JPH07292535A - スパンライクカバリング糸及びその製造方法 - Google Patents
スパンライクカバリング糸及びその製造方法Info
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- JPH07292535A JPH07292535A JP8180294A JP8180294A JPH07292535A JP H07292535 A JPH07292535 A JP H07292535A JP 8180294 A JP8180294 A JP 8180294A JP 8180294 A JP8180294 A JP 8180294A JP H07292535 A JPH07292535 A JP H07292535A
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- Japan
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- multifilament
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- wound around
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 紡績糸様の外観と肌触りを持った芯糸に弾性
糸、被覆糸にマルチフィラメントで構成されたカバリン
グ糸とその製造方法。 【構成】 芯糸の弾性糸に1本ないし複数本の被覆糸の
マルチフィラメント糸が巻き付けられたカバリング糸に
おいて、最外層に巻き付けられたマルチフィラメント糸
が30ケ/m以上の毛羽を有する事を特徴とするスパン
ライクカバリング糸、及び伸長された弾性糸のまわりに
マルチフィラメント糸を巻き付けたカバリング糸に、一
番最後に巻き付けたマルチフィラメント糸の巻き付け方
向とは逆の方向に撚が入るように、粗面体を含む摩擦仮
撚体で糸の毛羽立てを行うスパンライクカバリング糸の
製造方法。 【効果】 本発明品をパンティストッキングやタイツに
用いたとき、従来のマルチフィラメントが持つ独特の不
快なヌメリ感が軽減され快適な着用感の商品が得られ
る。
糸、被覆糸にマルチフィラメントで構成されたカバリン
グ糸とその製造方法。 【構成】 芯糸の弾性糸に1本ないし複数本の被覆糸の
マルチフィラメント糸が巻き付けられたカバリング糸に
おいて、最外層に巻き付けられたマルチフィラメント糸
が30ケ/m以上の毛羽を有する事を特徴とするスパン
ライクカバリング糸、及び伸長された弾性糸のまわりに
マルチフィラメント糸を巻き付けたカバリング糸に、一
番最後に巻き付けたマルチフィラメント糸の巻き付け方
向とは逆の方向に撚が入るように、粗面体を含む摩擦仮
撚体で糸の毛羽立てを行うスパンライクカバリング糸の
製造方法。 【効果】 本発明品をパンティストッキングやタイツに
用いたとき、従来のマルチフィラメントが持つ独特の不
快なヌメリ感が軽減され快適な着用感の商品が得られ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性糸を芯糸にしたカ
バリング糸の被覆糸の一部に毛羽を有した紡績糸様の外
観と肌触りを持つスパンライクカバリング糸及びその製
造方法に関するものである。
バリング糸の被覆糸の一部に毛羽を有した紡績糸様の外
観と肌触りを持つスパンライクカバリング糸及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パンティストッキング、タイツや下着等
の製品に用いられる弾性糸を芯糸にしたカバリング糸に
おいては、従来その被覆糸としてはマルチフィラメント
糸又はその捲縮糸が用いられている。マルチフィラメン
ト糸は撚がなく強度のバラツキも少ない為カバリングの
生産性が良く又糸の均斉度が高いため美しい外観が得ら
れる事がその理由である。
の製品に用いられる弾性糸を芯糸にしたカバリング糸に
おいては、従来その被覆糸としてはマルチフィラメント
糸又はその捲縮糸が用いられている。マルチフィラメン
ト糸は撚がなく強度のバラツキも少ない為カバリングの
生産性が良く又糸の均斉度が高いため美しい外観が得ら
れる事がその理由である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のカバリング糸の
被覆糸に用いられるマルチフィラメント糸は紡績糸の様
に毛羽がないためそれで作られた製品は肌触りや保温性
が悪くその改善が望まれている。被覆糸に紡績糸を用い
ると紡績糸の毛羽が良好な肌触りや保温性を製品に与え
る事は分かっているが、糸の撚や強度のバラツキが原因
でカバリングの操業性が悪い点と紡績糸の糸斑が原因で
製品の外観品位が悪くなる点の二つの理由で被覆糸に紡
績糸を用いる事は少ない。被覆糸にマルチフィラメント
糸を用いて良好な操業性と美しい外観を維持しつつ製品
の肌触りや保温性を改善するのが本発明の課題である。
被覆糸に用いられるマルチフィラメント糸は紡績糸の様
に毛羽がないためそれで作られた製品は肌触りや保温性
が悪くその改善が望まれている。被覆糸に紡績糸を用い
ると紡績糸の毛羽が良好な肌触りや保温性を製品に与え
る事は分かっているが、糸の撚や強度のバラツキが原因
でカバリングの操業性が悪い点と紡績糸の糸斑が原因で
製品の外観品位が悪くなる点の二つの理由で被覆糸に紡
績糸を用いる事は少ない。被覆糸にマルチフィラメント
糸を用いて良好な操業性と美しい外観を維持しつつ製品
の肌触りや保温性を改善するのが本発明の課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために次のような構成からなる。即ち請求項1の
発明は、芯糸の弾性糸に1本ないし複数本の被覆糸のマ
ルチフィラメント糸が巻き付けられたカバリング糸にお
いて、最外層に巻き付けられたマルチフィラメント糸が
30ケ/m以上の毛羽を有する事を特徴とするスパンラ
イクカバリング糸である。
決するために次のような構成からなる。即ち請求項1の
発明は、芯糸の弾性糸に1本ないし複数本の被覆糸のマ
ルチフィラメント糸が巻き付けられたカバリング糸にお
いて、最外層に巻き付けられたマルチフィラメント糸が
30ケ/m以上の毛羽を有する事を特徴とするスパンラ
イクカバリング糸である。
【0005】請求項2の発明は、毛羽を有するマルチフ
ィラメント糸がポリアミドマルチフィラメント糸であっ
て単糸繊度が0.2〜1.0dの範囲である請求項1に
記載のスパンライクカバリング糸である。
ィラメント糸がポリアミドマルチフィラメント糸であっ
て単糸繊度が0.2〜1.0dの範囲である請求項1に
記載のスパンライクカバリング糸である。
【0006】請求項3の発明は、毛羽を有するマルチフ
ィラメント糸が捲縮糸である請求項1または2に記載の
スパンライクカバリング糸である。請求項4の発明は、
被覆糸のマルチフィラメント糸が2本であってはじめに
巻き付けた糸と後に巻き付けた糸が互いに逆の方向に撚
られている請求項1または2に記載のスパンライクカバ
リング糸である。
ィラメント糸が捲縮糸である請求項1または2に記載の
スパンライクカバリング糸である。請求項4の発明は、
被覆糸のマルチフィラメント糸が2本であってはじめに
巻き付けた糸と後に巻き付けた糸が互いに逆の方向に撚
られている請求項1または2に記載のスパンライクカバ
リング糸である。
【0007】更に製造方法の発明として請求項5の発明
は、伸長された弾性糸のまわりにマルチフィラメント糸
を巻き付けてカバリング糸を製造し、ついで粗面体を含
む摩擦仮撚体で糸の毛羽立てを行うスパンライクカバリ
ング糸の製造方法である。請求項6の発明は、伸長され
た弾性糸のまわりにマルチフィラメント糸を巻き付けて
カバリング糸を製造し、ついで一番最後に巻き付けたマ
ルチフィラメント糸の巻き付け方向とは逆の方向に撚が
入るように、粗面体を含む摩擦仮撚体で糸の毛羽立てを
行うスパンライクカバリング糸の製造方法であり、請求
項7の発明は、伸長された弾性糸のまわりにマルチフィ
ラメント糸を巻き付けた後、いったん捲き取る事なく一
番最後に巻き付けたマルチフィラメント糸の巻き付け方
向とは逆の方向に撚が入るように、粗面体を含む摩擦仮
撚体で糸の毛羽立てを行うことを特徴とするスパンライ
クカバリング糸の製造方法である。
は、伸長された弾性糸のまわりにマルチフィラメント糸
を巻き付けてカバリング糸を製造し、ついで粗面体を含
む摩擦仮撚体で糸の毛羽立てを行うスパンライクカバリ
ング糸の製造方法である。請求項6の発明は、伸長され
た弾性糸のまわりにマルチフィラメント糸を巻き付けて
カバリング糸を製造し、ついで一番最後に巻き付けたマ
ルチフィラメント糸の巻き付け方向とは逆の方向に撚が
入るように、粗面体を含む摩擦仮撚体で糸の毛羽立てを
行うスパンライクカバリング糸の製造方法であり、請求
項7の発明は、伸長された弾性糸のまわりにマルチフィ
ラメント糸を巻き付けた後、いったん捲き取る事なく一
番最後に巻き付けたマルチフィラメント糸の巻き付け方
向とは逆の方向に撚が入るように、粗面体を含む摩擦仮
撚体で糸の毛羽立てを行うことを特徴とするスパンライ
クカバリング糸の製造方法である。
【0008】以下さらに本発明について詳しく説明す
る。本発明で用いるところの弾性糸は耐久性等の品質の
点でスパンデックス繊維が好ましいが、他の弾性繊維で
あっても勿論かまわない。芯糸の弾性糸を被覆するマル
チフィラメント糸はポリエステル繊維、アクリル繊維等
どの様な繊維であってもかまわないが、パンティストッ
キングやタイツ等耐久性を要求される商品に用いられる
事が多い為ポリアミド繊維が好ましい。
る。本発明で用いるところの弾性糸は耐久性等の品質の
点でスパンデックス繊維が好ましいが、他の弾性繊維で
あっても勿論かまわない。芯糸の弾性糸を被覆するマル
チフィラメント糸はポリエステル繊維、アクリル繊維等
どの様な繊維であってもかまわないが、パンティストッ
キングやタイツ等耐久性を要求される商品に用いられる
事が多い為ポリアミド繊維が好ましい。
【0009】本発明のカバリング糸の最外層に巻き付け
られたマルチフィラメント糸は30ケ/m以上の毛羽を
有する必要がある。最外層以外の層にも毛羽があるマル
チフィラメントが用いられても良いが製品にしたときに
でる毛羽の効果から最外層に毛羽がある事が好ましい。
毛羽の数は多いほど肌触りや保温性に良いが少なくとも
30ケ/m以上の毛羽がないと肌触りや保温性に対する
効果は少ない。好ましくは80ケ/m以上である。他
方、500ケ/m以下が好ましい。これは、500ケ/
mをこえるとフィブリル化した毛羽端が多くなりすぎて
良好な染色性が得られないためである。
られたマルチフィラメント糸は30ケ/m以上の毛羽を
有する必要がある。最外層以外の層にも毛羽があるマル
チフィラメントが用いられても良いが製品にしたときに
でる毛羽の効果から最外層に毛羽がある事が好ましい。
毛羽の数は多いほど肌触りや保温性に良いが少なくとも
30ケ/m以上の毛羽がないと肌触りや保温性に対する
効果は少ない。好ましくは80ケ/m以上である。他
方、500ケ/m以下が好ましい。これは、500ケ/
mをこえるとフィブリル化した毛羽端が多くなりすぎて
良好な染色性が得られないためである。
【0010】被覆糸のマルチフィラメント糸の単糸繊度
は0.2d〜1.0dの範囲である事が好ましい。単糸
繊度が1.0dをこえると糸の強力が強くなり毛玉の発
生が多くなったり毛羽端に他の繊維が付着したりする問
題が生じて好ましくない。単糸繊度が0.2d未満にな
ると製品の耐久性が悪くなったり、製品を染色したとき
に濃色がでにくくなるといった欠点がでて好ましくな
い。より好ましくは0.5d〜0.9dの範囲である。
パンティストッキングの場合被覆糸のマルチフィラメン
トは非捲縮の糸が用いられるが、タイツ等の厚手の用途
にはマルチフィラメントとしては捲縮糸が好ましい。
は0.2d〜1.0dの範囲である事が好ましい。単糸
繊度が1.0dをこえると糸の強力が強くなり毛玉の発
生が多くなったり毛羽端に他の繊維が付着したりする問
題が生じて好ましくない。単糸繊度が0.2d未満にな
ると製品の耐久性が悪くなったり、製品を染色したとき
に濃色がでにくくなるといった欠点がでて好ましくな
い。より好ましくは0.5d〜0.9dの範囲である。
パンティストッキングの場合被覆糸のマルチフィラメン
トは非捲縮の糸が用いられるが、タイツ等の厚手の用途
にはマルチフィラメントとしては捲縮糸が好ましい。
【0011】芯糸の弾性糸に一重に被覆糸のマルチフィ
ラメントを巻き付けたいわゆるシングルカバリング糸で
も勿論かまわないが、はじめに巻き付けた糸と後に巻き
付けた糸が互いに逆の方向に撚られているいわゆるダブ
ルカバリング糸が、カバリング糸の糸の強度や製品の耐
久性の点でより好ましいと言える。
ラメントを巻き付けたいわゆるシングルカバリング糸で
も勿論かまわないが、はじめに巻き付けた糸と後に巻き
付けた糸が互いに逆の方向に撚られているいわゆるダブ
ルカバリング糸が、カバリング糸の糸の強度や製品の耐
久性の点でより好ましいと言える。
【0012】本発明の製造方法は予め伸長した弾性糸の
まわりにマルチフィラメント糸を巻き付けたカバリング
糸に、粗面体を含む摩擦仮撚体によりカバリング糸のマ
ルチフィラメントに毛羽立てる方法で有って、粗面体を
含む摩擦仮撚体はマルチフィラメントにその巻き付け方
向とは逆の方向に撚が入る様行うのがより好ましい方法
である。図1は本発明に用いる摩擦仮撚体の一例を示し
たもので、いわゆる3軸外接型摩擦仮撚体と呼ばれるも
のである。粗面体である粗面ディスク1は、ウレタンデ
ィスク2、ガイドディスク3またはセラミックス等の他
の材質のディスクと組み合わせて用いても良いし、全て
それだけで構成されていても良い。カバリング糸4はベ
ルト5によって駆動される粗面ディスク1、ウレタンデ
ィスク2、ガイドディスク3に接触しつつ被覆マルチフ
ィラメントを毛羽立てさせられる。
まわりにマルチフィラメント糸を巻き付けたカバリング
糸に、粗面体を含む摩擦仮撚体によりカバリング糸のマ
ルチフィラメントに毛羽立てる方法で有って、粗面体を
含む摩擦仮撚体はマルチフィラメントにその巻き付け方
向とは逆の方向に撚が入る様行うのがより好ましい方法
である。図1は本発明に用いる摩擦仮撚体の一例を示し
たもので、いわゆる3軸外接型摩擦仮撚体と呼ばれるも
のである。粗面体である粗面ディスク1は、ウレタンデ
ィスク2、ガイドディスク3またはセラミックス等の他
の材質のディスクと組み合わせて用いても良いし、全て
それだけで構成されていても良い。カバリング糸4はベ
ルト5によって駆動される粗面ディスク1、ウレタンデ
ィスク2、ガイドディスク3に接触しつつ被覆マルチフ
ィラメントを毛羽立てさせられる。
【0013】本発明においてカバリング糸を粗面体を含
む摩擦仮撚体で毛羽立てしたとき、摩擦仮撚体が糸に働
きかける撚方向がカバリング糸の最外層のマルチフィラ
メントの撚方向と逆である場合毛羽立ての効果は極めて
優れたものになる。即ちこの方法で有ればカバリング糸
のマルチフィラメントは毛羽立てされる粗面ディスク上
では撚が殆ど無い状態におかれ一本一本のマルチフィラ
メントが粗面体に引っかかり易くなり容易に毛羽立てす
る事が出来る。更に、最外層に巻き付けられたマルチフ
ィラメントが毛羽立てられて粗面体を含む摩擦仮撚体を
カバリング糸が通過した直後にカバリング糸はもとの撚
がある状態に戻り毛羽が工程で問題になる事は殆ど無い
点も本発明の優れた点である。
む摩擦仮撚体で毛羽立てしたとき、摩擦仮撚体が糸に働
きかける撚方向がカバリング糸の最外層のマルチフィラ
メントの撚方向と逆である場合毛羽立ての効果は極めて
優れたものになる。即ちこの方法で有ればカバリング糸
のマルチフィラメントは毛羽立てされる粗面ディスク上
では撚が殆ど無い状態におかれ一本一本のマルチフィラ
メントが粗面体に引っかかり易くなり容易に毛羽立てす
る事が出来る。更に、最外層に巻き付けられたマルチフ
ィラメントが毛羽立てられて粗面体を含む摩擦仮撚体を
カバリング糸が通過した直後にカバリング糸はもとの撚
がある状態に戻り毛羽が工程で問題になる事は殆ど無い
点も本発明の優れた点である。
【0014】図2はカバリング加工と粗面体を含む摩擦
仮撚体で行う毛羽立てを連続して行う方法について示し
た概略図であるが、これに限定されるものではない。芯
糸6はローラー13との間で一定の伸長を与えられて初
めに下糸のマルチフィラメント糸8が被覆され続いて上
糸のマルチフィラメント9が最後に被覆される。カバリ
ング糸10は捲き取られる事無く粗面体を含む摩擦仮撚
体11で上糸のマルチフィラメント9の捲き方向とは逆
の方向に撚が掛けられ毛羽立てが行われる。最外層の被
覆糸のマルチフィラメントが毛羽立てられたカバリング
糸16は摩擦仮撚体をでた直後にもとのマルチフィラメ
ント9が巻き付けられた状態に戻りチーズ15に捲き取
られる。14はローラーである。
仮撚体で行う毛羽立てを連続して行う方法について示し
た概略図であるが、これに限定されるものではない。芯
糸6はローラー13との間で一定の伸長を与えられて初
めに下糸のマルチフィラメント糸8が被覆され続いて上
糸のマルチフィラメント9が最後に被覆される。カバリ
ング糸10は捲き取られる事無く粗面体を含む摩擦仮撚
体11で上糸のマルチフィラメント9の捲き方向とは逆
の方向に撚が掛けられ毛羽立てが行われる。最外層の被
覆糸のマルチフィラメントが毛羽立てられたカバリング
糸16は摩擦仮撚体をでた直後にもとのマルチフィラメ
ント9が巻き付けられた状態に戻りチーズ15に捲き取
られる。14はローラーである。
【0015】
実施例1 図2に示すスパンライクカバリング糸の製造装置を用い
て、芯糸の弾性糸6にはポリウレタン弾性糸18デニー
ル、下糸のマルチフィラメント8にはポリアミドフィラ
メントの30デニール12フィラメント、上糸のマルチ
フィラメント9にはポリアミドフィラメントの30デニ
ール48フィラメントを用いた。ポリウレタン弾性糸は
3.1倍に伸長するよう送り量を選定し、下糸の被覆数
は1080回/m、上糸の被覆数は920回/mとしカ
バリング糸10とした後引き続き巻き取ることなく、粗
面体を含む摩擦仮撚体11で粗面体の表面粗度を変えつ
つ(粗面体を用いない場合も行った。)上糸のマルチフ
ィラメント9の捲き方向とは逆の方向にカバリング糸1
0に撚が掛けられるよう摩擦仮撚体11を回転し毛羽立
てを行ってスパンライクカバリング糸を製造し、ついで
このスパンライクカバリング糸を用いて口径12.6イ
ンチ、針本数360本のストッキング編機でタイツを製
作し着用評価した。毛羽数、肌触り、保温性などについ
て測定した結果を表1に示す。
て、芯糸の弾性糸6にはポリウレタン弾性糸18デニー
ル、下糸のマルチフィラメント8にはポリアミドフィラ
メントの30デニール12フィラメント、上糸のマルチ
フィラメント9にはポリアミドフィラメントの30デニ
ール48フィラメントを用いた。ポリウレタン弾性糸は
3.1倍に伸長するよう送り量を選定し、下糸の被覆数
は1080回/m、上糸の被覆数は920回/mとしカ
バリング糸10とした後引き続き巻き取ることなく、粗
面体を含む摩擦仮撚体11で粗面体の表面粗度を変えつ
つ(粗面体を用いない場合も行った。)上糸のマルチフ
ィラメント9の捲き方向とは逆の方向にカバリング糸1
0に撚が掛けられるよう摩擦仮撚体11を回転し毛羽立
てを行ってスパンライクカバリング糸を製造し、ついで
このスパンライクカバリング糸を用いて口径12.6イ
ンチ、針本数360本のストッキング編機でタイツを製
作し着用評価した。毛羽数、肌触り、保温性などについ
て測定した結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】なお、表1の毛羽数、肌ざわり、保温性は
下記の方法で測定した。毛羽数は、敷島紡績(株)製の
F−インデックステスターを使用し、0.5mm以上の
毛羽数を測定できるように設定したときの値である。肌
触り、保温性は、5人のパネラーに試作品を着用後アン
ケートをし、肌触り、保温性の夫々について「良い」、
「どちらかと云えば良い」、「普通」、「どちらかと云
えば良くない」、「良くない」の評価結果を選択させ
た。「良い」を5点、「どちらかと云えば良い」を4
点、「普通」を3点、「どちらかと云えば良くない」を
2点、「良くない」を1点として評点をつけ、5人の平
均点で評価した。
下記の方法で測定した。毛羽数は、敷島紡績(株)製の
F−インデックステスターを使用し、0.5mm以上の
毛羽数を測定できるように設定したときの値である。肌
触り、保温性は、5人のパネラーに試作品を着用後アン
ケートをし、肌触り、保温性の夫々について「良い」、
「どちらかと云えば良い」、「普通」、「どちらかと云
えば良くない」、「良くない」の評価結果を選択させ
た。「良い」を5点、「どちらかと云えば良い」を4
点、「普通」を3点、「どちらかと云えば良くない」を
2点、「良くない」を1点として評点をつけ、5人の平
均点で評価した。
【0018】表1で、本発明の No.1、2はヌメリ感の
ない自然な感じの肌触りが好評で、保温性についても高
い評価が得られた。No.3は、保温性、肌触りが今ひと
つであった。 No.4は、毛羽が全く無く、ヌメリ感のあ
るものであった。
ない自然な感じの肌触りが好評で、保温性についても高
い評価が得られた。No.3は、保温性、肌触りが今ひと
つであった。 No.4は、毛羽が全く無く、ヌメリ感のあ
るものであった。
【0019】
【発明の効果】従来のマルチフィラメントを被覆糸にし
たカバリング糸に較べ本発明のスパンライクカバリング
糸は紡績糸様の外観とヌメリ感の無い良好な肌触りを持
った商品になる。又本発明の製造方法は容易に毛羽立て
ができ品質も良好なものが得られる画期的な方法であ
る。
たカバリング糸に較べ本発明のスパンライクカバリング
糸は紡績糸様の外観とヌメリ感の無い良好な肌触りを持
った商品になる。又本発明の製造方法は容易に毛羽立て
ができ品質も良好なものが得られる画期的な方法であ
る。
【図1】本発明で用いられる摩擦仮撚体の正面図であ
る。
る。
【図2】本発明方法に用いられる装置の正面図である。
1 粗面ディスク 2 ウレタンディスク 3 ガイドディスク 4 カバリング糸 5 ベルト 6 パッケージ 7 弾性糸 8 下糸のマルチフィラメント糸 9 上糸のマルチフィラメント糸 10 カバリング糸 11 摩擦仮撚体 12 巻取りローラー 13 ローラー 14 ローラ 15 パッケージ 16 スパンライクカバリング糸
Claims (7)
- 【請求項1】 芯糸の弾性糸に1本ないし複数本の被覆
糸のマルチフィラメントが巻き付けられたカバリング糸
において、最外層に巻き付けられたマルチフィラメント
糸が30ケ/m以上の毛羽を有する事を特徴とするスパ
ンライクカバリング糸。 - 【請求項2】 毛羽を有するマルチフィラメント糸がポ
リアミドマルチフィラメント糸であって、単糸繊度が
0.2〜1.0dの範囲である請求項1に記載のスパン
ライクカバリング糸。 - 【請求項3】 毛羽を有するマルチフィラメント糸が捲
縮糸である請求項1または2に記載のスパンライクカバ
リング糸。 - 【請求項4】 被覆糸のマルチフィラメント糸が2本で
あってはじめに巻き付けた糸と後に巻き付けた糸が互い
に逆の方向に撚られている請求項1または2に記載のス
パンライクカバリング糸。 - 【請求項5】 伸長された弾性糸のまわりにマルチフィ
ラメント糸を巻き付けてカバリング糸を製造し、ついで
粗面体を含む摩擦仮撚体で糸の毛羽立てを行うことを特
徴とするスパンライクカバリング糸の製造方法。 - 【請求項6】 伸長された弾性糸のまわりにマルチフィ
ラメント糸を巻き付けてカバリング糸を製造し、ついで
一番最後に巻き付けたマルチフィラメント糸の巻き付け
方向とは逆の方向に撚が入るように、粗面体を含む摩擦
仮撚体で糸の毛羽立てを行うことを特徴とするスパンラ
イクカバリング糸の製造方法。 - 【請求項7】 伸長された弾性糸のまわりにマルチフィ
ラメント糸を巻き付けた後、いったん捲き取る事なく一
番最後に巻き付けたマルチフィラメント糸の巻き付け方
向とは逆の方向に撚が入るように、粗面体を含む摩擦仮
撚体で糸の毛羽立てを行うことを特徴とするスパンライ
クカバリング糸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8180294A JPH07292535A (ja) | 1994-04-20 | 1994-04-20 | スパンライクカバリング糸及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8180294A JPH07292535A (ja) | 1994-04-20 | 1994-04-20 | スパンライクカバリング糸及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07292535A true JPH07292535A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=13756626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8180294A Pending JPH07292535A (ja) | 1994-04-20 | 1994-04-20 | スパンライクカバリング糸及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07292535A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013064210A (ja) * | 2011-09-20 | 2013-04-11 | Nippon Amimono Co Ltd | 保温編物または織物およびその製造方法 |
CN109295580A (zh) * | 2018-12-03 | 2019-02-01 | 四川润厚特种纤维有限公司 | 一种低弹棉性复合纤维包覆纱及其制备方法 |
-
1994
- 1994-04-20 JP JP8180294A patent/JPH07292535A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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