JPH0789861B2 - 青果物の長期貯蔵法 - Google Patents

青果物の長期貯蔵法

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JPH0789861B2
JPH0789861B2 JP27057187A JP27057187A JPH0789861B2 JP H0789861 B2 JPH0789861 B2 JP H0789861B2 JP 27057187 A JP27057187 A JP 27057187A JP 27057187 A JP27057187 A JP 27057187A JP H0789861 B2 JPH0789861 B2 JP H0789861B2
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吉弘 能勢
唯雄 山田
智昭 大垣
洋 弦間
正幸 福島
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Yamazaki Baking Co ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はいちご等の果実類を長期間貯蔵する方法に関
し、減圧低温貯蔵と真空パックとを組合わせたものであ
る。
〔従来の技術〕
従来から行なわれている果実類の一般的な貯蔵法として
は、低温庫に入れて低温状態として貯蔵するようにして
いることが多い。
この低温貯蔵では、庫内に空気が存在するため酸素濃度
が高く、2℃程度の低温にもかかわらずかびが繁殖す
る。特に、いちご果実に繁殖する灰色かび病菌は、低温
耐性が強く、2週間程度の貯蔵さえ難しい。
そこで、最近、生鮮食品等の貯蔵法として研究が進めら
れている減圧低温貯蔵法を採用することが考えられる。
この減圧低温貯蔵法は、低温に保持できる庫内を減圧状
態にして貯蔵しようとするものであり、酸素分圧(濃
度)を下げることにより青果物の呼吸作用を抑えようと
するものである。
しかし、減圧低温状態では、青果物からの水分蒸発がは
げしく萎凋しやすく、青果物の水分の維持が難しい。
このため青果物をポリ塩化ビニリデン等で作られたラッ
プフィルムで包んで貯蔵することで乾燥を防止すること
が行なわれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、ラップフィルムで包むことで乾燥は防止でき
るもののラップフィルム内の過飽和状態となって水滴が
たまり、高湿度となってかえってかびの繁殖が助長さ
れ、品質の低下を招いてしまう。
また、果実類、特にいちごをラップフィルムで包む場合
には、プラスチック容器ごとラップフィルムで包むこと
が多く、内部に残存空気があるため減圧貯蔵による酸素
濃度低下の効果が十分あらわれず、やはりかびの繁殖を
許してしまう。
〔発明の目的〕
この発明はかかる従来技術の問題点に鑑みてなされたも
ので、腐敗しやすい青果物を長期間新鮮な状態で貯蔵す
ることができる長期貯蔵法を提供することを目的とする
ものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するため、この発明は、青果物を長期
間貯蔵するに際し、青果物を適度なガスおよび水蒸気の
透過性を具えた合成樹脂フィルムで包んだのち、合成樹
脂フィルム内を脱気し、低温減圧状態で貯蔵するように
したことを特徴とするものである。
〔作用〕
いちご等の果実類をポリエチレンフィルム等の適度のガ
スおよび水蒸気の透過性のある合成樹脂フィルムで包
み、この中を脱気したのち、例えば、温度2℃,減圧後
100Torr.相対湿度60%等の低温減圧状態で貯蔵するよう
にし、合成樹脂フィルム内が過飽和状態とならず、しか
も酸素濃度が低い状態にしてかびの発生を抑えるように
し、長期貯蔵を可能にしている。
〔実施例〕
以下、この発明の青果物類の長期貯蔵法をいちごに適用
した一実施例について具体的に説明する。
この発明の青果物類の長期貯蔵法は、第1図にこの工程
を示すように、いちご1を一定量毎にポリ容器2に収納
したのち、ポリエチレンフィルム等の適度のガスおよび
水蒸気の透過性のある合成樹脂フィルム3で包装する。
こののち、図示しない真空脱気装置を用い、合成樹脂フ
ィルム3内を脱気して減圧状態にし、合成樹脂フィルム
3がいちご1に密着するようにする。
こうして、いわゆる真空パックが完了したいちご1が収
納されたポリ容器2は、減圧貯蔵装置4内に入れられて
温度2℃,減圧後100Torr,相対湿度60%の低温減圧状態
で貯蔵する。
このような青果物類の長期貯蔵法に使用する透過性が適
度の合成樹脂フィルム3は、ポリエチレンフイルムが使
用できるが、例えば、低圧高密度ポリエチレン(HDPE)
を用い、厚さ30μ,JISK 6782による透湿度12gr/m2・24H
rs,JISZ 1707による酸素透過度2600cc/m2・24Hrsの不透
明タイプ(印刷品)等のフイルムを使用する。
なお、この合成樹脂フィルム3としては、高圧低密度ポ
リエチレン(LDPE)や透明タイプのもの、あるいは、厚
さが30〜40μm,透湿度6〜15gr/m2・24Hrs,酸素透過度2
600〜5250cc/m2・24Hrs程度のものであれば使用でき
る。
このような合成樹脂フィルム3を用いて真空パックする
と、ポリ容器2内の酸素が排気されると同時に、いちご
1から蒸発する水蒸気は合成樹脂フィルム3を透過し、
内部が水蒸気の過飽和状態となるのを防止できる。
次に、真空パック後のポリ容器2を収納貯蔵する減圧貯
蔵装置4は、第1図中に概略構成を示すように、減圧度
100Torr程度の圧力に十分耐え得る耐圧容器11と、その
外側に貼られた断熱材12と、断熱材12の外側に設けられ
た外装板13とで構成された貯蔵庫14を備えており、貯蔵
庫14の一側部が扉15とされ、いちご1の入ったポリ容器
2の搬入・搬出ができるようになっている。
この貯蔵庫14には、内部を青果物類の貯蔵に必要な低温
状態、例えば2〜5℃程度まで冷却し保持できるよう庫
内に冷却装置(冷凍機)16のクーリングユニット(蒸発
器)17が設置してある。
また、貯蔵庫14には、内部を減圧状態にするための真空
ポンプを備えた真空装置18が接続されるとともに、青果
物類の呼吸作用等によって汚れた空気を換気するため換
気制御弁19が流量計20およびフィルタ21を介して接続さ
れ、庫内のウオーターシールを経て換気されるようにな
っている。
さらに、貯蔵庫14の底部には、耐圧容器11の内面に結露
した水分をドレン(排出)するための排水制御弁22が接
続され、排水タンク23および排出弁24を介し、圧力差を
2つの弁の交互の開閉により調整して外部に排出できる
ようになっている。
また、貯蔵庫14内には、内部の相対湿度を調整するため
加湿器25が設けられ、給水制御弁を介して補給水を供給
するようになっている。
これら減圧貯蔵装置4の各機器および各制御弁等は制御
盤26と電気的に接続され、貯蔵庫14内の温度T,圧力Pお
よび相対湿度H等の測定値に基づき適宜制御され、一定
の庫内状態を保持できるようになっている。
このような減圧貯蔵装置4により、温度2℃,減圧度10
0Torr,相対湿度60%に貯蔵庫14内を保持して,ポリ容器
2ごと真空パックしたいちご1を棚等に収納して貯蔵す
る。
こうしていちご1を貯蔵することで、従来、2週間程度
しか貯蔵できなかったものが、4〜6週間程度新鮮なま
ま貯蔵することができる。
これは、いちご1が入ったポリ容器2ごと合成樹脂フィ
ルム3で包むとともに、内部を脱気して真空状態とし、
しかも、これを低温減圧状態で貯蔵するので、貯蔵庫14
内および適度なガス透過性のある合成樹脂フィルム3で
は、酸素濃度が極めて低く、かびの発生が抑えられるこ
と、さらに、減圧下であるので、いちご1から発生し熟
成を促進するエチレンも真空装置18で合成樹脂フィルム
3を通して除去されること、また、合成樹脂フィルム3
内が水蒸気の過飽和の状態とならず、合成樹脂フィルム
3の水蒸気の適度な透過性で貯蔵庫14内の相対湿度と平
衡した状態になるであろうこと等によるものと推測され
る。
なお、上記実施例では、いちごの場合について説明した
が、他の青果物類にも適用できる。
[実施例] 次に、2品種A,Bを用いて長期貯蔵の実験を行なった結
果について説明する。
実験では、減圧貯蔵による効果と真空パックによる効果
を確認するため、通常の低温庫(貯蔵庫内圧力が常圧)
による貯蔵と、真空パックを行なわずポリ容器のままの
低温減圧貯蔵とを比較し、1ケ月後のいちごの腐敗率を
求めた。
なお、減圧貯蔵は、温度2℃,減圧度100Torr,相対温度
60%で行ない、真空パックは、市販の真空パック器を用
いた。また、常圧貯蔵では、温度を2℃とした。
このような実験の結果を第1表に示す。同表から明らか
なように、いちごの長期貯蔵には、No.3およびNo.7の減
圧貯蔵および真空パックが極めて有効であることがわか
る。
[発明の効果] 以上、一実施例とともに具体的に説明したように,この
発明の青果物類の長期貯蔵法によれば、青果物類を適度
のガスおよび水蒸気の透過性のある合成樹脂フィルムで
包み、この中を脱気したのち、低温減圧状態で貯蔵する
ようにしたので、単に合成樹脂フィルムで包むだけで
は、フイルム内の空間に水滴がたまり、しかも空気が残
存するが、この貯蔵法では、脱気するとともに、ガスお
よび水蒸気の透過性のある合成樹脂フィルムを使用して
おり、酸素濃度を下げるとともに、萎凋を防止して品質
を良好に保つことができる。
また、低温減圧状態で貯蔵するので、酸素濃度が低く、
しかもエチレンも真空減圧装置等で除去されるので、熟
成が進むことなく腐敗が防止される。
したがって、従来の貯蔵法では、2週間が限度であり、
しかもかびが多発したものが、この貯蔵法によれば、4
週間から6週間程度と大幅に貯蔵期限を延長でき、品質
を良好に保ったまま貯蔵することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の青果物類の長期貯蔵法をいちごに適
用した場合の一実施例にかかる工程図である。 1…いちご、2…ポリ容器、3…合成樹脂フィルム、4
…減圧貯蔵装置。
フロントページの続き (71)出願人 999999999 福島 正幸 茨城県新治郡桜村天王台1 筑波大学農林 学系 (71)出願人 999999999 山崎製パン株式会社 東京都千代田区岩本町3丁目2番4号 (72)発明者 仲地 唯渉 東京都江東区豊洲3丁目2番16号 石川島 播磨重工業株式会社豊洲総合事務所内 (72)発明者 能勢 吉弘 東京都江東区豊洲3丁目2番16号 石川島 播磨重工業株式会社豊洲総合事務所内 (72)発明者 山田 唯雄 東京都江東区豊洲3丁目2番16号 石川島 播磨重工業株式会社豊洲総合事務所内 (72)発明者 大垣 智昭 茨城県新治郡桜村天王台1 筑波大学農林 学系 (72)発明者 弦間 洋 茨城県新治郡桜村天王台1 筑波大学農林 学系 (72)発明者 福島 正幸 茨城県新治郡桜村天王台1 筑波大学農林 学系

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】果実類を長期間貯蔵するに際し、青果物を
    適度なガスおよび水蒸気の透過性を具えた合成樹脂フィ
    ルムで包んだのち、合成樹脂フィルム内を脱気し、低温
    減圧状態で貯蔵するようにしたことを特徴とする青果物
    の長期貯蔵法。
JP27057187A 1987-10-27 1987-10-27 青果物の長期貯蔵法 Expired - Lifetime JPH0789861B2 (ja)

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JP27057187A JPH0789861B2 (ja) 1987-10-27 1987-10-27 青果物の長期貯蔵法

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JPH01112945A JPH01112945A (ja) 1989-05-01
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US8256190B2 (en) * 1998-09-10 2012-09-04 The Bowden Group System and method for providing a regulated atmosphere for packaging perishable goods
US8783002B2 (en) 1998-09-10 2014-07-22 The Bowden Group Method for providing a regulated atmosphere for packaging perishable goods
JP2018172176A (ja) * 2017-03-30 2018-11-08 住友ベークライト株式会社 青果物鮮度保持容器、青果物入り包装体、及び青果物の貯蔵方法

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