JPH072948A - 透明性熱硬化型樹脂 - Google Patents

透明性熱硬化型樹脂

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JPH072948A
JPH072948A JP5146352A JP14635293A JPH072948A JP H072948 A JPH072948 A JP H072948A JP 5146352 A JP5146352 A JP 5146352A JP 14635293 A JP14635293 A JP 14635293A JP H072948 A JPH072948 A JP H072948A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monomer
group
methyl methacrylate
acid derivative
isocyanuric acid
Prior art date
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Pending
Application number
JP5146352A
Other languages
English (en)
Inventor
Munetake Tajima
宗丈 田嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukuvi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Fukuvi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH072948A publication Critical patent/JPH072948A/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)メタクリル酸メチルと(B)下記一般
式 【化1】 (式中Xは、 【化2】 で表される基であり、Aは炭素数1乃至18の二価の飽
和脂肪族乃至飽和脂環族炭化水素基、Bは炭素数1乃至
18の三価の飽和脂肪族乃至飽和脂環族炭化水素基、R
は水素又はメチル基)で表されるイソシアヌル酸誘導体
単量体とが(A):(B)の重量比20:80乃至8
0:20の割合で含有され、且つ該メタクリル酸メチル
(A)と該イソシアヌル酸誘導体(B)の含有量の合計
が30重量%以上である単量体混合物を共重合させてな
る透明性熱硬化型樹脂。 【効果】 耐熱性、耐薬品性、透明性、硬度、紫外線透
過性及び加工性に優れた熱硬化型樹脂を提供することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性、耐薬品性、剛
性、硬度、紫外線透過性、及び加工性に優れた透明性熱
硬化型樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】光学用途のプラスチックは主にポリメタ
クリル酸メチル、ポリスチレン、ポリカーボネートなど
が従来より使用されている。また、近年ではマレイミド
化合物をスチレンやメタクリル酸メチルなどの単量体と
共重合させることで耐熱性及び透明性にすぐれた樹脂が
得られることも報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリスチレンは、耐熱性が劣り、ポ
リカーボネートは耐薬品性、弾性率が低いという欠点が
ある。また、マレイミド化合物とビニル系単量体の共重
合物は耐薬品性が劣ることと、耐熱性を上げるためにマ
レイミド化合物含有量を上げるにしたがって機械的強度
が低下するという欠点がある。
【0004】又、マレイミドの含有量がふえるにしたが
って、紫外線透過率が低下するようになり、厚みの厚い
成形板のような場合には紫外線透過率が著しく低下する
という欠点をも有している。
【0005】又、本発明の必須成分であるイソシアヌル
酸誘導体のみを単量体として重合させた重合体樹脂は耐
熱性、耐薬品性に優れた特徴をもっているが、モノマー
自体が高粘度であり、特に該誘導体のうち分子量が大き
な化合物を用いる場合は、分子量の大きなイソシアヌル
酸誘導体は常温で固体であるためキャスト重合で薄いシ
ート等を作成しようとする際、作業が困難であるだけで
なく、空気や他の材料との接触部分において硬化が十分
に行なわれないという欠点をも有している。
【0006】本発明は上記した従来の樹脂の有する問題
点を全て解決し、耐熱性、耐薬品性、剛性、透明性、紫
外線透過性、表面硬度に優れていると共に重合硬化性、
成形作業性にも優れているため、レンズ、光ディスク、
光ファイバー等の光学素子用材料としてきわめて好適な
熱硬化型樹脂を提供することを目的とするものである。
【0007】又本発明の熱硬化型樹脂は紫外線等による
光硬化手段により容易に硬化させることが出来、且つ接
着剤等とのなじみも良好である点も利点の一つである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(A)
メタクリル酸メチル単量体と、(B)下記一般式
【化3】 (式中Xは、
【化4】 で表される基であり、Aは炭素数1乃至18の二価の飽
和脂肪族乃至飽和脂環族炭化水素基、Bは炭素数1乃至
18の三価の飽和脂肪族乃至飽和脂環族炭化水素基、R
は水素又はメチル基を表す。)で表されるイソシアヌル
酸誘導体単量体とが、(A):(B)の重量比20:8
0乃至80:20の割合で含有され、且つ、該メタクリ
ル酸メチル単量体(A)と該イソシアヌル酸誘導体単量
体(B)の含有量の合計が30重量%以上である単量体
混合物を共重合させてなる透明性熱硬化型樹脂が提供さ
れる。
【0009】
【作用】本発明の(A)成分であるメタクリル酸メチル
は成分(B)のイソシアヌル酸誘導体単量体の粘度を低
下させる希釈効果を与え、成形時の作業性の改善に寄与
する。更に成分(B)と共に使用することにより共重合
体樹脂に耐熱性を付与する。更に、樹脂の透明性、表面
光沢、加工性を向上させる効果を奏する。
【0010】本発明の成分(B)であるイソシアヌル酸
誘導体は透明性と共に共重合体樹脂に耐熱性、耐薬品
性、表面硬度、剛性を付与する作用を奏する。
【0011】
【発明の好適態様】成分(A)−メタクリル酸メチル 本発明においては共重合成分(A)の単量体としてメタ
クリル酸メチルを使用する。該単量体は、得られる樹脂
の透明性等の見地から出来る限り高純度のものが好まし
い。
【0012】成分(B)−イソシアヌル酸誘導体単量体 本発明において成分(B)として用いられるイソシアヌ
ル酸誘導体単量体としては、前記一般式〔化1〕で表さ
れる化合物が使用される。
【0013】該化合物中における基X(〔化2〕)の炭
素数1乃至18個の二価の飽和脂肪族乃至飽和脂環族炭
化水素基Aとしては、基の両端末に結合手を有する飽和
脂肪族炭化水素基、たとえば、メチレン基、エチレン
基、プロピレン基、ブチレン基、アミレン基、ヘキシレ
ン基、オクチレン基等の炭素数1乃至18個の直鎖脂肪
族炭化水素基、
【化5】 等の式で表される側鎖を有する二官能脂肪族炭化水素
基、シクロヘキシレン基、
【0014】又は
【化6】 等の式で表される二官能飽和脂環族の基を例示すること
が出来る。又、基Xの炭素数1乃至18個の三価の脂肪
族乃至飽和脂環族炭化水素基Bとしては、
【0015】たとえば、メチレン基、式、
【化7】 等で表される脂肪族三官能性基、
【0016】及び、式
【化8】 等で表される脂環族三官能性基を例示することが出来
る。
【0017】このようなイソシアヌル酸誘導体として、
具体的には、
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】 等のイソシヌル酸誘導体を例示することができる。
【0020】その他の共重合単量体成分 本発明においては、前記必須(A)成分及び(B)成分
以外にこれらと共重合可能な単量体の一種類又は2種類
以上を(C)成分として配合することが出来る。このよ
うな単量体としては、上記(A)、(B)必須成分と共
重合可能であって、且つ重合体樹脂の透明性を阻害しな
いものであれば特に限定されるものではないが、該単量
体分子中にビニル基、(メタ)アクリル基、又はアリル
基を少なくとも1ケ有する単官能乃至多官能単量体であ
ることが好ましい。
【0021】このような単官能モノマーとしては具体的
には、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン
等の芳香族ビニルモノマー、メタクリル酸、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−
ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジル、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル等の
(メタ)アクリル系モノマー等を例示することが出来、
又多官能モノマーとしては、たとえば、スチレンダイマ
ー、α−メチルスチレンダイマー、ジビニルベンゼン、
ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸
1,3−ブチレングリコレート、トリメタクリル酸トリ
メチロールプロパン、メタクリル酸アリル、ジアリルフ
タレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネー
ト等を挙げることができる。
【0022】これらの内でも、スチレン、α−メチルス
チレンや(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸イソプロピル等の単官能性モノマー、或いはスチレン
ダイマー、α−メチルスチレンダイマー、ジビニルベン
ゼン等の多官能性モノマーが好適である。
【0023】本発明において、上記成分(C)を配合す
ると、成分(A)と共に成分(B)による混合物の高粘
度を更に希釈低下させる効果を与え、成形時の作業性を
更に改善すると共に、本発明の樹脂の成形性、加工性を
向上させる作用を奏する。又(C)成分として多官能単
量体を使用した場合は成分(A)、成分(B)から成る
樹脂に比べて更に耐熱性を向上させることが可能であ
る。
【0024】熱硬化型共重合体樹脂 本発明では、前記成分(A)と成分(B)とを20:8
0乃至80:20、好ましくは25:75乃至60:4
0の重量比で配合し、配合混合物を共重合させる。成分
(A)の配合割合が上記範囲より少ない場合は、共重合
時における混合物の粘度が適当な値に低下しないため成
形作業性が劣り、十分に薄いシートや形状の複雑な成形
物を良好な状態で得ることが困難となる。更に得られた
共重合体樹脂の表面光沢や透明性が低下する。一方、
(A)成分の配合量が上記範囲より多い場合は、得られ
る樹脂の耐熱性や耐薬品性、剛性、表面硬度が十分でな
くなる。本発明の混合溶液は、一般に300乃至500
cps(25℃)の粘度を有するものであることが好ま
しい。
【0025】本発明において、前記した(A)、(B)
必須成分以外にこれらと共重合可能な単量体成分(C)
を配合する場合は、その配合量は、単量体全配合量の7
0重量%未満とする。(C)成分の配合量が上記範囲を
越えると、本発明の共重合体樹脂の特性が失われてしま
い好ましくない。
【0026】本発明においては、上記各成分の配合組成
物を共重合させるに際して、それ自体公知のラジカル開
始剤、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化
合物や、ラウリルパーオキサイド、アセチルパーオキサ
イド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエー
ト、t−ブチルパーオキシオクトエート、ジイソプロピ
ルパーオキシジカーボネート、2,5−ジメチル−2,
5−ビスヘキサン
【化12】 等の有機過酸化物を配合する。これら開始剤は、モノマ
ー混合物当たり、一般に0.01乃至2重量%の範囲で
1種又は2種以上配合する。
【0027】本発明に使用する配合組成物中には、それ
自体公知の任意の配合剤、例えば粘度調節剤、界面活性
剤、分散剤、離型剤、着色剤等の各種添加剤を本発明の
樹脂の特徴を失わない限度において配合することが出来
る。
【0028】本発明では、上記組成物を、型内に流し込
み、加熱下に重合させる。型としては、2枚のガラス板
の端縁部間に、クッション性の有る樹脂乃至エラストマ
ーの紐状乃至枠状成形体を、スペーサーないしガスケッ
トとして組み合わせたものを使用するのがよい。ガラス
板としては、表面平滑性や経済性の見地からフロート法
で成形されたソーダライムガラスが使用され、更には該
ガラス板表面に、無機の機能性膜をコーティングしたガ
ラス板が好適に用いられる。この2枚のガラス板で作成
したセル(型)に、本発明の混合物を注入し、加熱重合
硬化させるが、この成形物を冷却させ、これらのガラス
板間に例えば楔を打ち込むことにより、容易に取り出す
ことが可能となる。
【0029】重合反応は、重合により形成される樹脂板
中に歪が残留しないように高温で行うのが好ましく、一
般にこの反応は50〜180℃、特に60〜170℃の
温度で行うことが好適である。重合の途中で昇温し、最
終段の重合をより高温で行うことも、歪の緩和に有効で
ある。
【0030】
【実施例】本発明を更に次の例で具体的に説明する。 実施例1 メタクリル酸メチル70重量部、イソシアヌル酸誘導体
(化学構造式〔化9〕で表されるR3 =−CH3 の誘導
体)30重量部、α−メチルスチレンダイマー(三井東
圧化学(株)MSD#100)1重量部を混合溶解さ
せ、粘度500cpsの溶液を得た。これに重合開始剤
(日本油脂(株)製パーヘキサ250、化学式「化1
2」を0.05重量部添加混合し、この溶液を2枚のガ
ラス板とその間に3mm厚さの軟質塩化ビニルを3mm
巾にカットしたものをガスケットとして枠状に組み込ん
だセル中に注入した。注入時の作業性は良好であった。
このセルを温度60℃から160℃まで昇温しながら加
熱し、セル中の樹脂を重合硬化させた。硬化後140℃
まで温度を下げ、2枚のガラスの間にくさびを打ち込
み、2.7mm厚の透明樹脂板を取出した。成形性は良
好であった。この硬化後の樹脂のガラス転移点は137
℃であった。
【0031】又この樹脂成形体の硬度をJIS K54
00に基づく鉛筆硬度で評価したところ鉛筆硬度は3H
であった。又樹脂成形体の紫外線透過率を波長360°
nmで測定したところ直線透過率は85%Tであった。
(測定器;日本分光(株)UVIDEC−660型)
【0032】実施例2 メタクリル酸メチル20重量部、イソシアヌル酸誘導体
(化学構造式〔化9〕で表されるR3 =−CH3 の誘導
体)60重量部、スチレン20重量部、MSD#100
1重量部、パーヘキサ250 0.05重量部を実施
例1と同様に重合させ、2.7mm厚の透明樹脂板を得
た。作業性、成形性はともに良好であった。この樹脂の
熱変形温度(ASTMR648)は163℃であり、鉛
筆硬度は4Hであった。又360nmの直線透過率は8
4%Tであった。
【0033】比較例1 スチレン70重量部、イソシアヌル酸誘導体(実施例1
の化合物と同じもの)30重量部、MSD#100 1
重量部、パーヘキサ250 0.05重量部を実施例1
と同様に重合させ2.7mm厚の透明樹脂板を得た。こ
の樹脂板のTgは113℃、鉛筆硬度は2H、360n
mの直線透過率は84%Tであった。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、メタクリル酸メチル、
特定化学構造を有するイソシアヌル酸誘導体単量体とを
特定の量比で配合し、組成物を共重合させることによ
り、従来の問題点を解決し、耐熱性、耐薬品性、透明
性、硬度、紫外線透過性及び加工性に優れた透明性熱硬
化型樹脂を提供することができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)メタクリル酸メチル単量体と(B)
    下記一般式 【化1】 (式中Xは、 【化2】 で表される基であり、Aは炭素数1乃至18の二価の飽
    和脂肪族乃至飽和脂環族炭化水素基、Bは炭素数1乃至
    18の三価の飽和脂肪族乃至飽和脂環族炭化水素基、R
    は水素又はメチル基を表す。)で表されるイソシアヌル
    酸誘導体単量体とが、(A):(B)の重量比20:8
    0乃至80:20の割合で含有され、且つ、該メタクリ
    ル酸メチル単量体(A)と該イソシアヌル酸誘導体単量
    体(B)の含有量の合計が30重量%以上である単量体
    混合物を共重合させてなる透明性熱硬化型樹脂。
  2. 【請求項2】 前記メタクリル酸メチル単量体(A)と
    前記イソシアヌル酸誘導体単量体(B)に、(C)ビニ
    ル基、(メタ)アクリル基又はアリル基を少くとも1個
    有する単官能乃至多官能単量体(但しメタクリル酸メチ
    ルを除く)が0乃至70重量%未満の割合で配合された
    組成物を共重合させてなる請求項1記載の透明性熱硬化
    型樹脂。
JP5146352A 1993-06-17 1993-06-17 透明性熱硬化型樹脂 Pending JPH072948A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101868269B1 (ko) * 2016-03-31 2018-06-15 미쯔이가가꾸가부시끼가이샤 열경화성 조성물, 이것을 포함하는 밀봉제, 유기 el 소자용 프레임 밀봉제 및 유기 el 소자용 면 밀봉제, 그리고 그의 경화물

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101868269B1 (ko) * 2016-03-31 2018-06-15 미쯔이가가꾸가부시끼가이샤 열경화성 조성물, 이것을 포함하는 밀봉제, 유기 el 소자용 프레임 밀봉제 및 유기 el 소자용 면 밀봉제, 그리고 그의 경화물

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