JPH07292220A - フェノール樹脂組成物 - Google Patents

フェノール樹脂組成物

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JPH07292220A
JPH07292220A JP8322694A JP8322694A JPH07292220A JP H07292220 A JPH07292220 A JP H07292220A JP 8322694 A JP8322694 A JP 8322694A JP 8322694 A JP8322694 A JP 8322694A JP H07292220 A JPH07292220 A JP H07292220A
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JP
Japan
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phenol resin
resin composition
weight
alkylbenzene
number average
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JP8322694A
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English (en)
Inventor
Shinichi Maebotoke
伸一 前佛
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 樹脂組成が、アルキルベンゼン変性率が30
〜60モル%で、数平均分子量が400〜600のアル
キルベンゼン変性ノボラック樹脂25〜55重量部、オ
ルソ/パラ結合比が1.1〜2.5で数平均分子量が7
00〜1100のノボラック型フェノール樹脂10〜4
0重量部、及び数平均分子量が400〜600のメチロ
ール型フェノール樹脂25〜55重量部からなることを
特徴とするフェノール樹脂組成物、及びこの組成物から
得られた成形材料。 【効果】 本発明のフェノール樹脂組成物から得られた
成形材料は、寸法安定性、耐水性、強度、更に硬化性に
優れている。特に高温下での寸法安定性、耐水性に優れ
ており、これらの特性が要求される成形品、特に、自動
車機構部品に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高強度で、耐熱性、耐
水性に優れたフェノール樹脂成形材料を与えるフェノー
ル樹脂組成物に関し、特に自動車機構部品に適したフェ
ノール樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フェノール樹脂成形材料はいくつ
かの自動車機構部品に使用されている。かかる部品には
寸法安定性、耐熱性、高強度等の特性が要求され、金属
からプラスチックへの切り替えにはいくつかの充分解決
されていない問題がある。寸法安定性は無機の充填材を
多く配合することで改善できるが、他の特性との関係上
配合量にも限界がある。フェノール樹脂により寸法安定
性を改善するためには、硬化後の揮発分の少ない樹脂組
成にする必要がある。また、アルキルベンゼン変性フェ
ノール樹脂による改良もなされているが、高温下での強
度、耐水性が充分とはいえず、一層の向上が望まれてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】更に、耐熱性、強度を
向上させるために、種々の検討が行なわれているが、他
の特性とのバランスが充分ではなく、未だ満足すべき材
料が得られていない。本発明は、寸法安定性が優れてい
ると共に、耐熱性、耐水性、強度においても良好で、自
動車機構部品を成形するのに適したフェノール樹脂成形
材料を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂組成がア
ルキルベンゼン変性ノボラック型フェノール樹脂25〜
55重量部、ノボラック型フェノール樹脂10〜40重
量部及びメチロールレゾール型フェノール樹脂25〜5
5重量部からなることを特徴とするフェノール樹脂組成
物で、それぞれの樹脂は、好ましくはアルキルベンゼン
変性率が30〜60モル%で、数平均分子量が400〜
600のアルキルベンゼン変性ノボラック型フェノール
樹脂、オルソ/バラ(O/P比)が1.1〜2.5で数
平均分子量が700〜1100のノボラック型フェノー
ル樹脂、及び数平均分子量が400〜600のメチロー
ルレゾール型フェノール樹脂であるフェノール樹脂組成
物である。そして、好ましくは、硬化剤としてヘキサメ
チレンテトラミンを含み、その量がノボラック樹脂に対
し18〜24phrであり、且つ硬化助剤を含まず、さ
らに、成形材料として、上記樹脂組成物の含有率が25
〜35重量%で、更に補強材としてガラス繊維を40重
量%以上含有するフェノール樹脂成形材料に関するもの
である。
【0005】アルキルベンゼン変性ノボラック樹脂は、
耐水性に優れるものの、未変性ノボラック型フェノール
樹脂に比較して硬化性が劣り、硬化物の架橋密度が低い
ため単独で成形材料に使用するには問題がある。また、
アルキルベンゼン変性ノボラック型フェノール樹脂と未
変性ノボラック型フェノール樹脂との併用でも十分では
ない。本発明者は上記欠点を改良するため鋭意検討した
結果特許請求範囲に記載した配合比率の樹脂組成物とす
ることにより目的とする強度、耐熱性、耐水性特性を得
ることが可能となった。
【0006】アルキルベンゼン変性ノボラック型フェノ
ール樹脂は通常以下のようにして得られる。キシレン、
メシチレン等のアルキルベンゼンとホルムアルデヒドと
を硫酸等の強酸の存在下で反応してアルキルベンゼン、
ホルムアルデヒド縮合物を得、ついでノボラック型フェ
ノール樹脂あるいはフェノールを加えて反応し、更に必
要に応じてホルムアルデヒドを加えて反応を続ける。反
応終了後中和し、水や未反応物を除去して最終製品が得
られる。本発明においてアルキルベンゼン変性ノボラッ
ク型フェノール樹脂のアルキルベンゼン変性率は30〜
60モル%が好ましい。30モル%以下では耐水性が十
分ではなく、60モル%以上では硬化性が低下するよう
になる。数平均分子量は400〜600が好ましい。6
00より大きいと成形材料の成形時の流動性が小さくな
り、400より小さいと低分子成分が多くなり、樹脂の
取り扱いが困難であり、成形品強度が低下するようにな
る。
【0007】ノボラック型フェノール樹脂は通常フェノ
ールとホルムアルデヒドを蓚酸や塩酸などの酸触媒下で
反応することにより得られるもので、O/P比が1.1
〜2.5のものが硬化性の点で望ましい。O/P比1.
1未満のものでは、十分な硬化性が得られず、又2.5
以上では成形材料化した際の熱安定性が低く、実用上の
問題がある。数平均分子量は700〜1100が好まし
い。1100より大きいと成形材料の成形時の流動性が
小さくなり、700より小さいと低分子成分が多くなり
樹脂の取り扱いが困難であり、成形品強度が低下するよ
うになる。メチロール型フェノール樹脂は、フェノール
とホルムアルデヒドを塩基性触媒下で反応させて得られ
るもので、数平均分子量は400〜600が好ましい。
400以下のものは低分子量成分が多くなり樹脂の取り
扱いが困難で、硬化性及び成形品の強度において劣る。
また、600以上では成形材料の流動性が小さくなる。
【0008】次に、かかるフェノール樹脂組成物から成
形材料を得る場合、これらの樹脂の他に硬化剤としてヘ
キサメチレンテトラミンをノボラック型フェノール樹脂
及びアルキルベンゼン変性ノボラック型フェノール樹脂
に対し18〜24重量%配合する。24重量%以上では
架橋密度が高くなりすぎ、また、過剰な架橋剤により吸
水率が多くなり耐湿性が低下する。18重量%以下では
十分な硬化性が得られず、更に架橋密度が低いため、耐
薬品性と耐湿性が低下するようになる。通常、フェノー
ル樹脂成形材料、特にレゾール型フェノール樹脂を含む
材料の場合、硬化助剤として金属酸化物、金属水酸化物
等を加えるが、本発明の特長である耐水性を低下させる
原因となるため、これらの硬化助剤は一切使用しないこ
とが特に好ましい。
【0009】この他に、有機又は無機充填材、離型剤、
着色剤等を配合することが出来る。充填材は本発明の特
長である高強度、耐熱性、耐水性を十分に発揮させるた
めには、無機質、特にガラス繊維が好ましい。ガラス繊
維は繊維長3〜13μmの通常の市販のガラスチョップ
ドストランドであれば使用できる。更に、樹脂と充填材
の界面の密着性を向上させるために、アミノシラン、エ
ポキシシラン等のカップリング剤を使用すれば、耐水
性、強度の向上に一層効果的である。本発明のフェノー
ル樹脂組成物から成形材料を得る場合、上記原料を均一
に混合後、ロール、コニーダ、二軸押出機等の混練機単
独又ロールと他の混練機との組み合わせで加熱混練し、
粉砕して得られる。本発明のフェノール樹脂組成物から
得られた成形材料は耐熱性、寸法安定性、耐水性、強度
に優れ、ガソリン、アルコール、水あるいは温度など種
々の影響を考慮する必要のある環境下で使用される、自
動車機構部品に適用できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。表1
の上覧に示す組成配合にてフェノール樹脂成形材料を作
製した。各成形材料について、曲げ強さ、荷重たわみ温
度、耐水寸法変化率、及び硬化性を測定し、表1の下欄
に示した。
【0011】
【表1】
【0012】実施例で得られた成形材料は上記特性のい
ずれも良好である。ただし、実施例4は、消石灰が配合
されているので、耐水寸法変化率がやや大きくなってい
る。これに対して、比較例1では、キシレン変性ノボラ
ック型フェノール樹脂の配合量が多いため、硬化性が良
くなく、硬化物の架橋密度が小さく、曲げ強さ、荷重た
わみ温度が低い。比較例2では、ノボラック型フェノー
ル樹脂の配合量が多いため、耐水寸法変化率が劣ってい
る。比較例3では、ヘキサメチレンテトラミンの量が多
すぎるため、硬化は速いもののたの特性が全体としてや
や劣っている。比較例4では、ノボラック型フェノール
樹脂のみを使用した場合であり、耐水寸法変化率が極端
に劣っている。
【0013】[測定方法] 1.曲げ強さ、荷重たわみ温度:JIS K 6911
に準じて行う。テストピースは175℃で3分間トラン
スファ成形し、180℃、3時間アフターベーキングし
たものである。 2.耐水寸法変化率:127×12.7×0.5mmの
テストピースを上記と同様にトランスファ成形して得
た。このテストピースを130℃プレッシャクッカーテ
ストし、飽和吸水したときの寸法変化率を耐水寸法変化
率とした。 3.硬化性:50φ×3mmのテストピースをトランス
ファ成形するにあたり、175℃、20秒間で取り出
し、10秒後にバコール硬度(No.935)を測定して硬化
性とした。
【0014】
【発明の効果】以上の実施例及び比較例から明らかなよ
うに、本発明のフェノール樹脂組成物から得られた成形
材料は、寸法安定性、耐水性、強度、更に硬化性に優れ
ている。特に高温下での寸法安定性、耐水性に優れてお
り、これらの特性が要求される成形品、特に、自動車機
構部品に好適である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂組成がアルキルベンゼン変性ノボラ
    ック樹脂25〜55重量部、ノボラック型フェノール樹
    脂10〜40重量部及びメチロール型フェノール樹脂2
    5〜55重量部からなることを特徴とするフェノール樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフェノール樹脂組成物に
    おいて、それぞれの樹脂が、アルキルベンゼン変性率が
    30〜60モル%で、数平均分子量が400〜600の
    アルキルベンゼン変性ノボラック樹脂、オルソ/パラ結
    合比が1.1〜2.5で数平均分子量が700〜110
    0のノボラック型フェノール樹脂、及び数平均分子量が
    400〜600のメチロールレゾール型フェノール樹脂
    であるフェノール樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1のフェノール樹脂組成物におい
    て、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを含み、そ
    の量がアルキルベンゼン変性ノボラック樹脂及びノボラ
    ック型フェノール樹脂の合計量に対し18〜24phr
    であり、且つ硬化助剤を含まないことを特徴とするフェ
    ノール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3に記載のフェノール
    樹脂組成物の含有率が25〜35重量%であり、補強材
    としてガラス繊維を40重量%以上含有することを特徴
    とするフェノール樹脂成形材料。
JP8322694A 1994-04-21 1994-04-21 フェノール樹脂組成物 Pending JPH07292220A (ja)

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