JP2001214338A - 意匠撚糸およびその製造方法 - Google Patents

意匠撚糸およびその製造方法

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JP2001214338A
JP2001214338A JP2000023107A JP2000023107A JP2001214338A JP 2001214338 A JP2001214338 A JP 2001214338A JP 2000023107 A JP2000023107 A JP 2000023107A JP 2000023107 A JP2000023107 A JP 2000023107A JP 2001214338 A JP2001214338 A JP 2001214338A
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Koron Takeda
高論 竹田
Shigeru Umeda
茂 梅田
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UMESHIN KK
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UMESHIN KK
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性糸による優れた伸縮性と、外表面の毛羽
立ちによる優れた意匠効果との両方を兼ね備えた意匠撚
糸を提供する。 【解決手段】 芯糸12の外周に花糸13を旋回被覆さ
せてなる意匠撚糸10であって、芯糸12が予め伸長さ
せた弾性糸であり、花糸13が予め毛羽立てた非弾性糸
である。糸切れを起こしたり、弾性糸の伸縮性を損なっ
たりすることなく、良好な毛羽立ちを有する、意匠性お
よび質感や機能的にも優れた意匠撚糸となる。花糸がル
ープを形成する意匠撚糸も容易に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、意匠撚糸およびそ
の製造方法に関し、芯糸の外周に花糸を旋回被覆させて
なる複層構造を有することで、外観性および糸特性を改
善した意匠撚糸と、このような意匠撚糸を製造する方法
を対象にしている。
【0002】
【従来の技術】意匠撚糸(ファンシーヤーンとも呼ばれ
る)は、芯糸の外周に花糸を旋回被覆させることで、単
独の糸では得られない特殊な意匠効果や機能を発揮させ
るものである。
【0003】芯糸に対する花糸の配置あるいは押糸によ
る固定の形態によって、得られる意匠撚糸の外観意匠や
特性が違ってくる。周知のように、意匠撚糸にはループ
ヤーン、シャギーヤーン、シェニールヤーン等、形態を
異にしたものが多く知られている。これら意匠撚糸は2
本以上の糸を送り速度を変え、撚数、ヨリ方向を変える
等して合撚することによって製造されている。一般的に
は、芯糸、花糸、押糸の3種の糸を用いて製造され、そ
の形態の変化は花糸を操作することによって行われる。
特に、ループヤーンは、芯糸の外周で花糸にループを形
成させたものであり、非常にユニークな意匠効果を与え
ることができる。
【0004】弾性糸を交撚した意匠撚糸もいくつか提案
されている。意匠撚糸機およびスライバーもしくは粗糸
を用いた紡毛精紡機に弾性糸およびフィラメント糸を供
給したり、伸長された弾性糸を芯糸としたダブルカバー
リング撚糸機に花糸、押糸になるフィラメント糸あるい
は紡績糸を供給して、伸縮性を有する意匠撚糸とする技
術がある。ストレッチ性を有する意匠撚糸は、まず、ス
トレッチ性に特徴があり、さらに、意匠撚糸の形状によ
って、雅趣に富んだシェニール糸、シャギー調糸、タム
タムヤーン等がある。
【0005】これとは別に、毛羽立て糸の技術がある。
糸の外表面に細い繊維からなる毛羽を突出させたもので
あり、独特の意匠効果および機能を発揮することができ
る。毛羽立て糸の製造方法として、フィラメント糸を用
いてリング撚糸、仮より加工方式などを適用すること
で、紡績糸調の毛羽立て糸を製造する技術が知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した芯糸に弾性糸
を用いた意匠撚糸に対して、前記した毛羽立て処理を行
うと、糸切れや伸長回復性の低下などの問題を起こす。
【0007】通常、毛羽立て処理は、糸の外周面に摩擦
係数の大きな擦過体を擦り付けることで糸の外周の繊維
を部分的に切断したり外側に引き出したりして毛羽立ち
を生じさせる。しかし、芯糸が伸縮性の高い弾性糸であ
ると、擦過体を擦り付けても意匠撚糸が弾力的に変形し
てしまい、毛羽立て加工が充分に行えないことが多い。
【0008】また、擦過体が弾性糸に接触すると、弾性
糸に傷を付けてしまう。弾性糸は、表面に傷が付くと伸
縮時に切れやすくなり、加工中あるいは糸および編織製
品の使用中に糸切れを起こす。
【0009】特に、ループヤーンのように花糸が間歇的
に形状を大きく変化しているような場合には、安定した
毛羽立て処理は困難であり、糸切れなども起こし易い。
本発明の課題は、弾性糸による優れた伸縮性と、外表面
の毛羽立ちによる優れた意匠効果との両方を兼ね備えた
意匠撚糸を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる意匠撚糸
は、芯糸の外周に花糸を旋回被覆させてなる意匠撚糸で
あって、前記芯糸が予め伸長させた弾性糸であり、前記
花糸が予め毛羽立てた非弾性フィラメント糸である。
【0011】−意匠撚糸− 〔芯 糸〕 構成糸:弾性糸のみからなる狭義の弾性糸のほか、弾性
糸の外周に非弾性糸を被覆させた被覆弾性糸を用いるこ
ともできる。本明細書で弾性糸とは、狭義の弾性糸と被
覆弾性糸とを包含する意味で用いる。
【0012】弾性糸には、例えば、スパンデックスとも
呼ばれるポリウレタン弾性糸、ポリエステル弾性糸、ポ
リアミド弾性糸、あるいはゴム糸等の通常の弾性糸が広
く用いられる。ゴム糸は比較的太糸の被覆弾性糸に好ま
しいものとなる。
【0013】弾性糸の太さは、用途や要求性能によって
異なるが、例えば、17〜940デシテックスのものが
好ましく、22〜620デシテックスのものがより好ま
しい。弾性糸が細すぎると、ソックス、インナーウエア
またはアウターウエア等に用いたときに、耐久性が低く
なる。太すぎると、前出の用途あるいは資材、雑品類に
使用したときにパワーが強過ぎ、商品価値が低下する。
【0014】被覆弾性糸を構成する被覆糸には、長繊維
フィラメント糸や短繊維紡績糸が使用される。何れも、
基本的には非弾性糸が用いられるが、一部に弾性糸を含
むことはできる。
【0015】長繊維フィラメント糸としては、例えば、
ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリルニトリル
系、ポリプロピレン系、塩化ビニル系等の合成繊維から
なる、マルチフィラメント糸あるいはモノフィラメント
糸が使用できる。レーヨン系、ジアセテート系、トリア
セテート系、およびタンパク質系、生糸(絹)等の化繊
および天然繊維のフィラメント糸も使用できる。
【0016】長繊維フィラメント糸としては、モノフィ
ラメント糸であるよりもマルチフィラメント糸であるほ
うが好ましい。また、これらの原糸、生糸であるよりも
捲縮加工糸のほうが好ましい。
【0017】長繊維フィラメント糸の太さおよびフィラ
メント数の好ましい範囲は、例えば、芯になる弾性糸の
太さが17〜78デシテックスの場合に、22〜310
デシテックスで、5〜144フィラメント数を有するフ
ィラメント糸を用いるのが、衣料用の薄地〜中肉地に好
ましい。117〜620デシテックスの弾性糸が芯の場
合、235〜1240デシテックスで34〜800フィ
ラメント数であれば、太くてパワーを必要とする用途、
例えば、カバン、クツ資材や厚地の編織物に好ましい。
単糸繊度は、17デシテックス以下がよく、できれば
3. 0〜0. 011デシテックスが好ましい。
【0018】短繊維紡績糸としては、例えば、前記した
長繊維フィラメント糸と同様の合成繊維系、化繊系のス
テープルおよび天然繊維系の綿、羊毛、麻が使用でき
る。短繊維紡績糸は、混紡糸であってもよく、長繊維フ
ィラメント糸と短繊維紡績糸の引き揃え糸または交撚
糸、混繊・交絡糸でもよい。
【0019】被覆弾性糸の製造:被覆弾性糸は、例え
ば、次のようにして製造されたものが使用される。通常
のカバーリング撚糸機(得られた被覆弾性糸の呼称をF
TYとする。以下同様)、エアージェットカバーリング
撚糸機(ATY)、精紡機〔リング精紡(CSY)、空
気精紡(ACY)を含む〕、リング撚糸機(STY)お
よび特殊意匠撚糸機(FCY)等を用いて製造できる。
いずれの機種にも弾性糸の積極送り出し装置を有してい
るのが好ましい。均整な意匠撚糸を得るには、長繊維フ
ィラメント糸または短繊維紡績糸の性状の均一なものが
よく、しかも弾性糸のドラフト比をやや高めにしたり、
ヨリ数も並みもしくは多く設定することが好ましい。
【0020】具体的には、弾性糸のドラフト比を2. 0
〜3. 8、好ましくは2. 5〜3.5倍に設定する。こ
れにより、弾性糸が有する収縮力を有効に利用すること
ができ、適度なストレッチ性および伸長回復性を得るこ
とができる。
【0021】ドラフト比が高すぎると、弾性糸の収縮力
が大きくなり、意匠撚糸を用いて編織したときに、スト
レッチ化した編織物、つまり面積収縮した密に詰まった
ものとなり、エアリーなソフト感のない編織物になる。
【0022】ドラフト比が小さいと、比較的に弱い収縮
力であるので、伸長回復性などが十分に発揮できない。
ヨリ数は、使用する太さや適用する用途によって、異な
るが一般に、300〜1,100T/Mの範囲、できれ
ば400〜800T/Mの範囲がより好ましい。ヨリ数
が小さ過ぎると、鞘糸の被覆性が小さく、編織工程での
コアー切れの発生に為り易い。一方、ヨリ数が大き過ぎ
ると、意匠撚糸の外観が有していた凹凸感がそのまま編
織地に発現して、過度の凹凸感を有する粗野なものにな
ってしまう。
【0023】長繊維フィラメント糸の元ヨリ、仮ヨリ加
工糸の加撚または短繊維紡績糸の解撚方向と同一方向に
ヨリ掛けするのが好ましい。 〔花 糸〕芯糸の被覆糸に使用されるものと同様の長繊
維フィラメント糸が用いられる。材料および太さも略同
様の範囲が採用できるが、擦過装置で毛羽立ちし易い切
断強力の小さいタイプの糸種、マルチフィラメント糸お
よび同種もしくは異種繊維の甘ヨリ合撚糸等の合成繊維
系、化繊系および天然繊維系のフィラメント糸がより好
ましい。花糸として短繊維紡績糸を用いることもでき
る。短繊維紡績糸は、性状の均一なものが好ましい。
【0024】芯糸との組み合わせ構成は、染料部族の異
なる異種繊維を組み合わせてカラーミックス調にした
り、被覆糸に短繊維紡績糸を用いた芯糸との組み合わせ
で短タムと長タム効果を発揮させたりするなど、用途に
応じたものが好ましい。
【0025】〔押 糸〕芯糸および花糸と同様の長繊維
フィラメント糸が用いられる。材料および太さも同様の
範囲が採用できるが、押糸を毛羽立てるときに擦過装置
で毛羽立てし易い切断強力の小さいタイプの糸種、マル
チフィラメント糸および同種もしくは異種繊度の甘ヨリ
合撚糸等の合成繊維系、化繊系および天然繊維系がより
好ましい。押糸に短繊維紡績糸を使用することもでき
る。
【0026】花糸との組み合わせ構成は、染料部族の異
なる異種繊維を組み合わせしてカラーミックス調にする
のがより好ましい。通常、芯糸に比べて押糸のほうが、
総繊度は細い糸、単糸繊度は太い糸が使用される。押糸
が芯糸と同じ太さであっても構わない。
【0027】−意匠撚糸の製造− 基本的には通常の意匠撚糸の製造技術が適用できる。た
だし、非弾性糸からなる花糸を、伸長された弾性糸から
なる芯糸に旋回被覆する前、出来れば直前に、擦過装置
で毛羽立てしておく。また、押糸を用いる場合は、花糸
のヨリ方向と逆方向に加撚される。
【0028】製造装置の基本的な構造は、通常のカバー
リング撚糸機、特殊意匠撚糸機等の機械が採用される。
機種タイプはシングルカバーリング撚糸機、ダブルカバ
ーリング撚糸機、トライツイスタータイプ撚糸機等のい
ずれでもよく、中空スピンドルを有するもので装着した
ボビンから解舒されるバルーン糸を毛羽立てする擦過装
置があれば好ましい。
【0029】非弾性糸からなる花糸あるいは押糸を毛羽
立てする際に、過度に糸切れさせることなく、実質的に
一部分の非弾性糸のみを擦過して毛羽立てする。花糸あ
るいは押糸を長繊維フィラメント糸で構成する場合、長
繊維フィラメント糸のフィラメント数に対し、毛羽立て
比率が60%未満、好ましくは30〜50%になるよう
に回転数、擦過装置の調節等を設定する。
【0030】花糸あるいは押糸を短繊維紡績糸で構成す
る場合、短繊維紡績糸の元ヨリ方向は、Hボビンから供
給解舒されるSヨリ回転またはZヨリ回転によって影響
を受ける。元ヨリ順方向または元ヨリ逆方向のいずれで
あっもよいが、元ヨリ順方向がより好ましい。
【0031】毛羽立てされた花糸は、通常の毛羽立てし
ない花糸とほとんど変わらないバルーン状態で芯糸に沿
って旋回被覆することができる。花糸にループ形成を混
成させるには、下記(1)式で定義される被覆ループヨ
リ係数Lt を1,500〜2,500、好ましくは1,
800〜2,200に設定することができる。
【0032】 被覆ループヨリ係数Lt =T〔(D1 +D2 )/Df 〕1/2 ……(1) T:1m当たりの被覆ヨリ数(T/m) D1 :芯糸のデシテックス D2 :鞘糸のデシテックス Df :ドラフト比 押糸を用いない場合(2層撚糸)は、芯糸に対する花糸
の被覆ループヨリ係数Lt が1,800〜2,500の
範囲が好ましく、1,800未満であれば、毛羽立てを
有するのみでループ形成しない。一方、押糸を用いた場
合(3層撚糸)は、前述の如く、芯糸と花糸とが離れる
ことなく合体されてなるために、Lt が1,500〜
2,000の範囲が好ましく、ループヤーンと毛羽立て
を有する意匠撚糸が得られる。
【0033】ここで、より具体的には、ループヤーンの
形成は、押糸のヨリ数に対する花糸のヨリ数比が55%
未満、好ましくは20〜50%になるように設定する。
該ヨリ数比が55%以上であると、芯糸に対する花糸の
拘束力が増加してループ形成することができない。該ヨ
リ数比が20%より小さ過ぎると、押糸を用いない場合
と変わりがなくループ形成していても微伸長するとルー
プが消滅する。
【0034】同様、押糸の加撚方向が、花糸におけるヨ
リ方向と同一の方向の場合には、花糸が芯糸に対して合
体せずバラバラになり好ましくない。 〔毛羽立て工程〕花糸および押糸を連続的に供給する供
給経路において、Hボビンなどから供給解舒された糸条
は中空スピンドルの回転によって、バルーンを形成し
て、芯糸と合流する直前に設置したガイドでバルーンの
拡がりを収束状態にすることができるる。
【0035】解舒されたバルーン状の糸を毛羽立てする
には、擦過装置に接触させればよい。接触する位置はバ
ルーンの外接あるいは内接の何れでもよい。擦過装置
は、形状としてストレートロット棒、バルーンに近いカ
ーブ状あるいは円形、多角形等のものであってもよい。
さらに固定したり、回転させたり左右に揺動したりして
もよい。接触面からみれば平板接触(シート、デイ ス
ク、ロール等)、あるいは鉄バフ、針布にすることがで
きる。擦過面の材質は、擦過材料の砥粒(炭化ケイ素
系、溶融アルミナ系、ガーネット等)をサンドペーパ
ー、不織布および研磨布等の繊維の種類、用途に応じて
適切に選定し、粒子の大きさ(粒径1. 0〜9. 5μ
m)、密度(標準密度0. 42〜0. 63g/cm3
を規制することができる。
【0036】擦過装置の具体的寸法は、使用するフィラ
メント糸や毛羽立ての程度などの条件によっても異なる
が、例えば、外接方式では、直径3mm以上で長さ25
〜100mm程度のもので、前記形状の何れかを適宜え
らべばよい。内接方式では、Hボビンの鍔板より大きな
外径であればよく、形状は何れでもよい。ただし、毛羽
立て効果は、外接方式は中空スピンドルの回転数よりも
解舒するバルーンの接触張力に依存するのに対して、内
接方式は中空スピンドルの回転に依存するために、擦過
材料の砥粒、円盤の形状を適宜選ぶ必要がある。
【0037】擦過装置の取付け位置として、外接方式で
は、バルーンに接触させればどの位置でもよいが、バル
ーンの中央部よりもHボビンの鍔板の近傍が、微小な張
力変動が少なく花糸が滑ったりせず、供給が安定して好
ましい。反対に、糸ガイド付近であれば、バルーンを安
定にするために別に収束リングを装備してもよい。ま
た、回転接触タイプであれば、花糸および押糸の旋回ま
たは走行方向と同方向の低速回転や左右揺動する一対の
巻掛けローラが使用できる。走行糸の接触位置が一定で
なく、毛羽立てされた残渣物の滞留がないために長期間
に亘って安定した品質の毛羽立てが得られるので好まし
い。一方、内接方式では、Hボビンの鍔板付近が最も望
ましい。
【0038】〔押糸による固定工程〕芯糸および花糸の
外周に絡ませた押糸で、花糸を固定することができる。
このとき、押糸を花糸のヨリ方向と逆の方向に加撚する
ことで、押糸による花糸の固定が強固になり、花糸の固
定が解けるようなことが起こり難い。
【0039】また、ループを形成した領域の意匠撚糸の
コアー切れを解消するためにも好ましくもちいられる。
さらに毛羽立てされた押糸であれば前記効果が大きく、
花糸に加えて毛羽立てによる意匠効果や機能向上も発揮
される。
【0040】〔各糸の太さの比〕意匠撚糸を構成する芯
糸、花糸、押糸の太さの組み合わせによって、意匠撚糸
の製造のし易さや、製造された意匠撚糸の特性が違って
くる。
【0041】意匠撚糸全体の太さ、すなわち総合太さに
対して、芯糸と押糸を合わせた太さを4分の1にするこ
とが好ましい。ここで、芯糸が弾性糸のみであれば、弾
性糸の太さが 比較的細糸・低強力であるため、花糸を
比較的太糸で構成し毛羽立てを多量に発生するの好まし
い。一方、芯糸が被覆弾性糸であれば、弾性糸を被覆し
ている非弾性糸の高強力糸のために、花糸を比較的細糸
で、かつ低強力な毛羽立てし易い種類の糸を構成させる
ことができる。また、芯糸と押糸を合わせた太さに対し
て、芯糸の太さが3分の2〜2分の1、押糸の太さが3
分の1〜2分の1になるように設定するのが好ましい。
このようにすることで、意匠撚糸の強度を確保して糸切
れ防止を図ることができる。
【0042】花糸は、意匠撚糸の外観に露出するもので
あるから、許容最大限の太さに設定することが望まれる
が、花糸の毛羽立て率なども影響して、意匠全体の太さ
の4分の3まで位に設定するのが好ましい。
【0043】−意匠撚糸の用途− 前記製造方法で製造された意匠撚糸は、以下の用途に利
用される。 〔編織物〕基本的には、前記意匠撚糸を使用して、通常
の編織技術を利用すればよい。
【0044】編物:編物は、次のようにして編成でき
る。シングルニットでは、9〜36ゲージで釜径26イ
ンチ以上のシンカー丸編機に、意匠撚糸をそのまま仕掛
け、用途に応じて80〜400g/m(持掛け目付)に
設定する。
【0045】各種両面丸編機を用いてダブルニットを編
成することができる。編成給糸時の各ガイド、張力管理
は通常の紡績糸よりストレッチ性を有する意匠撚糸のた
め、性能のよ い張力調整装置、積極送り出し装置を駆
使する。編成後に、次工程で適応する染色加工整理す
る。
【0046】横編み機によるセーター類の編成は、3〜
24ゲージの平型全自動横編み機を用いて編成すること
ができる。 織物:織物は、例えば、次のようにして製布できる。
【0047】緯糸に前記意匠撚糸を用い、経糸には長繊
維フィラメント糸または短繊維紡績糸を用い、織機は、
レピアー、スルーザータイプまたはエアージェットタイ
プ等で張力管理を適切に行いながら、平織、綾織もしく
はサテン等を適宜の織密度で製織する。製織後に、前処
理として、リラックス・精錬あるいは必要なればプレセ
ットを踏まえた後、染色および整理加工を施す。
【0048】意匠撚糸を経糸に用いたり、経糸、緯糸共
に用いることもできる。 〔伸縮性編織物〕伸縮性編織物を経緯何れかの方向ある
いは両方向に伸ばすと、編織物が伸びるとともに意匠撚
糸が伸びて弾力的な反発力が発生する。したがって、外
力が加わっていない状態では編織物に収縮力は実質的に
存在せず、外力が加わったときには適切な収縮 力ある
いは伸長回復力が発生することになる。
【0049】特に、編織物を構成する経緯糸の両方ある
いは前記意匠撚糸だけであれば、得られた編織物は、経
緯両方向に優れた伸長性を示すことができ、いわゆる2
ウエイストレッチ性を有するものになる。
【0050】本発明の毛羽立ておよびループを有する意
匠撚糸を用いれば、芯糸に細糸の低パワーからなる弾性
糸または被覆弾性糸を用いたり、花糸にストレート状の
フィラメント糸の比較的甘ヨリ数の範囲が採用できるた
めに、立体的で、エアリー感覚に富みフイット感の極め
て少ない布帛を提供することができる。
【0051】また、花糸や押糸に短繊維紡績糸を使用し
ていると、元ヨリ数の設定によって毛羽立てされた毛羽
の毛羽長を比較的に短くすることができる。長繊維フィ
ラメント糸を用いた場合とは毛羽長が違ってくるととも
に、芯糸の被覆弾性糸に用いた短繊維紡績糸の毛羽とも
異質の毛羽立ちあるいは毛羽密度が達成でき、よりピー
チタッチな産毛調を呈するものが得られ、好ましいもの
となる。
【0052】他の繊維と交編したり、交織した編織物の
場合、前記意匠撚糸が配列された方向に意匠撚糸効果を
有するが、編織組織の構造によっては、他方向にも意匠
効果が生じ、経方向または緯方向の1ウエイストレッチ
性を有するものとなる。
【0053】〔伸縮性編織物の利用〕本発明の伸縮性編
織物を用いて製造された衣料は、着用者に過剰な緊迫力
を与えず、身体疲労が少なくなる。各種のインナーウエ
ア、アウターウエアとして好適である。花糸の構成から
醸しだす長い毛羽立てとループが、審美性の高い意匠効
果を発揮して、外観的にも優れたものとなる。
【0054】具体的な利用分野としては、上記のような
特性が要求される各種用途が挙げられる。好ましい用途
としては、例えば、婦人ブラウス、ワンピースおよびス
カート等のドレープ性の服地、あるいは横編みセーター
などの主としてレディースアウターに用いられる。
【0055】メンズまたはレディース等を問わず、肌
着、靴下類の実用衣料から手袋、ファンデーションおよ
び雑・小物類等の通常伸縮性生地が使用されていた多岐
にわたる分野で利用できる。
【0056】
【発明の実施の形態】−意匠撚糸− 〔2層撚糸〕図1に示す意匠撚糸10は、芯糸12と、
芯糸12に旋回被覆してなる花糸13とで構成されてい
る。芯糸12は、弾性糸のみからなる狭義の弾性糸であ
り、花糸13は、非弾性の表面毛羽立てされた長繊維フ
ィラメント糸で構成されている。
【0057】〔3層撚糸〕図2に示す意匠撚糸10は、
被覆弾性糸からなる芯糸12に、非弾性の表面毛羽立て
された長繊維フィラメント糸の花糸13で構成され、花
糸13の一部にループ15が形成された構造を有してい
る。芯糸12は、別途の被覆弾性糸の製造工程において
芯糸である弾性糸12aに、非弾性の仮より加工糸12
bでカバーリング撚糸された被覆弾性糸で構成されてい
る。
【0058】花糸13の一部のループ形成は、前記被覆
ループヨリ係数Lt が1,500〜2,500の領域に
あるときに発生するもので、特に伸縮性編織物の染色整
理後の製品に発現するものである。
【0059】図3に示す意匠撚糸10は、芯糸12と、
芯糸12に旋回被覆してなる花糸13と、花糸13を芯
糸12に押さえ付けるように芯糸12に絡んでいる押糸
14とで構成されている。芯糸12は、弾性糸であり、
花糸13は、非弾性の表面毛羽立てされた長繊維フィラ
メント糸、押糸14は、非弾性のフィラメント糸であ
る。芯糸12に対する押糸14のヨリ方向(Zヨリ)
は、花糸13のヨリ方向(Sヨリ)とは逆に設定されて
いる。
【0060】図4に示す意匠撚糸30は、芯糸12と、
芯糸2に旋回被覆してなる2本の花糸13と、花糸13
を芯糸12に押さえつけるように芯糸12に絡んでいる
押糸14とで構成されている。花糸13は、非弾性のフ
ィラメント糸2本の引き揃えもしくは甘ヨリ合撚からな
り、表面毛羽立てされた長繊維フイラメント糸であり、
間歇的にループ15を形成している。芯糸12に対する
押糸14のヨリ方向(Zヨリ)は、花糸13のヨリ方向
(Sヨリ)とは逆に設定されている。
【0061】−意匠撚糸の製造工程− 図5は、意匠撚糸の製造装置を示しており、図の下部か
ら上部へと製造工程が進むので、製造工程にしたがって
装置の構造およびそこで行われる作業を説明する。
【0062】この製造装置および製造工程では、芯糸1
2と花糸13と押糸14とを組み合わせた構造の意匠撚
糸を製造する。 〔花糸撚回工程〕図5において、弾性糸からなる芯糸1
2が巻回保持されたケーク50が配置されている。弾性
糸12として、例えば、22デシテックスのポリウレタ
ン弾性糸が使用される。
【0063】ケーク50から第1のフィードローラ51
で芯糸12が引き出される。芯糸12は意匠撚糸10に
製造されたあと、下流側(図の上方)に配置された第2
フィードローラ58で引き取られる。
【0064】芯糸12を供給する第1フィードローラ5
1の表面速度に比べて、意匠撚糸10を引き取る第2フ
ィードローラ58を大きな表面速度で駆動する。第1フ
ィードローラ51の表面速度S1 と第2フィードローラ
58の表面速度S2 の比を、1<S2 /S1 ≦5の範囲
で調整することができる。
【0065】第1フィードローラ51から第2フィード
ローラ58の間を走行する弾性糸である芯糸12は、両
ローラの速度差によって引き伸ばされた状態になり、芯
糸12のストレッチ張力が生じる。
【0066】芯糸12の供給経路には、糸切れなどの障
害を検知するフィラー41が設けられている。フィラー
41で糸切れを検知すれば、装置の作動を止めて修復を
行う。つぎに、芯糸12は、ローラ53で方向転換され
る。
【0067】芯糸12の供給経路に、非弾性糸からなる
花糸13が巻回保持され回転自在な第1Hボビン54を
備え、第1Hボビン54の中央に配置された中空スピン
ドル54aの内部を芯糸12が走行通過する。花糸13
として、例えば、135デシテックスのレーヨン糸が使
用される。
【0068】回転する第1Hボビン54から引き出され
た花糸13は、バルーン状態にされて毛羽立て装置60
に強く当たるように接触して毛羽立てされる。毛羽立て
られた花糸13は、糸ガイド55を経て芯糸12の外周
を覆うように被覆される。図の装置では、花糸13はZ
ヨリで芯糸12に横巻き撚回される。糸ガイド55は撚
回点に配置され、花糸13を自然解舒できるセンターの
作用位置にある。
【0069】第1Hボビン54の回転数は、下流側に配
置された第2フィードローラ58の表面速度と逆比例す
る関係になるように設定されていて、第2フィードロー
ラ58の表面速度で規定される芯糸12の供給量に対し
て、第1Hボビン54で供給する花糸13のヨリ数が調
整される。
【0070】花糸40の設定ヨリ数は、前記した第1H
ボビン54の回転数R(回/分)を第2フィードローラ
58の表面速度S2 (m/分)で除算した値で決定され
る。機械条件としでは、第1に芯糸12のドラフト比が
設定され、第2に花糸13のヨリ数が設定される。後述
する毛羽立て効果を左右する毛羽立て装置へのバルーン
張力は意匠撚糸機の高速化に依存する。機械仕様には、
自ずと上限があり、ドラフト比で緊張状態の芯糸12を
形成しているところに、ヨリ数の調整、つまり第1Hボ
ビン54の回転数の増減によってバルーン張力の増減を
意図して、毛羽立ての強弱を決定させることができる。
【0071】具体的には、例えば、花糸13が約300
〜600T/M撚回(Zヨリ)で芯糸12に被覆され
る。この段階で得られた糸は、弾性糸からなる芯糸12
に非弾性フィラメント糸からなる花糸13が被覆された
意匠撚糸であり、各種の用途に利用することができる。
【0072】但し、図5の製造工程では、芯糸12と花
糸13との組み合わせ糸に対して、さらに押糸を供給し
て押糸で花糸13を固定する工程を行う。 〔押糸撚回工程〕引き揃えられた花糸13と芯糸12と
の通過経路に、押糸14を巻回保持した第2Hボビン5
6と、当該Hボビン56の中央に配置された中空スピン
ドル56aを備える。押糸14は芯糸12および花糸1
3に対して、Hボビン56の下流側に配置された糸ガイ
ド57の地点で合流する。糸ガイド55の直前にも毛羽
立て装置60を備える。押糸14には、例えば、56デ
シテックスの比較的細いナイロンマルチフィラメント糸
が用いられる。
【0073】花糸13および芯糸12は中空スピンドル
56aを通過する。回転する第2Hボビン56から引き
出された押糸14が、糸ガイド55に到達する直前にバ
ルーン状態で、花糸13および芯糸12の外周に供給さ
れる。押糸14は、花糸13および芯糸12に対して横
巻き撚回(Sヨリ)で供給される。押糸14の撚回は、
例えば、ヨリ数300〜800T/Mに設定することが
できる。
【0074】押糸14は、毛羽立て装置60に強く当た
るように接触されられ、毛羽立てされたあとで糸ガイド
55に供給してもよいし、毛羽立て装置60による毛羽
立てを行わないで糸ガイド55に供給することもでき
る。
【0075】芯糸13と花糸13の外周に供給された押
糸14が花糸13を芯糸12に対して強く固定して、一
体性に優れた意匠撚糸10となる。押糸14が毛羽立て
されたものであれば、花糸13と押糸14の両方の毛羽
立ちによる意匠効果や機能が相乗的に発揮される。
【0076】意匠撚糸10は、前記第2フィードローラ
58で引き取られ、さらに、トラバースガイド57、テ
イクアップローラ59を経て、巻取チーズ52に巻き取
られる。
【0077】テイクアップローラ59と第2フィードロ
ーラ58との表面速度比によって、巻取チーズ52の巻
密度(もしくは巻硬度)およびループヤーンの混成比率
が決定する。トラバースガイド57は、チーズ幅とほぼ
同じ幅を作動する。
【0078】上記のような工程を経て、前記図1〜図4
に示す構造の意匠撚糸10が製造される。 〔毛羽立て工程〕花糸13の毛羽立て工程について、さ
らに具体的に説明する。
【0079】図6に示す毛羽立て装置60は、内接タイ
プの毛羽立て装置である。支持台65に中空スピンドル
54aが回転可能に垂設され、該中空スピンドル54a
には芯糸12が通され、中間部に花糸13が巻回された
Hボビン54が装着される。
【0080】中空スピンドル54aの下部には、それを
回転させるための回転駆動装置としての駆動ベルト63
が接離可能に配置され、また中空スピンドル54a先端
の延長上に芯糸12をバルーン状の花糸13と共に所用
速度で引き出すための引き出し装置としての第2フィー
ドローラ(図示を省略、図5参照)が設けられている。
【0081】中空スピンドル54aのうち、Hボビン5
4の上方には、毛羽立て装置60を構成する2枚の円盤
61、62が同心状に平行に装着される。円盤61、6
2は何れも、外周部に擦過材料の砥粒が接着され、Hボ
ビン54の鍔板より大きな外径を有している。2枚の円
盤61、62のうち、中空スピンドル54の先端側の円
盤61のほうが外径が大きくなっている。
【0082】前記構成において、Hボビン54から引き
出された花糸13は、中空スピンドル54a先端とHボ
ビン54との間において、毛羽立て装置60の各円盤6
1、62の外周部に順次摺接されながら中空スピンドル
54aの先端方向に案内され、回転に伴う遠心力と空気
抵抗とを受けて弓形のバルーンを呈するストレッチ張力
下に順次巻き出され、中空スピンドル54aの先端にお
いて芯糸12に撚り付けられる。
【0083】前記したように、花糸13のヨリ数の調
整、つまり第1Hボビン54の回転数の増減によってバ
ルーン張力の増減を図り、毛羽立ての強弱を加減するこ
とができる。擦過装置の種類および取り付け位置によっ
ても毛羽立てを制御することができる。
【0084】〔毛羽立て装置の別の実施形態〕図7(a)
〜(c) に示す毛羽立て装置は何れも、腕状の擦過体を用
いる。図7(a) に示す毛羽立て装置60は、ストレート
ロット棒71の表面にサンドペーパー72を張り付けた
ものである。サンドペーパー72の表面に花糸13を擦
り付けるようにして走行させることで、花糸13を毛羽
立たせる。
【0085】図7(b) に示す毛羽立て装置60は、平板
接触板(ディスク)73の表面に不織布を硬化樹脂加工
した砥粒をメッシュ状に配列した研磨布74を張り付け
たものである。
【0086】図7(c) に示す毛羽立て装置60は、バル
ーンに近いカーブ状のロッド76の表面に前記同様の研
磨布74を張り付けたものである。毛羽立て装置の構
造、特に、花糸13への接触部分の構造の違いによっ
て、花糸13の毛羽立ち状態が異なってくる。
【0087】〔外接固定方式の擦過ローラ〕図8に示す
毛羽立て装置60は、擦過ローラ82および収束リング
86を備える。
【0088】擦過ローラ82の表面には研磨紙83が張
り付けられている。擦過ローラ82と一体回転する溝付
きローラ84に伝導ロープ85を掛けて比較的低速で回
転駆動し、擦過ローラ82に微小な回転を行わせる。回
転方向は、矢印の方向、つまり花糸13の旋回または走
行方向と同方向に設定される。
【0089】収束リング86は、Hボビン54から引き
出された花糸13がバルーンを形成する経路の途中で擦
過ローラ82までの位置に設けられ、付近のフレームに
中空スピンドルの芯出しと同芯になるように取り付けら
れて、花糸13をガイドする。花糸13は、収束リング
86と下流の糸ガイド55とで案内された状態で、中間
に配置された擦過ローラ82に擦り付けられることにな
るので、安定したバルーン状態を維持しながら毛羽立て
加工が施される。
【0090】
【実施例】以下、この発明の実施例および比較例を具体
的に示すが、この発明は下記実施例に限定されない。
【0091】〔実施例1〕 芯糸:ポリウレタン弾性糸22デシテックス127cタ
イプ 「LYCRA」〔商品名、東レ・デユ ポン(株)製、以
下ポリウレタン弾性糸は同社製糸〕 花糸:レーヨン糸135デシテックス40フィラメント
艶消しタイプ 「クラパール」〔商品名、(株)クラレ製〕 これらの糸を用いて、シングルカバーリング撚糸機(片
岡機械工業(株)製、RBー230型)でドラフト比
3. 5倍、ヨリ数400T/M(Zヨリ)、被覆ループ
ヨリ係数2,530、スピンドル回転数11,000R
PM、テイクアップ率88%の撚糸加工条件で加工して
意匠撚糸を得た。
【0092】花糸に対する毛羽立て処理は、図7(a) に
示された構造の毛羽立て装置を用いた。具体的には、固
定式外接タイプのストレートロット棒に研磨紙砥粒N
O.180〔フチオカ(株)製〕を張り付けたもので、
花糸13のバルーンへの接触長を15mmに設定した。
【0093】得られた糸は、7〜14mm毛羽長、ルー
プ径2〜3mmφでループ数6〜8個/10cm、伸長
率148〜164%および切断強力145〜164gを
有する意匠撚糸であった。
【0094】〔実施例2〕 芯糸:シングルカバード被覆弾性糸(FTY) ポリウレタン弾性糸22デシテックス127cタイプを
芯糸に、84デシテックス24フィラメントE220タ
イプのポリエステルフィラメント糸〔三菱レイヨン
(株)製、CDポリエステル「ソルーナ」AHY〕を被
覆糸に用い、ドラフト比3. 2倍、ヨリ数500T/M
(Zヨリ)で製造した。
【0095】花糸:220デシテックス46フィラメン
トDタイプのアセテート糸 「リンダ」〔商品名、三菱レイヨン(株)製〕 これらの糸を用いて、シングルカバーリング撚糸機でド
ラフト比3. 0倍、ヨリ数600T/M(Sヨリ)、被
覆ループヨリ係数5,470、スピンドル回転数8,0
00RPM、テイクアップ率92%なる撚糸加工条件
で、意匠撚糸を製造した。
【0096】花糸の毛羽立て処理は、図6に示す構造の
毛羽立て装置を用いた。具体的には、固定式内接タイプ
擦過円盤2枚(円盤外径がHボビン鍔板外径+2mmφ
と+5mmφの2枚をスペース5mmで配置、砥粒とし
て酸化ジルコニウム粒径1.0〜3. 0μmを使用)の
外周に花糸を接触させた。
【0097】得られた意匠撚糸は、4〜21mm毛羽長
の短〜長のタムタムヤーンであり、伸長率105〜12
1%、切断強力354〜388gでループを有しない意
匠撚糸であった。
【0098】〔実施例3〕 芯糸:レーヨンコアー紡績糸〔綿番手40/1、日東紡
績(株)製、CSY〕ポリウレタン弾性糸44デシテッ
クス127cタイプを芯糸にして、ドラフト比3. 8倍
で、3デシテックス25. 4mmのレーヨンステープル
を紡出したもの。
【0099】花糸:167デシテックス80フィラメン
トブライトタイプのレーヨン糸 「クラパール・21」〔商品名、(株)クラレ製〕 これらの糸を用い、シングルカバーリング撚糸機でドラ
フト比2. 5倍、ヨリ数800T/M(Sヨリ)、被覆
ループヨリ係数6,880、スピンドル回転数10,0
00RPM、テイクアップ率91%なる撚糸加工条件で
行い、意匠撚糸を得た。
【0100】花糸の毛羽立て処理は、図8に示す構造の
毛羽立て装置を用いた。具体的には、固定式回転接触タ
イプであり、擦過ローラの研磨紙は、砥粒NO.240
〔フルチカ(株)製〕が使用され、花糸のバルーンへの
接触回転数1. 25m/分で回転方向を下流側に設定し
た。
【0101】得られた糸は、1〜14mm毛羽長の短タ
ム、長タムの混成したタムタムヤーンであり、伸長率1
20〜135%、切断強力285〜322gでループを
有しない意匠撚糸であった。
【0102】〔実施例4〕 芯糸:シングルカバード糸(SCY) ポリウレタン弾性糸22デシテックス127cタイプを
芯糸に、78デシテックス52フィラメントのナイロン
仮ヨリ加工糸〔東レ(株)製〕をカスリ状のチーズ染め
したものを被覆糸として、ドラフト比3. 5倍、ヨリ数
500T/M(Sヨリ)で製造した。
【0103】花糸:84デシテックス50フィラメント
のレーヨン糸 「クラパール・21」〔商品名、(株)クラレ製〕 これらの糸を用い、シングルカバーリング撚糸機でドラ
フト比3. 0倍、ヨリ数375T/M(Zヨリ)、被覆
ループヨリ係数2,170、スピンドル回転数8,50
0RPM、テイクアップ率85%の撚糸加工条件で意匠
撚糸を製造した。
【0104】花糸の毛羽立て処理は、図6に示す固定式
内接タイプの毛羽立て装置を用いた。但し、擦過円盤は
1枚だけ(Hボビン鍔板外径+5mmφ、溶融アルミナ
系粒径3. 0〜5. 5μmの砥粒を使用)を用いた。
【0105】得られた糸は、5〜25mm毛羽長の超長
タムタムヤーンであり、かつループ径3〜5mmφでル
ープ数8〜12個/10cm、伸長率154〜170%
および切断強力341〜361gの意匠撚糸であった。
【0106】〔実施例5〕 芯糸:シングルカバー糸(FTY) ポリウレタン弾性糸44デシテックス127cタイプを
芯糸に、84デシテックス24フィラメントE220タ
イプのポリエステルフィラメント糸(三菱レイヨン
(株)製、CDポリエステル「ソルーナ」AHY)を被
覆糸として、ドラフト比3.5倍、ヨリ数400T/M
(Zヨリ)で製造。
【0107】花糸および押糸:135デシテックス40
フィラメントBRタイプのレーヨン糸〔(株)クラレ
製〕 これらの糸を用い、ダブルカバーリング撚糸機(片岡機
械工業(株)製、RCT型)でドラフト比3. 5倍、下
ヨリ数1,000T/M(Zヨリ)、上ヨリ数70%
(Sヨリ)、被覆ループヨリ係数が下ヨリ5,730、
上ヨリ5,160、スピンドル回転数8,000RP
M、テイクアップ率89%なる撚糸加工条件で行い、意
匠撚糸を得た。
【0108】花糸および押糸の毛羽立て処理は、図8に
示す固定式外接タイプの毛羽立て装置を用いた。回転擦
過体には砥粒NO.180〔フチオカ(株)製〕を有す
る研磨紙を装着しておき、花糸および押糸のバルーンへ
の接触角を20〜30°に設定した。
【0109】得られた糸は、12〜18mm毛羽長のか
なり密生した柔らかなタムタムヤーンであり、伸長率1
31〜140%および切断強力378〜422gでルー
プを有しない意匠撚糸であった。
【0110】〔実施例6〕押糸を、ナイロンモノフィラ
メント糸22デシテックスに変えた以外は、実施例5と
同じ材料および加工条件で意匠撚糸を製造した。但し、
押糸に対しては毛羽立て処理を行わなかった。
【0111】得られた意匠撚糸は、12〜18mm毛羽
長、比較的やや硬めで、表面のみ柔らかなタムタムヤー
ンであり、伸長率110〜116%および切断強力31
2〜324gでループを有しない意匠撚糸であった。
【0112】〔実施例7〕 芯糸:ポリウレタン弾性糸33デシテックス127cタ
イプ 花糸:金ラメ糸80切り(0. 253mm幅) 「ルミネ」ラスター、M−104〔商品名、(株)麗光
製〕 押糸:110デシテックス31フィラメント7AW割繊
タイプ(231=25f×9+6f)の新合繊ポリエス
テルフィラメント 「ピッチーナ」〔商品名、カネボウ合繊(株)製〕 これらの糸を用い、実施例6と同一のダブルカバーリン
グ撚糸機で、ドラフト比3. 0倍、下ヨリ数2,000
T/M(Sヨリ)、上ヨリ数75%(Zヨリ)、被覆ル
ープヨリ係数が下ヨリ8,900、上ヨリ10,95
0、スピンドル回転数8,000RPM、テイクアップ
率90%なる撚糸加工条件で意匠撚糸を製造した。
【0113】押糸に対する毛羽立て処理として、図6の
ような固定式内接タイプの毛羽立て装置を用いた。具体
的には、擦過円盤1枚(Hボビン鍔板外径+2mmφ、
溶融アルミナ系粒径3. 0〜5. 5μmの砥粒を使用)
を用いた。
【0114】得られた意匠撚糸は、3〜11mm毛羽長
の比較的短かい、部分的に金ラメの輝きを発するタムタ
ムヤーンであり、伸長率85〜105%および切断強力
315〜322gであった。
【0115】〔比較例1〕実施例1と同じ芯糸および花
糸を用い、ドラフト比3. 5倍、ヨリ数550T/M
(Zヨリ)、被覆ループヨリ係数3,480、スピンド
ル回転数11,000RPM、テイクアップ率88%の
実施例1と同じ撚糸加工条件で意匠撚糸を製造した。但
し、毛羽立て装置を取り除き、花糸に対する毛羽立て処
理を行わなかった。
【0116】得られた意匠撚糸は、伸長率157〜17
6%、切断強力190〜203gで、毛羽立ちのない通
常のシングルカバード糸であって、ループも有さず、実
施例1の意匠撚糸とはほど遠いほとんど膨らみのない痩
せた糸であった。
【0117】〔比較例2〕 芯糸:ポリウレタン弾性糸330デシテックス127タ
イプ 花糸および押糸:綿糸80's これらの糸を用いて、ダブルカバーリング撚糸機〔片岡
機械工業(株)製、Rー3型〕でドラフト比3. 8倍、
下ヨリ数800T/M(Sヨリ)、上ヨリ数650T/
M(Zヨリ)、被覆ループヨリ係数の下ヨリ8,30
0、上ヨリ6,230、スピンドル回転数10,000
RPM、テイクアップ率85%の撚糸加工条件で意匠撚
糸を製造した。但し、毛羽立て装置を使用しなかった。
【0118】得られた糸は、2〜5mm毛羽長で通常の
綿カバード糸であり、勿論ループを有さず意匠効果に乏
しいストレッチヤーンであった。 〔実施例8〕 芯糸:ポリエステル110デシテックス36フィラメン
トのポリブチレンテレフタレート繊維仮ヨリ加工糸 〔通称PBT、東レ(株)製、「SUMOLA」タイ
プ) 花糸:絹練糸42中//2本甘ヨリ250T/M(Sヨ
リ) これらの糸を用い、実施例1と同じシングルカバーリン
グ撚糸機でドラフト比2. 0倍、ヨリ数450T/M
(Zヨリ)、被覆ループヨリ係数4,300、スピンド
ル回 転数8,500RPM、テイクアップ率77%の
撚糸加工条件で意匠撚糸を製造した。花糸の毛羽立て処
理は実施例1と同じように行った。
【0119】得られた糸は、10〜25mm毛羽長、ル
ープ3〜6mmφでループ数4〜6個/10cm、伸長
率55〜74%および切断強力186〜203gの意匠
撚糸であった。
【0120】〔実施例9〕 芯糸:レーヨンコアー紡績糸〔綿番手40/1、日東紡
績(株)製、CSY〕実施例3で芯糸に用いたものと同
じもの。
【0121】花糸:スフ糸30/2〔日東紡績(株)
製、スフ合撚糸、ヨリ数550T/M〕 押糸:55デシテックス17フィラメントのナイロン糸
〔東レ(株)製〕 これらの糸を用い、実施例5と同じダブルカバーリング
撚糸機でドラフト比3. 0倍、下ヨリ数600T/M
(Sヨリ)、上ヨリ数83%(Zヨリ)、被覆ループヨ
リ係数を下ヨリ3,550、上ヨリ5,030に設定し
た以外は実施例5と同じ撚糸加工条件で意匠撚糸を製造
した。
【0122】毛羽立て処理は、下ヨリのみに実施例5と
同じ条件で行った。得られた糸は、比較的密生した1〜
4mmの毛羽長を有する毛羽および比較的粗野な5〜7mm
の毛羽長を有する毛羽の2山分布からなるタムタムヤー
ンであり、伸長率87〜95%および切断強力261〜
292gの意匠撚糸であった。
【0123】〔実施例10〕実施例1で得た意匠撚糸を
用いて編地を製造した。28ゲージ×22”φシングル
丸編機〔(株)福原精機製、XLー4R型〕を使用し
て、平編組織を編成した。
【0124】メリヤス筒状のまま精錬、染色加工を常圧
ウインス染色機(加工条件96℃×45分)を用いて行
った後、メリヤス仕上げセッター(スチーム温度105
℃、仕上げ金枠幅64cm)で仕上げた。
【0125】得られたジャージィ編地の仕上品の性量
は、仕上げ幅60cm×2,仕上げ目付115g/cm
2 、タテ×ヨコ伸長率85%×110%であり、軽量、
極めてソフトな風合いで、表面起毛調のなかにループが
散在し、雅趣に富んだもので、中着を含めてインナーウ
エア、あるいは3シーズンにも充分利用できるセーター
感覚を有するものであった。
【0126】〔実施例11〕実施例5で得た意匠撚糸を
用いて、織物地を製造した。織組織は斜文織(組織名;
カルゼ)で、織物の緯糸に実施例5の意匠撚糸を用い、
経糸には145デシテックス48フィラメント(追撚数
1,600T/M、SヨリおよびZヨリ)のポリエステ
ルフィラメント糸〔東レ(株)製、DTYタイプ〕を用
い、S:Z=2:2の交互配列、総経糸本数8,220
本を準備してレピア織機〔津田駒(株)製、MAV型〕
で、製織条件を380回転/分で実施した。
【0127】織物設計は、筬通幅176. 8cm(筬密
度60羽/鯨寸)、織上密度122本/インチ×40本
/インチ、仕上密度(タテ×ヨコ)140本/インチ×
44本/インチ、仕上幅149cmで製織した。
【0128】このようにして得た生機を、染色加工を液
流染色機で125℃×60分の染色を行い、乾燥、仕上
げセット175℃×30秒を行った。得られた仕上品の
性量は、仕上幅114cm、仕上密度(タテ×ヨコ)1
43本/インチ×53本/インチ、目付220g/cm
2 、ヨコストレッチ率30〜33%のもので、スエード
タッチの起毛表面で、ソフト感のあるシャンブレー効果
を有するストレッチ織物であり、婦人服地に好適なもの
であった。
【0129】〔実施例12〕実施例4で得た意匠撚糸を
用いて、ゴム編組織の編地を製造した。意匠撚糸は、予
め、チーズ染色(レーヨンサイド片染め)し、10ゲー
ジ横編みセーター編機で2本引き揃えでゴム編組織を編
成した。そのあと、中間セットおよび仕上げセットをス
チーム温度102℃でセットした。
【0130】仕上がり製品は、セーター重量190〜2
00g/枚の軽さで、タテ・ヨコ伸長率85%・135
%で、斜行のないタムタム調の暖かい、保温性に富んだ
セーターであった。
【0131】〔比較例3〕比較例1で得た糸を用いて、
編地を製造した。19ゲージ×17寸のフライス丸編機
〔(株)西尾機 械製作所製〕を用い、表糸に綿レーヨ
ン混紡糸40s /1、裏糸に比較例1を交編する片袋組
織を編成した後、精錬、染色(95℃×45分)を常圧
ウインス染色機で実施し、丸メリヤスセッター(金枠設
定幅55cm)で仕上げた。
【0132】仕上り生地製品は、起毛調のものでなく、
表面の綿レーヨン混の特徴のみで、何ら従来のメリヤス
肌着と変わらないものであった。 〔比較例4〕比較例2で得た糸を用いて、経編地を製造
した。
【0133】48GGラッセル経編機〔ドイツ、カール
マイヤー(株)製、RSE4ー3K型〕で、3枚筬のL
1 に比較例2の糸を、L2 に78デシテックス24フィ
ラメント2294タイプのナイロン糸〔東レ(株)製〕
を使用し、L3 は310デシテックス127タイプのポ
リウレタン弾性糸を使用した。編組織を次の配列にし
た。
【0134】 L3 :22/20/22/22/24/22// L2 :24/42/24/20/02/20// L1 :44/22/44/00/22/00// 編成されたラッセル編地を、液流染色機で精錬(60℃
×25分)、染色(98℃×45分)した後、仕上げテ
ンター(170℃×30秒)で仕上げた。
【0135】仕上生地は、編表に綿風合いを有し、吸汗
性、保温性があり、編裏にナイロンのリバーシブル生地
であるが、従来のガードル用生地と変わらないものであ
った。
【0136】
【発明の効果】本発明によれば、前記した毛羽立ちによ
る特有の意匠効果および機能を有し、伸長性編織物など
の製造に適した意匠撚糸を、能率的に安定した品質性能
で製造することができる。
【0137】特に、基本的には通常の芯糸と花糸とから
なる意匠撚糸の製造工程あるいは製造装置に、花糸に対
する毛羽立て装置あるいは工程を組み込むことが容易に
できるので、基本的な意匠撚糸の特性を有効に発揮させ
た上で、前記した毛羽立ちの効果をも充分に発揮させる
ことができる。
【0138】さらに、伸長させていた芯糸を弛緩させる
ことによって、花糸のループヤーンを確実に混成かつ安
定した形態で作り出すことができ、意匠撚糸の外観意匠
および特性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を表す意匠撚糸の模式的構造
【図2】別の実施形態の模式的構造図
【図3】別の実施形態の模式的構造図
【図4】別の実施形態の模式的構造図
【図5】意匠撚糸の製造装置および製造工程を示す全体
構造図
【図6】毛羽立て装置の構造図
【図7】毛羽立て装置の別の実施形態を表す斜視図
【図8】毛羽立て装置の別の実施形態を表す斜視図
【符号の説明】
10 意匠撚糸 12 芯糸 13 花糸 14 押糸 15 ループ 50 芯糸ケーク 51 第1フィードローラ 52 意匠撚糸巻取チーズ 54、56 Hボビン 58 第2フィードローラ 60 毛羽立て装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯糸の外周に花糸を旋回被覆させてなる意
    匠撚糸であって、 前記芯糸が予め伸長させた弾性糸であり、 前記花糸が予め毛羽立てた非弾性糸である意匠撚糸。
  2. 【請求項2】前記芯糸が被覆弾性糸である請求項1に記
    載の意匠撚糸。
  3. 【請求項3】前記花糸がループを形成している請求項1
    または2に記載の意匠撚糸。
  4. 【請求項4】前記花糸を芯糸に固定する押糸をさらに備
    え、 前記押糸が花糸のヨリ方向とは逆方向に加撚されている
    請求項1〜3の何れかに記載の意匠撚糸。
  5. 【請求項5】前記押糸が予め毛羽立てられている請求項
    1〜4の何れかに記載の意匠撚糸。
  6. 【請求項6】請求項1〜5に記載の意匠撚糸を製造する
    方法であって、 前記芯糸になる弾性糸を伸長させて供給する工程(a)
    と、 前記花糸になる非弾性糸を供給しながら擦過体を接触さ
    せて花糸を毛羽立てる工程(b) と、 毛羽立てられた花糸を前記芯糸の外周に旋回被覆する工
    程(c) とを含む意匠撚糸の製造方法。
  7. 【請求項7】押糸を供給しながら擦過体を接触させて押
    糸を毛羽立てる工程(e) と、 前記工程(c) において、工程(e) で毛羽立てられた押糸
    を毛羽立てられた花糸の外周に供給して押糸で花糸を芯
    糸に固定する工程(f) とをさらに含む請求項6に記載の
    意匠撚糸の製造方法。
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