JPH0729339Y2 - 手動変速装置 - Google Patents

手動変速装置

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JPH0729339Y2
JPH0729339Y2 JP6208890U JP6208890U JPH0729339Y2 JP H0729339 Y2 JPH0729339 Y2 JP H0729339Y2 JP 6208890 U JP6208890 U JP 6208890U JP 6208890 U JP6208890 U JP 6208890U JP H0729339 Y2 JPH0729339 Y2 JP H0729339Y2
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Kawasaki Jukogyo KK
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H63/00Control outputs from the control unit to change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion or to other devices than the final output mechanism
    • F16H63/02Final output mechanisms therefor; Actuating means for the final output mechanisms
    • F16H63/08Multiple final output mechanisms being moved by a single common final actuating mechanism
    • F16H63/16Multiple final output mechanisms being moved by a single common final actuating mechanism the final output mechanisms being successively actuated by progressive movement of the final actuating mechanism
    • F16H63/18Multiple final output mechanisms being moved by a single common final actuating mechanism the final output mechanisms being successively actuated by progressive movement of the final actuating mechanism the final actuating mechanism comprising cams

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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は自動車等の車両用、特に多数の変速段を必要
とするトラックに適した手動変速装置に関する。
(従来技術) 本出願人は、自動車特にトラックに搭載されている副変
速機付の変速装置の操作、即ち、主変速機の変速レバー
と副変速機の変速レバーの二つのレバーの複合的な操作
の煩雑さに鑑み、一つのレバーでもって、上記主変速機
と副変速機を操作できるような変速装置を提供した(実
願平1−108211号)。
この変速装置の場合には、第3図に図示される副変速機
を具備した変速装置の歯車選択手段21を、変速操作手段
である作動スリーブ6のフォーク26を介して、作動レバ
ー1′で作動させ、また、主変速機の歯車選択手段22,2
3を、それぞれフォーク27,28と突起部7a,8aを具備する
変速操作手段である作動スリーブ7,8を介して、上記突
起部7a,8aが係合するカム溝2A′,2B′を備えた円筒体
2′を回転させることにより操作し、第4図に図示する
ような構成の歯車列(歯車機構)を変速するよう構成さ
れている。そして、上記円筒体2′の回転動作は、同じ
変速レバー(図示せず)のセレクト操作により、レバー
4を介してなされ、また、上記作動レバー1′のフォー
クシャフト31軸方向への作動は、運転席に配設された変
速レバー(図示せず)のシフト操作(第5図において上
下方向の移動操作)によりなされるよう構成されてい
る。
従って、この変速装置の場合には、運転席に設けられた
一つの変速レバーのセレクト操作とシフト操作により、
従来の主変速機と副変速機の両方の変速レバーの操作を
おこなうことができ、変速時の操作の煩雑さが解消され
ることになる。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、上記変速装置(従来の変速装置という)
の場合、それ以前の変速装置(従前の変速装置という)
のセレクト操作が無負荷の状態での操作であったもの
が、上記レバー4の作動に起因して負荷のかかった状態
での操作となる。
一般に、運転操作という感覚的に微妙なフィーリングが
性能上重視される変速装置においては、上述したような
フィーリング的に異なる変速装置(実願平1−108211
号)は運転する者によってフィーリング的にマッチしな
い場合もあり、敬遠される可能性がある。
本考案は、上記現況に鑑みおこなわれたもので、変速操
作が簡単でしかもフィーリング的にも優れた手動変速装
置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本考案にかかる手動変速装置は、主変速機の変速数を倍
増するための副変速機を具備するとともに、変速に際し
上記主変速機および副変速機の歯車選択手段を操作する
変速操作手段を具備した手動変速装置において、 上記副変速機の変速操作手段を操作するためのカム溝が
形成された第1円筒体を、軸方向へは固定側に対して移
動不能に且つ回転方向には支持軸と一体的に回転可能に
支持軸上に配設するとともに、 上記主変速機の変速操作手段を選択的に操作して所望の
変速段を形成するための軸方向に複数の溝部を有するカ
ム溝が形成された第2円筒体を、上記支持軸と一体的に
回転し且つ一体的に軸方向へ移動が可能に上記支持軸上
に配設し、上記第1円筒体に形成されたカム溝に上記副
変速機の変速操作手段を移動可能に係合させるととも
に、上記第2円筒体に形成されたカム溝に上記主変速機
の変速操作手段を移動可能に係合させ、 一本の変速レバーのセレクト操作で、上記支持軸を第2
円筒体とともに軸方向に移動させて、主変速の変速操作
手段をカム溝の係合させるべき特定の溝部にセレクトさ
せ、上記変速レバーのシフト操作で、上記支持軸を第1
円筒体および第2円筒体とともに回転させることによっ
て、主変速機および副変速機の変速操作手段を動作させ
て、該主変速機および副変速機の所定の歯車選択手段の
同期噛合動作をおこなわせるよう構成したことを特徴と
する。
(作用) しかして、上述のように構成された手動変速装置は、運
転席の変速レバーをセレクト操作すると、第2円筒体が
支持軸とともにその軸方向に移動して主変速機の変速操
作手段が該第2円筒体のカム溝の所定の溝部の位置にセ
レクトされ、つづく変速レバーのシフト操作により、第
1円筒体および第2円筒体が支持軸とともに一体的に回
転して、第1円筒体および第2円筒体の所定のカム溝に
係合することによってそれぞれの変速操作手段が操作さ
れ、それらの変速操作手段が操作されることによって所
定の歯車選択手段が操作され、この結果、主変速機と副
変速機の所定の同期噛合動作がおこなわれ、所望の変速
段に変速される。
そして、上記運転席の変速レバーのセレクト操作では、
主変速機の歯車選択手段のセレクト動作((支持軸と第
2円筒体の支持軸の軸方向への移動)をおこなうだけな
ので、殆ど負荷がなく、従来の変速装置と比べて格段に
軽くなり、従前の変速装置と同様のフィーリングが得ら
れる。しかも、上述のように、変速レバーのシフト操作
で、主変速機と副変速機の同期噛合動作がおこなわれる
ので、従前の変速装置のように、主変速機と副変速機の
両方の変速レバーの操作をおこなうような煩わしさはな
い。
そして、上記シフト操作において、主変速機と副変速機
との同期噛合タイミングを少しずらせて時間的に分散し
ておこなうように構成すれば、シフト操作時の負荷の最
大値を小さくすることができ、シフト操作のフィーリン
グも極めて良好にすることができる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説明する。
第1図(a)は本実施例にかかる変速装置の全体の構成
を示す断面図、第1図(b)は第1図(a)の第1円筒
体と第2円筒体に形成されたカム溝の形状を示す第1円
筒体と第2円筒体の要部展開図である。
本変速装置も歯車列自体の構成においては、第4図に示
す従来の変速装置のものと、実質的に同じ構成を有す
る。即ち、第1図(a)あるいは第4図において、11は
入力軸、12はベアリング14を介して上記入力軸11と同軸
上に相互に回転自在に配設された出力軸、13は上記入力
軸11及び出力軸12に平行に配設されたカウンタ軸、15a
は上記入力軸11上にベアリングを介して回転自在に配設
された歯車、16aは上記出力軸12上にベアリングを介し
て回転自在に配設された歯車、21は副変速機の歯車選択
手段で上記歯車15aと歯車16aを入力軸11に選択的に連結
する歯車選択手段、15b,16bは上記カウンタ軸13に一体
的に配設され上記歯車15aと歯車16aとにそれぞれ噛合す
る歯車、17aと18aは上記出力軸12上にベアリングを介し
て回転自在に配設された歯車、22は主変速機の歯車選択
手段の一つで上記歯車17aと歯車18aを出力軸12に選択的
に連結する歯車選択手段、17bと18bは上記カウンタ軸13
に一体的に配設され上記歯車17aと歯車18aとにそれぞれ
噛合する歯車、19aと20aは上記出力軸12上にベアリング
を介して回転自在に配設された歯車、23は主変速機の歯
車選択手段の一つで上記歯車19aと歯車20aを出力軸12に
選択的に連結する歯車選択手段、19bは上記カウンタ軸1
3に一体的に配設され上記歯車19aに噛合する歯車、20b
は上記カウンタ軸13に一体的に配設され歯車25(本変速
装置の歯車列の構成を示す第4図参照)を介して歯車20
aに噛合する歯車である。
そして、本実施例では、上記歯車選択手段21,22,23は機
構的には公知のシンクロナイザー機構によって構成さ
れ、それぞれの外周面は変速操作手段である作動スリー
ブ6,7,8のそれぞれのフォーク26,27,28が係合できるよ
うな溝状に形成されている。
また、各作動スリーブ(変速操作手段)6,7,8はそれぞ
れ別のフォークシャフト31,32,33上に軸方向に移動自在
に支持されている。
そして、本考案にかかる変速装置では、上記作動スリー
ブ6の突起部6aが第1円筒体1に形成されたカム溝1Aに
係合し、また、上記作動スリーブ7,8の突起部7a,8aが第
2円筒体2に形成されたカム溝2Aにそれぞれ係合してい
る。上記カム溝1Aは、第1図(b)に図示するように、
展開図において両側部の傾斜している平行な縦溝1aが垂
直方向の縦溝1bで接続された形状をし、第1図(a)の
第1円筒体1の回転によってフォークシャフト31上の作
動スリーブ6が該フォークシャフト31の軸方向に移動す
るよう構成されている。
また、上記第2円筒体2のカム溝2Aは、支持軸3方向に
複数の溝部を有する。即ち、第1図(b)に図示するよ
うに、各溝部は、展開図において中央の水平方向の溝の
中心線H1に対して上下に線対称的に且つ左右方向の中央
の仮想中心線CLに対して左右に線対称的に、上記水平方
向の溝の中心線H1から上下方向に斜めにあるいは垂線状
に延設された形状をし、また、上記上下方向に斜めのあ
るいは垂線状の各溝部の上記水平方向の中心線との各交
点J1〜J6の各間隔は一定となっている。そして、この各
間隔の2ピッチ分と、上記カム溝2Aに係合する二つの作
動スリーブ7,8(第1図(a)参照)の突起部7a,8a間の
間隔とが等しく構成され、該二つの作動スリーブ7,8の
突起部7a,8aが共にいずれかの上記上下方向に斜めのあ
るいは垂線状の各溝部に係合できるように形成され、上
記第2円筒体2の回転によって、フォークシャフト32,3
3上の作動スリーブ7,8が該フォークシャフト32,33の軸
方向に移動あるいは静止するよう構成されている。
そして、上記第1円筒体1と第2円筒体2は共通の支持
軸3上に支持されており、この第1円筒体1は、この支
持軸3を対してスプライン機構あるいはキーとキー溝か
らなる等のスライド可能な機構によって取着されるとと
もに、変速装置のケーシング(固定側)10に対してピン
5で上記支持軸3の軸方向へ移動が不能(不動)に固定
されることによって、該支持軸3に対して軸方向への相
対的な移動が可能に且つ回転方向に対しては一体的に回
転するよう配設されている。従って、支持軸3が軸方向
へ移動するとき、この第1回転体1はその位置にとどま
り支持軸3が回転する際共に回転することになる。ま
た、上記第2円筒体2は上記支持軸3に対して軸方向お
よび回転方向において一体的に移動あるいは回転するよ
う固着されている。
そして、上記支持軸3は、その一端(第1図(a)にお
いて右端)でレバー4および図示しないリンク機構等を
介して運転席の変速レバー(図示せず)に連結され、こ
の図示しない運転席の変速レバーが、第5図に図示する
シフトパターンにしたがって操作されると、各変速段
(前進第1速から第6速及び後進第1速と第2速)に変
速するためのセレクト動作及びシフト動作ができるよう
に構成されている。
しかして、上述のように構成された本変速装置は、変速
操作に際して運転席の図示しない一本の変速レバーの操
作によって主変速機と副変速機を以下のように作動させ
ることができる。具体的には、例えば、第1速を得る場
合には、図示しない運転席の変速レバーを第5図の第1
速(「」)の位置に位置するよう、まずセレクト操作
をおこなうと、第1図(a),(b)においてこの状態
から第2円筒体2が支持軸3とともに、ケーシング10即
ち作動スリーブ7,8に対して、該支持軸3の軸方向に上
記交点の1ピッチ分右側に移動して、作動スリーブ7の
突起部7aが第1図(b)の上記交点J3に、作動スリーブ
8の突起部8aが第1図(b)の上記交点J5に位置する。
また、この際、第1円筒体1は、支持軸3の軸方向へは
不動に固定されているため、軸方向への移動はしない。
しかる後に、上記第5図の第1速(「」)の位置に位
置するよう、シフト操作すると、第1図(a)において
支持軸3が手前側(上方から下方側)に回転して、第1
円筒体1及び第2円筒体2も支持軸3とともに手前側に
回転する。このため、作動スリーブ7の突起部7aが第1
図(b)の上記交点J3から一つの溝部のJ3aの位置に、
作動スリーブ8の突起部8aが第1図(b)の上記交点J5
から別の溝部のJ5aの位置にそれぞれ位置する。また、
上記作動スリーブ6の突起部6aが、上記回転により交点
J0から溝部のJLの位置に位置する。
このように、各作動スリーブ6,7,8の突起部6a,7a,8aが
第1円筒体1及び第2円筒体2の各位置に位置すると、
歯車選択手段21が第1図(a)あるいは第4図において
右側に移動して入力軸11と歯車16aを連結するととも
に、歯車選択手段23が第1図(a)あるいは第4図にお
いて左側に移動して、出力軸12と歯車19aを連結し、ま
た、上記歯車選択手段22が第1図(a)において中立位
置(歯車17aと18aの中間位置)に位置する。このため、
駆動力は、入力軸11→歯車16a→歯車16b→カウンタ軸13
→歯車19b→歯車19a→出力軸12の経路で伝達され、第1
速が形成される。
そして、本変速装置では、上述の第1速が形成されるシ
フト操作の過程において、上述したように、第1円筒体
1に上述の垂直方向の縦溝1bが形成されて作動スリーブ
6の突起部6aがこの縦溝1b部位に位置する間は該作動ス
リーブ6がフォークシャフト31の軸方向へは移動しない
ため、時間的(タイミング的)に、まず歯車選択手段23
が先にカウンタ軸13と歯車を同期させ、次に突起部6aが
縦溝1bから縦溝1aに移行して歯車選択手段21が入力軸11
と図示しないくクラッチ板を同期させる。このように、
同期動作が第1円筒体1と第2円筒体2で同期すべき慣
性モーメントを分担し且つ時間的に分散しておこなわれ
ることに起因して、変速レバーのシフト操作の際にも上
述した従来の変速装置と略同様のフィーリングでおこな
うことができる。
しかも、本実施例の場合、上述したセレクト操作の際に
は、従前の変速装置と同様に、上記同期噛合動作には関
与しないため、セレクト操作のフィーリングは従前の変
速装置の場合と同様に軽いものとなる。
また、第2速を得る場合には、図示しない運転席の変速
レバーを第5図の第1速(「」)の位置に位置するよ
う、シフト操作をおこなうと、上述の第1速の状態か
ら、支持軸3と第1円筒体1及び第2円筒体2が反手前
側(下方から上方側)に回転して、作動スリーブ7の突
起部7aが第1図(b)の上記溝部J3aの位置から交点J3
を経て溝部J3bの位置に、作動スリーブ8の突起部8aが
第1図(b)の上記溝部J5aの位置から交点J5を経て溝
部J5bの位置にそれぞれ移動する。また、上記作動スリ
ーブ6の突起部6aも、上記回転により縦溝1aのJLから交
点J0を経て縦溝1aのJHの位置に移動する。
このため、上記第1速の状態から歯車選択手段21のみが
第1図(a)において左側に移動して入力軸11と歯車15
aを連結するとともに、歯車選択手段23は第1速の場合
と同じく第1図(a)において左側に位置して出力軸12
と歯車19aを連結し、また、上記歯車選択手段22も第1
速の場合と同じく第1図(a)において中立位置に位置
する。このため、駆動力は、入力軸11→歯車15a→歯車1
5b→カウンタ軸13→歯車19b→歯車19a→出力軸12の経路
で伝達され、第2速が形成される。
同様に、前進第3速〜第6速、及び後進第1速,第2速
が、図示しない運転席の変速レバーを第5図の各変速位
置に位置するようセレクト操作とシフト操作をおこなう
ことにより、第2図の表図に図示するように、各作動ス
リーブ6,7,8の突起部6a,7a,8aを第1図(b)の各位置
に位置せしめることにより、簡単に各変速段を得ること
ができる。
尚、第2図において、各作動スリーブの位置を表してい
るところの「右」,「左」とは、第1図(a)における
中立位置から右側あるいは左側の位置を、「中」とは中
立位置をいう。また、駆動力の伝達経路を示すところの
矢印でつながっている数字は、第1図(a)に示す変速
装置における入力軸、各歯車、カウンタ軸等に付せられ
た符号の数字を意味している。
そして、上記変速操作において、セレクト操作時におい
ては従前の変速装置の場合と同じく軽いフィーリングで
操作することができるとともに、シフト操作時には、上
述のように各歯車選択手段の同期時点をタミング的にず
らせ時間的に分散して同期するよう構成しているため、
従前の変速装置の場合と比べてさほど重いフィーリング
になることなく変速操作することができる。
尚、第5図に示すシフトパターンにおいて、上記セレク
ト操作する位置に運転席の変速レバーがセットされてい
るときには上記歯車選択手段21(第1図(a)参照)が
中立位置にあるため、変速装置内の歯車に駆動力が全く
伝達されない(歯車が回転しない)ことより、変速装置
の中立状態でのアイドリング時の打音を解消させること
ができる。
また、第6図に二点鎖線で示すように、ニュートラル位
置(N1,N2位置)を設け、この位置に運転席の変速レバ
ーがセットされているときには、上記歯車選択手段21
(第1図(a)参照)のみが左右いずれかの歯車15a,16
aと連結するよう構成しておけば、この位置にあるとき
には、入力軸,カウンタ軸、出力軸の各軸上の各歯車が
出力軸3に動力を伝達することなく回転するため、冬季
の変速装置の暖機運転をおこなうことができる。尚、こ
のときは、上述した第2円筒体のカム溝の形状は第7図
に図示するように形成すればよく、この場合二つの作動
スリーブの突起部の間隔がカム溝の交点の3ピッチと等
しくなるようにすればよい。
また、図示しないが、別途に、上記カウンタ軸13に選択
的に結合できるPTO(補助動力取出装置)用の出力軸を
設けた場合には、シフト操作で上記ニュートラル位置の
N1とN2(第6図参照)を選択することにより、歯車選択
手段21(第1図(a)参照)が減速比の違う両側の歯車
列15aと15b,16aと16bが選択できるため、PTO用の出力軸
の回転数を2段変速することが可能となる。
(考案の効果) しかして、本考案にかかる手動変速装置は、上述のよう
に構成されているため、変速時において従前の変速装置
と同様の良好なフィーリングが得られるとともに、しか
も従来の変速装置の特長である一つの変速レバーでもっ
て変装操作がおこなえるため、従前の変速装置の如く主
変速機と副変速機の二つの変速レバーを操作しなければ
ならないという煩雑さからも解放される。
従って、従来変速操作時の煩雑さから敬遠されがちであ
った副変速機付の変速装置を一般の車両に搭載すること
がより容易になり、この結果、燃費と操作性(走破性)
を両立させることができ、総合的な走行性能の向上が期
待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本実施例にかかる変速装置の全体の構成
を示す断面図、第1図(b)は第1図(a)の第1円筒
体と第2円筒体に形成されたカム溝の形状を示す第1円
筒体と第2円筒体の要部展開図、第2図は各作動スリー
ブの突起部のカム溝内の位置及び駆動力の伝達経路と変
速段数の関係を示す表図、第3図は従来の手動変速装置
の構成を示す断面図、第4図は第1図及び第3図の変速
装置の歯車列の構成を示すスケルトン図、第5図は運転
席の変速レバーのシフトパターンを示す図、第6図は他
の実施例のシフトパターンを示す図、第7図は他の実施
例における第2円筒体に形成されたカム溝の形状を示す
図である。 1…第1円筒体、1A…カム溝、2…第2円筒体、2A…カ
ム溝、3…支持軸、6,7,8…作動スリーブ(変速操作手
段)、21…副変速機の歯車選択手段、22,23…主変速機
の歯車選択手段。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】主変速機の変速数を倍増するための副変速
    機を具備するとともに、変速に際し上記主変速機および
    副変速機の歯車選択手段を操作する変速操作手段を具備
    した手動変速装置において、 上記副変速機の変速操作手段を操作するためのカム溝が
    形成された第1円筒体を、軸方向へは固定側に対して移
    動不能に且つ回転方向には支持軸と一体的に回転可能に
    支持軸上に配設するとともに、 上記主変速機の変速操作手段を選択的に操作して所望の
    変速段を形成するため軸方向に複数の溝部を有するカム
    溝が形成された第2円筒体を、上記支持軸と一体的に回
    転し且つ一体的に軸方向へ移動が可能に上記支持軸上に
    配設し、上記第1円筒体に形成されたカム溝に上記副変
    速機の変速操作手段を移動可能に係合させるとともに、
    上記第2円筒体に形成されたカム溝に上記主変速機の変
    速操作手段を移動可能に係合させ、 一本の変速レバーのセレクト操作で、上記支持軸を第2
    円筒体とともに軸方向に移動させて、主変速の変速操作
    手段をカム溝の係合させるべき特定の溝部にセレクトさ
    せ、上記変速レバーのシフト操作で、上記支持軸を第1
    円筒体および第2円筒体とともに回転させることによっ
    て、主変速機および副変速機の変速操作手段を動作させ
    て、該主変速機および副変速機の所定の歯車選択手段の
    同期噛合動作をおこなわせるよう構成したことを特徴と
    する手動変速装置。
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