
  5. 【請求項5】選択性ガス透過膜上に設けた保護カバーが
    紫外線防止手段を備えている特許請求の範囲第4項に記
    載の野菜、果実、花卉等の輸送用コンテナ。
  6. 【請求項6】選択性ガス透過膜上に設けた保護カバーが
    選択性ガス透過膜を支持する多孔板を備えている特許請
    求の範囲第4項に記載の野菜、果実、花卉等の輸送用コ
    ンテナ。
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JPS63248690A JPS63248690A (ja) 1988-10-14
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JP2015093734A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 オーシーアイ カンパニー リミテッド 粉体移送用コンテナ

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CN108190262A (zh) * 2018-01-25 2018-06-22 中国水产科学研究院东海水产研究所 蟹苗专用运输箱
GB201907248D0 (en) * 2019-05-22 2019-07-03 Ocado Innovation Ltd Growing systems and methods

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